JPH0714718B2 - 電動式パワーステアリング装置のモータ制御装置 - Google Patents

電動式パワーステアリング装置のモータ制御装置

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JPH0714718B2
JPH0714718B2 JP12407388A JP12407388A JPH0714718B2 JP H0714718 B2 JPH0714718 B2 JP H0714718B2 JP 12407388 A JP12407388 A JP 12407388A JP 12407388 A JP12407388 A JP 12407388A JP H0714718 B2 JPH0714718 B2 JP H0714718B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両の操舵系にモータ駆動による補助操舵力
(パワーアシスト)を与える電動式パワーステアリング
装置のモータ制御装置に関するものである。
【従来の技術】
上述のような電動式パワーステアリング装置のモータ制
御装置としては、操舵系の捩りトルクを検出する捩りト
ルクセンサの他に車速を検出する車速センサと舵角を検
出する舵角センサとを設け、捩りトルクセンサの出力に
基づく指令信号を、上記車速センサの出力に基づき車速
の増大に伴って減少するよう補正すると共に、上記舵角
センサの出力から舵角の増大に伴って増大する戻し信号
を加算して、電動モータの回転方向、回転トルクを制御
するようにしたものが本件出願人により既に提案されて
いる(特開昭61−98675号公報参照)。
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述のような従来の電動式パワーステアリング
装置のモータ制御装置では、ステアリングの中立位置へ
の自動復帰は車両の走行中に限られ、駐停車時には据切
り操作が軽くできるにすぎなかった。このため、ステア
リングが中立位置からズレた状態かどうかがわかりにく
く、またズレたまま駐停車した場合、それに気づかずに
発進してあわてて転舵し直すなど操作性が悪いという問
題があった。 そこで本発明は、車両の駐停車時にステアリングを中立
位置に自動復帰でき、その際、タイヤの接地路面の摩擦
係数μの変化や、車両重量の変化などの外乱に影響され
ず、かつステアリングホイールが終始緩やかに回転して
フィーリングがよく安全である電動式パワーステアリン
グ装置のモータ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明による電動式パワーステアリング
装置のモータ制御装置は、操舵系の捩りトルクを検出す
る捩りトルクセンサと、車速を検出する車速センサと、
舵角を検出する舵角センサとを備え、上記各センサの出
力信号に基づく指令信号に応じて駆動制御部によりパワ
ーアシスト用の電動モータの回転方向、回転トルクを制
御する電動式パワーステアリング装置において、車両の
駐停車の際にステアリングを中立位置に自動復帰させる
復帰信号を指令信号として出力する中立位置復帰指令部
を備え、上記中立位置復帰指令部は、車速センサ及び捩
りトルクセンサから信号入力し、両者の値が略ゼロのと
き車両の駐停車時と判断して上記舵角センサが検出した
実舵角の信号を通過させる中立位置復帰判別部と、上記
中立位置復帰判別部を通過した実舵角信号を入力し、実
舵角の初期値から所定時間内に時間経過に伴って漸次減
少してゼロに近く特性の舵角の復帰目標値を信号出力す
る復帰目標値設定部と、上記復帰目標値設定部からの復
帰目標値信号及び上記中立位置復帰判別部を通過した実
舵角信号を入力し、復帰目標値に対する実舵角の偏差量
を演算してその偏差量を信号する偏差量演算部と、上記
偏差量演算部から偏差量を信号入力し、該偏差量の絶対
値の増大に対して偏差量の絶対値が所定値以内では絶対
値が増大し、所定値を超えると絶対値が一定となる特性
の復帰信号を出力する復帰トルク値指示関数部とを有す
ることを特徴としている。
【作用】
このような手段では、車両を駐停車すると捩りトルクセ
ンサ及び車速センサの検出値が略ゼロとなり、中立位置
復帰指令部における中立位置復帰判別部は、舵角センサ
が検出した実舵角の信号を通過させる。そこで復帰目標
値設定部は、実舵角の信号を入力してその初期値から所
定時間以内に漸次減少してゼロに近づく特性の舵角の復
帰目標値を偏差量演算部に信号出力する。また、偏差量
演算部は、上記復帰目標値信号及び中立位置復帰判別部
を通過した実舵角信号を入力して復帰目標値に対する実
舵角の偏差量を信号出力する。そしてこの偏差量を信号
を入力した復帰トルク値指示関数部は、偏差量の絶対値
の減少に伴い、偏差量の絶対値が所定値を超えている範
囲では一定の絶対値で、偏差量の絶対値が所定値以内に
なると偏差量の絶対値に対して絶対値が漸次減少してゼ
ロに近づく特性の復帰信号を指令信号として出力する。
そしてこの指令信号を駆動制御部に入力することで、パ
ワーアシスト用の電動モータの回転方向、回転トルクが
制御されてステアリングは中立位置に自動復帰する。 ここで、ステアリングを中立位置に自動復帰させる中立
位置復帰指令部は、復帰目標値設定部によって復帰目標
値を実舵角の初期値から時間経過に伴って漸次減少して
ゼロに近づく特性に設定すると共に、実舵角信号を偏差
量演算部にフィードバックして復帰目標値との偏差量を
演算し、この偏差量を復帰トルク値指示関数部に入力す
ることによって、復帰トルク値指示関数部における特性
関数に基づいて復帰信号を出力している。そしてこの復
帰トルク値指示関数部によれば、偏差量が所定値以下の
場合は偏差量が小さくなるとそれに応じて漸次減少して
ゼロに近づく復帰信号を出力し、偏差量が超えると一定
の値の復帰信号を出力するようにしている。 このような特性の制御を採用することにより、転舵角の
大小に拘らず一定時間でハンドルは中立位置になめらか
に復帰し(転舵角大では回転速度が速く、転舵角小では
ゆつくりと)、フィーリングが良い。更に、タイヤの接
地路面の摩擦係数μの変化や車両重量の変化などの外乱
の影響が大で、設定される復帰目標値と実舵角の偏差量
が大きくなってしまう場合でも、偏差量のフィードバッ
ク制御により、偏差量に応じて実舵角が復帰目標角を越
える場合にはハンドルの回転を止める方向に、実舵角が
復帰目標角に不足の場合にはハンドル回転を速める方向
に制御するので、復帰信号が大きくなり過ぎてハンチン
グを起こすような不都合がなく、安定性の面でも良好な
制御が実現できる。
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて具体的に説明
する。 第1図において符号1はパワーアシスト用の電動モータ
であり、図示省略した操舵系のラック・ピニオン機構の
ピニオン軸に減速機、ジョイントなどを介して連結さ
れ、上記操舵系にアシスト力を付与できるようになって
いる。このような電動モータ1は、正負判別部21,絶対
値変換部22,デューティ制御部23,電機子電流検出部24,
電動モータ駆動部25などを備える駆動制御部2により、
後述の指令信号に基づいて回転方向、回転トルクが制御
される。すなわち、指令信号は正負判別部21と絶対値変
換部22とに入力され、正負判別部21の判別信号が電動モ
ータ駆動部25に入力されることでモータ電流の方向が指
令信号に応じて切換え制御されると共に、絶対値変換部
22の出力信号がデューティ制御部23に入力してデューテ
ィ比が定められ、これが電動モータ駆動部25に入力する
ことで指令信号の大きさに応じた回転トルクが設定され
るようになっている。なお、上記電動モータ1の回転ト
ルクは、電機子電流検出部24が電動モータ1の電機子電
流を検出し、それ検出値をデューティ制御部23にフィー
ドバックすることで一定の指示値に収束するように制御
される。 ここで、前記駆動制御部2へ指令信号を出力するものと
して、本実施例では、アシスト指令部3,戻し指令部4,位
相補償指令部5,舵角位相補償指令部6,中立位置復帰指令
部7が設けられている。 アシスト指令部3は、基本的には操舵系の捩りトルクの
大きさおよび方向に応じたアシスト信号を発生するもの
で、捩りトルクの方向および大きさを検出する捩りトル
クセンサ31と、この捩りトルクセンサ31の出力電圧信号
(第2図参照)に基づいて、基本的には第3図のグラフ
の実線で示すような特性のアシスト信号、すなわち、捩
りトルクの大きさが所定値以下では出力せず、所定値を
越えると捩りトルクの方向に応じた極性で捩りトルクの
値に応じて増減するアシスト信号を出力するアシストト
ルク値指示関数部32とを備える。 また、アシスト指令部3には、車両の速度を検出する車
速センサ33が設けられると共に、この車速センサ33の出
力電圧信号に基いて、第4図のグラフに示すように車速
の増大に伴い減少する特性の加算定数信号Svを発生する
加算定数関数部34、およびこの加算定数信号Svと前記捩
りトルクセンサ31の出力信号とを入力してアシストトル
ク値指示関数部32へ出力する加算演算部35が設けられ
る。そして、この加算演算部35が捩りトルクセンサ31の
出力信号の極性に合わせてこれに加算定数信号Svを加減
算処理することで、第3図のグラフに示す特性は車速を
パラメータとしてX軸方向に平行移動されるようになっ
ている。すなわち右切りの場合の特性を例示すれば、第
5図の実線に示すようにアシストトルク値指示関数部32
の出力は、同一捩りトルクにおいて車速の増大に伴い絶
対値が減少し、同一車速では捩りトルクの絶対値の増加
に伴い出力の絶対値が増大する。そしてこのような出力
特性を、車速に応じて第5図の破線に示すように補正す
べく、乗算定数関数部36,乗算演算部37が設けられてい
る。この乗算定数関数部36は、車速センサ33の出力電圧
信号に基いて第6図に示す特性の乗算定数信号、すなわ
ち、車速が0では乗算定数が1であり、車速の増大に伴
って次第に定数が0に近づいて減少する特性の乗算定数
信号を発生するものである。また、乗算演算部37は、前
記アシストトルク値指示関数部32の出力に上記乗算定数
を乗算処理するものであり、この乗算演算部37からのア
シスト信号itは、車速に応じて、第5図の破線に示すよ
うになる。また、アシストトルクitは、トルクと車速を
入力値とするマップ指示にしても良い。 次に、戻し指令部4は、操舵系の転舵角に応じて舵角を
中立(直進)位置に戻す方向の戻し信号を発生するもの
であり、操舵系のたとえば、ラック・ピニオン機構にお
けるラックの移動量に基いて転舵角を検出する舵角セン
サ41,およびこの舵角センサ41の出力電圧信号に基いて
第7図のグラフに示す特性の戻し信号iθを出力する戻
しトルク値指示関数部42を備えている。 位相補償指令部5は、前記捩りトルクセンサ31の出力信
号を入力し、その微分値に比例する信号を発する位相補
償部51,およびこの位相補償部51の出力信号に基いて例
えば第8図のグラフに示すような特性のアシスト補助信
号iaを出力する位相補償指示関数部52を備え、本実施例
では位相補償部51の出力信号が、さらに捩りトルクセン
サ31の出力信号に加えられて加算演算部35に入力され、
アシストトルク値指示関数部32への入力信号に影響を与
える。 さらに舵角位相補償指令部6は、転舵操作の速度に応じ
て舵の進む方向と逆方向の減衰信号を発生するものであ
り、前記舵角センサ41の出力信号を入力し、その微分値
に比例する信号を発する舵角位相補償部61と、この舵角
位相補償部61の力信号に基いて、例えば第9図のグラフ
に示す特性の減衰信号iを出力する舵角位相補償指示
関数部62とを備えてなる。 ここで中立位置復帰指令部7は、車両の駐停車の際にス
テアリングを中立位置に自動復帰させる復帰信号inを指
令信号として発生するもので、前記舵角センサ41からの
出力電圧が中立位置復帰判別部としての車速判別部71,
捩りトルク判別部72,時間制限部73を介してそれぞれ入
力される偏差量演算部74および復帰目標値設定部75と、
上記偏差量演算部74から信号入力する復帰トルク値指示
関数部76とを備えてなる。 車速判別部71は、前記車速センサ33の出力信号に基づい
て車速が略ゼロとなったときのみ前記舵角センサ41から
の出力電圧信号をそのまま出力し、それ以外では出力を
規制するようになっている。また捩りトルク判別部72
は、前記捩りトルクセンサ31の出力信号に基づいて捩り
トルクが略ゼロ(例えばハンドル端部で0.3kgf以下)の
ときのみ車速判別部71からの信号をそのまま出力し、そ
れ以外では出力を規制するようになっている。さらに時
間制限部73は、捩りトルク判別部72からの信号を入力し
た後、例えば5秒間だけ出力するようになっている。 一方、復帰目標値設定部75は、時間制限部73から最初に
入力した舵角信号に基づいて初期舵角θoを記憶し、こ
れと時間関数である所定の乗算定数f(t)を乗じて復
帰目標値θcを設定する。ここで乗算定数f(t)は、
第10図に示すように時間間(t)の経過に伴って1から
0へ漸次減少する特性であり、このためθc=θo・f
(t)で表わされる復帰目標値θcは、時間経過(本実
施例では前記時間制限部73に対応して5秒以内の所定時
間)と共に漸次ゼロに近づいて移動する。つぎに偏差量
演算部74は、時間制限部73からの舵角信号に基づく実舵
角θを前記復帰目標値設定部75からの復帰目標値θcと
比較し、その偏差量(θc−θ)を復帰トルク値指示関
数部76に信号出力する。なおこの場合、θc、θは共に
右転舵領域で正,左転舵領域で負の値をとるものとす
る。 復帰トルク値指示関数部76は前記偏差量(θc−θ)に
応じて第11図のグラフに示す特性の復帰信号inを出力す
る。すなわち偏差量(θc−θ)が正の値となる左転舵
領域では正の値(右切り方向)であり、負の値となる右
転舵領域では負の値(左切り方向)であって、偏差量
(θc−θ)の絶対値が所定値以内では比例的に絶対値
が増大し、所定値を超えると絶対値が一定となる復帰信
号inを出力するようになっている。 また本実施例においては、前記戻し指令部4からの戻し
信号iθおよび舵角位相補償指令部6からの減衰信号i
の出力を規制する車速判別部8が設けられる。この車
速判別部8は、上記戻し信号iと減衰信号iとの加
算信号を入力し、前記車速センサ33の出力信号に基づい
て車速が例えば5km/h以上では上記加算信号をそのまま
出力するが、車速が5km/h以下では加算信号の出力を規
制するようになっている。 そして、上記車速判別部8の規制をうけた状態で、アシ
スト指令部3からのアシスト信号itと、位相補償指令部
5からのアシスト補助信号iaと、戻し指令部4からの戻
し信号iθと、舵角位相補償指令部6からの減衰信号i
と、中立位置復帰指令部7からの復帰信号inとの加算
信号が指令信号として駆動制御部2へ出力さされるよう
構成してある。 以上のような構成では、転舵操作に伴い操舵系に捩りト
ルクが発生すると、捩りトルクセンサ31がこれを検出し
て出力信号を発生するが、この時、車速センサ33および
舵角センサ41からの各情報によって、上記出力信号に基
づくアシスト信号itに補正を加える。そしてこのアシス
ト信号itの正負判別および絶対値に応じたデューティ比
制御を通じて、電動モータ1の回転方向、回転トルクが
制御される。ここで捩りトルクとアシスト信号itとの関
係をみると、基本的には、第3図のグラフに示すとおり
であり、例えば右切りの際の捩りトルクに対しては正の
アシスト信号が捩りトルクの増加に伴い増加するように
出力する。従って、電動モータ1は、右切りを補助する
回転方向に捩りトルクの大きさに応じた出力トルクで回
転駆動され、右化切りの際の操舵力が軽減される。な
お、左切りの際には負のアシスト信号に基いて電動モー
タ1が左切りを補助する回転方向に制御されることで、
右切りの場合と同様に作用する。 ここで捩りトルクとアシスト信号との関数特性は、本実
施例では車速センサ33の出力信号に基づいて変化する。
例えば、右切りの捩りトルクに対するアシスト信号の特
性グラフを示す第5図において、車速0の状態をMoで示
すと、車速がV1,V2と増加するにつれ、加算定数関数部3
4からの加算定数信号Svの加算処理に基づいて特性グラ
フはM1,M2と第5図のX軸方向へ平行移動して変化す
る。そして乗算定数信号の乗算処理により特性グラフM1
はm1に、M2はm2に傾きを小さくするように変化する。従
って、捩りトルクの大きさが同一の場合、アシスト信号
の大きさは車速の増大に伴って減少する。このことは、
同一捩りトルクに対する電動モータ1の出力トルクが車
速の増加に従って減少することを意味し、車両の低速走
行時には、充分なパワーアシストが得られるものであり
ながら、高速走行時には、操舵力過剰となることがな
く、従って、転舵時にハンドルが軽すぎて不安感を持つ
ということがなくなる。 一方、転舵操作に伴に、舵角センサ41が転舵角を検出
し、これに基づいて第7図に示す特性、すなわち、舵角
0の中立位置の近傍では出力せず、この範囲を越えて左
右の転舵角±θoの範囲では比例的に増大し、±θoを
越えると一定値となり、右化転舵領域では負の値(左切
り方向)、左転舵領域では正の値(右切り方向)となる
戻し信号iθを出力する。 また、車両が半径の小さなカーブを急ハンドルで走行す
るなど、転舵速度が速いとき、転舵角θが急激に変化す
ることから、そのことが舵角位相補償部61で検出され、
その検出信号に基いて減衰信号iが舵角位相補償指示
関数部62から出力される。これは、第9図に示す特性と
なる。 ここで車速5km/h以上では、車速判別部8の作用により
上記戻し信号iθ,減衰信号iは、舵角の絶対値が増
加する方向に転舵した場合、アシスト信号itを減少する
ように加られる。そのため急転舵の際にハンドルが軽す
ぎて不安感を持つということがなくなる。また、例え
ば、右転舵角θで保舵している場合には、前述した捩
りトルクセンサ31の出力信号に基く正のアシスト信号it
と、舵角センサ41の出力信号に基づく負の戻し信号iθ
との加算信号により電動モータ1の制御が行なわれ
る。ここでアシスト信号itのグラフを第3図の実線で示
すとすれば、上記加算信号は破線で示すようになる。従
って、右転舵角θの保舵状態を解除すると、捩りトル
クTが激減することで加算信号は第3図の破線に沿って
直ちに負の値(左切り方向)になる。これにより電動モ
ータ1に左切り方向のトルクが発生して減速機などの摩
擦力や、モータの慣性モーメントなどを相殺することに
なり、このため車両の走行時(5km/h以上)にはキャス
タ効果と合わせて操舵系は直進状態へスムーズに復元し
得るなどハンドル戻り動作が良好となる。そして、転舵
角θの減少に伴い戻し信号iθの大きさは次第に0に近
づくべく減少し、転舵角が中立位置に戻ると、電動モー
タのトルクは消失する。 一方、急旋回(高G旋回)からのハンドル戻り時には、
モータ慣性のためハンドルが中立を越える場合もある。
しかし、舵角位相補償指令部6から減衰信号iが出力
すると、この減衰信号はハンドルの回転方向と逆の出力
トルクを指令するためハンドルが戻り過ぎることもな
く、高速走行時などにおけるハンドル手放し状態からの
収束性も向上する。 次に、車両の停止状態などにおける転舵操作、すなわち
据切り操舵について説明すると、この場合、接地抵抗が
大きいことから転舵操作に伴い捩りトルクが急増し、捩
りトルクセンサ31の出力電圧もそれに比例して急増す
る。すると、この捩りトルクの急増傾向が位相補償指令
部5の位相補償部51で検出され、捩りトルクの増加度に
応じた出力信号が捩りトルクセンサ31の出力信号に加算
されるようになる。従って、捩りトルクTが小さく、こ
れに伴うアシスト信号itが未だ発生しない段階において
も、捩りトルクの変化度合が大きければアシスト信号it
が直ちに出力されるようになり、据切り操舵に際しては
電動モータ1は応答遅れなく直ちに起動するようにな
り、自励振動の発生が防止される。 そして据切り操舵時には、車速が5km/h以下であって、
戻し指令部4の戻し信号iθおよび舵角位相補償指令部
6からの減衰信号iが車速判別部8により規制される
ことから、エネルギの労費がなく軽快な操舵が実現され
る。 また、前記位相補償部51から出力信号が発せられると、
位相補償指示関数部52からは第8図に示す特性のアシス
ト補助信号iaが出力される。すなわち捩りトルクの変化
度合が所定値内では比例的に増減し、所定値を越えると
一定値となるアシスト補助信号iaが捩りトルクの変化の
方向に応じて直ちに出力されるものである。従って左右
転舵を繰返す場合などにおいては、アシスト補助信号ia
が直ちに出力して電動モータ1の起動,停止時の慣性力
を吸収するようになっている。 さてここで、車両が駐停車する際の制御を第12図のフロ
ーチャートに沿って説明する。まず車速判別部71により
車速が略ゼロ(設定値はヒステリシスをもつ)となつっ
たか否かが判別され(S1)、YESの場合は続いて捩りト
ルク判別部72により捩りトルクが略ゼロになった否かが
判別される(S2)。ここでYESであれば運転者に操舵意
志が無く、車両が駐停車の状態となったと判断して次の
ステップ(S3)に進むが、ステップ(S1),(S2)でNO
の場合は中立位置復帰指令部7のリセットを行う(S
4)。 ステップ(S3)では時間制限部73により所定時間(5秒
間)以内か否かが判定され、所定時間経過してNOの場合
はエンドに至る。所定時間経過した場合、車速またはト
ルクのいずれかが所定値以上にならないと中立位置復帰
指令部7は再始動しない。ここでYESであればその時間
内だけ以下の制御が行なわれる。すなわち偏差量演算部
74と復帰目標値設定部75とに実舵角θの入力処理が行な
われ(S5)、復帰目標値設定部75により復帰目標値θc
の設定が行なわれる(S6)。つづいて偏差量(θc−
θ)の演算が行なわれ(S7)。これに基づいて復帰トル
ク値指示関数部76から復帰信号inが出力される(S8)。 このような制御により、転舵状態のまま駐停車すると、
舵角センサ41の出力信号に基づく復帰信号inにより電動
モータ1が所定時間(5秒間)だけ駆動され、ステアリ
ングは中立位置へ自動復帰する。その際、当初の転舵角
が大きくても復帰目標値設θcは当初からゼロでなく漸
次ゼロに近づいて移動し、また実舵角θがこれに追従す
ることから、偏差量(θc−θ)はその絶対値が比較的
小さい値となる。このため復帰信号inも絶対値が比較的
小さい値をとり、ステアリングホィールは終始緩やかに
回転して自動復帰するのであってフィーリングが良く安
全である。 またこのような駐停車時における中立位置への自動復帰
の際、タイヤが障害物に当って転舵できないときでも、
所定時間経過すれば復帰信号が消失して電動モータ1の
駆動が停止されるので、電動モータ1が過過負荷で損傷
することがない。
【発明の効果】
以上説明したとおり本発明によれば、車両を駐停車する
と中立位置復帰指令部がステアリングを中立位置に復帰
させる復帰信号を指令信号として出力し、この指令信号
が駆動制御部に入力することで、パワーアシスト用の電
動モータの回転方向、回転トルクが制御されてステアリ
ングは中立位置に自動復帰する。従って、車両の再発進
に際しての操舵を安全かつ確実に行うことができる。 ここで、上記中立位置復帰指令部は、復帰目標値設定部
によって復帰目標値を実舵角の初期値から時間経過に伴
って漸次減少してゼロに近づく特性に設定すると共に、
実舵角信号を偏差量演算部にフィードバックして復帰目
標値との偏差量を演算し、この偏差量を復帰トルク値指
示関数部に入力することによって、復帰トルク値指示関
数部における特性関数に基づいて復帰信号を出力してい
る。そしてこの復帰トルク値指示関数部によれば、偏差
量が所定値以下の場合は偏差量が小さくなるとそれに応
じて比例的に漸次減少してゼロに近づく復帰信号を出力
し、偏差量が所定値を超えると一定の値の復帰信号を出
力するようにしている。このような特性の制御を採用す
ることにより、復帰目標値は所定時間内に時間経過に伴
って漸次減少してゼロに近づく特性に設定されるので、
初期舵角の大小に拘らずステアリングは同一時間内に中
立位置に自動復帰でき、ステアリングホイールは終始緩
やかに回転してフィーリングがよく安全に動作し、また
中立位置付近での振動もなく減衰性の良好な制御が実現
できる。更に、フィーバツク制御によりタイヤの接地路
面の摩擦係数μの変化や車両重量の変化などの外乱の影
響が大で、設定される復帰目標値と実舵角の偏差量が大
きくなってしままう場合でも、偏差量に応じて復帰目標
値に一致させる復帰信号を出力するようにしているの
で、復帰信号が大きくなり過ぎてハンチングを起こすよ
うな不都合がなく、安定性の面でも良好な制御が実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す構成ブロック図、第2
図は捩りトルクセンサの出力信号の特性グラフ、第3図
はアシスト信号の基本特性グラフ、第4図は加算定数信
号の特性グラフ、第5図はアシスト信号の特性変化を示
すグラフ、第6図は乗算定数信号の特性グラフ、第7図
は戻し信号の特性グラフ、第8図はアシスト補助信号の
特性グラフ、第9図は減衰信号の特性グラフ、第10図は
乗算定数の特性グラフ、第11図は復帰信号の特性グラ
フ、第12図は中立位置復帰指令部の作動を示すフローチ
ャートである。 1……電動モータ 2……駆動制御部 21……正負判別部、22……絶対値変換部 23……デューティ制御部、24……電機子電流検出部 25……電動モータ駆動部 3……アシスト指令部 31……捩りトルクセンサ、32……アシストトルク値指示
関数部、33……車速センサ、34……加算定数関数部、35
……加算演算部、36……乗算定数関数部、37……乗算演
算部 4……戻し指令部 41……舵角センサ、42……戻しトルク値指示関数部 5……位相補償指令部 51……位相補償部、52……位相補償指示関数部 6……舵角位相補償指令部 61……舵角位相補償部、62……舵角位相補償指示関数部 7……中立位置復帰指令部 71……車速判別部、72……捩りトルク判別部、73……時
間制限部、74……偏差量演算部、75……復帰目標値設定
部、76……復帰トルク値指示関数部 8……車速判別部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−1579(JP,A) 特開 昭60−80967(JP,A) 特開 昭60−15268(JP,A) 特開 昭55−76760(JP,A) 特開 昭62−283069(JP,A) 実開 昭58−142180(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操舵系の捩りトルクを検出する捩りトルク
    センサと、車速を検出する車速センサと、舵角を検出す
    る舵角センサとを備え、上記各センサの出力信号に基づ
    く指令信号に応じて駆動制御部によりパワーアシスト用
    の電動モータの回転方向、回転トルクを制御する電動式
    パワーステアリング装置において、 車両の駐停車の際にステアリングを中立位置に自動復帰
    させる復帰信号を指令信号として出力する中立位置復帰
    指令部を備え、 上記中立位置復帰指令部は、 車速センサ及び捩りトルクセンサから信号入力し、両者
    の値が略ゼロのとき車両の駐停車時と判断して上記舵角
    センサが検出した実舵角の信号を通過させる中立位置復
    帰判別部と、 上記中立位置復帰判別部を通過した実舵角信号を入力
    し、実舵角の初期値から所定時間内に時間経過に伴って
    漸次減少してゼロに近づく特性の舵角の復帰目標値を信
    号出力する復帰目標値設定部と、 上記復帰目標値設定部からの復帰目標値信号及び上記中
    立位置復帰判別部を通過した実舵角信号を入力し、復帰
    目標値に対する実舵角の偏差量を演算してその偏差量を
    信号出力する偏差量演算部と、 上記偏差量演算部から偏差量を信号入力し、該偏差量の
    絶対値の増大に対して偏差量の絶対値が所定値以内では
    絶対値が増大し、所定値を超えると絶対値が一定となる
    特性の復帰信号を出力する復帰トルク値指示関数部とを
    有することを特徴とする電動式パワーステアリング装置
    のモータ制御装置。
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