JPH07181097A - 微少漏洩ガス雰囲気下での新規漏洩源の検知方法 - Google Patents

微少漏洩ガス雰囲気下での新規漏洩源の検知方法

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JPH07181097A
JPH07181097A JP32722393A JP32722393A JPH07181097A JP H07181097 A JPH07181097 A JP H07181097A JP 32722393 A JP32722393 A JP 32722393A JP 32722393 A JP32722393 A JP 32722393A JP H07181097 A JPH07181097 A JP H07181097A
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雅彦 土屋
Itsupeita Kishiguchi
一平太 岸口
Yoshio Kawauchi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】可燃性または有毒な物質を取り扱うプラントに
おいて、当該プラントに常時存在する微少漏洩ガス雰囲
気(バックグランドガス漏洩)がある時、新規に発生す
る異常漏洩を発見する。 【構成】データ処理システムは、プラントから漏洩する
ガスを検知するための高感度ガスセンサーの温度湿度変
化による測定値の偏差を自動的に補正する機能を有し、
通常時に複数のセンサーで観測されるバックグランド濃
度の時系列データと風向・風速データとからバックグラ
ンド漏洩の統計的性質を表現するモデルを作成するか、
あるいはその統計的性質自身の変化に着目して、バック
グランド漏洩が存在する環境下でも、新規の漏洩を低い
誤報・欠報率で検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス状、液体状または
固体状で、可燃性または有毒な物質を取り扱うプラント
において該プラントの装置、設備から漏洩したガス、蒸
気等の気体状物質を検知する検知システムに関し、プラ
ントに固有な微少漏洩ガス(BGL)環境下でも新規に
発生した異常漏洩を低い誤報率および欠報率で発見する
ための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】化学工業、石油精製等の産業を規制する
「高圧ガス取締法」においては、可燃性ガス取り扱い施
設の外縁に20m間隔以下となるようにガスセンサーを
設置し、ガスセンサーは爆発限界の4分の1以上の濃度
を示す可燃性ガスを検知できる検知性能を有することを
規定しており、これに対応する検知器として接触燃焼式
可燃性ガス検知器が一般に使用されてきた。因みに可燃
性ガス検知器の標準的指標物質であるイソブタンの法定
設定濃度は4500ppmであり、エチレンでは675
0ppmである。近年、可燃性ガス検知器の種類として
接触燃焼式より検知感度の高い熱線半導体式が使用され
始めている。半導体式可燃性ガス検知器は、可燃性ガス
の内、例えばエチレン、イソブタンに対し、1ppm程
度の濃度で指示値の変化を確認できるが、実際のプラン
トヤード内にはその他のバックグランド濃度が高いため
に、折角の高感度計測能力を有しながら、数ppm程度
の微少漏洩発見には利用されていなかった。
【0003】バックグランド濃度の原因としては、
(i)建設後長い年月にわたって運転されてきたプラン
トのなかには、法定設定濃度を越えない程度の微少漏洩
が常に存在し、数PPMくらいのオーダーで変動してい
ること、および(ii)また可燃性ガスのほとんど存在
しない状態でも、大気温度/湿度の変化によって5〜1
0ppm相当の「零点」変動が存在することによる。
【0004】以上のような問題のため、赤外線分光光度
法あるいはガスクロマトグラフ法等の高価な装置を除く
と、これまでには、工業用ガス検知器を使用した早期微
少漏洩検知法は存在しなかった。従って、通常時の微少
漏洩ガス雰囲気下で異常漏洩を識別するための方法には
公表されたものが無い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】建設から長い年月を経
過したプラントでは、法規で定められたガス検知器発報
基準(爆発下限界濃度の1/4)以下の濃度ではある
が、常時微少量の漏洩ガス(以下BGL:バックグラン
ド漏洩と呼ぶ)が存在する。この様なBGL環境下で
は、配管フランジやバルブグランド部のガスケット破損
などで新規に発生する異常漏洩によるガス濃度の上昇が
明確に現われないため、これが大漏洩に進展するまで発
見されない可能性が高かった。
【0006】一般に、誤報率と欠報率とは互いに相矛盾
する性質を有しており、欠報を防止するために警報設定
を下げると誤報が、また誤報防止のため警報設定を高め
ると欠報がそれぞれ増加してしまう。本発明の目的は、 誤報率と欠報率の両方を合理的にバランスし、BGL
環境下でも新規に発生する異常漏洩を識別して警報を発
し、 また、ガス検知システムが検知しようとするBGL濃
度範囲は高感度ガスセンサーの大気温度および湿度変化
による零点ドリフトの影響をまともに受けてしまうた
め、この影響を補正し該センサーの精度向上方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明に示
す、微少量の漏洩ガス(BGL)が常時存在する可燃性
または有害な物質を取り扱うプラントにおいてプラント
から漏洩するガスを検知するための高感度ガスセンサー
群と、風速・風向計と、これらのセンサー信号を処理す
るデータ処理システムとから構成されるシステムを用
い、通常時に複数のセンサーで観測されるBGL濃度
の時系列データと風向風速の時系列データとからBGL
の統計的性質を抽出し、この統計的性質に基づいて推
定されたBGL濃度を、観測された濃度データから除去
するか、またはその統計的性質自身の変化を監視するこ
とによって、新規漏洩源の検知方法を適用することによ
って解決できる。
【0008】ガスセンサーの時系列データを統計的に処
理し、BGLの性質を抽出する方法としては、次に示す
三つの方法がある。 (A)マクロマスバランス法(対象ヤード内のBGL総
量を推定する方法) BGL濃度が不規則に変動する理由の一つは、ある時間
内に無風あるいは0.5m/sec以下の微風状態でヤード内に
ガスが滞留したり、そのガスが次の時間区間において移
動することなどが影響を及ぼしていると考えられる。こ
の方法は、風向風速変化によって時々刻々変化するヤー
ド内BGL総量を、過去のBGL濃度データを反映する
ように定義して新規漏洩を識別しようとするものであ
る。
【0009】外部からの新たな湧き出しや外部からの侵
入がないと仮定すると、対象ヤード内に存在するガスが
減少する割合は、その時点におけるガスの存在量自体η
(m3)、風速v(m/sec)、及びヤード外に到達するま
でのガスの平均移動距離(疑似ヤード半径)L(m)を
用いて次の様に表すことができる。
【0010】 dη/dt=ー(v/L)η ......................(1) 式(1)より、基準時刻t=0でのガス量をη0とする
と、 η=η0ー(v/L)t .................................(2) 一方、t=0からt=Tまでの時間区間で新たに発生す
るガス量をφ(m3/sec)として、この時間に発生したガ
スがt=Tの時点で残っている分は (L/v)φ(1ーeー(v/L)T) .......................(3) 従って、データをT秒毎の区間で考えると、ηN(m3
のガスはT秒後には、(2)(3)を用いて ηn+1
なる。
【0011】 ηn+1=ηnー(v/L)T+(L/v)φ(1ーeー(v/L)T) ....(4) 疑似ヤード半径は、平面的なプラントについては、L=
(S/π)1/2、立体的なプラントについてはL=
(3V/4π)1/3で決定される。但しSはプラント
面積、Vはプラント容積を示す。十分大きいTにわたる
時間平均に対しては、式(4)は次のように表せる。
【0012】 ηAV=(L/vAV)φAV .............................(4)’ これより全センサー平均BGL濃度CAVは、これまでの
定義を用いて、 CAV=μ(L/vAVV)φAV ...........................(5) μ:判定のための補正係数 と表現される。実際に観測される全センサーの平均値か
ら予想BGL濃度
【0013】
【外1】 を差し引いた補正センサーデータを監視することで新規
の異常漏洩を検知する。即ち、
【0014】
【数1】 ならば、新規漏洩無し。
【0015】
【数2】 ならば、新規漏洩発生。
【0016】δCは、適切に設定されたしきい値パラメ
ータである。ここで平均時間Tの取り方は、当該システ
ム設置場所に固有な気象条件の変化などに合わせて決定
される。 (B)空間相関法 ある一定サンプル時間間隔での各ガスセンサーのBGL
時間平均値相互間の相関関係を調べると、時刻に依らな
いある一定の関係が存在し、これが対象プラント固有の
空間的な特性を表していることが分かった。常時プラン
トの中を浮遊しているBGLガスは短期的には、その時
刻における風向風速データに従って変化するが、一定時
間にわたる時間平均を取ると、BGLガスのセンサーデ
ータ間の関係は、機器が多数密集したプラントの中のガ
ス移動経路に関連したなんらかのパターンを表現するも
のと考えられる。
【0017】今、対象ヤード内の総漏洩量をφ(m3)
とすると、全センサー平均のBGL濃度Cmは、φに比
例するとすると、 Cm=Kφ .......................................(6) 従って、N個のセンサーのBGL濃度の合計は、一定と
なる。
【0018】
【数3】 ここで、仮にC1が0.5*C1に変化した時、同時に隣接す
るC2とC3とが1.2*C2、1.3*C3にそれぞれ変わること
が有りうるかもしれない。そこで適当な重み係数a=
(a1、a2、......、aN)を導入しても(7)式の総
和一定は成立すると考えられる。
【0019】 [ai][CjT=一定 (Σai*Ci=K) ..........(8) [ai]はBGL分布のパターンに影響を及ぼす空間ベ
クトルと考えられる。式(8)よりi番目のBGL値を
表すと
【0020】
【数4】 これを書き直すと、
【0021】
【数5】 センサーiのBGL濃度が、それ以外のセンサーが示す
BGL濃度の線形和プラス定数項で表せる。ここで係数
j’はセンサーiとセンサーjとの間に存在する空間的
な相関を表わす係数である。過去に採取されたBGL濃
度の時系列データがあるとすれば、これを用いて回帰分
析を行うと各センサーのBGL推定値
【0022】
【外2】 を求める式(9)’が作成される。新たに観測されたセ
ンサーiの濃度Ciと、これまでの空間相関係数を用いて
推定されたセンサーiとの差に注目すれば次のようにし
て新規の漏洩を検知することができる。
【0023】
【数6】 なら新規漏洩なし。
【0024】
【数7】 なら新規漏洩あり。但し、kは1からnの整数。φは1
か0かの値をとる2値変数である。
【0025】
【数8】 の時、φi=1 の時、φi=0、 Δは適切なしきい値である。 (C)統計的検定による方法 ガスセンサーにて測定されたBGLの時刻歴の変動パタ
ーン(基準データブロック)とある時間区間で採取され
た最新のデータ時系列(カレントブロック)とのマッチ
ングを統計的に行う方法(ノンパラメトリック検定)と
して、例えば連検定(Run Test)あるいは、Man-Whitney
のU検定などがある。
【0026】ここでは、U検定を用いた新規漏洩の有無
の判定法について述べる。今、先のマクロマスバランス
法で定義したBGL総量φを各時刻において計算して、
φの時系列データを作成しておく。カレントブロックの
BGL総量時系列データ数をN1、基準ブロックのBG
L総量時系列データ数N2とする。合計N1+N2個存在
する両方のBGL総量データを大きい順に並べ、その内
カレントブロックに属するBGL総量データの順位を合
計し、これをR1とする。この時、 U = N1N2+N1(N1+1)/2 - R1 E = N1N2/2 , V = N1N2(N1+N2+1)/12 Z = (U-E)V/2 で求められるZが、設定した回数以上連続してU検定の
しきい値を上回った場合、漏洩ありと判断する。
【0027】Zの判定しきい値は検定の有意水準に応じ
て決定される。例えば、発明者らの実際の検証試験では
以下のように決定し、新規漏洩量がBGL総量の倍以上
であれば、20分以内の検知確率が95%以上、誤報率
は15%以下の成績であった。 新規漏洩識別周
期 : 1分 漏洩検知に必要な連続検定回数: 20回 U検定のしきい値 : 90 %有意水準 Z
=1.65 95 %有意水準 Z=1.96 99 %有意水準
Z=2.57 99.8 %有意水準 Z=3.09 また請求項3に述べる高感度ガス検知器の大気温度およ
び湿度変化による影響の補正は以下による。 ある一つの温度および湿度条件で測定した大気中の可
燃性ガス濃度とセンサーの指示値の関係(以下「基準検
量線」と呼ぶ)を知っておく。 異なる温度および湿度条件における可燃性ガス濃度が
「零」の時のセンサー指示(以下「零点」と呼ぶ)と、
この「零点」と「基準検量線」の「零点」の差分をその
条件下における可燃性ガス測定時のセンサー指示から差
し引く。(以下「補正指示値」と呼ぶ)「補正指示値」
を「基準検量線」に当てはめ、可燃性ガスの測定値の補
正値を得る。 可燃性ガス検知対象施設においては固定点に設置した
センサーは測定時においては、何等かの漏洩が発生して
いるかも知れず、そのため「零点」を示しているとは限
らない。このため、測定点とほぼ同じ温度および湿度条
件で可燃性ガスの殆ど存在しない条件で「零点」を測定
する必要がある。しかるに、固定点に設置したセンサー
を日間の「零点」変動に追従して、頻繁にそれらの条件
下に置くのは困難である。そこで施設内のセンサーを代
表して「零点」を常時測定するための独立のセンサー
(以下「補正用センサー」と呼ぶ)を設置し、その「零
点」の変動を他のセンサーの変動の補正に用いる。
【0028】可燃性ガス検知対象施設の近傍の温度およ
び湿度条件が同等に近く、かつ可燃性ガスの殆ど来ない
場所を選び、高感度センサーを設置し「補正用センサ
ー」とする。これらの条件を完全に満たす理想的な場所
は存在しがたいが、不完全な条件下でも本発明の補正効
果が皆無になるという訳ではない。これらの条件を補う
ために、大気中の水分のみを選択的に透過させる特殊な
樹脂膜などでセンサーを覆う方法、及びセンサーのガス
検知部に通過する大気中の可燃性ガスのみを補足する吸
着剤の使用も考えられる。
【0029】「補正用センサー」は他のセンサーの基準
となるものであるから、コストの制約の範囲内で、故障
に対する配慮と測定値の信頼性を考慮して待機冗長セン
サーの設置が望ましい。しかし補正用センサーからの零
点ドリフトの情報は、他のすべてのセンサーについて適
用されるので、機能上は1台あればよい。これらの手段
による新規漏洩の検知精度は、誤報(新規漏洩がない時
に発報)と欠報(新規漏洩時に発報しないこと)の発生
率によって評価される。BGL総量Qm3/hrとした場
合、本発明はその1.5倍程度の漏洩量の新規漏洩を、1
0%以下の誤報率および欠報率(新規漏洩継続時間と発
報時間との時間比率で定義したもの)で発見できる。但
し、目標とする限界誤報率および欠報率はプラント運転
員の心理的反応に合わせて調整が可能である。
【0030】即ち、前者のマクロマスバランス法では補
正センサデータに対するしきい値(実測値から予想BG
L濃度を差し引いたもの)、後者の空間相関法ではパラ
メータk(n個のセンサの内k個以上がしきい値を超え
た時に新規漏洩と見做す)などの取り方によって調整が
可能である。前者ではしきい値を上げるほど、また後者
ではパラメータkを上げるほど、誤報は減少するが、一
方欠報も上昇する。従って、アラーム発生の方法も画一
的な扱いをしないで、まず若干の誤報はあっても低い欠
報率となるようなパラメータを設定し注意報を発し、そ
の後の追加情報を参考にして、より誤報の低いパラメー
タによる警報を発するような二段階方式とすることも現
実的な対応策である。
【0031】
【作用】建設以来長い年月の運転を経過したプラント
は、配管ガスケットやポンプ軸封部などの経年劣化部品
からの可燃性ガスの漏洩による火災や爆発事故の可能性
が高いため、早期に微少量のガス拡散を検知したいとい
うニーズがある。そのために、法規制による警報設定値
である爆発下限界濃度の1/4をはるかに下回る低濃度
領域まで検知することのできる熱線半導体式などの工業
用ガスセンサーが市販されるようになり、これらの高感
度センサーが耐用年数の過ぎた旧式のセンサーと交替し
つつある。
【0032】しかしながら、実際の既設プラントにおい
ては、常時極く微少のBGLが存在しているために、せ
っかく高感度ガスセンサーを設置しても、新規の異常漏
洩の兆候となる信号が、このBGLの中に埋もれてしま
い、上記のニーズを達成できなかった。また、このよう
なBGL環境下で新規漏洩を検出する際には、本来発報
せねばならない時に発報しないエラー(欠報)と、発報
してはならない時に発報してしまうエラー(誤報)とい
う、互いに相反する二つのエラーモードをいかにして合
理的にトレードオフするかという問題に直面する。
【0033】本発明は、プラント内に複数設置された高
感度センサーで測定されたBGL濃度の時系列データ、
並びにその時の風速・風向の時系列データを統計的に処
理し、当該プラントに特有のBGLの時間的・空間的な
性質を抽出して、そのその統計的性質から推定されるガ
ス濃度値を、時々刻々採取されるガスセンサーデータか
ら差し引いた時系列を監視するか、またはBGLの統計
的性質そのものを監視することによって、新規漏洩を検
出することを可能とする。実プラントにおける模擬漏洩
試験により、本発明で提案する発見法は、上記の誤報率
および欠報率のトレードオフを合理的に管理でき、とも
に充分使用に耐えるまでに低減させることが確認されて
いる。
【0034】更に、BGL環境下における新規漏洩の発
見を有効に活用するために、本発明はガスセンサー自身
の温度湿度変化による零点ドリフトを常時自動的に補正
する方法を提案している。これにより微少なガス濃度変
化から新規漏洩の兆候を、より顕著に識別することが可
能となる。
【0035】
【実施例】次に、「ガス、蒸気等の漏洩検知システム、
風向風速測定装置(特開平05ー231979)」の実
施例にしめす設備に対して、本発明を適用した実施例に
ついて図面を参照して説明する。但し、本発明は以下に
述べる多点サンプリングモジュールを用いた実施例にの
み限定されるものではなく、従来の点監視方式のガス検
知システムにおいても高感度センサーを微少漏洩ガス雰
囲気下で使用する場合には適用可能である。対象とした
プラント:図1は、本発明の一実施例の漏洩地点及びガ
ス漏洩検知システムが設置されたプラントの平面図であ
る。本実施例は液化エチレン製造プラントに適用された
一実施例で、図1に示すように、L1XL2=80mX
50mのプラントヤード40内にサンプリングモジュー
ル10とセンサーモジュール20からなる8セットのモ
ジュールセットM1、M2、M3、M4、M5、M6、M7
8が設置されている。サンプリングモジュール10、
およびセンサーモジュール20は特開平05−2319
79のものと同一のものを用いた。
【0036】サンプリングモジュール10は地上2ー3
mの高さに配置され、ねじがガス管の側面に2m間隔で
取付けられ、両端が開いた20個の空気導管と、空気導
管と接続され、雨水の侵入を防ぐために先端に多孔板が
取付けられている円錐形の空気サンプラーとからなり、
ガス管は中央部からセンサーモジュールを経て吸引ポン
プに接続されている。
【0037】サンプリングモジュール10で収集された
空気はサンプル空気入り口ノズルから筐体内に導入さ
れ、筐体の片半部分に入り、バッフル板によって隔てら
れた空間を上昇し、パンチプレートの円筒側面に開けら
れた複数の穴からセンサー内部に入り、ガスセンサーの
周囲を流れて筐体の片半部分を下降し、サンプル空気出
口ノズルから吸引ポンプに引かれ、ポンプ出口から大気
に放出される。ガスセンサーはこの場合、エチレンガス
の検知センサーである。一般的に本発明をプラントに適
用する場合は、そのプラントで取り扱う物質のセンサー
を使用するが、現時点で最も望ましい機種は熱線半導体
式のセンサーであり、多種のものが市販されている。検
知感度は高い程よいが、1ー10ppm程度が望ましい。
検知された信号は信号線を経てデータ処理装置へ送られ
る。各センサーモジュール20で検知された、各サンプ
リングモジュール10で収集された大気中のガス濃度
と、風向風速測定装置30で測定されたデータはデータ
処理装置に伝送される。高感度センサーの温度および湿
度補正:図2は熱線半導体式ガスセンサーのエチレンに
対する検量線を示す。これより見るとセンサー指示値
は、相対湿度の差によっては逆転する場合もあるが、絶
対湿度に対しては正の相関があることが判る。従ってあ
る程度の誤差を許容すれば絶対湿度を用いた指示値の補
正は可能である。本発明にかかる熱線半導体式ガスセン
サーの測定誤差補正法の原理を図3に示す。
【0038】本発明者らは「検量線」を代数式で近似す
ることを検討した。その結果以下の3つの式を得た。 1)エチレン濃度が5ppm以下の時 I=kC+I0 .....................................(10) 2)エチレン濃度が5ppm以上の時 I=a(logC)n+c ..................................(11) または I=a’(logC)2+b’(logC)+c’ .......(12) ここで、各文字は以下を示す。
【0039】 I :センサーの指示値(上限値に対する%) I0 :センサーの「零点」指示値(上限値に対する%) C :エチレン濃度(ppm) k、a、n、c、a’、b’、c’:代数式の各係数 さらに、図2よりエチレン濃度が低い範囲では温度およ
び湿度条件の異なる各「検量線」がほぼ平行であること
から、温度/湿度条件の相違による半導体式ガスセンサ
ーの「検量線」を縦軸方向へ移動すると互いにほぼ重な
ることが判明した。
【0040】ある一つの温度および湿度条件で測定した
大気中の可燃性ガス濃度とセンサー指示値の関係ー「基
準検量線」が得られているが、実際には使用中に温度お
よび湿度の影響によりこの検量線が変動する。そのため
に、先に述べた「補正用センサー」によって温湿度の影
響による「零点」の変動分ΔIを知れば、センサー指示
値Iを(IーΔI)に置き換えて検量線に代入すれば、
その濃度が10ppm以下の領域ではかなりよい近似として
温度および湿度の補正後のガス濃度を知ることができ
る。 1)エチレン濃度が5ppm以下の時 IーΔI=kC+I0 ............................(10)’ 2)エチレン濃度が5ppm以上の時 IーΔI=a(logC)n+c ....................(11)’ または IーΔI=a’(logC)2+b’(logC)+c’..(12)’ また、以上の方法によるセンサー補正の頻度はなるべく
頻繁なことが望ましいが、測定データの通信、演算に用
いる装置の能力と価格を考慮して1分から1時間に1回
の範囲が妥当である。日本国内の気象条件では5分から
20分の範囲が望ましい。
【0041】図1のプラントではプラント外縁から50
mの距離にある事務所のプラント側の反対の屋外に1台
の同種のセンサーを設置し「補正用センサー」とした。
この「補正用センサー」の周辺で大気をポリウレタン樹
脂製のガスサンプルバッグに採取し、温度/湿度の影響
を正しく評価するため、採取後20分以内に、この大気
で全センサーの「零点」を測定した。確認のために、こ
の大気のガスクロマトグラフ法による分析を行ない、同
ガスには水素及び炭化水素が混入していないことを確認
した。表1は異なった大気条件のもとで測定した「零
点」の指示値である。次に、これと同じ50リットルの
大気をガスサンプルバッグに採取し、99.9%以上の
エチレンを注入希釈して調整したエチレン濃度が0、
5、20、50、200ppmの試料ガスを用いて、各
センサーの指示値を記録し、検量線を決定する。表2
は、その結果えられた前述の式(11)〜(12)の係
数である。表3と表4に示すように、上記の補正をしな
かった場合と補正をした場合の測定濃度の差異は10pp
m以下の低濃度領域ではかなり低減されていることが判
る。BGL環境下での新規漏洩検知:上記の補正を施し
たセンサーデータを監視しているとプラント内に存在す
る10ppm以下のBGLが検知可能となる。このよう
なBGL環境下で人為的に模擬漏洩を発生させた時、サ
ンプリングモジュールで観測されたデータは、図4に示
すように、新規漏洩がいつ始まって、いつ終了したかと
いうことについて、そのままでは明瞭な情報を与えてく
れない。
【0042】そこで先に述べた二つの方法(マクロマス
バランス法あるいは空間相関法)を用い、BGL環境下
で新規漏洩の判別を行なった。運転中の実プラントでは
安全上の理由から、模擬漏洩量を無制限に増やす訳には
いかないため、定期修理時(BGLの無い環境)に実施
した漏洩量5m3/hrの実験で観測したセンサーデー
タを比例倍して、5m3/hr以上の模擬漏洩試験のデ
ータ(BGLの無い環境)を作成した。これらのデータ
に、気象条件が定期修理時と類似した日のBGLデータ
を重ね合わせることによって、BGL環境下での模擬漏
洩実験データを作成することが可能である。
【0043】これらの模擬漏洩実験データに対して、上
記の二つの方法がどの程度の新規漏洩検知精度を有し、
あるいはBGL環境下で最低どれくらいの新規漏洩量ま
で検知可能かを評価するため、誤報率及び欠報率を次の
ように定義した。
【0044】誤報率:データ収集時間内で、新規漏洩が
無い時間に占める発報時間の割合。
【0045】欠報率:データ収集時間内で、新規漏洩継
続時間に占める発報しなかった時間割合。
【0046】このような定義で本発明で提案する方法を
評価すると、図5(空間相関法)、図6(マクロマスバ
ランス法)に示すような成績であった。誤報率及び欠報
率は一方を改善すると、他方が悪化する傾向から逃れよ
うがない。当然ながら、新規漏洩量が大きいほど判定が
明瞭になってくる。今、仮に判定の許容基準を「誤報
率、欠報率ともに10%以下」とすれば、二つの方法の
検知成績は次の通りであった。この時のBGL総量はお
およそ5ー10m3/hr程度である。
【0047】 空間相関法 マクロマスバランス法 (1)最小新規漏洩量 12m3/hr 6ー10m3/hr (2)推奨発報基準 全モジュール中の6 しきい値4.0-4.5ppm パラメータ ないし7個が発報。
【0048】ここで仮定した判定の許容基準「誤報率、
欠報率共に10%以下」の妥当性は、プラント運転者の
主観によって変わりうる。ここで述べた実施例の結果を
すべて一般化することは難しいが、15m3/hr程度
の新規漏洩に対してはかなり低い誤報および欠報率で判
定が可能である。
【0049】
【表1】 異なった大気条件で測定した熱線半導体式ガスセンサー
の「零点」指示値を示す表である。
【0050】
【表2】 熱線半導体式ガスセンサーの「基準検量線」の係数を示
す表である。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【発明の効果】本発明は、BGL変動の統計的性質を抽
出し、これを用いて得られた推定BGLをガスセンサー
から除去したものを監視しているため以下の効果があ
る。 法規で定める発報基準以下であるが、実際のプラント
ヤードに常時存在する微少漏洩によるBGL環境下で
も、新規漏洩の発報が容易に行える。 微少漏洩によるBGL環境下でも低い誤報率および欠
報率で、新規漏洩の判定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の検知システムが適用されたプ
ラントの平面図である。
【図2】熱線半導体式ガスセンサーのエチレンガスに対
する検量線を示す図である。
【図3】熱線半導体式ガスセンサーの測定誤差補正法の
原理を示す図である。
【図4】BGL環境下での新規漏洩時のガスセンサー指
示値の例を示す図である。
【図5】空間相関法によるBGL環境下での新規漏洩検
知の誤報率および欠報率を示す図である。
【図6】マクロマスバランス法によるBGL環境下での
新規漏洩検知の誤報および欠報率を示す図である。熱線
半導体式ガスセンサーの温度湿度補正の効果を示す表で
ある。
【符号の説明】
1〜M7 モジュール 10 サンプリングモジュール 20 センサーモジュール 30 風向・風速測定装置 40 プラントヤード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 三郎 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 土屋 雅彦 千葉県習志野市茜浜2−8−1 東洋エン ジニアリング株式会社内 (72)発明者 岸口 一平太 千葉県習志野市茜浜2−8−1 東洋エン ジニアリング株式会社内 (72)発明者 川内 陽志生 千葉県習志野市茜浜2−8−1 東洋エン ジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微少量の漏洩ガス(BGL)が常時存在
    する可燃性または有害物質を取り扱うプラントにおい
    て、プラントから漏洩するガスを検知するための高感度
    センサー群と、風速風向計と、これらのセンサー信号を
    処理するデータ処理システムとから構成されるシステム
    を用い、以下のおよびを行なうことを特徴とする微
    少漏洩ガス雰囲気下での新規漏洩源の検知方法。 通常時に複数のセンサーで観測されるBGL濃度の時
    系列データと風向風速の時系列データとからBGLの統
    計的性質を抽出し 上記の統計的性質に基づいて推定されたBGL濃度
    を、観測された濃度データから除去したデータを監視す
    るか、またはBGLの統計的性質そのものを監視するこ
    とによって、新規に発生した異常漏洩を検知する。
  2. 【請求項2】 マクロマスバランス法、あるいは空間相
    関法によりBGLモデルを利用することを特徴とする請
    求項1記載の微少漏洩ガス雰囲気下での新規漏洩源の検
    知方法。
  3. 【請求項3】 下記(イ)(ロ)(ハ)の手順よりな
    る、温度湿度変化によるガスセンサーの零点変動に対す
    る自動零点補正方法。 (イ)一定の温度湿度条件で既知のサンプルガス濃度
    と、これに対するセンサー指示値との相関関係を作成し
    ておく。 (ロ)(イ)とは異なる温度湿度条件で測定されたセン
    サー指示値を記憶しておく。 (ハ)ガスが実質上存在しないが(ロ)と同じ温度湿度
    条件に置かれた、上記の(イ)および(ロ)で使用した
    ものとは独立のガスセンサーにより、零点の温度湿度変
    化による零点変動を測定し、これを用いて(ロ)のセン
    サー指示値を補正する。
  4. 【請求項4】 請求項3の自動零点補正方法をデータ処
    理システムに含める請求項1または請求項2記載の新規
    漏洩源の検知方法。
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