JPH0713110Y2

JPH0713110Y2 - 磁気テ−プカセット

Info

Publication number: JPH0713110Y2
Application number: JP1984144224U
Authority: JP
Inventors: 長司込山; 健吾大石
Original assignee: Fuji Photo Film Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Holdings Corp
Priority date: 1984-09-26
Filing date: 1984-09-26
Publication date: 1995-03-29
Anticipated expiration: 1999-09-26
Also published as: JPS6161689U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は磁気テープカセツトに関し、さらに詳しくは、
フイリツプスタイプと同程度あるいはそれ以下の大きさ
のオーデイオ用の新規なコンパクトカセツトに関するも
のである。

（従来技術）近年、カセツトテープレコーダの小型化および軽量化が
進み、これに使用される磁気テープカセツトも小型化さ
れ、長時間にわたり高品質でかつ高密度の記録再生に適
応し得るものが強く望まれるようになつて来ている。こ
のような要望に答えるものとしては、入力信号をパルス
に変換して記録再生を行うパルスコードモジユレーシヨ
ン（PCM）の如きデジタル方式のものが知られており、
現在、この方式を用いたものとしては、記録周波数帯域
を従来のオーデイオテープの５倍程度に広くする必要か
らビデオテープカセツトが広く一般に普及している。

このビデオテープカセツトは、特殊なものを除いて回転
ヘツド方式が採用され。磁気テープの保護及び高密度広
周波帯域の記録再生を行うのでその記録再生の諸特性に
対する塵埃の影響を防ぐために、カセツト上方に開動可
能なガードパネルが設けられている。

本考案の対象とする磁気テープカセツトは、前記ビデオ
テープカセツトと同様に比較的広周波帯域の記録再生方
式を採用したデジタルオーデイオ用の磁気テープカセツ
トであり、従来のオーデイオ用コンパクトカセツトと同
程度あるいはそれ以下の大きさの極めて小型のものであ
る。又、デジタルオーデイオ用の磁気テープカセツト
は、従来のオーデイオ用カセツトと同様に戸外での使用
頻度が高くなることが予想され又、保存ケースなしで持
ち運び使用されることが多いと予想される。

このような状況下において、デジタルオーデイオ用の磁
気テープカセツトが種々提案されている。この磁気テー
プカセツトは、前記ビデオテープカセツトのようにカセ
ツト上方に開動可能なガードパネルに加えて、カセツト
底部外面に沿つてカセツト前後方向にスライドしてカセ
ツト前方の開口部の下方側を閉塞するスライドガードが
設けられている。

しかしながら、前記デジタルオーデイオ用の磁気テープ
カセツトは、ビデオテープカセツトに比べて小型軽量で
あり、加えて前記スライドガード等の各種部材を備え、
かつそれらの部材を作動させるためのばね等の付勢手段
が組み込まれるので、カセツト構造が比較的複雑とな
り、カセツト組み立て性に問題を抱えていた。又、上記
状況からデジタルオーデイオ用の磁気テープカセツト
は、従来のビデオテープカセツト以上にテープ保護およ
び防塵作用が確実な構造が必要となり、特に、前記スラ
イドガードにおいては、その動作が円滑にできるような
工夫が望まれていた。

（考案の目的）本考案は上記問題に鑑みてなされたものであり、防塵作
用およびテープ保護が確実であると共に、組み立て性が
良く且つスライドガードの動作が確実に行えるように構
成された磁気テープカセツトを提供することを目的とす
るものである。

（考案の構成）本考案のかかる目的は、磁気テープＴが巻装された一対
のハブ４を内蔵し、該磁気テープＴをカセット前方に引
き出し可能にする開口部10を有し、該開口部10の前方側
を閉じる回動可能なガードパネル８および該開口部10の
下方側を閉じるスライド可能なスライドガード20を備え
て成る磁気テープカセットにおいて、前記スライドガー
ド20はカセットケース底部外面に沿ってスライドし、そ
の前方縁側の内部に突設された係合突部40に係合するば
ね30によりカセット前方に付勢されており、前記係合突
部40のカセット後方側にはカセット後方に向けて上昇及
び下降する一対のテーパ面41,43が交差して形成され、
該テーパ面41,43の交差部42で前記ばねを係止すること
を特徴とする磁気テープカセットにより達成される。

以下、本考案を図面に例示する実施態様に基づいて詳細
に説明する。

第１図に示す磁気テープカセツト１は、従来のオーデイ
オなどに用いられているコンパクトカセツトと同程度あ
るいはそれ以下の大きさのものである。前記磁気テープ
カセツト１は、上下ハーフケース2,3から成るカセツト
内に、磁気テープＴを巻装したフランジレスタイプの一
対のハブ４と、前記ハブ４の回動を円滑にするフリクシ
ヨンシート５と、前記ハブ４の不測の回動を防止するロ
ツク部材６とが内蔵され、さらに、カセツトケース前方
の開口部10の前方側を閉じるガードパネル８と、該開口
部10の下方側を閉じるスライドガード20とが取り付けら
れている。

なお、前記ハブ４夫々には、前記ロツク部材６に係合で
きるようにテープ巻装面と同心的に突出した環状部4aが
形成されている。

前記ガードパネル８は、従来のビデオテープカセツトの
場合と同様に水平断面の形状が字状になされており、
その左右両端片には互に向き合う回転支軸９が突設され
ている。そして、前記ガードパネル８は、前記上下ハー
フケース2,3が重ね合わせられたときに形成される孔1
6、あるいは該上下ハーフケース2,3のいずれか一方に形
成された孔（図示しない）に前記回転支軸９が回転可能
に挿嵌されるように取り付けられる。又、前記ガードパ
ネル８は、ガードパネル用ばね28により前記開口部10を
閉じる方向に付勢される。

前記ガードパネル８の前面壁17の下方縁の左右両側には
夫々切欠き18が形成されており、前記磁気テープカセツ
ト１を記録再生装置に装填するときにカセツト前後方向
を誤つて挿入しないように構成されている。すなわち、
記録再生装置のカセツト挿入部のカセツト受部であるバ
ケツトに設けられた誤挿入防止用突起が、前記切欠き18
に対応することになり、前記磁気テープカセツト１が前
後方向を正常に挿入されたときのみ記録再生装置に装填
できるようになされている。

前記下ハーフケース３は、従来のビデオテープカセツト
と同様に前記ハブ４が対応する一対のリールシヤフト挿
入孔14が透設されていると共に、前記磁気テープＴをカ
セツト前方に引き出せるように、前記開口部10の左右両
端にテープ引き出し口11を構成するようになされてい
る。さらに、前記テープ引き出し口11（図中右側）の近
傍には、スリツト13aを有したボス13が突設されてい
る。前記ボス13は、前記スライドガード20を所望の方向
に付勢する棒状のばね30を装着する部分である。又、前
記テープ引き出し口11間のカセツト底部の壁面は、カセ
ツト後方に退くように形成されており、前記磁気テープ
カセツト１が記録再生装置に装填されたときに、該装置
のテープ引き出し部材がカセツト下方からカセット内に
入り込めるように構成されている。

前記ばね30は、アーム部32と支点部31と引つ掛け部33と
から成り、該支点部31が前記スリツト13aに嵌入するよ
うに前記下ハーフケース３に取り付けられる。一方、前
記アーム部32は、前記スライドガード20に形成された係
合突部40にその先端部分が係合される。従つて、前記ス
ライドガード20はカセツト前方へ付勢される。

なお、前記係合突部40は、第３図に示すように、カセッ
ト後方側の垂直断面が「く」字状に形成されている。す
なわち、カセット後方側の上方部分にはカセツト後方へ
向けて傾斜上昇するテーパ面41が、また下方部分にはカ
セット後方へ向けて傾斜下降するテーパ面43が形成され
ている。そしてこれらのテーパ面41,43は交差して形成
され、直線状の交差部（テーパ面境界線）がばね受け部
42となり、前記ばね30のアーム部32の先端が係止され
る。前記テーパ面41,43の傾斜角度は特に限定されず、
また傾斜角度は高精度でなくてもよい。

また、前記ばね受け部42はスライドガード底面からの高
さが、前記下ハーフケース３の肉厚ｈと同じになされて
いるが、これは、前記ばね30の付勢力が水平方向にのみ
働くようにした構造である。

また、前記下ハーフケース３の側壁15の上縁には、カセ
ツトが組み立てられたときに、前記スライドガード20の
張り出し部27がカセツト内に入り込み可能なスリツトを
形成するように段部15aが形成されている。

前記スライドガード20は、プレート状のもので、カセツ
ト底面に対応する壁面に前記リールシヤフト挿入孔14に
対応する透設孔23と、前記係合突部40と、前記ガードパ
ネル８の切欠き18に受容される突起21が形成され、又、
左右両端がカセツト側壁15に沿つて立ち上がつた側片26
に形成され、さらに該側片26の上端縁夫々には、カセッ
トケース内に僅かに入り込むように突出した前記張り出
し部27が形成されている。

前記上ハーフケース２は、従来のビデオテープカセツト
と同様に前記下ハーフケース３と組み合わせたときに、
該下ハーフケース３と共に前記テープ引き出し口11を形
成するように前方部分が構成されている。又、図示しな
いが前記上ハーフケース２の内面には、前記ハブ４の回
転位置を規制する手段が設けられている。

前記磁気テープカセツト１を組み立てる際は、初めに、
下ハーフケース底部外面に前記スライドガード20を取り
付けるが、このとき、該スライドガード20は前記張り出
し部27が前記段部15aからカセツト内に入るように装着
する。その後、前記下ハーフケース３の内面に敷いたフ
リクシヨンシート５の上に、磁気テープＴが巻装された
前記ハブ４を前記リールシヤフト挿入孔14に夫々対応さ
せて配設すると共に、磁気テープＴを前記テープ引き出
し口11からカセツト外に出すようにして左右のテープガ
イド12間に装架する。さらにその上からもう１つのフリ
クシヨンシート５をかぶせ、該フリクシヨンシート５の
上から前記ロツク部材６を配設し、ロツク部材用ばね29
を取り付けて前記上ハーフケース２を被せる。

又、前述の如く、前記ばね30は前記支点部31を前記ボス
13のスリツト13aに押し込むかあるいは落し込むように
装着されると共に、前記アーム部32の先端部分が前記係
合突部40に係合される。このとき、前記アーム部32の先
端部分は、前記テーパ面41、43が形成されていることに
より、容易かつ確実に前記ばね受け部42に入り込む。す
なわち、ばね30を係合突部40に係止させる際に、ばね30
のアーム部32の先端をテーパ面41,43の先端により形成
される空隙に位置させることにより、アーム部32の先端
はテーパ面41,43のいずれかによりバネ受け部42へ案内
されるので、ばね30の係止作業が極めて容易である。

前記ガードパネル８は、前記上ハーフケース２を被せる
ときに、前記回転支軸９が前記孔16に回転可能に挿嵌さ
れ、合わせて前記ガードパネル用ばね28も装着されて、
閉じ方向に付勢されるように取り付けられる。

このように前記磁気テープカセツト１は、前記上下ハー
フケース2,3が重ね合わせられた後に、ねじ等によつて
締結されて組み立てが完了される。

前記磁気テープカセツト１はその保管時において、前記
ガードパネル８及び前記スライドガード20によつて、前
記開口部10が閉じられていると共に、前記ハブ４夫々の
環状部4aと前記ロツク部材６の係合部７とが当接し、該
ハブ４の不測の回動が防止されている。

前記上下ハーフケース2,3、前記ガードパネル８、前記
ロツク部材６の材質は、従来使用されているポリアセタ
ール樹脂、ABS樹脂、PS樹脂等のプラスチツク樹脂でよ
く、又、前記スライドガード20は特に限定するものでは
ないが、前述のプラスチツク樹脂と同様のもので構成さ
れた方が安価に製造できて好ましい。

前記磁気テープＴは、強磁性酸化鉄や二酸化クロム系の
テープでもよいが、例えばメタルテープあるいは蒸着テ
ープ等の如く高密度記録再生に適しているものが好まし
い。

以上の如く構成された前記磁気テープカセツト１が、記
録再生装置に装填された場合における各部材の動作を以
下説明する。

前記磁気テープカセツト１は、記録再生装置のカセツト
挿入部に装填される場合、前記開口部10側を前にして押
し込まれる（第２図に示す矢印Ａ方向）。この押し込み
動作のときに前記スライドガード20は、前記突起21が例
えばカセツト挿入部内の誤挿入防止用突起と当接するこ
とにより、前記ばね30の付勢力に抗してカセツト後方に
スライド（矢印Ｂ方向）して、前記開口部10の下方側を
開放すると共に、前記透設孔23夫々が前記リールシヤフ
ト挿入孔14に一致して、ハブ駆動用のリールシヤフトの
挿入が可能な状態になる。

その後、前記磁気テープカセツト１は押し込み方向に対
して直角な方向、すなわち下方に移動（矢印Ｃ方向）す
る。この下方への移動の際に、前記ガードパネル８は、
例えばカセツト挿入部内の奥に設けられたガードパネル
開動手段がその下方縁に当接することにより、前記回転
支軸９を支点にしてカセツトケース上方に開動（矢印Ｄ
方向）される。

又、前記ガードパネル８が開動するときに、該ガードパ
ネル８の左右両端片が前記ロツク部材６の左右の張り出
し片19の先端部分を引つ掛けて、該ロツク部材６をカセ
ツト前方へスライドさせる。従つて、前記ハブ４は前記
ロツク部材６の係合部７との係合が解除されて回動可能
な状態になる。

このように、前記磁気テープカセツト１の装填は押し込
み動作と下方への移動により完了し、前記スライドガー
ド20のスライドおよび前記ガードパネル８の開動によ
り、前記開口部10が完全に開放されると共に、前記環状
部4aと前記係合部７との当接が解除される。その結果、
前記磁気テープＴが前記開口部10からカセツト前方へ引
き出し可能となると共に、前記ハブ４が回動可能にな
り、回転ヘツド方式による記録再生が可能となる。

前記磁気テープカセット１は記録再生装置から取り出さ
れる際には、装填時とは逆のストロークで移動し、初め
に、前記ガードパネル８はガードパネル開動手段との当
接を解除されて、前記ガードパネル用ばね28の付勢力に
より前記開口部10の前方側を閉じる。引きつづき前記磁
気テープカセツト１の引き出し動作により、前記スライ
ドガード20は誤挿入防止用突起との当接が解除されるこ
とにより、前記ばね30の付勢力でカセツト前方にスライ
ドされ、前記開口部10は完全に閉塞される。

また、前記ガードパネル８が前記開口部10を閉じるよう
に回転したことにより、該ガードパネル８の左右端片と
前記張り出し片19の先端部との係合が解除される。その
結果、前記ロツク部材用ばね29の付勢力により、前記ロ
ツク部材６はカセツト後方にスライドされ、前記係合部
７夫々が前記環状部4aに当接して前記ハブ４を回動しな
いようにロツクする。さらに、前記スライドガード20が
前記開口部10の下方側を閉じるようにスライドしたこと
により、前記透設孔23と前記リールシヤフト挿入孔14と
の位置がずれて、該リールシヤフト挿入孔14は閉塞され
る。

前記ばね30は前記ボス13のスリツト13aの中に前記支点
部31が嵌り込むようにして前記アーム部32の張り出し方
向を決めることができるので、その付勢力は適宜強さに
容易に設定することが可能である。

前記実施態様においては、前記係合突部40に形成された
テーパ面41,43の交差部すなわち境界線は直線状に構成
されたが、本考案は、このような形状に限るものではな
い。例えば第４図および第５図に示すように変更するこ
とも出来る。

第４図に示す係合突部50は、前記ばね30の入り込む部分
の垂直断面の輪郭が「く」の字状になされている。すな
わち、上側のテーパ面54ならびに下側のテーパ面53との
境界線部分は、その中央部分が最もカセツト後方にふく
らむような湾曲構造に構成されている。従つて、前記ば
ね30との当接部であるばね受け部52は、該ばね30と常に
点接触して、かつ常にほぼ一定した位置となる。

又、第５図に示した係合突部60も前記係合突部50と同様
にその垂直断面の輪郭が「く」の字状になるように構成
されている。この場合は、ばね受け部62が点で構成され
るように、下側のテーパ面63を含む３つのテーパ面と、
上側のテーパ面64を含む３つのテーパ面が、前記ばね受
け部62から延びるように構成されている。

なお、前記両ばね受け部52,62は前記実施態様と同様に
スライドガード底面からの距離がｈになるように構成さ
れている。

第４図および第５図に示したように前記係合突部50,60
と前記ばね30とが点接触するように構成されていること
によつて、前記スライドガード20がカセツト前後方向に
移動しても、該ばね30の付勢力および付勢方向が比較的
安定したものとなる。

前記実施態様において、前記ばね30は、前記アーム部32
と前記支点部31とが適宜に折り曲げられた形状である
が、本考案はこのような形状に限られるものではなく、
例えば、前記支点部31に相当する部分がコイル状になさ
れて、前記ボス13に巻かれるような構成にすることもで
きる。

また、前記実施態様においては、前記スライドガード20
のカセツト後方へのスライドは、誤挿入防止用突起がス
ライドガード前方縁の左右に形成された突起21に当接す
ることにより行われたが、本考案は必ずしもこのような
構成に限るものではなく、例えば、前記ばね30のアーム
部32と係合する前記係合突部40を、スライドガード前方
縁の際に設け、合わせて前記ガードパネル８に該係合突
部40を受容する切欠きを設けるように構成することもで
きる。

（考案の効果）以上述べたように、本考案の前記磁気テープカセツト１
はその保管時において、前記ガードパネル８および前記
スライドガード20が前記開口部10を完全に閉塞すると共
に、該スライドガード20によつて、前記リールシヤフト
挿入孔14も閉塞されるので、前記開口部10に装架されて
いる磁気テープＴの保護作用ならびに防塵作用が極めて
優れており、記録再生特性の低下を防止するのに極めて
優れた効果を有する。

又、本考案によれば、前記係合突部40,50,60が前記テー
パ面41,43,53,54,63,64を有しているので、前記ばね30
を組み込むときに該ばね30の先端部分が前記ばね受け部
42,52,62の所に容易かつ確実に組み込むことが出来る。
また、前記ばね受け部42,52,62がスライドガード底面か
らカセツト肉厚分だけの高さになるように構成されてい
るので、前記スライドガード20にカセツト上下方向に傾
いた力が作用することを抑制出来、該スライドガード20
の動作を円滑にすることが出来ると共に、前記ばね30の
付勢力の設定が容易になる効果をも奏する。更に、本考
案は一対のテーパ面41,43,53,54,63,64を交差させて形
成し、交差部42においてばね30を係止するので、一対の
テーパ面41,43,53,54,63,64以外に他のばね係止部を形
成する必要がなく、更にテーパ面41,43,53,54,63,64の
傾斜角度にも高精度を要求されないので、係合突起40,5
0,60の作成、更には磁気テープカセットの作成が極めて
容易になる。

本考案は、冒頭に、従来のオーデイオ用のコンパクトカ
セツトと同程度かそれ以下の大きさのデジタルオーデイ
オ用の磁気テープカセツトに適用すると述べたが、必ず
しもこれに限られるものではなく、ビデオテープカセツ
トや他の種々の磁気テープカセツトにも適用できるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施態様を示す分解斜視図、第２図
は第１図に示した磁気テープカセツトの組み立て状態を
示す斜視図、第３図は第１図に示した態様の要部拡大斜
視図、第４図および第５図は本考案の変更例を示す要部
斜視図である。１……磁気テープカセツト、２……上ハーフケース、３
……下ハーフケース、４……ハブ、4a……環状部、５…
…フリクシヨンシート、６……ロツク部材、７……係合
部、８……ガードパネル、９……回転支軸、10……開口
部、11……テープ引き出し口、12……テープガイド、13
……ボス、13a……スリツト、14……リールシヤフト挿
入孔、15……側壁、15a……段部、16……孔、17……前
面壁、18……切欠き、19……張り出し片、20……スライ
ドガード、21……突起、23……透設孔、26……側片、27
……張り出し部、28……ガードパネル用ばね、29……ロ
ツク部材用ばね、30……ばね、31……支点部、32……ア
ーム部、33……引つ掛け部、40,50,60……係合突部、41
……テーパ面、42,52,62……ばね受け部、43,53,54,63,
64……テーパ面。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】磁気テープ（Ｔ）が巻装された一対のハブ
（４）を内蔵し、該磁気テープ（Ｔ）をカセット前方に
引き出し可能にする開口部（10）を有し、該開口部（1
0）の前方側を閉じる回動可能なガードパネル（８）お
よび該開口部（10）の下方側を閉じるスライド可能なス
ライドガード（20）を備えて成る磁気テープカセットに
おいて、前記スライドガード（20）はカセット底部外面に沿って
スライドし、その前方縁側の内部に突設された係合突部
（40）に係合するばね（30）によりカセット前方に付勢
されており、前記係合突部（40）のカセット後方側に
は、前記ばね（30）の係止される端部が位置する高さか
らカセット後方に向けて上昇及び下降する一対のテーパ
面（41），（43）が断面く字状に交差して形成され、該
テーパ面（41），（43）の交差部（42）で前記ばねを係
止することを特徴とする磁気テープカセット。