JPH07170674A - 車載用充電装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 イグニッションスイッチのオン、オフに拘ら
ず太陽電池によりカーバッテリを充電し得ると共に自動
車電話等に用いる二次電池を充電し得る車載用充電装置
を提供する。 【構成】 充電器２に二次電池１が接続され、イグニッ
ションスイッチ４がＯＦＦ状態、かつ太陽電池５が光を
十分に受けて光エネルギーを電気エネルギーに変換して
いる場合、カーバッテリ３からの電力はイグニッション
スイッチ４に切断されており、太陽電池５の出力は、第
１のダイオード６を介して充電器２に供給され、二次電
池１は充電される。また、二次電池１が取り外されてい
る場合には、太陽電池５によりカーバッテリ３が充電さ
れる。イグニッションスイッチ４がＯＮのときは、太陽
電池５とカーバッテリ３の電圧の高い方から二次電池１
に充電される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両に搭載された複数
の電池を太陽電池によって、充電する車載用充電装置で
あって、特に、複数の電池に選択的に充電する充電装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、車両に装備される電機製品が増加
し、これにともない車両に搭載されているカーバッテリ
の消費電力が増加している。また、前記電気製品のなか
には、コードレス自動車電話のハンドセットなどのよう
に内部に電池（二次電池）を備えている製品もある。こ
の二次電池に対しても自己放電に見合うだけの充電を行
う必要がある。このように、カーバッテリの負荷は増加
しており、長時間車両を放置した後、エンジン始動に十
分な電力を得られない場合もあった。そこで、車両の一
部に太陽電池を装備し、この太陽電池により発生した電
力をカーバッテリに充電したり、エンジン停止時に作動
する電気機器に供給したりする装置が開発されている。

【０００３】たとえば、特開昭５４−４９７３９号公報
には、太陽電池によって発電された電力を車室内の温度
に応じてバッテリに充電したり、換気ファンの駆動に使
ったりする装置が開示されている。

【０００４】図４には前記公報の装置の回路構成が示さ
れている。この装置は、光エネルギーを電気エネルギー
に変換する太陽電池１００を有しており、太陽電池１０
０には、自動車の運転席の近傍に設置された手動スイッ
チ１０１が接続されている。そして、手動スイッチ１０
１には、イグニッションスイッチ１０２に連動するリレ
ー１０３が接続されており、リレー１０３は、常閉接点
１０３ａとコイル１０３ｂとからなっている。

【０００５】更に、リレー１０３には、温度検出手段と
してのバイメタルスイッチ１０４が接続されており、バ
イメタルスイッチ１０４は、例えば車内温度が所定温度
以下のときは接点１０４ａ側に接続し、車内温度が所定
温度以上のときは接点１０４ｂ側に接続するようになっ
ている。そして、接点１０４ａには、逆流防止用のダイ
オード１０５を介して車載バッテリ（カーバッテリ）１
０６が接続されており、カーバッテリ１０６はダイオー
ド１０５と並列にコイル１０３ｂに接続されている。ま
た、接点１０４ｂには換気用の電動ファン１０７の駆動
モータ１０８が接続されている。

【０００６】次に、動作について説明する。

【０００７】冬期等において、自動車の車内の温度が所
定温度、例えば４０°Ｃより低い時は、バイメタルスイ
ッチ１０４が接点１０４ａ側に接続し、かつ駐車中には
イグニッションスイッチ１０２がオフであり、リレー１
０３の常閉接点１０３ａは閉じているので、手動スイッ
チ１０１がオン状態ならば、屋外駐車中に太陽電池１０
０の電気エネルギーによる電流はダイオード１０５を介
してカーバッテリ１０６に流れ、カーバッテリ１０６は
充電される。

【０００８】一方、夏期の炎天下に自動車を屋外駐車す
ると、車内温度が所定温度以上となり、バイメタルスイ
ッチ１０４は接点１０４ｂ側に接続する。従って、手動
スイッチ１０１がオン状態ならば、太陽電池１００の電
気エネルギーによる電流は駆動モータ１０８に流れ、換
気を行う。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】以上の車載用充電装置
は、太陽電池の発生した電力はイグニッションスイッチ
がオフ、すなわち駐車中などエンジンが停止した場合に
しか利用されず、エンジン運転時には利用されずに無駄
になっているという問題があった。また、前述のような
二次電池を備えた電気機器を装備することは考慮されて
おらず、よって二次電池に充電を行うことについても考
慮されていないという問題があった。

【００１０】以上のような課題を解決するために、本発
明は、太陽電池により発生した電力を無駄なく利用し、
また車載電気機器の二次電池にも効率的に充電の行える
車載用充電装置を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明に係る車載用充電
装置は、車両に搭載されたカーバッテリと、このカーバ
ッテリからの電力供給をオン、オフするイグニッション
スイッチと、光エネルギーを電気エネルギーに変換する
出力電圧がカーバッテリより高い太陽電池と、この太陽
電池の出力により二次電池を充電する充電器とを備え、
前記太陽電池の正極と充電器の正極とを第１のダイオー
ドを介して連結し、この第１のダイオードの出力側とカ
ーバッテリの正極とを第２のダイオードを介して連結
し、カーバッテリの正極にイグニッションスイッチの一
端を連結すると共にイグニッションスイッチの他端を第
３のダイオードを介して第１のダイオードの出力側に連
結し、イグニッションスイッチのオン、オフに拘らず太
陽電池が光エネルギーを電気エネルギーに変換している
場合、太陽電池からの電力により二次電池またはカーバ
ッテリを充電し、イグニッションスイッチがオンかつ太
陽電池が光エネルギーを電気エネルギーに変換していな
い場合のみ、カーバッテリにより二次電池を充電するこ
とを特徴とするものである。

【００１２】また、前記二次電池が充電器より取り外さ
れかつ太陽電池が光エネルギーを電気エネルギーに変換
している場合、太陽電池からの電力によりカーバッテリ
を充電することを特徴とするものである。

【００１３】

【作用】本発明における車載用充電装置は、イグニッシ
ョンスイッチのオン、オフに拘らず太陽電池が光エネル
ギーを電気エネルギーに変換している場合、太陽電池か
らの電力により二次電池またはカーバッテリを充電し、
イグニッションスイッチがオンかつ太陽電池が光エネル
ギーを電気エネルギーに変換していない場合のみ、カー
バッテリにより二次電池を充電して、カーバッテリの消
耗を防止する。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図を用いて説明す
る。

【００１５】図１は、本発明に係る車載用充電装置の構
成を示すブロック図である。

【００１６】車載用充電装置は、車両に搭載されたカー
バッテリ３及び光エネルギーを電気エネルギーに変換す
る出力電圧がカーバッテリ３より高い太陽電池５とを有
しており、太陽電池５の正極には、第１のダイオード６
を介して自動車電話等に用いる二次電池１を充電する充
電器２の正極が連結されている。この第１のダイオード
の向きは、太陽電池５から充電器に向けて、電流が流れ
る方向である。更に、第１のダイオード６の出力側に
は、第２のダイオード７を介してカーバッテリ３の正極
が接続されている。この第２のダイオード７の向きは第
１ダイオード６からカーバッテリ３への電流が流れる向
きである。また、カーバッテリ３の正極には、イグニッ
ションスイッチ４の一方の端子が連結されており、イグ
ニッションスイッチ４の他方の端子は、第３のダイオー
ド８を介して第１のダイオード６の出力側に連結されて
いる。この第３のダイオード８の向きはイグニッション
スイチ４から第１ダイオード６の出力側へ電流が流れる
向きである。なお、充電器２、カーバッテリ３及び太陽
電池５の負極は連結されている。また、充電器２は、二
次電池１を接続する端子２ａ，２ｂを有しており、端子
２ａ，２ｂには二次電池１の端子１ａ，１ｂを接続し得
るようになっている。

【００１７】次に、本実施例の動作について説明する。

【００１８】充電器２に二次電池１が接続され、イグニ
ッションスイッチ４がＯＦＦ状態、かつ太陽電池５が光
を十分に受けて光エネルギーを電気エネルギーに変換し
ている場合、図１に示すように、カーバッテリ３からの
電力はイグニッションスイッチ４に切断されており、太
陽電池５の出力は、第１のダイオード６を介して充電器
２に供給され、二次電池１は充電される。

【００１９】また、充電器２に二次電池１が接続され、
イグニッションスイッチ４がＯＦＦ状態、かつ雨天や夜
間等で太陽電池５が光エネルギーを電気エネルギーに変
換していない場合、図１に示すように、カーバッテリ３
からの電力はイグニッションスイッチ４に切断されてお
り、太陽電池５の出力もないので、二次電池１もカーバ
ッテリ３も充電されることはない。

【００２０】更に、図２に示すように、充電器２に二次
電池１が接続され、イグニッションスイッチ４がＯＮの
場合には、太陽電池５の発生する電圧によって、太陽電
池５とカーバッテリ３のいずれから充電器に電流が流れ
るかは異なる。すなわち、太陽電池に光が十分にあたっ
て発電が行われているときには、太陽電池５の電圧がカ
ーバッテリ３を上回り、第１ダイオード６を介して太陽
電池５からの電流で二次電池１の充電が行われる。ま
た、夜間または曇りなど太陽電池５に光が十分にあたら
ず発電量が少ない場合には、第３ダイオード８を介して
カーバッテリ３からの電流によって、二次電池１の充電
が行われる。このとき着目すべき点は、エンジンが運転
中であり、エンジンに備えられたオルタネータによりカ
ーバッテリ３に充電が行われるため、カーバッテリ３か
ら二次電池の充電が行われてもカーバッテリ３の電圧が
下がって車両の運転に支障をきたすことはない。

【００２１】また、図３に示すように、充電器２から二
次電池１が取り外されている場合はイグニッションスイ
ッチ４のＯＮ／ＯＦＦの状態にかかわらず、太陽電池５
が光を十分に受けている場合は、太陽電池５からの電力
が第１ダイオード６および第２ダイオード７を介して、
カーバッテリ３に供給される。また、曇りまたは夜間な
どのように太陽電池５により十分な発電が行われない場
合には充電作用はない。

【００２２】以上のように本装置においては、太陽電池
５により発電が行われているときには、常に二次電池１
またはカーバッテリ３のいずれかに充電され発電された
電力が無駄になることがない。

【００２３】また、エンジン運転中においては、カーバ
ッテリ３から二次電池１への充電が行われ、二次電池の
自己放電による電力消費を補充する。このとき、エンジ
ンにより駆動されるオルタネータからの電力がカーバッ
テリ３に供給されるため、二次電池の充電によってカー
バッテリ３の電圧が低下し、エンジンの運転に支障をき
たすことはない。

【００２４】二次電池１にとっては、太陽電池５により
発電がなされているとき、オルタネータからの電力供給
によってカーバッテリ３に余裕があるときには、充電が
行われる。よって、夜間駐車時など以外は常に充電が行
われ、自己放電による電圧低下を十分に補うことができ
る。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
イグニッションスイッチのオン、オフに拘らず太陽電池
が光エネルギーを電気エネルギーに変換している場合、
太陽電池からの電力により二次電池またはカーバッテリ
を充電し、イグニッションスイッチがオンかつ太陽電池
が光エネルギーを電気エネルギーに変換していない場合
のみ、カーバッテリにより二次電池を充電して、カーバ
ッテリの消耗を防止することができる。

【００２６】また、二次電池が取り外された場合、太陽
電池によりカーバッテリを充電し、太陽電池の電気エネ
ルギーを有効に利用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る車載用充電装置の構成を示す回路
図である。

【図２】本発明に係る車載用充電装置の動作を説明する
ための回路図である。

【図３】本発明に係る車載用充電装置の動作を説明する
ための回路図である。

【図４】従来の車載用充電装置の構成を示す回路図であ
る。

【符号の説明】

１ 二次電池 １ａ，１ｂ，２ａ，２ｂ 端子 ２ 充電器 ３ カーバッテリ ４ イグニッションスイッチ ５ 太陽電池 ６ 第１のダイオード ７ 第２のダイオード ８ 第３のダイオード

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両に搭載されたカーバッテリと、この
   カーバッテリからの電力供給をオン、オフするイグニッ
   ションスイッチと、光エネルギーを電気エネルギーに変
   換する出力電圧がカーバッテリより高い太陽電池と、こ
   の太陽電池の出力により二次電池を充電する充電器とを
   備える車載用充電装置において、 前記太陽電池の正極と充電器の正極とを第１のダイオー
   ドを介して連結し、 この第１のダイオードの出力側とカーバッテリの正極と
   を第２のダイオードを介して連結し、 カーバッテリの正極にイグニッションスイッチの一端を
   連結すると共にイグニッションスイッチの他端を第３の
   ダイオードを介して第１のダイオードの出力側に連結
   し、 イグニッションスイッチのオン、オフに拘らず太陽電池
   が光エネルギーを電気エネルギーに変換している場合、
   太陽電池からの電力により二次電池またはカーバッテリ
   を充電し、イグニッションスイッチがオンかつ太陽電池
   が光エネルギーを電気エネルギーに変換していない場合
   のみ、カーバッテリにより二次電池を充電することを特
   徴とする車載用充電装置。