JPH07196561A - 電解反応によるアルカリアルコキシドの製造方法 - Google Patents
電解反応によるアルカリアルコキシドの製造方法Info
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- JPH07196561A JPH07196561A JP6001378A JP137894A JPH07196561A JP H07196561 A JPH07196561 A JP H07196561A JP 6001378 A JP6001378 A JP 6001378A JP 137894 A JP137894 A JP 137894A JP H07196561 A JPH07196561 A JP H07196561A
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Abstract
ルカリアルコキシドを製造する方法を提供する。 【構成】 苛性アルカリ又は第四級アンモニウム化合物
をアルコールに溶解し、得られたアルコール溶液を、陽
極室と陰極室とを仕切る隔壁を備えた電解槽で電解して
アルカリアルコキシドを製造する、電解反応によるアル
カリアルコキシドの製造方法である。 【効果】 経済的でしかも操作性良くアルカリアルコキ
シドを工業的に有利に製造することができ、また、アル
カリアルコキシドの製造におけるアルカリやアルコール
の種類の選択に幅が広がり、多くの種類のアルカリアル
コキシドをその任意の濃度で製造することができる。更
に、電解槽の陽極室と陰極室とを仕切る隔壁として陽イ
オン交換膜を使用することにより、水酸化物の少ない高
純度のアルカリアルコキシドを容易に製造することがで
きる。
Description
コキシドの製造方法に係り、特に、電解反応を利用して
工業的に有利にアルカリアルコキシドを製造する方法に
関する。
モニウムアルコキシド等のアルカリアルコキシドは、医
薬、農薬、染料、香料、油脂等の多くの分野でその製造
原料や触媒等として利用されている。
の製造には、目的とするアルカリアルコキシドの種類に
応じて、アルカリ金属の塊とメチルアルコールやエチル
アルコール等のアルコールとを直接接触させて反応させ
る方法や、アルカリ金属の塊を不活性溶媒中に分散させ
てアルカリ金属デイスパージョンを生成せしめ、このア
ルカリ金属デイスパージョンに定量のアルコールを反応
させ、得られた反応生成物を乾燥する方法や、脱水剤の
存在下に苛性アルカリとアルコールとを反応させ、必要
により更に脱水のための精製を行う方法等が採用されて
いる。
ま扱う方法においては、水酸化物の少ないアルカリアル
コキシドを製造することはできても、アルカリ金属その
ものの価格が高く、しかも、アルカリ金属がアルコール
と激しく反応し、また、反応によって水素ガスも発生
し、発火の危険がある等、その作業上の安全性に問題が
あり、また、苛性アルカリを用いる方法においては、ナ
トリウムエトキサイドやナトリウムプロポキサイド等の
ように、水酸化アルカリがアルコールに溶解した後に脱
水し易いアルカリアルコキシドは脱水操作で製造するこ
とが可能であるが、特にアルカリ金属メトキシドについ
てはその良い脱水剤がなく、また、その脱水精製操作に
多大な労力とコストとを要するという問題がある。更
に、特に第四級アンモニウムアルコキシドについては、
その水酸化物の少ないものを製造することは極めて困難
であり、適当な方法がないのが実情であった。
は、上述した従来の方法におけるような問題がなく、安
全でしかも操作性よく、水酸化物の少ない高純度のアル
カリアルコキシドを製造することができる方法について
鋭意研究を重ねた結果、電解反応を利用することにより
工業的に有利にアルカリアルコキシドを製造することが
できることを突き止め、本発明を完成した。
して工業的に有利に種々のアルカリアルコキシドを製造
する方法を提供することにある。また、本発明の目的
は、水酸化物の少ない高純度のアルカリアルコキシドを
経済的にかつ操作性良く工業的に有利に製造する方法を
提供することにある。
性アルカリ又は第四級アンモニウム化合物をアルコール
に溶解し、得られたアルコール溶液を、陽極室と陰極室
とを仕切る隔壁を備えた電解槽で電解してアルカリアル
コキシドを製造する、電解反応によるアルカリアルコキ
シドの製造方法である。
する苛性アルカリとしては、水酸化リチウムであっても
よいが、好ましくは水酸化ナトリウム又は水酸化カリウ
ムである。
モニウム化合物としては、下記一般式(1)
炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルケニル
基、−(CH2 CH2 O)m H基(但し、mは1〜10
の整数である)及び−(CH2 CH2 CH2 O)n H基
(但し、nは1〜10の整数である)から選ばれた何れ
かの置換基であり、互いに同じであっても異なっていて
もよく、また、Xは水酸基、ハロゲン基、モノメチル炭
酸基、炭酸基、重炭酸基又は有機酸基である〕で表され
る化合物である。
体例としては、例えば、テトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキサイド(TMAH)、トリメチルヒドロキシエ
チルアンモニウムハイドロオキサイド(コリン)、メチ
ルトリヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド、ジメチルジヒドロキシエチルアンモニウムハイドロ
オキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサ
イド、トリメチルエチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド等の水酸化第四アンモニウム化合物類や、テトラメチ
ルアンモニウムクロライド等のハロゲン化第四級アンモ
ニウム化合物類や、テトラメチルアンモニウムモノメチ
ル炭酸塩(TMAC)、テトラエチルアンモニウムモノ
メチル炭酸塩、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウ
ムモノメチル炭酸塩等の第四級アンモニウムモノメチル
炭酸塩類や、テトラメチルアンモニウム炭酸塩、テトラ
エチルアンモニウム炭酸塩等の第四級アンモニウム炭酸
塩類や、テトラメチルアンモニウム重炭酸塩、テトラエ
チルアンモニウム重炭酸塩等の第四級アンモニウム重炭
酸塩類や、テトラメチルアンモニウム蟻酸塩等の有機酸
第四アンモニウム塩類等を挙げることができる。これら
のうち、TMAHやコリンあるいはTMACが副反応を
伴わない点で特に好ましい。
いては、特に制限されるものではないが、好ましくは一
般式ROH(但し、式中Rは炭素数1〜4のアルキル基
である)で表されるものであるのがよい。具体的には、
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルア
ルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルア
ルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ブチ
ルアルコール等が挙げられる。
又は第四級アンモニウム化合物のアルコール溶液を、陽
極室と陰極室とを仕切る隔壁を備えた電解槽で電解す
る。ここで、電解反応に供給されるアルコール溶液の濃
度は、使用する苛性アルカリ又は第四級アンモニウム化
合物やアルコールの種類によっても異なるが、通常1〜
40%、好ましくは5〜30%あるのがよい。
隔壁としては、陽イオン交換膜や、磁製の素焼きあるい
は濾布等が挙げられるが、水酸化物の少ない高純度のア
ルカリアルコキシドを得るためには、好ましくは陽イオ
ン交換膜を使用するのがよい。このような陽イオン交換
膜としては、フルオロカーボン系、ポリスチレン系、ポ
リプロピレン系等の種々の交換膜を使用することができ
るが、好ましくは耐久性の優れたフルオロカーボン系の
陽イオン交換膜である。このフルオロカーボン系の陽イ
オン交換膜として、具体的には、Nafion 324(デュポン
社製商品名)がある。
は、例えば、チタン板の表面にイリジウム、ルテニウム
等の酸化膜を被覆したものや、チタン板の表面に銀とニ
ッケルの合金膜を被覆したものや、銀とニッケルの合金
板や、カーボン電極等が挙げられる。また、陰極として
は、例えば、耐アルカリ性のステレス板や、ニッケル
板、又は、鉄板にニッケル合金をメッキしたもの等が挙
げられる。
室にはアルコール溶液を、また、陰極室には使用するア
ルコール溶液に対応するアルコール(すなわち、アルコ
ール溶液がメチルアルコール溶液であればメチルアルコ
ール)に少量の、例えば0.1〜0.5%のアルカリア
ルミキシド及び/又は水酸化アルカリを添加した溶液
を、それぞれ循環式で供給し、電流密度が1〜25A/
dm2 、好ましくは5〜10A/dm2 の範囲、陽極室
及び陰極室内の各液の滞留時間が5〜60秒、好ましく
は15〜45秒の範囲の条件で行い、陰極室でのアルカ
リアルコキシド濃度が5〜50%、好ましくは20〜4
0となるまで電解反応を行う。この電解反応の反応時間
は、通常5〜50時間程度である。
リアルコキシドのアルコール溶液については、そのまま
溶液として種々の用途に用いることもできるが、必要に
より溶媒のアルコールを留去して目的の用途に用いるこ
ともできる。
カリイオンが隔壁を通過して陰極室側に移動し、そこで
アルカリアルコキシドを生成せしめることができる。ま
たこの際に、これら陽極室と陰極室とを仕切る隔壁とし
て陽イオン交換膜を用いると、陽極室側で生成した水酸
イオン等の陰イオンが陰極室側に移動することがなく、
陰極室側において水酸化物を実質的に含まない高純度の
アルカリアルコキシドを効率良く得ることができる。
的に説明する。
(溶質重量/溶媒容量、w/v)の水酸化ナトリウムの
メチルアルコール溶液を調製した。
てフルオロカーボン系陽イオン交換膜(デュポン社製商
品名:Nafion 324)を用い、陽極として酸化イリジウム
被膜チタン板(有効電極面積55.4cm2 )を用い、
更に、陰極としてSUS304板(有効電極面積55.
4cm2 )を用い、容量5リットルの塩化ビニル製陽極
液循環貯槽と容量3リットルのテフロン製陰極液循環貯
槽を備えた電解槽を構成した。
して上記水酸化ナトリウムの10%(w/v)メチルア
ルコール溶液5000mlを入れ、また、陰極液循環貯
槽には陰極液として別に調製したナトリウムメチラート
の2%(w/v)メチルアルコール溶液500mlを入
れ、陽極液循環貯槽側の陽極液循環速度を500ml/
分とし、また、陰極液循環貯槽側の陰極液循環速度を2
50ml/分とし、直流電源装置から陽極−陰極間に6
Aの定電流を供給して電解を行った。
流、電流効率、陰極液中のナトリウムメチラート、水酸
化ナトリウム及び炭酸ナトリウムの各濃度を経時的に調
べた。結果を表1に示す。
を陽極液とし、また、カリウムメチラートの0.2%
(w/v)メチルアルコール溶液を陰極液として使用し
た以外は、上記実施例1と同様にして電解を行った。こ
の電解反応における電解時間、電圧、電流、電流効率、
陰極液中のカリウムメチラート、水酸化カリウム及び炭
酸カリウムの各濃度を経時的に調べた。結果を表2に示
す。
/v)メチルアルコール溶液を陽極液とし、また、テト
ラメチルアンモニウムメチラートの0.5%(w/v)
メチルアルコール溶液を陰極液として使用した以外は、
上記実施例1と同様にして電解を行った。この電解反応
における電解時間、電圧、電流、電流効率、陰極液中の
テトラメチルアンモニウムメチラート、水酸化テトラメ
チルアンモニウム及び炭酸テトラメチルアンモニウムの
各濃度を経時的に調べた。結果を表3に示す。
てアルカリアルコキシドを製造することにより、経済的
にしかも操作性良くアルカリアルコキシドを工業的に有
利に製造することができる。また、アルカリアルコキシ
ドの製造におけるアルカリやアルコールの種類の選択に
幅が広がり、多くの種類のアルカリアルコキシドをその
任意の濃度で製造することができる。更に、電解槽の陽
極室と陰極室とを仕切る隔壁として陽イオン交換膜を使
用することにより、水酸化物の少ない高純度のアルカリ
アルコキシドを容易に製造することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 苛性アルカリ又は第四級アンモニウム化
合物をアルコールに溶解し、得られたアルコール溶液
を、陽極室と陰極室とを仕切る隔壁を備えた電解槽で電
解してアルカリアルコキシドを製造することを特徴とす
る電解反応によるアルカリアルコキシドの製造方法。 - 【請求項2】 苛性アルカリのアルカリ金属がナトリウ
ム又はカリウムである請求項1記載の電解反応によるア
ルカリアルコキシドの製造方法。 - 【請求項3】 第四級アンモニウム化合物が、下記一般
式(1) 【化1】 〔但し、式中R1 、R2 、R3 及びR4 は炭素数1〜4
のアルキル基、炭素数1〜4のアルケニル基、−(CH
2 CH2 O)m H基(但し、mは1〜10の整数であ
る)及び−(CH2 CH2 CH2 O)n H基(但し、n
は1〜10の整数である)から選ばれた何れかの置換基
であり、互いに同じであっても異なっていてもよく、ま
た、Xは水酸基、ハロゲン基、モノメチル炭酸基、炭酸
基、重炭酸基又は有機酸基である〕で表される化合物で
ある請求項1記載の電解反応によるアルカリアルコキシ
ドの製造方法。 - 【請求項4】 アルコールが、一般式ROH(但し、式
中Rは炭素数1〜4のアルキル基である)で表されるも
のである請求項1〜3の何れかに記載の電解反応による
アルカリアルコキシドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00137894A JP3622790B2 (ja) | 1994-01-11 | 1994-01-11 | 電解反応によるアルカリアルコキシドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00137894A JP3622790B2 (ja) | 1994-01-11 | 1994-01-11 | 電解反応によるアルカリアルコキシドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07196561A true JPH07196561A (ja) | 1995-08-01 |
JP3622790B2 JP3622790B2 (ja) | 2005-02-23 |
Family
ID=11499830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00137894A Expired - Lifetime JP3622790B2 (ja) | 1994-01-11 | 1994-01-11 | 電解反応によるアルカリアルコキシドの製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3622790B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7824536B2 (en) | 2003-12-11 | 2010-11-02 | Ceramatec, Inc. | Electrolytic method to make alkali alcoholates using ceramic ion conducting solid membranes |
US7918986B2 (en) | 2003-12-11 | 2011-04-05 | Ceramatec, Inc. | Electrolytic method to make alkali alcoholates using ceramic ion conducting solid membranes |
US8075758B2 (en) | 2003-12-11 | 2011-12-13 | Ceramatec, Inc. | Electrolytic method to make alkali alcoholates using ion conducting alkali electrolyte/separator |
CN112144075A (zh) * | 2020-10-09 | 2020-12-29 | 上海漫关越水处理有限公司 | 一种膜电解连续合成叔丁醇钾的方法 |
-
1994
- 1994-01-11 JP JP00137894A patent/JP3622790B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7824536B2 (en) | 2003-12-11 | 2010-11-02 | Ceramatec, Inc. | Electrolytic method to make alkali alcoholates using ceramic ion conducting solid membranes |
US7918986B2 (en) | 2003-12-11 | 2011-04-05 | Ceramatec, Inc. | Electrolytic method to make alkali alcoholates using ceramic ion conducting solid membranes |
US7959784B2 (en) | 2003-12-11 | 2011-06-14 | Ceramatec, Inc. | Electrolytic method to make alkali alcoholates using ceramic ion conducting solid membranes |
US8075758B2 (en) | 2003-12-11 | 2011-12-13 | Ceramatec, Inc. | Electrolytic method to make alkali alcoholates using ion conducting alkali electrolyte/separator |
US8506790B2 (en) | 2003-12-11 | 2013-08-13 | Shekar Balagopal | Electrolytic cell for making alkali alcoholates using ceramic ion conducting solid membranes |
CN112144075A (zh) * | 2020-10-09 | 2020-12-29 | 上海漫关越水处理有限公司 | 一种膜电解连续合成叔丁醇钾的方法 |
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