JPH07182157A - ディジタル信号処理プロセッサ - Google Patents

ディジタル信号処理プロセッサ

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Publication number
JPH07182157A
JPH07182157A JP6258083A JP25808394A JPH07182157A JP H07182157 A JPH07182157 A JP H07182157A JP 6258083 A JP6258083 A JP 6258083A JP 25808394 A JP25808394 A JP 25808394A JP H07182157 A JPH07182157 A JP H07182157A
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JP
Japan
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data
memory
data memory
input
address
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Pending
Application number
JP6258083A
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English (en)
Inventor
Atsumichi Murakami
篤道 村上
Isao Uesawa
功 上澤
Masatoshi Kameyama
正俊 亀山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟性に富み、簡易な装置構成で、他のモジ
ュールに対してデータ転送を高速におこなえるディジタ
ル信号処理プロセッサを得る。 【構成】 入力データ信号を伝送する複数本のデータ入
力バスと、上記複数のデータ入力バスからそれぞれの入
力データ信号を入力し、この入力データ信号を記憶する
内部データメモリと、この内部データメモリから出力さ
れた入力データ信号を入力し、演算処理を行う演算部
と、上記演算部と上記データメモリとの動作を制御する
アドレス生成部とからなるディジタル信号処理プロセッ
サ。上記複数のデータ入力バスからデータを読み込む、
外部に設けられた外部データメモリと、この外部データ
メモリに対してデータを書き込む外部データメモリ接続
部と、上記外部データメモリ接続部の読み出し/書き込
みポートと上記外部データメモリとを接続する直接メモ
リ転送バスと、この直接メモリ転送バスを介し、上記外
部データメモリ接続部と上記内部データメモリとの間で
ブロック単位でデータの入出力の制御を行う直接メモリ
転送制御部とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主に信号系列を対象
とした演算処理を実行するディジタル信号処理プロセッ
サに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、例えば昭和61年度電子通信学
会通信部門全国大会シンポジウム予稿(No.S10−
1)に示された従来のディジタル信号処理プロセッサで
あるDSSP1(Digital Speech Si
gnal Processor1)の構成を示すブロッ
ク図であり、図において、1は命令アドレスを制御する
スタックを内蔵したプログラム・カウンタPC、2はマ
イクロ命令を記憶した命令マスクROM、3はこの命令
マスクROM2ないし外部から入力されるマイクロ命令
をマシンサイクル毎に1語入力するインストラクション
・レジスタIR0、4はこのインストラクション・レジ
スタIR0 3へ入力されたマイクロ命令中のデコード
が必要なビットフィールドのみを入力するインストラク
ションレジスタIR1、5はこのインストラクションレ
ジスタIR1 4へ入力されたマイクロ命令をデコード
するインストラクションデコーダ、6はマイクロ命令を
各機能部へ分配するプログラムバスP−Bus、7はこ
のプログラムバスP−Bus6から出力されるマイクロ
命令中の即値(18ビット幅)を入力し、データバスD
−Bus8へ出力するレジスタBI、8は演算に伴うデ
ータの内部転送に用いられる18ビット幅のデータバス
D−Bus、9はデータメモリのアドレスモード指示を
プログラムバスP−Bus6から入力するレジスタA
M、10は間接アドレス生成に使用するアドレスポイン
タ情報を保持する4w×16ビット幅のレジスタAD、
11は外部データ・メモリのページを指定する3ビット
幅のページレジスタPR、12は同時に最大3つのアド
レス生成が可能な9ビット幅のアドレス算出器AAU、
13はアドレスレジスタAR0、14はアドレス・レジ
スタAR1、15はアドレスレジスタAR2、16はア
ドレスセレクタRAS、17はループカウンタLC、1
8はプロセッサの動作モードおよび状態の表示を行うス
テータスレジスタSR、19はシリアルI/OポートS
I0/1、SO0/1 32と外部データメモリとの間
で直接データ転送を行うDMA制御部、20は外部デー
タメモリへ出力する12ビット幅のアドレスを保持する
アドレスレジスタAR、21は512w×18ビットの
容量を持ち、同時に2つのデータの読み出し、書き込み
が可能なデュアルポート内部データメモリ2P−RA
M、22は被演算入力データを保持するレジスタDP
0、23は演算入力データを保持するレジスタDP1、
24は12E6ビットフォーマットの浮動小数点乗算を
行う乗算器FMPL、25はこの乗算器FMPL24の
結果を保持するレジスタP、26はセレクタ、27はセ
レクタ、28は主に12E6ビットフォーマットの浮動
小数点演算を実行する浮動小数点算術論理演算器FAL
U、29はこの浮動小数点算術論理演算器FALU28
の出力を保持し、累算等に使用する4w×18ビットの
アキュームレータACC0〜ACC3、30は外部デー
タメモリに対する読み出し/書き込みデータを一時保持
する目的でデータバスD−Bus8に接続されたデータ
レジスタDR、31は外部データメモリの読み出し/書
き込み制御回路R/W Cont、32は外部デバイス
との間で全2重2チャンネルのシリアルデータ転送を実
行するシリアルI/OポートSI0/1,SO0/1、
33は割込制御回路Int.Cont.、34は外部デ
ータメモリバス制御回路BusCont.、35は内部
タイミングを制御するクロック制御回路CLKCon
t.、36はセレクタである。
【0003】図8は図7に示したディジタル信号処理プ
ロセッサDSSP1のマイクロ命令実行シーケンスを説
明したタイムチャートであり、図において、40は4相
のクロックからなるサイクルタイミング、41はプログ
ラムカウンタPC1のアドレス出力およびインストラク
ションレジスタIR0 3へのマイクロ命令入力のステ
ージを示すフェッチステージタイミング、42はインス
トラクションレジスタIR1 4へ入力されたマイクロ
命令をインストラクションデコーダ5でデコードするデ
コードステージ・タイミング、43はデコードステージ
においてアドレス算出器AAU12の更新を行うタイミ
ング、44は浮動小数点乗算器FMPL24が動作を行
うタイミング、45は浮動小数点算術論理演算器FAL
U28が演算を行うタイミング、46はデータバスD−
Bus8を経由してレジスタ間のデータ転送を行うタイ
ミング、47はデータレジスタDR30を介して外部デ
ータメモリへデータの読み出し/書き込みを行うタイミ
ングである。
【0004】図9は図7に示したディジタル信号処理プ
ロセッサDSSP1の4グループに分類された1語当り
32ビット幅で構成されるマイクロ命令の構造を示す図
であり、50は命令動作手順を制御するシーケンス命
令、51はステータスレジスタSR17、アドレス算出
器AAU12、DMA制御部19のモード設定・初期値
設定を示すモード命令、52は主に浮動小数点算術論理
演算器FALU28に対する実行とそれに伴う並列デー
タ転送を制御する演算命令、53は任意のレジスタない
しデータメモリへ即値ロードを実行するロード命令であ
る。
【0005】次に動作について説明する。以下、簡単の
ために各部の名称は前記説明中で用いた略称を用いるも
のとする。先ず、図7に基づき全体の概略動作を説明す
る。本信号処理プロセッサはP−Bus6とD−Bus
8が分離された構成を持ち、IR0 3へのマイクロ命
令入力、P−Bus6を介したマイクロ命令の転送、イ
ンストラクションデコーダ5によるマイクロ命令のデコ
ード、D−Bus8、FMPL24、FALU28等に
よる命令の実行をパイプライン処理によって並列に処理
を行う。ここで、D−Bus8、2P−RAM21を始
めとする各実行ユニットは全てレジスタベース、すなわ
ち、入力と出力は全てレジスタに接続された形式とな
る。このレジスタへのアクセスタイミングは、マシンサ
イクルの前縁で出力し、マシンサイクルの後縁でレジス
タへセットが行われる。すなわち、実際に処理されるデ
ータは同一マイクロ命令によってレジスタへセットされ
た内容ではなく、1以上前のマイクロ命令でレジスタへ
セットされた内容となる。これを、遅延動作(デイレー
ド動作)と呼び、レジスタで演算部内の各部を区切るこ
とで各部を並列に動作させることが可能となる。例え
ば、FMPL24は本プロセッサではマシンサイクル毎
に1回浮動小数点乗算を常に実行している。ここへ演算
データを入力する場合には、先ず1つ前のマイクロ命令
でDP0 22、DP1 23へデータをセットし、1
つ以上後のマイクロ命令でP25にセットされている内
容を取り出すことで乗算結果を得る。この内容を取り出
すまでの間DP0 22、DP1 23、P25によっ
てデータを保持することから、本来はデータ入力、乗
算、データ出力と3マイクロ命令を必要とする1回の乗
算も、連続して処理を行う場合には、等価的に1マイク
ロ命令に1回処理を行うことができる。
【0006】DSSP1ではFMPL24とFALU2
8がP25を介して接続され、FALU28はACC0
〜ACC3 29でP25の内容を累算可能な様構成さ
れている。これは、Louis SchirmがEle
ctronics 1979年12月20日号で発表し
た論文“Packing a signal proc
essor onto a single digit
al boad”に示した乗算器−累算器の1対と同
様、フィルタリング、FFT(Fast Fourie
r Transform)のバラフライ演算等で多用さ
れる積和演算の1項を1マシンサイクルで実行するため
のものである。積和は例えば以下の式に従う。
【0007】
【数1】
【0008】本プロセッサにおいては1項の積和はDP
0 22、DP1 23へのデータ入力、FMPL24
での乗算、FALU28でP25へセットされた乗算結
果とACC0〜ACC3 29の累算の3マイクロ命令
を必要とする。もちろん連続して処理を行う場合には、
等価的に1マイクロ命令に1回、1項の積和を実現する
ことができる。当然、この様に1マイクロ命令に1回、
1項の積和を実行するためには1マイクロ命令毎に前出
の式中のai ,bi に相当する2つの入力データをDP
0 22、DP1 23へ入力することが必要となる。
そのため、2P−RAM21によってこの2つの入力デ
ータを供給可能とし、D−Bus8へのバス競合を避け
るため、2P−RAM21から読み出されたデータはD
−Bus8を介さずにDP0 22,DP1 23へ直
接転送するパスを備える。主としてこの2P−RAM2
1の2入力データのアドレス指定のため、AAU12は
AR0 13,AR1 14,AR2 15を介して出
力される9ビット幅のアドレスデータ中の2つを選択し
て出力する手段を備える。このAAU12は2P−RA
M21からの2入力データアドレスとDR30,AR2
0を介した外部データメモリへの1出力データアドレス
の場合にのみ最高3つのアドレスを同時に指定できる様
に構成される。各々のアドレス指定は全て、AAU12
の内部に設定されたアドレスポインタを用いたいわゆる
間接アドレス指定方式のみとなっており、AR0 13
に対してはインクリメント,モジュロ,ビットリバー
ス,リピート,インクリメントベースアドレス,インク
リメント値の更新等が可能であり、他のAR1 14,
AR2 15は単純なインクリメントのみが可能となっ
ている。AAU12は9ビット自然2進形式でのみアド
レス演算が可能であり、外部データメモリアドレス12
ビットを指定する時は、この9ビットにPR11で指示
される3ビットのメモリページ指定とあわせて12ビッ
トとする。一方、FMPL24,FALU28は12E
6の正規化浮動小数点形式で演算を実行するため、2P
−RAM21,DP0 22,DP1 23,P25,
ACC0〜ACC3 29,DR30,D−Bus8,
BI7は全て18ビット幅であり,FALU28で特別
なアドレス初期値を算出するためには特殊な演算モード
を必要とする。このため、AR0 13,AR1 1
4,AR2 15,AR20とACC0〜ACC3 2
9へセットされる演算結果データの間のデータ互換性は
無い。
【0009】DMA制御部19は合計2チャンネルの全
2重シリアルI/OポートSI0/1,SO0/1 3
2の入出力データと外部データメモリ間とのデータ転送
をマイクロ命令とは独立に実行する。DMA制御部19
によるデータ転送にはD−Bus8,AR20,DR3
0を使用するため、インストラクションデコーダ5で制
御されるマイクロ命令動作とこの内部リソースの競合が
生じる危険がある。これを回避する目的でDMA制御部
19によるデータ転送の際には1ワードにつき、6マシ
ンサイクルの間インストラクションデコーダ5を休止
し、マイクロ命令による動作を止める。以上をまとめる
と、DSSP1はマイクロ命令実行時に1マイクロ命令
内で以下の動作を並列に実行することが可能である。 (1)AAU12による最大3種の9ビットアドレス演
算。 (2)FMPL24による12E6の浮動小数点乗算。 (3)FALU28による12E6の浮動小数点演算。 (4)2P−RAM21とD−Bus8、DR30を介
した外部データメモリ間でのデータ転送。 (5)2チャンネルの全2重シリアルI/OポートSI
0/1,SO0/1 32とD−Bus8,DR30を
介した外部データメモリ間のDMAデータ転送。
【0010】次に図8に基づき、DSSP1のマイクロ
命令実行タイミングについて説明する。DSSP1のマ
シンサイクル40は1マシンサイクルを4つに分割した
P0〜P3の4相のタイミングによって動作し、1マシ
ンサイクルのサイクルタイムは公称50nsecと高速
である。このため、1マシンサイクル内で命令マスクR
OM2からのマイクロ命令読み出し、インストラクショ
ンデコーダ5によるマイクロ命令のデコード、FMPL
24、FALU28等の内部リソースによる命令の実行
の3つの動作を行うことは実状では困難である。そこ
で、DSSP1ではこの3つを各々1マシンサイクル毎
のステージに分割し、3段パイプラインを構成して高速
動作を表現している。この3段パイプラインの各ステー
ジでは以下のことが実行される。 (1)フェッチ・ステージ41 PC1によるマイクロ命令アドレス出力と命令マスクR
OM2からのマイクロ命令読み出し。および、IR0
3へマイクロ命令セット。 (2)デコード・ステージ42,43 IR0 3からIR1 4へのマイクロ命令転送とイン
ストラクションデコーダ5によるマイクロ命令デコー
ド。および、プログラム制御モードのセット。IR0
3からP−Bus6へのマイクロ命令転送とAM9、A
D10を介したAAU12のアドレス演算。 (3)実行ステージ44,45,46,47 FMPL24,FALU28によるデータ演算。D−B
us8によるデータ転送。AR20,DR30を介した
外部データメモリ・アクセス等。これにより、DSSP
1は1マイクロ命令の実行に3マシンサイクルを必要と
する。しかし、パイプライン手法により等価的に1マシ
ンサイクル毎に1マイクロ命令の実行が可能となる。こ
のため、命令マスクROM2からマイクロ命令を読み出
す時点から実際に命令を実行する時点まで2マシンサイ
クルの遅延を生じる。内部リソースにおけるタイミング
競合を完全に防止する目的で内部バスをP−Bus6,
D−Bus8に分離し、これに伴って命令マスクROM
2と2P−RAM21を分離した構成を取るのはこのた
めによる。しかし、分枝命令等では実際に分枝するのは
(2)のデコードステージであるためその時点でIR0
3へセット中のマイクロ命令は実行されてしまう。す
なわち、分枝命令の次に書かれた命令は無条件に実行さ
れてしまうこととなる。これを避ける目的でDSSP1
では分枝命令を実行中は次の命令をNOP(ノーオペレ
ーション)へ自動的に変更することとしている。この機
能はマイクロ命令記述の簡単化をねらったものであるが
分枝動作では1マシンサイクルのロスが生じ、更にD−
Bus8を用いた間接分枝では2マシンサイクルのロス
を生じる。一般に命令記述の順序を考慮することによっ
て約80%程度の無条件分枝は次命令を実行しても問題
が生ぜず、前記ロスの回避は可能であるがDSSP1で
はこれが不可能である。
【0011】次に、図9に基づきDSSP1のマイクロ
命令セットについて説明する。マイクロ命令のセットは
シーケンス、モード、演算、ロード命令の4種のみであ
る。シーケンス命令は分枝、ループ、サブルーチンコー
ルを制御するものであり主にPC1に対する命令を担当
する。モード命令はAAU12セレクタ16、LC1
7、SR18、DMA制御部19に対する初期値および
モード設定を行う命令である。ロード命令はBI7を介
してD−Bus8に接続されたレジスタに即値(18ビ
ット幅)をロードする命令である。以上のマイクロ命令
ではその操作対象となるリソースが命令動作によって一
定となる。一方、演算命令に関しては前述の並列動作可
能な内部リソースの全てを直接指示する必要がある。こ
のため、演算命令のビット長が最多となり、DSSP1
は32ビット幅の水平マイクロ命令を使用している。こ
こでFMPL24はフリーランとし、前述の様に命令で
直接指示を行わない。FALU28に対する動作指定は
命令で直接指示を行い、例えば以下のものがある。 (1) 絶対値1X1 (2) 符号相関Sign(Y)・X (3) 加算 X+Y (4) 減算 X−Y (5) 最大値MAX(X,Y) (6) 最小値MIN(X,Y) (7) 固定→浮動変換FLT(X) (8) 浮動→固定変換FIX(X) (9) シフト R1,L1〜L8 (10)論理 AND,OR,EOR,NOT (11)仮数加算 XM +YM (12)仮数減算 XE +YE ここで問題となるのは、DSSP1では浮動小数点演算
を基本とし、論理・アドレス演算を行う場合に固定小数
点演算となる点である。前述の様に両者には互換性はな
く、例えば演算結果によってメモリのアドレス指定を行
う場合、FALU28において(8)の命令を実行する
必要がある。また、一般の信号処理では浮動小数点でデ
ータの入出力を行うことはあまりしないため、データ入
出力毎に(7)ないし(8)の命令を実行し、データ変
換を行う必要がある。
【0012】次に問題となるのは浮動小数点データを正
規化する際に常にビットの切り捨てを行うことである。
信号処理プロセッサでは演算精度が有限であるために当
然演算誤差を伴う。しかし、ビットの切り捨てのみでこ
れに対応する場合、演算結果が常に絶対値を取った場合
を考えると真値よりも小となることとなり、誤差がラン
ダム化されない。これは演算語長を拡大することで容易
に無視できる程の量とすることが可能であるが、通常の
信号処理プロセッサでは高速動作を要求されるためにこ
れには限界がある。この様な問題は特にIIR型ディジ
タルフィルタ(巡回型)、フレーム間処理を行う画像信
号処理では無視できず、DSSP1においては処理結果
を論理演算命令等によって丸め(四捨五入)することが
必要となる。更に、一般の信号処理アルゴリズムでは演
算精度が単位処理毎に種々規定されることが多く、その
精度は必ずしも信号処理プロセッサの演算語長とは一致
しない。この場合には単位処理毎に演算データのフォー
マット変換をFALU28を用いてくり返すこととな
る。
【0013】次に問題となるのは、DSP1では高速処
理可能な演算が前述の積和演算のみに限定されることで
ある。これは旧来の代表的な信号処理アルゴリズムであ
るFFT,FIRフィルタでは十分なものであった。し
かし近年の信号処理アルゴリズムではベクトルA→とB
→の近似度すなわち距離計算、例えば以下の式で表わさ
れるもの等も高速処理することが要求される。
【0014】
【数2】
【0015】この様な演算はDSSP1ではサポートで
きず、全て単一の四則演算に分解して処理する必要があ
るため1項の算出に3積の別々の演算を実行しなくては
ならない。この時、1項毎に上式の結果を算出すると遅
延のため1項当り3×3=9命令を必要とし、処理多重
度が極度に低下する。もちろん2P−RAM21を使用
して中間結果をセーブすることで差分+自乗累算という
分類によって多重度を上げることができるが、限られた
データメモリ空間を有効に利用することが困難となり、
多重のデータを処理できない。
【0016】例えば図10に示す様な2進木探索を行う
場合を考える。ここで、2P−RAM21上には入力ベ
クトルA→がセットされ、図中で番号付けされた各ノー
ドには木状に構造化された参照ベクトルB→が外部デー
タメモリに図11に示す様に配置されているものとす
る。入力ベクトルA→と参照ベクトルB→との間に近似
度を表わす評価関数は
【0017】
【数3】
【0018】とし、この結果が最小となるものを各段で
2進木状に選択し、最終的に最も近似度の高い参照ベク
トルを得るものである。この時、各段の参照ベクトルB
→は現時点のノード番号がnの場合、2n+1と2n+
2のノードの2つの参照ベクトルB→との間で近似度を
求めてその結果から次段で比較する参照ベクトルのノー
ド番号を算出する。この処理をDSSP1で実現した場
合は以下の命令ステップ数を必要とする。 ・入力データの変換 N+2ステップ ・1ベクトルの評価値算出 9N+2ステップ ・評価値の丸め 約3ステップ ・評価値の比較 4ステップ ・次ノードの参照ベクトルアドレス算出 約9ステップ計18N+14ステップ1段+N+2ステップ これは評価値算出に要するステップの理想値を2Nステ
ップとし、アドレスと入力データの変換が不要であった
場合の約9倍のステップ数となる。更に、この様な処理
の場合、同一処理が連続しないこととなるため、常に命
令の前後関係を意識する必要がある。このため、処理効
率が大幅に劣化するのみならず、プログラム作成が非常
に煩雑となり、ソフトウェア開発の工数上も問題となる
のは明らかである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従来のディジタル信号
処理プロセッサは以上の様に構成されているので例えば
以下の様な問題点があった。・2入力・1出力演算全て
をデータメモリから同時に読みだし/書き込みを行うこ
とができず例えばベクトルデータの処理では効率が極度
に劣化する。・間接アドレスのモード指定が命令中で即
時にできず、アドレスのモード変更を行う毎に処理を中
断する必要がある。・外部メモリ等の外部モジュールに
対するデータ転送を高速に行えないので、他のモジュー
ルのデータ転送にともなう時間がかかりすぎる。
【0020】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、柔軟性に富み、簡易な装置構成
で他のモジュールに対してデータ転送を高速に行えるデ
ィジタル信号処理プロセッサを得ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るディジ
タル信号処理プロセッサはデータ入力バスからデータを
読み込む、外部に設けられた外部データメモリと、この
外部データメモリに対してデータを書き込む外部データ
メモリ接続部と、上記外部データメモリ接続部の読み出
し/書き込みポートと上記外部データメモリとを接続す
る直接メモリ転送バスと、この直接メモリ転送バスを介
し、上記外部データメモリ接続部と内部データメモリと
の間でブロック単位でデータの入出力の制御を行う直接
メモリ転送制御部とを備えたものである。
【0022】第2の発明に係るディジタル信号処理プロ
セッサは、上記外部データメモリ接続部に対するアドレ
ス指示をm行×n列(m,nは正の整数)の2次元デー
タアドレス空間中のk行×L 列(k,L は正の整数)の
矩形部分を指示して、上記外部データメモリに対する任
意の開始アドレスを指示し、外部データメモリと上記内
部データメモリとの間での2次元データ転送を行うもの
である。
【0023】第3の発明に係るディジタル信号処理プロ
セッサは、上記k行×L 列の矩形ブロック単位に外部デ
ータメモリとのデータ入出力と内部演算処理を並列に行
うものである。
【0024】第4の発明に係るディジタル信号処理プロ
セッサは、外部データメモリを2分し、この一方をアド
レスする場合には1マシンサイクルで読み出し/書き込
みを完了する高速メモリとし、他方をアドレスする場合
には外部からの読み出し/書き込み完了信号が検知され
るまで待機する低速メモリとしたものである。
【0025】
【作用】上記のように構成された第1の発明のディジタ
ル信号処理プロセッサは、直接メモリ転送バスを介し外
部データメモリ接続部と内部データメモリとの間でブロ
ック単位でデータの入出力の制御を行うことによりデー
タの高速転送が可能になる。
【0026】上記のように構成された第2の発明のディ
ジタル信号処理プロセッサは、外部データメモリ接続部
に対するアドレス指示をm行×n列(m,nは正の整
数)の2次元データアドレス空間中のk行×L 列(k,
L は正の整数)の矩形部分を指示する。そして、上記外
部データメモリに対する任意の開始アドレスを指示し、
外部データメモリと上記内部データメモリとの間での2
次元データ転送を行うことが可能である。
【0027】上記のように構成された第3の発明のディ
ジタル信号処理プロセッサはデータ入出力と内部演算処
理を並列に行うことができる。
【0028】上記のように構成された第4の発明のディ
ジタル信号処理プロセッサは、外部データメモリを2分
し、一方を高速メモリとして他方を低速メモリとしたこ
とによりデータ転送の効率を図っている。
【0029】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明によるディジタル信号処理プロセ
ッサの概略を示すブロック図であり、図において、10
0は外部拡張マイクロ命令メモリへ接続するための外部
プログラム・バス、101は内部に実装された書き込み
可能命令メモリWCS、102は外部プログラム・バス
100又は書き込み可能命令メモリWCS101から読
み出されるマイクロ命令を入力し、命令実行パイプライ
ンにおいて所定の動作制御を行うシーケンス制御部、1
03はデータメモリに対する2入力・1出力アドレスを
並列に生成するアドレス生成部、104はこの2入力・
1出力データを並列に転送するため、に備えられた各々
24ビットの幅を有する3本の内部データバス、105
はこの3本の内部データバス104中の1つを選択し、
外部データバス111に接続する外部データメモリI/
F、106は3本の内部データバス104に接続され、
所定の演算を行う演算部、107は1本の読み出しポー
トと1本の読み出し/書き込みポートを備え、内部デー
タバス104に接続された内部データメモリM0、10
8は同様に内部データメモリM1、109は外部データ
メモリアドレス生成器と内部データメモリアドレス生成
器を独自に備えたDMA制御部、110は外部データバ
ス111と内部データメモリM0 107ないし内部デ
ータメモリM1 108との間のDMA転送を行うDM
Aバス、111は外部の拡張データメモリに接続する外
部データバス、112はシーケンス制御部102へ外部
からリセット信号を入力するリセット端子、113は同
様に外部から割込制御信号を入力する割込端子である。
【0030】図2は図1における演算部106の構成例
を示すブロック図であり、図において、120は3本の
内部データバス104中の被演算データを転送するX−
バス、121は同様に演算データを転送するY−バス、
122は同様に出力データを転送するZ−バス、123
は1マシンサイクルで入力データを所定のビット数シフ
ト/ローテートを行う24ビット語長のバレルシフタB
−SFT、124は1マシンサイクルで所定の算術論理
演算または差分絶対値の算出を行う24ビット語長の算
術論理演算器ALU、125は1マシンサイクルで24
ビットの乗算を行い47ビットの結果を出力する乗算器
MPY、126は算術論理演算器ALU124の差分出
力を一時保持し、乗算器MPY125の自乗入力ポート
へ出力することで差分自乗を算出するためのデータ・パ
イプラインレジスタDPR0、127はバレルシフタB
−SFT123の24ビット出力または算術論理演算器
ALU124の24ビット出力の一方を選択し、データ
・パイプラインレジスタDPR1、129へ出力するマ
ルチプレクサ、128は乗算器MPY125の47ビッ
ト出力を一時保持するデータ・パイプラインレジスタD
PR2、129はマルチプレクサ127の24ビット出
力を一時保持するデータ・パイプラインレジスタDPR
1、130はデータ・パイプラインレジスタDPR1
129からの24ビットデータまたはデータ・パイプラ
インレジスタDPR2 128の47ビットデータの一
方を選択して入力し、1/2マシンサイクルで所定の桁
数調整を行った後24ビットデータとして出力する正規
化用バレルシフタN−SFT、131はこの正規化用バ
レルシフタN−SFT130の24ビット出力、132
はワーキングレジスタWr 135からの24ビット累算
用出力、133は累算/丸め用加算器AU、134はこ
の累算/丸め用加算器AU133の24ビット結果出
力、135は24ビット×8ワード構成のワーキングレ
ジスタWr 、136は算術論理演算器ALUのフラグ出
力、137はこのフラグ出力136を条件テストするフ
ラグチェック回路、138はこのフラグチェック回路の
出力である1ビットの真偽判定結果を順次記憶する24
×1ビットの条件テストシフトレジスタtcsr、13
9は正規化用バレルシフタN−SFT130においてL
SB方向、すなわち右シフトを指示した場合にシフトア
ウトされた最上位のビットをそのまま出力する1ビット
のキャリーである。
【0031】図3は図1に示したディジタル信号処理プ
ロセッサの内部データメモリと内部データバスの関係を
説明する図であり、140は内部データメモリM0 1
07の読み出しポートからの24ビットデータをX−バ
ス120ないしY−バス121の一方へ出力するデマル
チプレクサ、141は内部データメモリM1 108の
読み出しポートからの24ビットデータをX−バス12
0ないしY−バス121の一方へ出力するデマルチプレ
クサ、142はZ−バス122ないしDMAバス110
の書き込みデータの一方を選択して内部データメモリM
0 107の読み出し/書き込みポートへ出力するマル
チプレクサ、143は同様にZ−バス122ないしDM
Aバス110の書き込みデータの一方を選択して内部デ
ータメモリM1 108の読み出し/書き込みポートへ
出力するマルチプレクサ、144は書き込みアドレスD
アドレス147とDMA制御部109からの内部データ
メモリアドレスIアドレス148を内部データメモリM
0 107ないし内部データメモリM1 108の読み
出し/書き込みポートのいずれかへ選択して出力するア
ドレス用2−2セレクタ、145は内部データメモリM
0 107の読み出しポートアドレスであるS0アドレ
ス、146は内部データメモリM1 108の読み出し
ポートアドレスであるS1アドレス、147は内部デー
タメモリM0107ないし内部データメモリM1 10
8に対する書き込みアドレス、148はDMAバス11
0から転送されるデータに対応する内部データメモリア
ドレスであるIアドレスである。
【0032】図4は図1中のアドレス発生部103の構
成を説明する図であり、150はシーケンス制御部10
2へ入力されたマイクロ命令中の即値で示すディスプレ
ーメントデータ、151は24ビット×4ワードのアド
レスレジスタAR、152は12ビット×4ワードのイ
ンデックス修飾レジスタIXR、153はアドレスレジ
スタAR151とX−バス120のデータ入出力パス、
154はインデックス修飾レジスタIXR152とX−
バス120のデータ入出力パス、155は24ビット語
長のアドレス加算器、156は3系統独立に備えたアド
レス生成器AGU、157は24ビットのアクセスの書
き込みアドレスを1マシンサイクル遅延させる書き込み
アドレスパイプラインレジスタDAPR3、158は同
様に書き込みアドレスパイプラインレジスタDAPR4
である。
【0033】図5は図1に示したディジタル信号処理プ
ロセッサの5ステージで構成された命令実行パイプライ
ンを説明する図であり、160は4相で構成されるマシ
ンサイクル、161はフェッチステージ、162はデコ
ードステージ、163はデコードステージ後半のアドレ
ス更新タイミング、164は読み出しステージ、165
は実行ステージ、166は書き込み/累算ステージ前半
の正規化用タイミング、167は書き込み/累算ステー
ジである。
【0034】図6は図1に示すディジタル信号処理プロ
セッサのマイクロ命令セット例の一部を示す図であり、
図において、170はロード命令、171は分枝命令、
172は1ソース演算命令、173は2ソース演算命
令、174はソース指示コード、175はデスティネー
ション指示コード、176はソース0指示コード、17
7はソース1指示コードである。
【0035】次に動作について説明する。以下、同様に
各部の名称は上記説明で用いた略称を用いる。先ず、図
1より、全体の概略動作を説明する。本発明によるディ
ジタル信号処理プロセッサは従来例と同様プログラムバ
ス100とデータバス104が分離された構成を持ち、
シーケンス制御部102へのマイクロ命令入力、データ
バス104を介した演算部106のデータ入出力、アド
レス生成部103による2入力・1出力データアドレス
の並列生成、内部データメモリM0 107、M1 1
08ないし外部データメモリI/F105による外部デ
ータメモリのアクセスをマイクロ命令によって並列に実
行する。更に、DMA制御部109によりDMAバス1
10を介しこの内部動作と独立に内部データメモリM0
107、M1108と外部データメモリI/F105
との間でデータのDMA転送を実行する。ここで、各実
行ユニットは従来例と同様にレジスタベースである。本
プロセッサでは大半の命令で遅延動作形式としないた
め、命令実行パイプライン中に、データの入出力ステー
ジを含めている。従って、例えば演算部106において
加算を行う場合を考えると、入力、出力も含め、1ステ
ップのマイクロ命令によって加算命令を実行すれば良
い。このため、種々の演算を組み合せたプログラムでも
等価的に1マシンサイクルで1マイクロ命令の実行が可
能である。但し、命令実行結果を使用できるのは次命令
の読み出しステージとのステージ数差に対応する3命令
ステップ後からである。本プロセッサではこれによるロ
スを避ける意味を含め結果を直ちに使用する必要のある
ものの大半を複合演算とし、1命令で対応させている。
このため、大半のプログラムではこのロスが発生しな
い。演算部106、アドレス生成部103のデータ語長
とフォーマットは同一であって、完全に互換性を有す
る。このため、テーブルルックアップ、辞書参照等の処
理において、演算結果をデータメモリアドレスに直接換
算することができる。
【0036】次に、図2に基づき演算部106の機能を
説明する。B−SFT123、ALU124、MPY1
25は全て1マシンサイクルで動作が可能であり、命令
実行パイプラインステージ中の実行ステージで動作す
る。次ステージである書き込み/累算ステージにおいて
はN−SFT130において桁数調整を行い結果131
をZ−バス122へ出力しデータメモリへ書き込みを行
うか、AU133によってWr 135の内容132と累
算ないし丸めを行い再び結果134をWr 135へセッ
トすることができる。ここで、DPR1 129、DP
R2 128は各々次ステージへ結果を転送するレジス
タである。この構成によって例えば複合演算は以下の様
に実行される。 積和:MPY125→DPR2 128→N−SFT1
30→AU133→Wr 135 差分絶対値和:ALU124→MUX127→DPR1
129→SFT130→AU133→Wr 135 差分自乗和:ALU124→DPR0 126→MPY
125→DPR2 128→N−SFT130→AU1
33→Wr 135 差分自乗和に関してはDPR0 126を用いた遅延動
作となる。しかし、この命令は大半の場合に連続して用
いられるのみであり、これによる問題は無視できる。
【0037】丸めを行う場合、本プロセッサでは以下の
手順による。 MSB LSB (1) 0000 0000 1111 1111 1010 0111 :DPR1 129出力24ビッ ト (2) 0000 0000 0000 0000 1111 1111 :N−SFT130出力(右8ビ ットシフト) 1 :キャリ139 (3) 0000 0000 0000 0001 0000 0000 :AU133出力134キャリ加 算を行う。 すなわち、N−SFT130でシフトアウトされるデー
タの最上位ビットをキャリとし、AU133においてキ
ャリ加算を実行することで丸め処理を行える。このた
め、丸めた結果の出力先はWr 135のみに限定され
る。次に、フラグチェック回路137はALU124で
比較動作を行った結果のフラグ136をマイクロ命令で
指示される条件コードに従い、条件が成立したか否かを
示す1ビットのフラグを出力し、tcsr138へ順次
セットして行く。例えば、2入力のデータ最大値・最小
値を求める場合、どちらを選択したかの履歴を記憶でき
る。このtcsr138にセットされた内容をMSBか
らLSBまで水平に見たものが2進木探索におけるイン
デックスコードに相当する。
【0038】図3に基づき内部データメモリの構成を説
明する。M0 107、M1 108は各々24ビット
×512ワードの2ポートRAMであり、演算部106
へ2入力データを並列に出力する場合はM0 107、
M1 108の読み出しポートの出力をセレクタ14
0,141によってX−バス120Y−バス121へ出
力する。この時のアドレスはS0アドレス145がM0
107、S1アドレス146がM1 108へ出力さ
れる。更に、ベクトル加算すなわちA→+B→→C→の
様にソース、ディティネーション共データメモリを対象
とする場合にはZ−バス122からMUX142ないし
MUX143を通じてM0 107ないしM1 108
の読み出し/書き込みポートからデータが書き込まれ
る。すなわち、内部動作に関してはバス競合が発生しな
い。
【0039】図4に基づきアドレス発生部103の構成
を説明する。アドレス発生部103はR0アドレス発生
器、S1発生器、Dアドレス発生器を各々担当する3系
統のAGU156から構成される。各AGUには24ビ
ット×4ワードのAR151と12ビット×4ワードの
IXR152が備えられており、AR151とIXR1
52とディスプレースメント150の3項の加算の組み
合わせをアドレス加算器155によって行うことで2次
元的なアドレス生成が可能である。
【0040】尚、AGU156の動作はデコードステー
ジであるが書き込み/累算ステージとは2ステージ分の
ステージ差があるため、Dアドレス147はDAPR3
157、DAPR4 158によって2マシンサイク
ル遅延されてAGU156から出力される。AR15
1,IXR152は各々X−バス120に接続され、デ
ータフォーマットは演算部106と互換性を有してい
る。よって、例えばテーブルルックアップを行う場合は
直接Wr 135からX−バス120を介してAR151
へデータを転送し、そのままS0アドレス145ないし
S1アドレス146としてアドレス出力を行えば良い。
【0041】本プロセッサの命令実行パイプラインを図
5に基づいて説明する。命令実行パイプラインは1命令
に付以下の5つのステージから構成される。 (1)フェッチ・ステージ161 プログラムカウンタ出力および1ワード(48ビット
幅)のマイクロ命令読み出し。 (2)デコードステージ マイクロ命令のデコード162およびアドレス更新16
3。 (3)読み出しステージ164 データメモリまたはレジスタ等のソースデータをX−バ
ス120、Y−バス121経由で読み出し。 (4)実行ステージ165 B−SFT123、ALU124、MPY125による
演算。 (5)書き込み/累算ステージ N−SFT130による正規化166およびAU133
による丸め/累算ないしZ−バス122を介したデータ
メモリへの書き込み167。ここで(5)の書き込み/
累算ステージにおいてAU133またはZ−バス122
を介したデータ書き込みのタイミング167を共有する
とはAU133の出力はWr 135のみにセットされ、
Z−バス122を使用する場合、AU133は使用しな
いという排他的関係があるためである。以上のシーケン
スに従って命令を実行することで煩雑な遅延を考慮した
プログラムの作成がほぼ不要となり、高級言語コンパイ
ラを用いても効率の良いマイクロプログラムの作成が可
能となる。
【0042】本プロセッサのマイクロ命令は例えば図6
に示す様になっており、全て48ビット語長の1ワード
水平型命令セットである。この命令セットでは同時に動
作可能な内部リソースを並列に指示するのではなく、命
令対応に各ステージのリソース動作の組み合わせを規定
した機能コードを用いる。これによって、マイクロ命令
の記述が簡易化する。この命令セットは大別してロード
170、分枝171、1ソース演算172、2ソース演
算173があり、機能コードに対応し、ソース・デステ
ィネーションを制御するソースコード174、デスティ
ネーションコード175、ソース0コード176、ソー
ス1コード177がセットされている。これらのコード
は各々データメモリを対象とする場合はアドレス発生部
103内の対応するAGU156に対するアドレッシン
グ指示コードとなる。この識別はリソースコードによっ
て行われる。この命令セットにより例えば演算命令毎に
アドレッシングモードの切り換え、正規化シフト値等の
設定を変更でき、複雑な信号処理アルゴリズムをプログ
ラムする時も最小限のロスで記述することが可能とな
る。
【0043】例えば、従来例と同様に図10に示す2進
木探索を実行する場合、本プロセッサでは近似度の算出
を以下の様にプログラムすれば良い。 rep N {subaa sc0,sc1,wrx }N回くり返し sc0:入力ベクトルアドレス制御 sc1:参照ベクトルアドレス制御 wrx :ワーキングレジスタ指定 これに要するマシンサイクル数はN+1サイクルであ
り、これを2回くり返せば方向0,方向1の参照ベクト
ルの近似度が求められる。次に近似度が大のものを決定
し、次段のノード番号を求める処理は以下の様に記述で
きる。 cmp・ge wr0,wr1 比較し、結果をtcsr138へセット mvr ar00,ar01 }sc0,sc1のアドレスポインタを初期化 mvr ar10,ar11 adsl 1,tscr,wr2 次ノード参照ベクトルアドレスを算出 (2n+1:1はwr2に予めセット) nop nop mvr wr2 ar12 計 7命令 よって1段当りの所要マシンサイクル数は2N+9マシ
ンサイクルである。これは理想値とほぼ一致する程の高
効率処理であることが明らかであり、またプログラムも
簡潔である。
【0044】なお、上記実施例では語長を24ビットア
ドレス空間を16MW(24ビット)としたもので説明
したが他の語長およびデータフォーマットであってもよ
い。また、上記実施例では2進木探索について説明した
が、他の信号処理アルゴリズムも同様に上記実施例と同
一の効果を奏する。また、上記実施例の細部の仕様は本
発明の本質とは無関係であり、本発明の内容を限定する
ものではないことは明らかである。
【0045】
【発明の効果】以上のように、第1の発明及び第3の発
明によれば直接メモリ転送バスを介し外部データメモリ
接続部と内部データメモリとの間でブロック単位でデー
タの入出力の判断を行うことにより、データの高速転送
が可能になり、外部のメモリへのデータ伝送効率を上げ
ることができる。また第2の発明によれば、外部データ
メモリに対する2次元データアドレス空間中の任意の矩
形部分を指示することにより、外部データメモリと内部
データメモリとの間での2次元データ転送を行うことが
可能である。(p.13参照)また第4の発明によれ
ば、外部データメモリを2分し、一方を高速メモリと
し、他方を低速メモリとしたことによりデータ転送の効
率を図っている。したがって外部のメモリへのデータ伝
送効率をよりいっそう上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例によるディジタル信号処
理プロセッサの構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の図1中の演算部の構成を示す図で
ある。
【図3】 この発明の図1中の内部データメモリ構成を
説明する図である。
【図4】 この発明の図1中のアドレス生成部の構成を
示す図である。
【図5】 この発明の図1に示したディジタル信号処理
プロセッサの命令実行タイミングを説明する図である。
【図6】 この発明の図1に示したディジタル信号処理
プロセッサのマイクロ命令セットの例を示す図である。
【図7】 従来のディジタル信号処理プロセッサの一例
であるDSSP1の構成を示すブロック図である。
【図8】 図7のDSSP1の命令実行タイミングを説
明する図である。
【図9】 DSSP1のマイクロ命令セットを示す図で
ある。
【図10】 2進木探索の動作を説明する図である。
【図11】 図10における参照ベクトルのデータメモ
リ内での配置列を示す図である。
【符号の説明】
100 プログラムバス、101 WCS、102 シ
ーケンス制御部、103 アドレス生成部、104 デ
ータバス、105 外部データメモリI/F、106
演算部、107 M0、108 M1、109 DMA
制御部、110DMAバス、111 外部データバス、
120 X−バス、121 Y−バス、122 Z−バ
ス。尚、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 17/10 15/78 510 F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力データ信号を伝送する複数本のデー
    タ入力バスと、上記複数のデータ入力バスからそれぞれ
    の入力データ信号を入力し、この入力データ信号を記憶
    する内部データメモリと、この内部データメモリから出
    力された入力データ信号を入力し、演算処理を行う演算
    部と、上記演算部と上記データメモリとの動作を制御す
    るアドレス生成部とからなるディジタル信号処理プロセ
    ッサ。上記複数のデータ入力バスからデータを読み込
    む、外部に設けられた外部データメモリと、この外部デ
    ータメモリに対してデータを書き込む外部データメモリ
    接続部と、上記外部データメモリ接続部の読み出し/書
    き込みポートと上記外部データメモリとを接続する直接
    メモリ転送バスと、この直接メモリ転送バスを介し、上
    記外部データメモリ接続部と上記内部データメモリとの
    間でブロック単位でデータの入出力の制御を行う直接メ
    モリ転送制御部とを備えたことを特徴とするディジタル
    信号処理プロセッサ。
  2. 【請求項2】 上記直接メモリ転送制御部は、上記外部
    データメモリ接続部に対するアドレス指示をm行×n列
    (m,nは正の整数)の2次元データアドレス空間中の
    k行×L 列(k,L は正の整数)の矩形部分を指示し
    て、上記外部データメモリに対する任意の開始アドレス
    を指示し、外部データメモリと上記内部データメモリと
    の間での2次元データ転送を行うことを特徴とした特許
    請求の範囲第1項記載のディジタル信号処理プロセッ
    サ。
  3. 【請求項3】 上記直接メモリ転送制御部は、上記k行
    ×L 列の矩形ブロック単位に上記外部データメモリとの
    データ入出力と内部演算処理を並列に行うことを特徴と
    した特許請求の範囲第1項記載のディジタル信号処理プ
    ロセッサ。
  4. 【請求項4】 外部データメモリ接続部において、上記
    外部データメモリを2分し、この一方をアドレスする場
    合には1マシンサイクルで読み出し/書き込みを完了す
    る高速メモリとし、他方をアドレスする場合には外部か
    らの読み出し/書き込み完了信号が検知されるまで待機
    する低速メモリとしたことを特徴とした特許請求の範囲
    第1項記載のディジタル信号処理プロセッサ。
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