JPH07194694A - 心臓血管流れエンハンサー - Google Patents

心臓血管流れエンハンサー

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JPH07194694A
JPH07194694A JP5323378A JP32337893A JPH07194694A JP H07194694 A JPH07194694 A JP H07194694A JP 5323378 A JP5323378 A JP 5323378A JP 32337893 A JP32337893 A JP 32337893A JP H07194694 A JPH07194694 A JP H07194694A
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JP
Japan
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flow
pump
blood
outlet
conduit
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JP5323378A
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English (en)
Inventor
V Moulder Peter
ピーター・ヴィー・モールダー
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Tulane University
Original Assignee
Tulane University
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感染の恐れを伴う皮膚を通しての連結を必要
としない心臓補助デバイスを提供することである。 【構成】 遠心ポンプ26が1つ以上のポンプ入口28
とポンプ出口29とを有する。入口導管40及び出口導
管42はポンプ入口28とポンプ出口29と流体連結さ
れ、入口導管40はポンプ入口28位置にポンプの一部
分を実質的に取り巻く入口チャンバー205を画定し、
出口導管42が、ポンプ出口29からの血液を受ける拡
張された出口チャンバー206を画定する。緊急バイパ
ス流路207が緊急時にポンプをバイパスさせる。緊急
バイパス流路207は通常はカラー208により殆ど閉
じた状態に保持され凝固を防止するに十分な且つ入口チ
ャンバー205と出口チャンバー206との間に血液流
路を提供するに十分なだけの流量とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は心臓の補助を必要とする
患者への永久的移植のために特に意図された心臓血管流
れエンハンサーに関する。
【0002】
【従来技術】心臓患者の多くはその心機能が部分的であ
り、長期間に渡り心室補助デバイスの恩恵を受けてい
る。今日、そうした長期型の心室補助デバイスは使用さ
れない、完全補助或は部分補助型の人工心臓が心臓移植
までの繋ぎ役として移植されているが、これらデバイス
は通常の心機能を補助するのでは無くむしろそれに代わ
るものである。2つの主要形式の心室補助デバイスが開
発及び分析調査された。その1つは心臓と大動脈との間
に連結した人工心臓或は相当装置の一部を使用するもの
である。このデバイスは、移植され内部電源を使用する
ものであるが、移植までの短期間の繋ぎを意図したもの
である。もう一方は大動脈に取付けるカウンターパルセ
ーションデバイスである。血液は心収縮期に潰れる形式
のチャンバーへと受動的に流動し、次いでチャンバーが
潰れると大動脈に押し戻される。現在使用されている短
期型の心室補助デバイスには2つの主要形式があり、何
れも長期的には使用されない。その一方はカウンターパ
ルセーション作動するものであり、具体例では動脈内バ
ルンが使用される。この動脈内バルンは心収縮期に収縮
或は潰され、心臓から送られる血液が充満する空間をそ
こに提供する。この空間が存在することで心臓が作用時
に受ける抵抗力は小さくなる。次いで動脈内バルンが拡
張し血液を動脈系を通して押し出す。この形式の心室補
助デバイスは動脈内バルンを膨張及び収縮させるための
空気圧を患者の皮膚を通して連通させる必要があり感染
を生じる恐れがあるので長期使用には適さない。短期型
の心室補助デバイスの第2の形式は体外ポンプを生物医
学的な遠心ポンプとして使用するものであるが、ここで
も、ポンプの出入り口を感染の恐れを伴う経皮的に連結
する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】感染の恐れを伴う皮膚
を通しての連結を必要としない心臓血管流れエンハンサ
ーをを含む心臓補助デバイスを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、長期使
用のための移植し得る心臓補助デバイスが提供される。
本発明の心臓補助デバイスでは広範な凝固を生じ得る弁
は使用されないのでデバイス使用中の凝固阻止治療は最
小限で済む。詳しくは、本発明の主たる特徴は流れエン
ハンサーにある。この流れエンハンサーには胸部下行大
動脈の節部位にその入口を連結してなる移植された遠心
ポンプを含む。この節部位は独特の利益をもたらす独特
の部位である。即ち、補助ポンプを最初の圧力/流れ節
部位に連結すると左心室から進行する血液流れがこの部
位で加速されて補完されるのである。前記最初の圧力/
流れ節部位のすぐ近くの部位では2つの主要部位、即ち
腹部大動脈−腸骨接合部及び周辺の小動脈集合部位から
の反射波が合体して流れが大きく乱されるが、補助ポン
プを前記最初の圧力/流れ節部位に連結すると、前記2
つの主要部位からの反射波及び圧力波が排除されるので
その悪影響を排除することが出来る。大動脈のこの部分
を血液のほぼ70パーセントが流れることから、胸部下
行大動脈の部分での血液流れを改善することは特に有益
である。
【0005】遠心ポンプを胸部下行大動脈の最初の圧力
/流れ節部位に連結することで更に他の利益、即ち、大
動脈のスチフネス或は弾力性の欠如による悪影響が排除
されるという利益が生じる。心筋エネルギーの大部分は
拡張する大動脈に血液を充填するために消費される。弾
力性は大動脈のインピーダンス或は抵抗力を決定する主
要因子である。胸部下行大動脈の最初の圧力/流れに遠
心ポンプを連結することにより、弾力性に基く本発明の
効果を創出可能となる。心室からの血液流れが大動脈に
達すると、遠心ポンプの効果により大動脈の拡延性が無
理なく疑似的に生じるので心臓の仕事負荷が一層減少す
る。かくして本発明によれば、心臓血管系の圧力/流れ
力学が、従来技術におけるようにこうした力学を無効に
或は妨害するのでは無くして増強される。
【0006】遠心ポンプを前記胸部下行大動脈の最初の
圧力/流れ節部位に連結することにより生じる他の利益
は、心臓の作用力が劇的に減少することである。それに
より心臓は負荷特性及び収縮特性を改善した状態での作
用が可能となりその機能が回復及び改善され得る。これ
とは対照的に、従来システムを使用した場合は心筋の機
能回復は促進されないばかりか、心筋機能が一層低下す
る恐れもある。心室バイパスシステムは心臓の働きを弱
め、心筋を萎縮させる。カウンターパルセーションデバ
イスは心収縮時は役立つが、カウンターパルス流れは心
拡張時には心臓に対しては完全に逆行した過酷なものと
なる。遠心ポンプを前記胸部下行大動脈の最初の圧力/
流れ節部位に連結することにより更に、心臓或は心臓周
囲へのデバイス挿入が不要となり、心臓周囲の嚢が無傷
のままに保たれるという利益が生ずる。この利益は、引
き続く外科手術、例えば心臓機能が改善され或は心臓移
植が可能となった場合の冠動脈バイパス手術や適切な改
善が達成されなかった場合の心臓移植手術に対する大き
な安全因子となることから有益である。
【0007】また遠心ポンプを前記胸部下行大動脈の最
初の圧力/流れ節部位に連結することにより、大動脈に
対する全ての接続が脳、肺及び心臓を巡る動脈の下流側
で為されるようになる。そうしない場合、ポンプ或は関
連する構成部品に凝固が発生したり堆積が生じたりし、
これら凝固物或は堆積物がそれら臨界的な動脈の下流側
で血流中に放出されると大脳、肺或は心臓が塞栓症を生
じる。他の特徴として、ポンプは下方後胸部、詳しくは
横隔膜上方で下方左半胸郭或は上葉背後で上方後胸部の
何れかに移植される。各部位は左半胸郭のそれほど重要
ではない部分を占有する。移植部位は変更可能であるが
連結部位は変更されないことを銘記されたい。遠心ポン
プが弁を含まないことから、第1に、血液が損傷を受け
る機械が減少し、第2にはそうしたポンプをポンプ速度
制御用デバイスと共に使用して心臓のポンプ作動を補完
し、また選択された生理学的状況に応じてポンプ速度を
変化可能となるといった利益が生じる。
【0008】本発明の流れエンハンサー或は緊急バイパ
ス流路はそのバイパス形成性により、まれにはポンプの
機械的故障或はポンプ内の流路の閉塞時の通常血流を可
能とするために使用される。動脈性劣化の任意の段階に
ある患者に対処するための多くのそうしたバイパスがあ
り、その幾つかは通常血流を得るために大動脈による支
援をも得ている。例えば流れエンハンサーを胸部大動脈
の或は移植導管の、大動脈と直列する一部分に連結して
ポンプ内の流路と平行に流れるバイパスを設ける。ポン
プの通常作動時にこのバイパス流路を流れる血流量は最
小であり、凝固を防止するためのみに十分な量である。
しかしながら、ポンプが故障し或は閉塞した場合はこの
バイパス流路が開きそこを血液が流動する。かくして、
緊急バイパス流路の設置は以下の点、即ち、ポンプ流路
に不具合が生じた際にそれが開き患者は単に手術前の状
態に戻り、必要に応じて座り或は寝ることが出来、故障
した移植デバイスによってそれ以上害されることがない
という点に於て有益である。
【0009】別態様の緊急バイパス流路では制御可能な
カラーが使用され、ポンプを通る流量が最小水準を下回
った場合にこのカラーが開くようになっている。このカ
ラーは移植片上で大動脈に、この大動脈と直列状態で設
け得或はポンプの入口及び出口導管との間に設け得る。
緊急バイパス流路の第2の別態様例は殆ど閉じた長い管
である。この管は通常作動時の流量が最小である小型の
バイパス流路として機能するが、ポンプ故障或は閉塞時
には幅広の短管に弾発係入してバイパス流れを完成す
る。第3の別態様例では大動脈内に重り付の逆止弁が使
用される。この逆止弁は通常作動時には閉じているがポ
ンプが故障した場合には通常の大動脈流圧により開くよ
うになっており、また遠心ポンプから排流される血液の
逆流をも防止する。
【0010】
【実施例】多くの患者が心筋を損傷しており、心臓のポ
ンピング能力は低下している。これにより患者の肉体活
動は制限され、他の器官の損傷を進行させるので患者の
健康状態は悪化する。そして最も過酷なケースでは患者
は寝たきりとなり、心臓移植を考慮する必要が生じてく
る。これらの有害因子は心臓の鼓動により創出される圧
力波の力学に関与している。心臓の鼓動は、大動脈と血
管床とを貫いて下方に移動する流波列と圧力波列とを創
出する。大動脈が腸骨接合部10(図1参照)位置で小
径の枝管に分かれて更に下流に流動すると、この腸骨接
合部10からのみならず血管床それ自体でも反射された
圧力波列及び流波列が心臓に向けて逆進する。逆進する
これらの流波列と圧力波列とが、心臓鼓動により付随的
に創生された流波列及び圧力波列と干渉し心臓効率を低
下させる。これ以外の有害因子は胸部下行大動脈の剛性
に関するものである。胸部下行大動脈の剛性が、或は弾
力性が欠如すると大動脈から血液流れの抵抗或はインピ
ーダンスが増大する。本発明では前述の如き有害因子
は、血液流れエンハンサーを大動脈の独特な部位で連結
することにより排除される。血液流れエンハンサーを移
植することにより弱った心臓の長期間の補助が可能とな
る。患者に取っては心臓移植の危険の回避と費用の節約
になる。簡略すれば、ポンプ、好ましくは可変速遠心ポ
ンプ、電源、そしてコントローラーが移植される。ポン
プは患者の血管系に以下に詳説するような新規な様式に
て連結される。
【0011】大動脈への連結は本発明の各具体例では常
に同じ位置で為されるが、移植片20の他の連結位置が
図1、4及び5に例示される。図1及び2では移植片2
0は上葉の背後の上方後胸部に位置付けられる。図4及
び5では移植片20は心臓32及び左肺(図示せず)の
背後且つ下方に位置付けられる。詳しくは、図4及び5
に示すように横隔膜21の上方で、胸腔内の横隔膜の手
前の横の低い位置に位置付けられる。これらの各部位は
左半胸郭の非重要部分を占めている。全ての場合に於
て、移植片20は今後説明されるように胸部下行大動脈
27と連結される。
【0012】本発明では種々の形態の移植片を使用可能
である。図3に例示されるカプセル包納された移植片2
0は、生物学的に不活性の材料から作製したアウターケ
ース201の中に、電線203を介し電力及び制御を受
ける駆動モーター202により駆動される遠心ポンプ2
6を含んでいる。圧力均等管204がアウターケース2
01から伸延され、例えば皮下のガス交換ユニット(図
示せず)内で終端する。遠心ポンプ26は1つ以上の軸
方向入口28(以下、単にポンプ入口28とも称する)
と接線方向出口29(以下、単にポンプ出口29とも称
する)とを有する。入口導管40及び出口導管42はポ
ンプ入口28とポンプ出口29と流体連結状態にある。
入口導管40はポンプ入口28位置にポンプの一部分を
実質的に取り巻く入口チャンバー205を画定し、出口
導管42が、ポンプ出口29からの血液を受ける拡張さ
れた出口チャンバー206を画定する。緊急バイパス流
路207が緊急時にポンプをバイパスさせる。この緊急
バイパス流路207は通常はカラー208により殆ど閉
じた状態に保持され、その流量が凝固を防止するに十分
な且つ入口チャンバー205と出口チャンバー206と
の間に血液流路を提供するに十分なだけの量とされる。
【0013】種々の形状のカプセル包被型の移植片を入
手可能である。特定のカプセル包被型移植片が図3に示
されるよりも多い或は少い構成部品を含み得、種々の血
液流れチャンネルを設け得、またその内部にバイパス流
路を設けなくとも良い。更には、ポンプに他の構成部品
をカプセル包被させなくとも良い。図5から21に例示
されるように、ポンプ入口28及びポンプ出口29を具
備する遠心ポンプ26は好ましくは生物学的に不活性の
材料で覆われ或はそうした材料を含むが、その他の構成
部品をカプセル包被しなくとも良い。例示された全ての
具体例ではポンプ26は遠心ポンプであり、好ましくは
1989年9月5日出願の米国特許出願番号第402,
676号及びその部分継続出願であり1991年2月2
2日に出願された米国特許出願番号第659,859号
(米国特許第5,174,726号)に記載される2ス
テージ構造の遠心ポンプである。この遠心ポンプは血液
を損傷させる恐れのある弁を含まない設計形状とされ
る。
【0014】図1、2及び6には、心臓32から上方に
伸延する大動脈33が示される。腕頭動脈34(図2及
び6参照)が前記大動脈33から上方に伸延し肺動脈3
6の上方に伸びている。腕頭動脈34の左鎖骨下動脈3
4Aが、ポンプのポンプ入口28と胸部下行大動脈との
間の連結部に最も近接している。入口導管40はポンプ
入口28を胸部下行大動脈の入口部分41に連結する。
ポンプ出口29は出口導管42を介し胸部下行大動脈の
出口部分43に連結する。各導管とポンプとの間の連結
部はリングクランプ45を使用して完成される。大動脈
と各導管との間の連結部はリングクランプ45或は縫合
により完成される。
【0015】本発明では心臓血管流れの利益並びに他の
利益が、大動脈での独特な部位への遠心ポンプの連結を
通し部分的に達成される。この独特の部位での連結によ
り、心臓のポンピング機能が機械的に補助されるに止ま
るのみならず、心臓による血液送給に対する抵抗或はイ
ンピーダンスの減少、心臓周囲の嚢が無傷に保たれると
いった実質的な利益がもたらされる。心臓周囲の嚢が無
傷に保たれることは引き続く手術、例えば、心臓機能が
改善され或は心臓移植が可能となった場合の冠動脈バイ
パス手術、また適切な改善が達成されなかった場合の心
臓移植手術に対する大きな安全因子となることから有益
である。
【0016】図1から6に示されるように、ポンプ26
の入口及び出口は心臓周囲の嚢の外側の胸部下行大動脈
27内で、腕頭動脈34から下流側の且つ腕頭動脈34
に近接して位置付けられる。ポンプの入口導管40と胸
部下行大動脈27との好ましい連結は胸部下行大動脈の
最初の圧力/流れ節部位、即ち胸部下行大動脈の上方部
分の最小圧力部位或は最小流れ変動部位で為される。出
口導管42は非流れ節部位43A位置にて胸部下行大動
脈の出口部分43と連結される。これらの連結部位では
血液流れが最も効率的な流れ形態で加速されることと、
圧力波及び流れ波の反射にによる悪影響が無効化される
こととにより、ポンプ26の心臓よりの血液流れの補助
効率は特に良い。
【0017】患者の、胸部下行大動脈の最初の圧力/流
れ節部位及び非節部位は、主に心拍数により変化し、非
節部位が胸部下行大動脈の最初の圧力/流れ節部位の上
流側に来る場合もある。入口導管及び出口導管の連結は
従って臨界的には画定されず、大動脈の3乃至5インチ
(約7.6乃至12.7センチ)の長さの範囲内で為さ
れ得る。一般に、胸部下行大動脈の最初の圧力/流れ節
部位は4乃至5センチの長さを有し、8乃至10センチ
の範囲内にあって、左鎖骨下動脈34Aの1乃至2セン
チ下流側を始端とし腕頭動脈34で終端する。患者の胸
部下行大動脈の最初の圧力/流れ節部位は血流力学上の
重要な部位を提示する。大動脈のこの部位は色々に説
明、即ち洞様毛細血管の反射合計量が最も小さい部位で
あり、或は反射の無い部位であるとさえも、また心室の
単位排出量が大動脈を充填して膨張させ、大動脈に、心
臓のサイクルでの血液の次ぎの前進運動のための潜在エ
ネルギーを与える部位(”Windkessel”理
論)であるといった説明が為されて来た。
【0018】胸部下行大動脈の最初の圧力/流れ節部位
のすぐ下方或は恐らくは一致する位置には最後の非節部
位があり、この非節部位には大動脈分岐部及び周囲血管
床からの圧力波及び流波の合計反射波が到達する。遠心
ポンプから排出された血液はこの非節部位で大動脈に戻
る。かくして本発明では、動脈分岐部及び周囲血管床か
らの流波及び圧力波の合計反射波による心臓への影響が
排除される。
【0019】胸部下行大動脈のこの胸部下行大動脈の最
初の圧力/流れ節部位を使用することにより、例えば本
発明の遠心ポンプのような作動デバイスに独特の利益が
提供されることが分かった。大動脈のこの部位でポンピ
ングのための血液が抜き出され、同時にこの部位位置で
の血液の逆流が防止されることにより、この部位に連結
した遠心ポンプが、腹部大動脈−腸骨接合部及び周辺の
小動脈集合部位その他の位置からの圧力波及び流波の反
射波による血液の前進流れの遅延を防止し、またこれら
の反射波が心臓の鼓動により創生された付随する拍動を
弱めるのを防止する。加うるに、この胸部下行大動脈の
最初の圧力/流れ節部位からの補助的なポンピングを提
供することにより、心臓側から見てこの部位の下流側の
領域への流れに対する抵抗或はインピーダンスが排除さ
れる。70数%の血液流及び心臓の仕事負荷の大部分が
この領域に向かうことから、心臓の仕事負荷は劇的に減
少する。更には、この部位での補助的ポンピングが心室
からの各排出量を受けるための大動脈の容積的容量を提
供するので、心臓の仕事負担量は更に減少する。
【0020】本願発明者は心臓血管外科医として、心臓
弁機能障害を持つ患者に対する治療措置として、この節
部位にHufnagel弁を移植した経験がある。Hu
fnagel弁は受動的デバイスであり、ケージにいれ
たボール及び弁座を含んでおり、本来は心臓へと逆行す
る血液流を阻止するための逆止弁である。本願発明者は
この弁を心膜の外側の、腕頭動脈を越えた前述の節/非
節部位にて胸部下行大動脈に配設した。前記部位に組み
込まれた弁は障害のある心臓弁の役割を代行するのみな
らず、非節部位での圧力波及び流波による悪影響をも排
除しそれにより驚くべき効果をもたらした。
【0021】胸部下行大動脈27の、横隔膜に近い下方
の主要部分はその長手方向に沿って視覚的に躍動し且つ
波動する。その知識があれば、左鎖骨下動脈のすぐ下流
側に実質的に波動の無い或は穏やかな部位を見つけるこ
とが出来る。この静かな領域が胸部下行大動脈の最初の
節部位であり且つ最後の非節部位である。犬に対する実
験では、腕頭動脈34及び冠状動脈(図示せず)を通る
血流を維持する上で必要な血圧力学を中断させることな
く、この節部位にポンプを連結することの利益を入手出
来ることが実証された。
【0022】図1に示されるように、ポンプ26を、そ
の入口28が節部位27A位置で胸部下行大動脈からの
血液を受けるよう、また出口が節部位27A位置の下流
側の位置で胸部下行大動脈27に血液を排出する状態で
心臓32と直列に連結された。Hufnagel弁の如
きデバイスと共に使用される形式のリングクランプコネ
クター45を使用して、大動脈をポンプに連結して良
い。
【0023】説明され且つ図1及び2に示される如きポ
ンプの移植により前述の如き心臓血管流れ上の利益を効
果的に達成し得るが、ポンプが故障し或は詰まった場
合、例えば、もしポンプが何らかの機械的問題、凝固、
堆積或はポンプ或はその入口或は出口を通る流れを減少
或は停止させるその他の要因により不具合を生じた場合
は、ポンプをバイパスさせる手段を有し大動脈中を送給
される血液流れがそうした緊急事態にも維持されるよう
な安全機構を設けるのが望ましい。障害物の無い、しか
し回転しないポンプを通しても血液はある程度流れる
が、緊急バイパス流路があることによりシステムの故障
状況は安全化される。
【0024】血流れを確実に連続させるための緊急バイ
パスシステムを設けるために、種々の形状の緊急バイパ
ス流路機能不全システムを、胸部下行大動脈の節部位に
連結した遠心ポンプと組み合わせて使用し得る。ポンプ
26を緊急バイパス流路に接続することにより、2つの
流路の血液の相対流れを制御可能となる。一般に、一方
の流路が胸部下行大動脈の最初の圧力/流れ節部位から
の血流をポンプを通しポンプの入口の下流側で大動脈に
戻し、他方の流路は一般に、前記一方の流路と平行な緊
急バイパス流路とされる。例えば胸部下行大動脈27の
一部(或は大動脈と直列に移植した導管)をポンプを迂
回して連結し得る。先に説明したような機械的或は動力
的な不具合が生じた場合はこの緊急バイパス流路が開き
そこを血液が流動する。付随する図面には幾つかの別態
様の緊急バイパスシステムが例示される。疾患、石灰化
及び破砕性のいろいろの段階の大動脈の役割を補助する
ための種々の形態のポンプ連結部、緊急バイパス流路、
カラーが例示される。
【0025】別態様の緊急バイパスシステムが図6及び
7に例示され、ここでは制御し得るカラーを使用して、
一次流路に詰まり或は不具合が生じた場合に二次流路を
開かせている。図6に示されるように、カラー85が直
列移植片87の緊急バイパス流路86の壁に組み込まれ
ている。ポンプ内の流量が最大で緊急バイパス流路86
内の流量が最小である通常作動時には、ライン88内圧
力によりカラーが作動し、緊急バイパス流路86を潰し
て図7に番号86’で示す状態とする。緊急時にはライ
ン88内圧力を釈放してカラーの動作を切り、緊急バイ
パス流路86を開く。
【0026】図8及び9に例示される別態様の緊急バイ
パスシステムでは殆ど閉じた長管が使用される。この長
管はその形状に於て外部から保持され通常は小径のバイ
パス流路として機能し、凝固を防止するための最小量の
血流のみを流動させるが、ポンプ故障或は閉塞時には心
臓の鼓動の圧力により幅広の短管へと弾発的に膨張して
全量をバイパスさせる。図8に示されるように、移植片
65が鎖骨下大動脈の入口部分41と出口部分43との
間に直列に連結される。移植片の第1流路66の上方セ
クション66aがポンプ26の入口に接続され、下方セ
クション66bが出口に接続される。アコーディオン型
の第2流路67がポンプ26を迂回する。ポンプ及び緊
急バイパス流路を通る相対流れ特性を、2つの流路の長
さや直径を選択することにより制御可能である。図8で
は第2流路、即ち緊急バイパス流路27は図9の流路6
7’よりも長くそして小径である。従って、図8はポン
プ26を含む第1流路66を血液が流れると言う移植の
一般的状態を例示するものである。この場合、第2流路
67を通る血液流量は最小であり、第1流路とポンプ2
6を通る血液流量は最大である。第1流路66を通る血
液流量が最小水準を下回ると第2流路67が圧力に基い
て膨張し且つ短縮化し、移植片は図9に例示される状態
となって流路67’が大径化し第1流路66の血液がそ
こをバイパスされる。
【0027】図6に示される緊急バイパス流路形状は、
図8及び9に示されたものと同様に、複合ユニットの管
状部材を移植に先立って作製可能である点及び大動脈へ
の連結を移植時に為し得る点で有益である。そうした配
列構成が経験豊富な外科医による迅速な連結を可能とす
る。図10には別態様の緊急バイパス連結部が例示され
る。ここでは入口導管50と出口導管51とが、縫合移
植片52、53を介しその側面位置と端部位置で鎖骨下
大動脈27と連結されている。制御自在のカラー70が
大動脈の2つの移植片間の部分に取付けられる。カラー
70は、図11及び12に示されるように制御ライン7
2を介して加圧流体源(図示せず)と連結される。大動
脈71を通る流路の直径は、このカラー70の内側での
流体圧力を変化させることにより制御可能である。図1
1では大動脈は開放され、緊急状況におけるような最大
流量出の流動が可能とされる。図12ではカラー70内
の圧力が増大して大動脈71の直径が減少され、システ
ムの通常作動時におけるような、凝固防止のみに十分な
血液流量出の流動が可能とされる。
【0028】図13ではカラー75は大動脈の、枝動脈
の無いセクション76に位置付けられる。カラー75は
大動脈76を完全に取り巻き、ライン77を加圧すると
大動脈はほぼ完全に潰され図15に例示されるような状
態となる。図16には大動脈セクション81を前−後位
置で圧縮する2セクション型カラー80が示される。こ
の2セクション型カラー80は2つのパッド80a及び
80bを含み、これらパッドは図16、17に示される
ように弾性フィラメント82により大動脈上に固着され
る。これらのパッドはライン83を通して加圧すると図
18に示すように潰れて大動脈セクション81をへん平
化させるので、患者の大動脈が番号84で示すように部
分的に石灰化している場合には特に有効である。
【0029】図19に例示される別態様の緊急バイパス
システムでは胸部下行大動脈の、入口導管40及び出口
導管42間のセクション24に可変カラー23が取付け
られる。このカラーを先に説明したように制御すること
により、ポンプ26と大動脈のセクション24との間
の、通常作動時には大動脈のセクション24を通る血液
をブロックしまたカラーを開いた場合にはセクション2
4を通しての緊急流れを可能とする相対流れが確立され
る。凝固防止上、カラーは大動脈に常に若干量の血液を
流動させる。図20には鎖骨下大動脈27の移植片47
を迂回させての、ポンプ26の連結の別態様が例示され
る。ここでは入口導管50及び出口導管51はその側面
及び端部に縫合した移植片52、53を夫々使用して大
動脈の壁と連結される。カラー23が移植片47を通る
血液流れを制御する。
【0030】図22及び23に示される別態様の緊急バ
イパスシステムでは重り付のフラップ型逆止弁60が鎖
骨下大動脈27内に使用される。このフラップ型逆止弁
は通常作動時には殆ど閉じているが、ポンプを通る流量
が最小水準を下回った場合は通常の大動脈流の圧力によ
り開放する。フラップ型逆止弁60は大動脈を通しての
血液の逆流をも防止する。図22に示されるように、入
口導管50と出口導管51とはその側面及び端部に縫合
した各移植片52、53を使用して大動脈の壁と連結さ
れ、フラップ型逆止弁60は前記連結部間の位置で鎖骨
下大動脈27内に配設される。側面及び端部に縫合した
各移植片52、53に代えて、ポンプの出口導管51’
を、T型インサートと図21に示されるような端部間を
繋ぐ移植片56を使用して大動脈に連結し得る。図23
の具体例ではこの出口導管51’がT型インサート55
を使用して大動脈に連結され、フラップ型の逆止弁61
がこのT型インサート内に配設されている。その他の別
態様を入手可能であり、例えば、図6に例示されるよう
な形式の二叉式流路を、通常は二次流路、即ち緊急バイ
パス流路を通る流れを閉鎖するフラップ型逆止弁と共に
使用し得る。同様に、図3に例示されるようなカプセル
包被型のポンプに緊急バイパス流路207をカプセル包
被服したものでは、カラーに代えてフラップ型逆止弁を
も使用出来る。
【0031】心臓血管流れエンハンサーを制御して心臓
のポンピング作動を補完させ得る。詳しくは、ポンプを
使用することで、このポンプの入力を回転速度と共に変
化させまたその出力を前記入力及び出口抵抗と共に変化
させることにより広範な流量を入手可能となる。ポンプ
の回転速度を制御するための単一のコントローラーを、
ポンプが多くの異なる前選択水準で作動するよう設定可
能である。デバイスに経皮的にアクセスすることによ
り、患者はポンプ速度を、予想される活動に基いて制御
可能である。図24に例示されるようなもっと複雑なコ
ントローラーもまた使用可能である。患者の選択された
生理学的条件を検出し且つ移植したコンピューター90
と接続され、最新型の心臓ペースメーカーで使用される
ような検出システムが使用される。図24に示されるよ
うに、コンピューターがポンプ速度制御信号を提供し、
必要であれば緊急バイパス流路のカラー制御用信号を提
供し、例えば、1)直接的に測定した左心房圧力か或は
間接的に測定した横隔膜拡張圧力の何れかに応答して心
臓の前負荷を増減少させ、2)筋肉活動や感情表現のた
めの大脳電位の増大により創生された信号の表示する如
き生理学的要求或は、混合静脈回路内の(肺動脈の分岐
部での)飽和酸素レベル(心臓出力低下或は周辺酸素要
求量或は組織要求量の増大に従属しての周辺酸素の抜き
出し量の増大と共に低下する)を増減させる。
【0032】更には、ポンプ速度を調整して心収縮期及
び心拡張期の拍動を制限し得る。詳しくは、拍動を心収
縮期及び心拡張期のキーセグメントと調時させ得る。心
臓血管流れエンハンサーは図25に示されるようなシス
テムに於て好ましく具体化される。ポンプ、コンピュー
ターそしてカラーと共に、電池95、整流器96、充電
コントローラー97及びスイッチ98が移植される。こ
のシステムでは経皮的に容易に入手し得る電力切替パッ
ケージが使用される。外部RF電源90が送信コイル1
00に接続される。受信コイル101が患者の皮膚10
2の直下に移植され整流器96に接続される。電池の充
電は、送信コイル100を皮膚102の外側に出しこれ
を受信コイル101に隣り合う位置に配置して行う。R
F源はスイッチ103を介して選択した電池或は交流れ
電源の何れかにより送電され得る。RF電力が送信コイ
ル100から受信コイル101にカッップリングされ
る。整流器96がRF電力を整流し、スイッチ98から
ポンプ、カラーへの、また重電気97へのDC電力を提
供する。電池95が充電されると外部RF源が取り外さ
れ、ポンプ、コンピューター、カラーにスイッチ98を
介し電池95からの送電を受ける。
【0033】
【発明の効果】感染の恐れを伴う皮膚を通しての連結を
必要としない心臓補助デバイスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】上半胸郭内のカプセル包囲されたポンプ、緊急
バイパス流路、駆動モーター及び血液流れチャンネルを
組み込んでなる人体の透視側面図である。
【図2】図1のポンプを胸部下行大動脈の節部位に連結
した状態での、心臓及び胸部下行大動脈の部分拡大斜視
図である。
【図3】駆動モーター、血液流れチャンネル、緊急バイ
パス流路そしてカラーをカプセル包被してなるポンプの
断面図である。
【図4】ポンプが下半胸郭内に位置付けられるが、この
ポンプが図1及び2と同一の場所で大動脈と連結されて
なる別態様の透視側面図であり、ここではポンプには緊
急バイパス流路はカプセル包被されず、緊急バイパス流
路は別個に例示されている。
【図5】図3のポンプを組み込んでなる人体の透視斜視
図である。
【図6】ポンプが移植片上の流れ制御用のカラーと平行
状態で大動脈に連結されそれによりポンプ内の一次血液
流路に不具合が生じた場合の緊急血液流路が提供される
状態を例示する、心臓及び胸部下行大動脈の斜視図であ
る。
【図7】図6を線4−4で切断した、カラーの作動状況
を示す平面図である。
【図8】緊急バイパス流路システムの1例の例示図であ
り、ポンプと、このポンプに平行に連結され伸長(閉じ
た)位置で外部から保持され緊急バイパス流路として作
用するアコーディオン様移植片とが、ポンプ内の主血液
流れルートに不具合が生じた場合の緊急バイパス流路を
提供する。
【図9】図8と類似の緊急バイパス流路システムの例示
図であり、ここではポンプの下流側のアコーディオン様
移植片に不具合が生じ、心臓の鼓動による血圧により緊
急バイパス流路が開いた状況を示している。
【図10】ポンプを大動脈上で流れ制御用のカラーと平
行状態で連結し、ポンプ内の一次血液流路に不具合が生
じた場合の緊急バイパス流路を提供するようにした状態
を例示する部分斜視図である。
【図11】図10を線8−8で切断した、カラーの作動
状況を例示する平面図である。
【図12】図10を線8−8で切断した、カラーの作動
状況を例示する平面図である。
【図13】別態様のカラーでの図10と類似の部分斜視
図である。
【図14】別態様のカラーでの図11と類似の平面図で
ある。
【図15】別態様のカラーでの図12と類似の平面図で
ある。
【図16】別態様のカラーでの図10と類似の部分斜視
図である。
【図17】別態様のカラーでの図11と類似の平面図で
ある。
【図18】別態様のカラーでの図12と類似の平面図で
ある。
【図19】ポンプが胸部下行大動脈と平行状態に連結さ
れた状態での、心臓並びに胸部下行大動脈の部分拡大斜
視図であり、この胸部下行大動脈は通常作働中は閉塞さ
れており、ポンプを通る一次血液流路の不具合時には緊
急バイパス流路を提供する。
【図20】ポンプを大動脈内でカラー移植片と平行状態
で連結してなる緊急バイパス流路システムの1例の部分
斜視図であり、この例では通常作働中の血液流れが厳し
く制限されることにより、ポンプ内の一次血液流路の不
具合時の緊急バイパス流路が提供される。
【図21】ポンプの出口導管をT型移植片を使用して大
動脈に連結した状態を示す部分斜視図である。
【図22】逆止弁を大動脈に付設してなる、図19と類
似の部分斜視図である。
【図23】T型に植込んだ状態での逆止弁を示す図21
と類似の部分斜視図である。
【図24】ポンプの制御及び緊急バイパス流路のカラー
の制御を示す、そうした制御が必要である場合のダイヤ
グラム図である。
【図25】心臓血管流れエンハンサー用ポンプ並びにカ
ラーを、カラーを作動させるために動力が必要である場
合に駆動するための電気的システムのダイヤグラム図で
ある。
【符号の説明】
20 移植片 26 遠心ポンプ 27 胸部下行大動脈 28 ポンプ入口 29 ポンプ出口 32 心臓 33 大動脈 34 腕頭動脈 34A 左鎖骨下動脈 40 入口導管 42 出口導管 43A 非節部位 45 リングクランプ 201 アウターケース 202 駆動モーター 203 電線 204 圧力均等管 205 入口チャンバー 206 出口チャンバー 207 緊急バイパス流路 208 カラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心臓血管流れエンハンサーであって、 入口28及び出口29を具備する遠心ポンプ26と、 その一方の端部を前記遠心ポンプの前記入口に流体連通
    させてなる入口導管40と、 その一方の端部を前記遠心ポンプの前記出口と流体連通
    させてなる出口導管42にして、前記遠心ポンプ、入口
    導管及び出口導管が一次血液流路を画定してなる出口導
    管42と、 前記入口導管及び出口導管間を伸延する平行流れ導管
    (207、86,87)にして、遠心ポンプを流通する
    血液流量が最小水準を下回った場合に、ある水準の血液
    流れのための緊急血液流路を提供し、遠心ポンプの通常
    作動時にはより少い水準の血液流れのための二次的血液
    流路を提供し、前記一次血液流路と平行である平行流れ
    導管とを含んでなる心臓血管流れエンハンサー。
  2. 【請求項2】 制御可能なカラー(208)を含み、該
    カラーが平行流れ導管と作動上関連されそれにより、遠
    心ポンプの通常作動時に前記平行流れ導管を流通する血
    液流量を制限し、遠心ポンプを流通する血液流量が最小
    水準を下回った場合には前記平行流れ導管にもっと多量
    の血液を流通可能とするようになっている請求項1の心
    臓血管流れエンハンサー。
  3. 【請求項3】 平行流れ導管67、67’が拡張性を有
    し、遠心ポンプの通常作動時にそこに最小流量の血液を
    流通可能とする内径を有し、遠心ポンプを流通する血液
    流量が最小水準を下回った場合に拡張することによりそ
    こにもっと多量の血液を流通可能としてなる請求項1の
    心臓血管流れエンハンサー。
  4. 【請求項4】 平行流れ導管を流通する血液流量を制限
    するためのフラップ型の弁60,61を含み、該フラッ
    プ型の弁の上流側の血圧が前決定最大水準に達した場合
    に前記フラップ型の弁が開放することにより、血液が前
    記平行流れ導管に流通可能とされてなる請求項1の心臓
    血管流れエンハンサー。
  5. 【請求項5】 患者に移植するべき寸法形状とされ生物
    学的に不活性の材料から作製したハウジング201を含
    み、遠心ポンプ26及び平行流れ導管207が該ハウジ
    ング201の内部に保持され、入口導管40が遠心ポン
    プの入口と流体体連通してなる入口チャンバー205を
    画定し、出口導管42が遠心ポンプの出口と流体連通し
    てなる出口チャンバー206を画定し、前記入口チャン
    バー及び出口チャンバーが前記ハウジング内部に保持さ
    れ、前記平行流れ導管が前記入口チャンバー及び出口チ
    ャンバー間を伸延してなる請求項1の心臓血管流れエン
    ハンサー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030225