JPH0719420A - 燃焼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 濃淡燃焼方式の燃焼装置において、濃淡のガ
ス量を安定して供給する。 【構成】 両側部に上面に濃側炎孔３を設けた濃ガス室
２を形成し、中央部に上面に淡側炎口７を設けた淡側混
合室４を形成した燃焼管において、濃ガス室の上流側に
形成した濃側混合室８と濃ガス室２との間に濃ガス規制
部９を設け、この濃ガス規制部に複数の流通孔１０を設
け、流通孔の上流の濃側混合室に淡側混合室と連通する
淡側ガス噴出孔１１を設ける。 【効果】 濃ガス室と濃側混合室との間を濃ガス規制部
で仕切り、流通孔でガス供給をするので、製造バラツキ
がなく、濃淡のガス量を安定にバランスさせ、性能の安
定した燃焼装置を得る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、濃淡燃焼方式の燃焼装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の燃焼方式において、燃焼火炎に局
所的に高温部が発生してＮＯｘが生成される問題を解決
するため、その対策の一つとして濃淡燃焼方式があり、
局所的高温部の発生をなくしてＮＯｘの低減に有効なも
のである。

【０００３】この濃淡燃焼方式の燃焼装置として、板金
製の燃焼管を複数本並設して構成したものは、構造が簡
単で安価に構成でき、低ＮＯｘ燃焼装置として有用であ
る。

【０００４】この燃焼装置として、例えば図４に示すよ
うに、燃焼管２１の両側部に濃ガス室２２を形成して上
面に濃側炎孔２３を設け、中央部に上部を開口した淡側
混合室２４を形成し、上面に仕切板２５を並設して淡側
炎口２６を設け、淡側混合室２４を空気口２７と連通
し、濃ガス室２２に濃側混合室２９から空気過剰率の低
い濃ガスを供給するようにすると共に、濃ガス室２２と
淡側混合室２４とを淡側ガス噴出孔２８により連通して
淡側混合室２４に濃ガスを供給し、空気口２７からの空
気と混合して淡側混合室２４において空気過剰率の高い
淡ガスを生成し、中央部に淡側火炎、両側部に濃側火炎
を形成するようにしたものがある。このような燃焼装置
は、中央部の淡側火炎を両側部の濃側火炎の保炎効果に
より燃焼を安定化することができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の燃焼
管２１において、濃ガス室２２に供給する濃側ガス量は
間隙３０を形成する濃ガス量規制部３１により規制して
いたが、この間隙３０の寸法は製作上バラツキを生じ、
ガス供給をうまくコントロールできないので性能に影響
が出るという問題を有していた。又、濃ガス量規制部３
１の上流には淡側ガス噴出孔２８を設けて淡側混合室２
４に大量の濃ガスを噴出供給する必要があり、濃ガス量
規制部３１により濃ガス室２２に供給されるガス量を正
確に規制し、淡側ガス噴出孔２８に適当な圧力がかかる
ようにしなければ濃淡のバランスをとることが困難であ
る。

【０００６】本発明は上記問題点を解決し、濃淡のガス
量を安定して供給でき、良好な燃焼を得ることができる
燃焼装置の提供を目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の燃焼装置は、上
記目的を達成するために、両側部に濃ガス室を形成し、
上面に濃側炎孔を設けると共に、中央部に空気口と連通
した淡側混合室を形成し、上部を開口して上面に淡側炎
口を設けた燃焼管において、前記濃ガス室の上流側に形
成した濃側混合室と濃ガス室との間を仕切る濃ガス規制
部を設け、この濃ガス規制部に複数の流通孔を設けて濃
側混合室と濃ガス室とを連通し、流通孔上流の濃側混合
室に淡側混合室と連通する淡側ガス噴出孔を設けたこと
を特徴としている。

【０００８】

【作用】燃焼時、濃側混合室で生成した濃ガスは、濃ガ
ス規制部に設けた流通孔から濃ガス室に供給され、濃側
炎孔上に濃側火炎を形成し、淡側ガス噴出孔から淡側混
合室に噴出した濃ガスは空気と混合して淡ガスを生成
し、淡側炎口上に淡側火炎を形成する。

【０００９】濃側混合室から濃ガス室に供給されるガス
は、濃ガス規制部の流通孔で規制され、正確なガス量を
流通させると共に、淡側ガス噴出孔に適当な圧力を加え
ることができ、濃淡のガス量をバランスさせて供給する
ことができる。従って、製造バラツキのない性能の安定
した燃焼装置を得ることができる。

【００１０】

【実施例】図１は本発明の一実施例を示す要部断面斜視
図、図２は流通孔を示す図１のＡ−Ａ断面図である。

【００１１】１は燃焼管で、両側部に濃ガス室２を形成
し、上面に濃側炎孔３を設けると共に、中央部に淡側混
合室４を形成し、淡側混合室４は下部に設けた空気口５
と連通し、上部を開口して上面に並設した仕切板６によ
り淡側炎口７を形成している。８は濃ガス室２の上流側
に設けた濃側混合室で、燃料ガスと１次空気とを混合
し、空気過剰率の低い濃ガスを生成する。濃ガス室２と
濃側混合室８との間には両者を仕切るように両側壁を密
着して形成した濃ガス規制部９を設け、この濃ガス規制
部９に段押し等により濃側混合室８と濃ガス室２とを連
通する複数の流通孔１０を設けてあり、ガス量を制御し
ている。１１は流通孔１０の上流側の濃側混合室８に設
けた淡側ガス噴出孔で、濃側混合室８と淡側混合室４と
を連通してガスを噴出供給する。

【００１２】尚、濃ガス室２と濃側混合室８とを仕切る
濃ガス規制部９は、図３に示すように外側壁を仕切板状
に形成して内側壁にかしめにてシールドし、このかしめ
部１２を淡側混合室４内に突出させるようにして形成し
てもよく、この仕切板状の濃ガス規制部９に複数の流通
孔１０を設けガス量を制御する。

【００１３】流通孔１０の数或いは穴径は濃淡のガス供
給量の比率によって適宜決定すればよい。

【００１４】上記構成により、燃焼時、濃側混合室８で
生成した濃ガスは濃ガス規制部９に設けた流通孔１０に
よって規制され、濃ガス室２に供給されて濃側炎孔３上
に濃側火炎を形成する。又、流通孔１０の上流の濃側混
合室８に設けた淡側ガス噴出孔１１から、濃ガス規制部
９で濃ガス室へ流通するガス量をおさえ、その結果、淡
側ガス噴出孔１１に適当な圧力が加えられて淡側混合室
４へ濃ガスが噴出し、淡側混合室４で空気口５からの空
気と混合して淡ガスを生成し、淡側炎口７上面に淡側火
炎を形成する。

【００１５】濃側混合室８から濃ガス室２及び淡側混合
室４に供給されるガスは、濃ガス規制部９に設けた流通
孔１０と、濃ガス規制部９により適当な圧力が加えられ
る淡側ガス噴出孔１１からそれぞれ適量が噴出供給さ
れ、濃淡のガス量をバランスさせて供給することができ
る。流通孔１０は比較的簡単に精度良く形成できるの
で、製造バラツキがなく、正確なガス量の管理ができ性
能の安定した燃焼装置を得ることができる。

【００１６】尚、図２に示すようにかしめ部１２を淡側
混合室４内に突出させることにより、その上部に乱流が
生じ混合を良好にすることができ、燃焼をより安定化で
きる。

【００１７】

【発明の効果】本発明は以上のように、濃ガス室と濃側
混合室との間に濃ガス規制部を設けて仕切り、流通孔で
ガス供給をするようにしたので製造バラツキがなく、濃
淡のガス量を安定にバランスさせ、正確な供給ガス量の
管理ができ、性能の安定した燃焼装置を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す要部断面斜視図であ
る。

【図２】流通孔を示す図１Ａ−Ａ断面図である。

【図３】他の実施例を示す要部断面図である。

【図４】従来例を示す要部断面斜視図である。

【符号の説明】

１ 燃焼管 ２ 濃ガス室 ３ 濃側炎孔 ４ 淡側混合室 ５ 空気口 ７ 淡側炎口 ８ 濃側混合室 ９ 濃ガス規制部 １０ 流通孔 １１ 淡側ガス噴出孔

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 両側部に濃ガス室を形成し、上面に濃側
   炎孔を設けると共に、中央部に空気口と連通した淡側混
   合室を形成し、上部を開口して上面に淡側炎口を設けた
   燃焼管において、前記濃ガス室の上流側に形成した濃側
   混合室と濃ガス室との間を仕切る濃ガス規制部を設け、
   この濃ガス規制部に複数の流通孔を設けて濃側混合室と
   濃ガス室とを連通し、流通孔上流の濃側混合室に淡側混
   合室と連通する淡側ガス噴出孔を設けたことを特徴とす
   る燃焼装置。