JPH071388Y2 - スペーサー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、いわゆる鉄筋コンクリート構造物（配筋は鉄
製に限られないが）を建設する際に、配筋と鉄筋コンク
リート構造物外面との間に所定の寸法のコンクリートの
かぶりを確保するために使用されるスペーサーに関す
る。

［従来の技術］ 第３、４図のスペーサーは、円板状の本体３に透孔Ｈを
穿ったものである。水平方向の配筋１と型枠２との間に
かぶり寸法Ｌを採っている。

第５、６図のスペーサーは、本体３の溝を会して水平方
向の配筋１により吊下される。これにより配筋１と型枠
２との間にかぶり寸法Ｌを採っている。

第７、８図の例及び第９図の例においては、垂直方向の
配筋１に針金Ｔを使ってスペーサー３を固定することに
より、水平方向の配筋４と型枠２との間にかぶり寸法Ｌ
を採っている。

［考案が解決しようとする課題］ 第３、４図のスペーサーは、材料に無駄がある。即ち、
配筋１の右側の部分並びに上部及び下部はかぶり寸法を
とること自体のためには不要の部分である。

第５、６図のスペーサーは、材料に無駄があるのみなら
ず、コンクリートを打設するとき外れることがある。

第７、８図及び第９図のスペーサーは、針金により固定
しなければならないので、非常に手間がかかる。

［課題を解決するための手段］ 本考案にかかるスペーサーは、一端が本体に係留された
ゴムの他端を本体の係留部に係留することによって配筋
に取り付けられる。

［作用］ このスペーサーは、ゴムの一端を接着剤などによりある
いは輪を作って本体に係留し、他端を本体に形成された
係留部に配筋をめぐらせて係留することによって配筋に
取り付けられる。これにより必要なかぶり寸法をとるこ
とができる。

［実施例］ 第１、２図の実施例に付き説明する。

本体20には２個の係留部21、22が形成されている。輪ゴ
ム23の一端Ａを係留部21に係留する。垂直方向の配筋26
を本体20と輪ゴム23とで囲むようにして、輪ゴム23の他
端Ｂを係留部22に係留する。輪ゴム23の弾発力によりス
ペーサー25を配筋26に確実に取り付けることが出来る。
第２図のように、スペーサー25が水平方向の配筋24に載
置された状態にすれば、スペーサー25はより安定する。
勿論、ゴム23の一端Ａを係留部21に接着剤により或いは
結び付けることにより予め固着しておき、取り付けに際
して他端Ｂを係留部22に引っかけるようにしてもよい。
水平方向の配筋24と型枠２との間にかぶり寸法Ｌがとら
れる。

［考案の効果］ 本考案によれば、ゴムで配筋に本体を取り付けるので、
余分な材料を必要とせず、コンクリート打設時に配筋か
ら外れる心配がなく、しかも、取り付けが非常に簡単で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の１実施例のスペーサーを配筋に取り
付けた状態を示す平面図、第２図は同正面図、第３図は
従来のスペーサーの１例を取り付けた状態を示す正面
図、第４図は同平面図、第５図は更に他の従来のスペー
サーを使った状態の正面図、第６図は同平面図、第７図
は従来のスペーサーの１例の平面図、第８図はこのスペ
ーサーを使った状態の正面図、第９図は更に他のスペー
サーを使った例を示す正面図である。 １……配筋、２……型枠、３……本体、４……配筋、20
……本体、21,22……係留部、23……輪ゴム、24……配
筋、25……スペーサー、26……配筋、Ａ……一端、Ｂ…
…他端、Ｈ……透孔、Ｌ……かぶり寸法、Ｔ……針金。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一端（Ａ）が本体（20）に係留されたゴム
   （23）の他端（Ｂ）を本体（20）の係留部（22）に係留
   することによって配筋（26）に取り付けられることを特
   徴とするスペーサー（25）。