JPH07185211A - 膜式曝気方法及びその装置 - Google Patents

膜式曝気方法及びその装置

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JPH07185211A
JPH07185211A JP34820693A JP34820693A JPH07185211A JP H07185211 A JPH07185211 A JP H07185211A JP 34820693 A JP34820693 A JP 34820693A JP 34820693 A JP34820693 A JP 34820693A JP H07185211 A JPH07185211 A JP H07185211A
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gas
liquid
aeration
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JP34820693A
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Masazumi Yamashita
正純 山下
Jun Kuboi
潤 久保井
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Miura Co Ltd
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Miura Co Ltd
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  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 気体透過膜(11)の液相側(10a) に、1乃至複
数種の気体が溶存する被処理液体を流通させ、気相側(1
0b) に除去対象の気体以外の種類の曝気用気体を流通さ
せ、被処理液体中の除去対象気体と曝気用気体の分圧差
により気体透過膜(11)を介してガス置換を行って、被処
理液体中から除去対象気体を分離するものにおいて、運
転初期から所定の曝気性能を維持し得る膜式曝気方法及
びその装置を提供すること。 【構成】 液相側に被処理液体を流通させるに先立っ
て、曝気用気体を気相側に供給して、少なくとも気相側
に充満させておくことを特徴とする曝気方法であり、液
相側(10a) に被処理液の導入ライン(12)並びに導出ライ
ン(13)を接続し、導入ライン(12)から液相側(10a) に被
処理液体を供給するに先立って、気相側(10b) に曝気用
気体を供給する曝気用気体の供給ライン(14)を接続した
ことを特徴とする曝気装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アルコール飲料を含
む液体飲料,医薬品、化粧品等のように品質保持の上で
脱酸素処理やその他の溶存ガスを除去する必要のある液
状製品や、洗浄用水やビルの配管中の水等のようにワー
クや配管の腐食を防止する上で脱酸素処理やその他の溶
存ガスを除去する必要のある用水を得るための膜式曝気
方法及びその装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、液体中の溶存酸素は、酸
化の要因とされており、その液体自体が製品の場合は、
液体中の成分の劣化を引き起こし、洗浄用途等に用いる
場合には、被洗浄物を酸化させる。例えば、清酒,ワイ
ン,焼酎等の酒類や、清涼飲料、果汁飲料等において
は、飲料中に溶存する酸素の影響により、風味の劣化、
変色等が生じる。
【0003】このような現象を防止するために液状製品
中から溶存酸素を含む溶存ガスを除去すればよく、この
ような溶存ガスの除去は、真空脱気法,曝気法(ガス置
換法),加熱脱気法,化学的脱気法等によって行われ
る。しかし、上記の各脱気方法の内、加熱脱気法は、被
処理液体を開放系で加熱し、溶存気体を放出除去するも
のであるため、運転上の不注意や機器の不具合によって
酸素が再溶存する可能性があり、また、熱によって変質
するものには適用できない。化学的脱気法では、脱酸素
剤等の薬品を使用するため、その製品の風味を損なった
り、安全性の面で問題がある。そのため、上記の様な液
体飲料,医薬品等の液状製品では、真空脱気法や曝気法
が採用されている。
【0004】更に、液状製品によっては、溶存酸素のみ
を除去し、他の特定のガス(例えば、炭酸ガス)を除去
せず、溶存させた状態にする必要がある。例えば、ビー
ル,スパークリング・ワイン等の発泡酒や炭酸飲料のよ
うに、炭酸ガスを溶存させておく必要のある液体製品の
場合、真空脱気法では、溶存酸素のみならず、風味の重
要な要素である炭酸ガスまで除去される。この場合、後
で炭酸ガスを再添加する必要が生じ、この際のコストは
非常に高価となるため、この種の液体製品においては、
炭酸ガスを用いた曝気法によって脱酸素処理を行なって
いる。
【0005】上記従来の曝気方法(ガス置換法)による
溶存酸素除去は、曝気槽内の被処理液体に対して、酸素
以外の高純度ガス(例えば、窒素ガス、炭酸ガス)を吹
き込み、高純度ガスと被処理液体を直接接触させ、液体
中の酸素分圧を下げることにより、溶存酸素を物理的に
除去する。
【0006】ところで、このような曝気槽を用いた方法
は、バッチ式で行われるため、曝気用の気体が大量に必
要であるのに加え、曝気により大量の気泡が発生し、タ
ンクの有効容積が小さくなるため、大掛かりな曝気槽が
必要になる。そこで、近年においては、このような曝気
法に改良が加えられ、気体透過膜を用いた所謂、膜式曝
気法、並びに、これを適用した装置が多用されている。
即ち、この膜式ガス置換法は、液体を通さず気体のみを
透過させる気体透過膜を用い、この膜を介して除去対象
のガス以外のガスを、被処理液体に吹き込んで被処理液
体と直接接触させ、液体中の除去対象ガスの分圧を下げ
ることにより、対象とする溶存ガスを除去するものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な曝気装置を用いて曝気による溶存酸素の除去を行う場
合、脱酸素処理を連続して行なえるという特徴がある
が、装置の運転初期の時点における曝気処理液は溶存酸
素濃度が十分低下しないという問題がある。このような
段階での溶存酸素が低下していない処理液は、そのまま
廃棄されるか、或は、再度、曝気装置の上流側に還流し
て循環させ、処理液の溶存酸素濃度が所定の値になった
時点で、脱酸素済みの処理液として後続の装置或は工程
に送っている。
【0008】例えば、処理原液が、上述のビール等のよ
うに、溶存酸素による酸化が重要な問題になる場合、脱
気処理の初期時においては、処理液の溶存酸素を十分除
去できていないため、この処理液は後続の工程に送ら
ず、タンク等に一時的に貯溜し、溶存酸素が所定値にま
で低下した段階で処理液を後続の工程に送っている。ま
た上記の貯溜タンク内の脱酸素不足の処理液は、再度曝
気処理を行った後、後続の工程に送っている。
【0009】即ち、上記のような連続処理可能な膜式曝
気装置において、運転初期から一定の溶存酸素除去性能
を維持するのは難しく、従って、この発明は、上述の膜
式脱気装置の問題点を解決し、装置の運転初期から所定
の曝気性能を維持し得る膜式曝気方法及びその装置を提
供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述の課題
に鑑みてなされたもので、具体的には、気体透過膜の一
方の側の液相側に1乃至複数種の気体を溶存する被処理
液体を流通させ、他方の側の気相側に除去対象の溶存気
体以外の種類の曝気用気体を流通させ、被処理液体中の
除去対象溶存気体と曝気用気体の分圧差により気体透過
膜を介してガス置換を行い、被処理液体中から気体透過
膜を介して除去対象溶存気体を分離する膜式曝気方法で
あって、液相側に被処理液体を流通させるに先立って、
曝気用気体を気相側に供給し、液相側と気相側のうち少
なくとも気相側に充満させておくことを特徴とする膜式
曝気方法であり、気体透過膜の一方の側の液相側に1乃
至複数種の気体を溶存する被処理液体を流通させ、他方
の側の気相側に除去対象の溶存気体以外の種類の曝気用
気体を流通させ、被処理液体中の除去対象溶存気体と曝
気用気体の分圧差により気体透過膜を介してガス置換を
行い、被処理液体中から気体透過膜を介して除去対象溶
存気体を分離する膜式曝気装置であって、上記液相側に
被処理液の導入ライン並びに導出ラインを接続し、上記
導入ラインから液相側に被処理液体を供給するに先立っ
て、上記気相側に曝気用気体を供給する曝気用気体の供
給ラインを接続してなることを特徴とする膜式曝気装置
である。
【0011】
【作用】この発明によれば、気体透過膜を用いて膜式曝
気処理を行うに際し、気体透過膜の一方の側(液相側)
に被処理液体を流通させるに先立って、曝気用気体を気
相側から供給し、少なくとも気相側に充満させておくこ
とにより、曝気処理の初期において曝気用気体以外の気
体が気体透過膜を介して被処理液体に向けて移動するの
を防止する。
【0012】
【実施例】以下、この発明方法の実施例について説明す
る。まず、膜式曝気処理を行う液体(以下、被処理液体
と称する。)について、その液体中に溶存しても、液体
の変質や劣化を招かないような気体(以下、曝気用気体
と称す。)と、被処理液体から除去の必要な気体(以
下、除去対象気体と称す。)とを決定する。尚、この際
の曝気用気体は、一種類のガスを単独で用いても、複数
種のガスを適宜の比率で混合したものであってもよく、
また、除去対象気体も、一種類のガスであっても、複数
種のガスであってもよい。当然ながら、除去対象用気体
と曝気用気体は異なった種類のものである。
【0013】そして、この気体透過膜の一方の側(以
下、この側を気相側と称す。)に、先ず上記の曝気用気
体を供給する。すると、曝気用気体は、気相側に残留す
る空気を、気体透過膜の他方の側(以下、この側を液相
側と称す。)に向けて押出すと同時に、この空気と共に
液相側に移動する。更に、液相側に移動した曝気用気体
は、上記同様に液相側に残留する空気を被処理液体の導
入部や曝気処理液の導出部に向けて押出す。従って、曝
気用気体は、気体透過膜によって区画された気相側のみ
ならず、液相側や、この液相側に連なる空間全体に充満
する。
【0014】次に、この状態、即ち、曝気用気体を気相
側に連続的に供給している状態で、被処理液体を液相側
に導入する。すると、気体透過膜を挟む液相側と気相側
における曝気用気体と除去対象気体の分圧の比が均等と
なるように、気相側と液相側の間を相互に移動する。こ
の際、気相側には曝気用気体が連続的に供給されている
ため、初期の段階においては除去対象気体の分圧は0で
ある。従って、除去対象気体は、液相側から気相側へ、
曝気用気体は気相側から液相側に気体透過膜を介して移
動するため、液相側の曝気用気体の分圧は増加するが、
除去対象気体の分圧は減少し、結果として、被処理液体
から除去対象気体が除去される。この際、気相側に曝気
用気体のみを供給し、気相側における除去対象気体の分
圧を可及的に0に保つことにより、液相側の除去対象気
体を、実質上0となるまで除去することができる。
【0015】以上の説明において、曝気に際しては上記
のように分圧差を利用するため、気相側に供給する気体
は、加圧状態での供給が望ましく、この場合、被処理液
中の目的とする溶存気体をより効果的に除去する一方、
除去不要の気体の溶存量の減少を有効に防止することが
できる。
【0016】次に、この発明方法を適用した装置の一例
を図1を参照しながら説明する。図面において、膜モジ
ュール(10)は、内部に、中空糸状,スパイラル形状(の
り巻き形状),プリーツ状、或いは平膜状等の気体透過
膜によって気相側と液相側に区画したもので、この気体
透過膜(11)によって膜モジュール(10)の内部空間を被処
理液を流通させる液相側(10a) と、曝気用気体を供給す
る気相側(10b) とに区画してある。この種構成の膜モジ
ュール(10)においては、一般には、被処理液を気体透過
膜の膜面に対して平行に流通させる所謂クロスフロー方
式を採用し、これにより膜面の目詰りを抑制して、安定
した膜性能の保持、並びに、膜寿命の延長を図ってい
る。
【0017】この膜モジュール(10)の液相側(10a) の一
端には被処理液の導入ライン(12)を、他端には処理液の
導出ライン(13)を接続してあり、気相側(10b) の一端に
は曝気用気体の供給ライン(以下、曝気ラインと称す
る。)(14)を、他端には排気ライン(15)を接続してあ
る。そして、排気ライン(15)の途中には、開閉弁機構(1
6)を接続してある。
【0018】尚、上記の処理液の導出ライン(13)は、例
えば、後続の装置或は工程に接続してある。また、曝気
ライン(14)の上流側には曝気用気体の供給機構(図示省
略)が接続されており、この曝気用気体の供給機構は、
当該気体を収容したボンベ等の他、化学的物理的な気体
発生手段等の周知のものを用いることができる。また、
膜モジュール(10)の配置方向並びに膜モジュール(10)に
おける被処理液の流通方向は、被処理液体が膜モジュー
ル(10)内を下方から上方に向かって流れるように、或
は、横方向に流れるように、膜モジュール(10)を設置す
るのが好ましく、被処理液体が膜モジュール(10)内を下
方から上方に向かって流れように設置することが最も望
ましい。被処理液体を上方から下方に向かって流すと、
曝気によって被処理液中に吹込んだ曝気用気体が液流通
方向流入側(上方側)に溜り、液の流通が阻害され、結
果として曝気が不十分になったり、除去対象気体が所望
の濃度となるまでの安定化時間が長くなるといった不利
益が生じる。
【0019】上記の構成において、先ず、排気ライン(1
5)途中の開閉弁機構(16)を開放状態としておき、この状
態で、曝気ライン(14)から膜モジュール(10)の気相側(1
0b)に曝気用気体を供給する。すると、曝気用気体は、
気相側(10b) に残留する空気を、排気ライン(15)から系
外に押出すと同時に、気体透過膜(11)を通して液相側(1
0a) に向けて押出し、この空気と共に液相側(10a) に移
動する。更に、液相側(10a) に移動した曝気用気体は、
上記同様に液相側(10a) に残留する空気を上記の導入ラ
イン(12)や導出ライン(13)に向けて押出す。従って、曝
気用気体は、気体透過膜(11)によって区画された気相側
(10b) のみならず、液相側(10a) や、この液相側(10a)
に連なる空間全体の空気を排除し、充満する。
【0020】次に、この状態、即ち、曝気用気体を気相
側(10b) に連続的に供給している状態で、上記開閉弁機
構(16)を閉鎖状態に切替え、この後、導入ライン(12)か
ら膜モジュール(10)の液相側(10a) に被処理液体を導入
する。すると、上述のように、膜モジュール(10)内の液
相側(10a) と気相側(10b) での気体の分圧比の違いか
ら、被処理液中の除去対象気体は、液相側(10a) から気
体透過膜(11)を介して気相側(10b) に移動し、一方、曝
気用気体は液相側(10a)に移動し、結果として被処理液
から除去対象気体が除去される。この際、気相側(10b)
には曝気用気体が連続的に供給されているため、初期の
段階においては除去対象気体の分圧は0である。従っ
て、除去対象気体は、液相側から気相側へ、曝気用気体
は気相側から液相側に気体透過膜を介して移動するた
め、液相側の曝気用気体の分圧は増加するが、除去対象
気体の分圧は減少し、結果として、被処理液体から除去
対象気体が除去される。
【0021】この曝気処理の初期においては、気相側(1
0b) のみならず、液相側(10a) や、この液相側(10a) に
連なる略全ての空間は実質上曝気用気体で満たされてお
り、従って、被処理液体は空気と接することなく、導入
された時点から、気体透過膜を介して曝気用気体による
曝気を受ける。従って、処理液体中に残留する除去対象
気体は、初期の時点から実質上所望の除去濃度となって
おり、従来、長時間かかっていた除去濃度の安定化のた
めの時間は殆ど不要となる。
【0022】本発明方法と従来方法とによって、曝気処
理を行った場合の処理液の溶存酸素濃度の変化を測定し
た一例を図2に示す。この例では、被処理液として一般
的の水道水を用い、これに曝気用気体として窒素ガスを
用いたもので、水道水は、溶存酸素濃度8.5ppm,液温20
℃のものを供給圧力2.0kg/m2で供給し、窒素ガス(純度
99.9%)を供給圧力1.5kg/m2で供給して曝気したもので
ある。この図からも解るように、本発明方法によるとき
は、従来方法に比べて、被処理液供給開始直後から処理
液中の溶存酸素濃度が急速に低下しはじめており、更
に、曝気処理による溶存酸素濃度が安定するまでの時間
は、従来方法の場合には、30分以上を要しているのに
対し、本発明方法並びに装置によるときは5分程度と略
1/6以下に大幅に短縮されている。
【0023】この発明に係る膜式曝気方法及びその装置
の具体的な適用分野には、以下のようなものがある。即
ち、前述したような液体飲料、医薬品、化粧品等のよう
に品質保持の上で脱酸素処理が好適である製品の生産ラ
イン、ワークの酸化や腐食を防止するために溶存酸素を
除去した洗浄水が必要な電子部品、精密部品等の洗浄工
程、ビルの給湯・給水配管の腐食、赤水発生防止のため
に配管中の水、温水等に脱酸素処理を施す場合等であ
る。
【0024】特に、このような用途において、溶存酸素
やその他の種類の気体の再溶存を防止する場合に好適で
ある。即ち、曝気によって処理液が曝気用気体の溶存に
よる飽和状態となり、酸素やその他の種類の気体の再溶
存が有効に防止できるからである。
【0025】尚、以上の説明においては、除去対象気体
を被処理液中の溶存酸素として説明したが、この発明に
おいては、除去対象とするガスは酸素に限らない。
【0026】また、曝気用気体も、被処理液の性質や組
成によって適宜変更可能であり、前述したような用途に
おいては、曝気用気体は窒素等の不活性ガスでも構わな
いが、被処理液中に複数種の気体が溶存しており、その
うちの一部の気体は溶存させた状態が好ましい場合があ
り、この場合は溶存の必要な気体を用いて曝気する。例
えば、被処理液がビールや炭酸飲料等のように炭酸ガス
を含む物である場合、曝気用気体に炭酸ガスを用いるこ
とによって、溶存酸素を除去する。
【0027】また、以上の適用例以外にも、その他の発
泡性のワイン,焼酎等の酒類、その他の飲料、醤油等の
液体調味料、化粧液等の液状製品や、それらの原料液と
しての濃縮原液、割り水等の製造ライン中においても容
易に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】この発明によれば、気体透過膜を用いて
膜式曝気処理を行うに際し、気体透過膜の一方の側(液
相側)に被処理液体を流通させるに先立って、曝気用気
体を気相側から供給し、少なくとも気相側に充満させて
おくことにより、曝気処理の初期において曝気用気体以
外の気体が気体透過膜を介して被処理液体に向けて移動
するのを防止することができるため、曝気処理の開始初
期において除去対象気体の濃度が十分低下して所望の除
去濃度となっており、従来、長時間かかっていた除去濃
度の安定化のための時間は殆ど不要となる。更に、従
来、曝気処理不良として無駄に廃棄したり、再度、曝気
装置の上流側に還流していた処理液の量が激減して歩留
の向上が達成できる。
【0029】従って、この発明によれば、曝気処理の初
期から所定の曝気性能を維持し得る膜式曝気方法及びそ
の装置を提供することができ、これにより処理性能、歩
留の向上が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る膜式曝気装置の一実施例を示す
概略構成図である。
【図2】本発明方法と従来方法とで曝気を行なった場合
の処理液の溶存酸素濃度の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
(10) 膜モジュール (10a) 液相側 (10b) 気相側 (11) 気体透過膜 (12) 被処理液の導入ライン (13) 処理液の導出ライン (14) 曝気用気体の供給ライン(曝気ライン) (15) 排気ライン (16) 開閉弁機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体透過膜の一方の側を液相側として、
    1乃至複数種の気体を溶存する被処理液体を流通させ、
    他方の側を気相側として除去対象の溶存気体以外の種類
    の曝気用気体を流通させ、被処理液体中の除去対象溶存
    気体と曝気用気体の分圧差により気体透過膜を介してガ
    ス置換を行い、被処理液体中から気体透過膜を介して除
    去対象溶存気体を分離する膜式曝気方法であって、上記
    液相側に被処理液体を流通させるに先立って、曝気用気
    体を気相側に供給し、液相側と気相側のうち少なくとも
    気相側に充満させておくことを特徴とする膜式曝気方
    法。
  2. 【請求項2】 気体透過膜(10)の一方の側を液相側(10
    a) として、1乃至複数種の気体を溶存する被処理液体
    を流通させ、他方の側を気相側(10b) として除去対象の
    溶存気体以外の種類の曝気用気体を流通させ、被処理液
    体中の除去対象溶存気体と曝気用気体の分圧差により気
    体透過膜(11)を介してガス置換を行い、被処理液体中か
    ら気体透過膜(11)を介して除去対象溶存気体を分離する
    膜式曝気装置であって、上記液相側(10a) に被処理液の
    導入ライン(12)並びに導出ライン(13)を接続し、上記導
    入ライン(12)から液相側(10a) に被処理液体を供給する
    に先立って、上記気相側(10b) に曝気用気体を供給する
    曝気用気体の供給ライン(14)を接続してなることを特徴
    とする膜式曝気装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000107511A (ja) * 1998-10-02 2000-04-18 Kurita Water Ind Ltd 脱炭酸処理法
JP2008119611A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Kurita Water Ind Ltd ガス溶解洗浄水の製造装置及び製造方法

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