JPH07124400A - 洗濯物自動取次機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】悪臭等が発生しない洗濯物自動取次機を提供す
るものである。 【構成】複数の洗濯物収納用ボックス１５を有する洗濯
物自動取次機において、各洗濯物収納用ボックス１５内
に殺菌灯５０を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、主として洗濯物の無人
取り次ぎに用いられる洗濯物自動取次機に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】洗濯物を無人で取り次ぐための洗濯物自
動取次機は、共働き世帯や一人暮らしのサラリーマンな
ど、クリーニング店の通常の営業時間内に来店すること
が難しい人々の便宜を図り、またクリーニング店の人手
不足等の問題を解決するものとして従来より用いられて
いる。そこで本出願人は、先に下記のような洗濯物自動
取次機を提案した。

【０００３】すなわち、複数の洗濯物収納用ボックス
と、前記各ボックスに設けられた扉とを有する洗濯物自
動取次機において、預け入れモード、引き取りモード、
係員取り出しモード、係員戻し入れモードに切り替える
ための選択手段と、前記各ボックスに設けられた扉の施
錠およびその解除を行なうための施錠手段と、預け入れ
モードにおいて洗濯物識別記号を付与するための識別記
号付与手段と、顧客識別記号および前記洗濯物識別記号
を入力するための入力手段と、前記顧客識別記号と前記
洗濯物識別記号とを対応させて記憶するための記憶手段
と、引き取りモードにおいて施錠解除されたボックスを
表示するためのボックス表示手段と、係員用洗濯物出し
入れ手段と、前記洗濯物識別記号を表示するための表示
手段と、前記施錠手段、前記識別記号付与手段、前記記
憶手段、前記ボックス表示手段、前記係員用洗濯物出し
入れ手段、及び前記表示手段を制御する制御手段とを有
するものである（特願平５−５０７３１号）。

【０００４】この洗濯物自動取次機であると、受付けも
返却も行なうことができ、また各ボックスが特定の人に
専有されずに、より有効に利用できる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この洗
濯物自動取次機であっても、洗濯物収納用ボックス内に
収納された汚れた衣服や洗濯物収納用ボックスの壁に付
着した雑菌から、悪臭が発生したり、感染症が発生する
場合がある。

【０００６】そこで、本発明は、上記に鑑みて悪臭等が
発生しない洗濯物自動取次機を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１の洗濯
物自動取次機は、複数の洗濯物収納用ボックスを有する
ものであって、各洗濯物収納用ボックス内に殺菌灯を設
けたものである。

【０００８】本発明の請求項２の洗濯物自動取次機は、
前記殺菌灯を所定時間のみ点灯させる点灯手段を設けた
ものである。

【０００９】

【作用】上記の構成よりなる請求項１の洗濯物自動取次
機においては、殺菌灯を点灯させることにより各洗濯物
収納用ボックス内の殺菌を行う。

【００１０】請求項２の洗濯物自動取次機は、前記殺菌
灯を所定時間のみ点灯手段によって点灯させる。

【００１１】

【実施例】本発明の一実施例である洗濯物自動取次機Ａ
について、図１〜図７を用いてより詳細に説明する。

【００１２】図１は、洗濯物自動取次機Ａの一部欠截正
面図である。

【００１３】洗濯物自動取次機Ａのキャビネット本体ａ
は、内部が２４個の洗濯物収納用ボックス１５に仕切ら
れている。各ボックス１５は、クリーニング処理されて
包装されたワイシャツが５枚程度収納できる大きさを有
し、各ボックス１５の前面は開口している。

【００１４】キャビネット本体ａの正面には、２４個の
小扉２を有する一枚の大扉１が設けられており、大扉１
を開くと全てのボックス１５が開放状態になり、大扉１
を閉じると小扉２が各ボックス１５の扉になるように設
計されている。各小扉２は取っ手３を有し、各小扉２の
脇には、「１」から「２４」までのボックス番号４と、
ボックス表示手段である空きボックス表示ランプ５がそ
れぞれ設けられており、後述するマイクロプロセッサな
どを含んで実現される制御部によって制御される施錠手
段をそれぞれ有している。本実施例では、小扉２は係員
用洗濯物出し入れ手段を兼ねている。

【００１５】大扉１には、小扉２以外に紙幣挿入口６、
硬貨投入口７、返却レバー８、操作部９、金額表示部１
０、明細書出口１１、硬貨返却口１２、係員操作キース
イッチ１３、大扉用カギ穴１４が設けられている。

【００１６】図２は、操作部９の細部を示す正面図であ
る。

【００１７】操作部９は、本図に示すように預け入れボ
タン２１、引き取りボタン２２、延滞取出ボタン２３、
テンキー２４、終了ボタン２５、訂正ボタン２６、案内
表示部２７を有している。預け入れボタン２１は、利用
者が洗濯物を預け入れる時と係員が処理済みの洗濯物を
戻し入れる時に用いられるボタンである。引き取りボタ
ン２２は係員が未処理の洗濯物を取り出す時と、利用者
が処理済みの洗濯物を引き取る時に用いられるボタンで
ある。延滞取り出しボタン２３は、処理済みの洗濯物が
一定時間経過しても引き取られないので、係員が一旦取
り出す場合に用いられるボタンである。なお、延滞取り
出しは、運用上行なわれない場合もある。テンキー２４
は、顧客識別記号、洗濯物識別記号等を入力するための
入力手段である。案内表示部２７は、ボックス番号を表
示するボックス表示手段であり、洗濯物識別記号を表示
する表示手段であるとともに、利用者および係員に対す
る種々の指示等を表示する部分でもある。

【００１８】図３は、ボックス１５の縦断面図である。

【００１９】ボックス１５内部の天井面には、紫外線を
照明する殺菌灯５０が設けられ、後壁には、排気ファン
５２が設けられている。また、小扉２には、吸込み口５
６がが設けられている。殺菌灯５０は、点灯回路５４に
よって点消灯の制御がされ、紫外線を照射することによ
りボックス１５内部に収納された衣服を殺菌すると共
に、ボックス１５内部も殺菌する。この殺菌灯５０によ
る紫外線の照射は、長時間行うと衣服に脱色を起こした
り黄ばみを生じさせるため、また、放電灯火によるオゾ
ンによって衣服や機器が酸化するため、その点灯時間を
衣服が収納されていない時間のみに制限している。な
お、点灯回路５４にタイマを設けて点灯時間を制限して
もよい。また、排気ファン５２は、常に作動しており吸
込み口５６から外気を吸込んでボックス１５内部で発生
した悪臭やほこり、紫外線により発生したオゾン等の有
害物質を外部に排気するものである。これにより、衣服
等がオゾンによって酸化したりすることがない。

【００２０】図４は、洗濯物自動取次機Ａの電気的構成
を示すブロック図である。第１制御部３０には、各ボッ
クス１５毎に設けられている空きボックス表示ランプ
５、前記小扉２を開閉するモ−タ２８、及び各小扉２の
開閉状態を検知する検知スイッチ２９が接続されてい
る。この第１制御部３０は、マイクロコンピュ−タなど
を含んで実現される第２制御部３３によって制御され
る。第２制御部３３には、前記返却レバー８、テンキー
２４を含むキ−ボ−ド３１、大扉１の裏面に設けられて
おり係員のみが使用するキ−ボ−ド３２、金額表示部１
０、係員操作キースイッチ１３、及び表示駆動部３５に
よって表示駆動される前記案内表示部２７が接続されて
いる。この第２制御部３３には、前記預け入れボタン２
１、引き取りボタン２２、延滞取出ボタン２３が接続さ
れ、洗濯物の預入時の預り証などを印刷出力するプリン
タ３４が接続されている。また、第２制御部３３には、
殺菌灯５０を点灯させる点灯回路５４、排気ファン５２
が接続されている。

【００２１】上記の構成よりなる洗濯物自動取次機Ａ
が、前記制御部３０、３３の制御を受けて、例えばワイ
シャツのみというように、単一種類の洗濯物の取り次ぎ
を行なう場合の動作の一例を、図５から図８までのフロ
ーチャートに沿って以下で説明する。

【００２２】図５は、利用者が洗濯物を預け入れる際の
洗濯物自動取次機Ａの動作を示したフローチャートであ
る。

【００２３】まず、ステップａ１で預け入れボタン２１
が押されることによって預け入れモードが選択される
と、ステップａ２で空き状態のボックス１５が有るかど
うかが判定される。この判定は、ボックス１５の使用状
態を管理している第２制御部３３に備えられるメモリ−
上の領域の検索によって行なわれる。空き状態のボック
ス１５がない場合は、預け入れは不可能であるので、そ
のことを案内表示部２７に表示して、動作を終了する
が、有る場合はステップａ３に進む。

【００２４】ステップａ３では、電話番号を入力させる
ための指示を案内表示部２７に表示し、これに従って利
用者によってテンキー２４で電話番号が入力される。こ
の電話番号は、顧客識別記号として入力されるものであ
り、あらかじめ決められた番号である必要はなく、利用
者がその場で決める暗証番号等でもよい。

【００２５】次いで、ステップａ４で、洗濯物の枚数を
入力させるための指示を案内表示部２７に表示し、これ
に従って、利用者によってテンキー２４で洗濯物の枚数
が入力されると、これらの電話番号、枚数、洗濯物番号
などを対応させて前記メモリー上の特定の領域に記憶し
て、ステップａ５に進む。ここで洗濯物番号とは、洗濯
物識別記号として識別記号付与手段により付与される番
号であり、本実施例では、預け入れられる洗濯物一枚ず
つに与えられる通し番号であるが、これに限定されるも
のではない。

【００２６】ステップａ５では、ステップａ４で入力さ
れた枚数と予め設定された単価に基づいて算出された基
本料金を金額表示部１０に表示し、ステップａ６に進
む。本実施例の洗濯物自動取次機Ａにおいて、料金は選
択済みの洗濯物の引取り時に、後述するように支払われ
る。ステップａ６で、使用すべき空き状態のボックス１
５のボックス番号４を案内表示部２７に表示し、そのボ
ックス１５を示す空きボックス表示ランプ５を点灯し、
そのボックス１５の小扉２をロック解除し、また、殺菌
灯５０を消灯してステップａ７に進む。

【００２７】ステップａ７では、利用者によってそのボ
ックス１５の小扉２が開けられて洗濯物が入れられ、小
扉２が再び閉じられるので、ステップａ８で、この小扉
２を自動的にロックする。そしてステップａ９で、入力
した電話番号、預かり枚数、支払われるべき料金等を記
入した預かり証をプリンタ３４で印字し、明細書出口１
１から発行する。このようにして、預け入れ動作を終了
する。

【００２８】図６は、利用者が処理済み洗濯物を引き取
る際の、洗濯物自動取次機Ａの動作を示したフローチャ
ートである。

【００２９】ステップｂ１で引き取りボタン２２が押さ
れることによって引き取りモードが選択されると、ステ
ップｂ２で、電話番号を入力させるための指示を案内表
示部２７に表示する。この指示に従って、預け入れの際
に入力された電話番号が利用者によってテンキー２４で
入力されると、ステップｂ３に進む。

【００３０】ステップｂ３では、該当する洗濯物がボッ
クス１５内にあるかどうか判定する。すなわち洗濯物番
号、電話番号、預かり枚数等のデータが記憶されたメモ
リー上の領域を検索し、ステップｂ２で入力された電話
番号に対応する洗濯物番号を付与された洗濯物が戻し入
れられているかどうかを判定する。

【００３１】有ると判定した場合は、ステップｂ４に進
み、追加料金があるかどうか判定する。追加料金は、例
えば処理済みの洗濯物の引き取りが遅れたので延滞料金
を徴収する場合や、預け入れの際に間違った枚数が入力
されたために正規の料金が支払われなかった場合などに
発生する。追加料金がある場合は、ステップｂ５に進
み、金額表示部１０に、前記基本料金と追加料金を加え
た金額を点滅表示する。これにより、表示されている料
金が、前記預かり証に印字されている料金と異なってい
ても、洗濯物自動取次機Ａの故障などではなく、前記種
々の理由によって必要になった追加料金を含む料金であ
ることを使用者に示す。ステップｂ６で指示通りに料金
が払い込まれると、ステップｂ７に進む。追加料金がな
い場合は、ステップｂ８に進み、前記基本料金を金額表
示部１０に点灯状態で表示する。この後、処理はステッ
プｂ６に進む。

【００３２】ステップｂ７では、ステップｂ２で入力さ
れた電話番号に該当する洗濯物の入ったボックス１５の
ボックス番号４を案内表示部２７に表示し、そのボック
スを示す空きボックス表示ランプ５を点灯し、そのボッ
クスの小扉２のロックを解除する。

【００３３】ステップｂ９で、利用者によってその小扉
２が開けられて洗濯物が取り出され、その小扉２が閉じ
られると、ステップｂ１０でその小扉２を自動的にロッ
クし、殺菌灯５０を点灯して引き取り動作を終了する。

【００３４】図７は、係員が洗濯物を取り出す際の、洗
濯物自動取次機Ａの動作を示したフローチャートであ
る。

【００３５】ステップｃ１で、係員操作キースイッチ１
３がＯＮにされ、ステップｃ２で、引き取りボタン２２
が押されることによって係員取り出しモードが選択され
ると、ステップｃ３に進み、引き取る洗濯物が有るかど
うかを判定する。無い場合は引き取りは行なわれないの
で、案内表示部２７にそのことを表示して動作を終了す
る。

【００３６】有ると判定した場合は、ステップｃ４に進
み、引き取るべき洗濯物が収納されたボックス１５のボ
ックス番号４を案内表示部２７に表示し、そのボックス
番号を示す空きボックス表示ランプ５を点灯し、そのボ
ックスの小扉２のロックを解除する。そしてステップｃ
５で、そのボックス１５に収容されている洗濯物に付与
された洗濯物番号と枚数とを案内表示部２７に表示す
る。

【００３７】ステップｃ６では、係員によってそのボッ
クス１５の小扉２が開けられて洗濯物が取り出される。
係員は、取り出した各洗濯物に、ステップｃ５で案内表
示部２７に表示された洗濯物番号をタグ等で取り付け
る。

【００３８】そしてステップｃ７では、引き取りボタン
２２が押されたかどうかを判定し、押された場合は、こ
のボックス１５の小扉２をステップｃ１１で自動的にロ
ックし、ステップｃ３に戻って別の洗濯物の取り出し動
作を開始する。

【００３９】引き取りボタン２２が押されなかった場合
は、ステップｃ８で終了ボタン２５が押されたかどうを
判定し、終了ボタン２５が押された場合は、ステップｃ
９で前記小扉２を自動的にロックし、ステップｃ１０で
引き取り書を、プリンタ３４で印字し、明細書出口１１
から発行して、引き取り動作を終了する。終了ボタン２
５が押されなかった場合は、ステップｃ７に戻る。

【００４０】図８は、係員が処理済み洗濯物を戻し入れ
る際の、洗濯物自動取次機Ａの動作を示したフローチャ
ートである。

【００４１】ステップｄ１で、係員操作キースイッチ１
３がＯＮにされ、ステップｄ２で、預け入れボタン２２
が押されることによって係員戻し入れモードが選択され
ると、ステップｄ３で、洗濯物番号を入力させるための
指示を案内表示部２７に表示する。洗濯物番号が入力さ
れると、ステップｄ４で、使用すべき空き状態のボック
ス１５のボックス番号４を案内表示部２７に表示し、そ
のボックスを示す空きボックス表示ランプ５を点灯し、
そのボックスの小扉２のロックを解除する。

【００４２】ステップｄ５で、係員によってそのボック
ス１５の扉２が開けられて処理済みの洗濯物が収納さ
れ、小扉２が閉じられると、ステップｄ６で預け入れボ
タンが押されたかどうかを判定する。押された場合は、
このボックス１５の小扉２をステップｄ１０で自動的に
ロックし、ステップｄ３に戻って別の洗濯物の戻し入れ
動作を開始する。

【００４３】預け入れボタン２２が押されなかった場合
は、ステップｄ７で終了ボタン２５が押されたかどうか
を判定し、押された場合は、この小扉２をステップｄ８
で自動的にロックし、ステップｄ９で戻し入れ書をプリ
ンタ３４で印字し、明細書出口１１から発行して、戻し
入れ動作を終了する。終了ボタン２５が押されなかった
場合は、ステップｄ６に戻る。

【００４４】上記のように、洗濯物自動取次機Ａによれ
ば、洗濯物の預入時に、ボックス１５に預け入れられる
洗濯物の処理単価および枚数と、預け入れられた洗濯物
の予め定められる返却時期とから決定される基本料金を
金額表示部１０に表示する。また、洗濯物の引取時に
は、追加料金が発生していない場合は前記基本料金を金
額表示部１０に点灯状態で表示し、追加料金が発生して
いる場合は基本料金に追加料金を加えた合計金額を金額
表示部１０に点滅状態で表示して、それぞれ料金が支払
われるとボックス１５を開錠して、引取を可能にするも
のである。

【００４５】

【発明の効果】上記したように、請求項１の洗濯物自動
取次機によれば、殺菌灯によって収納ボックス内を殺菌
するため、悪臭等が発生せずその内部は、常に清潔とな
る。

【００４６】請求項２の洗濯物自動取次機は、前記殺菌
灯を所定時間のみ点灯手段によって点灯させるため、オ
ゾンによる酸化や衣服の脱色等を防止できる。

【００４７】

【図面の簡単な説明】

【００４８】

【図１】洗濯物自動取次機Ａを示す一部欠截正面図であ
る。

【００４９】

【図２】操作部９を示す正面図である。

【００５０】

【図３】ボックスの縦断面図である。。

【００５１】

【図４】洗濯物自動取次機Ａの電気的構成を示すブロッ
ク図である。

【００５２】

【図５】利用者による預け入れの際の動作を示したフロ
ーチャートである。

【００５３】

【図６】利用者による引き取りの際の動作を示したフロ
ーチャートである。

【００５４】

【図７】係員による引き取りの際の動作を示したフロー
チャートである。

【００５５】

【図８】係員による戻し入れの際の動作を示したフロー
チャートである。

【００５６】

【符号の説明】

Ａ……洗濯物自動取次機 ａ……キャビネット本体 １……大扉 ２……小扉 １５……ボックス ３０……第１制御部 ５０……殺菌灯 ５２……排気ファン ５４……点灯回路 ５６……吸込み口

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の洗濯物収納用ボックスを有する洗濯
   物自動取次機において、 各洗濯物収納用ボックス内に殺菌灯を設けたことを特徴
   とする洗濯物自動取次機。
2. 【請求項２】前記殺菌灯を所定時間のみ点灯させる点灯
   手段を設けたことを特徴とする請求項１記載の洗濯物自
   動取次機。