JPH07176975A - 表面波フィルタ - Google Patents

表面波フィルタ

Info

Publication number
JPH07176975A
JPH07176975A JP31955193A JP31955193A JPH07176975A JP H07176975 A JPH07176975 A JP H07176975A JP 31955193 A JP31955193 A JP 31955193A JP 31955193 A JP31955193 A JP 31955193A JP H07176975 A JPH07176975 A JP H07176975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wave
acoustic wave
idt
substrate
surface acoustic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31955193A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Watanabe
亨 渡▼邊▲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP31955193A priority Critical patent/JPH07176975A/ja
Publication of JPH07176975A publication Critical patent/JPH07176975A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バルク波の応答の広い周波数範囲に渡る分散
を抑制することができ、通過帯域の両側の減衰量を大き
くし得る表面波フィルタを得る。 【構成】 表面波基板32の上面32a上に入力用ID
T33及び出力側IDT34を形成し、表面波基板32
の上面32aと下面32bとを同程度に平滑化してな
る、表面波フィルタ31。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性表面波を利用した
トランスバーサル型の表面波フィルタに関し、特に、表
面波基板の構造が改良された表面波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来のトランスバーサル型表面
波フィルタの一例を説明するための側面断面図である。
【0003】表面波フィルタ1は、例えばLiNbO3
もしくはLiTaO3 などの圧電単結晶または圧電セラ
ミックスよりなる表面波基板2を用いて構成されてい
る。表面波基板2の上面2a上には、入力側インターデ
ジタルトランスデューサ(以下、IDTと略す。)3及
び出力側IDT4が所定距離を隔てて形成されている。
各IDT3,4は、互いに間挿し合う複数本の電極指を
有する一対のくし歯電極により構成されている。IDT
3,4の外側には、例えばシリコンゴムからなる吸音材
5,6が配置されている。
【0004】表面波フィルタ1では、入力側IDT3で
励振された表面波Sが図示の実線の矢印で示すように出
力側IDT4側に伝搬し、出力側IDT4において受信
した表面波に基づく出力が取り出される。
【0005】上記表面波Sの伝搬に際しての散乱による
減衰を防止するために、表面波基板2の上面2aは、研
磨により平滑化されている。すなわち、表面波フィルタ
2の製造に際しては、まず、例えば圧電単結晶よりなる
インゴットを所定の厚みにスライスし、ウエハを得る。
次に、ウエハの表面を研磨して平滑化し、該表面に、上
記IDT3,4を多数組形成し、しかる後個々の表面波
フィルタ1毎に、上記ウエハを切断していた。
【0006】ところが、上記表面波フィルタ1では、図
2に示すように、減衰量−周波数特性において、通過帯
域Aとは離れたところに、バルク波による非常に大きな
応答Bが生じていた。これは、図1の破線Bで示すバル
ク波が入力側IDT3から表面波基板2の下面2bに向
かって伝搬し、表面波基板2の下面2bで反射され、出
力側IDT4に到達するためと考えられる。
【0007】そこで、上記バルク波による強い応答Bを
減衰させるために、従来、種々の方法が試みられてい
る。例えば、図3に示す表面波フィルタ11では、表面
波基板12の下面12bを荒らし、それによってバルク
波Bを分散させている。また、図4に示す表面波フィル
タ21では、表面波基板22の下面22bに、所定の大
きさの凹凸23を形成することにより、同様にバルク波
を散乱させ、バルク波による強い応答Bを減衰させてい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表面波
フィルタ11,21のように、表面波基板12,22の
下面を荒らしたり下面に凹凸23を付与したりした場
合、バルク波による強い応答Bは減衰されるものの、逆
に、バルク波が乱反射されることにより、バルク波の応
答が広い周波数範囲に渡り分散するという問題があっ
た。すなわち、バルク波による強い応答Bが減衰される
ものの、残りの帯域にバルク波のレスポンスが分散し、
結果として、通過帯域外減衰量が悪化するという問題が
あった。
【0009】本発明の目的は、大きな通過帯域減衰外減
衰量を確保することができ、特に、バルク波のレスポン
スの広い周波数範囲にわたる分散を抑制することがで
き、従って通過帯域の両側の減衰量を大きくし得る表面
波フィルタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方主面が平
滑化された表面波基板と、前記表面波基板の前記一方主
面側に形成された少なくとも1組のIDTとを備える表
面波フィルタにおいて、前記表面波基板の他方主面が、
前記一方主面と同程度に平滑化されていることを特徴と
する、表面波フィルタである。
【0011】
【作用】従来、表面波フィルタに用いられる表面波基板
の裏面側については注目されておらず、表面波基板を得
るためのウエハにおいては、IDTが形成される側の主
面のみが研磨されていた。むしろ、他方主面側について
は、図3及び図4に示した先行技術のように、粗面加工
したり、あるいは凹凸を付与することが試みられてお
り、表面波基板の他方主面側を平滑にすることは好まし
くないとされていた。
【0012】これに対して、本発明では、上記IDTが
形成されている側とは反対側の主面がIDTの形成され
ている側の主面と同程度に平滑化されている。IDTが
形成されている側と反対側の主面を平滑化することによ
り、実施例から明らかなように、バルク波が他方主面側
においてその進行方向に応じて正確に反射される。従っ
て、入出力IDTの電極指の長さ、入出力IDT間の距
離及び表面波基板の厚み等により決定される周波数領域
においてのみバルク波による応答が発生することにな
る。
【0013】その結果、バルク波によるもっとも強い応
答は、図3及び図4に示した先行技術に記載の表面波フ
ィルタの場合に比べて大きくなるが、その他の周波数で
はバルク波が散乱しない分だけバルク波による応答が小
さくなる。従って、通過帯域の両側における減衰量を十
分に大きくすることができる。
【0014】すなわち、本発明は、IDTが形成される
側とは逆の側の表面波基板主面をIDTが形成される側
と同程度に平滑化することにより、バルク波による応答
の表れる周波数領域を限定し、それによって通過帯域の
両側の減衰量を十分に大きくしたことに特徴を有するも
のであり、このようにIDTが形成される側とは反対側
の表面波基板主面を平滑化することにより、帯域外減衰
量を大きくし得ることは従来全く知られていなかったこ
とである。
【0015】
【実施例の説明】以下、本発明の実施例を図面を参照し
つつ説明することにより、本発明を明らかにする。
【0016】図6及び図7は、本発明の一実施例の表面
波装置を説明するための略図的平面図及びA−A線に沿
う部分に相当する断面図(縮尺は同一ではない。)であ
る。本実施例の表面波フィルタ31は、平面形状が矩形
の表面波基板32を用いて構成されている。表面波基板
32は、LiNbO3 またはLiTaO3 などの圧電単
結晶により構成されている。なお、圧電単結晶以外にP
ZTなどの圧電セラミックスから表面波基板32を構成
してもよい。また、表面波基板32として、ガラスやア
ルミナ等からなる絶縁性基板を用い、後述のIDTなど
の形成の前後に、絶縁性基板の上面にZnO薄膜などの
圧電薄膜を形成したものを用いてもよい。
【0017】表面波基板32の上面は励振される表面波
の波長に比べて十分に小さな凹凸しか存在しないように
平滑化されている。上面32aだけでなく、本実施例で
は、下面32bについても上面32aと同程度に平滑化
されている。
【0018】表面波基板32の上面には、入力側IDT
33及び出力側IDT34が所定距離を隔てて形成され
ている。IDT33,34は、それぞれ、互いに間挿し
合う複数本の電極指を有する一対のくし歯電極33a,
33b,34a,34bを有する。くし歯電極33a,
33bには、引き出し導電部36a,36bを介して端
子電極37a,37bが接続されている。同様に、くし
歯電極34a,34bにも、引き出し導電部38a,3
8bを介して端子電極39a,39bが接続されてい
る。
【0019】上記IDT33,34、引き出し導電部3
6a,36b,38a,38b及び端子電極37a,3
7b,39a,39bは、例えばアルミニウムなどの電
極材料を表面波基板32を構成するウエハ上でパターニ
ングすることにより形成することができる。なお、4
0,41は、例えばシリコーンゴムからなる吸音材を示
す。
【0020】表面波フィルタ31では、入力側IDT3
3に入力信号を加えることにより表面波が励振され、励
振された表面波が図6の矢印S方向に沿って伝搬し、出
力側IDT34により受信される。出力側IDT34
は、受信した表面波に応じた出力信号を出力し、該出力
信号が端子電極39a,39bから取り出される。
【0021】本実施例の表面波フィルタにおいては、図
7から明らかなように、表面波Sは、表面波基板32の
上面32aに非常に近い層を伝搬する。また、従来例と
同様に、入力側IDT33に入力信号を印加した際に、
バルク波が発生し、該バルク波は、図7に破線Bで示す
ように、入力側IDT33から出力側IDT34側へ伝
搬する。従って、バルク波による応答が減衰量−周波数
特性上に表れる。
【0022】しかしながら、表面波基板32の下面32
bが上記のように平滑化されているため、バルク波は、
下面32bで正確に反射される。よって、バルク波によ
る応答は、入出力側がIDT33,34における電極指
の寸法、IDT33,34間の距離及び表面波基板32
の厚みにより決定される極めて狭い周波数領域において
のみ表れる。従って、図8に実線で示すように、この限
られた周波数領域におけるバルク波の強い応答Bは、図
4に示した従来例(図8の破線で示す特性)よりも大き
くなるが、その他の周波数領域ではバルク波散乱成分が
ほとんど存在しないため、バルク波による応答が小さく
なり、通過帯域Aの両側における減衰量を大きくするこ
とができる。
【0023】次に、本実施例において表面波基板の下面
32bを平滑化したことによる効果を、具体的な実験例
に基づき説明する。以下の要領で、中心周波数41.3
MHzの実施例の表面波フィルタを作製した。すなわ
ち、800μmの厚みのホウ珪酸ガラスよりなる絶縁性
基板32の上面32a及び下面32bを研磨し、凹凸が
1〜2μm程度以下となるように平滑化した後、主面す
なわち上面32aに入力側IDT33及び出力側IDT
34を形成した。しかる後、主面すなわち上面32aに
ZnO圧電薄膜を25μmの厚みに形成し、表面波基板
とした。形成したIDT33、34において、電極指の
対数Nは一方は正規型で34対、他方は任意の重みがつ
いて48対、電極指の幅はダブル電極で7.9μm、電
極指の交差幅は1000μmとした。
【0024】また、比較のために、表面波基板の下面に
ついては研磨を行わず、図3に示した従来例に従って2
0〜30μmの凹凸を付与したことを除いては、上記と
同様にして表面波フィルタを作製した。
【0025】上記実施例及び従来例の表面波フィルタの
減衰量−周波数特性を、図5(従来例)及び図9(実施
例)に示す。図5及び図9の比較から明らかなように、
実施例の表面波フィルタでは、バルク波による強い応答
が表れる部分では、従来例に比べて約2dBだけ減衰量
が小さくなっているが、通過帯域の両側の減衰域では、
減衰量が約2〜3dB大きくなっていることがわかる。
従って、本実施例の表面波フィルタは、バルク波の非常
に強い応答Bが表れる周波数が問題とならず、通過帯域
近傍の両側において大きな減衰量が要求される用途に好
適に用い得ることがわかる。
【0026】なお、本発明は、上記のように、表面波基
板のIDTが形成されている側と反対側の主面をIDT
が形成されている側の主面と同程度に平滑化したことに
特徴を有するものであり、その他の構造については、図
示の実施例に限らず様々に変形することができる。例え
ば、IDTは、3以上形成されていてもよく、また各I
DTは、適宜の方法で重み付けが成されたものであって
もよい。さらに、表面波基板を構成する材料やIDTを
構成する電極材料についても特に限定されるものではな
い。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、IDTが形成されてい
る側とは反対側の表面波基板主面が、IDTの形成され
ている側の主面と同程度に平滑化されているため、バル
ク波の散乱を抑制することができ、従って、バルク波に
よる応答が広い周波数範囲に渡ることを防止することが
可能となる。よって、通過帯域の両側における帯域外減
衰量の大きな表面波フィルタを提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の表面波フィルタを説明するための側面断
面図。
【図2】図1に示した表面波フィルタの減衰量−周波数
特性を示す図。
【図3】従来の表面波フィルタの他の例を示す側面断面
図。
【図4】従来の表面波フィルタのさらに他の例を示す側
面断面図。
【図5】図3に示した表面波フィルタの減衰量−周波数
特性を示す図。
【図6】本発明の一実施例の表面波フィルタを示す模式
的平面図。
【図7】図6に示した実施例の表面波フィルタの側面断
面図。
【図8】実施例の表面波フィルタ及び従来例の表面波フ
ィルタの減衰量−周波数特性を説明するための図。
【図9】実施例の表面波フィルタの減衰量−周波数特性
を示す図。
【符号の説明】
31…表面波フィルタ 32…表面波基板 32a…上面 32b…下面 33,34…IDT

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方主面が平滑化された表面波基板と、 前記表面波基板の前記一方主面側に形成された少なくと
    も1組のインターデジタルトランスデューサとを備える
    表面波フィルタにおいて、 前記表面波基板の他方主面が、前記一方主面と同程度に
    平滑化されていることを特徴とする、表面波フィルタ。
JP31955193A 1993-12-20 1993-12-20 表面波フィルタ Pending JPH07176975A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31955193A JPH07176975A (ja) 1993-12-20 1993-12-20 表面波フィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31955193A JPH07176975A (ja) 1993-12-20 1993-12-20 表面波フィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07176975A true JPH07176975A (ja) 1995-07-14

Family

ID=18111525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31955193A Pending JPH07176975A (ja) 1993-12-20 1993-12-20 表面波フィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07176975A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019510391A (ja) * 2016-02-01 2019-04-11 ソイテック 表面音響波デバイスのためのハイブリッド構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019510391A (ja) * 2016-02-01 2019-04-11 ソイテック 表面音響波デバイスのためのハイブリッド構造
US11335847B2 (en) 2016-02-01 2022-05-17 Soitec Hybrid structure for a surface acoustic wave device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH033411B2 (ja)
WO2023246515A1 (zh) 一种纵向泄漏声表面波谐振器的结构及滤波器
JP7485478B2 (ja) 弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサ
US5965969A (en) Surface acoustic wave device using higher order mode of leakage elastic surface acoustic wave
US4096455A (en) Surface wave termination for saw device
US4047130A (en) Surface acoustic wave filter
KR100221230B1 (ko) 자유단선 반사형 표면 음향파 장치
US4642507A (en) Saw devices with reflection-suppressing fingers
JPH07176975A (ja) 表面波フィルタ
US4346322A (en) Elastic surface wave device
JPH0410764B2 (ja)
JP4308398B2 (ja) 弾性表面波フィルタ
TWI751407B (zh) 用於表面聲波濾波裝置中源抑制的轉換器結構
JPH05291869A (ja) 表面波装置
JP3298538B2 (ja) 端面反射縦結合型saw共振子フィルタ
JPH09130192A (ja) 表面波装置
JP3963081B2 (ja) 表面波装置
WO2023054697A1 (ja) 弾性波装置および弾性波装置の製造方法
WO2022210694A1 (ja) 弾性波装置
WO2023058727A1 (ja) 弾性波装置及び弾性波装置の製造方法
WO2023140327A1 (ja) 弾性波装置
JP3191551B2 (ja) 圧電共振子
CN118138007A (zh) 一种声表面谐振器及制备方法、滤波器
JP3233290B2 (ja) 表面波装置
JPH04281611A (ja) 弾性表面波装置