JPH0712724A - 火災報知装置及び火災検出方法 - Google Patents
火災報知装置及び火災検出方法Info
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- JPH0712724A JPH0712724A JP8281594A JP8281594A JPH0712724A JP H0712724 A JPH0712724 A JP H0712724A JP 8281594 A JP8281594 A JP 8281594A JP 8281594 A JP8281594 A JP 8281594A JP H0712724 A JPH0712724 A JP H0712724A
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Abstract
検出する。 【構成】第1の発光素子11と偏光フィルタ31と受光
素子21、及び第2の発光素子12と偏光フィルタ32
と受光素子22を備える。これらにより、それぞれ散乱
面に対して平行な偏光光の受光量と垂直な偏光光の受光
量が検出される。この比は煙の種類と相関関係にあり、
この比が受光素子21、22の出力から演算部4により
求められる。判断部6により、検出される煙に応じて予
め設定された上記比の基準値と比較されて煙の種類に応
じて火災か否かが判断される。これにより、煙の散乱光
からの火災の有無を煙の種類に応じて検出する。
Description
散乱光から火災の有無を検出する散乱光式の火災報知装
置及び火災検出方法に関する。特に、煙の種類と散乱光
の散乱角及び偏光度の関係に着目して煙の種類に応じた
火災検出を行う火災報知装置及び火災検出方法に関し、
その中でもとりわけ、光源を所定偏光面を有する偏光光
源として、検出精度を向上せしめた火災報知装置及び火
災検出方法に関する。
0に示すように、発光ダイオード等の発光素子102を
煙検出室(煙検空間)の中心部Xに向けて配置する。ま
た、フォトダイオード等の受光素子104を、その光軸
が発光素子102の光軸に対して所定の角度θで交差す
るように配置する。さらに、発光素子102により光軸
方向に指向性を有する光を常時照射する。そして、火災
により煙が煙検空間に侵入してきた時、煙検空間におけ
る煙の散乱光を受光素子104が集光レンズ(図示せ
ず)を介して受光するように構成される。
煙が煙検空間に侵入していないので受光素子104に到
達する散乱光の強度は弱い。他方、火災による煙106
が煙検空間に侵入すると受光素子104に到達する散乱
光の強度が強くなる。一方、受光素子104に入射する
散乱光の強度は、煙106の濃度と相関関係にある。従
って、受光素子104の出力レベルが所定の閾値レベル
を越えた場合に火災発生と判断される。
うな従来の火災報知装置では、煙の種類を判断せず、単
に煙検空間における煙106の濃度により火災の有無を
判断する。従って、煙の種類に応じて火災か否かを判断
することができないという問題点がある。即ち、現実に
はプラスチックや木材など燃焼材の材質によって煙の色
や粒子に径が異なる。そのため、煙検空間における煙1
06の濃度が等しくても受光素子104に到達する散乱
光の強度が燃焼材の材質によって異なることになる。従
って、煙の種類にかかわらず一義的な閾値レベルを基準
にして火災か否かを判断すると、非火災を火災と判断し
たり、また、火災判断が遅れるという問題点が発生す
る。
災でないにもかかわらず火災と判断する場合がある。ま
た、石油による火災の場合には、石油の燃焼により発生
する黒い煙による散乱光はその強度が弱い。そのため、
かなり火災が広がってから火災が検出されることにな
り、火災判断が遅れることになる。一方、このような弊
害に鑑みて、特開平2−213997号公報には、無偏
光光を光源とし、受光側において、直交する2つの偏光
成分に分けて散乱光を受光し、両成分の受光量の比の範
囲で煙の存在を判断する方法が提案されている。しかし
ながら、この方法では、煙粒子に大きさを単一のものと
して解析し、煙が種々の粒子径を有する多数の粒子群の
集合であることを無視している。
は誤差が発生するいう問題がある。また、この方法で
は、無偏光光を光源とし、光源の偏光面が散乱面に対し
て何ら考慮されていない。従って、受光素子での各偏光
方向における受光量のSN比が低くなってしまい、受光
素子により実際に得られる出力比が小さくなり実用的で
はない。
災判断の精度を向上させたものとして、特開平5−12
8381号公報の発明がある。特開平5−123381
号公報の発明は、異なった偏光方向における光の強度を
求め、この光強度から変更度を演算して煙の種類を判定
する。そして、煙の種類に応じて予め設定されている閾
値と光強度を比較することにより火災の有無を判断す
る。
の例と同様に無偏光光を光源としており、受光量のSN
比が低い。即ち、出力比が火災の有無で2×10-1:4
×10-1程度と小さいという問題は解決されていない。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、また、煙粒
子群による散乱光の偏光特性の違いに着目し、煙の散乱
光から火災の有無を煙の種類に応じて検出することがで
きる火災報知装置を提供することを目的とする。
するために、煙検空間に向けて光を照射する発光手段
と、煙による散乱光を受光する受光手段とを備え、該受
光手段における受光量を所定の基準値と比較することに
より火災の有無を判断する火災報知装置において、発光
手段は、煙検空間内において発光手段の光軸と受光手段
の光軸が交差することにより画定される散乱面に平行な
平面偏光光と垂直な偏光光を出力し、受光手段は、散乱
面に対し平行な偏光光と垂直な偏光光を受光し、さら
に、受光手段における各偏光光の受光量を検出する光電
変換手段と、光電変換手段により変換された散乱面に対
し平行な偏光光と垂直な偏光光との受光量の比を演算す
る演算手段と、演算手段により得られた比と煙の種類毎
に予め設定された前記比の基準値とを比較し、該基準値
に基づき煙の種類毎に火災の有無を判断する判断手段を
設けたことを特徴とする。
光手段が、第1の発光素子及び第2の発光素子より形成
されており、受光手段が、第1の受光素子及び第2の受
光素子より形成されており、第1の発光素子は、第1の
発光素子の光軸と第1の受光素子の光軸が交差すること
により煙検空間内において画定される第1の散乱面に平
行な平面偏光光を出力し、第2の発光素子は、第2の発
光素子の光軸と第2の受光素子の光軸が交差することに
より煙検空間内において画定される第2の散乱面に垂直
な平面偏光光を出力し、第1の受光素子は、第1の散乱
面に平行な偏光光を受光し、第2の受光素子は、第2の
散乱面に垂直な偏光光を受光し、さらに、光電変換手段
は、第1及び第2の受光素子における受光量を検出し、
演算手段は、光電変換手段により変換された第1及び第
2の受光素子の受光量の比を演算するようにしても良
い。
第2の受光素子より形成されており、発光手段は、発光
手段の光軸と前記第1の受光素子の光軸が交差すること
により煙検空間内において画定される第1の散乱面に平
行な平面偏光光を出力し、第1の受光素子は、第1の散
乱面に平行な偏光光を受光し、第2の受光素子は、発光
手段の光軸と第2の受光素子の光軸が交差することによ
り煙検空間内において画定される第2の散乱面に垂直な
偏光光を受光し、前記第1の散乱面と第2の散乱面とは
互いに垂直な位置関係を有し、光電変換手段は、第1及
び第2の受光素子における受光量を検出し、演算手段
は、光電変換手段により変換された第1及び第2の受光
素子の受光量の比を演算するようにしても良い。
1の発光素子及び第2の発光素子より形成されており、
第1の発光素子は、第1の発光素子の光軸と受光手段の
光軸が交差することにより煙検空間内において画定され
る第1の散乱面に平行な平面偏光光を出力し、第2の発
光素子は、該第2の発光素子の光軸と受光手段の光軸が
交差することにより煙検空間内において画定される第2
の散乱面に垂直な平面偏光光を出力し、受光手段は、第
1の散乱面に平行な偏光光を受光し、前記第1の散乱面
と第2の散乱面とは互いに垂直な位置関係を有し、光電
変換手段は、第1及び第2の発光素子点灯時における受
光手段での各々の場合の受光量を検出し、演算手段は、
光電変換手段により変換された第1の発光素子点灯時に
おける受光量と第2の発光素子点灯時における受光量と
の比を演算するようにしても良い。
力し、この平面偏光光が、前記散乱面と垂直または平行
となる位置に発光手段を回動させる駆動手段と、受光手
段の全面に配設され平面偏光光と同方向の偏光光のみを
透過させる位置に発光手段と同期して回動する偏光フィ
ルタを設け、光電変換手段は、発光手段から出力される
平面偏光光が散乱面と垂直及び平行となる位置における
受光手段での各々の場合の受光量を検出し、演算手段
は、光電変換手段により変換された平面偏光光が散乱面
と垂直なる位置における受光量と、平面偏光光が散乱面
と平行となる位置における受光量との比を演算するよう
にしても良い。
するため、煙検空間に向けて光を照射する発光手段と、
煙による散乱光を受光する受光手段とを設け、該受光手
段における受光量を所定の基準値と比較することにより
火災の有無を判断する火災検出方法において、発光手段
より、煙検空間内において発光手段の光軸と受光手段の
光軸が交差することにより画定される散乱面に平行な平
面偏光光と垂直な平面偏光光を出力し、受光手段によ
り、散乱面に対し平行な偏光光と垂直な偏光光を受光
し、受光手段における各偏光光の受光量を検出すると共
に、散乱面に対し平行な偏光光と垂直な偏光光との受光
量の比を演算し、該比と煙の種類毎に予め設定された前
記比の基準値とを比較し、該基準値に基づき煙の種類毎
に火災の有無を判断するようにもしている。
光素子及び第2の発光素子より形成されており、受光手
段が、第1の受光素子及び第2の受光素子より形成され
ており、第1の発光素子より、第1の発光素子の光軸と
前記第1の受光素子の光軸が交差することにより煙検空
間内において画定される第1の散乱面に平行な平面偏光
光を出力し、第2の発光素子より、該第2の発光素子の
光軸と第2の受光素子の光軸が交差することにより煙検
空間内において画定される第2の散乱面に垂直な平面偏
光光を出力し、第1の受光素子により、第1の散乱面に
平行な偏光光を受光し、第2の受光素子により、第2の
散乱面に垂直な偏光光を受光し、第1及び第2の受光素
子における受光量を検出すると共に、該第1及び第2の
受光素子の受光量の比を演算し、該比と煙の種類毎に予
め設定された前記比の基準値とを比較し、該基準値に基
づき煙の種類毎に火災の有無を判断するようにしても良
い。
第2の受光素子より形成されており、発光手段より、該
発光手段の光軸と前記第1の受光素子の光軸が交差する
ことにより煙検空間内において画定される第1の散乱面
に平行な平面偏光光を出力し、第1の受光素子により、
第1の散乱面に平行な偏光光を受光し、第2の受光素子
により、発光手段の光軸と該第2の受光素子の光軸が交
差することにより煙検空間内において画定される第2の
散乱面に垂直な偏光光を受光し、前記第1の散乱面と第
2の散乱面とは互いに垂直な位置関係を有し、第1及び
第2の受光素子における受光量を検出すると共に、該第
1及び第2の受光素子の受光量の比を演算し、該比と煙
の種類毎に予め設定された前記比と基準値とを比較し、
該基準値に基づき煙の種類毎に火災の有無を判断するよ
うにしても良い。
1の発光素子及び第2の発光素子より形成されており、
第1の発光素子より、該第1の発光素子の光軸と受光手
段の光軸が交差することにより煙検空間内において画定
される第1の散乱面に平行な平面偏光光を出力し、第2
の発光素子より、該第2の発光素子の光軸と前記受光手
段の光軸が交差することにより煙検空間内において画定
される第2の散乱面に垂直な平面偏光光を出力し、受光
手段により、第1の散乱面に平行な偏光光を受光し、前
記第1の散乱面と第2の散乱面とは互いに垂直な位置関
係を有し、第1及び第2の発光素子点灯時における受光
手段での各々の場合の受光量を検出すると共に、第1の
発光素子点灯時における受光量と第2の発光素子点灯時
における受光量との比を演算し、該比と煙の種類毎に予
め設定された前記比の基準値とを比較し、該基準値に基
づき煙の種類毎に火災の有無を判断するようにしても良
い。
を出力し、該平面偏光光が、散乱面と垂直または平行と
なる位置に発光手段を回動させる駆動手段と、受光手段
の前面に配設され、平面偏光光と同方向の偏光光のみを
透過させる位置に発光手段と同期して回動する偏光フィ
ルタを設け、発光手段から出力される平面偏光光が散乱
面と垂直及び平行となる位置における受光手段での各々
の場合の受光量を検出すると共に、平面偏光光が散乱面
と垂直となる位置における受光量と平面偏光光が散乱面
と平行となる位置における受光量との比を演算し、該比
と煙の種類毎に予め設定された前記比の基準値とを比較
し、該基準値に基づき煙の種類毎に火災の有無を判断す
るようにしても良い。
しくは90°とすることもできる。これにより、前記比
を大きくとることができ、さらに確実な火災検出が可能
となる。
方法によれば、次の作用が得られる。まず散乱面に対し
て平行な偏光光の受光量と垂直な偏光光の受光量との比
は煙の種類と相関関係にある。本発明では、この散乱面
に対して平行な偏光光の受光量と垂直な偏光光の受光量
との比と、検出される煙に応じて予め設定された上記比
の基準値が比較され、煙の種類に応じて火災か否かが判
断される。したがって、煙の散乱光から火災の有無を煙
の種類に応じて検出することができる。
する。図1は本発明に係る散乱光式の火災報知装置の一
実施例を示す構成図であり、煙検空間内をx,y,z軸
の3次元空間を用いて説明する。図1において、第1の
発光素子11と第2の発光素子12は、平面偏光光を出
射する例えばレーザダイオードが用いられる。第1の発
光素子11は、第1の発光素子11の光軸と第1の受光
素子21の光軸とにより煙検空間内に形成される第1の
散乱面41に対して偏光面が平行になるように配置され
る。
光素子12の光軸と第2の受光素子22の光軸とにより
煙検空間内に形成される第2の散乱面42に対して垂直
になるように配置されている。即ち、図1に示す例で
は、第1の発光素子11は偏光面がxy平面になるよう
に配置され、第2の発光素子12は偏光面がyz平面に
なるように配置されている。
子群により散乱された光は、第1の発光素子11の光軸
に対して適当な散乱角θ1 (第1の発光素子11の光軸
と第1の受光素子21の光軸の交点において形成される
角。本発明では第1の発光素子11とは反対側の角を示
す。以下同様。)で配置された第1の偏光フィルタ31
及び受光素子21により受光される。
て煙粒子群により散乱された光は、第2の発光素子12
の光軸に対して適当な散乱角θ2 で配置された第2の偏
光フィルタ32および第2の受光素子22により受光さ
れる。即ち、第1の偏光フィルタ31は第1の発光素子
11と第1の受光素子21により形成される第1の散乱
面41に対し、その偏光面が平行(xz平面)になるよ
うに配置される。また、第2の偏光フィルタ32は偏光
面が第2の散乱面に対して垂直(yz平面)になるよう
に配置されている。
子22の各出力の比が演算部4により演算される。ま
た、設定部5には予め、検出される煙に応じて第1の受
光素子21、第2の受光素子22の各出力の比の基準値
が設定されている。判断部6では第1の受光素子21、
第2の受光素子22の各出力の比と設定部5の基準値が
比較され、煙の種類に応じて火災か否かが判断される。
素子21および第2の発光素子12と第2の受光素子2
2の各光軸がそれぞれ交差する空間に煙が流入すると、
第1の受光素子21、第2の受光素子22に到達して第
1の受光素子21、第2の受光素子22に信号が発生す
る。本発明者の研究により、第1の受光素子21、第2
の受光素子22の各出力には煙の種類に応じた特有の関
係があることが明からとなった。
ず、煙等の粒子による散乱光には偏光成分が含まれてい
ることが知られている。そこで、本発明者は、複数の異
なる煙粒子による散乱光の偏光度のシュミレーションを
行った。すると、煙の種類に応じて各散乱光の偏光成分
の大きさが異なることが明らかとなった。ここで、図1
に示すxz平面における平面偏光の電界(→E0 )を考
えると次式(式1)で表される(電界の理論式、H.C. V
AN DE HULST "LightScattering by Small Particle
s")。なお、以下、文中で矢印「→」を用いた(→
E)、(→a)等は都合上、複素数を表す。また、式中
のax は複素振幅を示す。
と角度(偏向角)φをなす平面(1,r)上の散乱光
は、(→Er )(→El )で与えられる。散乱角θに対
する粒径aの粒子の散乱関数を(→S1 (θ),→S2
(θ))とすると、(→Er )(→El )は次式(式
2)で表される。
し(k=2π/λ)、rを粒子からの距離とすると次式
(式3)で表される。
測定する場合について考える。図2において参照面上の
座標系(1,r)に対し、角度χの面に偏光フィルタを
配置し、散乱光(→El ,→Er )を平面χ上の座標系
(h,p)に座標変換すると散乱光(→Eh ,→Ep )
は次式(式5)で表される。
散乱光の強度Ih ,Ip は次式(式6)で求めることが
できる。
Isca p は、次式(式7)で示すように、粒子径a毎の
散乱光の強度Ih ,Ip に粒子個数Na を乗じ、これを
全粒子径の範囲で積分した値となる。
いて偏光成分を推定した結果を図3〜5に示す。図3は
濾紙が燻った場合の煙の散乱効率iである。同様に図4
はケロシンが燃えた場合、図5はタバコの煙の場合の各
散乱効率iを示している。なお、ここでは煙の種類ごと
に入射光の偏光角φを0°、90°に設定した際の偏光
フィルタの角度χによる散乱光量の変化を示している。
光フィルタの角度が等しい場合、各々の条件で受光され
る散乱光量が最大となる。即ち、φ=0の場合にはχ=
0において、また、φ=90の場合にはχ=90におい
て受光量が最大となる。さらに、これらの図によると、
同一の散乱角においてもこの最大受光量は偏光角φに応
じて変化することが明らかである。
90°)におけるタバコ、焼肉、焼き魚と食用油の各煙
と、濾紙と綿灯心が燻った場合の煙およびケロシンの煙
の最大受光量i90,i0の比(i90/i0)を求め
てプロットした結果を示す。この図6によると何れの煙
であっても散乱角φ=90°で比(i90/i0)が最
大となる。そして、この比(i90/i0)を煙の種類
を識別するためのパラメータして用いることができる。
0)は、図1に示す第1および第2の受光素子21、2
2の出力比(i90/i0=第2の受光素子22の出力
/第1受光素子21の出力)にほかならない。従って、
この煙識別パラメータ(i90/i0)と図6に示すよ
うに各々設計された散乱角θ=120°に設計された散
乱光式煙感知器では、煙識別パラメータ(i90/i
0)が概ね「5」以上であればタバコの煙として特定す
ることができる。また、「2」〜「3」であれば石油の
燃焼、「2」以下であれば紙等の燻焼きと判断すること
ができる。
する。例えば石油火災を検出するために設置される場合
には煙識別パラメータ(i90/i0)が「2」〜
「3」である基準値が予め設定部5に設定される。ま
た、紙等の燻焼を検出するために設置される場合には煙
識別パラメータ(i90/i0)が「2」以下である基
準値が予め設定部5に設定される。そして、判断部6で
は第1及び第2の受光素子21、22の出力比とこの基
準値が比較され、一致している場合に火災信号を出力す
る。
偏光特性に応じた煙識別パラメータ(i90/i0)の
基準値を予め設定部5に設定することにより、煙濃度に
関係なく、煙の散乱光から火災の有無を煙の種類に応じ
て適切に検出することができる。また、タバコ等のよう
に火災によらない煙による誤報を防止することができる
ので、火災を正確に報知することができる。
災と紙等の燻焼のように緩やかに拡大する火災を識別す
ることができるので、各火災に応じて適切な消火活動や
避難誘導を行うことができる。次に、図7を参照して第
2の実施例を説明する。本実施例においても、煙の種類
と散乱角及び偏光度の関係を用いて煙の種類に応じた火
災判断を行う点には変わりないがその装置構成が異な
る。図7は、1つの発光素子1と、2つの受光素子2
1、22及び偏光フィルタ31、32を用いた場合を示
す。この発光素子1は偏光面がyz面になるように配置
されている。
ルタ31がy軸上に配置されると共に偏光フィルタ31
は、その偏光面がyz面になるように配置される。ま
た、第2の受光素子22及び偏光フィルタ32がx軸上
に配置されると共に偏光フィルタ32は、その偏光面が
xy面になるように配置されている。この実施例におい
ても先の実施例と同様に、第1の偏光フィルタ31には
第1の散乱面41(即ちyz面)に平行な偏光光が入射
する。また、第2の偏光フィルタ32には第2の散乱面
42(即ちxy面)に垂直な偏光光が入射する。従っ
て、第1及び第2の受光素子21、22の出力比(i9
0/i0)により煙を識別することができる。
ィルタ31のみをモータ等で回転させる構成としても良
い。即ち、第1の偏光フィルタ31を回転させることで
第2の偏光フィルタ32がある場合と同じ状態とする。
そして、第1の偏光フィルタ31の偏光面の位置と第2
の偏光フィルタ32の偏光面の位置で偏光フィルタを停
止し、それぞれの位置で交互に偏光光を受光することに
より煙の識別を行うようにしても勿論良い。この場合に
は、第2の偏光フィルタ32が不要となる。また、偏光
フィルタとしては液晶を用いたもの等適宜のフィルタが
採用し得る。
は、2つの発光素子11、12とそれぞれ1つの受光素
子2及び偏光フィルタ3が用いられている。偏光フィル
タ3は偏光面がxz面になるようには位置される。これ
に対し、第1および第2の発光素子11、12、はそれ
ぞれz軸、y軸上に配置される。そして、第1の発光素
子11は偏光面がxz面になるように、第2の発光素子
12は偏光面がyz面になるように配置されている。
で、第1および第2の発光素子11、12が交互に点灯
される。そして、第1の発光素子11が点灯したとき及
び第2の発光素子12が点灯したときの各々の場合にお
ける受光素子2の出力比(i90/i0)を演算部4a
により演算することにより煙を識別することができる。
なお、本実施例にあっては、第1の受光素子11をモー
タ等で回転させることで偏光面を第2の発光素子12と
同じ状態にし、受光素子2で交互に偏光光を受光して煙
の識別を行うようにしても勿論良い。
は、1つの発光素子11、1つの受光素子21及び偏光
フィルタ31、そして、発光素子11と偏光フィルタ3
1を回転させる駆動手段51、52とから構成されてい
る。本実施例にあっては、発光素子11の偏光光と偏光
フィルタ31の偏光面の方向が同じになるように両者を
同期させて回転させる。
光素子11から散乱面41に垂直な偏光光が出射される
位置に発光素子11を停止させる。同時に偏光フィルタ
31を、その偏光面が散乱面41に垂直となる位置に停
止させる。そして、受光素子21によりそのときの散乱
光を受光する。次に、駆動手段51により、図9(B)
に示すよう、発光素子11をその偏光光が散乱面41に
平行となる位置に回転させる。また、同時に偏光フィル
タ31も、その偏光面が散乱面41と平行となる位置に
回転させ、そのときの散乱光を受光素子21により受光
する。そして、先の場合の受光量とこの場合の受光量の
比をとり煙の識別を行う。このような構成をとることに
より、発光素子と受光素子が各々1個ずつで煙の識別を
行うことができる。
乱面に対して平行な偏光光の受光量と垂直な偏光光の受
光量との比は煙の種類と相関関係にあることに基づい
て、検出される煙に応じて予め設定された比の基準値が
比較され、煙の種類に応じて火災か否かが判断されるの
で、煙の散乱光から火災の有無を煙の種類に応じて検出
することができる。
示す構成図
面の関係を示す説明図
明図
成図
図
図
す構成図
Claims (14)
- 【請求項1】煙検空間に向けて光を照射する発光手段
と、煙による散乱光を受光する受光手段とを備え、該受
光手段における受光量を所定の基準値と比較することに
より火災の有無を判断する火災報知装置に於いて、 前記発光手段は、前記煙検空間内において前記発光手段
の光軸と前記受光手段の光軸が交差することにより画定
される散乱面に平行な平面偏光光と垂直な平面偏光光を
出力し、 前記受光手段は、前記散乱面に対し平行な偏光光と垂直
な偏光光を受光し、 さらに、前記受光手段における各偏光光の受光量を検出
する光電変換手段と、 該光電変換手段により変換された前記散乱面に対し平行
な偏光光と垂直な偏光光との受光量の比を演算する演算
手段と、 該演算手段により得られた比と煙の種類毎に予め設定さ
れた前記比の基準値とを比較し、該基準値に基づき煙の
種類毎に火災の有無を判断する判断手段を設けたことを
特徴とする火災報知装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の火災報知装置に於いて、 前記発光手段は、第1の発光素子及び第2の発光素子よ
り形成されており、 前記受光手段は、第1の受光素子及び第2の受光素子よ
り形成されており、 前記第1の発光素子は、該第1の発光素子の光軸と前記
第1の受光素子の光軸が交差することにより前記煙検空
間内において画定される第1の散乱面に平行な平面偏光
光を出力し、 前記第2の発光素子は、該第2の発光素子の光軸と前記
第2の受光素子の光軸が交差することにより前記煙検空
間内において画定される第2の散乱面に垂直な平面偏光
光を出力し、 前記第1の受光素子は、前記第1の散乱面に平行な偏光
光を受光し、 前記第2の受光素子は、前記第2の散乱面に垂直な偏光
光を受光し、 さらに、前記光電変換手段は、前記第1及び第2の受光
素子における受光量を検出し、 前記演算手段は、前記光電変換手段により変換された前
記第1及び第2の受光素子の受光量の比を演算すること
を特徴とする火災報知装置。 - 【請求項3】請求項1に記載の火災報知装置に於いて、 前記受光手段は、第1の受光素子及び第2の受光素子よ
り形成されており、 前記発光手段は、該発光手段の光軸と前記第1の受光素
子の光軸が交差することにより前記煙検空間内において
画定される第1の散乱面に平行な平面偏光光を出力し、 前記第1の受光素子は、前記第1の散乱面に平行な偏光
光を受光し、 前記第2の受光素子は、前記発光手段の光軸と該第2の
受光素子の光軸が交差することにより前記煙検空間内に
おいて画定される第2の散乱面に垂直な偏光光を受光
し、 前記第1の散乱面と第2の散乱面とは互いに垂直な位置
関係を有し、 前記光電変換手段は、前記第1及び第2の受光素子にお
ける受光量を検出し、 前記演算手段は、前記光電変換手段により変換された前
記第1及び第2の受光素子の受光量の比を演算すること
を特徴とする火災報知装置。 - 【請求項4】請求項1に記載の火災報知装置に於いて、 前記発光手段は、交互に点灯される第1の発光素子及び
第2の発光素子より形成されており、 前記第1の発光素子は、該第1の発光素子の光軸と前記
受光手段の光軸が交差することにより前記煙検空間内に
おいて画定される第1の散乱面に平行な平面偏光光を出
力し、 前記第2の発光素子は、該第2の発光素子の光軸と前記
受光手段の光軸が交差することにより前記煙検空間内に
おいて画定される第2の散乱面に垂直な平面偏光光を出
力し、 前記受光手段は前記第1の散乱面に平行な偏光光を受光
し、 前記光電変換手段は、前記第1及び第2の発光素子点灯
時における前記受光手段での各々の場合の受光量を検出
し、 前記演算手段は、前記光電変換手段により変換された第
1の発光素子点灯時における受光量と第2の発光素子点
灯時における受光量との比を演算することを特徴とする
火災報知装置。 - 【請求項5】請求項1に記載の火災報知装置に於いて、 前記発光手段は、平面偏光光を出力し、 さらに、該平面偏光光が、前記散乱面と垂直または平行
となる位置に前記発光手段を回動させる駆動手段と、 前記受光手段の全面に配設され、前記平面偏光光と同方
向の偏光光のみを透過させる位置に前記発光手段と同期
して回動する偏光フィルタを設け、 前記光電変換手段は、前記発光手段から出力される平面
偏光光が前記散乱面と垂直及び平行となる位置における
前記受光手段での各々の場合の受光量を検出し、 前記演算手段は、前記光電変換手段により変換された前
記平面偏光光が前記散乱面と垂直となる位置における受
光量と、前記平面偏光光が前記散乱面と平行となる位置
における受光量との比を演算することを特徴とする火災
報知装置。 - 【請求項6】煙検空間に向けて光を照射する発光手段
と、煙による散乱光を受光する受光手段とを設け、該受
光手段における受光量を所定の基準値と比較することに
より火災の有無を判断する火災検出方法に於いて、 前記発光手段より、前記煙検空間内において前記発光手
段の光軸と前記受光手段の光軸が交差することにより画
定される散乱面に平行な平面偏光光と垂直な平面偏光光
を出力し、 前記受光手段により、前記散乱面に対し平行な偏光光と
垂直な偏光光を受光し、 前記受光手段における各偏光光の受光量を検出すると共
に、前記散乱面に対し平行な偏光光と垂直な偏光光との
受光量の比を演算し、該比と煙の種類毎に予め設定され
た前記比の基準値とを比較し、該基準値に基づき煙の種
類毎に火災の有無を判断することを特徴とする火災検出
方法。 - 【請求項7】請求項6に記載の火災検出方法に於いて、 前記発光手段は、第1の発光素子及び第2の発光素子よ
り形成されており、 前記受光手段は、第1の受光素子及び第2の受光素子よ
り形成されており、 前記第1の発光素子より、該第1の発光素子の光軸と前
記第1の受光素子の光軸が交差することにより前記煙検
空間内において画定される第1の散乱面に平行な平面偏
光光を出力し、 前記第2の発光素子より、該第2の発光素子の光軸と前
記第2の受光素子の光軸が交差することにより前記煙検
空間内において画定される第2の散乱面に垂直な平面偏
光光を出力し、 前記第1の受光素子により、前記第1の散乱面に平行な
偏光光を受光し、 前記第2の受光素子により、前記第2の散乱面に垂直な
偏光光を受光し、 前記第1及び第2の受光素子における受光量を検出する
と共に、該第1及び第2の受光素子の受光量の比を演算
し、該比と煙の種類毎に火災の有無を判断することを特
徴とする火災検出方法。 - 【請求項8】請求項6に記載の火災検出方法に於いて、 前記受光手段は、第1の受光素子及び第2の受光素子よ
り形成されており、 前記発光手段より、該発光手段の光軸と前記第1の受光
素子の光軸が交差することにより前記煙検空間内におい
て画定される第1の散乱面に平行な平面偏光光を出力
し、 前記第1の受光素子により、前記第1の散乱面に平行な
偏光光を受光し、 前記第2の受光素子により、前記発光手段の光軸と該第
2の受光素子の光軸が交差することにより前記煙検空間
内において画定される第2の散乱面に垂直な偏光光を受
光し、 前記第1の散乱面と第2の散乱面とは互いに垂直な位置
関係を有し、 前記第1及び第2の受光素子における受光量を検出する
と共に、該第1及び第2の受光素子の受光量の比を演算
し、該比と煙の種類毎に予め設定された前記比の基準値
と比較し、該基準値に基づき煙の種類毎に火災の有無を
判断することを特徴とする火災検出方法。 - 【請求項9】請求項6に記載の火災検出方法に於いて、 前記発光手段は、交互に点灯される第1の発光素子及び
第2の発光素子より形成されており、 前記第1の発光素子より、該第1の発光素子の光軸と前
記受光手段の光軸が交差することにより前記煙検空間内
において画定される第1の散乱面に平行な平面偏光光を
出力し、 前記第2の発光素子より、該第2の発光素子の光軸と前
記受光手段の光軸が交差することにより前記煙検空間内
において画定される第2の散乱面に垂直な平面偏光光を
出力し、 前記受光手段により、前記第1の散乱面に平行な偏光光
を受光し、 前記第1の散乱面と第2の散乱面とは互いに垂直な位置
関係を有し、 前記第1及び第2の発光素子点灯時における受光量と第
2の発光素子点灯時における受光量との比を演算し、該
比と煙の種類毎に予め設定された前記比の基準値とを比
較し、該基準値に基づき煙の種類毎に火災の有無を判断
することを特徴とする火災検出方法。 - 【請求項10】請求項6に記載の火災検出方法に於い
て、 前記発光手段により、平面偏光光を出力し、 該平面偏光光が、前記散乱面と垂直または平行となる位
置に前記発光手段を回動させる駆動手段と、 前記受光手段の全面に配設され、前記平面偏光光と同方
向の偏光光のみを透過させる位置に前記発光手段と同期
して回動する偏光フィルタを設け、 前記発光手段から出力される平面偏光光が前記散乱面と
垂直及び平行となる位置における前記受光手段での各々
の場合の受光量を検出すると共に、前記平面偏光光が前
記散乱面と垂直となる位置における受光量と前記平面偏
光光が前記散乱面と平行となる位置における受光量との
比を演算し、該比と煙の種類毎に予め設定された前記比
の基準値とを比較し、該基準値に基づき煙の種類毎に火
災の有無を判断することを特徴とする火災検出方法。 - 【請求項11】請求項1から5に記載の火災報知装置に
於いて、散乱角が、60°〜140°であることを特徴
とする火災報知装置。 - 【請求項12】請求項1から5に記載の火災報知装置に
於いて、散乱角が、90°であることを特徴とする請求
項1から5に記載の火災報知装置。 - 【請求項13】請求項1から5に記載の火災検出方法に
於いて、散乱角が、60°〜140°であることを特徴
とする火災検出方法。 - 【請求項14】請求項1から5に記載の火災検出方法に
於いて、散乱角が、90°であることを特徴とする火災
検出方法。
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