JPH07160876A - 放射線画像処理装置 - Google Patents

放射線画像処理装置

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JPH07160876A
JPH07160876A JP5310496A JP31049693A JPH07160876A JP H07160876 A JPH07160876 A JP H07160876A JP 5310496 A JP5310496 A JP 5310496A JP 31049693 A JP31049693 A JP 31049693A JP H07160876 A JPH07160876 A JP H07160876A
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JP
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image
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JP5310496A
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Yasushi Yoneda
靖司 米田
Shiro Takeda
志郎 武田
Hideyuki Hirano
秀幸 平野
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】被写体を透過した放射線により形成された画像
の周波数処理および平滑化処理を行う放射線画像処理装
置に関し、量子ノイズの影響を抑え、かつ、画像に不必
要なぼけを生じさせずに周波数処理を行う。 【構成】複数の平滑化フィルタリング手段を備え、画素
データの値に応じた平滑化フィルタリング手段によりそ
の画素データの平滑化処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写体を透過した放射
線により形成された画像の周波数処理および平滑化処理
を行う放射線画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、X線画像等の放射線画像が病
気診断用等に多用されている。例えばX線画像を例にと
ると、被写体を透過したX線を蛍光体層(蛍光スクリー
ン)に照射し、これによりX線を可視光に変換し、この
可視光を銀塩フィルムに照射して潜像を形成し、これを
現像することによりX線画像を得、このようにして得ら
れたX線画像が病気診断等に用いられている(以下、
「S/F法」と呼ぶ)。このようにして得られたX線フ
ィルムは枚数が増えてくると保管のために広いスペース
が必要となり、また、同一被写体(例えば患者)の病気
等の時間変化を観察する場合比較のためのX線フィルム
を取り出す手間が大変であるという問題がある。このた
め、近年では上記のように銀塩フィルム上に得られたX
線画像をいわゆるフィルムディジタイザにより光電的に
読み取って画像信号を得、この画像信号に画像処理を施
すことにより、鮮鋭度、ダイナミックレンジ、粒状性等
画質を定める種々の画像性能や病気診断のための診断性
能の改善が図られた後、高画質,高診断性能の再生画像
を得るシステムも用いられてきている。
【0003】一方、上記銀塩フィルムを用いるシステム
に代わり、蓄積性蛍光体(輝尽蛍光体)を用いるシステ
ムが利用され始めている。この輝尽蛍光体を用いるシス
テムとは、輝尽蛍光体をシート状もしくはパネル状に形
成した輝尽蛍光体パネル(シートを含む)に被写体を透
過したX線を照射して該輝尽蛍光体パネルにX線画像を
蓄積記録し、その後このX線画像を光電的に読み取って
画像信号を得、該画像信号に画像処理を施した後再生画
像を得るシステムであり、このシステムの基本的な方式
としては、米国特許公報第5,859,527号に記載
されている。ここで輝尽蛍光体とは、X線、α線、β
線、γ線等の放射線が照射されると、その放射線のエネ
ルギーの一部をしばらくの間あるいは長時間内部に蓄積
し、その間に赤外光、可視光、紫外光等の励起光が照射
されると蓄積されたエネルギーを輝尽発光光として放出
する蛍光体をいい、その蛍光体の種類によりエネルギー
を蓄積し易い放射線の種類、輝尽発光光を放出し易い励
起光の波長、放出される輝尽発光光の波長はそれぞれ異
なっている。
【0004】図1は、輝尽蛍光体パネルを用いたシステ
ムの一構成例を示した図である。この図1に示したシス
テムは、撮影機と読取機が別々に構成されている例であ
る。撮影機10では撮影台14の前に立った被写体12
にX線発生部11で発生されたX線13が照射され、こ
の被写体12を透過したX線13が撮影台14に備えら
れた輝尽蛍光体パネル15に照射され、これによりこの
輝尽蛍光体パネル15に被写体12のX線画像が蓄積記
録される。
【0005】このようにして撮影が行われた後、撮影台
14から輝尽蛍光体パネル15が取り出され、読取機2
0のパネル挿入部21にセットされる。この場合、輝尽
蛍光体パネル15はマガジンあるいはカセッテ内に収納
されていてもよい。このパネル挿入部21にセットされ
た輝尽蛍光体パネル15は、マガジンあるいはカセッテ
に収納されていた場合はそのマガジンあるいはカセッテ
から取り出された後、搬送経路22に沿って搬送され、
読取部23においてこの輝尽蛍光体パネル15に蓄積記
録されたX線画像の読取りが行われ、画像信号が生成さ
れる。この読取部23の構成については後述する。この
読取部23で生成された画像信号は、信号伝達経路24
を経由して画像処理部25に入力される。
【0006】画像処理部25では、従来、X線画像を構
成する多数の画素それぞれのX線透過量を表わす多数の
画素データをS、X線画像上の所定の画素を取り巻くマ
スク領域をM、そのマスク領域Mの内部の各画素の各重
み係数をw、マスク領域Mの内部の各画素の画素データ
Sを各重み係数wで重み付けして互いに加算することに
より求められるボケマスクデータをSus、画素データS
もしくはボケマスクデータSusを変数とする、変化しな
い領域を含むことが許容された単調減少関数をK、画像
処理後の画素データをQとしたとき、式 Q=S+K・(S−Sus) に従う処理が画素を順次変更されながら実行される。こ
れにより、X線画像に周波数処理が施される。
【0007】X線画像には主にX線量子による量子ノイ
ズが含まれており、上記の周波数処理を施すとこの量子
ノイズも強調されることになる。そこで、画像処理部2
5では上述の周波数処理に加え、X線画像の高周波数成
分を抑制する平滑化処理も行われ、これにより、増大し
たノイズの高周波数成分が抑えられる。尚、上記の周波
数処理と平滑化処理は、いずれが先に行われてもよい。
【0008】画像処理部25において周波数処理、平滑
化処理等適切な画像処理が施された後の画像信号は、信
号伝達経路26を経由して画像表示部27に入力され、
例えばCRTディスプレイ画面上に被写体12のX線画
像が表示される。尚、画像を表示する画像表示部27に
代えて、もしくはこの画像表示部27とともに、図示し
ないレーザプリンタ等の画像記録装置を備え、例えば銀
塩フィルム上にX線画像を再生記録し、これを現像処理
してハードコピーとしてのX線画像を得るようにしても
よい。
【0009】また、読取部23で読取りの行われた輝尽
蛍光体パネル15は、搬送経路28に沿って消去部29
に搬送される。この消去部29では、輝尽蛍光体パネル
15に消去光が照射され、これによりこの輝尽蛍光体パ
ネル15に残存しているエネルギー(残像)の消去が行
われる。この残像の消去の行われた輝尽蛍光体パネル1
5は搬送経路30に沿ってパネル取出部31に搬送さ
れ、この読取機20から取り出されて撮影機10にセッ
トされ再使用される。
【0010】図2は、輝尽蛍光体パネルを用いた他のシ
ステム構成例を示した図である。この図において、図1
に示したシステムの各構成要素と対応する構成要素に
は、図1に付した番号と同一の番号を付し、相違点のみ
説明する。この図2に示したシステムには、図1に示し
たシステムにおける撮影機10のうちの撮影台14と読
取機40とが一体的に構成された立位型撮像装置40が
備えられている。輝尽蛍光体パネル15は、撮影部31
に配置されて撮影が行われ、搬送経路22に沿って読取
部23に搬送されて読取りが行われ、搬送経路28に沿
って消去部29に搬送されて消去が行われ、さらに搬送
経路30に沿って再度撮影部31にセットされ、次の撮
影に再使用される。
【0011】図3は、図1、図2にブロックで示す読取
部23の構成例を示した図である。X線画像が蓄積記録
された輝尽蛍光体パネル15は、搬送ローラ100によ
り図3に示す読取部内を矢印Y方向に搬送(副走査)さ
れる。またこの搬送(副走査)の間、レーザ光線101
から射出された励起光としてのレーザビーム102がガ
ルバノメータミラーもしくは回転多面鏡(ポリゴンミラ
ー)等のスキャナ103により繰り返し反射偏向され、
fθレンズ等のビーム形状補正用光学系104を経由
し、さらに反射ミラー105により反射された後輝尽蛍
光体パネル15上に照射され、これにより、輝尽蛍光体
パネル15がレーザビーム102により矢印X方向に繰
り返し走査(主走査)される。この走査の各点からは輝
尽蛍光体パネル15に蓄積記録されたX線画像を担持す
る輝尽発光光が放出される。この輝尽発光光は、光ファ
イバアレイ等の集光体106によって集光され、励起光
をカットするともに輝尽発光光を透過する光学フィルタ
107を経由して光電子増倍管108に導かれ、電気信
号に変換される。尚、輝尽発光光を、集光体106を用
いずに、例えば前面に輝尽発光光のみを透過する光学フ
ィルタが貼付されたCCD光センサ等を用いて直接受光
してもよい。
【0012】光電子増倍管108で得られた電気信号は
対数増幅器109により対数的に増幅された後A/D変
換器110でディジタルの画像信号Sに変換される。こ
のA/D変換器110は、A/D変換制御部113によ
ってそのサンプリングのタイミングが制御される。この
ディジタルの画像信号Sはフレームメモリー111に一
旦記憶された後、あるいはフレームメモリ111を経由
せず直接に磁気ディスクあるいは光ディスク等の記憶媒
体112に記憶される。その後この記憶媒体112に記
憶された画像信号が読み出されて図1,図2に示す画像
処理部25に入力される。もしくは、画像信号Sは、フ
レームメモリー111に一旦記憶された後、記憶媒体1
12を経由せずに、直接、画像処理部25に入力され
る。
【0013】この輝尽蛍光体を用いたシステムは、この
輝尽蛍光体に照射される放射線のエネルギーと励起光の
照射により放出される輝尽発光光の光量とが広いエネル
ギー範囲に亘って比例することが認められており、また
励起光の光量によりこの比率を変えることができ、した
がって、放射線露光量の変動に影響されない放射線画像
を得ることができ、撮影ミスを減少させることができ
る。また人体のX線画像を得るシステムにおいてはX線
撮影における人体の被曝線量を低減化することもでき
る。
【0014】またフィルムリーダを用いるシステム、お
よび輝尽蛍光体を用いるシステムではいずれもディジタ
ルの画像信号が得られるため、保管のためのスペースが
少なくて済み、また検索が容易であるという特色を有
し、さらに画像処理が可能であるという特色を有する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、周波
数処理に併用し、平滑化処理を行うことによりノイズの
増大は抑えられるが、その平滑化処理によって画像信号
の高周波成分も抑えられるので、同時に画像のぼけが生
じるという問題がある。X線画像の高周波ノイズは主に
X線による量子ノイズであり、これはX線量が小さいほ
ど大きい。輝尽蛍光体パネルを用いた画像読取装置の場
合には画像信号強度はX線量が大きいほど大きいため、
量子ノイズの大きさは、画像信号強度が小さいほど大き
い。
【0016】例えば、胸部X線画像においては画像信号
の大きい肺野部は画像信号の小さい心臓・縦隔部に比
べ、ノイズが小さく、したがって、肺野部についてはあ
まり平滑化する必要はなく、平滑化すると画像のぼけを
生じることになり、かえって逆効果である。本発明は、
従来の手法における上記の問題点を考慮し、量子ノイズ
の影響を抑え、かつ、画像に不必要なぼけを生じさせず
に周波数処理を行う画像処理装置を提供することを目的
とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の放射線画像処理装置は、被写体を透過した放射線に
より形成された画像を構成する多数の画素それぞれの放
射線透過量を表わす多数の画素データをS、前記画像上
の所定の画素を取り巻くマスク領域をM、該マスク領域
Mの内部の各画素の各重み係数をw、マスク領域Mの内
部の各画素の画素データSを各重み係数wで重み付けし
て互いに加算することにより求められるボケマスクデー
タをSus、画素データSもしくはボケマスクデータSus
を変数とする、変化しない領域を含むことが許容された
単調減少関数をK、画像処理後の画素データをQとした
とき、式 Q=S+K・(S−Sus) ……(1) に従う周波数処理を、前記所定の画素を順次変更しなが
ら実行する周波数処理部と、前記周波数処理の前後ある
いは該周波数処理と同時に前記画像の高周波成分を抑制
する平滑化処理を実行する平滑化処理部とを備えた放射
線画像処理装置において、変調伝達特性が互いに異なる
複数個の平滑化フィルタリング手段を備え、前記平滑化
処理部が前記画素データもしくは前記ボケマスクデータ
の値に応じて前記平滑化フィルタリング手段を切り換え
ながら切り換えられた平滑化フィルタリング手段により
該画素データの平滑化処理を行うものであることを特徴
とするものである。
【0018】ここで、上記複数の平滑化フィルタリング
手段は、上記周波数処理部におけるボケマスクデータS
usを求めるためのフィルタリング手段とは独立して設け
られたものであってもよく、あるいは、上記複数の平滑
化フィルタリング手段のうちの少なくとも1つが、上記
周波数処理部におけるボケマスクデータSusを求めるた
めのフィルタリング手段を兼ねたものであってもよい。
【0019】また上記平滑化処理部を、前記画素データ
の最小値と最大値との間に1つもしくは複数の閾値を設
定する閾値設定手段と、画素データと閾値とを比較する
比較手段と、比較手段における比較結果に応じて上記複
数の平滑化フィルタリング手段を切り換える切換手段と
を有する構成としてもよい。この場合に、上記閾値設定
手段により設定された閾値を、画素データSの最小値及
び最大値を含め、最小値側から順に、Thi (i=0,
1,2,…)とし、Thi ≦S<Thi+1 である画素デ
ータSに適用する平滑化フィルタリング手段の変調伝達
関数をHi (u)(i=0,1,2,…)(uは周波数
を表わす)とし、ナイキスト周波数をf n としたとき、
−fn <u<fn の範囲内において、 Hi (u)≦Hi+1 (u) ……(2) が満足されるものであることが好ましい。
【0020】また、上記画素データが人体の肺を被写体
とした画像の各画素値を表わす画素データである場合に
おいて、上記閾値設定手段が、肺野部と心臓・縦隔部と
の境界の画素値を、閾値の1つとして設定することが好
ましく、心臓部と縦隔部との境界の画素値を、もう1つ
の閾値として設定することも好ましい態様である。上記
閾値設定手段では、例えば画素データのヒストグラムを
求めそのヒストグラムの形状に基づいて閾値が設定され
る。
【0021】
【作用】本発明の放射線画像処理装置は、複数の平滑化
フィルタリング手段を備え、画素データの値に応じた平
滑化フィルタリング手段によりその画素データの平滑化
処理を行うものであるため、量子ノイズの目立つ画素値
の小さい画素データ、ないし全体として白っぽい(放射
線透過量の少ない)領域に対しては十分な平滑化が行な
われ、量子ノイズの目立たない画素値の大きい画素デー
タ、ないし全体として黒っぽい(放射線透過量の大き
い)領域に対しては画像のぼけを生じさせない程度の平
滑化に抑えられ、これにより、全体として高画質の画像
を得ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
4は、本発明の放射線画像処理装置の第1実施例のブロ
ック図であり、図1,図2の画像処理部25に相当す
る。図1,図2に示す読取部23で生成された画像信号
は、信号伝達経路24を経由して、図5に示す放射線画
像処理装置に入力され、データバス40を経由して画像
メモリ51に一旦入力される。画像メモリ51に入力さ
れた画像信号は、その後この画像メモリ51から読み出
され、周波数処理部55に入力される。周波数処理部5
5では、画像の各画素の画素値を表わす画素データS
(i,j)(i,j=1,2,……;i,jはそれぞれ
画像上の互いに交差する各所定方向にならぶ画素の番号
を表わす)、画像上のマスク領域をM∋(i=i〜i+
Q,j=j〜j+R)、マスク領域Mの内部の各画素の
画素値の重み係数をk(q,r)としたとき、各画素の
ボケマスクデータSus(i,j)を、
【0023】
【数1】
【0024】について求め、さらに強調係数Kとして画
素データSもしくはボケマスクデータSusを変数とす
る、変化しない領域を含むことが許容された単調減少関
数を採用して Q(i,j)=S(i,j)+K・{S(i,j)−Sus(i,j)} ……(4) に従って処理後の画素データQ(i,j)を求める周波
数処理が行われる。周波数処理部55で上記の周波数処
理の行われた後の画像信号は、今度は一旦画像メモリ5
2に格納される。
【0025】次に画像メモリ52から画像信号が読み出
され、ヒストグラム解析部54に入力され、画素データ
(i,j)のヒストグラムが求められる。図5は、ヒス
トグラムの一例を表わした図である。ここでは人体の胸
部画像のヒストグラムを示している。横軸は画素データ
Q(i,j)の画素値、縦軸はその画素値の画素データ
の出現頻度を表わしている。
【0026】図4に戻り説明を続行する。ヒストグラム
解析部54では、図5に示すようなヒストグラムが求め
られ、そのヒストグラムに基づいて、後述する平滑化フ
ィルタ56を切り換えるための閾値が求められる。この
閾値としては、例えば縦隔部と心臓部との境界の画素
値、心臓部と肺野部との境界の画素値等が選択される。
このヒストグラム解析部54で求められた閾値は閾値記
憶用メモリ57に格納される。
【0027】次に、画像メモリ52から再度画像信号が
各画素データ毎に順次読み出され、互いに変調伝達関数
が異なる複数の平滑化フィルタリング手段56に入力さ
れるとともに比較器58にも入力される。比較器58に
は、閾値記憶用メモリ57から読み出された閾値も入力
され、比較器58では入力された閾値と画素データの値
とが比較され、その比較結果に基づいてマルチプレクサ
59が切り換えられる。尚、比較器58において閾値と
比較される画像データとしては、平滑化のためのフィル
タのマスクの中央に位置する画素の画素データ、マスク
内の各画素の画素データの平均値、マスク内の各画素の
画素データの中央値等が用いられる。
【0028】図6は平滑化フィルタイリング手段56の
変調伝達関数を例示した図である。横軸uは空間周波数
軸でありfn はナイキスト周波数を表わしている。Hi
(u),Hi+1 (u)は、それぞれi番目,i+1番目
の平滑化フィルタリング手段56の変調伝達関数を表わ
しており、−fn <u<fn において、H i (u)≦H
i+1 (u)である。
【0029】画素データの最小値、最大値を含む閾値
を、最小値側から順にThi (i=0,1,2,…)と
したとき、図4に示す比較器58に入力されてきた画素
データSがThi-1 ≦S<Thi であるとき、マルチプ
レクサ59ではi番目の平滑化フィルタリング手段が選
択される。このような選択を行うことにより、画素値の
小さい画素データについては、量子ノイズに起因する画
像の粒状性が改善されるよう十分な平滑化が行われ、画
素値が大きい画素データについては、粒状性はさほど悪
くはないため平滑化が押えられ画像のぼけが防止され
る。
【0030】このようにして、図4に示すマルチプレク
サ59からはその画素データに応じた平滑化フィルタリ
ング手段56で平滑化処理の行われた画素データが出力
される。このマルチプレクサ59から出力された画素デ
ータは、データバス40を経由して順次画像メモリ53
に入力される。画像メモリ53に格納された画素データ
の集合としての画像信号は、その後画像メモリ53から
読み出され、図1,図2に示す画像表示部27に入力さ
れる。
【0031】図7は、本発明の放射線画像処理装置の第
2実施例のブロック図である。図4に示す第1実施例と
の相違点についてのみ説明する。図4に示す第1実施例
では、画像メモリ52から順次読出された画素データは
データバス40を経由して複数の平滑化フィルタリング
手段56に同時に入力されたが、この図7に示す第2実
施例では、データバス40と複数の平滑化フィルタリン
グ手段56との間にディマルチプレクサ60が備えられ
ており、データバス40が、比較器60における比較結
果に応じた平滑化フィルタリング手段56に接続され
る。これにより、複数の平滑化フィルタリング手段56
により同時に無駄なフィルタリング演算が実施されるこ
とが防止される。
【0032】図8は、本発明の放射線画像処理装置の第
3実施例のブロック図である。図4に示す第1実施例と
の相違点についてのみ説明する。図4に示す第1実施例
では、ハードウェアで構成された複数の平滑化フィルタ
リング手段56が備えられているが、この図8に示す第
3実施例には、単一のフィルタ演算部76が備えられて
おり、フィルタ演算部76では比較器58における比較
結果に応じたフィルタ係数がセットされ、そのセットさ
れたフィルタ係数に応じた平滑化フィルタリング処理が
行われる。すなわちこの実施例では、各フィルタ係数が
セットされたフィルタ演算部76が、本発明にいうそれ
ぞれの平滑化フィルタリング手段として観念される。
【0033】図9は、本発明の放射線画像処理装置の第
4の実施例のブロック図である。図8に示す第3実施例
との相違点について説明する。図8に示す第3実施例で
は周波数処理部55とフィルタ演算部76とが分離して
備えられているが、図9に示す第4実施例では、フィル
タ演算部85のみが備えられており、このフィルタ演算
部85が図8に示す周波数処理部55の演算機能も兼ね
備えたものとして構成されている。
【0034】前述した(3)式は、(4)式の周波数処
理のためのものであるが、(3)式は平滑化フィルタリ
ング演算の一種でもある。したがて図9に示す第4実施
例のフィルタ演算部76のように一つの演算部で周波数
処理と平滑化処理との双方を兼ねるように構成すること
ができ、これにより回路規模等の削減を図ることができ
る。
【0035】尚、以上の実施例は(3),(4)式に基
づく周波数処理を行った後に平滑化処理を行う例である
が、周波数処理より前に平滑化処理を行ってもよい。そ
の場合、平滑化フィルタリング手段を選択する際の選択
基準となる閾値は、信号伝達経路24を経由し入力され
てきた、周波数処理前の画像信号に基づいて定められ
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
放射線画像読取装置で読み取った画像信号に対し、量子
ノイズの影響を押え、かつ、画像のぼけを防ぐ周波数処
理が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】輝尽蛍光体パネルを用いたシステムの一構成例
を示した図である。
【図2】輝尽蛍光体パネルを用いた他のシステム構成例
を示した図である。
【図3】図1、図2にブロックで示す読取部23の構成
例を示した図である。
【図4】本発明の放射線の画像処理装置の第1実施例の
ブロック図である。
【図5】ヒストグラムの一例を表わした図である。
【図6】平滑化フィルタリング手段の変調伝達関数を例
示した図である。
【図7】本発明の放射線画像処理装置の第2実施例のブ
ロック図である。
【図8】本発明の放射線画像処理装置の第3実施例のブ
ロック図である。
【図9】本発明の放射線画像処理装置の第4の実施例の
ブロック図である。
【符号の説明】
40 データバス 51,52,53 画像メモリ 54 ヒストグラム解析部 55 周波数処理部 56 平滑化フィルタリング手段 57 閾値記憶用メモリ 58 比較器 59 マルチプレクサ 60 ディマルチプレクサ 76,85 フィルタ演算部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 1/00 H04N 5/32 9287−5L G06F 15/62 390 A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を透過した放射線により形成され
    た画像を構成する多数の画素それぞれの放射線透過量を
    表わす多数の画素データをS、前記画像上の所定の画素
    を取り巻くマスク領域をM、該マスク領域Mの内部の各
    画素の各重み係数をw、マスク領域Mの内部の各画素の
    画素データSを各重み係数wで重み付けして互いに加算
    することにより求められるボケマスクデータをSus、画
    素データSもしくはボケマスクデータSusを変数とす
    る、変化しない領域を含むことが許容された単調減少関
    数をK、画像処理後の画素データをQとしたとき、式 Q=S+K・(S−Sus) に従う周波数処理を、前記所定の画素を順次変更しなが
    ら実行する周波数処理部と、 前記周波数処理の前後あるいは該周波数処理と同時に前
    記画像の高周波成分を抑制する平滑化処理を実行する平
    滑化処理部とを備えた放射線画像処理装置において、 変調伝達特性が互いに異なる複数個の平滑化フィルタリ
    ング手段を備え、前記平滑化処理部が前記画素データも
    しくは前記ボケマスクデータの値に応じて前記平滑化フ
    ィルタリング手段を切り換えながら切り換えられた平滑
    化フィルタリング手段により該画素データの平滑化処理
    を行うものであることを特徴とする放射線画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記複数の平滑化フィルタリング手段
    が、前記周波数処理部における前記ボケマスクデータS
    usを求めるためのフィルタリング手段とは独立して設け
    られたものであることを特徴とする請求項1記載の放射
    線画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の平滑化フィルタリング手段の
    うちの少なくとも1つが、前記周波数処理部における前
    記ボケマスクデータSusを求めるためのフィルタリング
    手段を兼ねたものであることを特徴とする請求項1記載
    の放射線画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記平滑化処理部が、前記画素データの
    最小値と最大値との間に1つもしくは複数の閾値を設定
    する閾値設定手段と、前記画素データと前記閾値とを比
    較する比較手段と、該比較手段における比較結果に応じ
    て前記複数の平滑化フィルタリング手段を切り換える切
    換手段とを有することを特徴とする請求項1記載の放射
    線画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記閾値設定手段により設定された閾値
    を、前記画素データSの最小値及び最大値を含め、最小
    値側から順に、Thi (i=0,1,2,…)とし、T
    i ≦S<Thi+1 である画素データSに適用する前記
    平滑化フィルタリング手段の変調伝達関数をHi (u)
    (i=0,1,2,…)(uは周波数を表わす)とし、
    ナイキスト周波数をfn としたとき、−fn <u<fn
    の範囲内において、 Hi (u)≦Hi+1 (u) が満足されるものであることを特徴とする請求項4記載
    の放射線画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記画素データが人体の肺を被写体とし
    た画像の各画素値を表わす画素データである場合におい
    て、前記閾値設定手段が、肺野部と心臓・縦隔部との境
    界の画素値を、閾値の1つとして設定するものであるこ
    とを特徴とする請求項4記載の放射線画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記閾値設定手段が、心臓部と縦隔部と
    の境界の画素値を、もう1つの閾値として設定するもの
    であることを特徴とする請求項6記載の放射線画像処理
    装置。
  8. 【請求項8】 前記閾値設定手段が、前記画素データの
    ヒストグラムを求め該ヒストグラムの形状に基づいて閾
    値を設定するものであることを特徴とする請求項4記載
    の放射線画像処理装置。
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