JPH07144023A - はがし取り形式の内視鏡による逆方向胆管造影カテーテル - Google Patents

はがし取り形式の内視鏡による逆方向胆管造影カテーテル

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JPH07144023A
JPH07144023A JP6099428A JP9942894A JPH07144023A JP H07144023 A JPH07144023 A JP H07144023A JP 6099428 A JP6099428 A JP 6099428A JP 9942894 A JP9942894 A JP 9942894A JP H07144023 A JPH07144023 A JP H07144023A
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ジョン・カーピエル
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ガイドワイヤを管内に導入し、管内でのガイド
ワイヤの配置に影響を及ぼすことなくカテーテルを剥ぎ
取ることができる医療器具の提供。 【構成】貫通通路を有する内視鏡５９は、先端の開口が
ファータ乳頭に近接するまで体内に挿入される。剥ぎ取
りカテーテル１０が内視鏡５９の開口から出るまで内視
鏡５９内を挿入される。更に、カテーテルを介してガイ
ドワイヤ７５が挿入される。その後、カテーテル１０
は、基端に設けられたタブ２３，２４を引っ張ることに
よって、当該カテーテルの本体に設けられた２つの長溝
に沿って長手方向に開裂することができる。このように
して、カテーテル１０は、ガイドワイヤの配置に影響を
及ぼすことなく剥ぎ取り且つ除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、分割可能又は剥ぎ取り
可能なＥＲＣＰ（内視鏡逆方向胆管造影法カテーテル）
に関し、より特定すると、先端が患者の食道及び胃を経
由して十二指腸内へと案内される内視鏡を介して総胆管
又は膵管内へ挿入される剥ぎ取り可能なＥＲＣＰカテー
テルに関する。
【０００２】
【従来技術】ある種の医療用途においては、人体からの
除去を容易にするための長手方向に分割可能なシース又
はカテーテルを提供することは有用である。例えば、分
割可能なカテーテルは、ガイドワイヤ又は他の部材が内
部に配置された後にこのガイドワイヤに影響を与えない
でカテーテルを除去することを可能にする。本体に沿っ
て分割してカテーテル、ガイドワイヤ若しくは他の挿入
部材から剥ぎ取るように設計された種々の分割可能なシ
ース及びカテーテルがある。
【０００３】ウェルズ（Ｗｅｌｌｓ）の米国特許第４，
７７６，８４６号は、好ましい分割のための位置として
軸線方向に延びた脆弱長手線を有するカテーテル管を提
供する装置及び方法を開示している。この方法は、２種
類の材料を一緒に押し出して管形断面形状とすることを
含む。これら２つの材料のうちの一方は、前記管形断面
の厚みがより少ないレベルまで容易に延びる他方の材料
に沿って表面の線を形成している。一緒に押し出された
余分の材料が除去されると、当該管の表面に溝ができ、
この溝は当該溝に沿って容易に引き裂くことができる。
【０００４】モーレヘッド（Ｍｏｏｒｅｈｅａｄ）の米
国特許第４，９８３，１６８号は、シースを介して体内
に導入された部材の一端を体内の部位に配置するため
に、治療を受ける患者の望ましい体内部位への通路を同
時に形成するための層状の剥ぎ取り可能な中空のシース
を開示している。このシースの壁は少なくとも２つの層
を含み、内側の層は円筒形であり、外側の層は互いに対
向し軸方向を向いたスリット又は孔をそれらの間に形成
する２つの半円筒形の部分からなり、これらのスリット
又は孔は、シースが単一の層からなる分割線に沿って軸
線方向に手で裂けて２つの部分にされ体内に導入された
部材からシースを除去することができるようになってい
る。
【０００５】オカダ（Ｏｋａｄａ）の米国特許第４，８
０１，２９４号は、プラスチック製のシース管と当該シ
ース管を鼻状部に固定する手段とからなる挿管のための
カテーテルを開示しており、当該シース管は、その全長
に亙って長手方向に延びた破断線を有し且つ前記カテー
テルよりも高い可撓性と堅牢性とを有し、前記カテーテ
ルは前記シース管内に摺動可能に挿入される。
【０００６】マクレガー（ＭｃＧｒｅｇｏｒ）の米国特
許第３，５５０，５９１号は、針がカテーテルを裂くか
又は損傷しないようにカテーテルが血管の内側に配置さ
れた後にカテーテルから分離することができる針を提供
する血管内カテーテルユニットを開示している。この中
空の針には全長に沿って延びたスリットが設けられてい
る。更に、この針には、カテーテルが通過するのに十分
なようにスリットを広げるために針をヒンジ式に開かせ
る手段が設けられている。このようにして、カテーテル
を血管内に配置した後に針をカテーテルから分離するこ
とができる。
【０００７】オサダ（Ｏｓａｄａ）らの米国特許第４，
７８１，６９０号は、容易に分かれ且つ取り外すことが
できるカテーテルのような棒状の医療器具を導入するた
めのガイドチューブを開示している。このガイドチュー
ブは、長手方向スリットが設けられ且つ第１及び第２の
材料の混合物によって形成された主本体と、当該主本体
のスリット内に液密状態で取り外し自在に埋め込まれ且
つ第３の材料から形成されて前記第２の材料に対して良
好な接着性を提供するが第１の材料に対しては接着性が
良くないストライプとを含む。
【０００８】コウサイ（Ｋｏｕｓａｉ）らの米国特許第
４，７４７，８３３号は、カテーテル又はその他の棒状
の医療器具を血管内に案内するための医療器具ガイドチ
ューブを開示している。このガイドチューブは、中空の
管本体と当該管本体の長手方向に沿って同管本体に対し
て一体として結合された少なくとも１つの直線状の本体
とを含む。管本体を形成するプラスチック樹脂は直線状
のものと互換性が低い。管本体と直線状の本体とは、ほ
どよい力によって脱係合可能な相補形の凹凸構造によっ
て互いに係合している。
【０００９】コウサイ（Ｋｏｕｓａｉ）らの米国特許第
４，８８３，４６８号は、カテーテル及びガイドワイヤ
のような棒状の医療器具を導入し且つ体内に配置するた
めの案内手段として有用な医療器具導入カニューレを開
示している。このカニューレは、使用後に分割すること
によって医療器具から取り除かれる。このカニューレは
中空の管状本体によって形成されており、この中空本体
は当該管状本体の他の部分と異なる材料によって構成さ
れ且つ当該管状本体のほぼ全長に亙って延びているスト
リップ部材を備えている。このストリップ部材は当該ス
トリップ部材の長さに沿ったウェルドラインを有し、又
は当該管状本体を形成する他の部品のうちの１つに対し
てのみ良好な接着性を有する樹脂によって構成されてい
る。この管状本体は、ウェルドラインによって又はこの
ような接着性を有するストリップ部材を取り除くことに
よって分割できる。この医療器具導入カニューレを２色
押出機械によって製造する方法も開示されている。
【００１０】リトル（Ｌｉｔｔｌｅ）の米国特許第４，
９９７，４２４号は、例えば内部をカテーテルが貫通し
且つ体の脈管内へと延びている導入器管部分であって、
当該導入器管部分は、カテーテルに対して後方に動いて
当該導入器管部分をカテーテルの基端を越えて摺動させ
る必要なくカテーテルから導入器を分離させる助けとな
るような導入器管部分を分割するための導入器スプリッ
タに関する。
【００１１】シファ（Ｓｃｈｉｆｆｅｒ）の米国特許第
５，１９５，９７８号は、簡単且つ効率的な方法でガイ
ドワイヤをカテーテルの基端から先端に向かって前進さ
せて露呈させるための１以上の破断部材が設けられたオ
ーバ・ザ・ワイヤ・カテーテルを迅速に交換する方法を
開示している。この剥ぎ取り部材は、カテーテルガイド
ワイヤ内腔内に設けられた長手方向に整列した引っ張り
ストリップとして又はカテーテル軸内の直線状に整列し
た管状の破断部分として、又は両方の特徴の組み合わせ
として形成することができる。
【００１２】シェムラッド（Ｓｅｍｒａｄ）の米国特許
第４，８１３，９２９号は、閉塞開胸術を行う方法及び
部品の組立体を開示している。ガイドワイヤが除去さ
れ、胸管が肋膜アクセスカテーテルを介して導入され、
この肋膜アクセスカテーテルは、分割されて胸管から分
離され且つ除去される。シェムラドの特許の第５図及び
第６図は、把持され且つカテーテルの本体から離れる方
向に引っ張られるとカテーテルを分割させるノブを有す
る分割可能なアクセスカテーテルを示している。
【００１３】リトルフォード（Ｌｉｔｔｌｅｆｏｒｄ）
の米国特許第４，２４３，０５０号及び第４，３４５，
６０６号は、ペースメーカ電極及び類似の装置を患者の
体内に埋め込む装置及び方法を開示しており、この装置
は、患者の体内に延びるようになされた傾斜した端部及
び中空の管状スリーブを備えた導入器を含む。このスリ
ーブは、脆弱化させた線を形成するように孔が開いてい
る。このスリーブは、血管から除去しつつ当該スリーブ
を把持し且つ剥ぎ取るのに使用できるタブを形成するた
めにフランジの部分で若干剥ぎ取ってもよい。
【００１４】リトルフォード（Ｌｉｔｔｌｅｆｏｒｄ）
の米国特許第４，１６６，４６９号は、患者の体内へ電
極を挿入するための装置及び方法を開示しており、この
方法は、切断すなわち長さ方向に切断することができる
導入器スリーブの使用を含む最少量の切り込みを備えて
いる。この導入器スリーブは、電極が動き、電極のコネ
クタプラグを越えてスリーブを除去可能とするために全
長に亙ってスリーブの壁を切断している間に、患者から
抜き取られる。
【００１５】オズボーン（Ｏｓｂｏｒｎｅ）の米国特許
は、長手方向に容易に裂けカニューレの両側面に設けら
れたタブを引っ張ることによって体内に既に挿入されて
いるカテーテル又はその他の器具から除去することがで
きる可撓性のカニューレを開示している。オズボーンの
カニューレは、当該カニューレが構成されている材料が
長手方向に配向されていることにより長手方向に沿って
容易に裂ける。
【００１６】更に、標準的で分割可能なカテーテルを内
視鏡を介して胆管に隣接するまで胃腸管内に導入するこ
とが可能である。しかしながら、ガイドワイヤがカテー
テルを介して導入された後にカテーテルを取り除こうと
するときに困難が生じる。例えば、一人の医療従事者が
ガイドワイヤの全長に亙ってカテーテルを引っ張らなけ
ればならず、一方、もう一人の医療従事者がガイドワイ
ヤを胆管内に維持しようとしなければならない。この結
果、内視鏡の溝からカテーテルを少しずつ引っ張り、カ
テーテルを引っ張った後にガイドワイヤを胆管内へ押し
戻す操作を交互に行うことによる追っ掛けごっこのよう
な作業をしなければならない。
【００１７】上記の参考文献はいずれも、膵管又は総胆
管へアクセスするための剥ぎ取りＥＲＣＰカテーテル若
しくはその使用方法を開示していない。更に、上記の参
考文献はいずれも、剥ぎ取りカテーテルが挿入される内
腔を有して総胆管又は膵管内にコントラスト媒体又はガ
イドワイヤを導入するために内視鏡を使用することを開
示していない。更に、上記の参考文献はいずれも、総胆
管内又は膵管内におけるガイドワイヤの配置に影響を与
えることなく長いカテーテルを総胆管又は膵管から容易
に除去する方法を開示していない。内視鏡を介して人体
内に導入された剥ぎ取り形式のＥＲＣＰを介して、染
料、ガイドワイヤ若しくはステントを総胆管若しくは膵
管内に導入するための方法が必要とされている。更に、
総胆管若しくは膵管内におけるガイドワイヤの配置に影
響を及ぼすことなく、総胆管若しくは膵管内に挿入され
たカテーテルを容易に取り除く方法が必要とされてい
る。
【００１８】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的の一つ
は、カテーテルの外側表面に切り込まれた２つの長い溝
と、該溝間に接続された２つの引っ張りタブとを有し
て、ガイドワイヤの配置に影響を及ぼすことなくカテー
テルが裂け且つ除去される助けとなるような剥ぎ取りカ
テーテルを提供することである。
【００１９】更に、本発明は、人体内の管内にガイドワ
イヤを導入し、管内におけるガイドワイヤの配置に影響
を及ぼすことなくカテーテルを容易に剥ぎ取って除去す
ることができる医療器具を提供することを目的とする。
【００２０】
【課題を解決するための手段】本発明の１つの実施例
は、部材を人体の総胆管若しくは膵管内に導入するのに
使用するための剥ぎ取り可能なＥＲＣＰカテーテルを含
む。基端に溝を有し先端に開口を有しこれらの基端と先
端との間に通路を有する内視鏡が患者の口から患者の胃
腸管内に導入され内視鏡の開口がファータ乳頭に隣接す
るように配置される。この剥ぎ取り式のＥＲＣＰカテー
テルは、カテーテル本体の外側面内に切り込まれた２つ
の長いスリットを含み、更にこの長いスリット同士の間
でカテーテルの基端に接続された２つのタブを含み、カ
テーテルの先端が内視鏡の開口から出てくるまで内視鏡
の内腔を通過させることができる。カテーテルの先端
は、次いで、ファータ膨大部内へ及び総胆管又は膵管内
へと案内される。ガイドワイヤは、カテーテル内を通り
所望の管内へと移動することができる。カテーテルは、
次いで、タブに引っ張り力を付与することによってカテ
ーテルを長いスリットに沿って裂けさせることによって
ガイドワイヤから取り除くことができる。
【００２１】当業者は、以下の説明及び添付図面を検討
することによって、本発明の上記及びその他の目的及び
利点を認識することができるであろう。
【００２２】
【実施例】本発明の原理の理解を促進するために、図示
した実施例を参照し、同実施例を説明するために特定の
用語を使用する。しかしながら、当該実施例は本発明の
範囲を限定することを意図したものではなく、図示した
器具に対する変更及び変形並びにこの実施例に包含され
る本発明の原理の用途を、本発明が属する技術分野にお
ける当業者は思い付くことができるであろう。
【００２３】図１〜８には、剥ぎ取り式の内視鏡胆管造
影法（ＥＲＣＰ）カテーテルとその使用方法が示されて
いる。図１を参照すると、本発明の１つの実施例による
剥ぎ取り式ＥＲＣＰカテーテル１０が示されている。本
発明の剥ぎ取りカテーテル１０の管状部分１５は若干テ
ーパとされている先端以外はほぼ均一な厚みと直径とを
有する。カニューレの基端２０は、長手方向に分割され
て管状構造の両側に２つの開口した端部のスリット２
１，２２を形成し、これによって、図１の１Ｂに関して
更に説明するように、ノブ２５，２６のねじ３０，３１
とソケット３２，３３との間に挿入することによって当
該ノブ２５，２６に取り付けられた２つのタブを形成し
ている。
【００２４】カテーテル１０は導入器ハブ３４を含み、
導入器ハブ３４は貫通通路を有し且つカテーテル１０の
基端２０に取り付けられてカテーテル１０の内腔の中に
物質を置き且つ挿入するためのガイドを提供する。更
に、胆管または膵管内へのカテーテルの先端の配置及び
位置決めを容易にするために、Ｘ線透視ストリップ４０
が設けられている。カテーテル１０の好ましい実施例に
おいては、Ｖ字形状のスリットから先端までのカテーテ
ル本体の長さＡは約２００センチである。適切な外形を
提供するために、図１の長さＢは約１５センチであり、
長さＣは約１０センチであり、長さＤは約５センチであ
る。更に、図２に示すように、本発明のカテーテル１０
の外面と壁とは、管状本体１５の両側に配置された２つ
の長い溝１１，１２を含む。
【００２５】図１の１Ｂは、ねじ３０とソケット３２と
の組合せを含む一方のノブ２５に取り付けられたタブの
うちの一方２３を示す断面図である。ねじ３０は、ソケ
ット内でタブ２３の端部と一緒にソケット３２内にねじ
込まれる。ねじ３０とソケット３２との間の力によって
タブの端部が定位置に維持される。ノブ２５，２６は、
分離されるときに器具の把持を容易にするために使用さ
れる。
【００２６】図２を参照すると、剥ぎ取り式のカテーテ
ル１０の管本体１５の一部分の斜視図が示されている。
本発明の１つの好ましい実施例においては、内面１４か
ら外面１３までの厚みは０．３３ミリ（０．０１３イン
チ）であり誤差は±０．０５ミリ（０．００２インチ）
である。カテーテル全体の外径は内視鏡の内腔を通過で
きるほど十分に小さい。剥ぎ取りカテーテル１０の外径
は好ましくは１．８ミリ（０．０７２インチ）であり、
誤差は±０．０５ミリ（０．００２インチ）である。更
に、剥ぎ取りカテーテル１０の管状本体１５の外面１３
に沿って配置された長い溝１１，１２は管状本体１５の
壁１８を貫通して半分に分離される。好ましい実施例に
おいては、長溝１１，１２の深さは０．１５ミリ（０．
００６インチ）である。図２における長溝１１，１２
は、図１のＶ形にカットされた開口端部を有するスリッ
ト２１，２２と整合するように設計されている。従っ
て、ノブ２５，２６が把持され且つカテーテルの本体か
ら分離する方向に引っ張られると、管状本体１５は長溝
１１，１２に沿って開裂して各々ノブ２５，２６に取り
付けられた２つの部分（図５及び７の７０，７１）を生
じる。
【００２７】上記したオズボーンの特許に詳細に説明さ
れているように、テフロン（登録商標）が長手方向の配
向を有するようにさせてシースすなわちカテーテルの長
手方向に沿った開裂を助長することができる。しかしな
がら、カテーテルが胃腸管の中を貫通して総胆管まで延
びるのに必要な長さを有するためには、オズボーンの特
許に示されているように、カテーテルは筋肉組織と組み
合わせて使用される長手方向に配向したシースよりもは
るかに長く且つ重くなければならないことがわかった。
長手方向に揃ったカテーテルの付加された長さ及び重量
によって、カテーテルの全長に亙る確実な長手方向の開
裂が阻止されることがわかった。むしろ、本発明のカテ
ーテルのために十分な長さに押し出された長手方向に配
向したテフロンを開裂させようとすると、カテーテルの
長さに沿ったある位置で長手方向でなく裂けることがわ
かった。従って、カテーテルの長さに沿って長溝を設け
ることは、カテーテルがその全長に亙って長手方向に開
裂することを確実なものとするのに望ましい。
【００２８】図１のカテーテルは、公知の方法で押し出
されるポリテトラフルオロエチレンに対するデュポン社
の登録商標である放射線不透過性のテフロンによって作
られている。図１に示すように、カテーテル１０の先端
には多数の円筒形のマークストリップ４０が設けられて
いる。これらのストリップ４０は多数の公知の方法のう
ちのいずれかによって塗布される。チューブの先端１６
の最後の１センチはテーパがとられている。このテーパ
によって、仕上げられたカテーテルの内視鏡の内腔の中
でのガイドが容易となる。その後に、このチューブは所
望の長さに切断され、この長さは好ましい実施例におい
ては２０５センチである。更に、２つの溝（７０，７
１）がチューブの全長に沿って切り込まれる。チューブ
のテーパになっていない端部の最後の５センチは溝７
０，７１に沿って分割される。これによってフラップす
なわちタブ２３，２４が形成される。これらのタブ２
３，２４は次いで約２．５センチに揃えられる。この時
点で、導入管ハブ３４はチューブの基端２０に取り付け
られる。０．０３９芯線が再びカテーテルチューブ内に
挿入され、ハブ３４がＶ字形に端部が開口したスリット
２１，２２の底部と同つらとなるまでカテーテル内へと
芯線の外周を摺動せしめられる。この芯線は次いで除去
される。最後に、１４Ｆｒ．の十二指腸管が各タブ２
３，２４の端部を覆って配置され、図１の１Ｂに示すよ
うに、プラスチック製のつまみねじがチューブ内に挿入
される。好ましい実施例においては、カテーテルは殺菌
され且つ殺菌されたスタイレットと一緒に密封パッケー
ジ内に封入される。
【００２９】次に、好ましい実施例の剥ぎ取りＥＲＣＰ
カテーテルを使用する方法を図３〜７と組み合わせて説
明する。図３を参照すると、人体内への内視鏡の挿入を
示す正面図が示されている。本発明においては、内視鏡
５９は患者５０の口の中へ挿入され、食道５１内を下方
へ案内され、胃５７を通って十二指腸５４内へと案内さ
れる。本発明の内視鏡５９は、内視鏡の基端の中に配置
された溝から始まって内視鏡の先端に設けられた開口６
５において終端している内視鏡の中を長手方向に延びた
通路すなわち内腔を有する。
【００３０】内視鏡は、開口６５が総胆管６７につなが
っているオッディ活約筋６１と膵管６９との間に配置さ
れたファータ乳頭５３に近接するまで十二指腸５４内へ
と案内される。内視鏡５９の基端に設けられた溝は患者
５０の口の外に維持される。
【００３１】本発明のカテーテルの１つの使用方法に従
って、内視鏡が適切な位置に配置されると、内視鏡の内
腔の内径よりも小さい外径を有する剥ぎ取りＥＲＣＰカ
テーテルが、カテーテルの先端１６に設けられたテーパ
になされた先端が内視鏡の先端に設けられた開口６５か
ら出るまで内視鏡５９の基端の開口に挿入され（図４の
４Ａ）内視鏡の内腔を通過せしめられる。一つの好まし
い実施例においては、剥ぎ取りカテーテルの外径は、内
視鏡内を自由に動けるように５．５フレンチ（Ｆｒｅｎ
ｃｈ）となるように設計されている。更に、図４の４Ｂ
に示すように、カテーテル１０の先端は、オッディ活約
筋６１に隣接したファータ乳頭５３の乳頭孔の中を総胆
管６７内へと案内される。カテーテル１０の先端１６が
総胆管６７内の所定位置に配置された後は、放射線不透
過性染料のようなコントラスト媒体を胆管内に注入する
ことができる。
【００３２】コントラスト媒体が総胆管内に注入された
後に、カテーテルは図５の５Ａ及び５Ｂに示すように内
視鏡から取り除くことができる。医療従事者は、剥ぎ取
りカテーテル１０のノブを把持し且つそれらを互いに分
離すなわち下方に引っ張ることによってカテーテルを取
り除くことができる。その結果、ノブ上に生じる力によ
って、カテーテルが長溝に沿って開裂し、一方、これと
同時に内視鏡５９の溝からカテーテルが引っ張られる
（図５の５Ｂ参照）。更に、カテーテル本体は２つの別
個の半体７０，７１に開裂され、導入器ハブ３４が取り
除くことができる。
【００３３】更に、一度本発明の剥ぎ取りＥＲＣＰカテ
ーテルが内視鏡５９を介して胆管内へ挿入されると、ガ
イドワイヤは、図６の６Ａ及び６Ｂに示すようにカテー
テル１０を通過して総胆管６７内へと挿入することがで
きる。ガイドワイヤ７５は導入管ハブ３４内へ挿入さ
れ、次いで、管状本体１５の中を通され、カテーテルの
先端１６を出て総胆管６７内へと挿入される。
【００３４】図７の７Ａ及び７Ｂを参照すると、カテー
テルは、図５の５Ａ及び５Ｂと関連して説明した方法に
よって胆管６７内のガイドワイヤ７５の配置に影響を与
えることなく容易に取り除くことができる。一人の医療
従事者が内視鏡の溝の部分でワイヤを保持し、もう一人
の医療従事者がカテーテルをガイドワイヤ７５から剥が
し取ることのみが必要とされる。このようにして、カテ
ーテルが患者５０から取り除かれるとガイドワイヤは動
かない。更に、カテーテルをガイドワイヤから剥ぎ取る
ことによって、非開裂型のカテーテルを使用して行われ
るよりもはるかに少ない摩擦がワイヤ上に生じ、その結
果、ガイドワイヤを総胆管６７内に保持するために上記
したような押し引きする方法を採用することなくガイド
ワイヤを総胆管６７内により確実に保持することがてき
る。導入器ハブ３４は、次いで、摺動させてワイヤの基
端においてガイドワイヤから取り外される。
【００３５】更に、ガイドワイヤが一度総胆管６７内
（若しくは膵管６９内）に配置され、第１の剥ぎ取りカ
テーテルが剥ぎ取られ且つ除去されると、総胆管または
膵管内にステントを配置するのが望ましいかもしれな
い。このように、本明細書において参考文献として組み
入れられている米国特許第５，０５２，９９８号に示さ
れているような埋め込みステントをガイドワイヤ７５の
周囲に配置し、更にガイドワイヤ７５を覆って延びた第
２のカテーテルを使用して所望の管内に押し込んでもよ
い。図８の８Ａは、第２のカテーテル１０’を内視鏡５
９の溝内に導入した状態を示している。この第２のカテ
ーテル１０’は、内視鏡の内腔を貫通して配置され且つ
総胆管若しくは膵管内に存在するガイドワイヤ７５を覆
って延びることもできる。更に、図８の８Ｂは、ガイド
ワイヤ７５に沿って総胆管内へ胆管ステント７３を押し
込むのに使用されるカテーテル１０’の先端１６’を示
している。ステントが一度定位置に配置されると、第２
のカテーテルとガイドワイヤ７５とは、カテーテルを剥
ぎ取ることなく取り除いてもよく又はカテーテル１０’
はガイドワイヤを定位置に配置したまま剥ぎ取ってもよ
い。ガイドワイヤがカテーテルと一緒に除去される場合
には、この第２のカテーテルは標準的な３２０センチ、
６Ｆｒ．カテーテルであってもよく、又は本発明による
第２の剥ぎ取りカテーテルであってもよい。本発明のカ
テーテルの剥ぎ取り可能という特徴によって、ガイドワ
イヤ７５を従来の装置における胆管内または膵管内に維
持する困難性が解消される。
【００３６】以上、図面及び上記の説明において詳細に
図示し且つ説明したが、これらの図面及び説明は例示の
ためのものであって限定的な性質のものではなく、好ま
しい実施例のみが示され且つ説明され、本発明の精神内
に含まれる全ての変更及び変形に対して保護が望まれて
いることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図１】１Ａは本発明の剥ぎ取りＥＲＣＰカテーテルの
側面図であり、１Ｂは１Ａの構造の一部分の破断拡大図
である。
【図２】図１の剥ぎ取りカテーテルを形成するチューブ
の一部分の斜視図である。
【図３】患者の口の中へ内視鏡が挿入されて、内視鏡の
先端が総胆管及び膵管につながっているファータ乳頭と
近接した位置に配置された状態を示す平面図である。
【図４】４Ａは図３の内視鏡の内腔を介して挿入された
後の本発明の剥ぎ取りカテーテルの正面図であり、４Ｂ
は内視鏡の先端に設けられた開口から出て総胆管内に挿
入された剥ぎ取りカテーテルの先端の拡大図である。
【図５】５Ａは内視鏡の内腔から剥ぎ取り且つ取り除か
れた後の剥ぎ取りカテーテルを示す概略図であり、５Ｂ
は図４の４Ｂのカテーテルが乳頭から剥ぎ取られ且つ取
り除かれた後の内視鏡の先端及びファータ乳頭を示す拡
大図である。
【図６】６Ａはガイドワイヤが貫通された本発明の剥ぎ
取りカテーテルを示す概略図であり、６Ｂは人間の総胆
管内に配置された剥ぎ取りカテーテルの先端から突出し
ているガイドワイヤを示す拡大図である。
【図７】７Ａは総胆管内に位置決めされた図６の６Ｂの
ガイドワイヤを残した状態の剥ぎ取りカテーテルの剥ぎ
取り及び除去状態を示す概略図であり、７Ｂは総胆管内
に位置決めされたガイドワイヤを示す拡大図である。
【図８】８Ａは図３の内視鏡内に位置決めされたガイド
ワイヤを覆う第２の剥ぎ取りカテーテルの導入状態を示
す概略図であり、８Ｂはガイドワイヤに沿った剥ぎ取り
カテーテルによって押されつつあるステントを示す拡大
図であり、ガイドワイヤの先端が総胆管内に位置決めさ
れている。
【符号の説明】
１０ 剥ぎ取りカテーテル、 １５ 管状本体、２
１，２２ スリット、 ２３，２４ タブ、 ２
５，２６ ノブ、３０，３１ ねじ、 ３２，３３
ソケット、 ３４ 導入器ハブ、５９ 内視鏡、
６７ 総胆管、 ６９ 膵管、 ７５ ガイドワイ
ヤ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ガイドワイヤを総胆管内に導入するための
    医療器具であって、 人体の胃腸管を介して挿入される内視鏡であって基端に
    溝を有し先端に開口を有し更に同基端と先端との間に通
    路を有する内視鏡と、 前記内視鏡の通路の中に配置され、先端が前記内視鏡の
    開口から出て人体の総胆管内へと案内される開裂可能な
    カテーテルであって、少なくとも２つの側面に設けられ
    た複数の長溝と、同長溝に沿った前記カテーテルの開裂
    を容易にし且つ前記ガイドワイヤの配置に影響を与えず
    に前記カテーテルの除去を容易にする、前記溝と溝との
    間に接続された複数の引っ張りタブとを含む前記カテー
    テルと、 前記カテーテルの内腔の中に配置されたガイドワイヤで
    あって、先端は前記カテーテルの先端から前記総胆管内
    へと延びており、基端は前記カテーテルの基端と前記内
    視鏡から延びて前記ガイドワイヤの周囲を通過した部材
    を前記総胆管内へ導入するのを容易にするようになされ
    た前記ガイドワイヤと、 からなる医療器具。
  2. 【請求項２】前記引っ張りタブの基端に接続された複数
    のノブを更に含み、前記長溝に沿った前記カテーテルの
    開裂を最初に容易にするために各引っ張りタブ毎に前記
    ノブが１つずつ結合されている、請求項１に記載のガイ
    ドワイヤを総胆管内に導入するための医療器具。
  3. 【請求項３】前記カテーテルがポリテトラフルオロエチ
    レンによって作られている、請求項２に記載の医療器
    具。
  4. 【請求項４】前記長溝が前記カテーテルの壁の厚みの約
    半分の厚みまで延びている、請求項３に記載の医療器
    具。
  5. 【請求項５】ガイドワイヤを総胆管内に導入するための
    医療器具であって、 人体の胃腸管を介して挿入される内視鏡であって基端に
    溝を有し先端に開口を有し更に同基端と先端との間に通
    路を有する内視鏡と、 前記内視鏡の通路の中に配置され、先端が前記内視鏡の
    開口から出ていく開裂可能なカテーテルであって、長さ
    が約２０５センチであり、先端がテーパとなっており、
    当該カテーテルの両側面に切り込まれた２つの長溝であ
    って各々当該カテーテルの外壁の厚みの約半分の厚みま
    で延びている前記２つの長溝と、同長溝間に接続された
    第１及び第２の引っ張りタブであって当該カテーテルが
    前記長溝に沿って開裂するのを容易にし且つその中に配
    置されたガイドワイヤの配置に影響を与えることなく前
    記カテーテルの除去を助ける前記第１及び第２の引っ張
    りタブと、前記引っ張りタブの基端に接続された第１及
    び第２のノブであって前記カテーテルの前記長溝に沿っ
    た開裂を最初に容易にする前記第１及び第２のノブと、
    を有する前記開裂可能なカテーテルと、 前記カテーテルの内腔の中に配置されたガイドワイヤで
    あって、先端は前記カテーテルの先端から前記総胆管内
    へと延びており、基端は前記カテーテルの基端と前記内
    視鏡から延びて前記ガイドワイヤの周囲を通過した部材
    を前記総胆管内へ導入するのを容易にするようになされ
    た前記ガイドワイヤと、 からなる医療器具。
  6. 【請求項６】先端の１センチがテーパとなっており、さ
    らに、前記引っ張りタブの各々は前記カテーテルの開裂
    の先約５センチのところにある、請求項５に記載の医療
    器具。
  7. 【請求項７】前記カテーテルがポリテトラフルオロエチ
    レンで作られている、請求項６に記載の医療器具。
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