JPH07124996A - インサート成形品 - Google Patents

インサート成形品

Info

Publication number
JPH07124996A
JPH07124996A JP27554893A JP27554893A JPH07124996A JP H07124996 A JPH07124996 A JP H07124996A JP 27554893 A JP27554893 A JP 27554893A JP 27554893 A JP27554893 A JP 27554893A JP H07124996 A JPH07124996 A JP H07124996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insert
resin
copolymer resin
molded article
formal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27554893A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Nezu
茂 根津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to JP27554893A priority Critical patent/JPH07124996A/ja
Publication of JPH07124996A publication Critical patent/JPH07124996A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 精密でかつ優れた寸法安定性が要求される用
途に好適に用いられるインサート成形品を提供する。 【構成】 結晶化時間が5分以上のポリアセタール共重
合樹脂を予め賦形された部品にインサート成形してなる
インサート成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインサート成形品に係わ
り、特に精密でかつ優れた寸法安定性が要求される用途
に好適に用いられるインサート成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】テープレコーダー、ビデオテープレコー
ダー(VTR)等の各種家電製品や自動車部品等には、
設計の自由度が大きい事、後加工が削減できる事、軽量
化が図れる事、安価である事等の利点から、金属やセラ
ミックス等の部材をその外周に位置するプラスチックに
よって保持させる、所謂、インサート成形法により製造
された成形品が多く用いられている。これらのインサー
ト成形用の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィン樹脂をはじめ、ポリエス
テル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
カーボネート樹脂等のエンジニアリングプラスチック
等、種々のものが使用されている。特に精密で寸法安定
性が要求される用途には、前記のエンジニアリングプラ
スチックが使用されており、剛性、クリープ特性、摺動
特性の優れたポリアセタール樹脂が重用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
樹脂の成形は高温で行われ、その後、室温まで冷却され
ること、及び、インサート部品と樹脂の熱膨脹率の違い
により、インサート部品とインサート部品を固定する樹
脂ボス部との間に応力が生じる。特に、ポリアセタール
樹脂は、他の熱可塑性樹脂に比べると成形後の収縮が大
きいため、その応力は大きくなる。この応力は、インサ
ート部品を樹脂ボス部に固定する働きを持つが、時には
この応力によって生じた歪みによりボス部にクラックが
入ったり、はなはだしくは成形品が割れてしまうことも
ある。又、成形当初は亀裂や割れが無くても長時間経過
後、クリープ破壊を発生したりする問題がある。これら
の対策として、樹脂部の肉厚を大きくしたり、樹脂部に
スリットを設ける等の形状面での対策が多く成されてい
るが、製造工程が複雑になり満足のいくものとは言えな
い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる従
来技術の問題点を解消して、金属或いはセラミックス等
からなるインサート部品と樹脂ボス部との応力を小さく
し、インサート成形品に長期にわたってクラック、割れ
の入る事を防止し、良好な成形品を提供する事を目的に
鋭意検討した結果、特定のポリアセタール共重合樹脂を
用いる事が極めて有効であることを見出し、本発明を完
成するに到った。即ち本発明は、結晶化時間が5分以上
のポリアセタール共重合樹脂を予め賦形された部品にイ
ンサート成形してなるインサート成形品である。
【0005】本発明でいう結晶化時間とは、示差走査熱
量計(以下DSCという)を用いて、ポリアセタール樹
脂を 200℃で5分間保持した後、10℃/分で 152℃まで
降温し、 152℃で保持したときの保持開始から結晶化に
よる発熱ピークまでの時間を言い、時間が短いものほど
結晶化速度は速い事を意味する。本発明では、この結晶
化時間が5分以上であるポリアセタール共重合樹脂が選
択的に使用される。優れたインサート成形品を得るに
は、使用する樹脂材料の結晶化時間が重要であり、結晶
化時間が5分より短いと、成形時の収縮および成形品を
加熱した時の後収縮が大きいため、本発明所期の効果が
得られない。逆に結晶化時間があまりにも長過ぎると射
出された樹脂の固化時間が長くなり生産性が低下するば
かりか、得られた成形品の機械品強度が低下するため好
ましくなく、実用的には5〜500 分の範囲が好ましい。
【0006】本発明のポリアセタール樹脂とは、オキシ
メチレンユニット(-OCH2-)を主たる構成単位とし、下記
に示す環状エーテルもしくは環状ホルマール等を共重合
させて得られるコポリマーもしくはターポリマーを含む
共重合体である。また、ポリマーの骨格については特に
限定されず、線状のみならず分岐構造、架橋構造を有す
るものであってもなんら問題はない。又、かかるポリア
セタール樹脂のメルトインデックス(以下MIという)
については、特に限定されないが、成形性の点から 1.0
〜60g/10分である事が望ましい。MIが 1.0より小さ
いと、射出成形の際、樹脂の流動が悪く所望する形状の
成形品が得にくくなる。一方、MIが大きすぎると成形
品が脆くなり好ましくない。尚、本発明で言うメルトイ
ンデックスとは、ASTM−D1238により、 190℃、21
60gの荷重で測定した値でg/10分の単位で表されるも
のである。
【0007】ポリアセタールコポリマーの製造に用いる
コモノマー成分は特に限定されないが、一般的には下記
した一般式の構造を有するものから選ばれた少なくとも
1種以上であることが好ましい。
【0008】
【化1】
【0009】(但し、R1、R2、R3、R4は、同一又は異な
る置換基であり、水素原子、アルキル基(1〜5個の炭
素を有し0〜3個の水素がハロゲン原子で置換されたも
の、以下同じ)、または、ハロゲンで置換されたアルキ
ル基を意味し、R5はメチレン基、オキシメチレン基、夫
々アルキル基もしくはハロゲン化アルキルで置換された
メチレン基もしくはオキシメチレン基(この場合、p=
0〜3の整数)、-(CH2)q -OCH2-(q =1〜4の整数)
または-(O-CH2-CH2)q -OCH2-(q =1〜4の整数)で示
される2価の基(この場合p=1)を示す。)また、上
記の如き結晶化時間が5分以上の共重合体とするために
は、オキシメチレンユニットを主たる構成単位とする重
合体中に炭素数2以上のオキシアルキレンユニットを3
〜30重量%、好ましくは3〜15重量%含有するもの、特
に炭素数2以上のオキシアルキレンユニットを構成する
モノマー成分が、1,3 −ジオキソラン、ジエチレングリ
コールホルマール、1,3 −プロパンジオールホルマー
ル、1,4 −ブタンジオールホルマール、1,5 −ペンタン
ジオールホルマール及び1,6 −ヘキサンジオールホルマ
ールの何れか1種以上であることが望ましい。
【0010】尚、本発明は、従来公知の添加剤、例え
ば、酸化防止剤をはじめとする各種安定剤、核剤、顔
料、帯電防止剤等や、耐光安定剤、強化材料、例えば、
ガラスファイバー、ガラスフレーク、タルク、マイカ、
チタン酸カリウイスカー等を添加、配合する事ができ
る。その他、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリオ
レフィン樹脂等とのポリマーブレンド、ポリマーアロイ
も可能である。
【0011】
【作用】結晶化時間が5分以上のポリアセタール共重合
樹脂は、優れた機械的強度、耐熱性、摺動性を有するだ
けでなく、成形時の収縮、後加熱による収縮が小さく優
れた寸法安定性を示すので、特に精密で寸法安定性が要
求される部品に最適な樹脂材料となり、長期にわたっ
て、亀裂、割れが極めて少ないインサート成形品を得る
事ができる。更に、成形品が受ける応力が小さくなるた
め、薄肉化が可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明がこれらに限定されるものではない事は勿論
である。 実施例1 コポリマー成分として、1,3 −ジオキソランからなるオ
キシアルキレンユニットを3重量%含有するポリアセタ
ール共重合樹脂を用い、射出成形機にて図1に示す成形
品を成形した。得られた成形品を温度23℃、相対湿度50
%に調整された部屋で24時間放置した後、インサートさ
れた金属部材と樹脂ボス部の固着の度合い(ガタツキの
程度)及び樹脂部のクラック、割れの有無を調べた。
又、この成形品のヒートショック試験を行った後、金属
部品と樹脂ボス部の固着の度合い(ガタツキの程度)及
び樹脂部の亀裂、割れの有無を調べた。これらの結果を
表1に示す。ヒートショック試験とは成形品を 120℃で
1時間加熱した後、すぐに−40℃の雰囲気に成形品を移
して1時間冷却する試験であり、加熱−冷却を1サイク
ルとして、100 サイクルの試験を行った。 実施例2 トリオキサンと1,3 −ジオキソランの混合比率を変えた
以外は実施例1と同様の操作を行いオキシエチレンユニ
ットが5重量%の重合体を作製した。この重合体を用い
た場合についても実施例1と同様の試験を行った。これ
らの結果を表1に示す。 実施例3 1,3 −ジオキソランを1,4 −ブタンジオールホルマール
に変えた以外は実施例1と同様の操作を行いオキシブチ
レンユニットが4重量%の重合体を作製した。この重合
体を用いた場合についても実施例1と同様の試験を行っ
た。これらの結果を表1に示す。 比較例1 トリオキサンとエチレンオキシドを一定の混合比率にし
た以外は実施例1と同様の操作を行いオキシエチレンユ
ニットが2.5 重量%の重合体を得た。この重合体を用い
た場合についても実施例1と同様の試験を行った。これ
らの結果を表1に示す。
【0013】尚、インサート部品(金属部品)と樹脂部
品の固着度合いについては、下記の基準で評価した。 ○:金属部と樹脂部品間に殆ど隙間がなく、樹脂部品の
がたつきが無いもの ×:金属基板と樹脂部品間に隙間が見られ、樹脂部品の
がたつきが見られるもの 樹脂部品のそり、変形、亀裂、割れの有無を下記の基準
で評価した。 ○:樹脂部品にそり、変形、亀裂、割れがないもの ×:樹脂部品に著しいそりや変形又は、亀裂、割れが見
られるもの
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明のポリアセタール樹脂は、優れた
機械的強度、耐熱性、摺動性を有するだけでなく、成形
時の収縮、後加熱による収縮が小さく優れた寸法安定性
を示すので、精密で寸法安定性を要求されるインサート
成形の部品等の用途に用いられる。さらに、このポリア
セタール樹脂を用いる事により、インサート部品と樹脂
部品の固着に優れ、樹脂部品のガタツキがなく樹脂部品
の亀裂や割れが極めて少ないインサート成形品が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で作製したインサート成形品の概略図
である。
【符号の説明】
1 インサート部品(金属部品) 2 ポリアセタール共重合樹脂 3 ボス部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶化時間が5分以上のポリアセタール
    共重合樹脂を予め賦形された部品にインサート成形して
    なるインサート成形品。
  2. 【請求項2】 結晶化時間が5分以上のポリアセタール
    共重合樹脂が、オキシメチレンユニットを主たる構成単
    位とする重合体中に炭素数2以上のオキシアルキレンユ
    ニットを3〜30重量%含有するものである請求項1記載
    のインサート成形品。
  3. 【請求項3】 炭素数2以上のオキシアルキレンユニッ
    トを構成するモノマー成分が、エチレンオキシド、1,3
    −ジオキソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,
    3 −プロパンジオールホルマール、1,4 −ブタンジオー
    ルホルマール、1,5 −ペンタンジオールホルマール及び
    1,6 −ヘキサンジオールホルマールの何れか1種以上で
    ある請求項2記載のインサート成形品。
  4. 【請求項4】 ポリアセタール共重合樹脂のメルトイン
    デックスが 1.0〜60g/10分である請求項1〜3の何れ
    か1項記載のインサート成形品。
JP27554893A 1993-11-04 1993-11-04 インサート成形品 Pending JPH07124996A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27554893A JPH07124996A (ja) 1993-11-04 1993-11-04 インサート成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27554893A JPH07124996A (ja) 1993-11-04 1993-11-04 インサート成形品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07124996A true JPH07124996A (ja) 1995-05-16

Family

ID=17556987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27554893A Pending JPH07124996A (ja) 1993-11-04 1993-11-04 インサート成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07124996A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5952410A (en) * 1995-09-06 1999-09-14 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Polyacetal resin composition exhibiting high retentivity of mechanical strengths
US6169164B1 (en) 1998-08-21 2001-01-02 Ticona Gmbh Process for preparing polyoxymethylene molding compositions of improved quality
JP2017202573A (ja) * 2016-05-09 2017-11-16 ポリプラスチックス株式会社 インサート成形体、及び燃料ポンプ用電気接続コネクタ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5952410A (en) * 1995-09-06 1999-09-14 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Polyacetal resin composition exhibiting high retentivity of mechanical strengths
US6169164B1 (en) 1998-08-21 2001-01-02 Ticona Gmbh Process for preparing polyoxymethylene molding compositions of improved quality
JP2017202573A (ja) * 2016-05-09 2017-11-16 ポリプラスチックス株式会社 インサート成形体、及び燃料ポンプ用電気接続コネクタ
WO2017195444A1 (ja) * 2016-05-09 2017-11-16 ポリプラスチックス株式会社 インサート成形体、及び燃料ポンプ用電気接続コネクタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2862303B2 (ja) ポリマーブレンドの成形方法
US4088709A (en) Phosphorus stabilized-polyester-polycarbonate molding compositions
JP2664260B2 (ja) 改良された結晶化特性を有するポリ(1,4‐シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)を基材とする強化成形組成物
TW386935B (en) Process for producing composite articles
JPH01146958A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
CA1207934A (en) Thermoplastic resin composition for molding
US4064098A (en) Glass fiber-reinforced poly(tetramethylene terephthalate) resin composition
JPH06504566A (ja) 耐衝撃性ポリマーブレンド
US4661546A (en) High impact polyethylene terephthalate polyblends
US4845169A (en) High impact polyethylene terephthalate polyblends
JPH07124996A (ja) インサート成形品
JP3215442B2 (ja) 高剛性オキシメチレン重合体樹脂成形品
CA1268876A (en) Polyethylene terephthalate resin composition
JP3109104B2 (ja) オキシメチレン多元共重合体
JPH07124997A (ja) アウトサート成形品
JPS63289068A (ja) ポリアリ−レンサルファイド樹脂組成物
CA2068802A1 (en) Thin-wall molded article of branched polyacetal resin
JPS645068B2 (ja)
JP3761598B2 (ja) ポリブチレンテレフタレート樹脂製成形品
JPS5812909B2 (ja) 耐熱性ポリエステル組成物
JP2005232404A (ja) ポリアセタール樹脂組成物
Morye Comparison of the thermoformability of a PPE/PP blend with thermoformable ABS. Part II: large deformation methods
JP2517698B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂射出成形材料
JP2001089545A (ja) ポリアセタール樹脂成形体
JPH0415249A (ja) 液晶性ポリエステルカーボネート樹脂組成物