JPH0719186Y2 - プリント基板用収納ユニット装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 プリント基板用収納ユニット装置に係わり、 プリント基板のユニット本体への挿入時に螺子部の螺子
孔への当接を防止するとともに、プリント基板のユニッ
ト本体からの引抜時に螺子孔に作用する力を小さくする
ことにより、取付部材の螺子孔の破損を確実に防止する
ことができるプリント基板用収納ユニット装置を提供す
ることを目的とし、 ユニット本体にプリント基板を複数収容し、これらのプ
リント基板の一側に固定された前面板を、この前面板に
ストッパで回動自在に抜け止め固定された螺子部材によ
り、ユニット本体の取付部材に螺着するとともに、プリ
ント基板の他側に固定された基板側コネクタを、ユニッ
ト本体に配置されたバックパネルのパネル側コネクタに
接続してなり、さらに、螺子部材を、頭部と、取付部材
の挿通孔に螺合する螺子部と、この螺子部と頭部とを連
結し前面板を回動自在に挿通する連結部とから構成して
なるプリント基板用収納ユニット装置において、前面板
を挿通する螺子部材を、前面板に対してその挿通方向に
移動可能に固定し、螺子部材の螺子部と前面板との間に
おける連結部に、螺子部を収容する収容部を有し前面板
の取付部材への螺着時に取付部材に当接する螺子部収容
部材を被嵌するとともに、螺子部材の頭部と前面板との
間における連結部に、螺子部を前面板側に常時付勢する
コイルバネを被嵌し、さらに、連結部が挿通する螺子部
収容部材の挿通孔を螺子部に螺合可能に形成して構成す
る。

〔産業上の利用分野〕

本考案は、プリント基板用収納ユニット装置に係わり、
特に、プリント基板の基板側コネクタをバックパネルの
パネル側コネクタに接続して、プリント基板をユニット
本体に収納するプリント基板用収納ユニット装置に関す
る。

〔従来の技術〕

従来、プリント基板には、トランジスタ，コンデンサ等
の超小型部品が多数実装されており、このプリント基板
は、一般に、ユニット本体に多数収納されて使用されて
いる。

そして、近年における通信装置等のプリント基板用収納
ユニット装置では、プリント基板の保守や増設のためプ
リント基板を挿脱できるプラグイン形式が使用されてい
る。

第13図は、このようなプラグイン形式のプリント基板用
収納ユニット装置を示すもので、図において、符号11
は、ユニット本体を示している。

このユニット本体11の上下に位置する内面には、プリン
ト基板13を縦にした状態で案内するためのレール15が、
所定間隔を置いて複数平行に配置されている。

また、ユニット本体11の後部には、バックパネル17が螺
子19により螺着される。このバックパネル17には、プリ
ント基板13と同じ個数だけ、パネル側コネクタ21が固定
されている。

さらに、ユニット本体11の前面下部には、プリント基板
13を固定するための取付部材23が所定間隔を置いて複数
固定されている。これらの取付部材23は、ユニット本体
11を形成する板材の一部を、ユニット本体11の内方に向
けて折曲して形成されている。

そして、ユニット本体11内に収容されるプリント基板13
の一側には、バックパネル17のパネル側コネクタ21と接
続される基板側パネル25が配置されている。

また、プリント基板13の他側には、このプリント基板13
とほぼ直角に前面板27が固定されており、この前面板27
には、プリント基板13をユニット本体11の取付部材23に
固定するための固定金具29が配置されている。

この固定金具29は、第14図に示すように、前面板27を回
動自在に挿通する螺子部材31と、この螺子部材31の前面
板27からの抜脱を防止するためのストッパ33とから構成
されている。

螺子部材31は、ドライバ等により回転される頭部35と、
取付部材23の螺子孔37に螺合する螺子部39と、この螺子
部39と頭部35とを連結し螺子部39よりも小径の連結部41
とから構成されている。

以上のように構成されたプリント基板用収納ユニット装
置では、プリント基板13のユニット本体11への挿入は、
以下のようにして行なわれる。

先ず、プリント基板13の上下端をレール15間に挿入し、
この状態でプリント基板13を、螺子部材31の螺子部39が
取付部材23の螺子孔37に螺合しうる位置まで奥に押込
む。

この後、プリント基板13の前面板27に固定された螺子部
材31の頭部35をドライバ等で一側に回転して、螺子部材
31の螺子部39を取付部材23の螺子孔37に螺合する。

そして、さらに頭部35を回転することにより、螺子部材
31の頭部35により前面板27がバックパネル17側に押し込
まれ、プリント基板13の基板側コネクタ25がバックパネ
ル17のパネル側コネクタ21に接続されていく。

そして、ストッパ33が取付部材23に当接した時点で、螺
子部材31の頭部35の回転を停止し、プリント基板13のユ
ニット本体11への挿入を完了する。

また、プリント基板13をユニット本体11から引き抜く際
には、ドライバ等で螺子部材31の頭部35を他側に回転す
ることにより、取付部材23の螺子孔37から螺子部材31の
螺子部39の螺合を徐々に解除していくと、前面板27が、
螺子部材31の螺子部39により、取付部材23を反力として
ユニット本体11から離される。このため、プリント基板
13に配置されている基板側コネクタ25が、バックパネル
17のパネル側コネクタ21から接続が解除され、プリント
基板13がユニット本体11から引き抜かれる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、このようなプリント基板用収納ユニット
装置では、螺子部材31が前面板27に対して回転のみ可能
に固定されており、螺子部材31の軸長方向に移動可能に
固定されていなかったため、螺子部材31の螺子部39によ
り取付部材23の螺子孔37を破損する虞があった。

即ち、プリント基板13をユニット本体11に挿入するに
は、螺子部材31の螺子部39が取付部材23の螺子孔37に螺
合しうる程度まで、プリント基板13をユニット本体11内
に押し込む必要があるため、プリント基板13のユニット
本体11への挿脱を何回も繰り返すと、螺子部材31の螺子
部39が取付部材23の螺子孔37に何回も当接し、螺子孔37
が破損し、螺子部39を螺子孔37に螺合することができな
くなるという問題があった。

また、従来のプリント基板用収納ユニット装置では、螺
子部材31の螺子部39と取付部材23の螺子孔37の螺合を徐
々に解除していくことにより、プリント基板13の基板側
コネクタ25を、バックパネル17のパネル側コネクタ21か
ら徐々に引き抜いていたので、プリント基板13をユニッ
ト本体11から引き抜く際には、取付部材23の螺子孔37に
作用する力が大きく、螺子孔37が破損する虞があった。

特に、近年においては、プリント基板13に実装される部
品点数が増加し、プリント基板13に高密度実装されるよ
うになってきているため、コネクタ21,25のピン数が増
加し、これにより、プリント基板13を引き抜く際に螺子
孔37に作用する力がますます大きくなるという問題があ
った。

本考案は上記のような問題点を解決するためになされた
もので、プリント基板のユニット本体への挿入時に螺子
部の螺子孔への当接を防止するとともに、プリント基板
のユニット本体からの引抜時に螺子孔に作用する力を小
さくすることにより、取付部材の螺子孔の破損を確実に
防止することができるプリント基板用収納ユニット装置
を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案のプリント基板用収納ユニット装置は、ユニット
本体にプリント基板を複数収容し、これらのプリント基
板の一側に固定された前面板を、この前面板にストッパ
で回動自在に抜け止め固定された螺子部材により、前記
ユニット本体の取付部材に螺着するとともに、前記プリ
ント基板の他側に固定された基板側コネクタを、前記ユ
ニット本体に配置されたバックパネルのパネル側コネク
タに接続してなり、さらに、前記螺子部材を、頭部と、
前記取付部材の挿通孔に螺合する螺子部と、この螺子部
と前記頭部とを連結し前記前面板を回動自在に挿通する
連結部とから構成してなるプリント基板用収納ユニット
装置において、前記前面板を挿通する前記螺子部材を、
前記前面板に対してその挿通方向に移動可能に固定し、
前記螺子部材の螺子部と前記前面板との間における前記
連結部に、前記螺子部を収容する収容部を有し前記前面
板の前記取付部材への螺着時に前記取付部材に当接する
螺子部収容部材を被嵌するとともに、前記螺子部材の頭
部と前記前面板との間における前記連結部に、前記螺子
部を前記前面板側に常時付勢するコイルバネを被嵌し、
さらに、前記連結部が挿通する螺子部収容部材の挿通孔
を前記螺子部に螺合可能に形成してなるものである。

〔作用〕

本考案のプリント基板用収納ユニット装置では、プリン
ト基板をユニット本体に挿入する際には、先ず、プリン
ト基板をユニット本体に押し込む。

次に、螺子部材の螺子部がコイルバネにより常時前面板
側に付勢され、螺子部収容部材に収容されている状態か
ら、螺子部材の頭部をコイルバネに抗して取付部材側に
押圧し、螺子部材の螺子部を取付部材の螺子孔に螺合
し、ドライバ等で一側に回転することにより、螺子部材
の頭部により前面板をユニット本体側に押圧しプリント
基板をバックパネル側に徐々に押し込み、プリント基板
の基板側コネクタをバックパネルのパネル側コネクタに
差し込んでいく。

そして、螺子部収容部材を取付部材に当接し、前面板を
螺子部材の頭部と螺子部収容部材により挾持して取付部
材に固定することにより、プリント基板の基板側コネク
タがバックパネルのパネル側コネクタに完全に差し込ま
れ、プリント基板のユニット本体への挿入が完了する。

また、プリント基板をユニット本体から引き抜く際に
は、先ず、ドライバ等で螺子部材の頭部を他側に回転す
ることにより、螺子部材の螺子部と取付部材の螺子孔と
の螺合を徐々に解除していく。

螺子孔と螺子部の螺合の解除が終了すると、コイルバネ
により螺子部が前面板側に付勢され、さらにドライバ等
で螺子部材の頭部を他側に回転することにより、螺子部
材の螺子部が螺子部収容部材の挿入孔に螺合される。

そして、さらに螺子部材を回転すると、螺子部収容部材
が螺子部材の螺子部により取付部材側に押圧され、この
取付部材と当接され、取付部材を反力として前面板が手
前に引かれ、基板側コネクタとパネル側コネクタとの接
続が解除され、プリント基板がユニット本体から引き抜
かれる。

〔実施例〕

以下、本考案の詳細を図面に示す一実施例について説明
する。

第１図はプリント基板を固定する固定金具およびその近
傍を示し、第２図は本考案のプリント基板用収納ユニッ
ト装置の一部を示すもので、第２図において、符号45
は、ユニット本体を示している。

このユニット本体45の上下に位置する内面には、プリン
ト基板47を縦にした状態で案内するための図示しないレ
ールが、所定間隔を置いて複数平行に配置されている。

また、ユニット本体45の後部には、導電性のバックパネ
ル49が導電性の螺子により螺着されている。このバック
パネル49には、プリント基板47と同じ個数だけ、パネル
側コネクタ51が固定されている。

さらに、ユニット本体45の前面下部には、プリント基板
47を固定するための多数の取付部材53が固定されてい
る。これらの取付部材53は、ユニット本体45を形成する
板材の一部を、ユニット本体45の内方に向けて折曲して
形成されており、これらの取付部材53には螺子孔55がそ
れぞれ形成されている。

そして、ユニット本体45内に収容されるプリント基板47
の一側には、バックパネル49のパネル側コネクタ51と接
続される基板側コネクタ57が配置されている。

また、プリント基板47の他側には、このプリント基板47
とほぼ直角に導電性の前面板59が固定されており、この
前面板59の下部には、プリント基板47をユニット本体45
の取付部材53に固定するための導電性の固定金具61が配
置されている。

この固定金具61は、第１図および第３図に示すように、
前面板59を回動自在に挿通する螺子部材63と、この螺子
部材63の前面板59からの抜脱を防止するためのストッパ
65と、スペーサ67と、螺子部収容部材69と、コイルバネ
71とから構成されている。

螺子部材63は、前面板59に対してその挿通方向に移動可
能に固定されており、この螺子部材63は、ドライバ等に
より回転される頭部73と、取付部材53の螺子孔55に螺合
する螺子部75と、この螺子部75と頭部73とを連結し前面
板59を回動自在に挿通する連結部77とから構成されてい
る。

ストッパ65は、その一部が切り欠かれたリング状に形成
されており、連結部77により挿通されることなく、連結
部77の半径方向から、連結部77に配置可能に形成されて
いる。

また、このストッパ65は前面板59と螺子部収容部材69と
の間に介装されており、螺子部材63の前面板59からの抜
脱が防止されている。

スペーサ67は円筒状に形成されており、前面板59と頭部
73との間における連結部77に被嵌されている。

コイルバネ71は、螺子部材63の頭部73と前面板59との間
における連結部77に被嵌されており、このコイルバネ71
により、螺子部75が前面板59側に常時付勢されている。
このコイルバネ71の外周にスペーサ67が被嵌されてい
る。

螺子部収容部材69は、前面板59と螺子部75との間におけ
る連結部77に被嵌されており、この螺子部収容部材69
は、前面板59の取付部材53への螺着時に、螺子部材63の
頭部73により押圧されて取付部材53に当接される。

この螺子部収容部材69は、取付部材53側に開口する有底
筒状に形成されており、その内部は螺子部75を収容する
円柱状の収容部79とされている。この収容部79の底部に
は、螺子部材63の連結部77が挿通する挿通孔81が形成さ
れており、この挿通孔81は、螺子部75が螺合可能に形成
されている。

また、螺子部収容部材69には、前面板59の下面に係止さ
れる係止部83が、螺子部材63の頭部73側に突出されてお
り、この係止部83が前面板59の下面に係止されることに
より、螺子部75が、螺子部収容部材69が回転することな
く有効に螺子部収容部材69の挿通孔81に螺合される。

以上のように構成されたプリント基板用収納ユニット装
置では、プリント基板47をユニット本体45に挿入する際
には、先ず、プリント基板47をユニット本体45に押し込
む。

次に、第４図に示すように、螺子部材63の螺子部75がコ
イルバネ71により常時前面板59側に付勢され、螺子部収
容部材69の収容部79に収容されている状態から、第５図
に示すように、螺子部材63の頭部73をコイルバネ71に抗
して取付部材53側に押圧し、螺子部材63の螺子部75を取
付部材53の螺子孔55に螺合し、ドライバ等で一側、例え
ば、右側に回転することにより、第６図に示すように、
螺子部材63の頭部73により前面板59をユニット本体45側
に押圧し、プリント基板47をバックパネル49側に徐々に
押し込み、プリント基板47の基板側コネクタ57をバック
パネル49のパネル側コネクタ51に差し込んでいく。

そして、第７図に示すように、螺子部収容部材69が取付
部材53に当接し、前面板59を、螺子部材63の頭部73と螺
子部収容部材69により挾持して、取付部材53に固定する
ことにより、プリント基板47の基板側コネクタ57がバッ
クパネル49のパネル側コネクタ51に完全に差し込まれ、
プリント基板47のユニット本体45への挿入が完了する。

また、プリント基板47をユニット本体45から引き抜く際
には、先ず、ドライバ等で螺子部材63の頭部73を他側、
例えば、左側に回転することにより、第８図に示すよう
に、螺子部材63の螺子部75と取付部材53の螺子孔55との
螺合を徐々に解除していく。

取付部材53の螺子孔55と螺子部75の螺合の解除が終了す
ると、コイルバネ71により螺子部75が前面板59側に付勢
され、さらにドライバ等で螺子部材63の頭部73を左側に
回転することにより、第９図に示すように、螺子部材63
の螺子部75が螺子部収容部材69の挿通孔81に螺合され
る。

そして、さらに螺子部材63を回転すると、螺子部材63の
螺子部75により螺子部収容部材69が取付部材53側に押圧
され、第10図に示すように、この取付部材53と当接さ
れ、第11図に示すように、取付部材53を反力として前面
板59が手前に引かれ、基板側コネクタ57とパネル側コネ
クタ51との接続が解除され、プリント基板47がユニット
本体45から引き抜かれる。

尚、第４図乃至第11図において、符号Ｌは、コネクタ5
1,57の接続長さ，即ち、基板側コネクタ57がパネル側コ
ネクタ51に接続を開始する点から、完全に接続するまで
の距離を示している。従って、第７図乃至第９図では、
基板側コネクタ57がパネル側コネクタ51に完全に接続さ
れている。

しかして、以上のように構成されたプリント基板用収納
ユニット装置では、前面板59を挿通する螺子部材63を、
前面板59に対してその挿通方向に移動可能に固定し、螺
子部材63の螺子部75と前面板59との間における連結部77
に、螺子部75を収容する収容部79を有する螺子部収容部
材69を被嵌するとともに、螺子部材63の頭部73と前面板
59との間における連結部77に、螺子部75を前面板59側に
常時付勢するコイルバネ71を被嵌し、さらに、連結部77
が挿通する螺子部収容部材69の挿通孔81を螺子部75に螺
合可能に形成したので、プリント基板47のユニット本体
45への挿入時に螺子部75の螺子孔55への当接を防止する
とともに、プリント基板47のユニット本体45からの引抜
時に螺子孔55に作用する力を小さくすることにより、取
付部材53の螺子孔55の破損を確実に防止することができ
る。

即ち、前面板59を挿通する螺子部材63を、前面板59に対
してその挿通方向に移動可能に固定し、螺子部材63の螺
子部75をコイルバネ71により常時前面板59側に付勢して
いるため、プリント基板47をユニット本体45に挿入する
際には、螺子部材63の頭部73をコイルバネ71に抗して取
付部材53側に押圧し、螺子部材63の螺子部75を取付部材
53の螺子孔55に螺合すれば良く、螺子部材63の螺子部75
が取付部材53の螺子孔55に螺合しうる程度まで、プリン
ト基板47をユニット本体45内に押し込んでも、螺子部材
63の螺子部75が取付部材53の螺子孔55に当接することが
なく、これにより、プリント基板47のユニット本体45へ
の挿入時に、螺子孔55の破損を確実に防止することがで
きる。

また、プリント基板47にユニット本体45から引き抜く際
には、取付部材53の螺子孔55と螺子部75の螺合の解除が
終了され、コイルバネ71により螺子部75が前面板59側に
付勢され、さらにドライバ等で螺子部材63の頭部73を左
側に回転することにより、螺子部材63の螺子部75が螺子
部収容部材69の挿通孔81に螺合され、螺子部材63がさら
に回転されると、螺子部材63の螺子部75により螺子部収
容部材69が取付部材53側に押圧され、取付部材53と当接
され、取付部材53を反力として前面板59が手前に引かれ
るので、螺子部材63の螺子部75には殆ど力が作用せず、
プリント基板47のユニット本体45からの引抜時に螺子孔
55に作用する力を小さくすることにより、螺子孔55の破
損を確実に防止することができる。

さらに、前面板59と固定金具61を導電性を有する材料に
より形成したので、ユニット本体45と前面板59を同電位
とすることができ、放射電波を確実に防止することがで
きる。

また、前面板59を、固定金具61でユニット本体45に固定
するため、部品の実装面積を拡張することができる。

尚、上記実施例では、前面板59の下部を、固定金具61で
ユニット本体45に固定した例について説明したが、本考
案は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、第
12図に示すように、ユニット本体91を構成する板材を外
側に折曲して、ユニット本体91の上下に取付部材93を形
成し、これらの取付部材93に、前面板95の上下を固定金
具97で固定しても、上記実施例とほぼ同様の効果を得る
ことができる。そして、この場合には、ユニット本体91
を構成する板材を外側に折曲して、ユニット本体91の上
下に取付部材93を形成したので、プリント基板99の実装
面積をさらに拡張することができるとともに、プリント
基板99をより確実にユニット本体91に固定することがで
きる。

また、上記実施例では、プリント基板47に、このプリン
ト基板47とほぼ直角に導電性の前面板59を固定した例に
ついて説明したが、本考案は上記実施例に限定されるも
のではなく、２枚以上のプリント基板に、１枚の前面板
を固定しても、上記実施例とほぼ同様の効果を得ること
ができる。

〔考案の効果〕

本考案のプリント基板用収納ユニット装置では、前面板
を挿通する螺子部材を、前面板に対してその挿通方向に
移動可能に固定し、螺子部材の螺子部と前面板との間に
おける連結部に、螺子部を収容する収容部を有し前面板
の取付部材への螺着時に取付部材に当接する螺子部収容
部材を被嵌するとともに、螺子部材の頭部と前面板との
間における連結部に、螺子部を前面板側に常時付勢する
コイルバネを被嵌し、さらに、連結部が挿通する螺子部
収容部材の挿通孔を螺子部に螺合可能に形成したので、
プリント基板のユニット本体への挿入時に螺子部の螺子
孔への当接を防止するとともに、プリント基板のユニッ
ト本体からの引抜時に螺子孔に作用する力を小さくする
ことにより、取付部材の螺子孔の破損を確実に防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のプリント基板用収納ユニット装置の一
実施例の取付金具およびその近傍を示す縦断面図、 第２図は本考案のプリント基板用収納ユニット装置を示
す斜視図、 第３図は前面板を取付金具で固定する状態を示す分解斜
視図、 第４図乃至第７図はプリント基板をユニット本体に挿入
する状態を段階を追って示す縦断面図、 第８図乃至第11図はプリント基板をユニット本体から引
き抜く状態を段階を追って示す縦断面図、 第12図は前面板の上下を取付金具により固定した状態を
示す縦断面図、 第13図は従来のプリント基板用収納ユニット装置を示す
斜視図、 第14図は第13図の取付金具およびその近傍を示す縦断面
図である。 〔主要な部分の符号の説明〕 45,91はユニット本体、47,99はプリント基板、49はバッ
クパネル、51はパネル側コネクタ、53,93は取付部材、5
5は螺子孔、57は基板側コネクタ、59,95は前面板、63は
螺子部材、69は螺子部収容部材、71はコイルバネ、73は
頭部、75は螺子部、77は連結部、79は収容部、81は挿通
孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ユニット本体にプリント基板を複数収容
   し、これらのプリント基板の一側に固定された前面板
   を、この前面板にストッパで回動自在に抜け止め固定さ
   れた螺子部材により、前記ユニット本体の取付部材に螺
   着するとともに、前記プリント基板の他側に固定された
   基板側コネクタを、前記ユニット本体に配置されたバッ
   クパネルのパネル側コネクタに接続してなり、さらに、
   前記螺子部材を、頭部と、前記取付部材の挿通孔に螺合
   する螺子部と、この螺子部と前記頭部とを連結し前記前
   面板を回動自在に挿通する連結部とから構成してなるプ
   リント基板用収納ユニット装置において、前記前面板を
   挿通する前記螺子部材を、前記前面板に対してその挿通
   方向に移動可能に固定し、前記螺子部材の螺子部と前記
   前面板との間における前記連結部に、前記螺子部を収容
   する収容部を有し前記前面板の前記取付部材への螺着時
   に前記取付部材に当接する螺子部収容部材を被嵌すると
   ともに、前記螺子部材の頭部と前記前面板との間におけ
   る前記連結部に、前記螺子部を前記前面板側に常時付勢
   するコイルバネを被嵌し、さらに、前記連結部が挿通す
   る螺子部収容部材の挿通孔を前記螺子部に螺合可能に形
   成してなることを特徴とするプリント基板用収納ユニッ
   ト装置。