JPH07152128A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JPH07152128A
JPH07152128A JP29696293A JP29696293A JPH07152128A JP H07152128 A JPH07152128 A JP H07152128A JP 29696293 A JP29696293 A JP 29696293A JP 29696293 A JP29696293 A JP 29696293A JP H07152128 A JPH07152128 A JP H07152128A
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JP
Japan
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group
silver halide
substituent
color
chemical
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JP29696293A
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Takahiko Nojima
隆彦 野島
Mitsuhiro Okumura
光広 奥村
Shuji Kida
修二 木田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、優れた色再現性と鮮鋭性を
有するハロゲン化銀写真感光材料を提供することにあ
る。 【構成】 原紙の両面に樹脂被覆層を設けてなる反射支
持体の一方の側に、ハロゲン化銀乳剤を含有するハロゲ
ン化銀乳剤層を少なくとも一層有するハロゲン化銀写真
感光材料において、該支持体と該ハロゲン化銀乳剤層の
間に、少なくとも一層の白色顔料を含有する親水性コロ
イド層を有し、かつ特定の写真用シアンカプラーの少な
くとも一種を該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層中
に含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感
光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀カラ−写
真感光材料に関するもので、詳しくは優れた色再現性、
鮮鋭性を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】カラー写真感光材料の普及とともに、高
品質な画像への要求が益々高まっている。 このような
状況にあって、カラープリント感光材料においては、色
再現性、鮮鋭性、画像保存性向上等の研究が従来より広
く行われてきた。
【0003】カラー写真感光材料においては、該材料を
露光後、発色現像することにより酸化された芳香族第一
級アミン現像薬とカプラーとが反応することにより画像
が形成される。一般にこの方法においては減色法による
色再現が用いられ、青、緑、赤を再現するためにはそれ
ぞれ補色関係にあるイエロー、マゼンタ、シアンの色画
像が形成される。
【0004】シアン色素の画像を形成するためにはシア
ンカプラーとして、フェノール系カプラーが一般的によ
く知られている。しかしながら、従来用いられるフェノ
ール系シアンカプラーは短波長領域に不正吸収をもち、
色再現性上好ましくない。
【0005】近年、フェノール系シアンカプラーの発色
性、その発色色素の画像保存性、色像の吸収特性などを
改良し、高い発色性、画像保存性、優れた色再現性を有
するシアンカプラーが提案されている。
【0006】EP(欧州特許)第249,453A号、同第30
4,856A号、同第320,778A号及び同第354,549A号等で
はイミダゾール型カプラーが提案されており、その発色
色素は短波長側の不正吸収が小さくなり、色再現が改善
されている。しかしながら、色再現性としては不十分で
あり、カップリング活性、画像保存性も実用上問題があ
る。
【0007】特開昭64-552号、同64-553号、同64-555
号、同64-556号、同64-557号に記載されているピラゾロ
アゾール系カプラーは、短波長不正吸収が従来のシアン
発色色素に比して改善されている。また、特開平4-2047
28号、同5-158196号、同5-165169号、同5-165170号では
5位に複素環基が置換したアシルアミノ基を有するウレ
イド系シアンカプラーが、特開平4-142537号、同4-2048
43号、同4-212151号等では感光材料中で凝集によりシャ
ープな分光吸収を有する色素を生成するナフトール系シ
アンカプラーが、また、特開平5-150418号、同5-150420
号、同5-150423号、同5-150424号ではピロロトリアゾー
ル系シアンカプラーが提案されており、青色及び緑色領
域の不要吸収の極めて小さい色再現性上優れた分光吸収
特性のシアン画像を与えるとともに、発色性、画像保存
性も改善されている。しかしながら、近年の感材の色再
現性への高度な要望に対しては不満足なものであった。
【0008】一方、発色色素の不正吸収を小さくし、色
素吸収をシャープ化する一つの因子として、皮膜中での
光散乱を抑えることも有用である。この点に関しては、
いわゆる鮮鋭性と密接な関係があり、鮮鋭性を高める種
々の方法は、また、色素吸収の半値幅を狭くし、ひいて
は色再現性を向上することが知られている。
【0009】鮮鋭性に及ぼす因子としては、一般にイラ
ジエーション及びハレーションが知られている。前者は
ゼラチン皮膜中に分散されたハロゲン化銀粒子やカプラ
ー等の油滴によって入射光が散乱されることによっても
たらされ、主としてゼラチン量、ハロゲン化銀量、油滴
量にその程度が依存し、又後者は支持体からの光反射の
程度に依存し、支持体の反射率や屈折率に依存する。
【0010】イラジエーション防止については、染料の
改良などが行われてきた。例えば特開昭50-145125号、
同52-20830号、同50-111641号、同61-148448号、同61-1
51650号、同62-275562号、同62-283336号明細書等に改
良が記載されている。
【0011】ハレーション防止としては、ハレーション
防止層を設ける方法が知られている。例えば特開昭55-3
3172号、同59-193447号、同62-33448号明細書などに改
良が記載されている。
【0012】しかしこれらの方法は鮮鋭性の向上ととも
に著しい感度の低下が発生し、この様な手段のみでは実
用的に充分な感度を維持しつつ鮮鋭性を向上させるのは
困難であった。
【0013】これらの困難のため、支持体の改良も検討
されてきた。カラープリント感光材料の支持体として、
近年は現像処理の迅速化のためにポリオレフィンを原紙
面にラミネートした耐水性支持体を用いられており、鮮
鋭性、白地のために写真乳剤側のポリオレフィン層には
酸化チタン等の白色顔料が分散させている。鮮鋭性向上
のためには、特開昭54-46035号、同64-18144号、特開平
2-71256号明細書等に示されている様に、写真乳剤を塗
布する側のポリオレフィン樹脂層に白色顔料を多く充填
した紙支持体を使用する技術を組み合わせることが有効
だが、充填率が高めるとポリエチレン層の平滑性悪化や
ポリエチレン層と乳剤層の接着性が悪くなるという重大
な欠点を有していた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た色再現性、鮮鋭性を有したハロゲン化銀写真感光材料
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
達成すべく、鋭意研究を行った結果以下のハロゲン化銀
感光材料により達成されることを見いだした。
【0016】すなわち、原紙の両面に樹脂被覆層を設け
てなる反射支持体の一方の側に、ハロゲン化銀乳剤を含
有するハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層有するハロ
ゲン化銀写真感光材料において、該支持体と該ハロゲン
化銀乳剤層の間に、少なくとも一層の白色顔料を含有す
る親水性コロイド層を有し、かつ前記一般式〔I〕「化
1」〜〔VIII〕「化5」のいずれかで表される写真用シ
アンカプラーの少なくとも一種を該ハロゲン化銀乳剤層
の少なくとも一層中に含有することを特徴とするハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】まず、本発明に係わる一般式〔I〕〜〔VII
I〕で示されるシアンカプラ−について説明する。これ
らのカプラーは公知の方法により各々合成することがで
きる。
【0019】本発明に係る一般式〔I〕で示されるピラ
ゾロアゾール環の活性点を除いた置換可能な位置に少な
くとも1つの電子写真吸引性基を有するピラゾロアゾー
ル型シアンカプラーを具体的に説明する。
【0020】ピラゾロアゾール型シアンカプラーとは、
ピラゾール環にアゾール環(ベンゼン環等を縮合してい
るものも含む)が縮合した縮合環、即ちピラゾロアゾー
ル環を有するシアンカプラーである。
【0021】ピラゾロアゾール環は、その活性点を除い
た置換可能な位置に少なくとも1つの電子吸引性の基を
有することにより、発色現像によってシアン色素を形成
するシアンカプラーとなる。
【0022】ピラゾロアゾール環の活性点を除いた置換
可能な他の位置には、他の任意の置換基を有していても
よい。ピラゾロアゾール環の活性点とは、発色現像の結
果形成される発色現像主薬の酸化体との反応により離脱
しうる水素または置換基が結合している位置をいう。
【0023】本発明の電子吸引性の基とは、ピラゾロア
ゾール型シアンカプラーが、現像主薬酸化体と反応し、
メタノール中に溶解して測定した時に580〜700nmの間に
吸収極大を有する色素を形成するような強さの電子吸引
力を持つ置換基を意味している。電子吸引性基は各々単
独で、上記した、電子吸引力を有していてもよいし、ま
た、共同して、上記の電子吸引力を有していてもよい。
【0024】本発明のピラゾロアゾール型シアンカプラ
ーは下記一般式〔I〕で表される。
【0025】
【化6】
【0026】〔式中、R11は水素原子または1価の置換
基を表し、R12は1価の置換基を表す。R12は1価の置
換基を表す。mは置換基R12の数を示す。mが0のとき
11は電子吸引性基を表し、mが1又は2以上のとき、
11およびR12の少なくとも1つは電子吸引性基を表
す。mが2以上のとき、複数のR12は同じでも異なって
いてもよい。
【0027】Z11はベンゼン環等が縮合していてもよい
含窒素複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
す。
【0028】X11は水素原子又は発色現像主薬の酸化体
との反応により離脱し得る置換基を表す。
【0029】本発明に係る電子吸引性基とは、好ましく
は Hammett によって定義された置換基定数δpが、+0.
20以上の置換基であり、具体的には、スルホニル、スル
フィニル、スルホニルオキシ、スルファモイル、ホスホ
リル、カルバモイル、アシル、アシルオキシ、オキシカ
ルボニル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン化
アルコキシ、ハロゲン化アリールオキシ、ピロリル、テ
トラゾリル等の各基及びハロゲン原子等が挙げられる。
【0030】スルホニル基としては、アルキルスルホニ
ル、アリールスルホニル、又、ハロゲン化アルキルスル
ホニル、ハロゲン化アリールスルホニル等の基が挙げら
れる。
【0031】スルフィニル基としては、アルキルスルフ
ィニル、アリールスルフィニル等の基が挙げられる。
【0032】スルホニルオキシ基としては、アルキルス
ルホニルオキシ、アリールスルホニルオキシ等の基が挙
げられる。
【0033】スルファモイル基としては、N,N-ジアルキ
ルスルファモイル、N,N-ジアリールスルファモイル、N-
アルキル-N-アリールスルファモイル等の基が挙げられ
る。
【0034】ホスホリル基としては、アルコキシホスホ
リル、アリールオキシホスホリル、アルキルホスホリ
ル、アリールホスホリル等の基が挙げられる。
【0035】カルバモイル基としては、N,N-ジアルキル
カルバモイル、N,N-ジアリールカルバモイル、N-アルキ
ル-N-アリールカルバモイル等の基が挙げられる。
【0036】アシル基としては、アルキルカルボニル、
アリールカルボニル等の基が挙げられる。
【0037】アシルオキシ基としては、アルキルカルボ
ニルオキシ等が好ましい。
【0038】オキシカルボニル基としては、アルコキシ
カルボニル、アリールオキシカルボニル等の基が挙げら
れる。
【0039】ハロゲン化アルコキシ基としては、α-ハ
ロゲン化アルコキシ基が好ましい。
【0040】ハロゲン化アリールオキシ基としては、テ
トラフルオロアリールオキシ、ペンタフルオロアリール
オキシ等の各基が好ましい。
【0041】ピロリル基としては、1-ピロリル等の基が
挙げられる。
【0042】テトラゾリル基としては、1-テトラゾリル
等の基が挙げられる。
【0043】上記置換基の他に、トリフルオロメチル
基、ヘプタフルオロ-イソ-プロピル基、ノニルフルオロ
-t-ブチル基や、テトラフルオロアリール基、ペンタフ
ルオロアリール基なども好ましく用いられる。
【0044】一般式〔I〕において、R11又はR12が表
す置換基のうち、電子吸引性基以外の置換基としては種
々のものを挙げることができ、特に制限はないが代表的
なものとして、アルキル、アリール、アニリノ、アシル
アミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチ
オ、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、
アルキニル、複素環、アルコキシ、アリールオキシ、複
素環オキシ、シロキシ、アミノ、アルキルアミノ、イミ
ド、ウレイド、スルファモイルアミノ、アルコキシカル
ボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アル
コキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、複素環
チオ、チオウレイド、ヒドロキシ及びメルカプトの各
基、ならびにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残
基等が挙げられる。
【0045】上記アルキル基としては、炭素数1〜32の
ものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。
【0046】アリール基としては、フェニル基が好まし
い。
【0047】アシルアミノ基としては、アルキルカルボ
ニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基等が挙げら
れる。
【0048】スルホンアミド基としては、アルキルスル
ホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げ
られる。
【0049】アルキルチオ基、アリールチオ基における
アルキル成分、アリール成分は上記のアルキル基、アリ
ール基が挙げられる。
【0050】アルケニル基としては、炭素数2〜32のも
の、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、特に5〜
7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐でも
よい。
【0051】シクロアルケニル基としては、炭素数3〜
12、特に5〜7のものが好ましい。
【0052】ウレイド基としてはアルキルウレイド基、
アリールウレイド基等;スルファモイルアミノ基として
はアルキルスルファモイルアミノ基、アリールスルファ
モイルアミノ基等;複素環基としては5〜7員のものが
好ましく、具体的には、2-フリル基、2-チエニル基、2-
ピリミジニル基、2-ベンゾチアゾリル基等;複素環オキ
シ基としては5〜7員の複素環を有するものが好まし
く、例えば3,4,5,6-テトラヒドロピラニル-2-オキシ
基、1-フェニルテトラゾール-5-オキシ基等;複素環チ
オ基としては、5〜7員の複素環チオ基が好ましく、例
えば2-ピリジルチオ基、2-ベンゾチアゾリルチオ基、2,
4-ジフェノキシ-1,3,5-トリアゾール-6-チオ基等;シロ
キシ基としてはトリメチルシロキシ基、トリエチルシロ
キシ基、ジメチルブチルシロキシ基等;イミド基として
はコハク酸イミド基、3-ヘプタデシルコハク酸イミド
基、フタルイミド基、グルタルイミド基等;スピロ化合
物残基としてはスピロ[3,3]ヘプタン-1-イル等;有橋炭
化水素化合物残基としてはビシクロ[2,2,1]ヘプタン-1-
イル、トリシクロ[3,1,13,7]デカン-1-イル、7,7-ジメ
チル-ビシクロ[2,2,1]ヘプタン-1-イル等が挙げられ
る。
【0053】これらの基は、更に長鎖炭化水素基やポリ
マー残基等の耐拡散性基などの置換基を含んでいてもよ
い。
【0054】一般式〔I〕において、X11の表す発色現
像主薬の酸化体との反応により離脱し得る基としては、
例えばハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、弗素原子
等)及びアルコキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、
アシルオキシ、スルホニルオキシ、アルコキシカルボニ
ルオキシ、アリールオキシカルボニル、アルキルオキザ
リルオキシ、アルコキシオキザリルオキシ、アルキルチ
オ、アリールチオ、複素環チオ、アルキルオキシチオカ
ルボニルチオ、アシルアミノ、スルホンアミド、N原子
で結合した含窒素複素環、アルキルオキシカルボニルア
ミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、カルボキシ
ル、
【0055】
【化7】
【0056】(R11′、R12′は前記R11およびR12
同義であり、Rg及びRhは水素原子、アルキル基、アリ
ール基又は複素環基を表し、Z11′は前記Z11と同義で
ある。)等の各基が挙げられるが、好ましくは水素原
子、ハロゲン原子である。これらのうちX11で表される
特に好ましいものは、水素原子及びアルコキシ、アリー
ルオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、N原子で結合
した含窒素複素環基である。
【0057】一般式〔I〕において、Z11により形成さ
れる含窒素複素環としては、ピラゾール環、イミダゾー
ル環、ベンズイミダゾール環、トリアゾール環、又はテ
トラゾール環等が挙げられる。
【0058】一般式〔I〕で表される化合物を更に具体
的に記すと下記一般式〔I−1〕〜〔I−7〕により表
される。
【0059】
【化8】
【0060】上記一般式において、〔I−1〕中R1
びR3のうちの少なくとも一つ、〔I−2〕中R1及びR
4のうちの少なくとも一つ、〔I−3〕中R1、R5及び
6のうちの少なくとも一つ、〔I−4〕中R1、R7
びR8のうちの少なくとも一つ、〔I−5〕中R1及びR
9のうちの少なくとも一つ、〔I−6〕中R1、〔I−
7〕中R1及びR10のうちの少なくとも一つは、電子吸
引性の基である。
【0061】X1は一般式〔I〕におけるX11と同義であ
り、pは0〜4の整数を表す。Yは水素原子又は置換基
を表し、Yが表す置換基の好ましいものは、例えば本発
明の化合物が現像主薬酸化体と反応する以前に該シアン
カプラーから離脱するものであって、例えば特開昭61-2
28444号等に記載されているような、アルカリ条件下で
離脱しうる基や、特開昭56-133734号等に記載されてい
るような、現像主薬酸化体との反応によりカップリング
・オフする置換基を挙げることができる。好ましいYは
水素原子である。
【0062】又、一般式〔I−1〕〜〔I−7〕におい
て、R1〜R10のうち、電子吸引性基でないものは水素
原子又は置換基を表し、又、R10のうち電子吸引性基で
ないものは、置換基として特に制限はなく、具体的には
一般式〔I〕において、R11又はR12が電子吸引性基以
外である場合に、R11又はR12が表す置換基として述べ
たものが挙げられる。
【0063】本発明に係る電子吸引性基を有するシアン
カプラーは、特願昭62-47323号、同62-53417号、同62-6
2162号、同62-53418号、同62-62163号、同62-48895号、
同62-99950号等の各明細書に記載されている方法に従っ
て容易に合成することができる。
【0064】本発明のカプラーは通常ハロゲン化銀1モ
ル当たり、1×10-3モル〜1モル、好ましくは1×10-2
モル〜8×10-1モルの範囲で用いることができる。
【0065】また、本発明のカプラーは他の種類のシア
ンカプラーと併用することもできる。
【0066】本発明のシアンカプラーには、通常シアン
色素形成カプラーにおいて用いられる方法及び技術が同
様に適用できる。典型的には、本発明のシアンカプラー
をハロゲン化銀乳剤に配合し、この乳剤を支持体上に塗
布して本発明のカラー感光材料を形成する。
【0067】以下に、本発明に係る一般式〔I〕で示さ
れるピラゾロアゾール型シアンカプラーの代表的具体例
を示す。
【0068】
【化9】
【0069】
【化10】
【0070】
【化11】
【0071】
【化12】
【0072】
【化13】
【0073】
【化14】
【0074】
【化15】
【0075】
【化16】
【0076】
【化17】
【0077】本発明に係る一般式〔II〕で表されるシア
ンカプラーを説明する。
【0078】
【化18】
【0079】〔式中、R21およびY21は水素原子または
置換基を表し、X21は水素原子または発色現像主薬の酸
化体との反応により離脱する置換基を表す。
【0080】Z21は>N−Y21と共に該ピラゾール環と縮
環して含窒素複素6員環を形成するのに必要な非金属原
子群を表し、該6員環は置換基を有していてもよく、該
ピラゾール環以外にベンゼン環と縮環していてもよ
い。〕 本発明のシアンカプラーは、ピラゾール環と縮環して、
複素6員環を形成した構造を有するもので、R21の表す
置換基としては、特に制限はなく、代表的なものとして
はアルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スル
ホンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニ
ル、シクロアルキル等の各基が挙げられるが、この他に
ハロゲン原子及びシクロアルケニル、アルキニル、複素
環、スルホニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、
カルバモイル、スルファモイル、シアノ、アルコキシ、
スルホニルオキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、シ
ロキシ、アシルオキシ、カルバモイルオキシ、アミノ、
アルキルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモイルア
ミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカ
ルボニルアミノ、アルコキシカルボニル、アリールオキ
シカルボニル、複素環チオ、チオウレイド、カルボキシ
ル、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロ、スルホン酸等の
各基、ならびにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物
残基等も挙げられる。
【0081】R21で表されるアルキル基としては、炭素
数1〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。
【0082】R21で表されるアリール基としては、フェ
ニル基が好ましい。
【0083】R21で表されるアシルアミノ基としては、
アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミ
ノ基等が挙げられる。
【0084】R21で表されるスルホンアミド基として
は、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニル
アミノ基等が挙げられる。
【0085】R21で表されるアルキルチオ基、アリール
チオ基におけるアルキル成分、アリール成分は上記Rで
表されるアルキル基、アリール基が挙げられる。
【0086】R21で表されるアルケニル基としては、炭
素数2〜32のもの、シクロアルキル基としては炭素数3
〜12、特に5〜7のものが好ましく、アルケニル基は直
鎖でも分岐でもよい。
【0087】R21で表されるシクロアルケニル基として
は、炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましい。
【0088】R21で表されるスルホニル基としてはアル
キルスルホニル基、アリールスルホニル基等;スルフィ
ニル基としてはアルキルスルフィニル基、アリールスル
フィニル基等;ホスホニル基としてはアルキルホスホニ
ル、アルコキシホスホニル基、アリールオキシホスホニ
ル基、アリールホスホニル基等;アシル基としてはアル
キルカルボニル基、アリールカルボニル基等;カルバモ
イル基としてはアルキルカルバモイル基、アリールカル
バモイル基等;スルファモイル基としてはアルキルスル
ファモイル基、アリールスルファモイル基等;アシルオ
キシ基としてはアルキルカルボニルオキシ基、アリール
カルボニルオキシ基等;カルバモイルオキシ基としては
アルキルカルバモイルオキシ基、アリールカルバモイル
オキシ基等;ウレイド基としてはアルキルウレイド基、
アリールウレイド基等;スルファモイルアミノ基として
はアルキルスルファモイルアミノ基、アリールスルファ
モイルアミノ基等;複素環基としては5〜7員のものが
好ましく、具体的には、2-フリル基、2-チエニル基、2-
ピリミジニル基、2-ベンゾチアゾリル基、1-ピロリル
基、1-テトラゾリル基等;複素環オキシ基としては5〜
7員の複素環を有するものが好ましく、例えば3,4,5,6-
テトラヒドロピラニル-2-オキシ基、1-フェニルテトラ
ゾール-5-オキシ基等;複素環チオ基としては5〜7員
の複素環チオ基が好ましく、例えば2-ピリジルチオ基、
2-ベンゾチアゾリルチオ基、2,4-ジフェノキシ-1,3,5-
トリアゾール-6-チオ基等;シロキシ基としてはトリメ
チルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、ジメチルブチ
ルシロキシ基等;イミド基としてはコハク酸イミド基、
3-ヘプタデシルコハク酸イミド基、フタルイミド基、グ
ルタルイミド基等;スピロ化合物残基としてはスピロ
[3,3]ヘプタン-1-イル等;有橋炭化水素化合物残基とし
てはビシクロ[2,2,1]ヘプタン-1-イル、トリシクロ[3,
1,13,7]デカン-1-イル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2,2,1]
ヘプタン-1-イル等が挙げられる。
【0089】上記の基は、更に長鎖炭化水素基やポリマ
ー残基などの耐拡散性基等の置換基を有していてもよ
い。
【0090】X21の表す発色現像主薬の酸化体との反応
により離脱しうる基としては、例えばハロゲン原子(塩
素原子、臭素原子、弗素原子等)及びアルコキシ、アリ
ールオキシ、複素環オキシ、アシルオキシ、スルホニル
オキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシ
カルボニル、アルキルオキザリルオキシ、アルコキシオ
キザリルオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、複素環
チオ、アルキルオキシチオカルボニルチオ、アシルアミ
ノ、スルホンアミド、N原子で結合した含窒素複素環、
アルキルオキシカルボニルアミノ、アリールオキシカル
ボニルアミノ、カルボキシル、
【0091】
【化19】
【0092】(R′は前記Rと同義であり、Z′は前記
21と同義であり、Ra及びRbは水素原子、アリール
基、アルキル基又は複素環基を表す)等の各基が挙げら
れる。
【0093】本発明のシアンカプラーの好ましい具体例
は下記一般式〔II−a〕によって示される。
【0094】
【化20】
【0095】〔式中、Z″は該ピラゾール環と縮環し
て、少なくとも一つの>N−Y″および少なくとも一つの
カルボニル基もしくは少なくとも一つのスルホニル基を
含んで含窒素6員環を形成するのに必要な非金属原子群
を表し、該6員環は置換基を有してもよく、該ピラゾー
ル環以外にベンゼン環と縮環していてもよい。
【0096】R″及びY″は水素原子又は置換基を表
し、X″は水素原子または発色現像主薬の酸化体との反
応により離脱する置換基を表す。〕本発明のシアンカプ
ラーについて更に詳しく説明する。
【0097】一般式〔II〕において、Z21が形成する含
窒素複素6員環は、好ましくは6π電子系あるいは8π
電子系であり、少なくとも一つの>N−Y−を含んで1〜
4個の窒素原子を含有しており、該6員環が含む少なく
とも一つのカルボニル基とは>C=Oや>C=S等の基を表
す。又、該6員環が含む少なくとも一つのスルホニル基
とは>S(=O)2の基を表す。
【0098】一般式〔II〕において、Y21は水素原子又
は置換基を表し、Y21が表す置換基の好ましいものは、
例えば本発明の化合物が、現像主薬酸化体と反応した
後、前記化合物から脱離するものであるが、例えばY21
が表す置換基は、特開昭61-228444号公報等に記載され
ているような、アルカリ条件下で、離脱しうる基や、特
開昭56-133734号公報等に記載されているような、現像
主薬酸化体との反応によりカップリング・オフする置換
基等が挙げられるが、好ましくはY21は水素原子であ
る。
【0099】本発明のシアンカプラーのうち、好ましい
具体例としては、下記一般式〔B〕〜〔N〕で表される
化合物が挙げられる。
【0100】
【化21】
【0101】
【化22】
【0102】〔式中、R1、R2及びR3は一般式〔II〕
におけるR21と同義であり、Xは一般式〔II〕におれる
21と同義であり、Yは一般式〔II〕におけるY21と同
義である。一般式〔B〕、〔G〕、〔L〕において、n
は0〜4の整数を表し、nが2〜4の整数のとき、複数
のR2は同じでも異なってもよい。
【0103】一般式〔K〕、〔M〕及び〔N〕における
2及びR3は一般式〔II〕におけるR21と同義である
が、ただしR2がヒドロキシル基であることはない。
【0104】Z2′′′は複素環を形成するのに必要な
原子群を表す。〕 R2及びR3が表す基として好ましいものは、例えばアル
キル基、アリール基、カルボキシル基、オキシカルボニ
ル基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
ミノ基、アミド基及びスルホンアミド基等の各基ならび
に水素原子、ハロゲン原子等である。
【0105】以下に、一般式〔II〕で示される本発明の
シアンカプラーの例を示すが、本発明はこれらによっ
て、限定されない。
【0106】
【化23】
【0107】
【化24】
【0108】
【化25】
【0109】
【化26】
【0110】
【化27】
【0111】
【化28】
【0112】
【化29】
【0113】
【化30】
【0114】
【化31】
【0115】
【化32】
【0116】
【化33】
【0117】
【化34】
【0118】
【化35】
【0119】
【化36】
【0120】
【化37】
【0121】本発明に係る一般式〔III〕〜〔VI〕で示
されるシアンカプラーについて説明する。
【0122】
【化38】
【0123】一般式〔III〕〜〔VI〕の各々において、
31,R32及びR33の各々の表す置換基としては特に制
限はないが、代表的には、アルキル、アリール、アニリ
ノ、アシルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、ア
リールチオ、アルケニル、シクロアルキル等の各基が挙
げられるが、この他にハロゲン原子及びシクロアルケニ
ル、アルキニル、複素環、スルホニル、スルフィニル、
ホスホニル、アシル、カルバモイル、スルファモイル、
シアノ、アルコキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、
シロキシ、アシルオキシ、スルホニルオキシ、カルバモ
イルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイ
ド、スルファモイルアミノ、アルコキシカルボニルアミ
ノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカル
ボニル、アリールオキシカルボニル、複素環チオ、チオ
ウレイド、カルボキシ、ヒドロキシ、メルカプト、ニト
ロ、スルホ等の各基、ならびにスピロ化合物残基、有橋
炭化水素化合物残基等も挙げられる。
【0124】以下、R31〜R33の各々で表される各基に
おいて、アルキル基としては、炭素数1〜32のものが好
ましく、直鎖でも分岐でもよい。
【0125】アリール基としては、フェニル基が好まし
い。
【0126】アシルアミノ基としては、アルキルカルボ
ニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基等が挙げら
れる。
【0127】スルホンアミド基としては、アルキルスル
ホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げ
られる。
【0128】アルキルチオ基、アリールチオ基における
アルキル成分、アリール成分は上記アルキル基、アリー
ル基として挙げたものと同様のものが挙げられる。
【0129】アルケニル基としては、炭素数2〜32のも
の、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、特に5〜
7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐でも
よい。
【0130】シクロアルケニル基としては、炭素数3〜
12、特に5〜7のものが好ましい。スルホニル基として
はアルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等;ス
ルフィニル基としてはアルキルスルフィニル基、アリー
ルスルフィニル基等;ホスホニル基としてはアルキルホ
スホニル基、アルコキシホスホニル基、アリールオキシ
ホスホニル基、アリールホスホニル基等;アシル基とし
てはアルキルカルボニル基、アリールカルボニル基等;
カルバモイル基としてはアルキルカルバモイル基、アリ
ールカルバモイル基等;スルファモイル基としてはアル
キルスルファモイル基、アリールスルファモイル基等;
アシルオキシ基としてはアルキルカルボニルオキシ基、
アリールカルボニルオキシ基等;スルホニルオキシ基と
しては、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ
ニルオキシ基等;カルバモイルオキシ基としてはアルキ
ルカルバモイルオキシ基、アリールカルバモイルオキシ
基等;ウレイド基としてはアルキルウレイド基、アリー
ルウレイド基等;スルファモイルアミノ基としてはアル
キルスルファモイルアミノ基、アリールスルファモイル
アミノ基等;複素環基としては5〜7員のものが好まし
く、具体的には2-フリル基、2-チエニル基、2-ピリミジ
ニル基、2-ベンゾチアゾリル基、1-ピロリル基、1-テト
ラゾリル基等;複素環オキシ基としては5〜7員の複素
環を有するものが好ましく、例えば3,4,5,6-テトラヒド
ロピラニル-2-オキシ基、1-フェニルテトラゾール-5-オ
キシ基等;複素環チオ基としては、5〜7員の複素環チ
オ基が好ましく、例えば2-ピリジルチオ基、2-ベンゾチ
アゾリルチオ基、2,4-ジフェノキシ-1,3,5-トリアゾー
ル-6-チオ基等;シロキシ基としてはトリメチルシロキ
シ基、トリエチルシロキシ基、ジメチルブチルシロキシ
基等;イミド基としてはコハク酸イミド基、3-ヘプタデ
シルコハク酸イミド基、フタルイミド基、グルタルイミ
ド基等;スピロ化合物残基としてはスピロ[3,3]ヘプ
タン-1-イル等;有橋炭化水素化合物残基としてはビシ
クロ[2,2,1]ヘプタン-1-イル、トリシクロ[3,3,1,1
37]デカン-1-イル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2,2,1]
ヘプタン-1-イル等が挙げられる。
【0131】上記の基は、さらに長鎖炭化水素基やポリ
マー残基などの耐拡散性基等の置換基を有してもよい。
【0132】R32およびR33の表す置換基のうち好まし
くはハメットの置換定数σpが0.3以上の電子吸引性基で
あり、このような置換基としては代表的には、シアノ
基、ニトロ基、スルホニル基(例えばオクチルスルホニ
ル基、フェニルスルホニル基、トルフルオロメチルスル
ホニル基、ペンタフルオロフェニルスルホニル基等)、
β-カルボキシビニル基、スルフィニル基(例えばt-ブ
チルスルフィニル基、トリルスルフィニル基、トリフル
オロメチルスルフィニル基、ペンタフルオロフェニルス
ルフィニル基等)、β,β-ジシアノビニル基、ハロゲン
化アルキル基(例えばトリフルオロメチル基、パーフル
オロオクチル基、ω-ヒドロパーフルオロドデシル基
等)、ホルミル基、カルボキシ基、カルボニル基(例え
ばアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリフル
オロアセチル基等)、アルキル及びアリールオキシカル
ボニル基(例えばエトキシカルボニル基、フェノキシカ
ルボニル基等)、1-テトラゾリル基、5-クロル-1-テト
ラゾリル基、カルバモイル基(例えばドデシルカルバモ
イル基、フェニルカルバモイル基等)、スルファモイル
基(例えばトリフルオロメチルスルファモイル基、フェ
ニルスルファモイル基、エチルスルファモイル基等)な
どが挙げられる。
【0133】これらR32およびR33の表す置換基のう
ち、特に好ましいのはアルキルおよびアリールオキシカ
ルボニル基である。
【0134】一般式〔III〕〜〔VI〕の各々において、
EWGの表わす置換基はハメットの置換基定数σp
0.3以上の電子吸引性基であり、このような置換基とし
ては代表的には、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基
(例えばオクチルスルホニル基、フェニルスルホニル
基、トルフルオロメチルスルホニル基、ペンタフルオロ
フェニルスルホニル基等)、β-カルボキシビニル基、
スルフィニル基(例えばt-ブチルスルフィニル基、トリ
ルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル
基、ペンタフルオロフェニルスルフィニル基等)、β,
β-ジシアノビニル基、ハロゲン化アルキル基(例えば
トリフルオロメチル基、パーフルオロオクチル基、ω-
ヒドロパーフルオロドデシル基等)、ホルミル基、カル
ボキシル基、カルボニル基(例えばアセチル基、ピバロ
イル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基等)、
アルキル及びアリールオキシカルボニル基(例えばエト
キシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等)、1-テ
トラゾリル基、5-クロル-1-テトラゾリル基、カルバモ
イル基(例えばドデシルカルバモイル基、フェニルカル
バモイル基等)、スルファモイル基(例えばトリフルオ
ロメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル
基、エチルスルファモイル基等)などが挙げられる。
【0135】EWGの表す置換基のうち好ましいのは、
シアノ基、スルホニル基、スルフィニル基、ハロゲン化
アルキル基である。
【0136】X31の表す発色現像主薬の酸化体との反応
により離脱しうる基としては、例えばハロゲン原子(塩
素原子、臭素原子、弗素原子等)及びアルキレン、アル
コキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、アシルオキ
シ、スルホニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、
アリールオキシカルボニル、アルキルオキザリルオキ
シ、アルコキシオキザリルオキシ、アルキルチオ、アリ
ールチオ、複素環チオ、アルキルオキシチオカルボニル
チオ、アシルアミノ、スルホンアミド、N原子で結合し
た含窒素複素環、アルキルオキシカルボニルアミノ、ア
リールオキシカルボニルアミノ、カルボキシル等の各基
が挙げられる。X31で表わされる基としては好ましくは
水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アルキルチオ基、アリールチオ基又はN原子で結
合した含窒素複素環である。
【0137】Y31は水素原子または置換基を表すが、置
換基として好ましいものは、現像主薬酸化体と反応した
後に脱離するもので、例えばY31が表す置換基として
は、特開昭61-228444号公報等に記載されているような
アルカリ条件下で、離脱しうる基や特開昭56-133734号
公報等に記載されているような現像主薬酸化体との反応
により、カップリング・オフする置換基等が挙げられる
が、好ましくはY31は水素原子である場合である。
【0138】以下に、一般式〔III〕〜〔VI〕の各々で
表される写真用シアンカプラーの代表的具体例を示す。
【0139】
【化39】
【0140】
【化40】
【0141】
【化41】
【0142】
【化42】
【0143】
【化43】
【0144】次に本発明に係わる一般式〔VII〕のシア
ンカプラーについて説明する。
【0145】
【化44】
【0146】〔式中、Aはバラスト基が4位以外の位置
で結合する1-ナフトール型シアンカプラーを表し、置換
基(B)は、Aの2位に結合している。R71は水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロ
アルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アミノ基ま
たはアリール基を、R72はべンゼン環に置換可能な基
を、R73及びR74は水素原子、アルキル基、アリール
基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはアリールオキシ
基を、lは0〜4の整数を、mは0〜4の整数をそれぞ
れ表わす。〕 本発明において用いられる前記シアンカプラーは好まし
くは下記ー般式〔VII′〕または〔VII″〕により表され
る。
【0147】
【化45】
【0148】〔式中、R1は水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラル
キル基、アルコキシ基、アミノ基又はアリール基を、R
2はベンゼン環に置換可能な基を、R3及びR4は水素原
子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキ
シ基またはアリールオキシ基を、R5はナフタレン環上
に置換可能な基を、Ballはバラスト基を、Xは水素原子
またはカップリング離脱基を、1は、0〜4の整数を、
mは0〜4の整数をそれぞれ表す。〕
【0149】
【化46】
【0150】〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、Bal
l、l及びXは一般式〔VII′〕における定義に同義であ
り、0〜3の整数を、pは0〜5の整数をそれぞれ表
す。〕 一般式〔VII′〕〔VII″〕において、R1は好ましくは
水素原子、炭素原子数(以下C数という)1〜8(より
好ましくは1〜3)のアルキル基(例えばメチル、エチ
ル、イソプロピルクロロメチル、フルオロメチル、ジフ
ルオロメチルメチルメトキシメチル、n−ブチル)、C
数2〜8(より好ましく2〜4)のアルケニル基(例え
ばビニル、プロペニル、アリル)、C数2〜8(より好
ましくは2〜4)のアルキニル基(例えばエチニル、プ
ロバルキル〕、C数3〜8(より好ましくは3〜5)の
シクロアルキル基(例えばシクロプロピル、2-メチル-1
-メチルシクロプロピル、1-フルオロシクロプロピル、
シクロブチル)、C数7〜12(好ましくは7〜10)のア
ラルキル基(例えばべンジル、フェネチル)、C数l〜
8(好ましくはl〜4)のアルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ)またはC数0〜8(好ましくは0〜4)
のアミノ基(例えばアミノ、メチルアミノ、エチルアミ
ノ、ジメチルアミノ、ピロリジル)またはC数6〜l2
(好ましくは6〜10)のアリール基(例えばフェニル、
p―トリル、p-メトキシフェニル、o―トリル)であり、
特に好ましくはアルキル基またはシクロアルキル基であ
る。
【0151】一般式〔VII′〕及び〔VII″〕においてR
3及びR4はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリ
ール基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはアりールオ
キシ基を表わし、好ましくは水素原子、C数1〜24(好
ましくは1〜l6)のアルキル基(例えばメチル、エチ
ル、イソプロピル、n-プチル、n-ヘキサデシル)、C数
6〜24(好ましくは6〜l2)のアリール(例えばフェニ
ル基)、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、C数1〜24
(好ましくは1〜l2)のアルコキシ基(例えばメトキ
シ)またはC数6〜24(好ましくは6〜12)のアリール
オキシ基(例えばフェノキシ)であり、特に好ましくは
水素原子またはアルキル基である。lが複数のとき、
【0152】
【化47】
【0153】は同じでも異なっていてもよい。
【0154】一般式〔VII′〕及び〔VII″〕においてR
2及びR5は好ましくはハロゲン原子(F、Cl、Br、I)
C数1〜12(好ましくはl〜6)のアルキル基(例えば
メチル、イソプロビル、t-ブチル)、C数3〜12(好ま
しくは3〜6)のシクロアルキル基(例えばシクロプロ
ピル、シクロヘキシル)、C数1〜12(好ましくは1〜
6)のアルコキシ基(例えばメトキシ、n-ブトキシ)、
C数1〜12(好ましくは1〜6)のアルキルチオ基(例
えばメチルチオ、n-ドデシルチオ)、C数1〜12(好ま
しくは1〜10)のアリールオキシ基(例えばフェノキ
シ、p-t-ブチルフェノキシ)、C数l〜12(好ましくは
l〜10)のアリールチオ基(例えばフェニルチオ)、C
数1〜12(好ましくはl〜6)のアルキルスルホニル基
(例えばメチルスルホニル)、C数6〜l2(好ましく
は6〜10)のアリールスルホニル基(例えばp-トリスル
ホニル)、C数1〜12(好ましくは1〜8)のカルボン
アミド基(例えばアセトアミド、ベンズアミド)、C数
1〜12(好ましくは1〜8)のスルホンアミド基(例え
ばメタンスルホンアミド、p-トルエンスルホンアミ
ド)、C数1〜12(好ましくは1〜8)のアシル基(例
えばアセトキシ、ベンゾイルオキシ)、C数1〜12(好
ましくは1〜8)のアシルオキシ基(例えばアセトキ
シ)、C数2〜12(好ましくは2〜10)のアルコキシカ
ルボニル基(例えばエトキシカルボニル)、C数1〜12
(好ましくは1〜7)のカルバモイル基(例えば-N-メ
チルカルバモイル)、C数0〜12(好ましは0〜8)の
スルファモイル基〔例えば-N-エチルスルファモイ
ル)、C数1〜12、(好ましくは1〜8)のウレイド基
(例えば3-メチルウレイド、3-フェニルウレイド)、C
数2〜12(好ましくは2〜10)のアルコキシカルボニル
アミノ基(例えばエトキシカルボニルアミノ)、シアノ
基またはニトロ基であり、特に好ましくはハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、カルボンア
ミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファ
モイル基またはシアノ基である.ここでmまたはoが複
数のとき、R2は同じでも異なっていてもよく、nまた
はpが複数のとき、R5は同じでも異なっていてもよ
い。R2は一般式〔VII′〕または〔VII″〕における
2′、3′、4′、5′のずれの位置で置換してもよい
が3′、4′または5′の位置が好ましい.R5は一般
式〔VII′〕または〔VII″〕における3、5、6、7、
8のいずれの位置で置換してもよいが、5、6または7
の位置が好ましい。
【0155】一般式〔VII′〕及び〔VII″〕において、
Ballは一般式〔VII′〕または〔VII″〕で表されるカプ
ラーに耐拡散性を与えるに十分な大きさと形状の基を表
し、好ましくはC数6〜36(より好ましくは8〜24)の
アルキル基、アリ一ル基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスル
ホニル基、アリールスルホニル基、カルボンアミド基、
スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル
基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アシ
ル基、アシルオキシ基、アルキルスルノニルオキシ基ま
たはアルコキシカルボニル基であり、特に好ましくはア
ルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル
チオ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバ
モイル基、スルフアモイル基、ウレレイド基またはアル
コキシカルボニル基である,Ballは一般式〔VII′〕に
おける3、5、6、7、8の位置及び一般式に〔VI
I″〕おける2′、3′、4′、5′のいずれかの位置
で置換してもよいが、好ましくは一般式〔VII′〕にお
ける5、6、7の位置及び一般式〔VII″〕における
3′、4′、5′の位置である。
【0156】一般式〔VII′〕及び一般式〔VII″〕にお
いて、Xは水素原子または芳香族第一級アミン現像薬の
酸化体とのカップリング反応により離脱可能なカップリ
ング離脱基を表し、好ましくは水素原子、ハロゲン原子
(F、Cl、Br、I)、スルホ基、チオシアナト基、C数1
〜16(好ましくは1〜8)のアルコキシ基、C数6〜10
(好ましくは6〜10)のアリールオキシ基、C数1〜l6
(好ましくは1〜8)のアルキルチオ基、C数6〜36
(好ましくは6〜24)のアリールチオ基、C数2〜16
(好ましクは2〜l2)のヘテロ環オキシ基、C数2〜36
(好ましくは2〜24)のヘテロ環チオ基、C数1〜24
(好ましくは1〜12)のアシルオキシ基、C数1〜24
(好ましくは1〜12)のスルホニルオキシ基、C数2〜
24(好ましくは2〜12)のカルバモイルオキシ基、C数
1〜36(好ましくは1〜24)のアゾリル基、C数4〜36
(好ましくは4〜24)のイミド基またはC数3〜36(好
ましくは3〜16)のヒダントイニル基である。
【0157】Xとしてはハロゲン原子、スルホ基、チオ
シアナト基、ヘテロ環チオ基、アゾリル基またはイミド
基など比較的電子吸引性の基が、光または熱によるステ
イン(白地の汚れ)の発生が小さい点で特に好ましい。
【0158】一般式〔VII′〕または〔VII″〕におい
て、lは好ましくは1または2であり、m,n,o,p
は好ましくは0または1である。lは特に好ましくは1
であり、m,n,o,pは特に好ましくは0である。
【0159】以下に一般式〔VII′〕及び〔VII″〕にお
ける各置換基の具体例を示す。
【0160】
【化48】
【0161】
【化49】
【0162】
【化50】
【0163】以下に本発明のシアンカプラーの具体例を
示すが、本発明の化合物はこれの化合物に限定されるも
のではない。
【0164】
【化51】
【0165】
【化52】
【0166】次に一般式〔VIII〕で表されるシアンカプ
ラーについて説明する。
【0167】
【化53】
【0168】〔式中、Y81はNとともに3ないし8員の
複素環を形成するに必要な非金属原子群を、L81はアル
キレン基を、R81はアリール基を、Z81は水素原子また
はカップリング離脱基を、それぞれ表す。ただし、前記
複素環においてカルポニル基がNに直接結合することは
ない。〕 以下の説明において、
【0169】
【化54】
【0170】で表わされる複素環基を便宜上X81で表わ
す。一般式〔VIII〕においてX81で表される複素環基
は、総炭素原子数(以下C数という)1〜30(好ましく
は1〜24)の、3〜8員(好ましくは5〜7員)の環内
にさらにN、O、S、SeまたはTeを含んでよい複素環基
であり、置換基を有していても(置換可能な場合)、縮
環していても(縮環可能な場合)よい。Xが単環の場合
の例として1-ピロリル―1-イミダゾリル―1-ピラゾリ
ル、1,2,З‐トリアゾール-1-イル―1,2,4-トリアゾー
ル1-イル、1,2,4-トリアゾール-4-イル、1,2,3-トリア
ゾール-1-イル、1,2,3-4-テトラゾール-1-イル、1,2,3,
4-テトラゾール-2-イル、4-ピリドン-1-イルなどがあ
り、Xが縮合環の場合の例としてインドール-1-イル、
インダゾール-1-イル、ベンズイミダゾール-1-イル、ペ
ンゾトリアゾール-1-イル、ペンゾトリアゾール-2-イ
ル、カルパゾリル、プリン-1-イル、キサンチン-1-イル
などがある。
【0171】X81で表わされる複素環基は置換されてい
てもよく、置換基の例として、ハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、カルボキシル基、アルキル基、アリール
基、複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、アシル基、スルホニル
基、アミノ基,アルコキシカルボニル基、アシルオキシ
基、カルポンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、ウレイド基、アルコキシカル
ボニルアミノ基などがある。
【0172】X81は好ましくは1−イミダゾリル、1-ピ
ラゾリル1,2,4-トリアゾール-1-イル、1,2,3,4-テトラ
ゾール-1-イル、1,2,3,4-テトラゾール-2-イル、ベンゾ
イミダゾール-1-イル、ベンゾトリアゾール、1-イル、
ベンゾトリアゾール-2-イルまたは1,2,3-トリアゾール-
1-イルであり、より好ましくは1−ピラゾリル、1,2,4-
トリアゾール-1-イル、1,2,3,4-テトラゾール−2-イ
ル、ペンゾトリアゾール-2−イルまたは1,2,3-トリアゾ
ール-l-イルである。
【0173】一般式〔VIII〕においてL81はC数1〜30
(好ましくは1〜18)のアルキレン基を表し、置換基
(例えばハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アルコキシカルポニル基)を有してい
てもよい。
【0174】L81は好ましくは下記一般式〔VIII−1〕
で表わされる。
【0175】
【化55】
【0176】一般式〔VIII−1〕において、R2及びR3
はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシ基、アリールオキシ基またはアルコキシカル
ボニル基を、mは1〜6の整数をそれぞれ表す。ただし
mが複数のとき−CR2(R3)−は同じでも異なっていても
よい。
【0177】一般式〔VIII−1〕において、R2及びR3
は好ましくは水素原子、アルキル基またはアリール基で
あり、mは好ましくは1〜3の整数、より好ましくは1
である。
【0178】一般式〔VIII〕において、R81は好ましく
はC数6〜36、より好ましくは6〜15のアリール基を表
し、以下の置換基群Aから選ばれる置換基で置換されて
いても、縮合環であってもよい。ここで、置換基群Aと
はハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ス
ルホ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキ
シカルポニル基、アリールオキシカルボニル基、カルボ
ンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スル
ファモイル基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミ
ノ基、スルファモイルアミノ基、アルコキシスルホニル
基、イミド基及び複素環基からなる置換基の群をいう。
さらに好ましい置換基として、ハロゲン原子(F、C、B
r、I)、シアノ基、ニトロ基、アシル基(例えばアセ
チル、ベンゾイル)、アルキル基(例えばメチル、t-ブ
チル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル)、アル
コキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、トリ
フルオロメトキシ)、アルキルスルホニル基(例えばメ
チルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニ
ル、ベンジルスルホニル)、アリールスルホニル基(例
えばフェニルスルホニル、p-トリルスルホニル、p-クロ
ロフェニルスルホニル)、アルコキシカルボニル基(例
えばメトキシカルボニル、ブトキシカルボニル)、スル
ホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、トリフル
オロメタンスルホンアミド、トルエンスルホンアミ
ド)、カルバモイル基(例えばN,N-ジメチルカルバモイ
ル、N-フェニルカルバモイル)またはスルファモイル基
(例えばN,N-ジエチルスルファモイル、N-フェニルスル
ファモイル)が挙げられる。
【0179】R8lは好ましくはハロゲン原子、シアノ
基、スルホンアミド基、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基及びトリフルオロメチル基の中から選ば
れる置換基を少なくとも一つ有するフェニル基であり、
さらに好ましくは4-シアノフェニル、4-シアノ-3-ハロ
ゲノフェニル、3-シアノ-4-ハロゲノフェニル、4-アル
キルスルホニルフェニル、4-アルキルスルホニル-3-ハ
ロゲノフェニル、4-アルキルスルホニル-3-アルコキシ
フェニル、3-アルコキシ-4-アルキルスルホニルフェニ
ル、3,4-ジハロゲノフェニル、4-ハロゲノフェニル、3,
4,5-トリハロゲノフェニル、3,4-ジシアノフェニル、3-
シアノ-4,5-ジハロゲノフェニル、4-トリフルオロメチ
ルフェニルまたは3-スルホンアミドフェニルであり、特
に好ましくは4-シアノフェニル、3-シアノ-4−ハロゲノ
フェニル、4-シアノ-3-ハロゲノフェニル、3,4-ジシア
ノフェニルまたは4-アルキルスルホニルフェニルであ
る。
【0180】一般式〔VIII〕においてZ81は水素原子ま
たはカップリング離脱基(離脱原子を含む。以下同じ)
を表す。カップリング離脱基の好ましい例として、ハロ
ゲン原子、−OR4、―SR4、-O(CO)R4、−OSO2R4、−NH(C
O)R4、−NH(CO)SR4、−O(CO)OR4、−O(CO)NHR4、C数6
〜30のアリールルアゾ基、C数1〜30で、かつ窒素原子
でカップリング活性位(Zの結合する位置)に結合する
複素環基(例えばコハク酸イミド、フタルイミド、ヒダ
ントイニル、ピラゾリル、2-ベンズトリアゾリル)など
が挙げられる。ここでR4はC数1〜36のアルキル基、
C数2〜36のアルケニル基、C数3〜36のシクロアルキ
ル基、C数3〜36のアリール基またはC数2〜36の複素
環基を表し、これらの基は前記A群から選ぼれる置換基
で置換されていてもよい。Z81はさらに好ましくは水素
原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基
またはアルキルチオ基であり、特に好ましくは水素原
子、塩素原子、下記一般式〔VIII−2〕で表される基ま
たは下記一般式〔VIII−3〕で表される基である。
【0181】
【化56】
【0182】一般式〔VIII−2〕において、R5はハロ
ゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基、カルボンアミド基、スルホンアミド
基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基またはカルボキシル基を、nは0〜5の整数
を表わす。ここでnが複数のときR5は同じでも異なっ
ていてもよい。
【0183】
【化57】
【0184】一般式〔VIII−3〕において、R6及びR7
はそれぞれ独立に水素原子または一価の基を、Tは−CO
−、−SO−、−SO2−または−(PO)R9−を表す。ただ
し、R8及びR9はそれぞれヒドロキシル基、アルキル
基、アリール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、
アリールオキシ基またはアミノ基をpは1〜6の整数を
表す。ここでpが複数のとき―C(R6)R7−は同じでも異
なっていてもよい。
【0185】一般式〔VIII−2〕において、R5は好ま
しくはハロゲン原子、アルキル基(例えばメチル、t-ブ
チル、t-オクチル、ペンタデシル)、アルコキシ基(例
えばメトキシ、n-ブトキシ、n-オクチルオキシ、ベンジ
ルオキシ、メトキシエトキシ)、カルボンアミド基(例
えばアセトアミド、3-カルボキシプロパンアミド)また
はスルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、ト
ルエンスルホンアミド、p-ドデシルオキシベンゼンスル
ホンアミド)であり、特に好ましくはアルキルまたはア
ルコキシ基である。nは好ましくは0〜2の整数、より
好ましくは0または1の整数である。
【0186】一般式〔VIII−3〕において、R6及び/
またはR7が一価の基を表わすとき、好ましくはアルキ
ル基(例えばメチル、エチル、ブチル、エトキシカルボ
ニルメチル、ベンジル、イソデシル、n-ドデシル)、ア
リール基(例えばフェニル、4-クロロフェニル、4-メト
キシフェニル)、アシル基(例えばアセチル、デカノイ
ル、ベンゾイル、ピバロイル)またはカルバモイル基
(例えばN-フェニルルカルバモイル―Nフェニルカルパ
モイル)であり、R6及びR7はさらに好ましくは水素元
素、アルキル基またはアリール基である。
【0187】一般式〔VIII−3〕においてTは好ましく
は−CO−または−SO2−であり、さらに好ましくは−CO
−である。一般式〔VIII−3〕においてR8は好ましく
はアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、ア
リールオキシ基または置換もしくは無置換アミノ基であ
る。
【0188】一般式〔VIII−3〕においてpは好ましく
は1〜3の整数、より好ましくはlを表す。
【0189】以下に一般式〔VIII〕における置換基の具
体例として、X81すなわち「化54」で表される基の例
を以下に示す。
【0190】
【化58】
【0191】以下に一般式〔VIII〕で表わされるカプラ
ーの具体例を示す。
【0192】
【化59】
【0193】本発明のシアンカプラーを乳剤に含有せし
めるには、従来公知の方法に従えばよい。例えばトリク
レジルホスフェート、ジブチルフタレート等の沸点が17
5℃以上の高沸点有機溶媒または酢酸ブチル、プロピオ
ン酸ブチル等の低沸点溶媒のそれぞれ単独にまたは必要
に応じてそれらの混合液に本発明のシアンカプラーを単
独でまたは併用して溶解した後、界面活性剤を含むゼラ
チン水溶液と混合し、次に高速回転ミキサーまたはコロ
イドミルで乳化した後、ハロゲン化銀に添加して本発明
に使用するハロゲン化銀乳剤を調整することができる。
上記カプラー分散時に使用するゼラチンとしては、ゼリ
ー強度250gr以上のアルカリ処理オセインゼラチンが好
ましい。
【0194】本発明に係わる白色顔料を含有する親水性
コロイド層に用いられる白色顔料は、例えば、ルチル型
二酸化チタン、アナターゼ型二酸化チタン、硫酸バリウ
ム、ステアリン酸バリウム、シリカ、アルミナ、酸化ジ
ルコニウム、カオリン等を用いることが出来るが、種々
の理由から、中でも二酸化チタンが好ましい。白色顔料
は処理液が浸透出来る様な例えばゼラチン等の親水性コ
ロイドの水溶性バインダー中に分散され、白色顔料を含
有する親水性コロイド層として塗布される。白色顔料の
塗布付量は、好ましくは、1g/m2ないし50g/m2の範
囲であり、更に好ましくは2g/m2ないし20g/m2の範
囲である。
【0195】本発明に係わる白色顔料を含有する親水性
コロイド層は、支持体と、支持体から最も近いハロゲン
化銀乳剤層との間に設けることが出来る。支持体と、支
持体から最も近いハロゲン化銀乳剤層との間には、白色
顔料含有親水性コロイド層の他に必要に応じ支持体上に
下塗層、あるいは任意の位置に中間層等の非感光性親水
性コロイド層を設けることが出来る。
【0196】本発明に係わる白色顔料を含有する親水性
コロイド層には、白色顔料の他、黄色、灰色、青色、及
び黒色コロイド銀、無機有色顔料、有機有色顔料、染料
等の着色剤を添加することが出来る。
【0197】本発明に係わる白色顔料を含有する親水性
コロイド層と支持体の間に、着色剤含有親水性コロイド
層を塗設することが出来る。着色剤としては、黄色、灰
色、青色、及び黒色コロイド銀の他に種々の公知のフィ
ルター染料を用いることが出来る。この様な光吸収物質
としては可視スペクトル域の全域の光のみを吸収するも
のを用いることも、またある一部の領域の光のみを選択
的に吸収するものを用いることもでき必要に応じて選択
することが出来る。着色剤含有親水性コロイド層の透過
率は50%以下が好ましく、特に好ましくは30%以下であ
る。
【0198】本発明に係るハロゲン化銀粒子のハロゲン
組成は、塩化銀、臭化銀、沃化銀のいずれでもよく、又
これらの任意な比率の混合組成でもよい。例えば、塩臭
化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀等が挙げられる。特に、カ
ラープリント感光材料の場合で迅速現像を求められる場
合は、塩化銀含有率が95モル%以上の塩臭化銀が好まし
く使用される。
【0199】本発明に係わるハロゲン化銀乳剤には重金
属イオンを含有させることが出来る。用いられる重金属
イオンとしては、鉄、イリジウム、白金、パラジウム、
ニッケル、ロジウム、オスミウム、ルテニウム、コバル
ト等の第8〜10族金属や、カドミウム、亜鉛、水銀など
の第12族遷移金属や、鉛、レニウム、モリブデン、タン
グステン、クロムの各イオンを挙げることができる。中
でも鉄、イリジウム、白金、ルテニウム、オスミウムの
遷移金属イオンが好ましい。これらの金属イオンは、塩
や、錯塩の形でハロゲン化銀乳剤に添加することが出来
る。
【0200】本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任
意のものを用いることが出来る。好ましい一つの例は、
(100)面を結晶表面として有する立方体である。ま
た、米国特許4183756号、同4225666号、特開昭55-26589
号、特公昭55-42737号や、ザ・ジャーナル・オブ・フォ
トグラフィック・サイエンス(J.Photogr.Sci.)21、39
(1973)等の文献に記載された方法等により、八面体、
十四面体、十二面体等の形状を有する粒子をつくり、こ
れを用いることもできる。さらに、双晶面を有する粒子
を用いてもよい。
【0201】本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の
形状からなる粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子
が混合されたものでもよい。
【0202】本発明に係るハロゲン化銀粒子の粒径は特
に制限はないが、迅速処理性及び、感度など、他の写真
性能などを考慮すると好ましくは、0.1〜1.2μm、更に
好ましくは、0.2〜1.0μm の範囲である。
【0203】なお、上記粒径は当該技術分野において一
般に用いられる各種の方法によって測定することが出来
る。代表的な方法としては、ラブランドの「粒子径分析
法」(A.S.T.M. シンポジウム・オン・ライト・マイク
ロスコピー、94〜122頁、(1955))または、「写真プ
ロセスの理論 第3版」(ミース及びジェームス共著、
第2章、マクミラン社刊、(1966))に記載されている
方法を挙げることができる。
【0204】この粒径は、粒子の投影面積か直径近似値
を使ってこれを測定することができる。粒子が実質的に
均一形状である場合は、粒径分布は直径か投影面積とし
てかなり正確にこれを表すことができる。
【0205】本発明のハロゲン化銀粒子の粒径の分布
は、多分散であっても良いし、単分散であってもよい。
【0206】ハロゲン化銀乳剤の調製装置、方法として
は、当業界において公知の種々の方法を用いることがで
きる。
【0207】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、酸性
法、中性法、アンモニア法の何れで得られたものであっ
てもよい。該粒子は一時に成長させたものであってもよ
いし、種粒子を作った後で成長させてもよい。種粒子を
作る方法と成長させる方法は同じであっても、異なって
もよい。
【0208】また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩
を反応させる形式としては、順混合法、逆混合法、同時
混合法、それらの組合せなど、いずれでもよいが、同時
混合法で得られたものが好ましい。同時混合法の一形式
として特開昭54-48521号等に記載されているpAgコント
ロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
【0209】更に必要ならチオエーテル等のハロゲン化
銀溶剤を用いてもよい。また、メルカプト基を有する化
合物、含窒素ヘテロ環化合物または増感色素のような化
合物をハロゲン化銀粒子の形成時、または粒子形成終了
の後に添加して用いてもよい。
【0210】本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写
真感光材料の塗設銀量は、迅速処理適性から、0.9g/m
2以下が望ましく、好ましくは0.7g/m2以下であり、特
に好ましくは0.6g/m2以下である。
【0211】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、硫黄化
合物を用いる増感法、金化合物を用いる増感法、そして
硫黄及び金化合物を併用する増感法を用いることができ
る。
【0212】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に適用する
硫黄増感剤としては、チオ硫酸塩、アリルチオカルバミ
ド尿素、アリルイソチアシアネート、シスチン、p-トル
エンチオスルフォン酸、ローダニン、無機イオウ等が挙
げられる。
【0213】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に適用する
金増感剤としては、塩化金酸、硫化金等の他各種の金錯
体及び前記の金化合物を好ましく用いることができる。
【0214】本発明にかかるハロゲン化銀乳剤には、ハ
ロゲン化銀写真感光材料の調製工程中に生じるカブリを
防止したり、保存中の性能変動を小さくしたり、現像時
に生じるカブリを防止する目的で公知のカブリ防止剤、
安定剤を用いることが出来る。こうした目的に用いるこ
とのできる化合物の例として、特開平2-146036号公報7
頁下欄に記載された一般式(II)で表される化合物を
挙げることができ、その具体的な化合物としては、同公
報の8ページに記載の(IIa−1)〜(IIa−
8)、(IIb−1)〜(IIb−7)の化合物や、1-
(3-メトキシフェニル)-5-メルカプトテトラゾール、1-
(4-エトキシフェニル)-5-メルカプトテトラゾール等の
化合物を挙げることができる。これらの化合物は、その
目的に応じて、ハロゲン化銀乳剤粒子の調製工程、化学
増感工程、化学増感工程の終了時、塗布液調製工程など
の工程で添加される。
【0215】本発明に用いられる支持体は、紙を基本と
し、両面に樹脂層を有する紙支持体であり、ハロゲン化
銀乳剤層が塗設される側の樹脂層には白色顔料を含有す
る紙支持体である。
【0216】本発明の紙支持体で用いられる原紙は一般
に写真用印画紙に用いられる原料から選択できる。例え
ば天然パルプ、合成パルプ、天然パルプと合成パルプの
混合物の他、各種の抄き合わせ紙用原料を挙げることが
できる。一般には針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹
パルプと広葉樹パルプの混合パルプ等を主成分とする天
然パルプが広く応用できる。中性紙、酸性紙他いかなる
ものでも良い。
【0217】紙の厚さは40μmから250μmが望ましい。
【0218】さらに、前記支持体中には一般に製紙で用
いられるサイズ剤、定着剤、張力増強剤、鎮料、帯電防
止剤、染料、カブリ防止剤等の添加剤が配合されていて
も良く、また表面サイズ剤、表面張力剤、帯電防止剤等
を適宜表面に塗布したものであっても良い。
【0219】本発明に用いられる支持体において、樹脂
被覆層を塗設する方法については、ポリオレフィン樹脂
やポリエチレンテレフタレート樹脂をラミネートする方
法等が知られている。
【0220】主にラミネートに用いられるオレフィン樹
脂としては、エチレン、α-オレフィン類やこれらの少
なくとも2種の混合物から選択することが出来る。中で
も広く用いられているポリオレフィン樹脂は、低密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン又はこれらの混合物で
ある。
【0221】一般に樹脂のラミネートは、樹脂組成物を
支持体上に溶融押出しコーティング法により形成でき
る。この溶融押出しコーティング法を実施するには、通
常樹脂組成物を、走行する支持体の上に押出機のスリッ
トダイから単一層ないし複数層のフォルム状に溶融押出
塗工する。
【0222】通常、溶融押出温度は200〜250℃であるこ
とが好ましい。
【0223】樹脂被覆層の厚さについては、特に制限無
く、通常は15〜60μmの厚さである。
【0224】本発明に用いられる支持体の樹脂被覆層中
に用いられる白色顔料としては、例えば、ルチル型二酸
化チタン、アナターゼ型二酸化チタン、硫酸バリウム、
ステアリン酸バリウム、シリカ、アルミナ、酸化ジルコ
ニウム、カオリン等を用いることが出来るが、特に二酸
化チタンが好ましい。
【0225】二酸化チタンは水酸化アルミニウムやアル
コール、界面活性剤等で表面処理されていても、また表
面処理されていなくても良い。これらの白色顔料は反射
支持体の写真乳剤を塗設する側の樹脂被覆層の樹脂に対
し、3〜25重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0226】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料には、イエローカプラー、マゼンタカプラー、シア
ンカプラーに組み合わせて400〜900nmの波長域の特定領
域に分光増感されたハロゲン化銀乳剤を含む層を有す
る。該ハロゲン化銀乳剤は一種または、二種以上の増感
色素を組み合わせて含有する。
【0227】有用な増感色素としては、シアニン色素、
メロシアニン色素、及び複合メロシアニン色素が挙げら
れる。
【0228】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料に用いられるカプラーとしては、発色現像主薬の酸
化体とカップリング反応して340nmより長波長域に分光
吸収極大波長を有するカップリング生成物を形成し得る
いかなる化合物をも用いることが出来るが、特に代表的
な物としては、波長域350〜500nmに分光吸収極大波長を
有するイエローカプラー、波長域500〜600nmに分光吸収
極大波長を有するマゼンタカプラーとして知られている
ものが代表的である。
【0229】イエローカプラーとしては、種々のアシル
アセトアニリド系カプラー等を用いることが出来る。
【0230】マゼンタ色素形成カプラーとしては、5-ピ
ラゾロン系カプラー、ピラゾロンベンツイミダゾール系
カプラー、ピラゾロアゾール系カプラー、開鎖アシルア
セトニトリル系カプラー等を用いることが出来る。
【0231】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料に好ましく用いることのできるイエローカプラーと
しては、特開平4-114154号明細書8ページに記載の一般
式(Y−I)で表されるカプラーを挙げることができ
る。具体的な化合物は、同明細書9〜11ページにYC−
1〜YC−9として記載されているものを挙げることが
できる。中でも同明細書11ページに記載されているYC
−8、YC−9は好ましい色調の黄色を再現でき好まし
いが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0232】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料に好ましく用いることのできるマゼンタカプラーと
しては、特開平4-114154号明細書12ページに記載の一般
式(M−I)、(M−II)で表されるカプラーを挙げる
ことができる。具体的な化合物は、同明細書13〜16ペー
ジにMC−1〜MC−11として記載されているものを挙
げることができる。中でも一般式(M−I)で表される
カプラーは本発明の効果を高める上で特に好ましく、具
体的化合物として同明細書15〜16ページに記載されてい
る MC−8〜MC−11として記載されているものを挙
げることが出来るが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0233】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられるカプラーを添加するのに水中油滴型乳化分散
法を用いる場合には、通常、沸点150℃以上の水不溶性
高沸点有機溶媒に、必要に応じて低沸点及び/または水
溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの
親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳化分散す
る。分散手段としては、撹拌機、ホモジナイザー、コロ
イドミル、フロージェットミキサー、超音波分散機等を
用いることができる。分散後、または、分散と同時に低
沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよい。カプラー
を溶解して分散するために用いることの出来る高沸点有
機溶媒としては、ジオクチルフタレート等のフタル酸エ
ステル、トリクレジルホスフェート等のリン酸エステル
類が好ましく用いられる。
【0234】また、高沸点有機溶媒を用いる方法に代え
て、カプラーと水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマー
化合物を、必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機
溶媒に溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー
中に界面活性剤を用いて種々の分散手段により乳化分散
する方法をとることもできる。この時用いられる水不溶
性で有機溶媒可溶性のポリマーとしては、ポリ(N-t-ブ
チルアクリルアミド)等を挙げることができる。
【0235】発色色素の吸収波長をシフトさせる目的
で、特開平4-114154号明細書33ページに記載の化合物
(d−11)、同明細書35ページに記載の化合物(A’−
1)等の化合物を用いることができる。また、これ以外
にも米国特許4774187号に記載の蛍光色素放出化合物を
用いることも出来る。
【0236】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料には、バインダーとしてゼラチンを用いるが、必要
に応じて他のゼラチン、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他
の高分子のグラフトポリマー、ゼラチン以外のタンパク
質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一あるいは共重合
体のごとき合成親水性高分子物質等の親水性コロイドも
ゼラチンと併せて用いることができる。
【0237】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料に用いられるゼラチンは、石灰処理ゼラチンであっ
ても、酸処理ゼラチンであってもよく、又、牛骨、牛
皮、豚皮などのいずれを原料として製造されたゼラチン
でもよいが、好ましくは牛骨、豚皮を原料とした石灰処
理ゼラチンである。
【0238】本発明において、支持体よりハロゲン化銀
乳剤層を塗設した側にある支持体から最も近いハロゲン
化銀乳剤層から支持体から最も離れた親水性コロイド層
までの感光性ハロゲン化銀乳剤層及び非感光性親水性コ
ロイド層中に含有されるゼラチンの総量は、迅速処理適
性、感度から、本発明に係わるハロゲン化銀カラー写真
感光材料1m2当り7.5g以下が好ましく、更に好ましく
は4g以上7g未満である。
【0239】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料の写真乳剤層、そのほかの親水性コロイド層には、
ゼラチン等の親水性コロイドの腐敗を防止する目的で一
般的にはフェノールに代表される防黴剤を用いる。
【0240】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料の写真乳剤層、その他の親水性コロイド層は、バイ
ンダー(又は保護コロイド)分子を架橋させ、膜強度を
高める硬膜剤を単独、又は併用することで硬膜される。
【0241】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料には、前期の化合物以外に種々の写真用添加を添加
することが出来る。
【0242】その様な例としては、例えば紫外線吸収剤
(例えばベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール
系化合物等)、現像促進剤(例えば1-アリール-3-ピラ
ゾリドン系化合物等)、水溶性イラジエーション防止染
料(例えばアゾ系化合物、スチリル系化合物、オキソノ
ール系化合物等)、膜物性改良剤(液体パラフィン、ポ
リアルキレングリコール等)、色濁り防止剤(耐拡散性
ハイドロキノン系化合物等)、色画像安定剤(例えばハ
イドロキノン誘導体、没食子酸誘導体等)、水溶性また
は油溶性の蛍光増白剤、地色調調整剤等がある。
【0243】この他にも必要に応じて競合カプラー、か
ぶらせ剤、現像抑制剤放出型カプラー(いわゆるDIR
カプラー)、現像抑制剤放出化合物等を添加することが
できる。
【0244】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料において、本発明に用いられる支持体の上に本発明
に用いられるハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層
を塗布するに際し、塗布性を向上させるために増粘剤を
用いてもよい。塗布方法としては、2種以上の層を同時
に塗布する事の出来るエクストルージョンコーティング
及びカーテンコーティングが有用である。
【0245】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料を用いて、写真画像を形成するには、ネガ上に記録
された画像を、プリントしようとするハロゲン化銀写真
感光材料上に光学的に結像させて焼き付けてもよいし、
画像を一旦デジタル情報に変換した後その画像をCRT
(陰極線管)上に結像させ、この像をプリントしようと
するハロゲン化銀写真感光材料上に結像させて焼き付け
てもよいし、デジタル情報に基づいてレーザー光の強度
を変化させて走査することによって焼き付けてもよい。
【0246】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料は、当業界公知の発色現像処理を行うことにより画
像を形成することが出来る。
【0247】本発明において用いられる芳香族一級アミ
ン現像主薬としては、公知の化合物を用いることができ
る。これらの化合物の例として下記の化合物を上げるこ
とができる。
【0248】 CD−1) N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン CD−2) 2-アミノ-5-ジエチルアミノトルエン CD−3) 2-アミノ-5-(N-エチル-N-ラウリルアミ
ノ)トルエン CD−4) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ブト
キシエチル)アニリン CD−5) 2-メチル-4-(N-エチル-N-(β-ヒドロキ
シエチル)アミノ)アニリン CD−6) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-(メ
タンスルホンアミド)エチル)−アニリン CD−7) N-(2-アミノ-5-ジエチルアミノフェニルエ
チル)メタンスルホンアミド CD−8) N,N-ジメチル-p-フェニレンジアミン CD−9) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-メトキシ
エチルアニリン CD−10) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-エト
キシエチル)アニリン CD−11) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(γ-ヒド
ロキシプロピル)アニリン 発色現像主薬は、通常、現像液1リットル当り1×10-2
〜2×10-1モルの範囲で用いられ、迅速処理の観点から
は発色現像液1リットル当り1.5×10-2〜2×10-1モル
の範囲で好ましく用いられる。発色現像主薬は単独でも
よいし、また、公知の他のp-フェニレンジアミン誘導体
と併用してもよい。
【0249】本発明に係る発色現像液には上記成分の他
に以下の現像液成分を含有させることができる。アルカ
リ剤として、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、メタホウ酸ナトリウム、メタホウ酸カリウム、リン
酸3ナトリウム、リン酸3カリウム、ホウ砂やケイ酸塩
等を単独でまたは組み合わせて、沈澱の発生がなく、p
H安定化効果を維持する範囲内で併用することができ
る。さらに調剤上の必要性から、あるいはイオン強度を
高くするためなどの目的で、リン酸水素2ナトリウム、
リン酸水素2カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリ
ウム、ホウ酸塩等の各種の塩類を使用することができ
る。
【0250】また、必要に応じて、無機及び有機のかぶ
り防止剤を添加することができる。
【0251】現像抑制の目的には、ハロゲン化物塩イオ
ンが用いられることが多いが、ごく短時間に現像を終了
するためには主に塩化物イオンが用いられ、塩化カリウ
ム、塩化ナトリウム、等が用いられる。塩化物イオンの
量は、おおよそ発色現像液1リットル当り3.0×10-2
モル以上、好ましくは、4.0×10-2〜5.0×10-1モルであ
る。臭化物イオンは、本発明の効果を損なわない範囲に
おいて用いることが出来るが、現像を抑制する効果が大
きく、おおよそ発色現像液1リットル当り1.0×10-3
ル以下、好ましくは、5.0×10-4以下であることが望ま
しい。
【0252】さらにまた、必要に応じて、現像促進剤も
用いることができる。現像促進剤としては、米国特許26
48604号、同3671247号、特公昭44-9503号公報で代表さ
れる各種のピリジニウム化合物や、その他のカチオン性
化合物、フェノサフラニンのようなカチオン性色素、硝
酸タリウムのような中性塩、米国特許2533990号、同253
1832号、同2950970号、同2577127号及び特公昭44-9504
号公報記載のポリエチレングリコールやその誘導体、ポ
リチオエーテル類等のノニオン性化合物、特公昭44-950
9号公報記載の有機溶剤や有機アミン、エタノールアミ
ン、エチレンジアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等が含まれる。また、米国特許2304925号
に記載されているフェネチルアルコール及びこの他、ア
セチレングリコール、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、ピリジン、アンモニア、ヒドラジン、チオエー
テル類、アミン類等が挙げられる。
【0253】さらに発色現像液には、必要に応じて、エ
チレングリコール、メチルセロソルブ、メタノール、ア
セトン、ジメチルホルムアミド、β-シクロデキストリ
ン、その他特公昭47-33378号、同44-9509号各公報記載
の化合物を現像主薬の溶解度を上げるための有機溶媒と
して使用することができる。
【0254】さらに、現像主薬とともに補助現像剤を使
用することもできる。これらの補助現像剤としては、例
えばN-メチル-p-アミノフェノール硫酸塩、フェニド
ン、N,N’-ジエチル-p-アミノフェノール塩酸塩、N,N,
N’,N’-テトラメチル-p-フェニレンジアミン塩酸塩等
が知られており、その添加量としては、通常、現像液1
リットル当り0.01〜1.0g用いられる。
【0255】上記発色現像液の各成分は、一定量の水に
順次添加・撹拌して調製することができる。この場合水
に対する溶解性の低い成分はトリエタノールアミン等の
前記の有機溶媒等と混合して添加することができる。ま
た、より一般的には、それぞれが安定に共存し得る複数
の成分を濃厚水溶液、または、固体状態で小容器に予め
調製したものを水中に添加、撹拌することにより発色現
像液を調製することもできる。
【0256】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料を処理するにあたっては、発色現像液を任意のpH
域で使用できるが、迅速処理の観点からpH9.5〜13.0で
あることが好ましく、より好ましくはpH9.8〜12.0の範
囲で用いられる。
【0257】本発明に係る発色現像の処理温度は、15℃
以上、45℃以下が好ましく、特に20℃以上45℃以下で処
理することが好ましい。
【0258】発色現像時間は、従来一般には3分30秒程
度で行われているが、本発明では1分以内とする。さら
に50秒以内で行うことが好ましい。
【0259】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料を
発色現像液を連続的に補充しながらランニング処理をし
ていく場合、発色現像液のオーバーフロー液を低減し、
廃液による環境破壊を軽減するためには、発色現像液の
補充量は感光材料1m2当たり20〜150ミリリットルであ
ることが好ましい。さらに実質的にオーバーフローによ
る廃液が発生しないような補充量にすることがより好ま
しく、具体的な補充量としては感光材料1m2当たり20〜
60ミリリットルであることがより好ましい。このような
条件の下ではハロゲン化銀写真感光材料の性能は変化し
やすく本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料はこのよ
うな条件下で特に有利に用いることができる。
【0260】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、発
色現像後、漂白処理及び定着処理を施される。漂白処理
は定着処理と同時に行なってもよい。定着処理の後は、
通常は水洗処理が行なわれる。また、水洗処理の代替と
して、安定化処理を行なってもよい。本発明のハロゲン
化銀写真感光材料の現像処理に用いる現像処理装置とし
ては、処理槽に配置されたローラーに感光材料をはさん
で搬送するローラートランスポートタイプであっても、
ベルトに感光材料を固定して搬送するエンドレスベルト
方式であってもよいが、処理槽をスリット状に形成し
て、この処理槽に処理液を供給するとともに感光材料を
搬送する方式や処理液を噴霧状にするスプレー方式、処
理液を含浸させた担体との接触によるウエッブ方式、粘
性処理液による方式なども用いることができる。
【0261】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の実施態様はこれらに限定されない。
【0262】実施例1 坪量180g/m2の紙パルプの両面に高密度ポリエチレン
をラミネートし、紙支持体を作製した。但し、乳剤層を
塗布する側には、表面処理を施したアナターゼ型酸化チ
タンを13重量%の含有量で分散して含む溶融ポリエチレ
ンをラミネートし、反射支持体を作製した。この反射支
持体上に以下に示す構成の各層を塗設し、多層ハロゲン
化銀写真感光材料、試料101を作製した。塗布液は下記
のごとく調製した。
【0263】イエローカプラー(Y−1)26.7g、色素
画像安定化剤(ST−1)10.0g、色素画像安定化剤
(ST−2)6.67g、ステイン防止剤(HQ−1)0.67
g および高沸点有機溶媒(DNP)6.67g に酢酸エ
チル60mlを加え溶解し、この溶液を15%界面活性剤(S
U−1)9.5mlを含有する10%ゼラチン水溶液220mlに超
音波ホモジナイザーを用いて乳化分散させてイエローカ
プラー分散液を作製した。この分散液を下記条件にて作
製した青感光性ハロゲン化銀乳剤(銀8.68g含有)と混
合し、更にイラジエーション防止染料AI−3の5%水
溶液を6.7ml加え、及び表3に示す化合物を各々添加し
て第1層塗布液を調製した。第2層〜第7層塗布液も上
記第1層塗布液と同様に調製した。また、硬膜剤として
第2層及び第4層に(HH−1)を、第7層に(HH−
2)を添加した。塗布助剤としては、界面活性剤(SU
−2)、(SU−3)を添加し、表面張力を調整した。
又、各層にフエノールを全量が0.04g/m2となるよう添
加した。
【0264】なお、層構成は、下記表の如くである。
【0265】
【表1】
【0266】
【表2】
【0267】各層に用いられた添加剤は以下の通りであ
る。
【0268】HH−1:テトラキス(ビニルスルホニル
メチル)メタン HH−2:2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-S-トリアジンナ
トリウム SU−1:トリ-i-プロピルナフタレンスルホン酸ナト
リウム SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2-エチルヘキシル)エステ
ルナトリウム SU−3:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,5,5,-オクタ
フルオロペンチル)エステルナトリウム DOP:ジオクチルフタレート DNP:ジノニルフタレート DIDP:ジ-i-デシルフタレート PVP:ポリビニルピロリドン HBS−1:1-ドデシル-4-(p-トルエンスルホンアミ
ド)ベンゼン HBS−2:トリ(2-エチルヘキシル)ホスフェートと
トリクレジルホスフェートの2:1(容量比) HQ−1:2,5-ジ-t-オクチルハイドロキノン HQ−2:2-ヘキサデシル-5-メチルハイドロキノン FF−1:5-クロロ-2-メチルイソチアゾリン-3-オン
【0269】
【化60】
【0270】
【化61】
【0271】
【化62】
【0272】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製)40℃に
保温した2%ゼラチン水溶液1000ml中に下記(A液)及
び(B液)をpAg=6.5、pH=3.0に制御しつつ30分かけ
て同時添加し、さらに下記(C液)、及び(D液)をpA
g=7.3、pH=5.5に制御しつつ180分かけて同時添加し
た。この時pAgの制御は特開昭59-45437号記載の方法に
より行い、pHの制御は硫酸または水酸化ナトリウムの
水溶液を用いて行った。
【0273】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 2.10g K2IrCl6 2×10-8モル/モルAgX K4Fe(CN)6 1×10-5モル/モルAgX 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行った
後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.85μm、変動
係数(S/R)=0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単分
散立方体乳剤EMP−1を得た。
【0274】上記乳剤EMP−1に対し、下記化合物を
用い50℃にて90分化学熟成を行い、青感性ハロゲン化銀
乳剤(Em−B)を得た。
【0275】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定剤 STAB−3 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モルAgX (緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)(A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.43μ
m、変動係数(S/R)=0.07、塩化銀含有率99.5モル
%の単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0276】EMP−2に対し、下記化合物を用いて55
℃で120分化学熟成を行い、緑感性ハロゲン化銀乳剤
(Em−G)を得た。
【0277】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 GS−1 4×10-4モル/モルAgX (赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)(A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.50μ
m、変動係数(S/R)=0.08、塩化銀含有率99.5モル
%の単分散立方体乳剤EMP−3を得た。
【0278】EMP−3に対し、下記化合物を用いて60
℃で90分化学熟成を行い、赤感性ハロゲン化銀乳剤(E
m−R)を得た。
【0279】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 RS−1 1×10-4モル/モルAgX STAB−1:1-(3-アセトアミドフエニル)-5-メル
カプトテトラゾール STAB−2:1-フエニル-5-メルカプトテトラゾール STAB−3:1-(4-エトキシフエニル)-5-メルカプ
トテトラゾール
【0280】
【化63】
【0281】こうして得られた試料を試料101とした。
次に試料101の第5層のCカプラーを表3で示す化合物
に入れ替えて(カプラー添加量はEXC−1と等モル量
とした)、試料102〜109を作成した。
【0282】更に、試料101〜109と同様にして、試料11
0〜118を作成したが、支持体と第1層との間に下記構成
からなるS−1層、S−2層を塗布した。
【0283】 S−2層 ゼラチン 0.5g/m2 (中間層) S−1 ゼラチン 1.5g/m2 (白色顔料層)アナターゼ型二酸化チタン 3.0g/m2 このようにして作製した試料を用いて以下の評価を行っ
た。
【0284】〈プリントによる色再現評価〉各試料をカ
ラーネガを通して露光し、現像処理することにより、カ
ラープリントを作成し、これを10人の被験者に提示し、
画像の色再現性の観点から視覚的に評価してもらい、劣
るものには1点、普通のものには3点、優れているもの
には5点の5段階に得点をつけてもらい、この平均値を
もって評価した。シーンは下記の4シーンを用いた。
【0285】 (シーン1)赤いセーターを着た女性のポートレート (シーン2)遊園地の風景 (シーン3)山の風景 (シーン4)集合写真 <鮮鋭性の評価>各試料に解像力テストチャートを赤色
光で焼き付けて、下記の現像処理工程Aを行った後、得
られたシアン画像をマイクロデンシトメーターPDM-5D
(コニカ株式会社製)にて濃度測定して、下記式で示さ
れる値を鮮鋭性とした。
【0286】鮮鋭性(%)=(5本/mmの密線プリント
画像のDmax−Dmin)/(大面積部でのDmax−Dmin) ここで、Dmax:最高濃度 Dmin:最低濃度 この値が大きい程、鮮鋭性が優れていることになる。
【0287】(処理工程A) 処理工程 処理温度 時間 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 安 定 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒 現像処理液の組成を下記に示す。
【0288】 発色現像液 純水 800ml トリチレンジアミン 2g ジエチレングリコール 10g 臭化カリウム 0.01g 塩化カリウム 3.5g 亜硫酸カリウム 0.25g N-エチル-N-(βメタンスルホンアミドエチル) -3-メチル-4-アミノアニリン硫酸塩 6.0g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 6.8g トリエタノールアミン 10.0g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム塩 2.0g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベンスルホン酸誘導体) 2.0g 炭酸カリウム 30g 水を加えて全量を1リットルとし、pH=10.10に調整す
る。
【0289】 漂白定着液 ジエチレントリアミン五酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 65g ジエチレントリアミン五酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール 2.0g 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウムまたは
氷酢酸でpH=6.5に調整する。
【0290】 安定液 オルトフェニルフェノール 1.0g 5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 0.02g 2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 0.02g ジエチレングリコール 1.0g 蛍光増白剤(チノパールSFP) 2.0g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジスルホン酸 1.8g BiCl3(45%水溶液) 0.65g MgSO4・7H2O 0.2g PVP(ポリビニルロリドン) 1.0g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.5g ニトリロ酢酸・三ナトリウム塩 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸またはアンモニ
ア水でpH=7.5に調整する。
【0291】得られた結果を表3に示す。
【0292】
【表3】
【0293】以上、表3に示した様に、S−1層、S−
2塗布が色再現性、鮮鋭性を向上させることが分かる。
また、本発明に係わるシアンカプラーにより、色再現性
が向上し、鮮鋭性も若干改善させることが分かる。
【0294】これに対して、本発明に係わるハロゲン化
銀感光試料は多分に相乗的効果を発揮し、優れた色再現
性、鮮鋭性を有することが分かる。特に、シーン(2)
には高彩度な色が多く含まれており、それらを本発明の
組み合わせのものが忠実な色相で、高彩度に再現してい
るためであるとの結論を得た。
【0295】実施例2 実施例1の試料102、111の第5層のCカプラーをA−3
で示す化合物に入れ替えて(カプラー添加量はEXC−
1と等モル量とした)、試料201、及び202を作成した。
【0296】次に試料202のCカプラー分散ゼラチンに
ゼリー強度270grのアルカリ処理オセインゼラチンを用
いることのみを入れ替えて(カプラー添加量はEXCと
等モル量とした)、試料202と同様にして203を作成し
た。
【0297】カメラ[コニカFT−1MOTORコニカ(株)
製]を用いてネガフィルムにカラーマクベスチャート
[ColorCheckerマクベス社製]をデイライト光源下で撮
影した。続いて、カラーネガ現像処理[CNK−4コニカ
(株)製]を行い、ネガ像を得た。このネガ像を試料10
1、201〜203にコニカカラープリンターCL-P2000[コニ
カ(株)製]を行い、各々プリント試料211〜214を得た。
焼き付けの際のプリンター条件は、前記カラーチャート
の反射濃度0.7の灰色部分[Neutral5]がプリント上で
再現されるように各試料毎に設定を行った。
【0298】次に前記カラーチャートのイエロー色、マ
ゼンタ色、シアン色、青色、緑色、及び赤色の部分、及
びプリント試料211〜214の前記カラーチャートのイエロ
ー色、マゼンタ色、シアン色、青色、緑色、及び赤色の
部分を、反射分光測定装置[高速分光光度色差計CMS
−1200、村上色彩技術研究所(株)製]にて測定し、各
々分光反射率を得て、(L*,a*,b*)表示系にて
2度視野C光源下で色度図(a*,b*)表示を行っ
た。
【0299】結果を図1に示す。
【0300】図1において、●はカラーチャートのイエ
ロー色、マゼンタ色、シアン色、青色、緑色、及び赤色
の部分の値を示す。添字Y、M、C、B、G、及びR
は、それぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、青
色、緑色、及び赤色の部分での測定値であることを示
す。また、○はプリント試料211(比較)、△はプリン
ト試料212(比較)、◎はプリント試料213(本発明)、
□はプリント試料214(本発明)の前記カラーチャート
のイエロー色、マゼンタ色、シアン色、青色、緑色、及
び赤色の部分の値を示す。
【0301】図1から明らかなように、比較試料211は
オリジナルカラーチャートの色度法に対して彩度、色相
共に色再現性上好ましくない。比較試料212では、彩
度、色相共に、オリジナルカラーチャートの色度点に近
づき、色再現性上向上が見られるが、未だ不十分であ
る。本発明の試料213は彩度、色相共にオリジナルのカ
ラーチャートの色度点にさらに近づき、より忠実な色再
現性を示していることがわかる。
【0302】特に、シアン色、青色が各々オリジナルに
近づき望ましい。
【0303】さらに、本発明試料214ではより忠実な色
再現性を示していることから、上記ゼラチンが好ましい
実施例態様であることが判明した。
【0304】実施例3 実施例1の試料111のS−1層とS−2層を下記に示し
たS−1層とS−2層に変更した以外、第1層から第7
層は全て試料111と同様にして試料301を作成した。
【0305】同様にして、実施例1の試料115のS−1
層とS−2層を下記に示したS−1層とS−2層に変更
し、試料302を作成した。
【0306】 S−2層 ゼラチン 0.8g/m2 (中間層) S−1層 ゼラチン 1.5g/m2 (白色顔料層)アナターゼ型二酸化チタン 3.0g/m2 黒色コロイド銀 1.0g/m2 試料301、302を実施例1と同様に評価し、得られた結果
を下記表4に示す。
【0307】
【表4】
【0308】表4から明らかなように、本発明に係わる
試料301、302は、優れた色再現性と鮮鋭性を有すること
が分かる。
【0309】実施例4 実施例1の試料111のS−1層とS−2層を下記に示し
たS−1層とS−2層に変更し、さらにS−1と支持体
との間にS−0層を塗設した以外、第1層から第7層は
全て試料111と同様にして試料401を作成した。
【0310】 S−2層 ゼラチン 0.5g/m2 (中間層) S−1層 ゼラチン 2.0g/m2 (白色顔料層)アナターゼ型二酸化チタン 4.0g/m2 S−0層 ゼラチン 0.8g/m2 (着色層) 黒色コロイド銀 1.2g/m2 試料401を実施例1と同様に評価したところ、実施例1
と同様な結果を再現し、本発明ハロゲン化銀カラー感材
は優れた色再現性、鮮鋭性を有することが確認された。
【0311】実施例5 実施例3の試料において、SS−1層にスチレン/アク
リル酸の共重合物(平均粒径0.1ミクロンの中空微粒
子)を10wt%添加した以外は同様にして調整した試料50
1、502を作成した。得られた試料を実施例1と同様に試
験したところ、本発明の効果を再現し、更に鮮鋭性が若
干向上することが分かった。
【0312】実施例6 実施例1の試料に用いた支持体を以下に示す支持体に変
更した以外は全て実施例1と同様に行い、試料701〜718
を作成した。
【0313】<反射支持体Bの調整>写真用印画紙用L
BKP(硫酸塩法晒広葉樹パルプ)50重量%とNBSP
(硫酸塩法晒針葉樹パルプ)50重量%の白色原紙(坪量
175g/m2 、厚み180μm)の一面上にポリエチレン組
成物(密度0.95g/cc、MI8.0g/10分)の押し出し
被覆を行って25g/m2のバックラミネート層を形成し、
シート状基体を製造した。
【0314】次にバックラミネートが施されていない側
の表面上に、ポリエチレン組成物(密度0.92g/cc,メ
ルトインデックス(MI)5.0g/10分)の93重量部、
酸化チタン白色顔料(アナターゼ型)の7重量部を添加
し、混練した後に溶融押出しラミネートにより30g/m2
の耐水性樹脂層を前記シート状基体表面に塗設した。ま
た溶融ポリエチレンを冷やすために用いた冷却ローラー
の表面は平滑であった。
【0315】得られた試料について実施例1と同様の評
価を行ったところ、本発明に係わる試料713〜試料714は
実施例1と変わりなく、本発明の効果が十分得られた。
【0316】実施例7 実施例1と同様にして、下記に示す構成でカラー感光材
料を作成した。
【0317】得られた試料については、実施例1と同様
な、色再現、鮮鋭性評価を行った。結果を表5に示す。
【0318】紙支持体の片面にポリエチレンを、別の面
の第1層側に酸化チタンを含有するポリエチレンをラミ
ネートした厚さ110μm の支持体上に下記に示す構成の
各層を塗設し、多層カラー写真感光材料を作製した。
【0319】(乳剤EM−1の調製)オセインゼラチン
を含む水溶液を40℃に制御しながら、アンモニア及び硝
酸銀を含む水溶液と、臭化カリウム及び塩化ナトリウム
(モル比でKBr:NaCl=95:5)を含む水溶液とを、コン
トロールダブルジェット法で同時に添加して、粒径0.30
μmの立方体塩臭化銀コア乳剤を得た。その際、粒子形
状として立方体が得られるようにpH及びpAgを制御し
た。得られたコア乳剤に更にアンモニア及び硝酸銀を含
む水溶液と、臭化カリウム及び塩化ナトリウム(モル比
でKBr:NaCl=40:60)を含む水溶液とをコントロール
ダブルジェット法で同時に添加して、平均粒径0.42μm
となるまでシェルを形成した。その際、粒子形状として
立方体が得られるようにpH及びpAgを制御した。
【0320】水洗を行い水溶性塩を除去した後、ゼラチ
ンを加え乳剤EM−1を得た。この乳剤EM−1の分布
の広さは8%であった。
【0321】(乳剤EM−2の調製)オセインゼラチン
を含む水溶液を40℃に制御しながら、アンモニア及び硝
酸銀を含む水溶液と、臭化カリウム及び塩化ナトリウム
(モル比でKBr:NaCl=95:5)を含む水溶液とを、コン
トロールダブルジェット法で同時に添加して、粒径0.18
μmの立方体塩臭化銀コア乳剤を得た。その際、粒子形
状として立方体が得られるようにpH及びpAgを制御し
た。得られたコア乳剤に更にアンモニア及び硝酸銀を含
む水溶液と、臭化カリウム及び塩化ナトリウム(モル比
でKBr:NaCl=40:60)を含む水溶液とをコントロール
ダブルジェット法で同時に添加して、平均粒径0.25μm
となるまでシェルを形成した。その際、粒子形状として
立方体が得られるようにpH及びpAgを制御した。
【0322】水洗を行い水溶性塩を除去した後、ゼラチ
ンを加え乳剤EM−2を得た。この乳剤EM−2の分布
の広さは8%であった。
【0323】(青感度性乳剤EM−Bの作製)EM−1
に増感色素DD−1を加えて色増感後、T−1を銀1モ
ル当たり600mg添加して青感性乳剤EM−Bを作製し
た。
【0324】(緑感性乳剤EM−Gの作製)EM−2に
増感色素DD−2を加えて色増感した他は青感性乳剤と
同様にして緑感性乳剤EM−Gを作製した。
【0325】(赤感性乳剤EM−Rの作製)EM−2に
増感色素DD−3及びDD−4を加えて色増感した他は
青感性乳剤と同様にして赤感性乳剤EM−Rを作製し
た。
【0326】(汎感性乳剤EM−Pの作製)EM−1に
増感色素DD−1、DD−2、DD−3及びDD−4を
加えて色増感した他は青感性乳剤と同様にして汎感性乳
剤EM−Pを作製した。
【0327】T−1:4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,
7-テトラザインデン
【0328】
【化64】
【0329】上記EM−B、EM−G、EM−R、EM
−Pを用い下記の構成からなるカラー写真感光材料1−
1を作製した。上記支持体の表面に第1層から第9層を
下記の構成で塗布し、裏面側に第10層を塗布した。尚、
塗布助剤としてSA−1及びSA−2を用い、又、硬膜
剤としてはHH−1、HH−2を用いて試料1−1を作
製した。
【0330】SA−1:スルホ琥珀酸ジ(2-エチルヘキ
シル)エステル・ナトリウム SA−2:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフ
ルオロペンチル)エステル・ナトリウム HH−1:テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン HH−2:2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-s-トリアジン
・ナトリウム 層 構 成 塗布付量(g/m2) 第9層 ゼラチン 0.78 (紫外線吸収層) 紫外線吸収剤(UV−1) 0.065 紫外線吸収剤(UV−2) 0.120 紫外線吸収剤(UV−3) 0.160 溶媒(SO−2) 0.1 シリカマット剤 0.03 第8層 ゼラチン 1.43 (青感層) 青感性乳剤EM−B(塗布銀量) 0.4 汎感性乳剤EM−P(塗布銀量) 0.1 イエローカプラー(YC−2) 0.82 ステイン防止剤(AS−2) 0.025 溶媒(SO−1) 0.82 抑制剤(ST−1,ST−2,T−1) 微量 第7層 ゼラチン 0.54 (中間層) 混色防止剤(AS−1、3、4、5、6等量) 0.055 溶媒(SO-2) 0.072 第6層 ゼラチン 0.42 (イエロー イエローコロイド銀 0.1 コロイド銀層) 混色防止剤(AS−1、3、4、5、6等量) 0.04 溶媒(SO−2) 0.049 ポリビニールピロリドン(PVP) 0.047 イラジエーション防止染料(AI−6) 0.03 第5層 ゼラチン 0.54 (中間層) 混色防止剤(AS−1、3,4、5、6等量) 0.055 溶媒(SO−2) 0.072 第4層 ゼラチン 1.43 (緑感層) 緑感性乳剤EM−G(塗布銀量) 0.40 汎感性乳剤EM−P(塗布銀量) 0.10 マゼンタカプラー(MC−2) 0.25 イエローカプラー(YC−3) 0.06 ステイン防止剤(AS−2) 0.019 溶媒(SO−1) 0.31 抑制剤(ST−1,ST−2,T−1) 微量 第3層 ゼラチン 0.75 (中間層) 混色防止剤(AS−1、3,4、5、6等量) 0.055 溶媒(SO−2) 0.072 イラジエーション防止染料(AI−4) 0.01 イラジエーション防止染料(AI−5) 0.01 第2層 ゼラチン 1.38 (赤感層) 赤感性乳剤EM−R(塗布銀量) 0.30 汎感性乳剤EM−P(塗布銀量) 0.06 シアンカプラー(EXC−2) 0.44 溶媒(SO−1) 0.31 ステイン防止剤(AS−2) 0.015 抑制剤(ST−1,ST−2,T−1) 微量 第1層 ゼラチン 1.0 (白色顔料層) アナターゼ型二酸化チタン 3.0 第10層 ゼラチン 6.00 (裏面層) シリカマット剤 0.65 塗布銀量は銀換算による。
【0331】SO−1:トリオクチルホスフェート SO−2:ジオクチルフタレート AS−1:2,4-ジ-t-オクチルハイドロキノン AS−2:2,4-ジ-t-ブチルハイドロキノン ST−1:1-(3-アセトアミドフェニル)-5-メルカプト
テトラゾール ST−2:N-ベンジルアデニン
【0332】
【化65】
【0333】
【化66】
【0334】
【化67】
【0335】
【化68】
【0336】
【化69】
【0337】現像処理の条件、処理液処方は以下の通り
である。 処理工程−1 温度 時間 浸漬(現像液) 37℃ 12秒 カブリ露光 − 12秒(1ルックス) 現像 37℃ 95秒 漂白定着 35℃ 45秒 安定化処理 25〜30℃ 90秒 乾燥 60〜85℃ 40秒 処理液組成 (発色現像液) ベンジルアルコール 15.0ml 硫酸第2セリウム 0.015g エチレングリコール
8.0ml 亜硫酸カリウム
2.5g 臭化カリウム 0.6g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 25.0g T−1 0.1g ヒドロキシルアミン硫酸塩 5.0g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2.0g 4-アミノ-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 1.0g 水酸化カリウム 2.0g ジエチレングリコール 15.0ml 水を加えて全量を1リットルとし、pHを10.15に調整す
る。
【0338】 (漂白定着液) ジエチレントリアミン五酢酸第2鉄アンモニウム 90.0g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 180ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール 0.15g 炭酸カリウム又は氷酢酸でpHを7.1に調整し、水を加え
て全量を1リットルとする。
【0339】 (安定化液) o-フェニルフェノール 0.3g 亜硫酸カリウム(50%水溶液) 12ml エチレングリコール 10g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 2.5g 塩化ビスマス 0.2g 硫酸亜鉛7水塩 0.7g 水酸化アンモニウム(28%水溶液) 2.0g ポリビニルピロリドン(K−17) 0.2g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 2.0g 水を加えて全量を1リットルとし、水酸化アンモニウム
又は硫酸でpHを7.5に調整する。なお、安定化処理は2
槽構成の向流方式にした。
【0340】以下にランニングを行う際の補充液の処方
を示す。
【0341】 (発色現像補充液) ベンジルアルコール 18.5ml 硫酸第2セリウム 0.015g エチレングリコール 10.0ml 亜硫酸カリウム 2.5g 臭化カリウム 0.3g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 25.0g T−1 0.1g ヒドロキシルアミン硫酸塩 5.0g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2.0g 4-アミノ-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩 5.4g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 1.0g 水酸化カリウム 2.0g ジエチレングリコール 18.0ml 水を加えて全量を1リットルとし、pH10.35に調整す
る。
【0342】(漂白定着液補充液)前記漂白定着液に同
じ。
【0343】(安定液補充液)前記安定液に同じ。
【0344】なお、補充量は現像液補充液、漂白定着
液、安定液共に、感材1平米当たり320mlとした。
【0345】結果を以下に示す。
【0346】
【表5】
【0347】表5から明らかなように、S−1層、S−
2塗布が色再現性、鮮鋭性を向上させ、また、本発明に
関わるシアンカプラーによっても、色再現性が改善さ
れ、鮮鋭性も向上することが分かる。しかしながら、本
発明に係わるハロゲン化銀感光試料は多分に相乗的効果
を発揮し、優れた色再現性、鮮鋭性を有することは明ら
かである。
【0348】
【発明の効果】本発明によれば、優れた色再現性と鮮鋭
性を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2の結果を示す色度図である。
【符号の説明】 Y イエロー色の部分での測定値であることを示す添
字である。 M マゼンタ色の部分での測定値であることを示す添
字である。 C シアン色の部分での測定値であることを示す添字
である。 B 青色の部分での測定値であることを示す添字であ
る。 G 緑色の部分での測定値であることを示す添字であ
る。 R 赤色の部分での測定値であることを示す添字であ
る。 a* 色度図の表示系 b* 色度図の表示系

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙の両面に樹脂被覆層を設けてなる反
    射支持体の一方の側に、ハロゲン化銀乳剤を含有するハ
    ロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層有するハロゲン化銀
    写真感光材料において、該支持体と該ハロゲン化銀乳剤
    層の間に、少なくとも一層の白色顔料を含有する親水性
    コロイド層を有し、かつ下記一般式〔I〕〜〔VIII〕の
    いずれかで表される写真用シアンカプラーの少なくとも
    一種を該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層中に含有
    することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。 【化1】 〔式中、R11は水素原子または1価の置換基を表し、R
    12は1価の置換基を表す。mは置換基R12の数を表す。
    mが0のときR11は電子吸引性を表し、mが1又は2以
    上のとき、R11及びR12の少なくともひとつは電子吸引
    性基を表す。mが2以上のとき、複数のR12は同じでも
    異なっていてもよい。Z11はベンゼン環等が縮合してい
    てもよい含窒素複素環を形成するのに必要な非金属原子
    群を表す。〕 【化2】 〔式中、R21及びY21は水素原子または置換基を表し、
    21は水素原子または発色現像主薬の酸化体との反応に
    より離脱する置換基を表す。Z21は>N−Y21−とともに
    該ピラゾール環と縮環して含窒素複素6員環を形成する
    のに必要な非金属原子群を表し、該6員環は置換基を有
    していてもよく、該ピラゾール環以外にベンゼン環と縮
    環していてもよい。〕 【化3】 〔一般式〔III〕〜〔VI〕の各々において、R31
    32、R33およびY31は各々水素原子または置換基を表
    し、EWGはハメットの置換基定数σpが0.3以上の電子
    吸引性を表し、X31は水素原子または発色現像主薬の酸
    化体との反応によって離脱し得る基を表す。〕 【化4】 〔式中、Aはバラスト基が4位以外の位置で結合する1-
    ナフトール型シアンカプラーを表し、置換基(B)は、
    Aの2位に結合している。R71は水素原子、アルキル
    基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、
    アラニル基、アルコキシ基、アミノ基またはアリール基
    を、R72はベンゼン環に置換可能な基を、R73及びR74
    は水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、
    アルコキシ基またはアリールオキシ基を、lは0〜4の
    整数を、mは0〜4の整数をそれぞれ表す。〕 【化5】 〔式中Y81はNとともに3ないし8員の複素環を形成す
    るに必要な非金属原子群を、L81はアルキレン基をR81
    はアリール基を、Z81は水素原子またはカップリング脱
    離基をそれぞれ表す。ただし、前記複素環においてはカ
    ルボニル基がNに直接結合することはない。〕
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006022405A1 (ja) * 2004-08-24 2006-03-02 Fujifilm Corporation ハロゲン化銀カラー写真感光材料及び画像形成方法

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