JPH0713004U - 車両用検出手段の異常検出装置 - Google Patents

車両用検出手段の異常検出装置

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JPH0713004U
JPH0713004U JP4249093U JP4249093U JPH0713004U JP H0713004 U JPH0713004 U JP H0713004U JP 4249093 U JP4249093 U JP 4249093U JP 4249093 U JP4249093 U JP 4249093U JP H0713004 U JPH0713004 U JP H0713004U
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秀夫 小川
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用検出手段の異常検出装置の提供。 【構成】 車両に組み込まれ、異なる設定値h,m,n
以上又は以下にあることを検出して検出値o,p,qを
得るために、複数個の検出手段41,44,46を実質
的に同一の被検出対象物12に備える車両用検出手段の
異常検出装置であつて、各検出手段41,44,46の
検出値o,p,qがそれぞれの設定値h,m,n以上又
は以下を示すか否かを比較する比較手段52と、被検出
対象物の被検出対象の大きさからして、該比較結果が理
論上正常な状態にあるか否かを判断し、異常な場合に信
号kを出力する判断手段53と、該信号kに基づいて警
報する警報手段51とを備える。 【効果】 複数個の検出手段の理論的矛盾からいずれか
の検出手段に故障等を生じて異常状態にあることが容易
に認識でき、速やかに誤作動状態を解消するように対処
することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両用検出手段の異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来の車両用検出手段を備えるものとして、例えば実公平5−4584号公報 に記載される流体式リターダ装置がある。流体式リターダ装置は、トラック、バ ス等の車両において、降坂時、高速からの減速時等に制動トルクを発生させ、摩 擦ブレーキ装置の温度上昇によるフェードを防止し、車両の安全性及び摩擦材の 耐久性を向上させる。この種の流体式リターダ装置は、プロペラシャフト等の車 輪と共に回転する回転軸に固定可能なロータと、車体側に回転不可能に固定され るステータとを備え、クラッチ装置によつてロータを回転軸側に接続固定して、 ロータによつて作動液体を攪拌し、作動液体の摩擦損失及びステータへの衝突損 失によつて制動トルクを発生させる。
【0003】 しかして、従来の車両用検出手段を備える流体式リターダ装置は、エンジン及 びトランスミツシヨンの作動油系統とは独自のオイルクーラ、オイルポンプ及び オイルパンを有する作動油系統が設けられ、作動油温度又は冷却水温度を検知す る検出手段を設け、該検出手段の作動で信号されるアラーム装置を設置し、油圧 リターダの連続使用等で作動油への吸収仕事がその作動油の放熱能力をオーバし 、作動油及び冷却水の温度が上昇したとき、ドライバーにそのことを信号するこ とを特徴とする。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の車両用検出手段を備える流体式リターダ装置 にあつては、その検出手段の設置個数が1個であると共に、検出手段の異常検出 装置を備えていない。このため、複数の検出値を得ることができないと共に、検 出手段に故障等を生じて異常状態となつた際、作動油温度又は冷却水温度を誤つ て検出し、誤作動を生ずるのみならず、誤作動状態を容易に認識できず、著しい 場合には制動力の不足を生じて事故の原因になる恐れがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構 成は、車両に組み込まれ、異なる設定値h,m,n以上又は以下にあることを検 出して検出値o,p,qを得るために、複数個の検出手段41,44,46を実 質的に同一の被検出対象物12に備える車両用検出手段の異常検出装置であつて 、各検出手段41,44,46の検出値o,p,qがそれぞれの設定値h,m, n以上又は以下を示すか否かを比較する比較手段52と、被検出対象物の被検出 対象の大きさからして、該比較結果が理論上正常な状態にあるか否かを判断し、 異常な場合に信号kを出力する判断手段53と、該信号kに基づいて警報する警 報手段51とを備えることを特徴とする車両用検出手段の異常検出装置である。
【作用】
【0006】 本考案によれば、異なる設定値h,m,n以上又は以下にあることを検出して 検出値o,p,qを得るため、複数個の検出手段を備える車両において、実質的 に同一の被検出対象物12の被検出対象(例えば温度)が各検出手段41,44 ,46によつて検出され、比較手段52にて各検出手段41,44,46の検出 値o,p,qがそれぞれの設定値h,m,n以上又は以下にあるか否かが比較さ れる。次に、この比較結果が、被検出対象物12の被検出対象の大きさからして 、理論上正常な状態にあるか否かが判断手段53にて判断される。そして、判断 結果が異常を示す場合には信号kが出力され、この信号kに基づいて警報手段5 1から警報が発せられるので、運転者は、複数個の検出手段41,44,46の いずれかが故障していることを、容易に認識できる。
【0007】
【実施例】
以下、本考案の実施例について図面を参照して説明する。 図1〜図3は、本考案の1実施例を示す。先ず、車両用検出手段が組み込まれ る流体式リターダ装置の概略について、図2を参照して説明する。流体式リター ダ装置は、流体式リターダ11、クラッチ装置13及び空気圧シリンダ装置17 を含む流体式リターダユニット1、クーラ・ポンプユニット2、圧力制御装置3 、クラッチ制御装置6、圧力空気源4及びリターダスイッチ5を主構成要素とし ている。流体式リターダ11は、図外のフレームのサイドメンバーやトランスミ ッションリヤカバー等の車体側部材に固着されて非回転のケース11cを備え、 ケース11cの中心部には、一端部がトランスミッション出力軸等に接続される 回転軸10が、適宜のシール部材及び軸受を介在させて回転自在かつ液密に貫通 している。この回転軸10の他端部は、図外のプロペラシャフト等を介して車輪 に接続され、車輪と共に回転する。
【0008】 このようにして回転軸10の周囲に、ケース11cにて区画され、常時、作動 液体(油又は水)が充填充満された被検出対象物であるリターダ室12を液密に 画成している。このリターダ室12内には、回転軸10を中心とする放射状の羽 根が形成されたステータ15が設けられると共に、回転軸10を中心とする放射 状の羽根を有し、ステータ15と対向して回転軸10側の部材に相対回転不可能 に固定可能なロータ16が設けられる。ステータ15は、ケース11cと一体を なし、車体側部材に実質的に回転不可能に固定されている。
【0009】 また、ケース11cには、リターダ室12の中心部に位置させて作動液体入口 11aが設けられ、リターダ室12の外周部に位置させて作動液体出口11bが 設けられている。
【0010】 更に、ロータ16の内周部には、回転軸10側部材とロータ16とを接続又は 切断可能な湿式多板のクラッチ装置13を配設する。クラッチ装置13は、円環 状をなす複数枚のプレッシャプレート14と、ロータ16に固設され、かつ、ケ ース11cに第1軸受13aを介して回転自在に支承され、適宜のプレッシャプ レート14をスプライン結合させて中心軸線方向の摺動自在に支持する筒状の支 持部材19と、一端部に位置する可動のプレッシャプレート14を回転自在に支 承する第2軸受13bとを備える。
【0011】 このクラッチ装置13には、駆動装置である空気圧シリンダ装置17が付属さ れる。空気圧シリンダ装置17は、ダイアフラム17aによつて区画される圧力 室17cと、ダイアフラム17aと第2軸受13bとを接続する接続部材17b とを備える。 一方、複数枚のクラッチプレート18は、回転軸10に軸線方向の移動自在に スプライン結合され、各プレッシャプレート14間に挟装されている。
【0012】 しかして、空気圧シリンダ装置17の圧力室17cに、圧力空気源4からの圧 力空気を後記する第1切換えバルブ31を介して供給すれば、ダイアフラム17 a、接続部材17b及び第2軸受13bを介して一端部に位置する可動のプレッ シャプレート14が押し込まれ、回転軸10と一体に回転するクラッチプレート 18に対し各プレッシャプレート14を押し付けるので、クラッチ装置13が接 続される。これにより、ケース11cに第1軸受13aを介して回転自在に支持 した筒状の支持部材19が回転するので、支持部材19と一体のロータ16が回 転軸10と一体回転する。そして、ロータ16とステータ15との間に充填した 液体の運動エネルギーが熱エネルギーに変換されて制動トルクを発生する。
【0013】 クラッチ制御装置6は、第1切換えバルブ31及び減圧弁35を有する。この 第1切換えバルブ31は、圧力空気源4と空気圧シリンダ装置17の圧力室17 cとの間に減圧弁35を備えて介在され、圧力空気源4の圧力空気を減圧弁35 を介して減圧して圧力室17cに供給するb位置と、圧力室17cをドレインす るa位置とを有する。
【0014】 また、圧力制御装置3は、第2切換えバルブ32及び第3切換えバルブ95を 有する。第2切換えバルブ32及び第3切換えバルブ95は、上流側に並列に配 置した減圧手段である第1減圧バルブ33、第2減圧バルブ34及び低速用減圧 バルブ93を備えて、圧力空気源4と後記する空液変換装置25の空気室25d との間に介在し、圧力空気源4の圧力空気をいずれかの減圧バルブ33若しくは 34又は低速用減圧バルブ93を介して空気室25dに供給する切換えバルブと しての機能を有する。このため、第2切換えバルブ32は、低圧位置d及び中間 圧兼高圧位置cを有し、第3切換えバルブ95は、中間圧位置e及び高圧位置f を有する。この第2切換えバルブ32と空気室25dとの間は、配管36によつ て接続されている。そして、第2減圧バルブ34と低速用減圧バルブ93は、第 3切換えバルブ95を介して第2切換えバルブ32の一方の入口ポートに接続す る。
【0015】 第1,第2減圧バルブ33,34及び低速用減圧バルブ93には、大きさの異 なる設定圧が設定されているので、第2切換えバルブ32の常態での低圧位置d により、圧力空気源4の圧力空気が第1減圧バルブ33によつて比較的低い設定 圧力に減圧調整されて空液変換装置25の空気室25dに供給される。また、第 2切換えバルブ32に中間圧兼高圧位置cを採らせると共に、第3切換えバルブ 95に常態である中間圧位置eを採らせることにより、圧力空気源4の圧力空気 が第2減圧バルブ34によつて中間圧に減圧されて空液変換装置25の空気室2 5dに導入され、第2切換えバルブ32に中間圧兼高圧位置cを採らせると共に 、第3切換えバルブ95に高圧位置fを採らせることにより、圧力空気源4の圧 力空気が低速用減圧バルブ93によつて高圧に減圧されて空液変換装置25の空 気室25dに導入される。なお、第3切換えバルブ95は、車両が所定走行速度 以下にて走行中において、図外の走行速度検出手段がON作動し、検出信号が発 生した際、中間圧位置eから高圧位置fに切り換わるようになつている。
【0016】 しかして、この第2切換えバルブ32及び第3切換えバルブ95に備える3個 の減圧バルブ33,34,93は、圧力空気源4から空液変換装置25の空気室 25dに供給する空気の圧力を、低圧、中間圧及び高圧に切り換え可能な減圧バ ルブとして機能する。なお、各減圧バルブ33,34及び低速用減圧バルブ93 は、2次側つまり空液変換装置25の空気室25d側の圧力をリリーフ可能であ る。
【0017】 このような第1切換えバルブ31、第2切換えバルブ32及び第3切換えバル ブ95は、それぞれリターダスイッチ5に接続され、図外の制御回路によつて各 バルブ31、32又は95を選択して切換え接続できるようになつている。 リターダスイッチ5は、(1)位置、(2)位置及び(3)位置の各切換え位 置を有する。(1)位置は、図外の排気ブレーキスイッチを閉じて排気ブレーキ のみを作動させる流体式リターダ11のOFF位置であり、(2)位置は、第2 切換えバルブ32に低圧位置dを採らせ、第1減圧バルブ33を介して比較的低 い圧力を空液変換装置25の空気室25dに付与する低圧位置であり、(3)位 置は、第2切換えバルブ32に中間圧兼高圧位置cを採らせ、第2減圧バルブ3 4又は低速用減圧バルブ93と第3切換えバルブ95とを介して中間又は高圧の 圧力を空液変換装置25の空気室25dに付与する中間圧兼高圧位置である。ま た、この(2)位置及び(3)位置において、クラッチ装置13が空気圧シリン ダ装置17によつて接続駆動される。しかして、この(2)位置及び(3)位置 が、流体式リターダ11のON位置を構成している。
【0018】 一方、ケース11cに設けた作動液体入口11aは、閉回路21及びクーラ・ ポンプユニット2を介してケース11cに設けた作動液体出口11bに接続され ている。すなわち、閉回路21には、作動液体入口11a側から順次に作動液体 を循環させるポンプ22及び作動液体用クーラ23が接続されている。ポンプ2 2は、電気モータ22aによつて回転駆動され、作動液体用クーラ23はファン 23aによつて空冷される。
【0019】 また、閉回路21の適当箇所(図示の実施例にあつては、作動液体用クーラ2 3の一端部)に、閉回路21ひいては流体式リターダ11の作動液体に空気圧を 作用させる空液変換装置25が配管28を介して接続される。空液変換装置25 は、空液変換装置本体25a内を、気密性を有して変形容易な可撓膜であるゴム 膜25bによつて作動液体を貯溜する作動液体室25cと空気室25dとに区画 して構成される。この作動液体室25cが閉回路21に常時接続され、また、空 気室25dが、前述した第2切換えバルブ32、若しくは第3切換えバルブ95 及び両切換えバルブ32,95の上流側に並列に配置した3個の減圧バルブ33 ,34,93のいずれかを介して圧力空気源4に接続され、空気室25dに所定 圧力の圧力空気が供給されるので、閉回路21ひいては流体式リターダ11の作 動液体の圧力を高低調節することができる。なお、作動液体室25cは、作動液 体のリザーバとしても機能する。
【0020】 また、作動液体室25cには、手動切換えバルブ26を介して作動液体リザー バ27が接続され、手動切換えバルブ26の切換え操作によつて作動液体リザー バ27の作動液体を空液変換装置25の作動液体室25cに供給することができ るようになつている。
【0021】 そして、流体式リターダ11の外周側半部に備えられ、作動液体の比較的高い 設定値である第1所定温度h(便宜上300℃とする)を検出する第1検出手段 41を備えさせる。第1検出手段41を流体式リターダ11の外周側半部に備え る理由は、ロータ16によつて攪拌状態の流体式リターダ11の内周側半部は、 キャビテーションを生じ易く、攪拌状態の作動液体の温度を正確に把握し難いた めである。この第1検出手段41は、リターダ室12の作動液体が第1所定温度 hにまで上昇したことを第1検出手段41によつて検出した際、空気圧シリンダ 装置17をドレインさせることによつて復帰駆動させ、クラッチ装置13を切断 するように機能する。この空気圧シリンダ装置17の復帰駆動は、実際にはスイ ッチ43を切断して第1切換えバルブ31をa位置に切り換えて、図外のスプリ ングによつてダイアフラム17a及び接続部材17bを復帰させてなされる。
【0022】 また、作動液体の中間の設定値である第2所定温度m(便宜上200℃とする )を検出する第2検出手段44を、流体式リターダ11のリターダ室12に設け る。この第2検出手段44は、作動液体が前記第2所定温度mにまで上昇したこ とを検出した際、第2切換えバルブ32に低圧位置dを採らせ、空液変換装置2 5に供給する空気の圧力を低圧側に切り換える。実際にはスイッチ45を切断し 、第2切換えバルブ32に低圧位置dを採らせ、中間圧兼高圧位置cへの切換え を禁止する。
【0023】 更に、作動液体の比較的低い設定値である第3所定温度n(便宜上100℃と する)を検出する第3検出手段46を、流体式リターダ11のリターダ室12に 設ける。第3検出手段46による検出信号により、電気モータ22a及びファン 23aを駆動させ、ポンプ22によつて閉回路21、流体式リターダ11等の作 動液体を循環させると共に、作動液体用クーラ23を作動させるようになつてい る。
【0024】 このような第1〜第3検出手段41,44,46には、図1に示すように比較 手段52と、判断手段53と、判断手段53による判断結果に基づいて、異常を 警報する警報手段51とを接続させる。警報手段51は、ブザー、ランプ等の音 、光等にて警報を発するものでよく、車両の運転席に装備されて運転者にその旨 を認識させる。
【0025】 比較手段52及び判断手段53は、マイクロコンピュータ50にて構成される 。ここで、第1〜第3検出手段41,44,46は、それぞれ温度をアナログ信 号として検出するセンサーであり、検出値o,p,qを図2に示すようにそれぞ れA/D変換器54を介してデジタル信号化して、マイクロコンピュータ50に 入力される。比較手段52は、各検出手段41,44,46の検出値o,p,q の大小を所定の基準値とそれぞれ比較し、検出値o,p,qが基準値以上である ときに、信号Hを出力し、検出値o,p,qが基準値未満であるときに、信号L を出力する。この基準値は、第1〜第3所定温度h,m,nに対応する値であり 、予め、マイクロコンピュータ50のROMに記憶させてある。また、判断手段 53は、比較手段52による比較結果に基づいて、各検出手段41,44,46 が正当な状態にあるか否かを判断する。
【0026】 この判断手段53による判断は、下記の表1に従つてなされるものであり、( 1)に示すように全ての検出手段41,44,46の検出値o,p,qが第1〜 第3所定温度h,m,nよりも高いことを示し、比較手段52から信号Hのみが 出力されている場合、(5)に示すように最高温度を検出する第1検出手段41 の検出値oのみが第1所定温度hよりも低いことを示し、信号Lが出力され、他 の検出手段44,46の検出値p,qが第2,第3所定温度m,nよりも高いこ とを示し、信号Hが出力されている場合、(7)に示すように最低温度を検出す る第3検出手段46の検出値qのみが第3所定温度nよりも高いことを示し、信 号Hが出力され、他の第1,第2検出手段41,44の検出値o,pが第1,第 2所定温度h,mよりも低いことを示し、信号Lが出力されている場合、並びに (8)に示すように全ての検出手段41,44,46の検出値o,p,qが第1 〜第3所定温度h,m,nよりも低いことを示し、信号Lが出力されている場合 には、検出手段41,44,46が正常状態にあると推定されるので、正常状態 と判断し、判断結果に基づく信号kは出力しない。
【0027】 これに対し、(2)に示すように最低温度を検出する第3検出手段46の検出 値qのみが第3所定温度nよりも低いことを示し、信号Lが出力され、他の第1 ,第2検出手段41,44の検出値o,pが第1,第2所定温度h,mよりも高 いことを示し、信号Hが出力されている場合、(3)に示すように最高温度及び 最低温度を検出する第1,第3検出手段41,46の検出値o,qのみが第1, 第3所定温度h,nよりも高いことを示し、信号Hが出力され、他の第2検出手 段44の検出値pが第2所定温度mよりも低いことを示し、信号Lが出力されて いる場合、(4)に示すように最高温度を検出する第1検出手段41の検出値o のみが第1所定温度hよりも高いことを示し、信号Hが出力され、他の第2,第 3検出手段44,46の検出値p,qが第2,第3所定温度m,nよりも低いこ とを示し、信号Lが出力されている場合、並びに(6)に示すように中間温度を 検出する第2検出手段44の検出値pのみが第2所定温度mよりも高いことを示 し、信号Hが出力されている場合には、理論的矛盾を生じているので、検出手段 41,44,46が異常状態にあると判断し、判断結果に基づく信号kを出力し 、この信号kに基づいて警報手段51による警報を発する。 このような(1)〜(8)の信号H,Lの各組合せは、マイクロコンピュータ 50のROMに予め記憶されている。
【0028】
【表1】
【0029】 このようにして、被検出対象物であるリターダ室12の被検出対象である作動 液体の温度が実質的に一定である状態において、各検出手段41,44,46の 検出値o,p,qが理論上正常な状態にあるか否かを判断することができ、いず れかの検出手段41,44,46が異常状態にある場合にのみ警報手段51によ る警報が発せられ、運転者が異常状態にあることを確実に認識することができ、 修理等の対応を速やかに採ることが可能になる。 なお、各検出手段41,44,46がスイッチである場合には、第1〜第3所 定温度h,m,nに達した場合にのみ、各検出手段41,44,46の検出値o ,p,qがON信号として出力されるので、比較手段52は各検出手段41,4 4,46に内在されている。
【0030】 次に、上記実施例の作用について説明する。 先ず、車両の走行中において、リターダスイッチ5を(1)位置に切り換え、 排気ブレーキスイッチを閉作動させれば、アクセルペダルが踏み込まれず、クラ ッチペダルが踏み込まれず、かつ、アンチロックブレーキシステムが非作動状態 である等の状態で、排気ブレーキが作動を開始する。なお、以下の説明において 車両は排気ブレーキによる通常の減速走行状態にあるものとする。
【0031】 次に、リターダスイッチ5を例えば(2)位置に切り換えれば、圧力空気源4 からの圧力空気が、空気圧シリンダ装置17の圧力室17cに第1切換えバルブ 31を介して導入され、クラッチ装置13が接続する。すなわち、第1切換えバ ルブ31にb位置を採らせて圧力室17cに圧力空気源4からの圧力空気を導入 すれば、ダイアフラム17aを介して接続部材17bが押し込まれるので、回転 軸10と一体に回転するクラッチプレート18に対し、第2軸受13bにて支持 されるプレッシャプレート14が押し付けられ、クラッチ装置13が接続される 。
【0032】 これにより、ケース11cに第1軸受13等を介して回転自在に支持した支持 部材19が回転するので、支持部材19と一体のロータ16が回転軸10と一体 回転を開始する。その際、第2切換えバルブ32が低圧位置dを採り、圧力空気 源4の圧力空気が第1減圧バルブ33によつて比較的低い設定圧力に減圧調整さ れて空液変換装置25の空気室25dに供給され、比較的低い設定圧力に応じた 比較的小さな制動トルクが流体式リターダ11に発生する。すなわち、ロータ1 6の自己ポンプ作用によつて、冷却を兼ねた作動液体が作動液体入口11aから 流入して作動液体出口11bから流出する循環状態において、ロータ16の攪拌 によつて運動エネルギーが与えられた作動液体がステータ15に衝突し、作動液 体に熱として伝えられながら制動作用が得られる。同時に、作動液体によつてク ラッチ装置13の冷却も図られる。
【0033】 次に、リターダスイッチ5を(3)位置に切り換えれば、走行速度が所定速度 以上であることを条件として、クラッチ装置13が接続したままで、第2切換え バルブ32が中間圧兼高圧位置cに切換えられ、圧力空気源4の圧力空気が第2 減圧バルブ34によつて中間の設定圧力に減圧調整されて空液変換装置25の空 気室25dに供給され、中間の設定圧力に応じた少し大きな制動トルクが流体式 リターダ11に発生する。
【0034】 このようにして車両が減速し、又は、リターダスイッチ5を(3)位置に切り 換えた際に図外の走行速度検出手段がON作動している場合には、走行速度検出 手段の検出信号によつて、第3切換えバルブ95が中間圧位置eから高圧位置f に切り換わる。但し、第3液温検出手段44によつて、作動液体が前記第3所定 温度nにまで上昇したことは検出されていないものとする。
【0035】 第3切換えバルブ95が高圧位置fを採れば、第2切換えバルブ32が中間圧 兼高圧位置cを採つているので、低速用減圧バルブ93を介して高圧の圧力空気 が空液変換装置25の空気室25dに供給される。その結果、車両が所定走行速 度以下にて走行中において、所定の走行速度を超える走行速度での設定圧力より も高い圧力空気が空気室25dに供給され、この高い圧力空気に応じた更に大き な制動トルクが流体式リターダ11に発生する。これにより、所定走行速度以下 における流体式リターダ11の制動トルクの不足が補われ、適当な減速が得られ る。
【0036】 そして、流体式リターダ11の作動中において作動液体が比較的低い第3所定 温度n(100℃)に上昇すれば、これが第3検出手段46によつて検出され、 ポンプ22が電気モータ22aによつて回転駆動されると共に、作動液体用クー ラ23がファン23aによつて空冷される。
【0037】 また、作動液体が昇温し、作動液体の中間の第2所定温度m(200℃)が第 2検出手段44によつて検出されれば、リターダスイッチ5が(3)位置に切換 えられているにも関わらず、第2切換えバルブ32に低圧位置dを採らせて、空 液変換装置25の空気室25dに第1減圧バルブ33からのみの比較的低圧の圧 力空気が供給される。勿論、走行速度検出手段がON作動している場合でも、第 2切換えバルブ32に低圧位置dを採らせるので、低速用減圧バルブ93を介し て高圧の圧力空気が空気室25dに供給されることはない。
【0038】 更に作動液体が昇温し、作動液体の比較的高い第1所定温度h(300℃)が 第1検出手段41によつて検出されれば、リターダスイッチ5が(2)位置又は (3)位置を採る信号が存在する場合であつても、第1切換えバルブ31がa位 置に切り換えられ、空気圧シリンダ装置17の圧力室17cがドレインされると 共に、図外のスプリングによつてダイアフラム17a及び接続部材17bが復帰 し、クラッチ装置13が切断される。
【0039】 このようにしてリターダスイッチ5が(2)位置又は(3)位置を採るにも関 わらず、流体式リターダ11の作動が停止するので、流体式リターダ11のオー バヒートに起因する不具合、特に火災が防止される。
【0040】 勿論、リターダスイッチ5を(1)位置に切り換えてOFF作動すれば、クラ ッチ装置13が切断され、ロータ16の回転が停止すると共に、中間圧兼高圧位 置cを採る第2切換えバルブ32は低圧位置dに復帰する。
【0041】 次に、第1〜第3検出手段41,44,46が正常状態にあるか否かは、判断 手段53によつて次のようにして判断される。ここで、前述したように図3にお いてoは第1検出手段41の検出値を示し、pは第2検出手段44の検出値を示 し、またqは第3検出手段46の検出値を示す。なお、予め、比較手段52にお いて、各検出値o,p,qがそれぞれの設定値である第1所定温度h(300℃ )、第2所定温度m(200℃)又は第3所定温度n(100℃)に対応する基 準値と比較され、各所定温度h,m,n以上を示す場合には、比較結果である信 号H、また、各所定温度h,m,n未満を示す場合には、比較結果である信号L を得ている。
【0042】 図3に示すように、先ず、ステップ1にて各検出値o,p,qの比較結果が信 号H以外であるか否かが判断され、NOのときは正常と判断され、YESのとき はステップ2にて検出値o=H、検出値p=Hかつ検出値q=L以外かが判断さ れ、NOのときは異常と判断され、YESのときはステップ3にて検出値o=H 、検出値p=Lかつ検出値q=H以外かが判断され、NOのときは異常と判断さ れ、YESのときはステップ4に移行し、検出値o=H、検出値p=Lかつ検出 値q=L以外かが判断され、NOのときは異常と判断され、YESのときはステ ップ5に移行し、検出値o=L、検出値p=Hかつ検出値q=H以外かが判断さ れ、NOのときは正常と判断され、YESのときはステップ6に移行し、検出値 o=L、検出値p=Hかつ検出値q=L以外かが判断され、NOのときは異常と 判断され、YESのときはステップ7に移行し、検出値o=L、検出値p=Lか つ検出値q=H以外かが判断され、NO又はYESのときは正常と判断される。 このように、ステップ7は、判断結果の如何によらず正常と判断されるので、省 略することができる。
【0043】 そして、判断結果が異常であるときは、前述したように図1に示す信号kが出 力され、警報手段51から異常を警報し、運転者に異常を認識させる。このよう な制御は、例えばリターダスイッチ5の(1)位置への切り換え操作に伴い又は 所定時間毎に実行される。
【0044】 ところで、上記の実施例にあつては、検出手段が温度を検出する第1〜第3検 出手段41,44,46であるとして説明したが、圧力、回転速度等を検出する 各種の検出手段であつてもよいことは勿論である。また、設定値である第1〜3 所定温度h,m,n(300,200,100℃)以上を検出するようにしたが 、設定値以下を検出する複数個の検出手段を備える場合であつても、論理的矛盾 から同様に異常状態を認識することができる。
【0045】
【考案の効果】
以上の説明によつて理解されるように、本考案に係る車両用検出手段の異常検 出装置によれば、複数個の検出手段の理論的矛盾からいずれかの検出手段に故障 等を生じて異常状態にあることが容易に認識でき、速やかに誤作動状態を解消す るように対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の1実施例に係る車両用検出手段の異
常検出装置の構成要素の配置を示す図。
【図2】 同じく流体式リターダ装置を示す図。
【図3】 同じくフローチャートを示す図。
【符号の説明】
1:流体式リターダユニット、2:クーラ・ポンプユニ
ット、3:圧力制御装置、4:圧力空気源、5:リター
ダスイッチ、6:クラッチ制御装置、10:回転軸、1
1:流体式リターダ、12:リターダ室(被検出対象
物)、13:クラッチ装置、15:ステータ、16:ロ
ータ、21:閉回路、22:ポンプ、23:作動液体用
クーラ、25:空液変換装置、31:第1切換えバル
ブ、32:第2切換えバルブ、33:第1減圧バルブ、
34:第2減圧バルブ、41:第1検出手段(検出手
段)、43,45:スイッチ、44:第2検出手段(検
出手段)、46:第3検出手段(検出手段)、50:マ
イクロコンピュータ、51:警報手段、52:比較手
段、53:判断手段、95:第3切換えバルブ、c:中
間圧兼高圧位置、d:低圧位置、e:中間圧位置、f:
高圧位置、h:第1所定温度(設定値)、m:第2所定
温度(設定値)、n:第3所定温度(設定値)、k:信
号、o,p,q:検出値。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に組み込まれ、異なる設定値(h,
    m,n)以上又は以下にあることを検出して検出値
    (o,p,q)を得るために、複数個の検出手段(4
    1,44,46)を実質的に同一の被検出対象物(1
    2)に備える車両用検出手段の異常検出装置であつて、
    各検出手段(41,44,46)の検出値(o,p,
    q)がそれぞれの設定値(h,m,n)以上又は以下を
    示すか否かを比較する比較手段(52)と、被検出対象
    物(12)の被検出対象の大きさからして、該比較結果
    が理論上正常な状態にあるか否かを判断し、異常な場合
    に信号(k)を出力する判断手段(53)と、該信号
    (k)に基づいて警報する警報手段(51)とを備える
    ことを特徴とする車両用検出手段の異常検出装置。
JP4249093U 1993-07-07 1993-07-07 車両用検出手段の異常検出装置 Pending JPH0713004U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52114802A (en) * 1976-03-23 1977-09-27 Tlv Co Ltd Condensate pump device
JP2010007568A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Bosch Corp タンク内センサの合理性診断方法及び合理性診断装置

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