JPH07110278B2 - 超音波手術装置 - Google Patents

超音波手術装置

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JPH07110278B2
JPH07110278B2 JP5070162A JP7016293A JPH07110278B2 JP H07110278 B2 JPH07110278 B2 JP H07110278B2 JP 5070162 A JP5070162 A JP 5070162A JP 7016293 A JP7016293 A JP 7016293A JP H07110278 B2 JPH07110278 B2 JP H07110278B2
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ultrasonic
horn
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oscillator
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康夫 野口
勝 柴田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B17/320068Surgical cutting instruments using mechanical vibrations, e.g. ultrasonic

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  • Surgical Instruments (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を使用した外科
手術装置(超音波メス)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】外科用手術具中、メスは生体組織を切開
することを目的としている。電気メスやレーザーメス
は、細胞組織を焼灼すると同時に毛細血管等の血管も焼
灼し、切開と共に止血をも行なう機能を持ち、切開と同
時に止血を行なう手術分野には適した手術具である。し
かしながら、これらの手術具は組織の切開と同時に血管
や神経類をも同時に切断してしまうため、肝臓や脳組織
のように、血管や神経類が多数集積している手術部位、
或いは他の手術部位でも血管や神経類を残したい手術に
おいては電気メス、レーザーメスの利用はなかなか難し
く、従来から使われているステンレス刃、鋼刃或いはモ
スキート等に頼っている。
【0003】また、超音波による組織の切断或いは破砕
能を応用した手術具としては、整形外科、一般外科分野
では、骨や関節を切削するもの、眼科領域では白内障の
手術具、また歯科用では歯石除去用の超音波手術具等が
実用化されている。しかしながらこれら従来の超音波応
用手術具では、組織を広範囲に破砕するだけの超音波振
動の振幅とパワーを発揮するものではなく、極めて限定
した術野に専用の手術具として用いられているものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のよう
な血管や神経類が集中している手術部位に於いて、血管
や神経類を傷つけることなく、切除すべき細胞を破砕に
より切断除去出来ると共に、生体組織の広範囲な分野
で、十分な組織破砕能力を発揮し得る超音波振動の振幅
とパワーを出し得る新規な超音波方式のメスを提供しよ
うとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、電源部、
増幅部、整合部、および帰還部から基本的に構成される
超音波発振器、および電歪型振動子の前後に金属製の前
面板と裏打板とを配してボルトで圧締接続し、前記超音
波発振器の超音波信号を機械的振動に変換する超音波変
換器と、先端部で開口した吸引孔を内包し、前記超音波
変換器の前面板に接続され超音波の機械的振動を増幅伝
達すると共に、該超音波振動をその先端部で生体組織に
印加する超音波ホーンとで構成されるハンドピース部か
らなる超音波手術装置であって、前記の超音波発振器を
構成する各部の回路が、電源部は、交流電源(6)より
供給された交流電圧を直流に変換するための、整流回路
(8)の前段に突入電流緩和回路(7)、後段に平滑回
路(9)を接続してなり、増幅部は、平滑回路(9)に
電力増幅回路(11)を接続し、電力増幅回路(11)
には振幅調整回路(14)及び起動衝撃緩和回路を各々
接続すると共に、電力増幅回路(11)を出た電気信号
をスパイク波除去回路(13)に入力するように接続し
てなり、整合部は、スパイク波除去回路(13)に続い
て、整合回路(15)、振幅レベル設定回路(16)及
び帰還信号検出回路(17)の順で接続してなり、帰還
部は、帰還信号検出回路(17)から、帰還信号Q調整
回路(20)及び帰還信号フィルター回路(21)を経
て、電力増幅回路(11)に帰還入力させるように接続
してなることを特徴とする。
【0006】以下、図面にもとづいて詳述する。本発明
の超音波手術装置(超音波メス)は、図1に示すよう
に、電源部(1)、増幅部(2)、整合部(3)、およ
び帰還部(4)から基本的に構成される超音波発振器
と、図2に示すように、電歪型振動子(31)の前後に
前面板(32)と裏打板(30)とを配して、ボルトで
圧締接続した超音波変換器(5)、および、先端部(3
5)で開口した吸引孔(34)を有し、超音波振動を増
幅、伝達すると共に、先端部(35)でその超音波振動
を生体組織に印加し破砕する超音波ホーン(10)の3
つの部分で構成されている。
【0007】そして、超音波変換器(5)と超音波ホー
ン(10)とが接続一体化されて、生体組織を切断或い
は破砕するための、外科手術具となるハンドピース部を
形成している。
【0008】超音波変換器(5)は、電歪型振動子(3
1)の前後、図2では左右に超々ジュラルミン或いは硬
力アルミ合金等の高張力金属材料からなる裏打板(3
0)及び前面板(32)を設け、裏打板(30)、電歪
型振動子(31)、及び前面板(32)は互いに、図示
していないが高張力金属材料からなるボルトによりきつ
く接続固定する、所謂BLT(ボルト締めランジュバン
型振動子)型振動子構造とする。電歪型振動子(31)
は、PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)を用いるのが望ま
しく、その固有振動数は1〜100MHZ、望ましくは
10〜20MHZ程度が良い。電歪型振動子(31)の
両側に取り付ける裏打板(30)及び前面板(32)
は、裏打板(30)、電歪型振動子(31)、前面板
(32)、ホーン(10)で構成されるハンドピースの
振動数が20〜40KHZ、望ましくは、23〜28K
HZになるように直径及び長さを決める。
【0009】超音波変換器(5)の前面板(32)とメ
ス部となるホーン(10)とは、高張力金属材料からな
るイモネジ(33)で接続固定する。ホーン(10)の
形状は、その先端部(35)の振幅を決定する重要な因
子であるが、一般的にはホーン(10)の先端部(3
5)の振幅は、ホーン(10)の根元部(36)の断面
積とホーン(10)の先端部(35)の断面積の比に反
比例する。本発明の超音波メスに使用するホーン(1
0)の先端部(35)の振幅は、50〜250μ、好ま
しくは100〜150μが望ましい。またホーン(1
0)の材質は高張力金属材料、望ましくはチタン合金が
良い。
【0010】PZTからなる電歪型振動子(31)を用
いた本発明における超音波変換器(5)に比べて、他の
振動子、例えばフェライトを用いた磁歪型振動子の場合
には、軸方向の圧縮に対しては強いが、伸びに対しては
弱く、その結果振幅を大きくすることができない。ま
た、ニッケル系の磁歪型振動子の場合は、本発明の電歪
型振動子に比べて耐衝撃性に乏しく、ホーンの先端部に
掛かる負荷が大きい場合には破損する恐れがあり、また
機械的Qが電歪型振動子に比し低くならざるを得ず、そ
の結果電気ロスが大きくなり、それが振動子の発熱とな
り、この発生する熱を水等の冷却手段で取り去らねば振
動子の破損につながると言う問題がある。
【0011】本発明の電歪型振動子を用いた超音波変換
器方式の超音波メスでは、ホーン(10)の先端部(3
5)に掛かる負荷に対して強く、且つ機械的Qを高くと
れるので電気ロスも少く、振動子の発熱が少く、冷却手
段を用いなくても十分耐久性を発揮できる利点があり、
超音波メスの如く最も信頼性を要求される用途には最適
である。
【0012】次に、本発明の電歪型振動子を用いた超音
波変換器(5)の振動特性を、図2に基づき説明する。
図2の上段に図示するグラフは、超音波変換器(5)の
各部の軸方向の振幅パターンであり、電歪型振動子(3
1)の軸方向の中心部で振幅ゼロ、またホーン(10)
の絞り開始部(37)の付近で振幅ゼロ、電歪型振動子
(31)とホーン(10)の絞り開始部(37)間はイ
モネジ(33)付近をピークとする弧形となる。また、
裏打板(30)の左端(38)と電歪型振動子(31)
間も、裏打板(30)の左端(38)が最大振幅となる
半弧形となる。ホーン(10)の絞り開始部(37)と
ホーン(10)の先端部(35)間は、ホーン(10)
の先端部(35)が最大振幅となる半弧形となる。超音
波メスの性能の1つであるホーン(10)の先端部(3
5)の振幅の大きさは、前述のようにホーン(10)の
根元部(36)の断面積とホーン(10)の先端部(3
5)の断面積の比に大略反比例するので、本超音波メス
の治療対象部野、手術の程度等によりこの断面積を変
え、各種振幅のホーン形状をとり得る。
【0013】超音波メスによる外科手術をスムーズに且
つ安全に行なうためには、ハンドピース部を構成する超
音波変換器(5)における、超音波振動の発生を安定化
させることが必要とさせる。次に、図1に示した超音波
発振器の、上記の目的に適した超音波振動を得るための
基本回路の詳細を、図3に従い詳述する。
【0014】図1における電源部(1)は、突入電流緩
和回路(7)、整流回路(8)、及び平滑回路(9)よ
り構成される。商用交流電源(6)よりAC100Vま
たは適切なる交流電圧により電源供給を受け、突入電流
緩和回路(7)に接続される。突入電流緩和回路(7)
は、超音波メスの発振回路に電源投入する際、電源投入
時に流れる過大な電流が、交流電源を直流電源に変換す
るA−D変換回路である整流回路(8)内の整流素子を
破壊する場合があり、これを緩和する目的で設けたもの
である。この突入電流緩和回路(7)の採用により電源
回路の保護、安定化を図っている。また、整流回路
(8)で得られた直流波形の脈流のリップル率が大きい
と、超音波変換器(5)とホーン(10)とで構成され
る機械振動系が安定を欠くので、このリップル率を低減
する目的で平滑回路(9)を設けた。この平滑回路
(9)により、メス先端であるホーン(10)の先端部
では、極めて安定した超音波振動が得られる。
【0015】増幅部(2)は、電力増幅回路(11)、
起動衝撃緩和回路(12)、スパイク波除去回路(1
3)及び振幅調整回路(14)から構成される。電力増
幅回路(11)には、冷却無しで連続発振を可能ならし
める低損失回路方式を用いた。一般に超音波発振回路で
ハイパワーを出す場合には、発振スタート時に電力増幅
素子及び超音波変換器(5)が電気的衝撃を受け、性能
劣化或いは破壊を招くことが多い。また、超音波変換器
(5)とホーン(10)とで構成される機械振動系は、
負荷状態での立上りが困難となるケースが多く、本発明
ではこれらの問題点を解決するため、起動衝撃緩和回路
(12)を設けて、電力増幅回路(11)と超音波変換
器(5)の保護、安定化を図り、且つハンドピースの機
械振動系の負荷状態における立上りを極めて容易ならし
めた。
【0016】しかも、電力増幅回路(11)からは、そ
の出力の電圧波形である方形波に重畳するスパイク波が
発生するが、このスパイク波が前記方形波の2倍以上と
なることが多く、増幅素子及び超音波変換器(5)の特
性劣化や、破壊の原因となりがちである。本発明では、
スパイク波除去回路(13)を電力増幅回路(11)の
後に設けることにより、前記のスパイク波を除去し、電
力増幅回路(11)内の増幅素子及び超音波変換器
(5)の保護、安定化を可能ならしめた。また、振幅調
整回路(14)を設け、ホーン(10)の先端、即ちメ
ス先端部の振動振幅の連続的変化を可能ならしめ、手術
対象部位の状態に応じた破砕度の調整を容易にした。
【0017】次に、整合部(3)は、整合回路(1
5)、振幅レベル設定回路(16)、帰環信号検出回路
(17)、超音波変化器(5)に負荷される電力を検出
する電力検出部(18)、及びホーン(10)の振幅を
表示する振幅検出部(19)より構成される。整合回路
(15)は、ホーン(10)の先端、即ちメス先端部の
負荷が増大した場合でも、メス先端部の振動振幅が低下
することなく、超音波変換器(5)に電気的パワーを低
損失で投入するための回路であり、これにより、手術部
位の負荷の変化に対して超音波振動のパワーを維持し得
る。
【0018】また、超音波変換器(5)を安定に作動さ
せるには、駆動振幅の適正化が重要であるが、本発明で
は振幅レベル設定回路(16)により、超音波変換器
(5)の低損失、安定化を図っている。そして帰還信号
検出回路(17)は、ホーン(10)の先端部にかかる
負荷条件ならびに温度によって変化する機械振動系の共
振周波数と振幅とを検出する回路であり、この信号を増
幅前段、即ち電力増幅回路(11)に帰還することによ
って、定振幅制御と周波数の自動追尾を可能ならしめて
いる。
【0019】また、帰還部(4)は、帰還信号Q調整回
路(20)と帰還信号フィルター回路(21)とからな
る。前記の帰還信号検出回路(17)によって検出し
た、機械振動系の共振周波数と振幅とを、帰還信号Q調
整回路(20)及び帰還信号フィルター回路(21)を
経て、電力増幅回路(11)に帰還させるものである。
超音波発振の立上りを鋭くするには、発振スタート時の
帰還回路のQを高くする必要があるが、他方、超音波発
振が定常状態に入ってから、ホーン(10)の負荷変動
に対して安定な振動を維持するには、帰還回路のQは低
い方が良い。帰還信号Qの調整回路(20)は、この帰
還回路のQを自動調整することによって、振動の過渡状
態と定常状態とを安定化させる役割をするものである。
【0020】一方、超音波変換器(5)とホーン(1
0)とから成る機械振動系は、主共振周波数以外にいく
つかのスプリアス周波数を持っていることが多く、この
スプリアス周波数は、超音波メスとしての不安定要素と
なる場合が多い。本発明では、このスプリアス周波数を
除去する目的で、帰還信号フィルター回路(21)を採
用し、超音波メスとしての安定化を可能ならしめてい
る。
【0021】次に、本発明の超音波メスのハンドピース
部の1実施例について、図2及び図4に基づき詳述す
る。図4は、本発明による超音波メスのハンドピース部
の全体図である。
【0022】図2に示すように超音波変換器(5)とホ
ーン(10)を接続一体化したハンドピース部は、握り
部(42)と保護管(43)を接続管(46)でネジ等
により機械的に接続してなるハウジング内に収納され、
その後端部にはコネクター(41)を介して、超音波発
振器の整合部(3)に接続されたケーブル(40)が接
続されている。そして、ハンドピース部の側部に沿っ
て、ホーン(10)先端部の手術部位に生理食塩水等を
供給するイリゲーションパイプ(44)を設けると共
に、ホーン(10)内に設けられた、手術部位にて発生
する血液、洗浄用の生理食塩水、破砕された細胞片等の
液状物質を吸引除去するための吸引孔(34)の後端側
は、ホーン(10)の後方側部に開口し、さらに超音波
変換器あるいは握り部(42)の側部に沿って設けられ
た吸引パイプ(45)に接続されている。
【0023】吸引孔(34)は、保護管(43)の外側
に適宜の方法で接続したパイプジョイント(47)を介
して、吸引パイプ(45)に接続される。吸引パイプ
(45)の後端には、吸引ニップル(48)を、ロウ付
け或いはアルゴン溶接等適切な方法で接続する。この吸
引ニップル(48)には、図示していないが真空ポンプ
等の吸引装置に、これも図示していないがガラスビン等
のトラップを介して接続する、塩化ビニール樹脂、シリ
コーン樹脂等の吸引陰圧に耐え得る材質、形状のフレキ
シブルなチューブを接続する。
【0024】イリゲーションパイプ(44)は、生理食
塩水等の洗浄液を手術部位に供給するためのものである
が、ホーン(10)の先端部近辺に開口端を設け且つホ
ーン(10)に接触させないで近接するよう配置するの
が望ましい。ホーン(10)に接触すると、このホーン
(10)が超音波振動している故、イリゲーションパイ
プ(44)が破損する恐れがあるし、また、ホーン(1
0)から余り離しすぎると、脳外科等のマイクロサージ
ェリーの場合等では、このイリゲーションパイプ(4
4)が邪魔になる場合がある。イリゲーションパイプ
(44)は、パイプジョイント(47)に適宜の方法で
固定または接続し、ホーン(10)との接触を防止し、
或いはホーン(10)から離れすぎるのを防止する。イ
リゲーションパイプ(44)の後端には、イリゲーショ
ンニップル(49)をロウ付け或いはアルゴン溶接等適
切な方法で接続する。このイリゲーションニップル(4
9)には、図示していないがペリスターポンプ等のロー
ラー型ポンプにより、これも図示していないが生理食塩
水等の洗浄水を供給する塩化ビニール樹脂、シリコーン
樹脂等のローラー型ポンプのしごきに耐え得る材質、形
状で、且つ医学的に安全であるフレキシブルなチューブ
を接続する。尚、吸引パイプ(45)及びイリゲーショ
ンパイプ(44)は、パイプ止メ具(50)により握り
部(42)に固定する。
【0025】握り部(42)、接続管(46)、保護管
(43)からなるハウジングの材質としては、ハンドピ
ース全体の重量を下げ、術者の取り扱いを容易且つ楽に
するために、アルミニウムやジュラルミン等の軽くて腐
蝕に対して強い金属、或いは、フェノール樹脂、ABS
樹脂等の強度の高い合成樹脂等で構成するのが望まし
い。また、超音波メス部となるホーン(10)には、超
々ジュラルミン、チタン合金等、高周波の機械振動の伝
達性が良く且つ破壊に対して強い材質を用いる。
【0026】また、吸引パイプ(45)、イリゲーショ
ンパイプ(44)、吸引ニップル(48)、イリゲーシ
ョンニップル(49)、パイプジョイント(47)及び
パイプ止メ具(50)の材質は、ステンレススチール等
の耐腐蝕性且つ耐溶剤性の優れたものが望ましい。
【0027】更に、本発明による超音波メスの超音波変
換器の他の実施例について、図4及び図5に基づき説明
する。前述の通り、本発明による超音波メスの超音波変
換器の振動子は、電歪型振動子を用いているので振動子
の電気ロスが少く、その結果振動子部の発熱を少くでき
るが、更に望むらくは、振動子部で発生する熱を除去し
得れば、振動子の耐久性が遙かに向上することは明らか
である。
【0028】そこで図5に示す如く、ホーン(10)内
に設けた吸引孔(34)の後端側は、中空型の電歪型振
動子(52)を用いた超音波変換器(5′)の軸全長に
亘って貫通して設けた吸引孔(55)に接続し、手術部
位に供給された生理食塩水等の洗浄水を、吸引孔(3
4)から吸引し、吸引孔(55)内を通過させることに
より、中空型電歪型振動子(52)を冷却することがで
きる。ここで、洗浄水を供給するためのイリゲーション
パイプは、図4の実施例と同じ方法でセットしたもので
よく、また、超音波変換器(5′)とホーン(10)と
を接続するためのイモネジ(53)も中空型とし、吸引
孔(34)及び(55)との気密化は、図示していない
がO−リング、テフロン製シールテープ等適切なるシー
ル方法で気密化をはかればよい。また図5では、吸引孔
をハンドピースの全長に亘って設けてあるが、裏打板
(54)上であれば超音波変換器(5′)の軸と直角方
向に吸引孔の取り出し口を設けてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明による超音波
手術装置は、血管、神経等を傷つけることなく、周囲の
生体組織を破砕、切断することが出来ると共に、ホーン
先端部でより大きな振幅とパワーが得られ、広範囲の分
野で十分な組織破砕能力を発揮でき、スムーズ且つ安全
に施術を行なうことができるので、外科手術具として極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波メスの基本的ブロック図で
ある。
【図2】本発明の一実施例となる超音波メスのハンドピ
ース部の構造、及び振動特性を示す図である。
【図3】図1に示した基本的ブロック図の詳細図であ
る。
【図4】本発明による超音波メスのハンドピース部の一
例を示す概要図である。
【図5】本発明による超音波メスのハンドピース部の他
の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 電源部 2 増幅部 3 整合部 4 帰還部 5、5′ 超音波変換器 8 整流回路 10 ホーン 11 電力増幅回路 15 整合回路 20 帰還信号Q調整回路 21 帰還信号フィルター回路 30、54 裏打板 31、52 電歪型振動子 32 前面板 34、55 吸引孔 44 イリゲーションパイプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源部、増幅部、整合部、および帰還部
    から基本的に構成される超音波発振器、および電歪型振
    動子の前後に金属製の前面板と裏打板とを配してボルト
    で圧締接続し、前記超音波発振器の超音波信号を機械的
    振動に変換する超音波変換器と、先端部で開口した吸引
    孔を内包し、前記超音波変換器の前面板に接続され超音
    波の機械的振動を増幅伝達すると共に、該超音波振動を
    その先端部で生体組織に印加する超音波ホーンとで構成
    されるハンドピース部からなる超音波手術装置であっ
    て、 前記超音波発振器を構成する各部の回路が、 電源部は、交流電源(6)より供給された交流電圧を直
    流に変換するための、整流回路(8)の前段に突入電流
    緩和回路(7)、後段に平滑回路(9)を接続してな
    り、 増幅部は、平滑回路(9)に電力増幅回路(11)を接
    続し、電力増幅回路11)には振幅調整回路(14)
    及び起動衝撃緩和回路を各々接続すると共に、電力増幅
    回路(11)を出た電気信号をスパイク波除去回路(1
    3)に入力するように接続してなり、 整合部は、スパイク波除去回路(13)に続いて、整合
    回路(15)、振幅レベル設定回路(16)及び帰還信
    号検出回路(17)の順で接続してなり、 帰還部は、帰還信号検出回路(17)から、帰還信号Q
    調整回路(20)及び帰還信号フィルター回路(21)
    を経て、電力増幅回路(11)に帰還入力させるように
    接続してなる ことを特徴とする超音波手術装置。
  2. 【請求項2】 超音波ホーンの内部に設けられた吸引孔
    の後端側は、該超音波ホーンの後方側部に開口しハンド
    ピース部の側部に沿って設けられた吸引パイプに接続さ
    れていると共に、超音波ホーンに近接する位置にイリゲ
    ーションパイプを設置し、その後端側は前記吸引パイプ
    に平行して配設したことを特徴とする、請求項1記載の
    超音波手術装置。
  3. 【請求項3】 超音波変換器の電歪型振動子が中空型で
    あって、超音波ホーンの内部に設けられた吸引孔が、超
    音波変換器の内部を貫通してその後端部に開口している
    ことを特徴とする、請求項1記載の超音波手術装置。
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