JPH07149512A - 撥水性撥油性を有する組成物及びその製造方法 - Google Patents
撥水性撥油性を有する組成物及びその製造方法Info
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- JPH07149512A JPH07149512A JP5296401A JP29640193A JPH07149512A JP H07149512 A JPH07149512 A JP H07149512A JP 5296401 A JP5296401 A JP 5296401A JP 29640193 A JP29640193 A JP 29640193A JP H07149512 A JPH07149512 A JP H07149512A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 繰り返し洗浄に対する耐久性が優れ、高特性
の撥水・撥油・防汚性を有する組成物を提供する。 【構成】 高分子物または無機物の基体１の表面にＳｉ
Ｏx（０＜ｘ≦２）膜２を形成し、この膜に凹凸を設
け、シロキサン結合を介して化学吸着膜３を設けたもの
である。
の撥水・撥油・防汚性を有する組成物を提供する。 【構成】 高分子物または無機物の基体１の表面にＳｉ
Ｏx（０＜ｘ≦２）膜２を形成し、この膜に凹凸を設
け、シロキサン結合を介して化学吸着膜３を設けたもの
である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、表面処理よって改質し
た高分子組成物または無機組成物、またはそれらの製造
方法に関するものである。
た高分子組成物または無機組成物、またはそれらの製造
方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ガラスあるいはプラスチックに撥水性あ
るいは撥油性を付与する表面改質には、含フッ素シラン
カップリング剤等をコーティングする方法が一般的に知
られている。さらには上記の方法の基体との結合力が弱
いという課題を解決すべく、クロロシラン系界面活性剤
を化学吸着させ、シロキサン結合を有する化学吸着膜を
形成する方法も行われている。
るいは撥油性を付与する表面改質には、含フッ素シラン
カップリング剤等をコーティングする方法が一般的に知
られている。さらには上記の方法の基体との結合力が弱
いという課題を解決すべく、クロロシラン系界面活性剤
を化学吸着させ、シロキサン結合を有する化学吸着膜を
形成する方法も行われている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の方法では、プラスチックには直接クロロシラン系界面
活性剤を直接化学吸着させることはできないものであ
る。またガラスにソーダガラスを使用した場合、ソーダ
ガラスからのナトリウムイオンの流出によってシロキサ
ン結合が切断され、撥水性あるいは撥油性が消失するも
のである。つまり従来の方法は前記課題を有しているも
のである。
の方法では、プラスチックには直接クロロシラン系界面
活性剤を直接化学吸着させることはできないものであ
る。またガラスにソーダガラスを使用した場合、ソーダ
ガラスからのナトリウムイオンの流出によってシロキサ
ン結合が切断され、撥水性あるいは撥油性が消失するも
のである。つまり従来の方法は前記課題を有しているも
のである。
【０００４】本発明はこのような従来の方法が有してい
る課題を解決しようとするもので、プラスチックまたは
ソーダガラスにもクロロシラン系界面活性剤を直接化学
吸着させることができ、結合力が強く、高特性の撥水性
撥油性を有する組成物を提供することを第一の目的とし
ている。
る課題を解決しようとするもので、プラスチックまたは
ソーダガラスにもクロロシラン系界面活性剤を直接化学
吸着させることができ、結合力が強く、高特性の撥水性
撥油性を有する組成物を提供することを第一の目的とし
ている。
【０００５】また、このような撥水性撥油性を有する組
成物の製造方法を提供することを第二の目的としてい
る。
成物の製造方法を提供することを第二の目的としてい
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】第一の目的を達成する本
発明の第一の手段は、高分子物または無機物の基体の表
面上にＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜を形成し、このＳｉＯx
（０＜ｘ≦２）膜の表面上にシロキサン結合を有する化
学吸着膜を形成した撥水性撥油性を有する組成物とする
ものである。
発明の第一の手段は、高分子物または無機物の基体の表
面上にＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜を形成し、このＳｉＯx
（０＜ｘ≦２）膜の表面上にシロキサン結合を有する化
学吸着膜を形成した撥水性撥油性を有する組成物とする
ものである。
【０００７】第二の目的を達成するための本発明の第二
の手段は、高分子物または無機物の基体の基体の表面に
ＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜を構成する成膜工程と、この
成膜行程によって設けた膜にスパッタリングによって凹
凸を設ける工程と、クロロシラン系界面活性剤を化学吸
着させ、シロキサン結合を有する化学吸着膜を形成する
工程とを有する撥水性撥油性を有する組成物の製造方法
とするものである。
の手段は、高分子物または無機物の基体の基体の表面に
ＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜を構成する成膜工程と、この
成膜行程によって設けた膜にスパッタリングによって凹
凸を設ける工程と、クロロシラン系界面活性剤を化学吸
着させ、シロキサン結合を有する化学吸着膜を形成する
工程とを有する撥水性撥油性を有する組成物の製造方法
とするものである。
【０００８】
【作用】本発明の第一の手段は、基体表面上に設けたＳ
ｉＯx（０＜ｘ≦２）膜が、基板表面上に水酸基を存在
させるように作用し、この上に撥水性或いは撥油性を有
する化学吸着膜がシロキサン結合を介して化学結合する
ことができるものである。従って、基体がプラスチック
であっても化学吸着膜を形成することができ、またソー
ダガラスを使用した場合でもＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜
がソーダガラス表面を覆うのでナトリウムイオンの流出
を防ぐことができる安定した化学吸着膜を有した撥水性
撥油性を有する組成物とすることができる。
ｉＯx（０＜ｘ≦２）膜が、基板表面上に水酸基を存在
させるように作用し、この上に撥水性或いは撥油性を有
する化学吸着膜がシロキサン結合を介して化学結合する
ことができるものである。従って、基体がプラスチック
であっても化学吸着膜を形成することができ、またソー
ダガラスを使用した場合でもＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜
がソーダガラス表面を覆うのでナトリウムイオンの流出
を防ぐことができる安定した化学吸着膜を有した撥水性
撥油性を有する組成物とすることができる。
【０００９】また本発明の第二の手段は、基体の表面上
に設けたＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜に設けた凹凸をスパ
ッタリングによって形成して、表面積を増やしたことに
よって、多量の化学吸着膜を形成することができる撥水
性撥油性を有する組成物の製造方法とするものである。
に設けたＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜に設けた凹凸をスパ
ッタリングによって形成して、表面積を増やしたことに
よって、多量の化学吸着膜を形成することができる撥水
性撥油性を有する組成物の製造方法とするものである。
【００１０】
【実施例】以下本発明の実施例の構成について図１に基
づいて説明する。１は高分子組成物または無機組成物の
基体であり、この実施例ではソーダガラスを示し、この
表面にＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜２を形成し（この例で
はＳｉＯ2膜２）、この表面にパーフルオロアルキル基
を有するクロロシラン系界面活性剤を化学吸着させシロ
キサン結合を有する化学吸着膜３を形成したたものであ
る。
づいて説明する。１は高分子組成物または無機組成物の
基体であり、この実施例ではソーダガラスを示し、この
表面にＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜２を形成し（この例で
はＳｉＯ2膜２）、この表面にパーフルオロアルキル基
を有するクロロシラン系界面活性剤を化学吸着させシロ
キサン結合を有する化学吸着膜３を形成したたものであ
る。
【００１１】以下、ソーダガラスを基体とした場合の製
造方法について説明する。まず、基体１をフロン洗浄剤
または界面活性剤等を使用して脱脂する。この脱脂行程
を終了した基体１の表面に、ＲＦマグネトロンスパッタ
装置でＳｉＯ2膜を200nm程度成膜する。ついで、この状
態でＲＦマグネトロンスパッタ装置の電源の陽極・陰極
を入れ換えて基体１側を陰極としてスパッタリングを実
行する。こうしてＳｉＯ2膜表面に10nm程度の凹凸をつ
ける。次にパーフルオロアルキル基を有するクロロシラ
ン系界面活性剤としてC8F17C2H4SiCl3を用い、これを3
×10-3〜5×10-2mol/l程度の濃度で溶かした８０％ｎ−
ヘキサデカン（シクロヘキサン・トルエン・キシレン・
ジシクロヘキシルでもよい）、１２％四塩化炭素、８％
クロロホルム溶液を調整する。そして、この溶液中に前
記ＳｉＯ2膜を成膜した基体を非水系雰囲気中にて室温
で約２時間浸漬する。この浸漬を終了して前記溶液から
引き上げた後、この基体をクロロホルムで約３０分間洗
浄し、さらに約１５分間水洗するものである。この洗浄
行程によって、ＳｉＯ2膜２の表面は水酸基を含むこと
ができ、パーフルオロアルキル基を有するクロロシラン
系界面活性剤のクロロシル基と水酸基が反応して、表面
に（化１）に示すシロキサン結合を有する化学吸着膜
３、すなわち単分子吸着膜あるいはこの累積吸着膜を形
成することができるものである。
造方法について説明する。まず、基体１をフロン洗浄剤
または界面活性剤等を使用して脱脂する。この脱脂行程
を終了した基体１の表面に、ＲＦマグネトロンスパッタ
装置でＳｉＯ2膜を200nm程度成膜する。ついで、この状
態でＲＦマグネトロンスパッタ装置の電源の陽極・陰極
を入れ換えて基体１側を陰極としてスパッタリングを実
行する。こうしてＳｉＯ2膜表面に10nm程度の凹凸をつ
ける。次にパーフルオロアルキル基を有するクロロシラ
ン系界面活性剤としてC8F17C2H4SiCl3を用い、これを3
×10-3〜5×10-2mol/l程度の濃度で溶かした８０％ｎ−
ヘキサデカン（シクロヘキサン・トルエン・キシレン・
ジシクロヘキシルでもよい）、１２％四塩化炭素、８％
クロロホルム溶液を調整する。そして、この溶液中に前
記ＳｉＯ2膜を成膜した基体を非水系雰囲気中にて室温
で約２時間浸漬する。この浸漬を終了して前記溶液から
引き上げた後、この基体をクロロホルムで約３０分間洗
浄し、さらに約１５分間水洗するものである。この洗浄
行程によって、ＳｉＯ2膜２の表面は水酸基を含むこと
ができ、パーフルオロアルキル基を有するクロロシラン
系界面活性剤のクロロシル基と水酸基が反応して、表面
に（化１）に示すシロキサン結合を有する化学吸着膜
３、すなわち単分子吸着膜あるいはこの累積吸着膜を形
成することができるものである。
【００１２】
【化１】
【００１３】こうして、図１に示すように化学吸着膜３
がＳｉＯ2膜２と化学結合した形で基体１上に１０〜３
０Åの厚みで形成される。
がＳｉＯ2膜２と化学結合した形で基体１上に１０〜３
０Åの厚みで形成される。
【００１４】続いて、本実施例の製造方法で作製したソ
ーダガラスの基体の撥水性を評価する実験結果について
報告する。この実験は、前記製造方法で作成した試験片
を250℃で100hr耐熱試験を行い、この試験の前と後との
水に対する接触角を測定して行っているものである。こ
の接触角の測定は、純水2.5μlを前記試験片上に滴下し
て行っているものである。また比較例として、(1)未処
理のソーダガラスの基体、(2)表面にＳｉＯ2膜を成膜し
この上にC8F17C2H4SiCl3を化学吸着したソーダガラスの
基体、(3)直接C8F17C2H4SiCl3を化学吸着したソーダガ
ラスの基体を選定しているものである。この実験結果を
（表１）に示した。
ーダガラスの基体の撥水性を評価する実験結果について
報告する。この実験は、前記製造方法で作成した試験片
を250℃で100hr耐熱試験を行い、この試験の前と後との
水に対する接触角を測定して行っているものである。こ
の接触角の測定は、純水2.5μlを前記試験片上に滴下し
て行っているものである。また比較例として、(1)未処
理のソーダガラスの基体、(2)表面にＳｉＯ2膜を成膜し
この上にC8F17C2H4SiCl3を化学吸着したソーダガラスの
基体、(3)直接C8F17C2H4SiCl3を化学吸着したソーダガ
ラスの基体を選定しているものである。この実験結果を
（表１）に示した。
【００１５】
【表１】
【００１６】この結果から明らかなように、実施例と比
較例(2)とからＳｉＯ2膜上に設けた凹凸により撥水性が
向上していることがわかる。また比較例(2)と比較例(3)
とから、ＳｉＯ2膜により耐熱性が向上していることが
わかるものである。
較例(2)とからＳｉＯ2膜上に設けた凹凸により撥水性が
向上していることがわかる。また比較例(2)と比較例(3)
とから、ＳｉＯ2膜により耐熱性が向上していることが
わかるものである。
【００１７】本実施例では基体１としてソーダガラスを
使用しているが、いかなる種類のガラスにも適用できる
ものである。つまり無機組成物全般に適用できるもので
ある。また基体１として、ポリカーボネート樹脂・アク
リル樹脂・塩化ビニル樹脂・ポリスチレン樹脂・ポリエ
チレン樹脂・ポリプロピレン樹脂・ポリアミド樹脂・ア
クリルブタジエンスチレン共重合体樹脂（ＡＢＳ）・ア
セタール樹脂・メチルペンテン樹脂等の熱可塑性樹脂、
またはエポキシ樹脂・尿素樹脂・メラミン樹脂・フェノ
ール樹脂・アルキド樹脂・ウレタン樹脂・不飽和ポリエ
ステル硬化樹脂・エボナイト等の熱硬化性樹脂、もしく
は例えばブタジエンースチレンゴム・ブチルゴム・ニト
リルゴム・クロロプレンゴム・ウレタンゴム・シリコン
ゴム等の高分子材料も使用できるものである。また前記
高分子材料に例えば二酸化ケイ素・酸化チタンなどの充
填剤が混入されていても良く、さらに染料または顔料で
染着していても支障はないものである。
使用しているが、いかなる種類のガラスにも適用できる
ものである。つまり無機組成物全般に適用できるもので
ある。また基体１として、ポリカーボネート樹脂・アク
リル樹脂・塩化ビニル樹脂・ポリスチレン樹脂・ポリエ
チレン樹脂・ポリプロピレン樹脂・ポリアミド樹脂・ア
クリルブタジエンスチレン共重合体樹脂（ＡＢＳ）・ア
セタール樹脂・メチルペンテン樹脂等の熱可塑性樹脂、
またはエポキシ樹脂・尿素樹脂・メラミン樹脂・フェノ
ール樹脂・アルキド樹脂・ウレタン樹脂・不飽和ポリエ
ステル硬化樹脂・エボナイト等の熱硬化性樹脂、もしく
は例えばブタジエンースチレンゴム・ブチルゴム・ニト
リルゴム・クロロプレンゴム・ウレタンゴム・シリコン
ゴム等の高分子材料も使用できるものである。また前記
高分子材料に例えば二酸化ケイ素・酸化チタンなどの充
填剤が混入されていても良く、さらに染料または顔料で
染着していても支障はないものである。
【００１８】また本実施例の化学吸着膜３は、パーフル
オロアルキル基を有するクロロシラン系界面活性剤のC8
F17C2H4SiCl3を使用したが撥水・撥油・防汚もしくは滑
性を付与する目的では、フッ化アルキル基を有するクロ
ロシラン系界面活性剤を用いて化学吸着膜を構成すれば
よいものである。なお、パーフルオロアルキル基を有す
るクロロシラン系界面活性剤は、一般的に次式で表され
る。
オロアルキル基を有するクロロシラン系界面活性剤のC8
F17C2H4SiCl3を使用したが撥水・撥油・防汚もしくは滑
性を付与する目的では、フッ化アルキル基を有するクロ
ロシラン系界面活性剤を用いて化学吸着膜を構成すれば
よいものである。なお、パーフルオロアルキル基を有す
るクロロシラン系界面活性剤は、一般的に次式で表され
る。
【００１９】F(CF2)m(CH2)nSiRqX3ーq あるいは F(CF2)m(CH2)nA(CH2)pSiRqX3ーq （式中ｍ＝１〜３０、ｎ＝０〜１５、ｍ＋ｎ＝１０〜３
０、ｐ＝１〜２５、ｑ＝０〜２であり、Ｒはアルキル
基、Ｘはハロゲン原子あるいはアルコキシ、Ａは酸素原
子、カルボキシあるいはジメチルシリレンを表している
ものである。） 耐熱性・撥油性の点からは、上式においてのｍの数は多
い方が、またｎの数は少ない方が性能的に向上する。実
用的にはｎ＝０〜５が好ましい。例を挙げるとＦ(CF2)8
(CH2)2SiCl3、F(CF2)8(CH2)SiCl3、F(CF2)8SiCl3、CF
3(CH2)2SiCl3、F(CF2)6(CH2)2SiCl3、F(CF2)8(CH2)2Si
(CH3)Cl2、F(CF2)20(CH2)2SiCl3などが有効であるが、
その他にも、CF3(CH2)2Si(CH3)2(CH2)15SiCl3、F(CF2)4
(CH2)2Si(CH3)2(CH2)9SiCl3、CF3COO(CH2)15SiCl3、CF3
CH2O(CH2)15SiCl3、F(CF2)8(C6H4)(CH 2)SiCl3なども有
効である。
０、ｐ＝１〜２５、ｑ＝０〜２であり、Ｒはアルキル
基、Ｘはハロゲン原子あるいはアルコキシ、Ａは酸素原
子、カルボキシあるいはジメチルシリレンを表している
ものである。） 耐熱性・撥油性の点からは、上式においてのｍの数は多
い方が、またｎの数は少ない方が性能的に向上する。実
用的にはｎ＝０〜５が好ましい。例を挙げるとＦ(CF2)8
(CH2)2SiCl3、F(CF2)8(CH2)SiCl3、F(CF2)8SiCl3、CF
3(CH2)2SiCl3、F(CF2)6(CH2)2SiCl3、F(CF2)8(CH2)2Si
(CH3)Cl2、F(CF2)20(CH2)2SiCl3などが有効であるが、
その他にも、CF3(CH2)2Si(CH3)2(CH2)15SiCl3、F(CF2)4
(CH2)2Si(CH3)2(CH2)9SiCl3、CF3COO(CH2)15SiCl3、CF3
CH2O(CH2)15SiCl3、F(CF2)8(C6H4)(CH 2)SiCl3なども有
効である。
【００２０】また、超親水性を付与する場合には、末端
ビニル基を持つアルキル基を有するクロロシラン系界面
活性剤を用いて、化学吸着膜形成した後、例えば酸素雰
囲気中で電子線・Ｘ線・紫外線などの放射線を照射する
ことによって末端を水酸基に変えるか、あるいはテトラ
クロロシランを用いて化学吸着膜を形成した後、水と反
応させてクロロシリル結合をシラノール結合に変えれば
よいものである。
ビニル基を持つアルキル基を有するクロロシラン系界面
活性剤を用いて、化学吸着膜形成した後、例えば酸素雰
囲気中で電子線・Ｘ線・紫外線などの放射線を照射する
ことによって末端を水酸基に変えるか、あるいはテトラ
クロロシランを用いて化学吸着膜を形成した後、水と反
応させてクロロシリル結合をシラノール結合に変えれば
よいものである。
【００２１】
【発明の効果】本発明の第一の手段は、高分子物または
無機物の基体の表面上にＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜を形
成し、このＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜の表面上にシロキ
サン結合を有する化学吸着膜を形成した構成として、プ
ラスチックまたはソーダガラスにもクロロシラン系界面
活性剤を直接化学吸着させることができ、結合力が強
く、高特性の撥水性・撥油性を有する組成物を実現する
ものである。
無機物の基体の表面上にＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜を形
成し、このＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜の表面上にシロキ
サン結合を有する化学吸着膜を形成した構成として、プ
ラスチックまたはソーダガラスにもクロロシラン系界面
活性剤を直接化学吸着させることができ、結合力が強
く、高特性の撥水性・撥油性を有する組成物を実現する
ものである。
【００２２】また本発明の第二の手段は、高分子物また
は無機物の基体の表面にＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜を構
成する成膜工程と、この成膜行程によって設けた膜にス
パッタリングによって凹凸を設ける工程と、クロロシラ
ン系界面活性剤を化学吸着させ、シロキサン結合を有す
る化学吸着膜を形成する工程とを有する撥水性・撥油性
を有する組成物の製造方法として、ＳｉＯx膜上にスパ
ッタリングによる凹凸を設けて化学吸着膜が吸着する面
積を増加でき、より高い表面改質効果を得ることができ
るものである。
は無機物の基体の表面にＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜を構
成する成膜工程と、この成膜行程によって設けた膜にス
パッタリングによって凹凸を設ける工程と、クロロシラ
ン系界面活性剤を化学吸着させ、シロキサン結合を有す
る化学吸着膜を形成する工程とを有する撥水性・撥油性
を有する組成物の製造方法として、ＳｉＯx膜上にスパ
ッタリングによる凹凸を設けて化学吸着膜が吸着する面
積を増加でき、より高い表面改質効果を得ることができ
るものである。
【図１】本発明の実施例である無機組成物の表面状態を
説明する説明図
説明する説明図
１ 基体 ２ ＳｉＯ2膜 ３ 化学吸着膜
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０９Ｋ 3/18 １０４ (72)発明者 曽我 眞守 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 尾崎 伸司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小川 一文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 高分子物または無機物の基体の表面上に
ＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜を形成し、このＳｉＯx（０＜
ｘ≦２）膜の表面上にシロキサン結合を有する化学吸着
膜を形成した撥水性撥油性を有する組成物。 - 【請求項２】 高分子物または無機物の基体の基体の表
面にＳｉＯx（０＜ｘ≦２）膜を構成する成膜工程と、
この成膜行程によって設けた膜にスパッタリングによっ
て凹凸を設ける工程と、クロロシラン系界面活性剤を化
学吸着させ、シロキサン結合を有する化学吸着膜を形成
する工程とを有する撥水性撥油性を有する組成物の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5296401A JPH07149512A (ja) | 1993-11-26 | 1993-11-26 | 撥水性撥油性を有する組成物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5296401A JPH07149512A (ja) | 1993-11-26 | 1993-11-26 | 撥水性撥油性を有する組成物及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07149512A true JPH07149512A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=17833073
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5296401A Pending JPH07149512A (ja) | 1993-11-26 | 1993-11-26 | 撥水性撥油性を有する組成物及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07149512A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6001485A (en) * | 1996-11-18 | 1999-12-14 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Water repellant glass plate and method for manufacturing the same |
| JP2002533560A (ja) * | 1998-12-24 | 2002-10-08 | ズニクス・サーファス・ナノテクノロジース・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 超疎性表面 |
| WO2003016385A1 (fr) * | 2001-08-21 | 2003-02-27 | Fujikura Rubber Ltd. | Procede de traitement de surface du caoutchouc, procede de production d'articles en caoutchouc, moulages en caoutchouc et procede de production correspondant |
| US7070839B2 (en) | 1998-09-16 | 2006-07-04 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Functional film, method of fabricating the same, liquid crystal display device using functional film, and method of fabricating the same |
-
1993
- 1993-11-26 JP JP5296401A patent/JPH07149512A/ja active Pending
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