JPH07197674A - 平面雁行形の高層住宅、高層建物ユニット及び平面雁行形の高層住宅における間取り方式 - Google Patents

平面雁行形の高層住宅、高層建物ユニット及び平面雁行形の高層住宅における間取り方式

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JPH07197674A
JPH07197674A JP35333893A JP35333893A JPH07197674A JP H07197674 A JPH07197674 A JP H07197674A JP 35333893 A JP35333893 A JP 35333893A JP 35333893 A JP35333893 A JP 35333893A JP H07197674 A JPH07197674 A JP H07197674A
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一戸建て住宅に匹敵する居住性、柔軟性等を
備えた間取りを可能とする平面雁行形の高層住宅を提供
する。 【構成】 平面雁行形の高層住宅は、高層住宅を骨組み
のスパン方向にズラして雁行させると共に、正面側及び
背面側のくびれ位置にある柱を結び且つ高層住宅の重心
に対する剛心の偏心量が大きくならない1又は複数のス
パンに沿って少なくとも1つの連層耐震壁を設けたこと
を特徴とする。平面雁行形の高層住宅における間取り方
式は、正面側及び背面側のくびれ位置にある柱を結ぶ線
に隣接して、浴室、便所、洗面、洗濯、台所等の設備系
室を集中して設置してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高層の住宅や商業ビル
に用いる平面雁行形の高層住宅、耐震性能のある平面雁
行形の高層建物ユニット及び複数のかかる高層建物ユニ
ットからなる高層住宅、並びに、平面雁行形の高層住宅
における間取り方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10〜図11に示された従来の平面長
方形の高層建物、特に、高層住宅においては、住宅の桁
方向(長手方向)Xは柱30と梁31より成るラーメン
構造の二構面(図参照)ないし三構面(図参照)で構成
し、張り間方向(短手方向)Yは柱と梁の間に耐震壁3
2を設けた独立連層耐震壁構造の構面で構成している。
【0003】一般にひろく採用されている”壁式ラーメ
ン鉄筋コンクリート構造”はこの中の一構造形式に位置
づけられる。
【0004】上記の”桁方向をラーメン構造、張り間方
向を独立連層耐震壁構造で構成される構造”は、平面長
方形の高層住宅の特性、即ち、長手方向Xには開口部3
3が集中し構造壁を設けることは困難であり、一方、短
手方向Yは住戸間の戸境壁があるとの特性を生かした構
造である。従って、平面長方形の高層住宅平面への適応
の利点と経済性から、従来、ほとんど全ての高層住宅に
採用されてきており、事実上、一般的に広く採用された
きた唯一の高層住宅の構造方式であり、間取り方式であ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術の構造方式によると、高層住宅の間取り計画は制
約を受け画一化する。その為、長い間高層住宅の間取り
は、中央部に浴室、便所、洗面、洗濯、台所の設備系室
が位置し、主要居室は、居間+1室(2室)と個室2室
(3室)が設備系室をはさんで分断配置される、典型
的、画一的な間取りであった(図10(b)及び図11
(b)参照)。
【0006】その結果、高層住宅は、一戸建て住宅と比
較するとき、居住性において、著しく劣った住空間とな
ってきた。又、従来技術の構成は、設備計画との整合性
に欠け、例えば、10(c)に示したように、給排気ダ
クト34が主要居室の天井を通過せざるを得に構造であ
った。これにより、主要居室の少なくとも一部に低天井
部分が生じ、主要居室の住空間を損なっている。他しか
に、従来技術の高層住宅平面でも、図10に示したよう
な片廊下型から図11に示したような2面採光の階段室
型(フォーク型)へと発展してきたが、今後豊かな住空
間を実現する為のこれ以上の進化はこれ以上望めないの
が現状であった。
【0007】なお、高層住宅において、豊かな居住空間
を実現する為には、以下の諸項目を可能にすることが必
要である。
【0008】(1) ライフスタイル及ライフサイクル
の変化に対応できる住戸平面のオープン化(間取りの自
由設計); (2)給排気ダクトが主要居室の天井を通過しない、個
室の窓が構造壁へ設置可能等の平面計画、構造計画、設
備計画の整合性; (3)住宅内部より外部への多角的且つ広い眺望、拡が
り、開放性; (4)太陽光の時間的変化にも対応可能な住宅内部への
多面採光; (5)居間を中心に、台所、テラス、和室、個室等の空
間を連続一体化可能とし、広い窓、眺望、日当たりと合
わせて快適な生活空間を作り出すことができる住宅内部
空間の拡がり、開放性、連続性; (6)生活空間として重要性を増す明るい台所の創設;
そして、 (7)それらを実現する一般解としての経済性と間取り
方式。
【0009】上述した従来技術の構造では、それらを実
現することは、いづれをとっても困難であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、従来技
術の欠点を解決するものとして、それらに適した平面雁
行形の高層住宅、高層建物ユニット及び平面雁行形の高
層住宅における間取り方式を実現することを目的とす
る。
【0011】本発明の第一の態様に係る平面雁行形の高
層住宅においては、高層住宅を骨組みのスパン方向にズ
ラして雁行させると共に、正面側及び背面側のくびれ位
置にある柱を結び且つ高層住宅の重心に対する剛心の偏
心量が小さくできる1又は複数のスパンに沿って少なく
とも1つの連層耐震壁を設けたことを特徴とする。
【0012】この態様における好ましい実施例において
は、連層耐震壁は、正面側及び背面側のくびれ位置にあ
る柱を結ぶスパンに直交する正面側及び背面側の高層住
宅の外壁を構成する少なくとも1つのスパンに沿っても
形成されていることを特徴とする。
【0013】この態様における他の好ましい実施例にお
いては、高層住宅の長手方向両端の直交する外壁を構成
する少なくとも1つのスパンに沿って、第二の連層耐震
壁が形成されていることを特徴とする。
【0014】この態様におけるさらに他の好ましい実施
例においては、連層耐震壁は、高層住宅の重心、長手方
向中心線及び/又は短手方向中心線に対して、対称に配
置されていることを特徴とする。
【0015】この態様におけるさらに他の好ましい実施
例においては、高層住宅は、短手方向に少なくとも2つ
のスパンを有すると共に、長手方向の1スパンごとに短
手方向に1スパンだけズラされて雁行されていることを
特徴とする。
【0016】この態様におけるさらに他の好ましい実施
例においては、高層住宅は、短手方向に少なくとも2つ
のスパンを有すると共に、長手方向の2スパンごとに短
手方向に1スパンだけズラされて雁行されていることを
特徴とする。
【0017】本発明の第二の態様に係る平面雁行形の高
層住宅においては、高層住宅を骨組みのスパン方向にズ
ラして雁行させると共に、高層住宅の長手方向両端の直
交する外壁を構成する少なくとも1つのスパンに沿っ
て、連層耐震壁が形成されていることを特徴とする。
【0018】本発明の第三の態様に係る平面雁行形の高
層住宅においては、高層建物ユニットを平面雁行形とな
るように構成すると共に、耐震性能のバランスを保つ連
層耐震壁を設けることを特徴とする。
【0019】本発明の第四の態様に係る平面雁行形の高
層住宅においては、高層建物ユニットが長手方向に複数
連続して設けることを特徴とする。
【0020】本発明の第五の態様に係る平面雁行形の高
層住宅における間取り方式は、本発明の第一、第二及び
第四の態様に係る平面雁行形の高層住宅において、正面
側及び背面側のくびれ位置にある柱を結ぶ線に隣接し
て、浴室、便所、洗面、洗濯、台所等の設備系室を集中
して設置してなることを特徴とする。
【0021】
【作用】本発明に係る平面雁行形の高層住宅において
は、高層住宅を骨組みのスパン方向にズラして雁行させ
ると共に、正面側及び背面側のくびれ位置にある柱を結
び且つ高層住宅の重心に対する剛心の偏心量が小さくで
きる1又は複数のスパンに沿って少なくとも1つの連層
耐震壁を設けてあるため、高層住宅の短手方向の水平方
向荷重にも十分な構造的強度を有しており、長手方向の
水平方向荷重に対する構造的強度とバランスしている。
【0022】また、高層住宅をスパン方向にズラして雁
行させているため、高層住宅の正面側及び背面側に、そ
れぞれ、1住戸当り少なくとも1つの2方向を向く直交
する開口部が形成される。
【0023】かかる平面雁行形の高層住宅において、正
面側及び背面側のくびれ位置にある柱を結ぶ線に隣接し
て、浴室、便所、洗面、洗濯、台所等の設備系室を集中
して設置した間取り方式は、高層住宅において、豊かな
居住空間を実現する為に必要とされる上述の(1)〜
(7)の諸項目を可能にする。
【0024】
【実施例】以下、図面を用いて本発明に係る平面雁行形
の高層住宅、高層建物ユニット及び平面雁行形の高層住
宅における間取り方式について図面を用いて詳細に説明
する。
【0025】図1〜図4は、それぞれ、本発明に係る平
面雁行形の高層住宅の骨組みフレームを示した平面図で
ある。
【0026】図1の骨組みフレームにおいて、平面雁行
形の高層住宅外周の柱1、内部柱4並びに柱1同志の間
に架設された梁2及び柱1と内部柱4の間に架設された
梁5は、ラーメン構造を構成する。高層住宅の正面側及
び背面側のくびれ位置にある柱1、1及びそれらを結ぶ
梁2、2の内側には、高層住宅の最下階から最上階まで
延びる連層耐震壁3aが配置されている。図示された好
ましい実施例では、連層耐震壁3aに直交する同様の連
層耐震壁3bが、高層住宅の外壁を構成する柱1、1及
びそれらを結ぶ梁2、2の内側にも配置されている。図
示された好ましい実施例では、さらに、相互に直交する
連層耐震壁3c、3cが、高層住宅の長手方向両端の直
交する外壁を構成する柱1、1及びそれらを結ぶ梁2、
2の内側にも配置されている。
【0027】かかる構造を有する高層住宅は、地震時に
おける長手方向の水平荷重を、ラーメン構造によって支
持し、一方、短手方向の水平荷重は、連層耐震壁3a、
連層耐震壁3b及び連層耐震壁3cによって支持する。
これによって、高層住宅は地震に対してバランスのとれ
た構造的強度を有することになる。
【0028】図1の高層住宅は、短手方向に2つのスパ
ンを有すると共に、長手方向の2スパンごとに短手方向
に1スパンだけ4回ズラして雁行させたものであるが、
雁行のさせ方は種々存在する。例えば、図2のように、
長手方向の1スパンごとに短手方向に1スパンだけズラ
して雁行させても、あるいは、図3のように、長手方向
の2スパンごとに短手方向に1スパンだけズラしたもの
と長手方向の1スパンごとに短手方向に1スパンだけズ
ラしたものとを混在させることもできる。
【0029】図2に示された実施例では、また、高層住
宅の両端から2番目の中間柱4と1番目のくびれ位置に
ある柱1及びそれらを結ぶ梁5、5の内側に、相互に直
交する連層耐震壁3d、3dが配置されており、さら
に、高層住宅の両端から3番目の中間柱4と2番目のく
びれ位置にある柱1及び3番目の中間柱4と3番目のく
びれ位置にある柱1並びにそれらを結ぶ梁5、5の内側
に、相互に直交する連層耐震壁3e、3eが配置されて
いる。
【0030】この高層住宅では、連層耐震壁が高層住宅
の重心に対する剛心の偏心量が小さくできる2のスパン
に沿って配置されている。その結果、高層住宅の長手方
向の中心線、短手方向の中心線に対して、連層耐震壁が
線対称に配置されており、また、重心に対して点対称に
配置されている。これにより、高層住宅の水平荷重に対
する各方向の構造的強度は理想的にバランスされる。
【0031】図4に示された高層住宅では、両端から2
番目の中間柱4と1番目のくびれ位置にある柱1及びそ
れらを結ぶ梁5、5の内側に、相互に直交する連層耐震
壁3d、3dが配置されている。さらに、中央の中間柱
4の両側に位置する中間柱6,6及びそれらを結ぶ梁
5、5の内側に連層耐震壁3fが、そして、この連層耐
震壁3fに直交する連層耐震壁3が設けられている。
【0032】この高層住宅では、住戸の平面形状が種々
異なっており、間取りの自由度が増す利点がある。
【0033】図5は、複雑な形状の敷地に建てられる複
数棟の高層住宅の平面図であるが、種々の雁行方式の高
層住宅が示されている。
【0034】図6は、図5の敷地の上方に点在して建て
られている高層住宅の骨組みフレームの平面図である。
【0035】この高層住宅は、同一平面に2戸の住戸を
配置し得る最小サイズのものである。この高層住宅で
は、相互に直交する連層耐震壁3c、3cが、高層住宅
の長手方向両端にのみ配置されている。すなわち、高層
住宅の正面側及び背面側のくびれ位置にある柱1、1及
びそれらを結ぶ梁2、2の内側に配置されるべき連層耐
震壁3aや、それらに直交する連層耐震壁3bは設けら
れていない。連層耐震壁3c、3cの設置だけで、高層
住宅の長手方向及び短手方向の構造的強度はバランスし
ているからである。また、この高層住宅は、住戸の間取
りに柔軟性が生じ、平面計画並びに設備計画との整合性
を計ることができる。
【0036】上述したいずれの高層住宅も、長手方向の
梁2と短手方向の梁2とは同一長さとなっているが、も
ちろん、両者は異なる長さとすることもできるし、短手
方向のスパン数も2以上であれば、いくつでも良く、ま
た、雁行させる長手方向のスパン数も、高層住宅の設計
に合せて任意に選択し得る。
【0037】又、本発明の範囲で考えられる他の変形実
施例として、図7に示したような平面雁行形高層住宅の
外周の架溝にウォールガーダー7を設ける方式、或い
は、図8に示したような”中間柱6を増設する方式”
(スキンストラクチュア)、或いは、それらと連層耐震
壁3との組み合わせ方式、或いは、隣接するフレームで
連層耐震壁を補強する方式、更に、それらの構成による
外周架溝に水平力を負担させ内部柱4及び梁5の全部若
しくは一部を設けない方式がある。いずれにしても、平
面雁行形の高層住宅の耐震性能の向上を図る方式として
は、種々の変形が可能である。
【0038】以上において、連層構造壁3を設けること
で、開口部の設置が制限され、その処理が困難なように
思われるが、図7(b)及び(c)に示されるように、
耐震壁3を、間取り平面計画において個室の小開口部8
若しくは出入口部に位置するように配置すると共に、図
示の通り、l/L≦0.4かつ(a/A)1/2≦0.
4の範囲の開口とすることで、構造壁の性能を損なわな
いようにすることができ、従って、住宅の間取り計画に
影響を与えることは全くない。
【0039】次に、平面雁行形の高層住宅における間取
り方式の構成を図示の実施例について説明する。
【0040】図9は、図1に示された骨組みフレームを
有する平面雁行形の高層住宅における間取りを説明する
ための図である。
【0041】図9(b)において、2つの住戸は、連層
耐震壁3aによって分離されており、各住戸の浴室、便
所、洗面、洗濯、台所の設備系室9は連層耐震壁3aに
隣接して且つ集めて配置されている。図9(c)は、各
住戸の設備系室9が占める部分を模擬的に示したもので
ある。平面雁行形を生かした設備系室9の配置、すなわ
ち、2住戸の設備系室9を背中合わせに集中配置するこ
とによって、設備配管ダクト類は設備系室9内で処理で
き、居間、個室等の主要居室10の空間に影響を与える
ことは全くない。
【0042】図6は、図5の敷地上方に点在して建てら
れた平面雁行形の高層住宅の間取りの一実施例を説明す
るための図である。
【0043】図6(b)において、2つの住戸は、連層
耐震壁ではない戸境壁11によって分離されており、各
住戸の浴室、便所、洗面、洗濯、台所の設備系室9は戸
境壁11に隣接して且つ集めて配置されている。図6
(c)は、各住戸の設備系室9が占める部分を模擬的に
示したものである。
【0044】図6及び図9に示されているように、本発
明の間取り方式は、以下の効果を奏するものである。 (1) 平面雁行形の高層住宅において、耐震性能のバ
ランスをとりやすい。
【0045】すなわち、長方形平面と比べて、一般的に
雁行形平面の場合、耐震壁の配置に制約があり、住宅の
重心と剛心がずれやすいが、本発明の構成によって、耐
震性能バランスがとりやすくなり経済的な設計が可能と
なる。 (2) 平面雁行形が連続する高層住宅の設計が容易に
なる。
【0046】すなわち、一般的に平面雁行形が連続する
場合、耐震設計が複雑になり、特に平面雁行形が接合す
る箇所に弱点が発生しやすいが、本発明の構成によっ
て、平面雁行形が連続する高層住宅の欠点を改善でき
る。 (3) 高層住宅の発展・進化型として、経済性を備え
た一般解(ひろく普及する型)としての平面雁行形の高
層住宅が成立する。
【0047】すなわち、これまでの一般解としての、平
面長方形の片廊下型及び階段室型の高層住宅が持つ制約
と欠点を改良し、発展・進化する新しい型としての平面
雁行形の高層住宅の一般解が成立する。 (4) 住宅平面のオープン化が可能となる。
【0048】すなわち、従来技術では困難であり、一戸
建住宅と比べて、高層住宅がもつ欠点を解決できる。ラ
イフスタイルに対応する自由設計の間取り、ライフサイ
クルの変化に対応する間取り変更ができ、住宅平面のオ
ープン化が実現できる。 (5) 高層住宅の平面計画、構造計画、設備計画の整
合性が可能になる。
【0049】すなわち、これまで高層住宅では、構造計
画が主導的で平面計画は制約を受け、特に、設備計画と
の整合性に欠けていた。例えば、給排気ダクトが主要居
室を通過する等である。従来技術と比べて、本発明の間
取り方式は、構造壁の配置、設備系室の配置、構造壁と
窓等開口の整理により、その欠点を解消できる。 (6) 高層住宅における住空間の居住性が飛躍的に高
まる。
【0050】すなわち、従来技術では実現することが困
難であった住空間の居住性に関する以下の諸項目につい
て、それを可能にすることができる。
【0051】a)太陽等外光の時間変化を住宅内部に取
り入れる多面採光; b)広い眺望、拡がり、開放性の為の多角度的なひろい
窓開口; c)住空間内部の拡がり、開放性、連続性; d)明るい台所; e)設備ダクトに影響されない高い天井; f)生活空間としてインドア化したテラス; g)住まい手にあった自由な間取り;そして、 h)家具的間仕切りによる連続住空間。
【0052】
【発明の効果】本発明に係る平面雁行形の高層住宅にお
いては、高層住宅を骨組みのスパン方向にズラして雁行
させると共に、正面側及び背面側のくびれ位置にある柱
を結び且つ高層住宅の重心に対する剛心の偏心量が大き
くならない1又は複数のスパンに沿って少なくとも1つ
の連層耐震壁を設けてあるため、高層住宅の短手方向の
水平方向荷重にも十分な構造的強度を有しており、長手
方向の水平方向荷重に対する構造的強度とバランスして
いる。
【0053】また、本発明に係る平面雁行形の高層住宅
における間取り方式は、正面側及び背面側のくびれ位置
にある柱を結ぶ線に隣接して、浴室、便所、洗面、洗
濯、台所等の設備系室を集中して設置してあるため、一
戸建て住宅に匹敵する、あるいはそれを凌ぐ豊かな居住
空間を実現する為に必要とされる諸条件を満たすことが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る平面雁行形の高層住宅の骨組み
フレームの一実施例を示した平面図である。
【図2】 本発明に係る平面雁行形の高層住宅の骨組み
フレームの他の実施例を示した平面図である。
【図3】 本発明に係る平面雁行形の高層住宅の骨組み
フレームのさらに他の実施例を示した平面図である。
【図4】 本発明に係る平面雁行形の高層住宅の骨組み
フレームのさらに他の実施例を示した平面図である。
【図5】 複雑な形状の敷地に建てられる複数棟の高層
住宅の平面図である。
【図6】 図5の敷地上方に点在して建てられた平面雁
行形の高層住宅の間取りの一実施例を説明するための図
であり、(a)は骨組みフレームの平面図、(b)は平
面雁行形の高層住宅における間取りの平面図、そして、
(c)は設備系室の占める位置を説明するための平面図
である。
【図7】 本発明の範囲で考えられる他の変形実施例を
説明するための図であり、(a)は骨組みフレームの平
面図、(b)はその正面図、そして、(c)はI−I線
断面図である。
【図8】 本発明の範囲で考えられるさらに他の変形実
施例を説明するための図であり、(a)は骨組みフレー
ムの平面図、そして、(b)はその正面図である。
【図9】 図1に示された骨組みフレームを有する平面
雁行形の高層住宅における間取りの一実施例を説明する
ための図であり、(a)は骨組みフレームの平面図、
(b)は平面雁行形の高層住宅における間取りの平面
図、そして、(c)は設備系室の占める位置を説明する
ための平面図である。
【図10】 従来の平面長方形の高層建物を説明するた
めの図で、(a)は骨組みフレームの平面図、そして、
(b)はその正面図である。
【図11】 従来の他の形式の平面長方形の高層建物を
説明するための図で、(a)は骨組みフレームの平面
図、(b)はその正面図、そして、(c)は設備系室の
占める位置を説明するための平面図である。
【符号の説明】
1 柱 2 梁 3 連層耐震壁 4 中間柱 5 梁 6 中間柱 7 ウォールガーダー 8 小開口部 9 設備系室 10 主要居室 11 戸境壁

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高層住宅を骨組みのスパン方向にズラして
    雁行させると共に、正面側及び背面側のくびれ位置にあ
    る柱を結び且つ高層住宅の重心に対する剛心の偏心量が
    大きくならない1又は複数のスパンに沿って少なくとも
    1つの連層耐震壁を設けたことを特徴とする平面雁行形
    の高層住宅。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の平面雁行形の高層住宅に
    おいて、前記連層耐震壁は、正面側及び背面側のくびれ
    位置にある柱を結ぶスパンに直交する正面側及び背面側
    の高層住宅の外壁を構成する少なくとも1つのスパンに
    沿っても形成されていることを特徴とする平面雁行形の
    高層住宅。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の平面雁行形の高層
    住宅において、高層住宅の長手方向両端の直交する外壁
    を構成する少なくとも1つのスパンに沿って、第二の連
    層耐震壁が形成されていることを特徴とする平面雁行形
    の高層住宅。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載の平面雁
    行形の高層住宅において、前記連層耐震壁は、高層住宅
    の重心、長手方向中心線及び/又は短手方向中心線に対
    して、対称に配置されていることを特徴とする平面雁行
    形の高層住宅。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載の平面雁
    行形の高層住宅において、前記高層住宅は、短手方向に
    少なくとも2つのスパンを有すると共に、長手方向の1
    スパンごとに短手方向に1スパンだけズラされて雁行さ
    れていることを特徴とする平面雁行形の高層住宅。
  6. 【請求項6】請求項1から4のいずれかに記載の平面雁
    行形の高層住宅において、前記高層住宅は、短手方向に
    少なくとも2つのスパンを有すると共に、長手方向の2
    スパンごとに短手方向に1スパンだけズラされて雁行さ
    れていることを特徴とする平面雁行形の高層住宅。
  7. 【請求項7】高層住宅を骨組みのスパン方向にズラして
    雁行させると共に、高層住宅の長手方向両端の直交する
    外壁を構成する少なくとも1つのスパンに沿って、連層
    耐震壁が形成されていることを特徴とする平面雁行形の
    高層住宅。
  8. 【請求項8】高層建物ユニットを平面雁行形となるよう
    に構成すると共に、耐震性能のバランスを保つ連層耐震
    壁を設けることを特徴とする高層建物ユニット。
  9. 【請求項9】上記高層建物ユニットが長手方向に複数連
    続して設けられてなる平面雁行形の高層住宅。
  10. 【請求項10】請求項1から7、又は9のいずれかに記
    載の平面雁行形の高層住宅における間取り方式であっ
    て、正面側及び背面側のくびれ位置にある柱を結ぶ線に
    隣接して、浴室、便所、洗面、洗濯、台所等の設備系室
    を集中して設置してなることを特徴とする平面雁行形の
    高層住宅における間取り方式。
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JP2013019217A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Taisei Corp 集合住宅の架構構造
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