JPH07185712A - 螺旋状山付きロッドの製造方法 - Google Patents

螺旋状山付きロッドの製造方法

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JPH07185712A
JPH07185712A JP33347193A JP33347193A JPH07185712A JP H07185712 A JPH07185712 A JP H07185712A JP 33347193 A JP33347193 A JP 33347193A JP 33347193 A JP33347193 A JP 33347193A JP H07185712 A JPH07185712 A JP H07185712A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転造加工で成形した螺旋状山の頂に転造と同
時に平滑面を形成する転造方法において、その螺旋状山
の高さや平滑面の幅を容易に調整できるようにする。 【構成】 軸心まわりの回転が可能で高さ位置を調整で
きるロータリレスト22によってロッド素材18を支持
し、一対の転造丸ダイス10,12でそのロッド素材1
8を挟圧しながら両転造丸ダイス10,12を回転駆動
してロッド素材18の外周面に螺旋状山を転造加工する
際に、転造力Ftに基づいてロータリレスト22からロ
ッド素材18に作用する反力Frにより、転造加工され
た螺旋状山の頂に所望する平滑面が形成されるように、
ロータリレスト22の高さ位置を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型プリンタの印字ヘ
ッドを移動させる確動送りロッド,連続走行する帯状支
持体に塗布液を塗布する装置に用いられる塗工装置用ロ
ッドなど、外周面に螺旋状山を有するロッドの製造方法
に係り、特に、その螺旋状山を転造加工によって形成す
ると同時に山頂を所定の平滑面とする技術に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】略平行に配設された一対の転造丸ダイス
の間でロッド素材を挟圧するとともに、その転造丸ダイ
スの回転に従動してロッド素材を軸心まわりに回転させ
ることにより、そのロッド素材の外周面に螺旋状山を転
造加工することが、ねじ加工などで広く行われている。
図8は、このような転造加工を行う転造盤の一例で、一
対の転造丸ダイス100,102と、ロッド素材104
を支持する素材支持刃106とを備えており、一方の転
造丸ダイス100を図の右側から接近させて転造丸ダイ
ス102との間でロッド素材104を挟圧するととも
に、転造丸ダイス102をモータなどで回転駆動してロ
ッド素材104および転造丸ダイス100をそれぞれ軸
心まわりに従動回転させることにより、ロッド素材10
4の外周面に螺旋状山を転造加工する。
【0003】ここで、上記素材支持刃106の上端から
両転造丸ダイス100,102の軸心を通る直線までの
寸法Xは、これが大きすぎると、転造丸ダイス100,
102の転造力によってロッド素材104が強固に素材
支持刃106に押圧され、素材支持刃106に溶着が生
じてロッド素材104の外周部が毟り取られるなどの転
造不良を生じる一方、寸法Xが小さすぎると転造時にロ
ッド素材104が上方へ飛び出してしまうため、ロッド
素材104が飛び出さない範囲でできるだけ小さい値に
設定され、転造丸ダイス100,102の外径によって
も異なるが、一般には転造加工後の製品の半径より0.
05〜0.2mm程度大き目の値が目安とされている。
このように寸法Xの調整が重要なことから、素材支持刃
106は、例えば実公昭37−14140号公報や特公
昭60−55205号公報等に記載されているような高
さ調整機構により、両転造丸ダイス100,102の軸
心を通る直線に対して接近離間させられるようになって
いる。また、例えば特公昭54−27306号公報に記
載されているように、上記素材支持刃106の上面にV
溝を加工して円柱形状のコロを配置し、そのコロによっ
てロッド素材104を支持させ、転造加工時にロッド素
材104の回転に伴ってコロが従動回転させられるよう
にして、ロッド素材104の回転抵抗や摩擦を低減する
ことも考えられている。
【0004】一方、OA機器装置、特に小型プリンタの
印字ヘッドを所定位置に案内する手段として、確動送り
ロッドを用いて駆動する確動送りロッド方式があり、か
かる確動送りロッドについても、例えば特公平4−69
298号公報に記載されているように、上記転造加工法
を利用して製造することが提案されている。すなわち、
一対の転造丸ダイスを用いて螺旋状の溝を転造加工する
のであるが、溝の両側が***して螺旋状山が形成される
ため、そのままでは印字ヘッドの案内性能が阻害される
ことから、その螺旋状山の頂をセンタレス研削によって
除去することにより、印字ヘッドに設けられた貫通穴内
面との摺動接触面を形成し、印字ヘッドが円滑に移動さ
せられるようにするのである。
【0005】また、連続走行する帯状支持体に塗布液を
塗布する装置に用いられる塗工装置用ロッドについて
も、例えば特開平3−189039号公報,特開平5−
347号公報,特開平5−293580号公報等に記載
されているように転造加工法を利用して製造することが
提案されている。このようなロッドについても、図8に
示す転造盤を用いて転造加工することが可能であるが、
上記各公報に記載の転造加工法は何れも通し転造、すな
わち転造加工すべきロッド素材をその軸心方向へ強制的
に送り込んで、互いに同期して回転駆動される一対の転
造丸ダイスにより所定のねじれ角の連続する螺旋状山を
転造加工するようになっている。その場合に、例えば図
9の(a)に示すように、一対の転造丸ダイス110,
112の外周面のうちロッド素材114の出口側部分を
平滑な円筒面116としたり、同図の(b)に示すよう
に一対の転造丸ダイス118,120の一方、図では転
造丸ダイス118を、外周面に凹凸が設けられた転造ダ
イス122と、外周面が平滑なプレーンダイス124と
を同軸に組み合わせたりすることにより、転造加工され
た螺旋状山の頂に所定の平滑面を形成し、ロッドの摩耗
速度を軽減するとともに2層以上の逐次塗布に際して下
層の塗膜の傷付きを防止する技術が開示されている。ロ
ッド素材の出口側だけでなく、複数の転造丸ダイスのう
ち少なくとも一つをプレーンダイスとして、上記のよう
に螺旋状山の頂に平滑面を形成することも提案されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記確
動送りロッドの製造に際しては、転造加工を行った後に
螺旋状山の頂をセンタレス研削によって除去しているた
め、高い寸法精度が安定して得られ難いとともに、研削
面が粗くなり且つ金属組織が分断されて耐摩耗性が低下
する。また、このようなセンタレス研削を行う必要があ
ることから、製造に時間がかかるとともに製造コストが
高くなる。
【0007】一方、塗工装置用ロッドの場合には、転造
時に螺旋状山の頂を平滑面としているため、上記確動送
りロッドのような問題はない。しかし、耐摩耗性能や下
層の塗膜の疵付き防止性能は、螺旋状山の高さ(溝深
さ)や平滑面の幅によって異なり、その山高さや平滑面
幅は前記円筒面116やプレーンダイス124の径寸法
によって変わるが、その径寸法と山高さや平滑面幅との
関係は、ロッドの材質などによって相違するとともに、
通し転造の場合には一般に一対のダイスの軸心に所定の
傾斜が与えられるため、径寸法を演算式などで求めるこ
とは困難である。このため、所望する山高さや平滑面幅
となる径寸法を試行錯誤で求める必要があり、円筒面の
径寸法が異なる種々のダイスを用意して段取替えしなが
らテスト加工を行っていた。所望する性能が得られる螺
旋状山の形状や山高さ,平滑面幅は、塗布液の種類や塗
布量によっても異なるため、上記径寸法の設定はそのよ
うな塗布条件に応じてそれぞれ行う必要がある。なお、
ロッド素材の出口側において一対の転造丸ダイスの外周
部を共に円筒面とした前記図9(a)の場合には、転造
後に螺旋状山の頂が潰されるため、螺旋状山の断面形状
が変化してしまう不都合がある。
【0008】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、転造加工と同時に螺
旋状山の頂に平滑面を形成する際に、その螺旋状山の高
さや平滑面の幅を容易に調整できるようにすることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、略平行に配設された一対の転造丸ダイ
スの間でロッド素材を挟圧するとともに、その転造丸ダ
イスの回転に従動してそのロッド素材を軸心まわりに回
転させることにより、そのロッド素材の外周面に螺旋状
山を転造加工するに際して、前記ロッド素材の軸心と略
平行な軸心まわりの回転可能に配設されてそのロッド素
材を支持する円柱形状のロータリレストに、前記転造丸
ダイスの転造力に従ってそのロッド素材が押し付けられ
ることにより、前記螺旋状山の頂に所定の平滑面を形成
するようにしたことを特徴とする。なお、ロッド素材
は、予め定められた定位置に保持されて転造加工される
ようになっていても良いが、軸心方向へ強制的に送り込
みながら転造加工を行うようにしても良い。
【0010】
【作用および発明の効果】すなわち、ロッド素材を支持
する従来の素材支持刃は、前記寸法X(図8参照)が、
ロッド素材が飛び出さない範囲でできるだけ小さい値と
なるように設定されていたが、本発明方法では、素材支
持刃の代わりに円柱形状のロータリレストを配設すると
ともに、上記寸法Xを比較的大きめにして、転造丸ダイ
スの転造力に従ってロッド素材が積極的にロータリレス
トに押し付けられるようにし、転造加工された螺旋状山
の頂を塑性変形させて平滑面を形成するようにしたので
ある。その場合に、上記寸法Xを変更すれば、ロッド素
材の軸心から転造丸ダイスの軸心までの距離が変化して
転造深さが変化するとともに、ロッド素材とロータリレ
ストとの間の押圧力が変化して螺旋状山の頂の塑性変形
量が変化するため、この寸法Xを変更することによって
螺旋状山の高さや平滑面の幅を容易に調整できる。ま
た、ロータリレストはロッド素材の回転に従動して軸心
まわりに回転させられるため、両者間に大きな押圧力が
作用しても摩擦は小さく、ロッド素材の外周部が溶着な
どで毟り取られることはないし、一対の転造丸ダイスで
転造加工を行いながらロータリレストで螺旋状山の頂を
平滑に潰すため、転造丸ダイスの溝形状に対応する螺旋
状山が成形される。
【0011】このように転造加工と同時に螺旋状山の頂
に平滑面を形成できることから、この製造方法で前記確
動送りロッドを製造すればセンタレス研削が不要とな
り、高い寸法精度が安定して得られるようになるととも
に、螺旋状山の頂の面粗さが向上し且つ金属組織が緻密
で連続しているため優れた耐摩耗性が得られ、また、製
造時間が大幅に短縮されるとともに製造コストが節減さ
れる。一方、本発明方法では寸法Xを変更するだけで螺
旋状山の高さや平滑面の幅を容易に調整できるため、外
周面が平滑なプレーンダイス等を用いて螺旋状山の頂に
平滑面を形成する場合のように、径寸法が異なる種々の
ダイスを用意して段取替えしながら試行錯誤で径寸法を
設定する場合に比較して、本加工を行うまでの準備時間
を大幅に短縮できるとともに、テストダイス等に要する
費用が不要となって製造コストを低減できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本発明方法を好適に実施できる転
造盤の一例で、一対の転造丸ダイス10,12は、その
軸心O1,O2が略水平で且つ互いに略平行となる姿勢
で軸心まわりの回転可能に配設されているとともに、図
示しないモータ等によって互いに同期して回転駆動され
るようになっている。転造丸ダイス10,12は、転造
加工すべき溝や凸条に対応する断面形状の凹凸が設けら
れた転造加工面14,16を外周部に備えており、その
転造加工面14,16には、軸方向の一端すなわち図1
の紙面の表側から食付き部,仕上げ部,および逃げ部が
設けられている。転造加工すべき円柱形状のロッド素材
18は、上記一対の転造丸ダイス10,12の間におい
て、素材支持台20により軸心O1,O2と略平行な姿
勢で支持されるとともに、その軸心方向、具体的には紙
面の表側から裏側へ強制的に送り込まれるようになって
いる。これにより、ロッド素材18は、左右両側から転
造丸ダイス10,12によって挟圧されるとともに、両
転造丸ダイス10,12の回転に従動して軸心Ow(図
3参照)まわりに回転させられ、外周面に螺旋状山が転
造加工される。このようにロッド素材18を軸心方向へ
強制的に送り込む通し転造では、転造丸ダイス10,1
2の転造加工面14,16に形成する凹凸は、所定のね
じれ角でねじれていてもねじれ角が0であっても良く、
ロッド素材18の送り速度は、そのねじれ角や転造丸ダ
イス12の回転速度に応じて、所望するねじれ角の螺旋
状山が転造されるように設定される。
【0013】上記素材支持台20は、図2に詳しく示さ
れているように、円柱形状のロータリレスト22と、そ
のロータリレスト22を軸心まわりの回転可能に支持し
ている支持プレート24と、その支持プレート24を上
端部において一体的に保持している保持台26とを備え
ており、ロータリレスト22の軸心が前記軸心O1,O
2と略平行となる姿勢でテーブル28上に配設され、ロ
ッド素材18はロータリレスト22の軸心と略平行な姿
勢でそのロータリレスト22の外周面に接触する状態で
支持される。ロータリレスト22は、その軸心を貫通し
て或いは軸心方向の両端部のみに設けられた支持軸30
を介して、支持プレート24により軸心まわりの回転可
能に支持されている。ロータリレスト22の軸方向寸法
が長い場合など、必要に応じてバックアップロールを設
け、ロータリレスト22の撓み変形を防止することもで
きる。また、支持プレート24は、保持台26の上部に
形成されたスリット32内に嵌め込まれた状態で、その
保持台26に螺合されたボルト34が締め付けられるこ
とにより、保持台26に一体的に装着されるようになっ
ている。
【0014】テーブル28は、複数のガイドピン36に
よって上下方向へ案内されるようになっており、ラック
38に噛み合わされたピニオン40が回転駆動されるこ
とにより上下移動させられるとともに、圧縮コイルスプ
リングなどのばね部材42により常には下方へ向かって
付勢されている。ピニオン40は、ベース44上に固設
された図示しない支持ブラケットによって略水平な軸心
まわりの回転可能に配設された回転軸46に相対回転不
能に取り付けられているとともに、その回転軸46には
ウォームホイール48が同じく相対回転不能に取り付け
られ、ウォーム50と噛み合わされている。ウォーム5
0は、ベース44上に配設された高さ調整ダイヤル52
が回転操作されることによって回転させられ、それに伴
ってウォームホイール48およびピニオン40が回転さ
せられることにより、テーブル28が上下方向へ移動さ
せられる。これにより、前記素材支持台20の高さ、言
い換えればロータリレスト22の上端であるロッド素材
18の支持位置から前記軸心O1,O2を通る直線Lま
での寸法X(図1参照)が調整される。
【0015】ここで、上記寸法Xがロッド素材18の半
径よりも十分に大きいと、図3に示すように、両転造丸
ダイス10,12によってロッド素材18に加えられる
転造力Ftの下向きの分力が大きくなり、その分力に対
応する大きな力でロッド素材18はロータリレスト22
に押し付けられる。言い換えれば、ロータリレスト22
は上記分力の反力Frでロッド素材18に押圧されるの
であり、両転造丸ダイス10,12によってロッド素材
18の外周面に転造加工された螺旋状山は、ロータリレ
スト22の反力Frにより塑性変形させられて潰され、
その頂に所定の平滑面が形成される。
【0016】その場合に、前記高さ調整ダイヤル52に
よって寸法Xを変更すれば、ロッド素材18の軸心Ow
から転造丸ダイス10,12の軸心O1,O2までの距
離が変化して転造深さが変化するとともに、ロータリレ
スト22がロッド素材18を押圧する反力Frが変化し
て螺旋状山の頂の塑性変形量が変化するため、この寸法
Xを変更することによって螺旋状山の高さや平滑面の幅
を容易に調整できる。また、ロータリレスト22はロッ
ド素材18の回転に従動して軸心まわりに回転させられ
るため、両者間に大きな反力Frが作用しても摩擦は小
さく、ロッド素材18の外周部が溶着などで毟り取られ
ることはないし、一対の転造丸ダイス10,12で転造
加工を行いながらロータリレスト22で螺旋状山の頂を
平滑に潰すため、転造丸ダイス10,12の転造加工面
14,16に形成された溝形状に対応する螺旋状山が成
形される。
【0017】図4は、図1の転造盤を用いて本発明方法
に従って転造加工された螺旋状山付きロッドとしての確
動送りロッドの一例で、この確動送りロッド60の外周
面には2本の螺旋状溝62,64がそれぞれピッチP1
=15.875mmで互いに半ピッチだけずらして設け
られており、図示しない印字ヘッドに設けられた貫通穴
内を挿通させられるとともに、その貫通穴内面に突設さ
れた係合突起が何れかの螺旋状溝62または64と係合
させられた状態で確動送りロッド60が軸心まわりに回
転駆動されることにより、印字ヘッドは確動送りロッド
60の軸心方向へ直線移動させられる。上記一対の螺旋
状溝62,64の間には比較的浅い補助溝66が同じピ
ッチP1で螺旋状に形成されており、それ等の溝62,
64,66の間の部分には、それぞれ余肉の盛り上がり
によって計4条の螺旋状山68が形成されるが、その螺
旋状山68の頂には、図5の拡大断面図から明らかなよ
うに前記ロータリレスト22に押圧されることによって
平滑面70が形成されている。かかる平滑面70は、上
記印字ヘッドの貫通穴内面に摺接させられる部分である
が、平滑面70は一定の半径の円筒面上に位置させられ
て貫通穴内面の広い範囲に係合させられるため、印字ヘ
ッドは一定の姿勢でスムーズに移動させられる。2本の
螺旋状溝62,64および補助溝66を形成しているの
は、高速送りを行うためにピッチP1が比較的大きくて
もバランス良く転造加工できるとともに、4条の螺旋状
山68を設けてそれぞれの頂に平滑面70を形成するこ
とにより、比較的寸法が短い印字ヘッドの貫通穴内面の
広い範囲に平滑面70を係合させ、印字ヘッドの姿勢を
安定させるためである。また、本実施例の確動送りロッ
ド60の外径Dは7.9mm、螺旋状溝62,64の深
さH1は1mm、補助溝66の深さH2は0.35mm
であるが、これ等の寸法は高さ調整ダイヤル52により
寸法Xを変更することにより容易に調整できる。なお、
転造丸ダイス10,12の転造加工面14,16には、
螺旋状溝62,64を転造するために高さ寸法が1mm
よりも大きい凸条が設けられているとともに、補助溝6
6を転造するために高さ寸法が0.35mmよりも高い
凸条が設けられている。
【0018】このように、本発明方法に従って確動送り
ロッド60を製造すれば、転造加工と同時に螺旋状山6
8の頂に平滑面70を形成できるため、従来のようにセ
ンタレス研削などで平滑面70を後加工する場合に比較
して、高い寸法精度が安定して得られるようになるとと
もに、平滑面70の面粗さが向上し且つ金属組織が緻密
で連続しているため優れた耐摩耗性が得られ、また、製
造時間が大幅に短縮されるとともに製造コストが節減さ
れる。
【0019】図6は、前記ロッド素材18として直径が
12.7mmのSUS304を用いて、図1の転造盤に
より本発明方法に従って製造した螺旋状山付きロッドと
しての塗工装置用ロッド72の外周部形状を拡大して示
す部分断面図で、ピッチP2=0.2mmの螺旋状山7
4を有するとともに、その螺旋状山74の頂にはロータ
リレスト22によって平滑面76が形成されている。そ
の場合に、転造加工面14,16に深さが0.0329
mmで上記螺旋状山74に対応する断面形状の凹溝が設
けられた転造丸ダイス10,12を用い、高さ調整ダイ
ヤル52により寸法Xを種々変更して転造加工を行った
ところ、螺旋状山74の高さH3および平滑面76の幅
Wは図7のように変化し、寸法Xを変更することによっ
てそれ等の高さH3や幅Wを微調整できることが分か
る。図7の横軸は、転造丸ダイス10,12の軸心O
1,O2を通る直線Lからロッド素材18の軸心Owま
での寸法Yで、寸法Xからロッド素材18の半径rを引
き算した値である。
【0020】このように、本発明方法に従って塗工装置
用ロッド72を転造加工する場合には、高さ調整ダイヤ
ル52により寸法Xを変更するだけで螺旋状山74の高
さ(溝深さ)H3や平滑面76の幅Wを容易に調整でき
るため、従来のように外周面が平滑なプレーンダイス等
を用いて螺旋状山の頂に平滑面を形成する場合のよう
に、径寸法が異なる種々のダイスを用意して段取替えし
ながらテスト加工を行って径寸法を設定する場合に比較
して、本加工を行うまでの準備時間を大幅に短縮できる
とともに、テストダイス等に要する費用が不要となって
製造コストを低減できる。
【0021】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0022】例えば、前記実施例では確動送りロッド6
0,塗工装置用ロッド72を転造加工する場合について
説明したが、頂が平滑な螺旋状山を有する他の螺旋状山
付きロッドを転造加工する場合にも本発明は同様に適用
され得る。
【0023】また、前記実施例ではロッド素材18を軸
心方向へ強制的に送り込む通し転造について説明した
が、一対の転造丸ダイスを接近,離間させて定位置に保
持されたロッド素材に転造加工を行う場合にも本発明は
適用され得る。
【0024】また、前記実施例ではウォーム50やウォ
ームホイール48,ピニオン40,ラック38によって
ロータリレスト22の高さを調整するようになっていた
が、楔部材やリンク機構などを利用した他の支持位置調
整機構を採用することもできるし、スイッチ操作でモー
タなどを回転駆動して調整できるようにすることも可能
である。
【0025】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を好適に実施できる転造盤の一例を
説明する正面図である。
【図2】図1の転造盤においてロータリレストの高さ調
整機構部分を示す断面図である。
【図3】図1の転造盤においてロータリレストからロッ
ド素材に加えられる反力を説明する図である。
【図4】図1の転造盤を用いて本発明方法に従って製造
した確動送りロッドの一例を示す正面図である。
【図5】図4の確動送りロッドの外周部付近を部分的に
拡大して示す断面図である。
【図6】図1の転造盤を用いて本発明方法に従って製造
した塗工装置用ロッドの外周部付近を部分的に拡大して
示す断面図である。
【図7】図1の寸法Xを変更しながら図6の塗工装置用
ロッドを転造加工した場合の螺旋状山の高さH3,平滑
面の幅Wの測定結果を示す図である。
【図8】従来の転造盤の一例を示す正面図である。
【図9】塗工装置用ロッドを通し転造によって製造する
際に用いられる従来の転造丸ダイスを説明する図であ
る。
【符号の説明】
10,12:転造丸ダイス 18:ロッド素材 22:ロータリレスト 60:確動送りロッド(螺旋状山付きロッド) 68,74:螺旋状山 70,76:平滑面 72:塗工装置用ロッド(螺旋状山付きロッド)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略平行に配設された一対の転造丸ダイス
    の間でロッド素材を挟圧するとともに、該転造丸ダイス
    の回転に従動して該ロッド素材を軸心まわりに回転させ
    ることにより、該ロッド素材の外周面に螺旋状山を転造
    加工するに際して、 前記ロッド素材の軸心と略平行な軸心まわりの回転可能
    に配設されて該ロッド素材を支持する円柱形状のロータ
    リレストに、前記転造丸ダイスの転造力に従って該ロッ
    ド素材が押し付けられることにより、前記螺旋状山の頂
    に所定の平滑面を形成するようにしたことを特徴とする
    螺旋状山付きロッドの製造方法。
JP33347193A 1993-12-27 1993-12-27 螺旋状山付きロッドの製造方法 Expired - Fee Related JP3325104B2 (ja)

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