JPH07171179A - 吸収性物品及びその製造方法 - Google Patents

吸収性物品及びその製造方法

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JPH07171179A
JPH07171179A JP6231269A JP23126994A JPH07171179A JP H07171179 A JPH07171179 A JP H07171179A JP 6231269 A JP6231269 A JP 6231269A JP 23126994 A JP23126994 A JP 23126994A JP H07171179 A JPH07171179 A JP H07171179A
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Japan
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absorbent article
sheet
heating
copolymer
shaped material
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JP6231269A
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Inventor
Mikio Suzuki
幹雄 鈴木
Taeko Kanai
妙子 金井
Masao Kurahashi
昌男 倉橋
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工時における弾性体の延びによる弊害が解
消され、製品性能上の安定性に優れた吸収性物品、及び
該吸収性物品を高生産速度にて製造することができる吸
収性物品の製造方法を提供すること。 【構成】 ゴム共重合体をその融点以下の温度で加熱延
伸した後に冷却して得られ且つ加熱により伸縮性が付与
される、内部に2種以上の結晶性成分を有する共重合体
を必須の樹脂成分としてなるシート状材料を、吸収性物
品の所望の位置に弾性体として固着してなることを特徴
とする吸収性物品、及び該シート状材料を吸収性物品の
所望の位置に固着した後に加熱して該シート状材料を収
縮せしめ、所望の位置に伸縮性を付与することを特徴と
する吸収性物品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として、使い捨てお
むつ等の吸収性物品及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】吸収性
物品は、通常、弾性体が組み込まれて構成されている。
該弾性体を吸収性物品に組み込む際には、製造ライン上
で伸張された状態で吸収性物品に組み込まれることが多
いが、該弾性体を伸張状態で組み込むと伸張率にばらつ
きが生じる。そのため、吸収性物品においては、弾性体
部分の物性が一定にならず、製品性能上安定性に劣ると
いう問題がある。
【0003】また、上述の如くして弾性体を吸収性物品
に組み込む場合には、製造工程上、設備が複雑になり、
更には、製造ライン上で弾性体を伸張せしめた状態で吸
収性物品に組み込まなければならないため、生産速度に
劣るという問題が生じる。
【0004】上述の問題を解決するために、従来より種
々提案がなされており、例えば、特公平4−64701
号公報、特開昭59−144601号公報、特開昭60
−17101号公報、特開昭60−250935号公
報、特開昭63−112714号公報、特表昭64−5
00361号公報等に開示された技術が知られている。
【0005】しかしながら、上記の特公平4−6470
1号公報に開示された技術は、伸縮性素材をライン上で
高温延伸した後、室温で冷却して製品に組み込むもので
あるが、伸縮率のばらつきや低減等の問題があり、高速
生産には適さないという問題がある。
【0006】また、上記の特開昭59−144601号
公報に開示された技術は、弾性的に収縮性の弾性材料か
らなる腰バンドを有する使い捨ておむつを提供するとい
うものであるが、弾性材料の製品組み入れ時に、弾性材
料が加工時のテンションによって伸ばされてしまうた
め、上記の特公平4−64701号公報に開示された技
術と同様の問題がある。
【0007】また、上記の特開昭60−17101号公
報に開示された技術は、弾性体として、EPゴムを配合
したEVAゴムエラストマーのみに限定してこれを延伸
固定するというものである。
【0008】また、上記の特開昭60−250935号
公報に開示された技術は、弾性体として、ポリアミドと
ポリエーテルが交互に繰り返されるブロック共重合体か
らなるエラストマーを用いるものである。
【0009】また、上記の特開昭63−112714号
公報に開示された技術は、強固な補強部材を貼りつけ固
定化し、これを機械的に処理することで弾性シャーリン
グ化するものであるが、該補強部材は、通常、その強度
が大きすぎると収縮後の伸縮物性が低下する。具体的に
は、例えば、永久歪みが大きくなる、ヒステリシスが大
きくなる等の問題がある。また、機械的に支持体に固定
する場合は、固定している間に材料が伸びてしまった
り、ベルトに固定する操作を行う必要があるため高速生
産性に劣るという問題がある。
【0010】また、上記の特表昭64−500361号
公報に開示された技術は、収縮しない時には非弾性的で
収縮時に弾性的となるエラストマーを用い、これをオム
ツに組み込んだ後に熱収縮させて弾性領域を設けるもの
であるが、具体的な材料組成の記載及びこれらの材料の
物性についての記載はない。
【0011】即ち、従来提案されている技術は、吸収性
物品を製造する際における、弾性材料の加工、プロセス
組み入れ時の延びの問題を解決するものではなく、且つ
高速生産に対応することができるものではない。
【0012】従って、本発明の目的は、加工時における
弾性体の延びによる弊害が解消され、製品性能上の安定
性に優れた吸収性物品、及び該吸収性物品を高生産速度
にて製造することができる吸収性物品の製造方法を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、結晶性を有
するエラストマーを主成分とした材料を延伸したシート
状材料を弾性体として用いた吸収性物品が上記目的を達
成し得ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0014】即ち、本発明は、ゴム共重合体をその融点
以下の温度で加熱延伸した後に冷却して得られ且つ加熱
により伸縮性が付与される、内部に2種以上の結晶性成
分を有する共重合体を必須の樹脂成分としてなるシート
状材料を、吸収性物品の所望の位置に弾性体として固着
してなることを特徴とする吸収性物品を提供するもので
ある。
【0015】また、本発明は、ゴム共重合体をその融点
以下の温度で加熱延伸した後に冷却して得られ且つ加熱
により伸縮性が付与される、内部に2種以上の結晶性成
分を有する共重合体を必須の樹脂成分としてなるシート
状材料を、吸収性物品の所望の位置に固着した後に加熱
して該シート状材料を収縮せしめ、所望の位置に伸縮性
を付与することを特徴とする吸収性物品の製造方法を提
供するものである。
【0016】以下、本発明の吸収性物品について更に詳
細に説明する。本発明の吸収性物品は、特定のシート状
材料を、吸収性物品の所望の位置に弾性体として固着し
てなることを特徴とするものである。本発明の吸収性物
品としては、具体的には、使い捨ておむつ等を好ましく
挙げることができる。
【0017】本発明において弾性体として用いる上記の
特定のシート状材料は、ゴム共重合体を、その融点以下
の温度で加熱延伸した後に冷却して得られ且つ加熱によ
り伸縮性が付与される、内部に2種以上の結晶性成分を
有する共重合体を必須の樹脂成分としてなるシート状材
料である。
【0018】上記ゴム共重合体としては、内部に2種以
上の結晶性成分を有する(2種以上の結晶性セグメント
を有する)ゴム共重合体であれば、特に制限されない
が、例えば、結晶性を有するエチレン・α−オレフィン
系のエラストマー等を挙げることができ、また、該エラ
ストマーに第三成分としてジエンを添加共重合したエラ
ストマーも好ましく用いることができる。該ジエンとし
ては、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロイン
デン、メチレンノルボーネン、エチリデンノルボーネ
ン、1,4−ヘキサジエン等の非共役ジエン等を用いる
ことができる。
【0019】即ち、上記ゴム共重合体における結晶性成
分としては、エチレン、α−オレフィン等を好ましく用
いることができる。また、上記結晶性成分の含有量は、
ゴム共重合体全体に対して、80重量%以上とするのが
好ましく、更には、上記ゴム共重合体は、上記結晶性成
分のみからなる共重合体でもよい。上記結晶性成分と
は、かなりの秩序をもった分子排列を示し、X線回析に
より明瞭な結晶構造が認められる高分子物質をいう。具
体的には、比較的単純な単量体をもつポリエチレン、強
い極性基をもつポリアクリロニトリル、分子間に水素結
合をつくりやすいポリアミド、ポリエステル、立体規則
性をもったポリプロピレンやポリスチレン、天然の繊維
を構成するセルロースやタンパク質などが挙げられる。
【0020】また、上記ゴム共重合体の分子量も特に規
定されないが、好ましくは1〜2×105 以上である。
該分子量が1〜2×105 未満であると、伸縮性の特性
が著しく低下するので好ましくない。
【0021】上記ゴム共重合体においては、エチレン
を、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重
量%以上含有するのが、結晶性を持たせるためには好ま
しい。
【0022】また、上記α−オレフィンとしては、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ヘキセン等を挙げることがで
き、結晶性を十分に持たせるために、上記ゴム共重合体
における含有量を、好ましくは30重量%未満、更に好
ましくは20重量%未満とするのが望ましい。
【0023】また、上記ゴム共重合体の融点は、60〜
120℃であるのが好ましい。
【0024】上記ゴム共重合体を加熱延伸する際の延伸
温度は、上記ゴム共重合体の融点以下であり、好ましく
は40〜100℃である。また、延伸倍率は、好ましく
は、1.5倍以上、更に好ましくは3倍以上とし、得ら
れるシート状材料が、40〜100℃の温度で、10〜
500秒加熱することにより収縮し、収縮率が好ましく
は40%以上、更に好ましくは50%以上で、且つ伸縮
性についても永久歪が好ましくは20%以下、更に好ま
しくは10%以下となるように調整するのが好ましい。
【0025】また、上記シート状材料としては、上記の
エチレン・α−オレフィン系のエラストマーを上記樹脂
成分として30重量%以上含有し、一軸延伸して1.5
倍以上の長さに延伸されており、加熱により40%以上
収縮し、収縮後、室温にて少なくとも延伸方向に伸縮性
を有するものが好ましく、特に、前記エラストマーが、
エチレン、1−ブテン及び非共役ジエンよりなる三元共
重合体であり、エチレン含有量が80重量%以上である
ものが好ましい。
【0026】上記シート状材料は、上記の必須の樹脂成
分単独で形成してもよいが、他の樹脂成分を配合して形
成してもよい。他の樹脂成分を配合する場合の上記の必
須の樹脂成分の使用量は、その特徴を生かすために、通
常、30重量%以上、好ましくは60重量%以上であ
る。
【0027】この際用いることができる上記の他の樹脂
成分としては、結晶性を有する熱可塑性樹脂、熱可塑性
エラストマー、またはその他のエラストマー及びそれら
の混合物が挙げられる。
【0028】上記の結晶性を有する熱可塑性樹脂として
は、例えば各種高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等が
挙げられ、ポリプロピレン単体やこれらの混合物等も使
用できる。
【0029】また、上記熱可塑性エラストマーとして
は、スチレン系(硬質相:スチレン、軟質相:ブチレン
ゴム、イソピレンゴム、水素添加ブチレンゴム)、エス
テル系(硬質相:ポリエステル、軟質相:ポリエーテ
ル)、ウレタン系(硬質相:ウレタン構造、軟質相:ポ
リエステル、ポリエーテル)アイオノマー各種が挙げら
れる。その他の、エラストマーとしては天然ゴム、イソ
プレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ア
クリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム等が挙げられ
る。
【0030】上記の他の樹脂成分は、延伸性、固定性あ
るいは弾性率の調整等のため添加するものであるが、こ
の場合、上記の必須の樹脂成分の特性を失わないように
する必要がある。
【0031】上記シート状材料は、使用する目的に応じ
た形状として使用することができる。この際の形状とし
ては、フィルム状、フィラメント状等とすることがで
き、その厚みは、使用目的に応じて適宜変更されるもの
である。また、上記シート状材料には、軽量化のため発
泡剤、熱伝導率向上のためフィラー等を添加することも
できる。
【0032】本発明においては、前記シート状材料のソ
フトセグメントを延伸工程までに部分架橋あるいは微架
橋したものも好ましく用いることができる。このよう
に、部分架橋あるいは微架橋することにより、収縮性は
向上するが、架橋を多くすると結晶率が低下したり、粘
度上昇による取り扱いに制限を受けることになる。ま
た、架橋方法としては、イオウ架橋、パーオキサイドあ
るいは電子線架橋等が挙げられる。
【0033】また、本発明においては、上記シート状材
料を液不透過性フィルムとして使用し、所望の位置に弾
性体として固着することもできる。
【0034】次に、本発明の吸収性物品の製造方法につ
いて説明する。本発明の吸収性物品の製造方法は、上記
シート状材料を、吸収性物品の所望の位置に固着した後
に加熱して該シート状材料を収縮せしめ、所望の位置に
伸縮性を付与することを特徴とする。
【0035】上記の所望の位置とは、吸収性物品の種類
により適宜変更しうるものであるが、例えば、使い捨て
おむつにおいては、そのウエスト部、胴回り部及びレッ
グ部である。
【0036】上記の所望の位置に固着するには、接着材
等により接着する等して行うことができる。
【0037】また、上記の加熱は、上記シート状材料が
収縮するに十分且つ上記シート状材料が結晶溶融を起こ
さない程度のエネルギーを加えることにより行うことが
できる。上記エネルギーとしては、上記シート状材料を
収縮せしめることのできる外部エネルギーであれば特に
制限されないが、熱、赤外線、電子線、紫外線等が挙げ
られ、この中でも特に、オーブンなどによりエネルギー
として熱を用いる加熱が簡便性の点で好ましく、具体的
には、40〜100℃の温度で10〜500秒加熱する
のが好ましい。
【0038】
【実施例】以下、図1及び図2を参照して本発明の吸収
性物品及び該吸収性物品の製造方法について具体的に説
明すると共に、実施例及び比較例により本発明を更に詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0039】図1は、本発明の吸収性物品の1例として
の使い捨ておむつを示す1部破断斜視図であり、図2
は、図1に示す使い捨ておむつの内部を表面シートを透
視して観た状態を示す透視展開図である。図1及び図2
に示す本実施例の使い捨ておむつ1は、上記のシート状
材料を、前後のウエスト部5,5’、レッグ部6及び胴
回り部8に弾性体10A,10B、10C及び10Dと
して固着してなるものである。
【0040】更に詳細には、使い捨ておむつ1は、図1
に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性の
裏面シート3及びこれら両シート間に介在する吸収体4
と、装着時におむつを固定するためのファスニングテー
プ7とを有している。また、上記吸収体4は、図2に示
すように、股下領域が縊れた砂時計状に湾曲形成され、
表面シート2及び裏面シート3も吸収体4の形状に即し
て股下領域が上述の如く湾曲形成されており、該吸収体
4は、表面シート2及び裏面シート3により挟持・固定
されている。
【0041】上記表面シート2、上記裏面シート3、上
記吸収体4及び上記ファスニングテープ7としては、通
常用いられている公知のものを特に制限されずに用いる
ことができる。
【0042】そして、上記吸収体4の周縁部に位置する
前後のウエスト部5,5’及びレッグ部6、並びに胴回
り部8には、おむつを着用した際に、着用者に前後のウ
エスト部5,5’及びレッグ部6、並びに胴回り部8を
フィットさせるために、上記のシート状材料を、弾性体
10A,10B、10C及び10Dとしてそれぞれ固着
している。
【0043】上記弾性体10Aは、所謂ウエストギャザ
ーを形成するために、前後のウエスト部5,5’に設け
られているものであり、その幅及び長さ等は特に制限さ
れないが、上記吸収体4との間隔aは、5mm以上開い
ているのが、該弾性体の伸縮性が該吸収体4により阻害
されないので、好ましい。
【0044】上記弾性体10Bは、所謂レッグギャザー
を形成するために、左右のレッグ部に設けられているも
のであり、その幅及び長さ等は特に制限されないが、上
記吸収体4との間隔bは、5mm以上開いているのが、
該弾性体の伸縮性が該吸収体4により阻害されないの
で、好ましい。
【0045】また、上記弾性体10Cは、おむつの胴回
り部を着用者にフィットさせるために、おむつの前後の
胴回り部に、おむつが胴回り方向に伸縮するように前後
各3本づつ配設されている。各弾性体10Cの間隔は、
好ましくは1〜50mm、更に好ましくは5〜20mm
であり、また、前後の胴回り部に設けられている上記弾
性体の本数は、本実施例においては、3本づつである
が、好ましくは2〜20本、更に好ましくは5〜10本
の範囲で任意の本数を採用することができる。また、上
記弾性体10Cの幅は、好ましくは0.1〜10mm、
更に好ましくは2〜5mmである。もちろん、本発明は
上述の数値に何ら限定されるものではなく、上記弾性体
の幅及び間隔はすべて同一であってもよいし、それぞれ
異なっていてもよい。また、上記弾性体は、おむつの前
後で、その本数や間隔等が同じでもまた異なっていても
よい。
【0046】また、上記弾性体10Dは、おむつの背側
胴回り部のフィット性をより向上させるために、背側胴
回り部における吸収体の左右両側縁部近傍に、それぞれ
設けられている。該弾性体10Dの大きさ等は特に制限
されないが、該弾性体10Dは、左右両側のファスニン
グテープ7の間に設けられているのが好ましい。
【0047】次いで、上記使い捨ておむつ1の製造方法
の1例について説明する。尚、特に詳述しない点につい
ては、通常の製造方法を特に制限されずに用いることが
できる。
【0048】上記裏面シート3の内表面側に吸収体4及
び弾性体10A,10B、10C及び10Dとしてのシ
ート状材料を、図1に示す位置に載置した後、表面シー
ト2を裏面シート3に貼着する。この際、上記シート状
材料は、接着剤を用いて固着させる。次いで、オーブン
中にて加熱して、上記シート状材料を収縮せしめ、伸縮
性が付与された弾性体10A,10B、10C及び10
Dとすることにより、上記使い捨ておむつ1を得ること
ができる。
【0049】次に、実施例及び比較例により本発明を具
体的に説明する。 〔実施例1〕エチレン,1−ブテン,エチリデンノルボ
ルネン共重合体(結晶性成分であるエチレン/1−ブテ
ンのモル比が90/10、該結晶性成分とエチリデンノ
ルボルネンとの重量比が98:2)を、45℃で3倍延
伸し、厚み40μ、巾25mmのシート状材料を作成し
た。該シート状材料の10%歪の応力は200g/25
mm巾であった。該シート状材料を図1及び図2に示す位
置に組み込んだ後、60℃で30秒間オーブン中で加熱
して、収縮せしめ、腰部に弾性が付与された使い捨てお
むつを得た。この際、製造工程での上記シート状材料の
伸びは生じなかった。また、この時の収縮率は55%で
あった。また得られた使い捨ておむつの腰部の50%歪
の応力は495g/25mm巾であり、実用上充分な伸縮
性を有していた。
【0050】〔実施例2〕エチレン、1−ブテン、エチ
リデンノルボルネン共重合体(結晶性成分であるエチレ
ン/1−ブテンのモル比が90/10、該結晶性成分と
エチリデンノルボルネンとの重量比が98:2)80wt
%、熱可塑性ポリウレタンエラストマー10wt%、及び
ポリエチレン10wt%をブレンドして得られた樹脂組成
物を、45℃で3倍延伸し、厚み40μ、幅25mmのシ
ート状材料を作成した。該シート状材料の10%歪の応
力は200g/25mm巾であった。該シート状材料を図
1及び図2に示す位置に組み込んだ後、60℃で30秒
間オーブン中で加熱して、収縮せしめ、腰部に弾性が付
与された使い捨ておむつを得た。この際、製造工程での
伸びは生じなかった。また、この時の収縮率は48%で
あった。得られた使い捨ておむつの腰部の50%歪の応
力は380g/25mm巾であり、実用上充分な伸縮性を
有していた。
【0051】〔実施例3〕エチレン、1−ブテン、エチ
リデンノルボルネン共重合体(結晶性成分であるエチレ
ン/1−ブテンのモル比が90/10、該結晶性成分と
エチリデンノルボルネンとの重量比が98:2)80wt
%、スチレン・ブタジエンブロックポリマー20wt%を
ブレンドして得られた樹脂組成物を、45℃で3倍延伸
し、厚み40μ、巾25mmのシート状材料を作成した。
該シート状材料の10%歪の応力は200g/25mm巾
であった。該シート状材料を図1及び図2に示す位置に
組み込んだ後、60℃で30秒間オーブン中で加熱し、
収縮せしめ、腰部に弾性が付与された使い捨ておむつを
得た。この際、製造工程での伸びは生じなかった。この
時の収縮率は41%であった。得られた使い捨ておむつ
の腰部の50%歪の応力は445g/25mm巾であり、
実用上充分な伸縮性を有していた。
【0052】〔比較例1〕エチレン、1−ブテン、エチ
リデンノルボルネン共重合体(結晶性成分であるエチレ
ン/1−ブテンのモル比が90/10、該結晶性成分と
エチリデンノルボルネンとの重量比が98:2)20wt
%、及びポリエチレン80wt%をブレンドして得られた
樹脂組成物を、45℃で3倍延伸し、厚み40μ、巾2
5mmのシート状材料を作成した。該シート状材料の10
%歪の応力は450g/25mm巾であり製造工程での伸
びは生じなかった。しかしながら、このシート状材料を
図1及び図2に示す位置に組み込んだ後、60℃で30
秒間オーブン中で加熱し、収縮せしめたところ、収縮率
が20%であり、充分な収縮性を示さず、得られた使い
捨ておむつの腰部の50%歪の応力は800g/25mm
巾と大きく、充分な伸縮性を有しなかった。
【0053】〔比較例2〕エチレン、1−ブテン、エチ
リデンノルボルネン共重合体(結晶性成分であるエチレ
ン/1−ブテンのモル比が90/10、該結晶性成分と
エチリデンノルボルネンとの重量比が98:2)20wt
%、及び熱可塑性ポリウレタンエラストマー80wt%を
ブレンドして得られる樹脂組成物を、45℃で3倍延伸
し、厚み40μ、巾25mmのシート状材料を作成した。
該シート状材料の10%歪の応力は40g/25mm巾で
あったが、製造工程において上記シート状材料の伸びが
生じた。また、このシート状材料を図1及び図2に示す
位置に組み込んだ後、60℃で30秒間オーブン中で加
熱し、収縮せしめ、腰部に弾性が付与された使い捨てお
むつを得たが、この時の収縮率は25%であり、充分な
収縮性を示さなかった。
【0054】
【発明の効果】本発明の吸収性物品は、加工時における
弾性体の延びによる弊害が解消され、製品性能上の安定
性に優れたものであり、また本発明の吸収性物品の製造
方法によれば、該吸収性物品を高生産速度にて製造する
ことができる。更に詳細には、本発明の吸収性物品の製
造方法は、シート状材料を配置した後、加熱して、該シ
ート状材料を収縮されて弾性体とし、吸収性物品の所望
の位置に弾性を付与するので、加熱前の製造ラインの張
力では上記シート材料に伸びは生じず、所望の位置に実
用状十分な弾性が付与された吸収性物品を容易に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の吸収性物品の1例としての使
い捨ておむつを示す1部破断斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す使い捨ておむつを示す透視
展開図である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ 2 表面シート 3 裏面シート 4 吸収体 5 前のウエスト部 5’ 後のウエスト部 6 レッグ部 7 ファスニングテープ 10A,10B,10C,10D 弾性体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム共重合体をその融点以下の温度で加
    熱延伸した後に冷却して得られ且つ加熱により伸縮性が
    付与される、内部に2種以上の結晶性成分を有する共重
    合体を必須の樹脂成分としてなるシート状材料を、吸収
    性物品の所望の位置に弾性体として固着してなることを
    特徴とする吸収性物品。
  2. 【請求項2】 上記シート状材料が、結晶性を有するエ
    チレン・α−オレフィン系のエラストマーを必須の樹脂
    成分として30重量%以上含有し、一軸延伸して1.5
    倍以上の長さに延伸されており、加熱により40%以上
    収縮し、収縮後、室温にて少なくとも延伸方向に伸縮性
    を有するものであることを特徴とする請求項1記載の吸
    収性物品。
  3. 【請求項3】 上記エラストマーが、エチレン、1−ブ
    テン及び非共役ジエンよりなる三元共重合体であり、且
    つエチレン含有量が80重量%以上であることを特徴と
    する請求項2記載の吸収性物品。
  4. 【請求項4】 ゴム共重合体をその融点以下の温度で加
    熱延伸した後に冷却して得られ且つ加熱により伸縮性が
    付与される、内部に2種以上の結晶性成分を有する共重
    合体を必須の樹脂成分としてなるシート状材料を、吸収
    性物品の所望の位置に固着した後に加熱して該シート状
    材料を収縮せしめ、所望の位置に伸縮性を付与すること
    を特徴とする吸収性物品の製造方法。
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