JPH07112018A - イソチオシアン酸アリル包含剤 - Google Patents

イソチオシアン酸アリル包含剤

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JPH07112018A
JPH07112018A JP5282066A JP28206693A JPH07112018A JP H07112018 A JPH07112018 A JP H07112018A JP 5282066 A JP5282066 A JP 5282066A JP 28206693 A JP28206693 A JP 28206693A JP H07112018 A JPH07112018 A JP H07112018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
allyl isothiocyanate
agent
inclusion
inclusion agent
antibacterial
Prior art date
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Pending
Application number
JP5282066A
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English (en)
Inventor
Yasuo Asanari
康夫 浅成
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HAYASHI SHOJI KK
NAKATSU MASARU
Original Assignee
HAYASHI SHOJI KK
NAKATSU MASARU
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】イソチオシアン酸アリルを発散させ易く、抗
菌、消臭、鮮度保持等に広く使用し得るイソチオシアン
酸アリル包含剤を提供する。 【構成】わさびから抽出したイソチオシアン酸アリル抽
出液を、揮発性剤としてのエタノールに溶解させる。そ
して、これを、水とゲル化剤とからなるゲル状物に配合
してゲル状を呈するイソチオシアン酸アリル包含剤とす
ることにより、エタノールの揮発力によってイソチオシ
アン酸アリル抽出液の発散し易いものにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、わさび等から抽出され
るイソチオシアン酸アリルを包含し、冷蔵庫、タンス、
下駄箱等の内部に置かれる等して抗菌、消臭、鮮度保持
等するために使用されるイソチオシアン酸アリル包含剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】わさび、とうがらし、あるいは、ニンニ
クから抽出されたイソチオシアン酸アリルは、抗菌、消
臭、鮮度保持等の効能を有することが従来から知られて
いる。そのため、従来からこのイソチオシアン酸アリル
を、キャンデーやアイスクリーム、ベーカリー等の食品
に含ませ、主に食品のくさり防止に使用されている。し
かし、イソチオシアン酸アリルは、上記のようにくさり
防止以外に、抗菌、消臭等種々の効能を有するため、食
品に含ませて使用するだけでは、イソチオシアン酸アリ
ルを有効利用しているとは言えない。従って、このイソ
チオシアン酸アリルを包含させたイソチオシアン酸アリ
ル包含剤を容器に詰め、例えば冷蔵庫やタンス内に置け
るものとすれば、冷蔵庫やタンス内の抗菌や消臭を行う
ことができ、又、冷蔵庫内の食品の鮮度を保持すること
もでき、便宜的なものとなる。ところが、単に、イソチ
オシアン酸アリルを包含させてイソチオシアン酸アリル
包含剤を作製したとしても、その包含剤からイソチオシ
アン酸アリルを発散させ難く、抗菌、消臭、鮮度保持等
の効能を有効に発揮させられないという課題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の実情
に鑑み提案されたものでその目的とするところは、イソ
チオシアン酸アリルを発散させ易く、抗菌、消臭、鮮度
保持等に広く使用し得るイソチオシアン酸アリル包含剤
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の特徴を
有するイソチオシアン酸アリル包含剤を提供することに
より上記課題を解決する。本発明のイソチオシアン酸ア
リル包含剤は、ゲル状を呈するゲル状物に、わさび等か
ら抽出されるイソチオシアン酸アリルと、このイソチオ
シアン酸アリルを揮発させるための揮発性剤とが包含さ
れてなるものである。
【0005】イソチオシアン酸アリルは、わさび、とう
がらし、又はニンニクから抽出されたもので、これらか
ら選ばれる一つ又は二つ以上のものから構成できるが、
この内、わさびから抽出されたものが最も抗菌、消臭、
鮮度保持等の効能が強く、この点で好ましい。配合割合
は、全体の重量に対し0.01〜1.0重量%程度が好
ましく、0.01重量%以下では、わさびエキスの有す
る抗菌、消臭、鮮度保持等の効果を発揮し難い。一方、
1.0重量%以上、配合することも可能であり、配合し
ても差し支えないが、1.0%以上配合しても1.0%
程度配合した場合と同等の効果しかえられず、結果とし
て1.0%程度以下に留めておくのが経済的に好まし
い。
【0006】揮発性剤は、イソチオシアン酸アリルを発
散させ易くするためのもので、この揮発性剤が揮発する
ことで同時にイソチオシアン酸アリルを発散させ、これ
により、イソチオシアン酸アリルを効果的に発散させる
ことができる。この揮発性剤は、水可溶性で揮発性の有
するものであれば良く、例えばエタノール、イソピロア
ルコール、メタノール等のアルコール類を挙げることが
できる。又、このアルコール類の内、エタノールは毒性
がなく、食品の抗菌、消臭、鮮度保持等用に適し、この
点で好ましい。この揮発性剤の配合割合は、全体の重量
に対し5〜15重量%程度が好ましく、5%以下では、
揮発性剤としての効果が薄くなってしまう。一方、15
重量%以上、配合することも可能で、配合しても差し支
えないが、15重量%以上配合してもゲル状物に溶解し
難い場合が多く、配合しても即座に揮発してしまい、そ
の結果、15重量%程度配合した場合と同等の効果しか
えられない。従って、15%程度以下の配合割合に留め
ておくのが経済的に好ましい。
【0007】ゲル状物は、イソチオシアン酸アリルを効
率良く発散させるためのものである。例えばイソチオシ
アン酸アリル包含剤を液状のものから構成した場合は、
揮発性剤によって短時間の内に発散して消失してしまう
が、ゲル状下で使用可能にしておくことにより、イソチ
オシアン酸アリルを揮発性剤とともに徐々に発散させる
ことができる。このゲル状物によって本発明のイソチオ
シアン酸アリル包含剤は、ゲル状を呈し、例えば冷蔵庫
に入れて置いておけば、長時間、冷蔵庫内の抗菌、消
臭、あるいは冷蔵庫内の食品の鮮度を保持でき、置いて
使用するものとして適したものとされている。
【0008】このゲル状物は、ゲル状を呈し揮発性剤を
含有可能なものであれば良く、例えば水とゲル化剤とに
より得ることができ、又、この場合のゲル化剤として
は、ゲル化用として従来から広く使用されているカラギ
ナン、塩化カリ、安息香酸、界面活性剤等から構成され
るものを例示できるが、これに限らず、その他の成分に
より構成しても良い。
【0009】
【実施例】以下、本発明のイソチオシアン酸アリル包含
剤をより具体的に説明する。
【0010】1000ccの水を80°C以上に温め、
これにゲル化剤としてのカラギナン20g、塩化カリ5
g、安息香酸5g、界面活性剤5gを配合することによ
りゲル状物を作製する。一方、わさびから抽出されるイ
ソチオシアン酸アリル抽出液(以下、わさびエキスとい
う)を、揮発性剤としてのエタノールに配合して溶解さ
せることにより、わさびエキスを含有したエタノール溶
液を作製する。そして、ゲル状物を40°C程度以下に
冷却した後、エタノール溶液をゲル状物に配合して攪拌
することにより、下記の表1に示すような配合割合のイ
ソチオシアン酸アリル包含剤を得た。尚、ゲル状物を4
0°C程度以下に冷却した後に、エタノール溶液を配合
したのは、高温下でエタノール溶液を配合すると配合し
たエタノール溶液が容易に揮発してしまう恐れがあるた
め、これを防止するためであるが、ゲル状物を常温下で
作製した場合は冷却することなく、即座にエタノール溶
液を配合できる。
【0011】
【表1】
【0012】この得られたイソチオシアン酸アリル包含
剤の鮮度保持試験、抗菌試験、及び消臭試験を行ったの
で、その試験結果を下記の表2〜表4に示す。
【0013】
【表2】
【0014】表2は、鮮度保持試験の試験結果を示す。
この鮮度保持試験は、生ラーメン60〜70gをポリエ
チレン袋に入れて密封したもの(試料NO.1〜3)
と、生ラーメン60〜70gとわさび粉とをポリエチレ
ン袋に入れて密封したもの(試料NO.4〜5)と、生
ラーメン60〜70gと本願発明品のイソチオシアン酸
アリル包含剤とをポリエチレン袋に入れて密封したもの
(試料NO.6〜9)の試料を作製し、各試料について
7日後、14日後、21日後、1箇月後のカビの発生状
況を見ることにより行った。
【0015】鮮度保持試験の結果は、この表2に示すよ
うに、試料NO.1〜3の生ラーメンのみを入れた場合
は、21日経過後で多数のカビが発生したのに対し、本
願発明のイソチオシアン酸アリル包含剤を一緒に入れた
ものでは1箇月経過後においてもカビの発生がみられな
かった。又、試料NO.4〜5のわさび粉を一緒に入れ
たものでは、カビの発生を抑えられるが、本願発明品の
イソチオシアン酸アリル包含剤を一緒に入れたものに比
べ、効果は小さかった。これは、本願発明のものがエタ
ノールによってイソチオシアン酸アリルが雰囲気中に効
果的に発散されたためと考えられる。
【0016】
【表3】
【0017】表3は、抗菌試験の試験結果を示す。この
抗菌試験は、黄色ブドウ球菌、大腸菌、腐敗菌、腸炎ビ
ブリオ菌の菌数についての増減を試験したもので、その
条件は、先ず、これらの各試験菌液と液体培地を含浸さ
せた濾紙を、ペトロ皿に置く。そして、このペトロ皿を
円筒型密封容器にセットしたもの(試料NO.1)と、
ペトロ皿を円筒型密封容器にセットするとともに、その
ペトロ皿の下方に本願発明品のイソチオシアン酸アリル
包含剤を置いたもの(試料NO.2)の試料を作製し、
各円筒型密封容器を30°Cふ卵器で48時間、72時
間培養し、経時毎に各試料を取り出し希釈後、混釈培養
し、一般生菌数を算出した。
【0018】抗菌試験の結果は、表3に示すように、当
初、黄色ブドウ球菌、大腸菌、腐敗菌、腸炎ビブリオ菌
は、相当数存在したが、本願発明のイソチオシアン酸ア
リル包含剤によって48時間後に10以下になった。
【0019】
【表4】
【0020】表4は、消臭試験の試験結果を示す。この
消臭試験は、臭の源となるアンモニアの減少率を15分
後、30分後、夫々調べるとともに、30分後の臭いを
嗅いで臭いの有無を調べることにより行った。
【0021】消臭試験の結果は、表4に示すように、3
0分後、アンモニアが略消出するとともに、臭いはほと
んど感じなかった。30分後に臭いをほとんど感じなか
ったことにより、アンモニア以外の臭の源となるメルカ
プタン、硫化水素等も、アンモニアと同様な効果がある
と考えられる。
【0022】尚、本発明のイソチオシアン酸アリル包含
剤の用途は、容器に詰めた置物とし、冷蔵庫、タンス、
下駄箱等の内部に置かれて使用する態様のものに限ら
ず、例えば吸水ポリマーからなるゲル状物に、イソチオ
シアン酸アリルとエタノールを含浸させることにより本
発明のイソチオシアン酸アリル包含剤を構成し、これを
オムツ等に配設するようにしても良い。こうすることに
より、エタノールの揮発によって吸水ポリマーからイソ
チオシアン酸アリルを効率的に発散させることができ、
オムツ等の抗菌、消臭を行うことができる。
【0023】
【発明の効果】以上本発明は、イソチオシアン酸アリル
を発散させ易く、しかも、徐々に発散させることがで
き、例えば冷蔵庫、タンス、下駄箱等の内部に置いて抗
菌、消臭、鮮度保持等に使用するものとして適した有用
且つ実用的なイソチオシアン酸アリル包含剤を提供しえ
たものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲル状物に、わさび等から抽出されるイソ
    チオシアン酸アリルと、このイソチオシアン酸アリルを
    揮発させるための揮発性剤とが包含されてなるものであ
    ることを特徴とするイソチオシアン酸アリル包含剤。
JP5282066A 1993-10-15 1993-10-15 イソチオシアン酸アリル包含剤 Pending JPH07112018A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5282066A JPH07112018A (ja) 1993-10-15 1993-10-15 イソチオシアン酸アリル包含剤

Applications Claiming Priority (1)

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JP5282066A JPH07112018A (ja) 1993-10-15 1993-10-15 イソチオシアン酸アリル包含剤

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JPH07112018A true JPH07112018A (ja) 1995-05-02

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ID=17647706

Family Applications (1)

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JP5282066A Pending JPH07112018A (ja) 1993-10-15 1993-10-15 イソチオシアン酸アリル包含剤

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JP (1) JPH07112018A (ja)

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