JPH07171538A - 石炭灰の溶融処理方法及び装置 - Google Patents
石炭灰の溶融処理方法及び装置Info
- Publication number
- JPH07171538A JPH07171538A JP5324805A JP32480593A JPH07171538A JP H07171538 A JPH07171538 A JP H07171538A JP 5324805 A JP5324805 A JP 5324805A JP 32480593 A JP32480593 A JP 32480593A JP H07171538 A JPH07171538 A JP H07171538A
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- JP
- Japan
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- coal ash
- unburned carbon
- furnace
- rotary kiln
- molten iron
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- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 侵食の原因となる溶鉄の発生を防止すること
ができる石炭灰の溶融処理方法及び装置を提供する。 【構成】 石炭灰を焼成して石炭灰中の未燃炭素分を１
重量％未満としたうえ、電気溶融炉３で溶融処理する。
石炭灰の焼成には例えばロータリーキルン８が用いられ
る。ロータリーキルン８は内面に攪拌用のブレード10を
備え、石炭灰を十分に攪拌しながら焼成し、未燃炭素分
を減少させる。 【効果】 石炭灰中の酸化鉄が未燃炭素分により還元さ
れることがなくなり、溶鉄の精製が防止される。
ができる石炭灰の溶融処理方法及び装置を提供する。 【構成】 石炭灰を焼成して石炭灰中の未燃炭素分を１
重量％未満としたうえ、電気溶融炉３で溶融処理する。
石炭灰の焼成には例えばロータリーキルン８が用いられ
る。ロータリーキルン８は内面に攪拌用のブレード10を
備え、石炭灰を十分に攪拌しながら焼成し、未燃炭素分
を減少させる。 【効果】 石炭灰中の酸化鉄が未燃炭素分により還元さ
れることがなくなり、溶鉄の精製が防止される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、火力発電所のボイラ等
から排出される石炭灰の溶融処理方法及び装置に関する
ものである。
から排出される石炭灰の溶融処理方法及び装置に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】上記のような石炭灰の処理方法のひとつ
として、従来から電気溶融炉による溶融処理法が知られ
ている。この電気溶融炉としては、モリブデン製の電極
を液面の内部まで挿入し、電極間のアーク通電により石
炭灰を溶融させるサブマージドアーク炉が一般的であ
る。
として、従来から電気溶融炉による溶融処理法が知られ
ている。この電気溶融炉としては、モリブデン製の電極
を液面の内部まで挿入し、電極間のアーク通電により石
炭灰を溶融させるサブマージドアーク炉が一般的であ
る。
【０００３】ところが石炭灰中には、酸化鉄とともに通
常３〜６重量％の未燃炭素分が含まれており、これを直
接電気溶融炉に投入して電気溶融すると、酸化鉄が未燃
炭素分により還元されて炉内で溶鉄となる。そしてこの
溶鉄がモリブデン製の電極や、同じくモリブデン製のオ
リフィスを侵食するという問題があった。またそのため
に、この溶鉄を溶鉄取り出し口から炉外へ排出する作業
が必要となるという問題があった。
常３〜６重量％の未燃炭素分が含まれており、これを直
接電気溶融炉に投入して電気溶融すると、酸化鉄が未燃
炭素分により還元されて炉内で溶鉄となる。そしてこの
溶鉄がモリブデン製の電極や、同じくモリブデン製のオ
リフィスを侵食するという問題があった。またそのため
に、この溶鉄を溶鉄取り出し口から炉外へ排出する作業
が必要となるという問題があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、電気溶融炉中における侵食の原因と
なる溶鉄の発生を防止することができる石炭灰の溶融処
理方法及び装置を提供するためになされたものである。
の問題点を解決し、電気溶融炉中における侵食の原因と
なる溶鉄の発生を防止することができる石炭灰の溶融処
理方法及び装置を提供するためになされたものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の石炭灰の溶融処理方法は、石炭灰
を焼成して石炭灰中の未燃炭素分を１重量％未満とした
うえ、電気溶融炉で溶融処理することを特徴とするもの
である。また上記の課題を解決するためになされた本発
明の石炭灰の溶融処理は、内面に攪拌用のブレードを備
えたロータリーキルンを、電気溶融炉の前段に設けたこ
とを特徴とするものである。
めになされた本発明の石炭灰の溶融処理方法は、石炭灰
を焼成して石炭灰中の未燃炭素分を１重量％未満とした
うえ、電気溶融炉で溶融処理することを特徴とするもの
である。また上記の課題を解決するためになされた本発
明の石炭灰の溶融処理は、内面に攪拌用のブレードを備
えたロータリーキルンを、電気溶融炉の前段に設けたこ
とを特徴とするものである。
【０００６】
【作用】本発明方法によれば、石炭灰を焼成することに
より、その未燃炭素分を１重量％未満としたうえで電気
溶融炉で溶融処理する。この結果、未燃炭素分の含有量
が非常に低くなるため、酸化鉄が未燃炭素分により還元
されて炉内で溶鉄となる現象が防止され、溶鉄による炉
の侵食を無くすることができるとともに、溶鉄を炉外へ
排出する危険な作業をなくすることができる。また本発
明の装置によれば、内面に攪拌用のブレードを備えたロ
ータリーキルンによって上記の石炭灰の焼成を効率よく
行わせることができる。
より、その未燃炭素分を１重量％未満としたうえで電気
溶融炉で溶融処理する。この結果、未燃炭素分の含有量
が非常に低くなるため、酸化鉄が未燃炭素分により還元
されて炉内で溶鉄となる現象が防止され、溶鉄による炉
の侵食を無くすることができるとともに、溶鉄を炉外へ
排出する危険な作業をなくすることができる。また本発
明の装置によれば、内面に攪拌用のブレードを備えたロ
ータリーキルンによって上記の石炭灰の焼成を効率よく
行わせることができる。
【０００７】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例によって更に詳
細に説明する。図１は石炭灰を受けるホッパ、２はその
出口に設けられた振動フィーダ、３は石炭灰を溶融する
ための電気溶融炉である。この電気溶融炉３は前記した
とおり複数本のモリブデン製の電極４を備え、これらの
電極４、４間のアーク通電により石炭灰の溶融を行わせ
るようになっている。またその底部中央にはモリブデン
製のオリフィス５が設けられ、コントロールニードル６
により溶融物の流出制御ができるようになっている。７
は電気溶融炉３の液面に石炭灰を均一に分配するための
分配器である。
細に説明する。図１は石炭灰を受けるホッパ、２はその
出口に設けられた振動フィーダ、３は石炭灰を溶融する
ための電気溶融炉である。この電気溶融炉３は前記した
とおり複数本のモリブデン製の電極４を備え、これらの
電極４、４間のアーク通電により石炭灰の溶融を行わせ
るようになっている。またその底部中央にはモリブデン
製のオリフィス５が設けられ、コントロールニードル６
により溶融物の流出制御ができるようになっている。７
は電気溶融炉３の液面に石炭灰を均一に分配するための
分配器である。
【０００８】上記したホッパ１と電気溶融炉３との間に
は、ロータリーキルン８が設けられている。このロータ
リーキルン８は図２に示すように回転するレトルト９の
内部に軸方向に延びる複数枚のブレード10を備えたもの
である。ホッパ１から供給された石炭灰はロータリーキ
ルン８の内部を通過する間に700 〜900 ℃に加熱され、
３分以上の平均滞留時間を経た後に下端部から排出され
る。その間に石炭灰はブレード10によって攪拌され、炉
内雰囲気と十分に接触するとともに、ブレード10により
掻き上げられたかたまりが落下する際の衝撃により粉砕
されることとなる。
は、ロータリーキルン８が設けられている。このロータ
リーキルン８は図２に示すように回転するレトルト９の
内部に軸方向に延びる複数枚のブレード10を備えたもの
である。ホッパ１から供給された石炭灰はロータリーキ
ルン８の内部を通過する間に700 〜900 ℃に加熱され、
３分以上の平均滞留時間を経た後に下端部から排出され
る。その間に石炭灰はブレード10によって攪拌され、炉
内雰囲気と十分に接触するとともに、ブレード10により
掻き上げられたかたまりが落下する際の衝撃により粉砕
されることとなる。
【０００９】図１に示されるように、ロータリーキルン
８の炉体には多数のバーナ11が設けられている。また炉
内にはブロワ12によって空気が供給されており、これに
よって炉内の雰囲気は空気比が1.5 以上に保たれてい
る。従って、石炭灰はこのロータリーキルン８を通過す
る間に十分に焼成され、未燃炭素分が１重量％未満とさ
れたうえで下端部から分配器７に排出されることとな
る。なお、13はロータリーキルン８から排出される高温
のガスから熱回収するための熱交換器である。
８の炉体には多数のバーナ11が設けられている。また炉
内にはブロワ12によって空気が供給されており、これに
よって炉内の雰囲気は空気比が1.5 以上に保たれてい
る。従って、石炭灰はこのロータリーキルン８を通過す
る間に十分に焼成され、未燃炭素分が１重量％未満とさ
れたうえで下端部から分配器７に排出されることとな
る。なお、13はロータリーキルン８から排出される高温
のガスから熱回収するための熱交換器である。
【００１０】実施例では、4.5 重量％の未燃炭素分を含
む石炭灰を220kg/hrの流量でロータリーキルン８に連続
的に供給した。ロータリーキルン８のレトルト９は高さ
50mmのブレード10を備え、その内部温度は850 ℃、炉内
の空気流量は180Nm3/hr であってこのときの空気比は2.
0 であった。またレトルト９のサイズは直径が700mm 、
長さが4000mmである。平均滞留時間を10分として焼成を
行った結果、下端から排出される石炭灰中の未燃炭素分
は当初の4.5 重量％から0.6 重量％にまで低下した。な
お、石炭灰中の酸化鉄の含有率は1.7 重量％である。
む石炭灰を220kg/hrの流量でロータリーキルン８に連続
的に供給した。ロータリーキルン８のレトルト９は高さ
50mmのブレード10を備え、その内部温度は850 ℃、炉内
の空気流量は180Nm3/hr であってこのときの空気比は2.
0 であった。またレトルト９のサイズは直径が700mm 、
長さが4000mmである。平均滞留時間を10分として焼成を
行った結果、下端から排出される石炭灰中の未燃炭素分
は当初の4.5 重量％から0.6 重量％にまで低下した。な
お、石炭灰中の酸化鉄の含有率は1.7 重量％である。
【００１１】このようにして焼成された石炭灰を上記の
電気溶融炉３に供給して24時間溶融したが、溶鉄の発生
はなくモリブデン製の電極４やオリフィス５の損傷は認
められなかった。これに対して、酸化鉄の含有率が1.7
重量％、未燃炭素分が4.5 重量％の石炭灰をそのまま電
気溶融炉３で溶融した場合には、24時間溶融するとモリ
ブデンが溶鉄により激しく侵食され、例えばオリフィス
５については24時間で重量が70％も減少し、オリフィス
としての機能が完全に失われてしまった。
電気溶融炉３に供給して24時間溶融したが、溶鉄の発生
はなくモリブデン製の電極４やオリフィス５の損傷は認
められなかった。これに対して、酸化鉄の含有率が1.7
重量％、未燃炭素分が4.5 重量％の石炭灰をそのまま電
気溶融炉３で溶融した場合には、24時間溶融するとモリ
ブデンが溶鉄により激しく侵食され、例えばオリフィス
５については24時間で重量が70％も減少し、オリフィス
としての機能が完全に失われてしまった。
【００１２】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の方法に
よれば石炭灰を焼成することにより、石炭灰中の未燃炭
素分を１重量％未満としたうえで電気溶融炉へ供給する
ようにしたので、酸化鉄が未燃炭素分により還元されて
炉内で溶鉄となる現象が防止され、溶鉄による炉の侵食
を無くすることができる。また溶鉄を炉外へ排出する危
険な作業を無くすることもできる。更に本発明の装置に
よれば、内面に攪拌用のブレードを備えたロータリーキ
ルンで石炭灰を攪拌しつつ焼成することができるので、
上記した本発明方法を容易に実施することができる。よ
って本発明は従来の問題点を解消した石炭灰の溶融処理
方法及び装置として、産業の発展に寄与するところは極
めて大である。
よれば石炭灰を焼成することにより、石炭灰中の未燃炭
素分を１重量％未満としたうえで電気溶融炉へ供給する
ようにしたので、酸化鉄が未燃炭素分により還元されて
炉内で溶鉄となる現象が防止され、溶鉄による炉の侵食
を無くすることができる。また溶鉄を炉外へ排出する危
険な作業を無くすることもできる。更に本発明の装置に
よれば、内面に攪拌用のブレードを備えたロータリーキ
ルンで石炭灰を攪拌しつつ焼成することができるので、
上記した本発明方法を容易に実施することができる。よ
って本発明は従来の問題点を解消した石炭灰の溶融処理
方法及び装置として、産業の発展に寄与するところは極
めて大である。
【図１】本発明の実施例を示す系統図である。
【図２】ロータリーキルンの断面図である。
３ 電気溶融炉、８ ロータリーキルン、10 ブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 恭史 東京都調布市西つつじケ丘２丁目４番１号 東京電力株式会社技術研究所内 (72)発明者 竹田 正 愛知県名古屋市中村区深川町３丁目78番地 ライオンズマンション深川町404号 (72)発明者 柳瀬 哲也 愛知県半田市新宮町１丁目106番地 日本 ガイシ新宮社宅202号
Claims (2)
- 【請求項１】 石炭灰を焼成して石炭灰中の未燃炭素分
を１重量％未満としたうえ、電気溶融炉で溶融処理する
ことを特徴とする石炭灰の溶融処理方法。 - 【請求項２】 内面に攪拌用のブレードを備えたロータ
リーキルンを、電気溶融炉の前段に設けたことを特徴と
する石炭灰の溶融処理装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32480593A JP3174449B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 石炭灰の溶融処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32480593A JP3174449B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 石炭灰の溶融処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07171538A true JPH07171538A (ja) | 1995-07-11 |
| JP3174449B2 JP3174449B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=18169880
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32480593A Expired - Fee Related JP3174449B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 石炭灰の溶融処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3174449B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007000780A (ja) * | 2005-06-23 | 2007-01-11 | Taihei Kogyo Co Ltd | 石炭灰処理設備 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| BRPI0804101A2 (pt) * | 2008-09-09 | 2010-07-06 | Petroleo Brasileiro Sa | material compósito contendo material termoplástico e material protéico e processo de obtenção |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4991908A (ja) * | 1972-02-18 | 1974-09-03 | ||
| JPS5724687A (en) * | 1980-07-19 | 1982-02-09 | Power Reactor & Nuclear Fuel Dev Corp | Microwave irradiation melting |
-
1993
- 1993-12-22 JP JP32480593A patent/JP3174449B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4991908A (ja) * | 1972-02-18 | 1974-09-03 | ||
| JPS5724687A (en) * | 1980-07-19 | 1982-02-09 | Power Reactor & Nuclear Fuel Dev Corp | Microwave irradiation melting |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007000780A (ja) * | 2005-06-23 | 2007-01-11 | Taihei Kogyo Co Ltd | 石炭灰処理設備 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3174449B2 (ja) | 2001-06-11 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20010313 |
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