JPH07172584A - 搬送設備構造 - Google Patents

搬送設備構造

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Publication number
JPH07172584A
JPH07172584A JP5324524A JP32452493A JPH07172584A JP H07172584 A JPH07172584 A JP H07172584A JP 5324524 A JP5324524 A JP 5324524A JP 32452493 A JP32452493 A JP 32452493A JP H07172584 A JPH07172584 A JP H07172584A
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JP
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work
pallet
transfer
path
unloading
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Application number
JP5324524A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Yonezawa
康明 米沢
Takayoshi Nishijima
孝祥 西嶋
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 搬送設備を構成する装置又は機器類の維持管
理又は修繕を容易にするとともに、ワーク搬送路及びパ
レット移動路の設計自由度を向上させることができる搬
送設備構造を提供する。 【構成】 パレットPは、ワーク移載ステーションWA
にて全体的に略U字形のパレット移動経路に沿って移動
される。第1ワーク搬送装置T1の上流端は、ワーク移
載ステーションWAの隅部領域に延入し、ワーク及びパ
レット移載領域に隣接する。第1ワーク搬出装置T1
は、ワーク移載ステーションWAの長手方向(X方向)
の中心軸線に対して、所定の角度θをなして配向され、
加工ステーションM1に向かって延びる。ワーク移載ス
テーションWAと第1ワーク搬出装置T1との間には、
第1ワーク搬出装置T1の上流端に向かって収束する三
角形状のメンテナンス領域Dが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、搬送設備構造に関する
ものであり、より詳細には、ワーク移送用パレットを移
動させるパレット移動路と、ワーク搬送経路に沿って直
線的に延びるワーク搬送路とを有し、パレット上に積載
されたワークをパレットからワーク搬送路に順次移載す
る搬送設備構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】機械又は装置(例えば、自動車又は車
両)の生産・組立において、所定のワーク(例えば、シ
リンダブロック、トランスミッションケース等)を自動
的に所定の生産ラインの搬送設備(例えば、搬送コンベ
ア)に移載するワーク移載装置又はワーク移載ロボット
が実用に供されている。かかるワーク移載装置は一般
に、各ワークを把持又は保持して所定の位置まで移送
し、しかる後、ワークを解放し、ワークをワーク搬送路
に自動的に供給する(例えば、特開平2−180573
号公報、特開昭61─55016号公報、特開平3─9
5025号公報等参照)。また、車両用エンジン又はト
ランスミッションの製造設備の如く、移送用パレットに
よりワークを搬送する構成の搬送設備構造を備えたもの
が実用に供されている。この形式の搬送設備は一般に、
ワーク移送用パレットを移動させるパレット移動路と、
ワーク搬送経路に沿って直線的に延びるワーク搬送路
と、パレット上に積載されたワークをパレットからワー
ク搬送路に順次移載するワーク移載ステーションとを含
み、ワーク移載ステーションは、ワーク及びパレット移
載領域と、空パレット置場等のパレット搬出領域と、ワ
ークを移載するワーク移載装置とを備える。
【0003】しかるに、パレットの位置、或いは、パレ
ット上のワークの位置及び姿勢は常に一定ではなく、従
って、この種のワーク移載ステーションにおいては、移
載すべきワークの位置・姿勢を検出し、ワーク移載装置
を適切にワークに位置決めする必要性が生じる。このた
め、好ましくは、移載すべきワークの位置及び姿勢を検
出するためのワーク位置検出手段が、ワーク移載装置に
設けられる。かかるワーク位置検出手段として、例え
ば、移載すべきワークを撮影する画像処理用カメラと、
画像処理用カメラによって撮影された画像を処理(解
析)することによりワークの位置及び姿勢を検出(演
算)する画像処理手段とを備えた構成のものが、提案さ
れている。この種のワーク位置検出手段は、好適には、
画像処理用カメラによって撮影された画像又は画面を多
数の素域(以下、画素という)に分割し、該画素中で、
所定のしきい値より明るいものを例えば数値1に設定
し、該しきい値より暗いものを例えば数値0に設定し
て、画像の各画素を数値1又は0の2値で指示する所謂
画像の2値化処理を行い、これらの各画素の指示値のパ
ターンに基づいてワークの位置・姿勢を検出(演算)す
るように構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の搬送
設備構造では、ワーク及びパレット移載領域へのワーク
及びパレットの搬入経路と、パレット搬出領域から空パ
レットを搬出するパレット搬出経路とは、直列に整列配
置され、搬入経路及び搬出経路は、ワーク搬送路に隣接
してワーク搬送路と平行に配置される。このため、ワー
ク移載装置を構成する装置又は機器とワーク搬送路を構
成するコンベア装置等とが互いに接近し、これらの装置
又は機器類の維持管理又は修繕のための空間又は領域を
十分に確保し難い。しかも、ワーク搬送路及びパレット
移動路の配列は、一般に直列の整列配置に限定されてい
るので、ワーク搬送路及びパレット移動路の設計自由度
が極めて制限されてしまう。本発明は、かかる点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、搬送
設備を構成する装置又は機器類の維持管理又は修繕を容
易にするとともに、ワーク搬送路及びパレット移動路の
設計自由度を向上させることができる搬送設備構造を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
目的を達するために、ワーク移送用パレットを移動させ
るパレット移動路と、ワーク搬送経路に沿って直線的に
延びるワーク搬送路とを有し、パレット上に積載された
ワークを前記パレットから前記ワーク搬送路に順次移載
する搬送設備構造において、前記パレット移動路は、パ
レットの搬入経路及び搬出経路と、搬入経路と搬出経路
との間のパレット移載経路とを有し、前記搬入経路及び
搬出経路は、側方に間隔を隔てて実質的に逆向きに配向
され、前記パレット移載経路は、前記搬入経路のパレッ
トを側方に移動して前記搬出経路に移載するために、前
記搬入経路及び搬出経路の間に配置され、前記搬送経
路、移載経路及び搬出経路は、全体的に略U字形のパレ
ット移動路を形成し、前記ワーク搬送路は、前記搬入経
路と前記移載経路とが交差する前記パレット移動路の隅
部領域に隣接して配置されることを特徴とする搬送設備
構造を提供する。本発明の上記構成によれば、パレット
移動路は全体的にU字形に形成され、ワーク搬送路は、
パレット移動経路の隅部領域に隣接して配置される。従
って、ワークを容易且つ円滑にワーク搬送路に移載でき
る。しかも、上記構成によれば、パレット移動路とワー
ク搬送路とが平行に延在する領域を減少させ、搬送設備
を構成する装置又は機器類を維持管理又は修繕するため
の十分なメンテナンス領域を確保できる。また、上記構
成のワーク搬送路及びパレット移動路は、互いに任意の
角度をなすように相対的に変位させることができるの
で、ワーク搬送路及びパレット移動路の設計自由度を向
上させることができる。
【0006】本発明は又、上記目的を達成するために、
ワーク移送用パレットを移動させるパレット移動路と、
ワーク搬送経路に沿って直線的に延びるワーク搬送路と
を有し、パレット上に積載されたワークを前記パレット
から前記ワーク搬送路に順次移載する搬送設備構造にお
いて、前記パレット移動路は、パレットの搬入経路及び
搬出経路と、パレット上に載置されたワークを前記ワー
ク搬送路に順次移載するためのワーク移載ステーション
とを有し、該ワーク移載ステーションは、ワークを積載
したパレットを受入れるワーク及びパレット移載領域
と、空パレットを搬出するためのパレット搬出領域とを
含み、前記ワーク及びパレット移載領域へのワーク及び
パレットの搬入経路と、前記パレット搬出領域から空パ
レットを搬出するパレット搬出経路とが、側方にオフセ
ットして配置されることを特徴とする搬送設備構造を提
供する。本発明の上記構成によれば、ワーク移載ステー
ションにおいて、ワークを円滑にワーク搬送路に移載で
きる。しかも、上記構成によれば、ワーク移載ステーシ
ョンの上流側に位置するパレット搬入経路と、ワーク移
載ステーションの下流側に位置するパレット搬出経路と
が、側方にオフセットして配置され、搬入経路と搬出経
路とは、ワーク移載ステーションにて互いにずれた位置
に配置される。従って、パレット移動路とワーク搬送路
とが平行に延在する領域を減少させ、搬送設備を構成す
る装置又は機器類を維持管理又は修繕するための十分な
メンテナンス領域を確保できる。また、上記構成のワー
ク搬送路及びパレット移動路は、互いに任意の角度をな
すように相対的に変位させることができ、従って、ワー
ク搬送路及びパレット移動路の設計自由度を向上させる
ことができる。
【0007】本発明の好ましい実施態様においては、前
記ワーク移載ステーションは、前記ワーク及びパレット
移載領域から前記パレット搬出領域に空パレットを移載
するパレット移載装置を備える。本発明の他の好ましい
実施態様においては、前記ワーク移載ステーションは、
パレット上に載置されたワークを前記ワーク搬送路に移
載するワーク移載装置を有する。本発明の更に好適な実
施態様によれば、前記パレット搬入経路と前記パレット
搬出経路との間のパレットの移載経路が、前記ワーク搬
送路に対して所定の角度をなして配向される。本発明の
或る実施態様においては、前記パレット移載装置及びワ
ーク移載装置は、共通の支持部材によって移動可能に支
持される。好ましくは、前記ワーク及びパレット移載領
域の全パレットが前記パレット搬出領域に移動したと
き、前記ワーク及びパレットが自動的にワーク及びパレ
ット移載領域に供給され、所定数の空パレットが前記パ
レット搬出領域に置かれたとき、該空パレットは前記搬
出経路に沿って搬出される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例に係る搬送設備構造に
ついて詳細に説明する。図1は、エンジン製造設備の概
略全体レイアウトを示す配置図である。図1に示す如
く、エンジン製造設備は、一連の生産ラインの上流端に
ワーク移載ステーションWAを有し、ワーク移載ステー
ションWAには、上下に積層された複数のパレットP及
び各パレットP上のワークW(以下、パレット及びワー
クP.W.という)が、フォークリフト等の移送設備V
によって供給される。本例において、ワークWは、鋳造
工場で鋳造された車両用エンジンのシリンダブロックで
ある。ワーク移載ステーションWAは、装置の作動条件
をマニュアル設定可能な自動制御盤CUを備えている。
ワーク移載ステーションWAに供給されたパレット及び
ワークP.W.は、第1ワーク搬送装置T1の上流端の
近傍に移送される(矢印A参照)。ワーク移載ステーシ
ョンWAは、パレットP上の各ワークWを第1ワーク搬
送装置T1に順次移載する。他方、全ワークWを供給し
尽くした空のパレットPは、ワーク移載ステーションW
Aから搬出される(矢印C、B参照)。
【0009】ワーク搬送装置T1に沿って、フライス加
工工程等の所定のシリンダブロック加工工程を実行する
複数の加工ステーションM1乃至M3が配置される。加
工ステーションM3を経たワークWは、自動搬送車AG
Vにて第2搬送装置T2に移送され、第2移送装置T2
に沿って配置された複数の加工ステーションM4、M5
に給送される。加工ステーションM4、M5は、例え
ば、シリンダボアにホーニング加工を施すホーニング・
ステーションや、プラグ等のエンジンの装備部品をワー
クWに組付けるサブ・アセンブリ・ステーションなどを
含む。加工ステーションM5を経たワークWは、中間完
成品ステーションWBに過渡的に収容される。中間完成
品ステーションWBから加工ステーションM6に対し
て、所要の時期に所要の数量のワークWが、自動搬送車
AGV及び第3搬送装置T3によって供給される。加工
ステーションM6は、例えば、最終組立ステーションで
あり、加工ステーションM6を経たワークWは、完成品
として、完成品ステーションWCに収容される。図2
は、図1に示すワーク移載ステーションWAの斜視図で
あり、図3、図4及び図5は、図1に示すワーク移載ス
テーションWAの水平断面図、平面図及び縦断面図であ
る。
【0010】図2及び図3に示す如く、パレット及びワ
ークP.W.は、最下段のベースパレットP1と、ベー
スパレットP1の上層に位置する複数の中間パレットP
2を含む。中間パレットP2は、ベースパレットP1上
に多層に積層されている。各中間パレットP2上及びベ
ースパレットP1上には、複数のワークWが夫々積載さ
れており、ワークWは、パレットP1を介して多段に積
層されている。パレット及びワークP.W.は、ワーク
移載ステーションWA内の所定の領域、即ち、ワーク及
びパレット移載領域に矢印A方向に搬入される。ワーク
移載ステーションWAは、中間パレットP2及びベース
パレットP1の各上面に載置されたワークWをワーク移
載装置にて把持して、自動的に第1ワーク搬送装置T1
の上流端に移載するとともに、空の中間パレットP2及
びベースパレットP1をパレット移載装置にて把持し
て、自動的に台車5の上に移載する(矢印C参照)。台
車5は、ワーク移載ステーションWAのパレット搬出領
域に配置される。ワーク及びパレット移載領域の全ワー
クW及びパレットPが第1ワーク搬送装置T1又は台車
5に移送されると、新たなワークWを積載したパレット
Pの積重ねが、ワーク及びパレット移載領域に供給され
る。台車5上の中間パレットP2及びベースパレットP
1が所定の枚数に達すると、台車5は矢印方向Bに移動
され、パレットP1、P2とともにワーク移載ステーシ
ョンWAから搬出される。
【0011】図3に矢印A、Bで示す如く、パレットP
1、P2の搬入経路及び搬出経路は、実質的に平行且つ
逆方向に配向され、同図に矢印Cで示す如く、台車5へ
の空パレットP1、P2の移載経路は、パレットP1、
P2の搬入経路及び搬出経路に対して実質的に直角に配
向される。従って、パレットP1、P2の搬入経路及び
搬出経路(矢印A、B)は、ワーク移載ステーションW
Aの幅方向(Y方向)に延びる中心軸線と平行且つ互い
に逆向きに配向され、パレットP1、P2の移載経路
(矢印C)は、ワーク移載ステーションWAの長手方向
(X方向)に延びる中心軸線と平行に配向される。かく
して、パレットP1、P2は、ワーク移載ステーション
WAにて全体的に略U字形のパレット移動経路に沿って
移動される。第1ワーク搬送装置T1は、複数のチェー
ンコンベアにより構成されている。第1ワーク搬出装置
T1の上流端がワーク移載ステーションWAの隅部領域
に延入し、ワーク及びパレット移載領域に隣接する。第
1ワーク搬出装置T1は、ワーク移載ステーションWA
の長手方向(X方向)の中心軸線に対して、所定の角度
θ、例えば、45度の角度をなして配向され、ワーク移
載ステーションWAから加工ステーションM1に向かっ
て延びる。ワーク移載ステーションWAと第1ワーク搬
出装置T1との間には、第1ワーク搬出装置T1の上流
端に向かって収束する三角形状のメンテナンス領域Dが
形成され、作業員又はオペレータは、メンテナンス領域
Dにより、ワーク移載ステーションWA及び第1ワーク
搬出装置T1に容易に接近し、ワーク移載ステーション
WA及び第1ワーク搬出装置T1の修繕又は維持管理を
行うことができる。
【0012】ワーク移載ステーションWAのフレーム
は、複数の垂直な支柱6と、支柱6によって支持された
長手方向(X方向)の梁8a、8b及び幅方向(Y方
向)の梁7a、7bとから略構成される。支柱6及び梁
7a、7b、8a、8bは、ワーク移載ステーションW
Aのフレームを構成する。図4及び図5に示すように、
X方向の梁8a、8bの上面には、梁8a、8bに沿っ
て延びる案内レール9a、9bが夫々固定される。Y方
向に配向された可動ビーム10が梁8a、8bを架橋す
るように配置され、可動ビーム10の各端部が、X方向
に往復動可能に案内レール9a、9bに夫々支持され
る。可動ビーム10は、梁8a、8bに沿って延びるチ
ェーン12a、12bに係止され、チェーン12a、1
2bは、梁8aに取付けられた可動ビーム駆動装置11
に作動的に連結される。可動ビーム駆動装置11を構成
するモータの作動制御により、左右のチェーン12a、
12bは、正転方向又は逆転方向のいずれかの方向に同
期走行し、可動ビーム10を平行に往復動させる。可動
ビーム10の一方の側面には、上下方向に延びるパレッ
トアーム13が連結部13aを介して取付けられる。パ
レットアーム13の下端部には、中間パレットP2又は
ベースパレットP1を把持するパレットクランプ装置1
9が取付けられ、パレットアーム13の中間部分には、
パレットアーム13を昇降させるパレットアーム昇降装
置17が配設される。パレットアーム13及びパレット
クランプ装置19は、パレット移載装置を構成する。
【0013】可動ビーム10の他方の側面には、上下方
向に延びる回転可能なワークアーム14が連結部14a
を介して取付けられる。ワークアーム14は、可動ビー
ム10に沿って移動可能に取付けられる。ワークアーム
14をY方向に往復動させる動力伝達部材16が可動ビ
ーム10に沿って配置され、動力伝達部材16に作動的
に連結されたワークアーム駆動装置15が可動フレーム
10の端部に取付けられる。図6は、パレット移載装置
及びワーク移載装置の側面図であり、図7は、図6に示
すワーククランプ装置20の拡大側面図である。また、
図8は、ワーククランプ装置20の拡大正面図及び部分
拡大側面図であり、図9は、ワーククランプ装置20に
設けられたボールジョイント構造を示す拡大断面図であ
る。図6に示す如く、パレットアーム13は、上下方向
に延びるスライド部材13bを備え、スライド部材13
bは、リニア・スライドベアリング13cによって上下
動可能に支持される。リニア・スライドベアリング13
cは、連結部13aに連結され、連結部13aは可動ビ
ーム10の側面に固定される。また、パレットアーム昇
降装置17は、連結部13aに配設される。
【0014】ワークアーム14は、上下方向に延びるス
ライド部材14bを備え、スライド部材14bは、リニ
ア・スライドベアリング14cによって上下動可能に支
持される。リニア・スライドベアリング14cは、連結
部14aに支持され、連結部14aは、リニア・スライ
ドベアリング14dを介して可動ビーム10に支持され
る。かくして、ワークアーム14は、移動可能且つ昇降
可能に可動ビーム10に取付けられる。ワークアーム1
4の下端部には、ワークWを把持するワーククランプ装
置20が配設される。また、ワークアーム14の中間部
分には、ワークアーム14を昇降させるワークアーム昇
降装置18が配置されるとともに、ワークW及びパレッ
トPを検出するための画像処理用カメラ22が取付けら
れる。ワークアーム14の上端部には、ワークアーム1
4をその軸線を中心に回転させるワークアーム旋回駆動
装置21と、ワーククランプ装置20をロックするため
の流体シリンダ装置24とが配設される。ワークアーム
14及びワーククランプ装置20は、ワーク移載装置を
構成する。図7及び図8(a)、(b)に示すように、
ワーククランプ装置20は、ワークアーム14の下端部
に固定された連結部材31と、連結部材31の下方に配
置されたクランプ本体32とを備え、連結部材31とク
ランプ本体32とは、ボールジョイント33及びコイル
スプリング34を介して連結される。クランプ本体32
には、ワークW(シリンダブロック)の上面に当接可能
な当接部材36と、流体作動型シリンダ装置37によっ
て開閉作動されるクランプアーム38とが設けられ、当
接部材36には、ワークWに対するクランプ本体32の
接近を検出する近接スイッチ35が取付けられる。ワー
ククランプ部材20がワークWを把持する際に、当接部
材36はワークWの上面に当接し、把持位置を安定させ
る。また、クランプアーム38は、ワークWの所定の部
位に係合してワークWを確実に把持する。なお、図7の
左半部は、ワークWから離間したクランプ本体32のア
ンクランプ位置を示し、図7の右半部は、ワークWを把
持するクランプ本体32のクランプ位置を示す。
【0015】図9に拡大して示すように、ボールジョイ
ント33は、上位ボール受部33aによって揺動可能に
支持された上位リンクボール33bと、下位ボール受部
33cによって揺動可能に支持された下位リンクボール
33dと、上位及び下位リンクボール33b、33dに
夫々延設された上位及び下位軸部33f、33gと、上
位及び下位軸部33f、33gを相互連結する円筒状部
材33eとを有する。上位ボール受部33aは、連結部
材31に固定され、下位ボール受部33cは、クランプ
本体32に固定される。ボールジョイント33は、連結
部材31とクランプ本体32との間の所謂ユニバーサル
ジョイント形式の継手を構成し、連結部材31(ワーク
アーム14)とクランプ本体32とを水平方向に相対変
位可能に連結する。このように、連結部材31とクラン
プ本体32とが、ボールジョイント33及びコイルスプ
リング34を介して相対変位可能に連結されているの
で、クランプ本体32は、ワークアーム14に水平変位
可能に懸吊される。クランプ本体32が水平方向に相対
変位した状態が、参考として図8(b)に示されてい
る。かくして、移載すべきワークWの姿勢が傾斜してい
る場合、クランプ本体32は、ワークWを把持する際に
水平方向に変位し、クランプアーム38によりワークW
を確実に把持することができる。他方、ワーククランプ
部材20がワークWを把持した状態で移動する間、連結
部材31(ワークアーム14)から垂下する差し込み部
材39(図8(a))が、クランプ本体32の受部40
に挿入され、ワークアーム14とクランプ本体32とは
一体的に連結される。したがって、連結部材31(ワー
クアーム14)とクランプ本体32とは、ワークWの移
載中にロックされ、クランプ本体32の揺れ又は相対変
位は阻止される。
【0016】ワーク移載ステーションWAは更に、移載
すべきワークWの位置・姿勢等を検出し、各駆動装置に
よるワークW及びパレットPの把持及び移載動作を制御
する制御装置Sを備え、制御装置Sは、自動制御盤CU
(図1)に内蔵される。以下、ワーク移載ステーション
WAの制御装置Sについて説明する。図10は、ワーク
移載ステーションWAの制御装置Sを示す全体構成図で
ある。図10に示すように、ワーク移載ステーションW
Aの制御装置Sには、上位リンクユニット、ベーシック
ユニット、A/D変換ユニット、及び複数のI/Oユニ
ットを備えた第1制御ユニット51と、シーケンサ及び
位置決めユニット等を備えた第2制御ユニット52とが
設けられている。第1制御ユニット51の上位リンクユ
ニットは、第1制御ユニット51と第2制御ユニット5
2とを相互通信可能に接続する。上位リンクユニットに
は、オペレータによって操作されるタッチパネル41の
各種出力信号が入力される。画像処理用カメラ22(以
下、カメラ22という)によって撮影された画像がカメ
ラアンプ47及び画像処理装置48にて処理され、処理
された情報は、第1制御ユニット51のベーシックユニ
ットに入力される。画像処理装置48は、カメラ22に
よって撮影されたワークWの多値画像の各画素を所定の
しきい値に基づいて2値化処理し、この2値化処理によ
って得られた2値画像から、ワークWの位置・姿勢を検
出(演算)する。なお、画像処理装置48の処理結果は
CRT49に表示される。
【0017】第1制御ユニット51のA/D変換ユニッ
トには、距離センサ42が接続され、距離センサ42の
検出結果、即ち、パレットクランプ装置19とパレット
Pとの間の距離、或いは、ワーククランプ装置20とワ
ークWとの間の距離が、センサーアンプ50を介して入
力される。また、第1制御ユニット51の各I/Oユニ
ットには、バルブ43、リミットスイッチ44、押しボ
タン45、ランプ46等の制御手段、検出手段又は表示
手段が接続される。第2制御ユニット52のシーケンサ
は、主として、可動ビーム駆動装置11、ワークアーム
駆動装置15、パレットアーム昇降装置17、ワークア
ーム昇降装置18、旋回駆動装置21、パレットクラン
プ装置19、ワーククランプ装置20等の作動順序を制
御する。また、第2制御ユニット52の位置決めユニッ
トは、第1乃至第5のアンプ53乃至57を介して第1
乃至第5のモータ58乃至62を駆動し、パレットアー
ム13及びワークアーム14の位置決め制御を実行す
る。第1モータ58は、可動ビーム駆動装置11の駆動
源であり、第2モータ59はワークアーム駆動装置15
の駆動源であり、第3モータ60はワークアーム昇降装
置18の駆動源であり、第4モータ61は旋回駆動装置
21の駆動源であり、また、第5モータ62はパレット
アーム昇降装置17の駆動源である。即ち、第1モータ
58は、パレットアーム13及びワークアーム14のX
方向の移動ないし位置決めを行い、第2モータ59は、
ワークアーム14のY方向の移動ないし位置決めを行
い、第3モータ60は、ワークアーム14の上下方向の
移動ないし位置決めを行い、第4モータ61は、回転軸
線を中心としたワークアーム14の回転運動ないし回転
角度の設定を行い、第5モータ62はパレットアーム1
3の上下方向の移動ないし位置決めを行う。かくして、
位置決めユニットによる第1乃至第5モータ58乃至6
2の制御によって、パレットアーム13(パレットクラ
ンプ装置19)及びワークアーム14(ワーククランプ
装置20)を所望の位置に移動し、位置決めすることが
できる。
【0018】図11及び図12は、制御装置Sにより実
行される制御全体のメインルーチンを示すフローチャー
トである。図13は、図11及び図12に示すメインル
ーチンのサブルーチン(画像処理ルーチン)を示すフロ
ーチャートであり、図13のサブルーチンは、メインル
ーチンのステップST12を実行するためのものである。
以下、図11乃至図13に示すフローチャートに従っ
て、適宜図1乃至図10を参照しつつ、制御装置Sによ
るワーク移載ステーションWAの制御方法を説明する。
制御装置Sは、メインルーチン(図11)において、段
替え指示を読込み、段替え指示の有無を判定する(ステ
ップST1、2)。段替え指示がある場合、制御装置S
は、現在装着されているワーククランプ装置20を、段
替え後のワークWに適したワーククランプ装置20に交
換し、或いは、段替え後のワークWに対応し得るように
ワーククランプ装置20を調節する(ステップST3)。
制御装置Sは更に、段替え後のワークに応じて、ワーク
クランプ装置20の位置設定、しきい値及び特徴量を設
定変更する(ステップST4)。
【0019】次いで、制御装置Sは、ステップST5乃至
ステップST6にて、次サイクル動作の判定、即ち、次サ
イクル動作としてワークWの移載動作を実行すべきか、
或いは、パレットPの移載動作を実行すべきかを判定
し、この判定結果に基づいて、ステップST10乃至ステ
ップST19のワーク移載ルーチンまたはステップST20
乃至ステップST27のパレット移載ルーチンのいずれか
一方を選択的に実行する。制御装置Sは、次サイクル動
作としてワークWの移載動作を実行すべきであると判定
した場合、図12に示すように、ステップST10にて第
1、第2モータ58、59を駆動し、可動ビーム10を
X方向に所定の距離だけ移動させ且つワークアーム14
をY方向に所定の距離だけ移動させ、これにより、ワー
クアーム14に取付けられたカメラ22を画像読み取り
位置(平面位置)に移動させる。制御装置Sは更に、ス
テップST11にて、第3モータ60を駆動し、ワークア
ーム14を所定の距離だけ下降させ、ワークアーム14
のカメラ22を画像読み取り位置(高さ位置)に移動さ
せる。引き続き、制御装置Sは、ステップST12におい
て、サブルーチンである画像処理ルーチン(図13参
照)を実行する。画像処理ルーチンでは、移載すべきワ
ークWの位置・姿勢が演算(検出)され、該演算結果に
基づいて、移載すべきワークWを的確にクランプするた
めにワークアーム14(ワーククランプ装置20)を配
置すべき位置が演算され、更に、これに対応するワーク
アーム14(ワーククランプ装置20)の移動量、すな
わち第1乃至第4モータ58、59、60、61の駆動
量が演算される。なお、画像処理ルーチンの詳細につい
ては、後述する。
【0020】制御装置Sは、ステップST13にて、画像
処理ルーチンによる演算結果に基づいて、第1、第2、
第4モータ58、59、61を駆動し、この結果、ワー
クアーム14は、ワークWを的確に把持できる平面位置
に配置される。続いて、ステップST14にて、第3モー
タ60が駆動され、ワークアーム14(ワーククランプ
装置20)は、移載すべきワークWを的確に把持し得る
位置(高さ位置)まで下降される。制御装置Sは更に、
ステップST15にて、ワーククランプ装置20のシリン
ダ装置37(図7)を流体作動させ、クランプアーム3
8は、移載すべきワークWを把持する。次いで、制御装
置Sは、ステップST16にて、第3モータ60を駆動
し、ワークアーム14を水平方向に移動可能な位置まで
上昇させる。制御装置Sは、ステップST17において、
第1、第2、第4モータ58、59、61を駆動し、ワーク
Wを把持したワークアーム14をON位置の上方域、即
ち、第1ワーク搬出装置T1の上流端の上方域まで移動
させる。次に、制御装置Sは、ステップST18で、第3
モータ60を駆動し、ワークWを搬送コンベア4上に解
放可能な位置(高さ)までワークアーム14を下降さ
せ、引き続き、ステップST19にて、シリンダ装置37
を流体作動させる。この結果、クランプアーム38は、
ワークWを解放(アンクランプ)し、ワークWは搬送コ
ンベア4上のON位置に移載される。
【0021】他方、制御装置Sは、上記ステップST5及
びステップST6にて、次サイクル動作としてパレットP
の移載動作を実行すべきであると判定した場合、ステッ
プST20で第1モータ58を駆動し、可動ビーム10を
X方向に所定の距離だけ移動させる。この結果、パレッ
トアーム13は、移載すべきパレットPの上方に移動す
る。次いで、制御装置Sは、ステップST21にて、第5
モータ62を駆動し、パレットアーム13を所定の距離
だけ下降させる。かくして、パレットアーム13(パレ
ットクランプ装置19)は、移載すべきパレットPを的
確に把持できる位置(高さ)まで下降する。制御装置S
は更に、ステップST22において、パレットクランプ装
置19を作動させ、パレットクランプ装置19は、パレ
ットPを把持する。しかる後、制御装置Sは、ステップ
ST23にて、第5モータ62を駆動し、パレットアーム
13を水平方向に移動可能な位置まで上昇させる。制御
装置Sは、ステップST24において、パレットPの降ろ
し位置の距離データを取り込む。即ち、制御装置Sは、
台車5の上に段積みされたパレットPの枚数を演算し、
この枚数からパレット層の高さを演算し、該演算結果に
基づいて、現在把持しているパレットPを移載すべき位
置(高さ)を演算する。
【0022】制御装置Sは更に、ステップST25にて、
第1モータ58を駆動し、パレットPを把持したパレッ
トアーム13を台車5の上方に移動させる。次いで、制
御装置Sは、ステップST26にて第5モータ62を駆動
し、パレットアーム13は、ステップST24における演
算結果に基づいて、台車5上のパレット層の上端面付近
までパレットPを下降させる。制御装置Sは、ステップ
ST27において、パレットクランプ装置19によるパレ
ットPの把持を解除(アンクランプ)し、パレットP
は、台車5上のパレット層の上に移載される。かくし
て、ワーク移載ステーションWAは、制御装置Sの制御
下に、ワークW及びパレットPを自動的に第1ワーク搬
出装置T1又は台車5上の所定位置に移載する。以下、
図13に示す画像処理ルーチンに関し、詳細に説明す
る。画像処理ルーチンにおいて、制御装置Sは、カメラ
22によって撮影された画像を2値化処理することによ
り、移載すべきワークWの位置・姿勢を検出する。制御
装置Sは、かかる画像処理によってワークWの位置・姿
勢を検出することができなかった場合は、2値化処理の
しきい値を変更して再度画像処理を行いワークWの位置
・姿勢を検出する。制御装置Sは更に、このようなしき
い値の変更を所定回数繰り返してもなお該ワークWの位
置・姿勢を検出することができなかった場合、カメラ2
2を水平方向に所定距離だけ移動させ、カメラ22の位
置を変更して以上の手順を繰り返す。制御装置Sは、カ
メラ22の位置を所定回数変更しても依然としてワーク
Wの位置・姿勢を検出することができなかった場合に
は、画像処理に何らかの異常が生じているものとして、
画像処理を打ち切る。
【0023】なお、しきい値の変更を繰り返しても、ワ
ークWの位置・姿勢を検出することができなかった場合
には、カメラ22の視野範囲を変更するようにしても良
い。かかる視野範囲の変更は、カメラ22を上下方向に
移動させることにより行っても、或いは、カメラ22の
撮影特性を変更することにより行っても良い。本例の画
像処理ルーチンにおいては、図13に示すように、カウ
ント値mの所定の初期値がカメラ移動回数カウンタに設
定される(ステップS1)。カメラ移動回数カウンタ
は、移載すべきワークWの位置・姿勢を検出する際に、
カメラ22を移動した回数をカウントするためのカウン
タである。このカウンタは、しきい値の変更によってワ
ークWの位置・姿勢を検出できずにカメラ22の位置を
変更した回数を計数する。カウンタのカウント値mは、
カメラ22が1回移動するときに数値1だけ減算され、
最終的に数値0まで減少する。制御装置Sは、ステップ
S2にて、カウント値mが数値0であるか否かを判定
し、m=0を判定した場合は(YES)、ステップS4
で画像処理異常(NG)を表示し、画像処理ルーチンを
打ち切る。他方、制御装置Sは、ステップS2におい
て、m≠0であると判定した場合は(NO)、ステップ
S3にて画像を取り込み、しかる後、ステップS5で濃
淡画像ノイズを除去する。
【0024】次いで、制御装置Sは、ステップS6にて
NGフラグのオン又はオフを判定する。NGフラグは、
しきい値の変更を所定回数反復しても、移載すべきワー
クWの位置・姿勢を検出することができなかった場合に
オンに設定されるフラグである。制御装置Sは、NGフ
ラグがオフであると判定した場合(NO)、ステップS
7において、前回のしきい値(現状のしきい値)を、引
き続く制御のためのしきい値に再設定し、他方、NGフ
ラグがオンであると判定した場合(YES)、ステップ
S8において、平均輝度をしきい値として採用する。制
御装置Sは更に、ステップS9において、しきい値変更
回数カウンタのカウント値nに所定の初期値を設定す
る。しきい値変更回数カウンタは、移載すべきワークW
の位置・姿勢を検出する際に、2値化処理のしきい値を
変更した回数をカウントするカウンタである。しきい値
変更回数カウンタのカウント値nは、しきい値を1回変
更するとき、数値1だけ減算される。制御装置Sは、カ
ウント値nが数値0まで減算したとき、カメラ22の位
置を変更する。制御装置Sは、ステップS10にて、し
きい値変更回数カウンタのカウント値nが数値0である
か否かを判定し、n=0を判定した場合(YES)、ス
テップS21でカメラ22を水平方向に所定距離だけ移
動させ、ステップS22でカメラ移動回数カウンタのカ
ウント値mを数値1だけ減算し、ステップS23でNG
フラグをオンに設定した後、ステップS2にリターンす
る。
【0025】他方、制御装置Sは、ステップS10にて
n≠0を判定した場合(NO)、ステップS11で2値
化処理を実行し、ステップS12で2値画像ノイズを除
去し、ステップS13でラベリングを実行し、ステップ
S14で所定の特徴量を抽出する。2値化処理は、カメ
ラ22によって撮影された多値画像を、所定のしきい値
よりも明るい画素を白と認識し、該しきい値よりも暗い
画素を黒と認識するといった一般的手法で行われる。ま
た、ラベリングは、或るラベル(例えばAとする)を1
つの黒い画素に付け、この画素と隣合う画素が黒である
場合には、この画素にもラベルAを付け、更に、既にラ
ベルAが付された画素と隣合う画素が黒である場合に
は、これらの画素にも全てラベルAを付すといった手順
を繰り返し、かかるラベル付けが収束した時点で、ラベ
ルAが付された黒い画素の集団を1つの形状部の画像と
して認識するといった一般的手法で行われる。なお、形
状部とは、ワークWの構成部分であり、所定の簡素な形
状(例えば円)を有し且つ2値化処理により独立した黒
い画素の集団として認識可能なもの意味する。例えば、
本例の如くワークWがシリンダブロックである場合、シ
リンダボアが代表的な形状部となる。かかる2値化処理
及びラベリングによって、撮影された画像中の形状部
(例えば、シリンダボア)が認識される。なお、画像中
の形状部が全て、同一ワークWの形状部であるとは限ら
ないので、ステップST14では、所定の特徴量に基づい
て、同一ワークWに属する形状部が選定される。
【0026】ステップS14では、画像中の各形状部の
所定の特徴量が演算(抽出)される。特徴量として、例
えば、以下の如き識別要素が採用される。 (1) 各形状部の面積(例えば、シリンダボア開口面積) (2) 各形状部の周長(例えば、シリンダボア周長) (3) 各形状部の円形状係数(面積と周長との比) (4) 隣接する2つの形状部の間隔(例えば、シリンダボ
アのピッチ) (5) 隣接する2つの形状部の重心(中心)同士を結ぶ直
線と、他の隣接する2つの形状部の重心同士を結ぶ直線
との間の相対角度 制御装置Sは、ステップS15において、予め記憶して
いるワークWの各形状部の特徴量のパターン(以下、基
準パターンという)を有する形状部集団が、画像中に含
まれているか否かを判定する。ワークWの基準パターン
と一致する形状部集団が画像中に含まれていない場合、
2値化処理が適切に行われていないものと考えられるの
で、ステップS19でしきい値を変更し、ステップS2
0でしきい値変更回数カウンタのカウント値nを数値1
だけ減算し、しかる後、ステップS10にリターンす
る。即ち、しきい値が過大又は過小であるため、ワーク
Wの形状部を適切に認識できず、画像中にワークWの基
準パターンを見出せない可能性があるので、しきい値を
変更して、再度ステップS11乃至ステップS15を反
復する。
【0027】他方、ステップS15で、ワークWの基準
パターンと一致する形状部集団が画像中に含まれると判
定された場合、かかる形状部集団がワークWの形状部で
あると考えられるので、ステップS16で上記集団に属
する形状部の特徴量に基づいて、移載すべきワークWの
重心位置(重心座標)、即ち、移載すべきワークWの位
置・姿勢が演算(抽出)される。ステップS17では、
移載すべきワークWの重心位置に基づいて、該ワークW
を的確に把持するために、ワークアーム14(ワークク
ランプ装置20)の移動量が演算され、この演算結果
は、ステップS18でメインルーチンに送信される。か
かる画像処理によれば、カメラ22によって撮影された
画像中に、複数のワークWが含まれている場合、移載す
べきワークWに属する形状部を選定することができ、こ
のように選定された形状部の特徴量から、該ワークWの
重心位置、即ち、ワークWの位置・姿勢を正確に検出
し、ワークWを的確に把持することができる。以上説明
したとおり、本実施例の搬送設備構造によれば、パレッ
トP1、P2の搬入経路及び搬出経路は、実質的に平行
且つ逆方向に配向され(図3、矢印A、B)、台車5へ
の空パレットP1、P2の移載経路は、パレットP1、
P2の搬入経路及び搬出経路に対して実質的に直角に配
向され(図3、矢印C)、かくして、パレットP1、P
2は、ワーク移載ステーションWAにて全体的に略U字
形のパレット移動経路に沿って移動される。また、第1
ワーク搬送装置T1の上流端は、ワーク移載ステーショ
ンWAの隅部領域に延入し、ワーク及びパレット移載領
域に隣接する。第1ワーク搬出装置T1は、ワーク移載
ステーションWAの長手方向(X方向)の中心軸線に対
して、所定の角度θをなして配向され、加工ステーショ
ンM1に向かって延びる。ワーク移載ステーションWA
と第1ワーク搬出装置T1との間には、第1ワーク搬出
装置T1の上流端に向かって収束する三角形状のメンテ
ナンス領域Dが形成され、作業員又はオペレータは、メ
ンテナンス領域Dにて、ワーク移載ステーションWA及
び第1ワーク搬出装置T1に容易に接近し、ワーク移載
ステーションWA及び第1ワーク搬出装置T1の修繕又
は維持管理を行うことができる。また、上記構成によれ
ば、パレット移載経路と第1ワーク搬出装置T1とが角
度間隔を隔てて配向されるので、パレット移動経路とワ
ーク搬送路とを比較的自由に相対変位させることができ
る。従って、パレットの移動経路及びワーク搬送路の設
計自由度を大幅に向上させることができる。
【0028】なお、上記実施例では、エンジン用シリン
ダブロックの製造設備に関連した搬送設備構造について
説明したが、他の各種製造設備、例えば、トランスミッ
ションの製造設備等の搬送設備に本発明の搬送設備構造
を適用できることはいうまでもない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の上記構成
によれば、搬送設備を構成する装置又は機器類の維持管
理又は修繕を容易にするとともに、ワーク搬送路及びパ
レット移動路の設計自由度を向上させることができる搬
送設備構造を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジン製造設備の概略全体レイアウトを示す
配置図である。
【図2】図1に示すワーク移載ステーションWAの斜視
図である。
【図3】図1に示すワーク移載ステーションWAの水平
断面図である。
【図4】図1に示すワーク移載ステーションWAの平面
図である。
【図5】図1に示すワーク移載ステーションWAの縦断
面図である。
【図6】パレット移載装置及びワーク移載装置の側面図
である。
【図7】図6に示すワーククランプ装置の拡大側面図で
ある。
【図8】ワーククランプ装置の拡大正面図及び部分拡大
側面図である。
【図9】ワーククランプ装置に設けられたボールジョイ
ント構造を示す拡大断面図である。
【図10】ワーク移載装置の制御装置を示す全体構成図
である。
【図11】制御装置により実行される制御のメインルー
チンを部分的に示すフローチャートである。
【図12】制御装置により実行される制御のメインルー
チンを部分的に示すフローチャートである。
【図13】図11及び図12に示すメインルーチンのサ
ブルーチン(画像処理ルーチン)を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
WA ワーク移載ステーション T1 第1搬送装置 S 制御装置 P1 ベースパレット P2 中間パレット W ワーク CU 自動制御盤 10 可動ビーム 11 可動ビーム駆動装置 13 パレットアーム 14 ワークアーム 15 ワークアーム駆動装置 18 ワークアーム昇降装置 19 パレットクランプ装置 20 ワーククランプ装置 22 画像処理用カメラ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワーク移送用パレットを移動させるパレ
    ット移動路と、ワーク搬送経路に沿って直線的に延びる
    ワーク搬送路とを有し、パレット上に積載されたワーク
    を前記パレットから前記ワーク搬送路に順次移載する搬
    送設備構造において、 前記パレット移動路は、パレットの搬入経路及び搬出経
    路と、搬入経路と搬出経路との間のパレット移載経路と
    を含み、 前記搬入経路及び搬出経路は、側方に間隔を隔てて実質
    的に逆向きに配向され、前記パレット移載経路は、前記
    搬入経路のパレットを側方に移動して前記搬出経路に移
    載するために、前記搬入経路及び搬出経路の間に配置さ
    れ、前記搬送経路、移載経路及び搬出経路は、全体的に
    略U字形のパレット移動路を形成し、 前記ワーク搬送路は、前記搬入経路と前記移載経路とが
    交差する前記パレット移動路の隅部領域に隣接して配置
    されることを特徴とする搬送設備構造。
  2. 【請求項2】 ワーク移送用パレットを移動させるパレ
    ット移動路と、ワーク搬送経路に沿って直線的に延びる
    ワーク搬送路とを有し、パレット上に積載されたワーク
    を前記パレットから前記ワーク搬送路に順次移載する搬
    送設備構造において、 前記パレット移動路は、パレットの搬入経路及び搬出経
    路と、パレット上に載置されたワークを前記ワーク搬送
    路に順次移載するためのワーク移載ステーションとを有
    し、該ワーク移載ステーションは、ワークを積載したパ
    レットを受入れるワーク及びパレット移載領域と、空パ
    レットを搬出するためのパレット搬出領域とを含み、 前記ワーク及びパレット移載領域へのワーク及びパレッ
    トの搬入経路と、前記パレット搬出領域から空パレット
    を搬出するパレット搬出経路とが、側方にオフセットし
    て配置されることを特徴とする搬送設備構造。
  3. 【請求項3】 前記ワーク移載ステーションは、前記ワ
    ーク及びパレット移載領域から前記パレット搬出領域に
    空パレットを移載するパレット移載装置を備えることを
    特徴とする請求項2に記載の搬送設備構造。
  4. 【請求項4】 前記ワーク移載ステーションは、パレッ
    ト上に載置されたワークを前記ワーク搬送路に移載する
    ワーク移載装置を有することを特徴とする請求項2又は
    3に記載の搬送設備構造。
  5. 【請求項5】 前記パレット搬入経路と前記パレット搬
    出経路との間のパレットの移載経路が、前記ワーク搬送
    路に対して所定の角度をなして配向されることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の搬送設備構
    造。
  6. 【請求項6】 前記パレット移載装置及びワーク移載装
    置は、共通の支持部材によって移動可能に支持されるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の搬送設備構造。
  7. 【請求項7】 前記ワーク及びパレット移載領域の全パ
    レットが前記パレット搬出領域に移動したとき、前記ワ
    ーク及びパレットが自動的にワーク及びパレット移載領
    域に供給され、所定数の空パレットが前記パレット搬出
    領域に置かれたとき、該空パレットは前記搬出経路に沿
    って搬出されることを特徴とする請求項2乃至6のいず
    れか1項に記載の搬送設備構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013123788A (ja) * 2011-12-16 2013-06-24 Honda Motor Co Ltd ワーク作業システム
JP2014042962A (ja) * 2012-08-27 2014-03-13 Honda Motor Co Ltd ワーク把持装置
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