JPH0713124B2 - 放射線グラフト重合装置 - Google Patents

放射線グラフト重合装置

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JPH0713124B2
JPH0713124B2 JP63043566A JP4356688A JPH0713124B2 JP H0713124 B2 JPH0713124 B2 JP H0713124B2 JP 63043566 A JP63043566 A JP 63043566A JP 4356688 A JP4356688 A JP 4356688A JP H0713124 B2 JPH0713124 B2 JP H0713124B2
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cylinder
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高信 須郷
次郎 岡本
邦夫 藤原
英明 関口
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高分子材料の改質および高機能化において最近
とみにその有効性が確認されつつあるグラフト重合方
法、特に電離性放射線を用いる放射線グラフト重合装置
に関するものである。
(従来の技術) 放射線グラフト重合は基材の特徴を生かしながら他の性
質を付与することができるので、素材の高機能化を図る
先端産業分野で最近注目を浴びている重合方法である。
特に、基材の形状を問わないという点が放射線グラフト
重合の最大の特徴である。このため、形状による機能が
付与されているような高分子素材に対して機能性物質を
導入する等の方法により、機能の複合化あるいは高機能
化を図るという手法は、放射線グラフト重合が最も得意
とするところであり、他の方法の追随を許さない。
ここで用いる電離性放射線としてはα線,β線,γ線,
紫外線,電子線などがあり、限定されるものではない
が、γ線や電子線が本発明には比較的適している。
放射線グラフト重合方法には種々の方法があり、照射方
法,モノマーとの接触のさせ方によってそれぞれ異なっ
た方法をとる。
照射方法とては基材とモノマーの共存下に放射線を照射
する同時照射法と、あらかじめ基材を照射した後、モノ
マーと接触させる前照射法とがあるが、モノマーの単独
重合物の生成の少ない前照射法の方が有利であり、以
後、前照射法を前提として述べる。
更に、基材とモノマーとの接触の仕方がモノマーが溶液
の場合と蒸気の場合とがあり、前者を液相グラフト重
合、後者を気相グラフト重合と呼ぶ。
以上のように放射線グラフト重合方法には種々の方法が
あり、しかも基材の形状が粉末,粒子,繊維(単繊維,
長繊維,織布,不織布)、膜(平膜,中空糸膜)など限
定されないので、照射方法を前照射法に限定したとして
も、放射線グラフト重合装置としては多種多様なものが
考えられる。
これまでに実用化された放射線グラフト重合装置の唯一
の例は、前照射液相グラフト重合法に関するものであ
り、基材の形状としては平膜を利用している。該装置に
おいては、グラフト反応は照射した平膜をローラーを使
用して順次薬液槽に送り出すという方法を採用してい
る。
(発明が解決しようとする課題) 上記の装置はその構造上、液相でしかも膜状の基材にし
か適用できない。基材の形状が変った場合や気相グラフ
ト重合を行いたい場合は、その都度、反応装置を考案し
て設計製作しなければならない。このように、種々の形
状の基材を液相、気相のいずれにおいてもグラフト重合
できる装置は未だ存在しない。
本発明の目的は種々の形状の基材を、液相,気相のいず
れにおいても容易にグラフト重合ができる汎用の放射線
グラフト重合装置を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明による放射線グラフト重合装置は、縦型にも横型
にも使用可能な円筒の内側に、該円筒と同心の回転可能
な内筒を1個以上設けたことを特徴としている。
(作用) この内筒は回転方向及び回転数が可変であり、しかも着
脱自在であり、液相および気相グラフト重合において、
次のような役割を帯びている。
基材の収納容器 固液分離のフィルタ(液相) モノマーおよび基材の攪拌、均一化 長い基材のための巻きとり用ロール モノマー蒸発面積の増加(気相) (実施例) 以下基材の形状が粉末,粒子、カット繊維長繊維
(チューブ状も含む)帯状のもの(不織布、平膜等)
の各場合における液相および気相グラフト重合について
の本発明の重合装置の実施態様を図で示しながら説明す
る。
先ず、基材の形状が粉末,粒子,カット繊維等であり且
つ液相グラフト重合する装置を第1図に示す。これ等の
基材はモノマー溶液中でスラリーとして取扱える。円筒
1は横型のものであり、その内部がグラフト重合部とな
っている。内筒2は円筒1に囲繞され且つ円筒1と同軸
の円筒形状を有し、軸6を中心に回転できる構造となっ
ている。放射線を照射された基材4は内筒2の内側に投
入され、モノマー溶液5が円筒1の内部に導入される。
内筒2を構成する材料としては、モノマー溶液を通過さ
せるが基材を通過させず、モノマー溶液によって劣化せ
ず、且つ適当な強度を有するものであればいかなるもの
でも使用できる。例えば、金網,サランネット,布等を
骨材に張り円筒状にしたものが使用できる。また、内筒
2の内周には数ケ所にじゃま板3が配設される。内筒2
が軸6を中心に回転すると、じゃま板3の攪拌効果によ
り基材4とモノマー溶液5は均一に接触する。基材の材
質とモノマー溶液との組合せにもよるが、静止状態で反
応させると気泡の発生等により均一反応が困難な場合が
あるが、第1図の例ではこのようなことは全くない。し
かも、モノマー液量は基材が含浸する程度でよいため、
従来の液相グラフト重合と比べても節約効果が顕著であ
る。重合の途中で回転方向を変えることは、攪拌効果の
点でも好ましい。グラフト反応が終了すると、モノマー
溶液の抜き出しを経て洗浄工程へ移るが、横型円筒1の
底部に設けたドレン7を開としてモノマー溶液の抜き出
しを行えば内筒2がフィルターの役割を果すことにな
り、固液分離にも役立つ。また、基材4の形状が微粉末
のような場合は、液の抜出しに長時間を要するので横型
のままでよいが、第2図に示す如く、円筒1を縦型とし
て内筒2の回転数を上げ、遠心分離により固液分離を行
えば最終グラフト物を得るまでの時間を大幅に短縮する
ことができる。即ち、ここでは内筒2に攪拌と固液分離
(ろ過又は遠心分離)の作用を行わせている。
基材の形状が長繊維(チューブ状も含む)で、且つこれ
を液相グラフト重合する場合は、例えば横型円筒を用い
て第3図のような方法で繊維を取扱えば容易にグラフト
重合することができる。即ち、内筒2の外側に基材であ
る長繊維4を巻いて反応させるのである。この場合、内
筒2は攪拌と繊維を巻きつけるためのロールの役割を果
たしており、構成材料は必ずしも金網、サランネット状
のものである必要はなく、骨材のままでもよい。
基材がチューブ状の場合には、第3図のように巻くこと
も出来るが、それが不可能ならば第4図に示すごとく内
筒2の内部に置いて反応させることができる。第1図に
示す円筒1および内筒2の長さがチューブの長さになる
まで延長されたものとみなすことができる。
基材の形状が帯状(平膜,織布,不織布)であり且つ液
相グラフトする場合は、例えば第5図のような方法が採
用できる。照射済み帯状の基材4を間に適当なスペーサ
9をはさみ込みながら内筒2の外側に巻きとり、これを
回転させながらモノマー溶液5と接触させるのである。
この場合、内筒2は基材4を巻きとるためのロールの役
割と、回転によるモノマー溶液との均一接触の役割を果
している。
一方、気相グラフト重合においてはモノマー蒸気と基材
とを接触させるので、モノマー液面を下げる必要があ
る。即ち、第1図の例を参考にすれば、モノマー液面は
内筒2より下方に位置させる必要がある。内筒2の回転
により基材4はモノマー蒸気と均一に接触するが、モノ
マー蒸気圧が低い場合は、ラジカル数に較べてモノマー
供給量が少ないので、所定のグラフト率を得るのに、長
時間を要す。モノマー蒸発量は蒸発面積にも依存するの
で、第6図に示す如く内筒2の外側にさらに内筒8を設
け、その一部分がモノマー溶液と接触するようにしてお
けば、内筒8の内部にモノマー溶液が保持され、結局、
内筒8全体がモノマー蒸発面となってグラフト速度をあ
げることができ、モノマー蒸気濃度の均一化も図ること
ができる。内筒8の構成材料としては、表面積の大きな
もの、例えばマット状のもの,織布状のもの,不織布状
のものが好ましく、内筒2の構成材料としては蒸気拡散
のよい金網等が好ましい。
基材の形状が長繊維,チューブ状,帯状等のいずれの場
合においても、気相グラフトを行う際、モノマー液面を
内筒2より下方に位置せしめて基材と直接接触させない
ように留意するのは先に述べたとおりであり、さらに、
内筒8を内筒2の外側に設け、モノマー蒸発面積を増加
させる方法も先に述べた方法と全く同様に行える。即
ち、気相グラフト重合における内筒2の役割は、基材が
モノマー溶液と直接接触しないための収納容器であると
同時にモノマー蒸気と均一に接触させることであり、内
筒8はモノマー蒸発面積を増加させてグラフト速度を上
げることと、モノマー蒸気濃度を均一化することであ
る。
以上述べたように基材の形状に見合った内筒を何種類か
用意しておけば、内筒をとり換えるだけで、種々の基材
を液相のみならず気相においてもグラフト重合すること
ができる。
(実験例) 外径約1mm、長さ15cmのポリエチレン製多孔質中空糸膜5
00本に加速電子線を窒素雰囲気中で20Mrad照射した後、
50メッシュの金網よりなる直径15cm、長さ20cmの第4図
に示すような円筒のカゴに入れ、さらに、このカゴを内
径17cm、長さ25cmのポリプロピレン製の不織布を巻いた
円筒の中に挿入し、これを内径20cm、長さ26cmの横型円
筒の中に第6図に示すような配置で配置した。モノマー
溶液にはスチレンを使用し、2個の内筒は30rpmで回転
させて気相グラフト重合を行った。5時間経過後のグラ
フト率は173%であり、グラフトむらは認められなかっ
た。
(比較例) 実験例と同様の条件で照射したポリエチレン製多孔質中
空糸膜を、内径15cm、高さ25cmのガラスアンプルに入
れ、スチレンをアンプル底部に導入して気相グラフト重
合を行った。なお、スチレンの液面2cm上方を50メッシ
ュの金網で仕切り、中空糸膜とスチレンが直接接触しな
いようにした。5時間経過後のグラフト率は146%であ
ったが、ほとんど全ての中空糸の径がモノマー液側で非
常に太くなっており、グラフト重合が均一に行われてい
ないことは明らかであった。
(発明の効果) 本発明によって、種々の形状の基材を液相のみならず気
相においても容易にグラフト重合できる汎用の放射線グ
ラフト重合装置が可能となった。これによって、放射線
グラフト重合に寄せられている先端産業からの期待に十
分応え得るハード面での対応が可能となったのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は横型円筒を用いた本発明の放射線グラフト重合
装置の断面図であり、第2図は縦型円筒を用いた本発明
の放射線グラフト重合装置の断面図であり、第3図〜第
5図は基材形状に応じた内筒への基材収納状態の態様を
示す図であり、第6図は気相グラフト重合に用いるべく
なされた本発明による放射線グラフト重合装置を示す断
面図である。 1……円筒、2……内筒 3……じゃま板、4……基材 5……モノマー溶液、6……軸 7……ドレン、8……内筒 9……スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 邦夫 群馬県高崎市綿貫町1233番地 日本原子力 研究所高崎研究所内 (72)発明者 関口 英明 千葉県市原市青葉台6―17―8 (56)参考文献 特公 昭45−7720(JP,B1)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縦型にも横型にも使用可能な円筒の内側に
    前記円筒と同心の回転可能な内筒を1個以上設けたこと
    を特徴とする放射線グラフト重合装置。
  2. 【請求項2】前記内筒は容易にモノマーが通過できるが
    基材は通過できない材料よりなる、請求項1に記載の装
    置。
  3. 【請求項3】前記内筒の回転数および回転方向が可変で
    ある、請求項1または請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記内筒は着脱自在である、請求項1ない
    し請求項3のいずれかに記載の装置。
JP63043566A 1988-02-26 1988-02-26 放射線グラフト重合装置 Expired - Fee Related JPH0713124B2 (ja)

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JP4753062B2 (ja) * 2001-05-08 2011-08-17 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 繊維物質を放射線グラフト重合処理する方法及びその装置

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