JPH07126824A - 溶融金属めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

溶融金属めっき鋼板の製造方法

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JPH07126824A
JPH07126824A JP27828093A JP27828093A JPH07126824A JP H07126824 A JPH07126824 A JP H07126824A JP 27828093 A JP27828093 A JP 27828093A JP 27828093 A JP27828093 A JP 27828093A JP H07126824 A JPH07126824 A JP H07126824A
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support roll
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Takanori Adachi
達 孝 徳 安
Makoto Arai
井 信 新
Akira Yasuda
田 顕 安
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Abstract

(57)【要約】 【目的】鋼帯の幅方向のめっき付着量を均一なものとす
る鋼帯の連続溶融金属めっきの製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】鋼帯をガイドロールを介して溶融金属浴中に導
き溶融めっきし、サポートロールを経て浴中から搬出
し、浴外へ搬出された鋼帯表面に気体絞りノズルからガ
スを吹きつけてめっき付着量を所望の値にし、めっき付
着量計でめっき付着量を検出する連続溶融金属めっき装
置を用いて溶融金属めっきをする際に、めっき付着量計
で検出された鋼帯幅方向のめっき付着量分布からサポー
トロールの位置を変化させて鋼帯の幅方向のめっき付着
量を均一に制御することを特徴とする連続溶融金属めっ
き鋼板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼帯の連続溶融金属め
っきの製造方法、詳しくは、サポートロールの押し込み
量を調節することにより、鋼帯の幅方向のめっき付着量
を均一なものとする鋼帯の連続溶融金属めっきの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】めっきは、大きく電気めっき、無電解め
っき、溶融めっき、機械めっき、真空めっき等に分けら
れ、その特徴と用途に応じて適切なめっき方法が採用さ
れてきた。この中でも、電気めっきは用途が広く、装
飾、防錆等の様々な目的に使用されてきたが、溶融めっ
きは大型の構造物や鋼板等面積の大きいものを対象と
し、低コストであることから、このような物をめっきす
る場合には、溶融めっき法が汎用されてきた。しかし、
溶融めっき法は、処理をおこなった鋼帯の表面、裏面、
あるいは幅方向でめっき付着量のバラツキが大きいとい
う問題点があった。このような幅方向のめっき付着量の
バラツキ、すなわちめっき付着量の不均一な分布が生じ
るのは、めっき付着量を調節する際に、鋼帯に生じた幅
方向の反りが原因となって、鋼帯と気体絞り用ノズルと
の間隔が一定でなくなるためである。
【0003】こうした鋼帯の幅方向のめっき付着量の不
均一な分布を防止する方法として、鋼帯の反りを防止し
てバラツキをなくすという方法がすでに提案され、特開
昭57−32358、特開昭57−32359、特開昭
62−30865号公報等に開示されている。これらの
方法を図5を用いて説明する。図5は、従来の鋼帯の金
属溶融金属めっき鋼板の製造方法である。鋼帯1は、前
処理炉2を通過して、ガイドロール3によってめっき用
溶融金属浴4の中へ導入され、シンクロール5により垂
直上方へ反転され、溶融金属浴4から搬出された後に気
体絞り用ノズル7により溶融金属付着量の制御が行わ
れ、次いで、トップロール11を通過した後、次工程へ
送られる。
【0004】こうした連続金属溶融めっき鋼板の製造方
法においては、鋼帯には、張力(約1.0kg/mm2)がか
けられている。溶融金属浴4の中に導入された鋼帯はシ
ンクロール5に巻きついて反転されるが、上記張力のた
めに、シンクロール5の下部に接している鋼帯は中央部
がシンクロール5に吸いついてくびれたように弾性変形
する。そして、巻きついていたシンクロール5から離れ
るに従い、その中央部がシンクロール5の表面より離れ
て上記くびれたような変形と逆に変形し、いわゆる「C
反り」が発生する。
【0005】溶融金属めっきの付着量を気体絞り用ノズ
ル7から吹きつけるガスによって制御するめっき方法に
おいては、このような鋼帯1の湾曲(C反り)が生じる
と、めっき付着量が鋼帯の幅方向に不均一になるなどの
悪影響が生じる。すなわち、めっき付着量を気体絞りを
用いて制御する場合においては、気体絞り用ノズル7の
先端部と鋼帯1の表面との間の距離rがめっき付着量を
一定の値に制御する上で非常に重要な要素となるが、鋼
帯1が幅方向と直角方向に湾曲すると、この距離が幅方
向に不均一となってしまうため、鋼帯1に対するガスの
圧力が各々のノズルごとに異なり、めっき付着量が鋼帯
の幅方向に不均一となる。
【0006】このため、シンクロール上の浴面中かつ浴
面近傍に一対のサポートロール6aおよび6bを設け
る、あるいはサポートロールの径を変えるといった方法
が採用されてきた。図1に示すように、一対のサポート
ロール6aおよび6bを設ける場合には、図4に示すよ
うに、各サポートロールの中心高さを相互にずらし、こ
れらのサポートロールの間に鋼帯1を挟持する。一般的
には、一方のサポートロール6bを固定し、他のサポー
トロール6aの位置を図4に示すように移動させること
によって、気体絞り用ノズル7の位置における鋼帯1の
湾曲を防止するという方法が採用されている。特に、特
開昭62−30865号公報では、ワイピングガス吹き
つけ位置に近接した位置に幅方向そり検出手段を設け
て、そりを常時監視し、常時反りを防止する方向にサポ
ートロールの押し込み距離を調整し、鋼帯の反りを矯正
してめっき付着量を均一にしようとする方法が採用され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法にお
いても、幅方向そり検出手段の精度、その設置位置、お
よび検出された反りからサポートロールの押し込み量を
決定する上で、以下のような問題がある。第一の問題点
は、反り検出手段の精度がめっき付着量の制御に大きな
影響を与えるため、精度が要求されるにもかかわらず、
反り検出手段は溶融金属めっき浴上の環境のきびしい場
所に設置されているということである。このため、熱に
よる反り検出手段の精度の低下、耐久性の低下や、それ
に伴うメンテナンス、あるいはメンテナンス後にゲイン
等の再設定が難しいといった問題があった。
【0008】第二の問題点としては、反り検出手段の設
置位置が挙げられる。溶融金属めっき付着量を鋼帯の幅
方向に均一にするためには、ノズル先端の位置での鋼帯
の反りができるだけ相殺されていることが望ましいが、
その検出を精度良く行うためには、ノズル先端の位置と
反り検出手段のセンサの位置とができるだけ近接してい
る必要がある。一方、この二つをあまり近接させるとガ
スによって飛散しためっきが反り検出手段のセンサー部
分に付着するといった問題が生じ、検出精度が低下する
場合もある。
【0009】さらに、第三の問題点としては、サポート
ロール6aの押し込み量を経時的に調製しなければなら
ないということである。図4に示すように、鋼帯1の湾
曲を防止するための最適なサポートロール6aの押し込
み量dは静止条件下では理論的に算出される。しかし、
実際には、ライン速度等の操業条件の変更、シンクロー
ル5あるいはサポートロール6aおよび6bの損耗によ
るロール径の変化等といった設備条件が変動した場合、
あるいはdの値を変えなければ十分に湾曲を相殺できな
い場合が生じるため、この算出された値のまま保てば良
いというわけではなく、経時的に調製しなければならな
い。
【0010】
【課題を解決するための手段】一方、鋼帯の表面、裏面
のめっき付着量を均一にするためには、上記のような鋼
帯の反りを検出して反りを矯正する方法の他に、鋼帯上
のめっき付着量の分布を測定し、この値を用いる方法が
ある。上記のように鋼帯は湾曲しているため、鋼帯上の
めっき付着量は、ノズル先端との距離が近い部分で薄
く、遠い部分で厚くなるという不均一な分布を示す。本
発明は、こうした鋼帯上に付着しためっき厚みの特徴的
分布に着目して、めっき付着量を均一にすることを目的
とする。
【0011】すなわち、本発明は、鋼帯がガイドロール
を介して溶融金属浴中に導かれてめっきされ、サポート
ロールを経て浴中から搬出され、浴外へ搬出された鋼帯
表面に気体絞りノズルからガスを吹きつけてめっき付着
量を所望の値にし、めっき付着量計でめっき付着量を検
出する連続溶融金属めっき装置を用いる。この際に、め
っき付着量計で検出された鋼帯幅方向のめっき付着量分
布からサポートロールの位置を変化させて、めっき付着
量を均一に制御することを特徴とする連続溶融金属めっ
き鋼板の製造方法である。また、前記サポートロール
は、それぞれ鋼帯表面と裏面とに接して1対に設けられ
ており、その一方を固定し、他方の位置を鋼帯の長手方
向と直角方向に移動して鋼帯のそりを制御し、鋼帯の幅
方向のめっき付着量を均一に制御することを特徴とす
る。ここで、上記サポートロール6は、上側(6b)、
下側(6a)一対のロールからなり、上側のロール6b
は通板位置を一定にするために固定しておき、下側のロ
ール6aの押し込み量を調節する。サポートロール6の
構造は特に制限されないが、通板速度がかなりの高速と
なっていることから、速やかに応答させられる構造のも
のが好ましい。
【0012】さらに、前記他方のサポートロールの移動
量(押し込み量)を決定する工程は、演算処理によるも
ので、事前に関数を設定し、操業中に得られた前記鋼帯
の幅方向のめっき付着量分布の測定と前記サポートロー
ルの押し込み量との関係を用いて設定された関数を演算
処理により自動的に補正するいわゆる学習する工程を含
むことを特徴とする。事前に何らかの関数を設定し、予
備試験を行って大まかなめっき付着量の制御ができるよ
うにしておき、操業中に得られた前記鋼帯の幅方向のめ
っき付着量分布の測定値を用いて前記サポートロールの
押し込み量を求め、これを繰り返しながら関数のフィッ
ティングを高めてゆく。
【0013】
【作用】まず、本発明の構成の一例を図1を用いて説明
する。本発明で使用する装置は、図1に示すように、ガ
イドロール2を備えた前処理炉2と、シンクロール5お
よび一対のサポートロール6aおよび6bを浴中で浴面
近傍に設けた溶融金属浴4と、浴面上に設けられた一対
の気体絞りノズル7aおよび7bと、その上方に、鋼帯
の両側に設けられためっき付着量計8と、これらのめっ
き付着量計で得られたデータをもとにサポートロール6
aの押し込み量を算出する演算部9と、演算部9で算出
された押し込み量に基づいてサポートロール6aの位置
を移動させる操作部10とで構成される。
【0014】鋼帯1はガイドロール3を介して前処理炉
2から溶融金属浴4中に導かれてめっきされ、シンクロ
ール5で反転され、サポートロール6aおよび6bを経
て浴中から搬出され、浴外へ搬出された鋼帯両面に気体
絞りノズル7からガスを吹きつけてめっき付着量を所望
の値にし、めっき付着量計8でめっき付着量を検出す
る。
【0015】このとき、めっき付着量の鋼帯幅方向の分
布は、ライン速度、気体絞りノズル先端と鋼帯との間
隔、気体絞りノズルから吹きつけられるガスの圧力とに
よって決定され、鋼帯1が気体絞り用ノズル7の位置で
湾曲していない場合には、均一分布となる。しかし、鋼
帯1が気体絞り用ノズル7の位置で湾曲している場合に
は、めっき付着量の鋼帯幅方向の分布は気体絞りノズル
先端と鋼帯との間隔によって異なるため、図2に示すよ
うに不均一になる。すなわち、鋼帯のめっき付着量は、
ノズル7と鋼帯2との距離が長い部分では厚く、距離が
短い部分では薄くなる。また、表面と裏面のめっき付着
量は、実線で示すように表面で厚くなっている部分が点
線で示すように裏面では薄く、表面で薄くなっている部
分は厚くなっており、表面と裏面とで厚い部分と薄い部
分とが逆の関係となる。
【0016】一方、めっき付着量と鋼帯の湾曲との関係
を図6〜8に示す。気体絞り用ノズル7は、鋼帯1の両
表面側に一対に設けられているので、各々、図1で向か
って右側(前処理炉側)に設けられたノズルを裏面用ノ
ズル7b、向かって左側を表面用ノズル7aと呼ぶ。図
6は、気体絞り用ノズル7と鋼帯1との位置関係を示
す。ここでは、表面用ノズル7aと裏面用ノズル7bと
の間で、鋼帯1の表面の中央が表面用ノズル7aと近接
するように湾曲している場合が示されている。このとき
の鋼帯1の表面、裏面各々とノズル7との距離は図7に
示すようになる。めっき付着量について見ると、ノズル
から吹きつけられるガスの圧力はある設定値に保たれて
いるのであるから、図8に示すようにノズルに近い部分
で薄く、遠い部分で厚くなる。また、めっき付着量とガ
スの圧力との関係は、ガスの圧力が高くなるとめっき付
着量が薄くなり、ガスの圧力が低くなるとめっき付着量
が厚くなる。
【0017】図1に示したように、めっき付着量はめっ
き付着量計8で検出され、データは演算部9に送られ
る。演算部9には、あらかじめ選択しておいたある関数
を設定し、予備試験より得られためっき付着量の値をこ
の関数に代入して、サポートロール6aの押し込み量の
値を決定する。ここで事前に設定する関数は、幅方向の
めっき付着量とサポートロールの押し込み量とを一義的
に関係付けられるものであればよい。
【0018】ここで選択された関数に、めっき付着量計
8で得られた値を代入して図2にΔwで示す量のめっき
付着量の偏差量をゼロにするように、サポートロール6
aの押し込み量dを算出する。算出された押し込み量d
でサポートロール6aの位置を移動し、鋼帯のめっき付
着量が均一になるように調整する。上記のように、事前
に設定しておいた関数でめっき付着量とサポートロール
の押し込み量との関係はおおまかに決定されるが、操業
中に得られたデータからパラメータを修正し、このよう
な学習を通じてパラメータを変えることで、式と実績値
との乖離を減少させるように、めっき付着量を精度良く
均一に制御することができる。
【0019】また、必要に応じてサポートロール押し込
み量dとめっき付着量偏差量Δwの関係を層別に学習し
ておくことが好ましい。ここで層別とは、鋼種ごとの層
別をいう。このように層別に学習しておくことが好まし
いのは、鋼種によってdと△wの関係が違うからであ
る。
【0020】図1に示す演算部9の機能を以下に詳しく
説明する。演算部9において、サポートロールの押し込
み量はめっき付着量から以下の理論で算出される。 A)めっき付着量検出装置で検出された付着量分布よ
り、鋼帯1の湾曲の程度を求め、B)求めた湾曲の程度
より、鋼帯1の湾曲を矯正するために必要なサポートロ
ールの押し込み量dを求め、C)このように設定したサ
ポートロール押し込み量dとめっき付着量分布、ライン
速度、鋼帯の幅あるいは厚みの変動、ロール径の変動等
のファクターを考慮してこれらの数値の関係を求め、こ
うしたファクターが変動した場合のサポートロール押し
込み量dを算出する。
【0021】まず、図9をもとに鋼帯の湾曲の程度を求
めるA)の過程を説明する。鋼帯の幅方向に両端2点と
中央の3点(OP,CE,DR)を設定し、これらの点
におけるめっき付着量の測定値をwOP,wCE,wDR(g/
m2)とする。めっき付着量Wとワイピング条件(ノズル
圧力p(kg/m2) 、ノズル・鋼帯間距離x(m) 、ラインス
ピードls(m/sec) )との関係を wOP=f(p,xOP,ls) wCE=f(p,xCE,ls) …… wDR=f(p,xDR,ls) とすると、幅方向のノズル・鋼帯間距離xは、 xOP=f’(p,wOP,ls) xCE=f’(p,wCE,ls) …… xDR=f’(p,wDR,ls) と求められる。ここで、xCE−(xOP+xDR)/2を鋼
帯の湾曲量と定義する。
【0022】次にA)で求めた湾曲量より、矯正するた
めに必要なサポートロール押し込み量を求めるB)の過
程を説明する。ここで、鋼帯の湾曲量を Δx=xCE−(xOP+xDR)/2とする。鋼帯の厚さを
t、鋼帯の幅をW、張力をTS とすると、これらの値が
決まるとサポートロール押し込み量Δpと湾曲量Δxの
関係は一義的に決定されて、 Δx=S(t,W,TS ,Δp) …… と表される。式の一例を図10に示す。ここでは、Δ
xとΔpとの関係が下に凸の二次曲線として得られ、湾
曲量Δxをゼロにする点を求めると、この時のサポート
ロール押し込み量Δpが9mmであることがわかる。
【0023】この式の関係をあらかじめ演算部9に入
力しておき、適正押し込み量Δpを求める。上記の説明
より明らかなように、原理的に、めっき付着量の偏差量
Δwから鋼帯の湾曲量Δxは一義的に定まり、さらに鋼
帯の湾曲量Δxとサポートロールの押し込み量dもまた
一義的に定まる。従って、サポートロールの押し込み量
dは、鋼帯の厚みt、鋼帯の幅W、張力TS が決まる
と、湾曲量Δxを算出することなくめっき付着量の偏差
量Δwから求められる。
【0024】最後に、操業実績をもとに演算部9が学習
を行うC)の過程を説明する。式は、予備試験により
パラメータが予め設定されているが、操業中に得られた
実績値(めっき付着量実績値と押し込み量実績値)を用
いてさらにパラメータの修正を行う。このようにして演
算部9が学習し、制御に使用しているパラメータの係数
を補正して、制御の精度を向上させる。
【0025】
【実施例】
(製造例)第1図に示した装置を用い、亜鉛めっき鋼帯
の製造を行った。厚さ1.2mm、幅1000mmの鋼帯、
および厚さ1.0mm、幅980mmの鋼帯を使用した。こ
のとき、ライン速度は100m/秒、気体絞り用ノズルの
圧力は0.6kg/m2 、目標とするめっき付着量は40g/
m2に固定してめっきを行った。
【0026】(制御方法の評価)図1に示す装置を用い
て亜鉛めっき鋼帯の製造を行った。まず、厚さ1.2m
m、幅1000mmの鋼帯を製造した。サポートロールの
押し込み量+15mmでめっきを行ったところ、めっき付
着量は、図3(a)のめっき付着量鋼帯幅方向分布を示
し、Δwがほぼゼロであった。厚さ1.0mm、幅980
mmの鋼帯に変えると、図3(b)のようにめっき付着量
偏差量Δw=3g/m2であった。すなわち、wCE=1、w
DR=4、wOP=4、Δw=1−(4+4)/2=−3で
ある。ここで設定関数式は、図10で示すものを用い
た。また、演算部9で3g/m2の偏差量を修正する場合に
は、それまでの押し込み量に+2mmを加えることが学習
ですでに判っていたので、この関係より、サポートロー
ル押し込み量を+17mmと自動修正したところ、めっき
付着量は図3(c)に示すようになり、Δwがほぼゼロ
となるように制御することができた。なお、サポートロ
ール6aの押し込み量は、サポートロール6bと近づく
方向を+、遠くなる方向を−として表す。
【0027】
【発明の効果】本発明は、鋼帯幅方向めっき付着量分布
を検出し、この値と浴中のサポートロールの押し込み量
との関係を学習し、サポートロールの押し込み量を求め
て、目標とするめっき付着量のヒステリシスを越えた場
合に、押し込み量を自動制御する。これによって、鋼帯
幅方向めっき付着量は均一になり、偏差量も少なく、精
度良く制御することが可能となった。また、めっき付着
量計を用いて、鋼帯のめっき付着量を検出するため、気
体絞りノズル付近に鋼帯の反り検出器を設置する必要が
ない。めっき付着量計は、浴から離れた場所に設置でき
るため、浴上に反り検出器を設置する場合と比べて、設
置環境が良く、検出用センサに対するダメージも小さ
く、メンテナンス等も容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の制御模式図である。
【図2】 気体絞り用ノズル位置で、鋼帯が湾曲してい
た時の鋼帯幅方向めっき付着量分布を示すグラフであ
る。
【図3】 本発明の実施例を示すグラフである。
【図4】 サポートロール押し込み量定義を示す図であ
る。
【図5】 一般的な連続溶融めっき装置を示す図であ
る。
【図6】 気体絞り用ノズルと鋼帯との関係を示す模式
図である。
【図7】 気体絞り用ノズルと鋼帯との距離の関係を示
す模式図である。
【図8】 鋼帯幅方向のめっき付着量分布を示すグラフ
である。
【図9】 湾曲量の求め方を示す模式図である。
【図10】 サポートロール押し込み量と湾曲量との関
係を示す図である。
【符号の説明】
1 鋼帯 2 前処理炉 3 ガイドロール 4 溶融金属浴 5 シンクロール 6aおよびb 浴中サポートロール 7aおよびb 気体絞り用ノズル 8 めっき付着量計 9 演算部 10 操作部 11 トップロール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼帯をガイドロールを介して溶融金属浴中
    に導き溶融めっきし、サポートロールを経て浴中から搬
    出し、浴外へ搬出された鋼帯表面に気体絞りノズルから
    ガスを吹きつけてめっき付着量を所望の値にし、めっき
    付着量計でめっき付着量を検出する連続溶融金属めっき
    装置を用いて、溶融金属めっきをする際に、 めっき付着量計で検出された鋼帯幅方向のめっき付着量
    分布からサポートロールの位置を変化させて鋼帯幅方向
    のめっき付着量を均一に制御することを特徴とする連続
    溶融金属めっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記サポートロールは、それぞれ鋼帯表面
    と裏面とに接して1対に設けられ、その一方を固定し、
    他方の位置を鋼帯の長手方向と直角方向に移動して鋼帯
    のそりを制御し、鋼帯幅方向のめっき付着量を均一に制
    御する、請求項1に記載の連続溶融金属めっき鋼板の製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記他方のサポートロールの移動量(押し
    込み量)を決定する工程が、演算処理によるもので、事
    前に関数を設定し、操業中に得られた前記鋼帯の幅方向
    のめっき付着量分布の測定と前記サポートロールの押し
    込み量との関係を用いて設定された関数を演算処理によ
    り自動的に補正する、いわゆる学習する工程を含む、請
    求項2に記載の連続溶融金属めっき鋼板の製造方法。
JP27828093A 1993-11-08 1993-11-08 溶融金属めっき鋼板の製造方法 Withdrawn JPH07126824A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019210535A (ja) * 2018-06-08 2019-12-12 Jfeスチール株式会社 めっき付着量制御方法、溶融めっき鋼帯の製造方法、めっき付着量制御装置およびめっき付着量制御プログラム

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JP2019210535A (ja) * 2018-06-08 2019-12-12 Jfeスチール株式会社 めっき付着量制御方法、溶融めっき鋼帯の製造方法、めっき付着量制御装置およびめっき付着量制御プログラム

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