JPH07110228B2 - 豚伝染性胃腸炎弱毒ウイルス、その作出法およびその用途 - Google Patents

豚伝染性胃腸炎弱毒ウイルス、その作出法およびその用途

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JPH07110228B2
JPH07110228B2 JP32593287A JP32593287A JPH07110228B2 JP H07110228 B2 JPH07110228 B2 JP H07110228B2 JP 32593287 A JP32593287 A JP 32593287A JP 32593287 A JP32593287 A JP 32593287A JP H07110228 B2 JPH07110228 B2 JP H07110228B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は新生仔豚の豚伝染性胃腸炎(TGE)を効果的に
防御する弱毒ウイルス及びその作出法ならびにこのウイ
ルスの用途すなわちワクチンに関するものである。
〔発明の背景〕
TGEは、哺乳豚から成豚に至るすべての月令の豚に感染
し、水様下痢、脱水、嘔吐を特徴とする胃腸炎をおこ
し、急激な体重減少、発育停止、母豚の泌乳停止を招来
し、また哺乳豚では日令の若い程死亡率が高く、生後7
日令以内では殆んどの豚が死亡し養豚業に甚大な被害を
与えている。しかしながら、TGE予防ワクチン開発の試
みは、TGEがその特殊な感染態様、すなわち腸管局所に
於る病原性ウイルスの増殖、によって惹起される疾患で
あるゆえに容易なものではない。換言すれば、TGE予防
には血中中和抗体と、分泌性免疫グロブリンA(IgA)
の両者が関与することか示唆されており、培養細胞馴化
弱毒ウイルスによる乳汁免疫における哺乳豚の感染防御
不成立の理由のひとつとして、接種された馴化弱毒ウイ
ルスが母豚の腸管局所に到達しえないことが考えられて
いる(Annales de Recherches Veterinaires15,359−36
4,1984)。馴化弱毒ウイルスが腸管局所に到達しえない
最も大きな可能性は、これら弱毒ウイルスが、本来の病
原性ウイルスが保有しているトリプシン等消化酵素に対
する耐性および酸耐性を、弱毒化のための累代継代中に
失うことである。
〔発明の概要〕
本発明は、病原性を除去した安全なTGE弱毒ウイルス
が、有効なTGEワクチンウイルスであるために必要と考
えられる腸管局所における増殖能を欠落しないように鋭
意工夫されたTGE弱毒ウイルスとその作出法に関するも
のである。
要 旨 すなわち、本発明によるTGE弱毒ウイルスは、経鼻と経
口、あるいは経鼻、あるいは経口による子豚への投与
後、腸管に於て該子豚に下痢を発症させずに増殖可能
な、蛋白分解酵素および(または)酸に耐性なもの、で
ある。
また、本発明によるTGE弱毒ウイルスの作出法は、病原
性TGEウイルスを多継代による弱毒化後、変異原処理し
て、続いて蛋白分解酵素および(または)酸耐性株を選
別すること、からなるものである。
さらにまた、本発明によるTGE予防用ワクチンは、経鼻
と経口、あるいは経鼻、あるいは経口による子豚への投
与後、腸管に於て該子豚は下痢を発症させずに増殖可能
な、蛋白分解酵素および(または)酸に耐性なTGE弱毒
ウイルスを含んでなる、ものである。
効 果 本発明によるTGE弱毒ウイルスは弱毒化を病原性ウイル
スの累代継代によって行って得たものであることがふつ
うであるところ、従来はそのような培養細胞馴化弱毒ウ
イルスには腸管増殖性が認められず、従って効果的な感
染防御が成立しなかったことからすれば、本発明による
TGE弱毒ウイルスがTGE予防効果を発現(血中中和抗体の
検出と腸管増殖性の獲得)したということは思いがけな
かったことといえよう。
そして、本発明によるTGE弱毒ウイルスはその弱毒化過
程を累代継代によって行なうことがふつうである。とこ
ろが、その場合に、蛋白分解酵素および(または)酸耐
性株を選別するに当って変異原処理(たとえばUV照射)
をすると耐性株の選別効率が向上する。変異原処理によ
るこの効果も思いがけなかったことといえよう。
〔発明の具体的説明〕
1. 腸管増殖性TGE弱毒ウイルス 本発明によるTGE弱毒ウイルスは、経鼻と経口、あるい
は経鼻、あるいは経口による子豚への投与後、腸管に於
て該子豚に下痢を発症させずに増殖可能な、蛋白分解酵
素および(または)酸の少なくとも一つに耐性のもので
ある。
この場合の蛋白分解酵素としては、トリプシン、α−キ
モトリプシン、ペプシン、その他がある。これらは混合
物であってもよい。また、これらの蛋白分解酵素は、単
独であれ混合物であれ、それぞれは実質的に純粋なもの
であることが好ましいが、他の胃乃至腸由来の蛋白分解
酵素と混合した状態のものであってもよい。
本発明によるTGE弱毒ウイルスは、酸に耐性のものであ
ることが好ましい。その場合の酸としては、各種のもの
がありうるが、塩酸が最も代表的である。
本発明によるTGE弱毒ウイルスが蛋白分解酵素および
(または)酸の少なくとも一つに耐性であるということ
は、豚の胃または腸管内で遭遇する温度(たとえば39.6
℃まで)および蛋白分解酵素〔たとえばトリプシン(1:
250)の0.5重量%まで〕および(または)酸性度(たと
えばpH3〜pH7)の条件下で、実質的に破壊され難い(た
とえばトリプシン感受性株に比べて耐性株の破壊による
ウイルスが102以上少ない)ということである。
2. 腸管増殖性TGE弱毒ウイルスの作出 (1) 一般的説明 本発明によるTGE弱毒ウイルスの作出法は、基本的に
は、病原性TGEウイルスの豚培養細胞上での累代継代
(多継代)による弱毒化、得られた弱毒株の変異原処
理、および変異原処理した弱毒株の蛋白分解酵素および
(または)酸耐性株の選別、からなる。
すなわち、さらに具体的には、病原性ないし強毒性のTG
Eウイルス、たとえばTGEウイルスKA株、同TO株、その
他、を豚培養細胞、たとえば腎臓、睾丸、その他の臓器
の細胞、上での累代継代たとえば100〜180代程度の累代
継代を行なうと弱毒化される。この時点に於ては、生成
弱毒株の圧倒的多数が各種消化酵素感受性であり、また
酸感受性である。これに変異原処理、たとえば紫外線
(UV)処理、X線処理、ニトロソグアニジン処理、その
他、特にUV処理、を施す。UV処理は、公知の方法、たと
えばVirology17,511−519,1962およびVirology52,57−7
1,1973に記載の方法で行なうことができる。このような
変異原処理後、ふつうは直ちにプラーククローニングに
よりウイルスクローンを分離する。このクローンを各
々、一旦豚培養細胞上例えば豚腎株化細胞(CPK細
胞)、で増殖させて消化酵素および(又は)酸耐性株選
別工程に入る。この選別工程は、ウイルス液の消化酵素
および(又は)酸処理とこの処理の後、生存するウイル
スの豚培養細胞による回収増殖の二操作からなる。消化
酵素および(又は)酸処理には、種々の蛋白分解酵素、
例えばトリプシン、α−キモトリプシン、ペプシン又は
パンクレアチンのような各種酵素の混合物がもちいられ
る。酸処理には稀塩酸が好ましい。これらの酵素又は酸
処理は、たとえば、25℃〜38℃、好ましくは37℃で、10
分〜60分間行なう。処理後、直ちに氷冷し、さらに好ま
しくは仔牛血清をウイルス液と等量加えて反応を抑制す
る。この処理ウイルス液を、直ちに上記の豚培養細胞の
単層培養に接種し、残存ウイルスを回収増殖させる。残
存ウイルスの増殖が確認できたものについて、すなわち
細胞変性効果(CPE)が出現したものについて、CPEが十
分に広がってから、ウイルス液を採取し、好ましくは再
び上記の蛋白分解酵素および(又は)酸処理と、残存ウ
イルスの豚培養細胞を用いた回収増殖操作をくり返す。
この選別操作を少くとも12代くり返して、蛋白分解酵素
および(又は)酸耐性の、従って腸管粘膜上で増殖可能
と考えられる、弱毒TGEウイルスを得る。
(2) 好ましい具体例の説明 親株としては、例えば、野外より分離した強毒株、TGE
ウイルスKA株(Harada et.al.,Natl.Inst.Anim.Hlth.Qu
art.,,127−137,1967)を用いることができる。この
株は農林水産省生物資源研究所から分譲をうけることが
できる。
ウイルスの継代に好ましく使用される豚腎培養(SK)細
胞は、健康な豚の腎臓をトリプシンで消化したのち、仔
牛血清を10%に添加したイーグルMEM培地で培養して調
製することができる。このSK細胞にウイルス液を希釈せ
ずそのまゝ用いて接種し、37℃で累代継代を行なう。17
2代までSK細胞に累代継代して得たウイルス、すなわちK
A172株ウイルスを、感受性ある4頭の豚に経鼻と経口接
種した結果、表1に示したように接種豚を臨床的に下痢
などの症状は認められず、正常であり、KA172株は哺乳
豚に対して病原性を有しないまでに弱毒化したことが証
明された。弱毒化したKA172株を紫外線(UV)処理した
のち各継代ごとにウイルスをトリプシン処理してCPK培
養細胞に接種して、累代継代を行う。継代12代のウイル
スについてトリプシン感受性を調べれば、目的とするト
リプシン耐性弱毒のTGEウイルスが作出されるに至った
ことが判明する。
実施例1 SK細胞に累代継代して得られた弱毒KA172ウイルス(親
株弱毒KA172株)をUV処理したのち、トリプシン処理し
てCPK培養細胞に継代した。
UV処理はウイルス液をシャーレに薄く入れ、約400μw/c
m2の紫外線放射強度のもとで30秒間照射することによっ
て行ない、直ちにCPK培養細胞(豚腎株化細胞)を用い
てプラッククローニングを行なう。CPK培養細胞に0.25
%トリプシン溶液と0.2%EDTA(エチレンジアミン四酢
酸二ナトリウム二水塩)溶液の等量混合液を入れて細胞
を分散させて、細胞懸濁液を作る。次に、この細胞懸濁
液中に細胞を遠心分離によって沈殿させ、この沈殿した
細胞をとり出して、細胞増殖用培養液でCPK細胞浮遊液
を作る。ここで使用した細胞増殖用培養液は、イーグル
MEM培地に容量百分率で仔牛血清10%およびトリプトー
スフォスフェイトプロス10%を加え、さらにカナマイシ
ン100μg/mlおよびファンギソン1μg/ml(抗黴剤)を
混合したものである。前記CPK細胞浮遊液をシャーレに
分注し、37℃で2〜3日培養する。培養細胞の単層が完
全に形成されたシャーレより培養液を取り除き、UV照射
した前記のウイルス液を接種する。37℃のCO2ふ卵器内
に60分間おいてウイルスの吸着を行ったのちウイルス液
を吸引除去し、前記細胞増殖液(たゞし牛血清のみを5
%に減量したもの)にバクトアガーを1%の割合に加え
た寒天液を重層し、さらに37℃で2〜3日間置いて明瞭
にブラックが形成されたものを採取してプラッククロー
ニングを行なう。CPK培養細胞に増殖したクローニング
ウイルス液に5000μg/mlの割合にトリプシン(1:250)
を加え、37℃に60分間おいて処理したのち直ちに氷冷
し、仔牛血清をウイルス液と等量加えてトリプシンの作
用を抑制して、CPK培養細胞に接種する。このCPK培養細
胞は前記CPK細胞浮遊液を細胞培養びんに分注し、37℃
で2〜3日培養し、単層細胞が完全に形成されたもの
で、培養液を取り除いてウイルス液を接種する。37℃に
60分間おいてウイルスの吸着を行ったのちウイルス液を
吸引除去し、イーグルMEM培地を加えて37℃に培養す
る。CPEが確認されたのち(通常接種後2〜3日)、ウ
イルスを採取する。ウイルスの累代継代にはウイルス液
にトリプシンを500〜5000μg/mlの割合に加え、前記ト
リプシン処理と同様にしてCPK培養細胞に接種して、継
代を繰り返す。12代継代したウイルスを調べたところ、
トリプシン耐性弱毒の性状を有するTGEウイルス株が作
出された。
比較試験1 上記により得たトリプシン耐性弱毒株と親株弱毒KA172
株についてトリプシン感受性を比較した。その成績を下
記第1図に示した。トリプシン(1:250)5000μg/ml(3
7℃,60分)の処理で、KA172株は103の感染価の低下があ
って、トリプシン感受性であったが、トリプシン耐性弱
毒性は100.25程度の低下であって、トリプシン耐性であ
った。また、両者の生残率の差は102.75であった。
比較試験2 上記のトリプシン耐性株と親株弱毒KA172株について、
α−キモトリプシン、ペプシン(1:10000)およびパン
クレアチンに対する感受性を比較した。その結果は、下
記第2、3、4図で示すように、KA172株に比べてトリ
プシン耐性弱毒性は、例えば、α−キモトリプシンの10
00μg/ml(37℃,60分))で101.25、ペプシンではpH4.2
において、ペプシンの500μg/mlで102.25、パンクレア
チン(1:10000)の5000μg/mlで101.0といずれの場合も
高い生残率を示しており、トリプシン耐性弱毒株はKA17
2株より耐性であった。
比較試験3 上記のトリプシン耐性弱毒株と親株弱毒KA172株につい
て37℃で40分処理した時の酸感受性を比較した。その結
果は、第5図に示すように、KA172株はpH3.0とpH2.0
で、103.5の感染価の低下があったが、トリプシン耐性
弱毒株はpH3.0で100.5〜100.75程度の感染価の低下であ
り、pH2.0で103.5の感染価の低下がみられた。この結
果、KA172株はpH3.0以下の酸に感受性であり、これに比
べてトリプシン耐性弱毒性は、pH3.0に耐性、pH2.0には
感受性であり、トリプシン耐性弱毒株は酸に対してKA17
2株に比べより耐性であった。
比較試験4 上記のトリプシン耐性弱毒株と親株弱毒KA172株につい
て、豚胃調内容液に対する感受性を比較した。用いた胃
腸内容液は8000rpmで20分間遠心沈澱させた。その結
果、表3に示すように、KA172株に比べてトリプシン耐
性弱毒株は、胃、十二指腸、空腸の上部、中部、下部と
回腸の6つの内容液で37℃、60分間処理した時、これら
の内容液に対してより耐性の性状であった。
以上比較試験例1、2、3、4の成績から、トリプシン
耐性弱毒株は親株弱毒KA172株に比べて明らかにトリプ
シン耐性であり、またα−キモトリプシン、ペプシン、
パンクレアチンの消化酵素や酸あるいは胃腸内容液に対
してもより耐性の性状であり、親株弱毒TGEウイルスのK
A172株と区別できる性状を有することが証明された。
実施例2 次に、上記トリプシン耐性弱毒株の安全性と有効性を調
べるため、トリプシン耐性弱毒株からなるワクチンを感
受性ある7頭の豚に経鼻と経口接種して観察した。その
結果は、下記表1に示したように、トリプシン耐性弱毒
株ワクチンを接種したいずれの豚も下痢、嘔吐、食欲不
振などの臨床上の異常は全く認められず正常であり、す
なわちトリプシン耐性株は哺乳豚に対して病原性を示さ
ないまでに弱毒であって、トリプシン耐性弱毒株の安全
性が確認された。
また、トリプシン耐性弱毒株を感受性ある豚に接種し
て、ウイルスの体内分布を調べた。その結果は、下記表
2に示した。1日目殺の豚の鼻粘膜、気管、扁とう、空
腸上部からウイルスが回収され、消化管での増殖も空腸
上部のみではあったが確認された。3日目と5日目には
肺のみからウイルスが分離された。試験した他の臓器、
消化管、リンパ節からウイルスは回収されなかった。こ
れらの試験成績から、トリプシン耐性弱毒株のウイルス
の体内分布域は狭く、弱毒が裏付けられると共にワクチ
ンウイルスとして重要な腸管局所での増殖が確認され
た。
また、上記トリプシン耐性弱毒株を接種した豚につい
て、TGEウイルスTo−163株(To−163株は、農林水産省
家畜衛生試験場から分譲された。TGEウイルスの中和試
験その他の試験の標準ウイルスとして一般に広く用いら
れているTGEウイルス弱毒株である。)に対する中和抗
体価を調べ、中和抗体の産生が確認された。その結果は
表1の中に示したように、KA172接種豚は128培〜256
倍、トリプシン耐性弱毒株接種豚は256倍〜1024倍の中
和抗体価であり、トリプシン耐性弱毒株はKA172株と同
等以上に接種豚の抗体応答がよいことが証明された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、弱毒株のトリプシン耐性を示す説明図であ
る。 第2図は、弱毒株のα−キモトリプシン耐性を示す説明
図である。 第3図は、弱毒株のペプシン耐性を示す説明図である。 第4図は、弱毒株のパンクレアチン耐性を示す説明図で
ある。 第5図(a,b)は、弱毒株の酸耐性を示す説明図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 深見 直 千葉県市川市若宮2―11―11 全農中山寮 (72)発明者 峯苫 稔三 茨城県北相馬郡利根町布川454―180

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多継代により弱毒化した豚伝染性胃腸炎
    (TGE)ウイルスのKA株またはTO株に由来するウイルス
    を親株とする弱毒化ウイルスであって、経鼻と経口、あ
    るいは経鼻、あるいは経口による子豚への投与後、腸管
    に於いて該子豚に下痢を発症させずに増殖可能であり、
    蛋白分解酵素および(または)酸の少なくとも一つに耐
    性な性質を指標として選別されたTGE弱毒ウイルス。
  2. 【請求項2】蛋白分解酵素がトリプシンである、特許請
    求の範囲第1項記載のTGE弱毒ウイルス。
  3. 【請求項3】蛋白分解酵素がα−キモトリプシンであ
    る、特許請求の範囲第1項記載のTGE弱毒ウイルス。
  4. 【請求項4】蛋白分解酵素がペプシンである、特許請求
    の範囲第1項記載のTGE弱毒ウイルス。
  5. 【請求項5】該TGEウイルスがTEG・KA株に由来するウイ
    ルスである、特許請求の範囲第1項記載のTGE弱毒ウイ
    ルス。
  6. 【請求項6】経鼻と経口、あるいは経鼻、あるいは経口
    による子豚への投与後、腸管に於いて該子豚に下痢を発
    症させずに増殖可能な、蛋白分解酵素および(または)
    酸の少なくとも一つに耐性な豚伝染性胃腸炎(TGE)弱
    毒ウイルスの作出法であって、病原性TGEウイルスのKA
    株またはTO株に由来するウイルスを多継代による弱毒化
    後、変異原処理して、続いて蛋白分解酵素および(また
    は)酸の少なくとも一つに耐性の株を選別することを特
    徴とする、TGE弱毒ウイルスの作出法。
  7. 【請求項7】該TGEウイルスがTGE・KA株に由来するウイ
    ルスである、特許請求の範囲第6項記載の作出法。
  8. 【請求項8】弱毒化が豚の培養細胞に累代継代すること
    によって行われる、特許請求の範囲第6項記載の作出
    法。
  9. 【請求項9】該変異原処理が紫外線照射である、特許請
    求の範囲第6項記載の作出法。
  10. 【請求項10】蛋白分解酵素耐性株の選別を、ウイルス
    の累代継代毎のトリプシン処理によって行う、特許請求
    の範囲第6項記載の作出法。
  11. 【請求項11】多継代により弱毒化した豚伝染性胃腸炎
    (TGE)ウイルスのKA株またはTO株に由来するウイルス
    を親株とする弱毒化ウイルスであって、経鼻と経口、あ
    るいは経鼻、あるいは経口による子豚への投与後、腸管
    に於いて該子豚に下痢を発症させずに増殖可能でかつ蛋
    白分解酵素および(または)酸の少なくとも一つに耐性
    な性質を指標として選別されたTGE弱毒ウイルス、を含
    んでなる子豚用の豚伝染性胃腸炎(TGE)予防用ワクチ
    ン。
  12. 【請求項12】該TGEウイルスがTGE・KA株に由来するウ
    イルスである、特許請求の範囲第11項記載の予防用ワク
    チン。
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