JPH0712563A - 移動体の勾配検出方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジャイロを使わずに移動体に備え付けられて
いる車軸回転パルス発生器と加速度計を用いて、移動体
進路の勾配を検出する方法を提供することにある。 【構成】 移動体に備え付けられている車軸回転パルス
発生器と進行方向に向けて設置された加速度計の指示値
とから、移動体進路の勾配を検出する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は移動体における進路の勾
配を検出する方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来は移動体の進行方向の加速度を検出
する際に、移動体に取り付けられたジャイロの回転変位
と３次元方向の加速度より求めていたため、移動体の進
路の勾配を検出する必要がなかったが、このためジャイ
ロと３組の加速度計を必要としていた。ジャイロを使わ
ずに進行方向に向けて設置した加速度計で進行方向の加
速度を求める場合、移動体進路の勾配を検出することが
必要になる。この場合前に述べた移動体の進行方向の加
速度を検出する場合と同じく、ジャイロの回転変位と３
次元方向の加速度から複雑な演算処理を行って、移動体
進路の勾配を求めることになる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術によれば、
勾配を検出するには３次元方向の変化に対応するため、
ジャイロの回転変位と加速度をそれぞれ３方向必要と
し、単に高価であるばかりではなく、複雑な演算処理を
しなければならないという問題点があった。

【０００４】本発明は前記のような問題点を解決するこ
とにより、ジャイロを使わずに安価で簡単に移動体の進
行方向の加速度を検出することを目的として、移動体に
備え付けられている車軸の回転パルス発生器と加速度計
を用いて、移動体進路の勾配を検出する方法を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は移動体に備え付
けられている車軸の回転パルス発生器と移動体の進行方
向に向けて設置した加速度計の指示値とから、移動体進
路の勾配を検出する方法である。

【０００６】

【作用】勾配のある進路を走行する移動体に備え付けら
れた加速度計には重力が作用し、加速度計は勾配に応じ
て、進行方向の加速度からのずれを含む値を指示する。
一方、移動体に備え付けられている車軸の回転パルス発
生器の加速度は移動体の進行方向の加速度を正しく指示
する。この差は勾配と一定の関係にあり、簡単な演算処
理により、高価なジャイロを使わずに移動体進路の勾配
を検出することができる。

【０００７】

【実施例】移動体勾配検出方法の実施例について説明す
る。図１は本発明における移動体の勾配検出方法を示し
た説明図である。ここで、１は列車、２は動力軸回転パ
ルス発生器、３は加速度計である。図１において、列車
１が角度θの勾配を走行している。このとき、車軸回転
パルス発生器２から得られる加速度をα、加速度計３の
指示値をα’、重力加速度をｇとすると、α’はαとｇ
の勾配方向の分力との和となり、（１）式で示す関係が
成り立つ。 α’＝α＋ｇ・ｓｉｎθ （１） （１）式より、勾配θを求めることができる。

【０００８】

【発明の効果】移動体に備え付けられている車軸の回転
パルス発生器と加速度計を用いて勾配を検出するので、
新たに高価なジャイロを搭載する必要がなく、経済的に
優れている。また、高い精度で連続的に移動体進路の勾
配を検出することが可能となる。さらに、予め求めた勾
配と加速度計により、移動体の進行方向の加速度が求め
られ、車軸の回転に滑走や空転があったときも、これを
正確に補正することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における移動体の勾配検出方法を示した
説明図である。

【符号の説明】

１ 列車 ２ 車軸回転パルス発生器 ３ 加速度計 θ 勾配 ｇ 重力加速度 α 車軸回転パルス発生器から得られる加速度 α′ 加速度計の指示値

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動体における進路の勾配を検出する方
   法において、車軸の回転パルス発生器より求めた加速度
   と移動体の進行方向に向けて設置された加速度計の指示
   値とから、移動体進路の勾配を検出することを特徴とす
   る移動体の勾配検出方法。