JPH071552Y2 - オイルシール - Google Patents
オイルシールInfo
- Publication number
- JPH071552Y2 JPH071552Y2 JP1989018632U JP1863289U JPH071552Y2 JP H071552 Y2 JPH071552 Y2 JP H071552Y2 JP 1989018632 U JP1989018632 U JP 1989018632U JP 1863289 U JP1863289 U JP 1863289U JP H071552 Y2 JPH071552 Y2 JP H071552Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lip
- seal
- oil
- aqueous solution
- shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、オイルシールに係るものであり、詳しくは、
水溶液と油を分離封止するダブルリップ型オイルシール
のシールリップ構造に関するものである。
水溶液と油を分離封止するダブルリップ型オイルシール
のシールリップ構造に関するものである。
従来この種のオイルシールとしては、第２図に示す、略
Ｌ字状の断面形状を呈する金属製補強環にゴム様弾性体
を加硫接着し、ゴム様弾性体で製せられた水溶液を封止
する第１のシールリップと油を封止する第２のシールリ
ップを反対方向に向けて配列し、シールリップを軸へ押
圧するスプリングを装着したものが広く知られている。
Ｌ字状の断面形状を呈する金属製補強環にゴム様弾性体
を加硫接着し、ゴム様弾性体で製せられた水溶液を封止
する第１のシールリップと油を封止する第２のシールリ
ップを反対方向に向けて配列し、シールリップを軸へ押
圧するスプリングを装着したものが広く知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕 従来の技術で述べたものは、水溶液と油を分離封止する
ことができるものの、水溶液を封止する第１のシールリ
ップは潤滑不足となり、第１のシールリップのリップ先
端の摩耗を速めることとなり、締代を低下させ、長期間
安定した封止性能を維持できないという問題点を有して
いた。
ことができるものの、水溶液を封止する第１のシールリ
ップは潤滑不足となり、第１のシールリップのリップ先
端の摩耗を速めることとなり、締代を低下させ、長期間
安定した封止性能を維持できないという問題点を有して
いた。
本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、水溶
液を封止する第１のシールリップの潤滑不足を解消する
ことでリップ先端の摩耗を少なくし、長期間安定した封
止性能を有するオイルシールの構造を提供しようとする
ものである。
てなされたものであり、その目的とするところは、水溶
液を封止する第１のシールリップの潤滑不足を解消する
ことでリップ先端の摩耗を少なくし、長期間安定した封
止性能を有するオイルシールの構造を提供しようとする
ものである。
上記目的を達成するために、本考案におけるオイルシー
ルは、ゴム様弾性体により水溶液を封止する第１のシー
ルリップと油を封止する第２のシールリップを形成し、
第１のシールリップの水溶液側に、略軸方向に伸びた副
リップを一体に付設し、副リップの第１のシールリップ
側斜面に水溶液を押し戻す方向のスパラルリブを設け、
更に、油を封止する第２のシールリップは、第２のシー
ルリップを押圧するスプリングの中心線を第２のシール
リップのリップ先端より油側へずらし、該リップ先端と
軸とが成す斜面のうち、油側の斜面と軸との成す油面角
αを油側と反対の斜面と軸とが成すシール角βより小さ
くする構成と成すものである。
ルは、ゴム様弾性体により水溶液を封止する第１のシー
ルリップと油を封止する第２のシールリップを形成し、
第１のシールリップの水溶液側に、略軸方向に伸びた副
リップを一体に付設し、副リップの第１のシールリップ
側斜面に水溶液を押し戻す方向のスパラルリブを設け、
更に、油を封止する第２のシールリップは、第２のシー
ルリップを押圧するスプリングの中心線を第２のシール
リップのリップ先端より油側へずらし、該リップ先端と
軸とが成す斜面のうち、油側の斜面と軸との成す油面角
αを油側と反対の斜面と軸とが成すシール角βより小さ
くする構成と成すものである。
上記構成を備えたオイルシールによれば、軸が回転する
と第１のシールリップに付設したスパイラルリブ付きの
副リップにより水溶液を水溶液側へ押し戻すので第１の
シールリップと副リップとの間に形成される空間に負圧
が生じ、その結果第１のシールリップと副リップが軸へ
押圧され、第１のシールリップへの水溶液の侵入に対す
る強固な防止機能を示すとともに、第２のシールリップ
は油を極微量第１のシールリップ方向へ侵入させ、該侵
入した油が第１のシールリップに潤滑作用を与え、第１
のシールリップの摩耗を防止する作用をもたらす。
と第１のシールリップに付設したスパイラルリブ付きの
副リップにより水溶液を水溶液側へ押し戻すので第１の
シールリップと副リップとの間に形成される空間に負圧
が生じ、その結果第１のシールリップと副リップが軸へ
押圧され、第１のシールリップへの水溶液の侵入に対す
る強固な防止機能を示すとともに、第２のシールリップ
は油を極微量第１のシールリップ方向へ侵入させ、該侵
入した油が第１のシールリップに潤滑作用を与え、第１
のシールリップの摩耗を防止する作用をもたらす。
以下に本考案の実施例について図面を参照して説明す
る。
る。
第１図において、オイルシールはゴム様弾性体１と金属
製補強環２を加硫接着することで一体化し、スプリング
３を装着して構成されており、軸４と同芯に組合わされ
たハウジング５の間に装着される。
製補強環２を加硫接着することで一体化し、スプリング
３を装着して構成されており、軸４と同芯に組合わされ
たハウジング５の間に装着される。
さらに詳しくは、水溶液Ａ側と油Ｂ側の間を分離封止す
るために、ゴム様弾性体１で第１のシールリップ６と第
２のシールリップ７を形成し、水溶液Ａを封止する第１
のシールリップ６には第１のシールリップ６の軸４と接
触するリップ先端８から水溶液Ａ側へ略三角形の空間９
を有する環状の副リップ10を水溶液Ａ側へ設け、副リッ
プ10の軸４と接触するリップ先端11からの軸４とで成す
反水溶液側斜面12へ水溶液Ａを押し戻す方向のスパイラ
ルリブ13が設けられている。
るために、ゴム様弾性体１で第１のシールリップ６と第
２のシールリップ７を形成し、水溶液Ａを封止する第１
のシールリップ６には第１のシールリップ６の軸４と接
触するリップ先端８から水溶液Ａ側へ略三角形の空間９
を有する環状の副リップ10を水溶液Ａ側へ設け、副リッ
プ10の軸４と接触するリップ先端11からの軸４とで成す
反水溶液側斜面12へ水溶液Ａを押し戻す方向のスパイラ
ルリブ13が設けられている。
また、油Ｂを封止する第２のシールリップ７は、スプリ
ング３の中心を逆オフセット、即ち、第２のシールリッ
プ７の軸４と接触するリップ先端14より油Ｂ側にスプリ
ング３の中心線Ｃを有するように配置するとともに、第
２のシールリップ７と軸４とで形成する斜面15、16の軸
４との角度を、油Ｂ側の斜面15が軸４と成す油面角α
を、反油側の斜面16が軸４と成すシール角βより小さく
設けられている。
ング３の中心を逆オフセット、即ち、第２のシールリッ
プ７の軸４と接触するリップ先端14より油Ｂ側にスプリ
ング３の中心線Ｃを有するように配置するとともに、第
２のシールリップ７と軸４とで形成する斜面15、16の軸
４との角度を、油Ｂ側の斜面15が軸４と成す油面角α
を、反油側の斜面16が軸４と成すシール角βより小さく
設けられている。
比較実験例 本考案によるオイルシールと従来技術のオイルシールを
水冷式エンジンのウォーターポンプに組み込んで同一条
件による走行実験を行ったところ、従来技術のオイルシ
ールは走行距離1500kmで使用不能となり、本考案のオイ
ルシールは走行距離3500kmでも異常がなかった。
水冷式エンジンのウォーターポンプに組み込んで同一条
件による走行実験を行ったところ、従来技術のオイルシ
ールは走行距離1500kmで使用不能となり、本考案のオイ
ルシールは走行距離3500kmでも異常がなかった。
なお、本考案における副リップの形状、スパイラルリブ
の角度、高さ等は、前記実施例に限定されるものではな
く、必要に応じて変更するとよい。
の角度、高さ等は、前記実施例に限定されるものではな
く、必要に応じて変更するとよい。
以上の説明で明らかなように、本考案によれば、水溶液
を封止する第１のシールリップに付設したスパイラルリ
ブ付きの副リップにより、軸が回転すると水溶液を水溶
液側へ押し戻し、副リップと第１のシールリップ間の空
間が軸へ押圧され、軸の偏心追従性が格段に改善される
とともに水溶液の第１のシールリップへの侵入を防止す
る。また、第２のシールリップの油面角αをシール角β
より小さくする（逆オフセット）ことにより油を第１の
シールリップ方向へ極微量侵入させ、第１のシールリッ
プの潤滑不足を解消し、第１のシールリップの耐久性を
格段に向上させるという優れた効果を奏するものであ
る。
を封止する第１のシールリップに付設したスパイラルリ
ブ付きの副リップにより、軸が回転すると水溶液を水溶
液側へ押し戻し、副リップと第１のシールリップ間の空
間が軸へ押圧され、軸の偏心追従性が格段に改善される
とともに水溶液の第１のシールリップへの侵入を防止す
る。また、第２のシールリップの油面角αをシール角β
より小さくする（逆オフセット）ことにより油を第１の
シールリップ方向へ極微量侵入させ、第１のシールリッ
プの潤滑不足を解消し、第１のシールリップの耐久性を
格段に向上させるという優れた効果を奏するものであ
る。
第１図は本考案によるオイルシールの縦半断面図、第２
図は従来技術によるオイルシールの縦半断面図である。 １…ゴム様弾性体、２…金属製補強環 ３…スプリング、４…軸 ５…ハウジング、６…第１のシールリップ ７…第２のシールリップ ８…（第１のシールリップの）リップ先端 ９…空間 10…副リップ 11…（副リップの）リップ先端 12…斜面、13…スパイラルリブ 14…（第２のシールリップの）リップ先端 15…（第２のシールリップの油側）斜面 16…（第２のシールリップの反油側）斜面 Ａ…水溶液、Ｂ…油 Ｃ…（スプリングの）中心線 α…油面角、β…シール角
図は従来技術によるオイルシールの縦半断面図である。 １…ゴム様弾性体、２…金属製補強環 ３…スプリング、４…軸 ５…ハウジング、６…第１のシールリップ ７…第２のシールリップ ８…（第１のシールリップの）リップ先端 ９…空間 10…副リップ 11…（副リップの）リップ先端 12…斜面、13…スパイラルリブ 14…（第２のシールリップの）リップ先端 15…（第２のシールリップの油側）斜面 16…（第２のシールリップの反油側）斜面 Ａ…水溶液、Ｂ…油 Ｃ…（スプリングの）中心線 α…油面角、β…シール角
Claims (1)
- 【請求項１】水溶液（Ａ）と油（Ｂ）の２液を分離封止
するダブルリップ型のオイルシールにおいて、 水溶液（Ａ）を封止する第１のシールリップ（６）と油
（Ｂ）を封止する第２のシールリップ（７）を形成し、
前記第１のシールリップ（６）に、第１のシールリップ
（６）と一体的で水溶液Ａ側に突出した副リップ（10）
を付設するとともに、副リップ（10）の第１のシールリ
ップ（６）側斜面（12）に水溶液Ａを押し戻す方向のス
パイラルリブ（13）を設け、油Ｂを封止する第２のシー
ルリップ（７）を押圧するスプリング（３）の中心線
（Ｃ）をリップ先端（14）より油（Ｂ）側へずらし、第
２のシールリップ（７）と軸（４）とで成す斜面（15、
16）のうち、油（Ｂ）側の斜面（15）と軸（４）とが成
す油面角（α）を反対の斜面（16）と軸（４）とが成す
シール角（β）より小さくしたことを特徴とするオイル
シール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989018632U JPH071552Y2 (ja) | 1989-02-20 | 1989-02-20 | オイルシール |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989018632U JPH071552Y2 (ja) | 1989-02-20 | 1989-02-20 | オイルシール |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02109076U JPH02109076U (ja) | 1990-08-30 |
| JPH071552Y2 true JPH071552Y2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=31233451
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1989018632U Expired - Lifetime JPH071552Y2 (ja) | 1989-02-20 | 1989-02-20 | オイルシール |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH071552Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998002681A1 (fr) * | 1996-07-17 | 1998-01-22 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho | Structure d'etancheite pour arbre de compresseur |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3984432B2 (ja) * | 2001-04-11 | 2007-10-03 | 株式会社荒井製作所 | ウォ−タポンプ用シ−ル装置 |
| CN1853063B (zh) * | 2003-09-19 | 2010-06-23 | Nok株式会社 | 密封装置 |
| JP2012087892A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | Advics Co Ltd | 流体シールとそれを用いた軸シール装置とポンプ装置 |
| JP6063326B2 (ja) * | 2013-03-29 | 2017-01-18 | キーパー株式会社 | オイルシール |
| JP6775295B2 (ja) * | 2015-11-12 | 2020-10-28 | 光洋シーリングテクノ株式会社 | デフサイド用の密封装置 |
-
1989
- 1989-02-20 JP JP1989018632U patent/JPH071552Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998002681A1 (fr) * | 1996-07-17 | 1998-01-22 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho | Structure d'etancheite pour arbre de compresseur |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02109076U (ja) | 1990-08-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5649710A (en) | Unitized oil seals | |
| US6450503B1 (en) | Box-type seal assembly, in particular for vehicle axles | |
| US4449721A (en) | Split piston ring having stepped ends | |
| KR100417478B1 (ko) | 회전 샤프트 시일 | |
| US4049281A (en) | Unitized dual lip seal method | |
| GB2162909A (en) | Fluid seal unit | |
| US4878767A (en) | Sleeve bearing | |
| KR20080071160A (ko) | 밀봉장치 | |
| US3963248A (en) | Unitized dual lip seal | |
| JPH071552Y2 (ja) | オイルシール | |
| JP5892312B2 (ja) | 密封装置 | |
| CN201554779U (zh) | 汽车空调压缩机电磁离合器轴承密封装置 | |
| US3031198A (en) | Liquid seal for movable members | |
| US2797938A (en) | Floating seal | |
| JPH0223908Y2 (ja) | ||
| JPH0736212Y2 (ja) | ステアリング入力軸の密封装置 | |
| US2836450A (en) | Fluid seal | |
| JP2017207107A (ja) | 密封装置 | |
| JP3617694B2 (ja) | 密封装置 | |
| CN219623249U (zh) | 一种弹簧增强泛塞封密封圈 | |
| JP2005308204A (ja) | オイルシール | |
| JPS6221814Y2 (ja) | ||
| JP2020063823A (ja) | 密封装置 | |
| CN213332124U (zh) | 一种液压离合器分离***及车辆 | |
| CN220248685U (zh) | 一种滑动轴承用浮动式密封端盖 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |