JPH07109539A - Fe−Ni−Cr基超耐熱合金、エンジンバルブおよび排ガス触媒用ニットメッシュ - Google Patents

Fe−Ni−Cr基超耐熱合金、エンジンバルブおよび排ガス触媒用ニットメッシュ

Info

Publication number
JPH07109539A
JPH07109539A JP5621994A JP5621994A JPH07109539A JP H07109539 A JPH07109539 A JP H07109539A JP 5621994 A JP5621994 A JP 5621994A JP 5621994 A JP5621994 A JP 5621994A JP H07109539 A JPH07109539 A JP H07109539A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
resistant alloy
super heat
weight
alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5621994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3058794B2 (ja
Inventor
Koji Sato
光司 佐藤
Takehiro Oono
丈博 大野
Katsuaki Sato
克明 佐藤
Tsutomu Saka
勉 坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Proterial Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd, Hitachi Metals Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP6056219A priority Critical patent/JP3058794B2/ja
Priority to DE1994606511 priority patent/DE69406511T2/de
Priority to EP94112923A priority patent/EP0639654B1/en
Publication of JPH07109539A publication Critical patent/JPH07109539A/ja
Priority to US08/623,026 priority patent/US5660938A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3058794B2 publication Critical patent/JP3058794B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C30/00Alloys containing less than 50% by weight of each constituent

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンバルブや排ガス触媒用ニットメッシ
ュ材などに適した、長時間加熱後の高温強度と常温延性
に優れ、かつ十分な耐酸化性を有する省資源のFe-Ni
基超耐熱合金を提供する。 【構成】 重量%でC0.15%以下,Si1.0%以
下,Mn3.0%以下,Ni30〜49%,Cr10〜
18%,Al1.6〜3.0%を含み、IVa賊とVa
族から選ばれる1種または2種以上の元素を合計で1.
5〜8.0%含有し、残部は不純物を除き本質的にFe
からなることを特徴とするFe−Ni−Cr基超耐熱合
金であり、必要に応じて特定範囲内でMo,W,Co,B,M
g,Ca,Y,REMを添加することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温強度に優れた安価な
Fe−Ni−Cr基超耐熱合金と、この合金を用いて製
造される自動車用エンジンバルブおよび自動車用排ガス
触媒用ニットメッシュに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球的規模の環境汚染問題に対
し、従来にもまして、省エネルギー化、排気ガスの清浄
化が求められているとともに一方では、部品の省資源化
が望まれている。このような目的に対し、自動車等の内
燃機関においてもっとも高温で高い応力下に曝されるエ
ンジンバルブ材や排気ガスメッシュ材などの高品質部材
の省資源化が強く待ち望まれている。
【0003】従来、ガソリンエンジンやディーゼルエン
ジンの排気バルブ用材料としては、高Mn系のオーステ
ナイト鋼であるSUH35(Fe−8.5Mn−21C
r−4Ni−0.5C−0.4N)が広く使用されてき
たが、一部使用温度の高温化に伴ってNi基超耐熱合金
であるNCF751(Ni−15.5Cr−1Nb−
2.3Ti−1.2Al−7Fe)が用いられるように
なってきた。しかし、NCF751はNiを約70%も
含むためにSUH35に比べて非常に高価である。そこ
で、NCF751よりも省資源で、かつできるだけNC
F751に近い高温強度と長時間加熱後の組織安定性を
有する合金開発が行なわれてきた。その結果、例えば特
公平1−12827号、特開昭62−214149号、
特開昭58−189359号、特開昭63−21363
1号、特開昭61−238942号、特公昭62−50
542号、特公平4−11613号、特開昭60−21
1028号等多くの提案がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年の自動車エンジン
用ガソリン燃料は、排ガスの清浄化要求に対して、無鉛
化対策が進められるようになり、無鉛ガソリン専用エン
ジンが主流となりつつある。自動車エンジンバルブや排
ガス触媒用ニットメッシュ材のようにエンジン部品のな
かでも特に高温で使用される部材にとっては、無鉛化は
腐食環境の改善につながり、NCF751と同レベルの
耐酸化性さえ有すればよく、従来問題とされていた酸化
鉛に対する耐食性は、考慮せずともよくなった。一方
で、自動車の保証期間の延長に伴って、耐久性に関して
は性能改善が要求されるようになり、高温長時間使用後
の材料の強度低下ならびに脆化が極力少ない合金が要求
されるようになってきた。
【0005】NCF751の省資源材のうち、特開昭6
3−213631号、特公平4−11613号および特
開昭60−211028号で提案される合金は、NCF
751に近い高温強度と長時間組織安定性が得られる
が、Ni含有量が50%を超えるために、NCF751
よりも十分に省資源化と低価格化が計れていない。ま
た、特公平1−12827号、特開昭62−21414
9号、および特開昭58−189359号で提案される
合金は、Cr含有量が高いために耐酸化性・耐食性には
優れるがCrに富んだσ相やα’相等の常温の延性を劣
化させる異相が析出する。一方、特開昭61−2389
42号および特公昭62−50542号で提案される合
金は、低Ni、低Alの合金組成のため、長時間加熱時
に析出強化相であるγ’(ガンマプライム)相の粗大化
や、γ’相からη(イータ)相への変態が生じて長時間
加熱後の高温強度の低下量が大きくなる。
【0006】本発明の目的は、これら上記の従来合金が
達成し得なかった長時間加熱後の高温強度と常温延性に
優れ、併せて十分な耐酸化性を有する省資源のFe−N
i−Cr基超耐熱合金を提供すること、さらにはこの合
金を用いて製造されるエンジンバルブおよび排ガス触媒
用ニットメッシュを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような材料劣化を予
測する手段として、本研究では800℃にて400時間
加熱した試料を作製し、800℃での引張強度ならびに
回転曲げ疲労強度を測定することにより、合金の長時間
加熱後の高温強度を測定した。一方でこの試料の常温(2
0℃)Uノッチシャルピー衝撃試験を実施し、その衝撃値
から材料の靭性を評価した。さらに耐酸化性について
は、850℃にて400時間加熱後の重量変化を測定し
た。
【0008】これらの評価結果から、以下に示す3つの
手法を用いることにより、省資源のために50%を超え
ないNi量で、かつ目的を満足する合金を新規に発明す
るに至った。 (1) Ni3(Al,IVa,Va)からなるγ’相において、原子%
で表される1.8[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[T
a])の量を高めることにより、γ’相を安定化させた
(これは、Al量単独の増加にもつながる)。この考え
に基づき、Al量を重量%で1.6〜3.0%とし、さ
らに原子%で表される[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+
[Nb]+[Ta])量比を0.45〜0.75の範囲とすること
で、従来のFe-Ni-Cr基合金で問題となっていた長時間加
熱時のγ’相からη相やδ相への変態による高温強度の
低下を防ぐことができた。また、このAl量の増量は、
高温加熱時にAl2O3の生成量を増し、(3)のCr量の低下
による耐酸化性の低下を補完する働きももつ。50%を
下回るNi量と20%以下のCr量を含有するFe-Ni-Cr
基超耐熱合金において、このような高Alと高1.8[Al]/
([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])量を有する従来
合金はなく、まったく新規の発明である。
【0009】(2) マトリックスのNi量低下による高温
強度の低下をγ’相の増量で補う。これらは従来合金と
一部重複するIVa族およびVa族の添加量に加え、さ
らに高いAl量を添加することで達成された。さらに詳細
には、目的とする強度を得るためのγ’量は原子%で表
される([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])の量と相
関があり、この値を従来の鍛造合金よりも高い6.5〜
10.0の範囲に管理することで、短時間高温強度の向
上が可能になった(この量の4倍が計算γ’量とな
る)。このように高い計算γ’量がエンジンバルブ用な
どの鍛造合金で、実用化されたことはなく、この点も全
く新規の発明である。Ni量が50%以上のNi基超耐
熱合金の場合、γ’相が高温まで安定となりこのレベル
のγ’量では熱間加工が困難となる。また、(1)で示し
た[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])量が低い
合金の場合も,IVa族およびVa族の固溶強化とγ’
相の格子ひずみ量の増加によって、熱間加工が困難とな
る。よって、このような高い計算γ’量はNi量が50
%を超えず、かつ(1)で示した[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[H
f]+[V]+[Nb]+[Ta])量が高い場合のみ加工できることを
見出した。
【0010】(3) 長時間加熱後にもσ相やα’相などの
Crに富んだ脆化相が析出しないようマトリックスのC
r量を耐酸化性を劣化させない最小限の添加に留める。
さらに、Crと同族の元素であるMoとWの添加量につ
いても必要に応じて、重量%を原子%に換算した場合の
総和で定めた。上記(1),(2)とこのCr量の最適化もま
ったく新規の組み合わせであり、これらを同時に実施す
ることにより目的とする長時間加熱後の強度と延性を兼
備する合金を得ることができた。
【0011】すなわち、本発明は重量%でC0.15%
以下,Si1.0%以下,Mn3.0%以下,Ni30
〜49%,Cr10〜18%,Al1.6〜3.0%を
含み、IVa族とVa族から選ばれる1種または2種以
上の元素を合計で1.5〜8.0%含有し、残部は不純
物を除き本質的にFeからなるFe−Ni−Cr基超耐
熱合金を基本組成とし、必要に応じてMo3%以下とW
3%以下の1種または2種を含有できる。
【0012】より好適な範囲は、C0.08%以下,S
i0.5%以下,Mn1.0%以下,Ni30〜49
%,Cr13〜18%,Al1.6〜3.0%,Ti
1.5〜3.0%,Nb0.3〜2.5%を含み、残部
は不純物を除き本質的にFeからなるFe−Ni−Cr
基超耐熱合金であり。これも必要に応じてMo3%以下
とW3%以下の1種または2種を含有できるが、Moを
単独で3%以下含有させるのがより好ましい。さらに望
ましい範囲は、重量%でC0.08%以下,Si0.2
%以下,Mn0.5%以下,Ni30〜45%,Cr1
3.5〜16%,Mo0.1〜1.0%,Al1.8〜
2.4%,Ti2.0〜3.0%,Nb0.5〜1.5
%である。これらの合金は、必要に応じて重量%で5%
以下のCoを、Ni+Co≦49の範囲で含むことがで
きる。
【0013】また上記の合金は、原子%で、Alを必須
添加とし、IVa族およびVa族から選ばれる1種また
は2種以上の元素が,以下の関係式を満たす範囲で添加
するのがよい。 6.5≦[Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta]≦10.0 0.45≦[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])≦0.
75 より好適な関係式を満たす範囲は、 6.5≦[Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta]≦8.5 0.50≦[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])≦0.
60 である。
【0014】また、上述の合金は、原子%でCrを必須
添加とし,さらにMoおよびWの1種または2種が、1
3≦[Cr]+[Mo]+[W]≦18の範囲で含むこ
とが望ましい。これらの合金は、必要に応じて0.01
5%以下のB、0.02%以下のMgと0.02%以下
のCaの1種または2種、さらに、0.1%以下のYと
0.1%以下の希土類元素(以下REMという)の1種
または2種を適宜含むことができる。これらの組成を有
する合金の一部は、800℃にて400時間加熱後のU
ノッチシャルピー衝撃値が0.5MJ/m2以上であること
を特徴とする。さらに,800℃にて400時間加熱後
の800℃−294MPaにおける回転曲げ疲労試験の
破断回数が0.5×106回以上であることを特徴とす
る。また、これらのFe−Ni−Cr基超耐熱合金を用
いて製造される自動車用エンジンバルブと自動車用排ガ
ス触媒用ニットメッシュは、従来にない優れた特性を有
する。
【0015】
【作用】本発明において、CはTiやNbと結びついて
MC炭化物を形成し、結晶粒の粗大化防止やクリープ破
断延性の改善に役立つため、少量添加する必要がある。
しかし、0.15%を超える過度の添加は、長時間加熱
時にMC炭化物からM236炭化物への分解反応が多量
に生じて、常温における粒界の延性を低下させる。よっ
て、Cは0.15%以下の添加とする。好適なCの範囲
は、0.08%以下である。
【0016】SiとMnは本発明合金において脱酸元素
として添加されるが、いずれも過度の添加は高温強度の
低下を招くため、Siは1.0%以下,Mnは3.0%
以下にそれぞれ限定する。好適には、Siは0.5%以
下,Mnは1.0%以下である。さらに望ましくは、S
iは0.2%以下、Mnは0.5%以下である。
【0017】Niは、基地のオーステナイト相を安定化
するとともに高温強度も高める。さらに、γ’相の構成
元素として、必須の添加元素である。Niが30%を下
回るとγ’相の析出が不十分となり、高温強度が低下す
る。一方、Ni量が49%を超えるとNCF751の省
資源材として価格上のメリットがなくなるため、Ni量
は30〜49%の範囲に限定する。より望ましいNiの
範囲は、30〜45%である。
【0018】Crは合金に耐酸化性を付与するのに不可
欠の元素であり、自動車用等の耐熱部品としての耐酸化
性を保証するために最低10%は必要であるが、18%
を超えると組織が不安定となり、Crに富んだα’相ま
たはσ相などの有害脆化相を生成し、クリープ破断強度
と常温延性の低下を招くので、Crは10〜18%とす
る。好適なCr量は13〜18%で、より望ましいCr
量は13.5〜16%である。
【0019】Alは前述のごとく安定なガンマプライム
相を析出させて所望の高温強度を得るために本発明にお
いて不可欠な元素であり、最低1.6%を必要とする
が、3.0%を越えると熱間加工性が劣化するので、
1.6〜3.0%に限定する。また、この高いAl量
は、高温加熱時にAl2O3の生成量を増し耐酸化性の向上
にも寄与する。より望ましいAl量は1.8〜2.4%
である。50%を下回るNi量と20%以下のCr量を
含有するFe-Ni基超耐熱合金の範疇にあって、このよう
にAlの添加量の高い合金は、これまでまったく存在せ
ず、この点が本発明のもっとも特徴とするところの1つ
である。
【0020】IVa族、Va族の元素は本発明合金にお
いて、AlとともにNiと結びついてガンマプライム相
を析出させ高温強度を高める作用があり、1種または2
種以上を合計で1.5%以上添加する必要がある。しか
し、これらの元素が合計で8.0%を越えると高温長時
間加熱時にガンマプライム相が不安定となってη相やδ
相等のγ相と非整合の金属間加工物を生成しやすくな
り、また熱間加工性も害するようになる。よってIVa
族、Va族の元素は、1種または2種以上を合計で1.
5〜8.0%の添加とする。より望ましい範囲は、3.
0〜5.0%である。
【0021】なお、IVa族の元素においては、Tiの
添加がもっとも好ましく、好適なTiの添加量は、1.
5〜3.0%の範囲である。より望ましいTiの範囲は
2.0〜3.0%である。また、ZrとHfは、γ相へ
の固溶度がTiよりも低く、Tiほど多量に添加できな
い。反面、一部が結晶粒界に偏析して、高温域での粒界
強度を高める作用ももつ。また、Va族の元素において
は、Nbの添加がもっとも好ましく、好適なNbの添加
量は、0.3〜2.5%の範囲である。より望ましいN
bの範囲は、0.5〜1.5%である。一方、Vの場合
は、Nbよりも固溶強化作用が弱く、また、耐酸化性も
低下させるので、過度の添加は好ましくない。また、T
aの場合は、Nb以上にγ’相を固溶強化するが、希少
資源で価格が大幅に上昇することもあり、多量に添加す
るには至らない。
【0022】MoとWはCrと同じVIa族の元素で、
ともにオーステナイト基地を固溶強化し、高温疲労強度
と高温クリープ破断強度を高める効果をもつ。そのため
に必要に応じてMoとWの1種または2種をそれぞれ3
%以下の範囲で添加できる。しかし、合金価格と比重の
点ではMoの方が望ましく、その場合のより望ましいM
o量は0.1〜1.0%である。また、α’相やσ相の
析出にはCr量とあわせこれら3元素の原子%における
総和が効いてくるため、Crと同族の元素であるMoと
Wの添加量についても必要に応じて、重量%を原子%に
換算した場合の総和を一定値に保つことが望ましい。よ
って原子%で表される[Cr]+[Mo]+[W]量
は,13〜18とすることが望ましい。さらに望ましい
範囲は、15.0〜17.5の範囲である。Coはオー
ステナイト基地に固溶して、熱間加工域では、γ’相の
固溶を促進させ加工性を改善する一方、実用温度域で
は、γ’相の析出量を増加させ、高温強度を高める。そ
のために、Coは必要に応じて、Ni量と置換する形
で、Ni+Co≦49の範囲で添加することができる
が、CoはNiに比べて高価な元素であるため、上限は
5.0%とするのが良い。
【0023】本発明の目的の達成のためにはAlとIV
a族元素およびVa族元素はそれぞれ単独に上述の成分
範囲を満足する必要があるだけでなく、ガンマプライム
構成元素として、それぞれの元素の総和ならびにAlの
比率を適正範囲とすることも重要である。前述のとお
り、Ni3(Al,IVa,Va)からなるγ’相において、原子%で
表される[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])の
量を高めることで、γ’相を安定化することができる。
この[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])比が
0.45に満たないと、長時間加熱時にγ’相からη相
やδ相への変態による高温強度の低下が生じやすくな
る。一方、この量比が0.75を超えるとγ’相が十分
に固溶強化されず、常温強度が低下する。よって、[Al]
/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])比は0.45〜
0.75の範囲が望ましい。より望ましくは0.50〜
0.60の範囲である。
【0024】さらに、マトリックスのNi量低下による
高温強度の低下をγ’相の増量で補うために、原子%で
表される([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])量につ
いても適性範囲に制御するのが良い。この値が、6.5
を下回ると、Ni量が50%を越える従来のFe-Ni-Cr基
超耐熱合金の強度に及ばないようになり、逆に10を超
えるとエンジンバルブ用等の熱間加工が困難となる。よ
って、原子%で表される([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[N
b]+[Ta])量は、従来の鍛造合金よりも高い6.5〜1
0.0の範囲に管理することで、短時間高温強度の向上
が可能となる。より好適な範囲は、7.0〜8.5であ
る。このように高い計算γ’量がエンジンバルブ用など
の鍛造合金で、実用化されたことはなく、この点も全く
新規の発明である。Ni量が50%以上のNi基超耐熱
合金の場合、γ’相が高温まで安定となりこのレベルの
γ’量ではエンジンバルブ等の強度の熱間加工が困難と
なる。
【0025】また、原子%で表される上述した[Al]/([A
l]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])量が低い合金の場合
も,Ti,Nb,Ta等の元素の固溶強化とγ’相の格子ひずみ
量の増加によって、熱間加工が困難となる。よって、こ
のような高い計算γ’量はNi量が50%を超えず、か
つ[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])量比が高
い場合のみ熱間加工が可能となる。上述の関係式で表さ
れる原子%のうち、無添加の元素については、ゼロとし
て計算する。
【0026】Bは、本発明において粒界強化作用により
高温の強度と延性を高めるのに有効であり、本発明合金
に適量添加できる。その効果は少量の添加量から始まる
が、0.015%を超えると加熱時の初期溶融温度が低
下して熱間加工性が劣化するので、Bの上限は、0.0
15%とするのが良い。MgとCaは、強力な脱酸・脱
硫元素として合金の清浄度を高めるとともに、高温引張
やクリープ変形時さらに熱間加工時の延性改善に役立つ
ため、1種または2種を適量添加できる。その効果は少
量の添加量から始まるが、Mg,Caがそれぞれ、0.
02%を超えると加熱時の初期溶融温度が低下して熱間
加工性が劣化するので、MgおよびCaの上限は、それ
ぞれ0.02%とするのが良い。
【0027】YおよびREMは、本発明において高温の
耐酸化性を高めるのに有効であり、本発明合金に1種ま
たは2種を適量添加できる。その効果は少量の添加量か
ら始まるが、YおよびREMがそれぞれ、0.1%を超
えると加熱時の初期溶融温度が低下して熱間加工性が劣
化するので、YおよびREMの上限は、それぞれ0.1
%とするのが良い。なお、本発明合金をベースに、耐酸
化性を限界まで高めるために、ランタノイドの元素群の
中から最適な添加割合を求めることは容易であり、この
ような操作は、本発明の範囲を越えるものではない。
【0028】また、請求項には挙げていないが、Re
は、オーステナイト基地を固溶強化し、同時にγ’相の
析出も促進し、高温耐食性にも有効に働くため、本発明
合金に2.0%以下の範囲で添加してもよい。ただし、
希少資源で合金価格が大幅に高くなるので、過度に添加
する必要はない。Feは、省資源合金として安価なオー
ステナイト基地を形成するのに有効な元素である。ま
た、Niよりも高温域で基地を軟化させるので、上述の
強化合金元素量を含んでも熱間加工が可能となる。以上
の理由によりFeは不可避の不純物を除き残部とする。
また、不純物のうち、下記の元素については、以下に示
す範囲であれば本発明合金に含まれてもよい。 P≦0.04%, S≦0.02%, O≦0.02
%, N≦0.05% より望ましくは、以下の範囲である。 P≦0.02%, S≦0.005%, O≦0.01
%, N≦0.01% 以上述べたFe-Ni-Cr基超耐熱合金は、単一の真空溶解、
または真空溶解後のエレクトロスラグ再溶解や真空アー
ク再溶解等の精練工程を経て得られたインゴットを熱間
鍛造や熱間圧延等の加工工程を通して1次製品に仕上げ
られる。
【0029】これらの素材はγ’析出強化型超耐熱合金
に一般的に用いられる900〜1100℃の固溶化処理
と600〜800℃の時効処理を実施したのち実用に供
される。熱間加工が固溶化処理を兼ねる場合は、熱間加
工後、直接時効処理を実施してもよい。本合金はさらに
実用を模擬した長時間加熱処理、例えば、800℃にて
400時間程度の長時間加熱を実施したのちの状態でも
十分な常温の靭性・延性が得られる。これは従来の高C
rのFe−Ni−Cr基超耐熱合金では、得られなかっ
た特性で、具体的な数値としてはシャルピー衝撃値で
0.5MJ/m2以上の値が得られる。
【0030】これらは自動車の保証期間増加に伴い、従
来よりも各部品材の耐久性を改善する必要性が出てきた
ために、あらたに着目した特性である。自動車エンジン
用バルブ材として800℃で400時間加熱後の衝撃値
が0.5MJ/m2に満たないと長期使用後のエンジンを寒
冷地で急速に高温まで回転させた場合等に、靭性が不十
分なためにバルブの折損につながる可能性がある。した
がって、必要に応じ、本発明合金の800℃で400時
間加熱後の衝撃値は0.5MJ/m2以上に規定するのが良
い。また、本合金は同じく800℃にて400時間加熱
したのちの状態でも十分な疲労強度が得られる。エンジ
ンバルブのように高温で繰り返し応力が働く部材におい
て、寿命を律速する最大の因子は疲労であり、自動車の
保証期間の延長に伴い、バルブの性能を保証するために
は、800℃にて400時間加熱後の800℃−294
MPaの試験条件下での回転曲げ疲労破断回数が0.5
×106回以上に規定するのが良い。より望ましい破断
回数は2.5×106回以上である。本発明合金は、最
適な熱処理条件下においてこれらの疲労強度を満足する
ことができる。
【0031】本発明合金は、これら高温長時間加熱後の
優れた常温靭性と高い高温疲労強度を両立することがで
きる。これは、従来のFe−Ni−Cr基超耐熱合金で
は為し得なかった性能であり、本発明合金がもつ優れた
性質を具体的に表す数値である。さらに本合金製の熱間
圧延棒材を必要寸法に切断後、熱間据え込み鍛造や熱間
押し出しによって成型された自動車用エンジンバルブ
は、高温疲労強度、高温硬度、組織安定性、耐酸化性お
よび長時間加熱後の常・高温強度に優れたバルブフェー
ス部の肉盛り不要の安価な省資源バルブであり、自動車
の経済性に大きく寄与することができる。なお、このエ
ンジンバルブは、種々のプロセスによる表面窒化や各種
硬質めっきを施して使用することもできる。さらに軸部
側に各種耐熱鋼や高硬度の合金工具鋼を溶接した接合バ
ルブとしても使用できる。また、種々の加工方法によ
り、中空エンジンバルブとして使用するとさらに耐久性
が向上する。
【0032】また、本合金製の熱間圧延棒材を固溶化処
理した状態から冷間あるいは温間加工と焼鈍の繰り返し
により、最小直径0.2mm程度のワイヤーに加工し、排ガ
ス触媒のセラミック担体を支えるニットメッシュに成形
すると、従来のニットメッシュ材であるSUS310S等のス
テンレス鋼に比べてより優れた耐酸化性と高温強度を有
するため、高い信頼性と耐久性に優れたニットメッシュ
が得られる。
【0033】
【実施例】
(実施例1)表1に示す組成の合金を真空誘導溶解によ
って10kgのインゴットにした後、熱間加工によって3
0mm角の棒材を作成した(REMはミッシュメタルとし
て添加)。これに1050℃×30分保持後水冷の固溶
化処理と750℃×4時間保持後空冷の時効処理を行な
い、この標準熱処理ままおよびさらにこの状態から80
0℃×400時間保持した後の常温硬さ、常温シャルピ
ー衝撃試験、常温および800℃の引張試験、800℃
−294MPaの条件下での回転曲げ疲労試験を実施し
た。さらに850℃×400h加熱時の耐酸化性につい
ても調査した。常温硬度は、ロックウェル硬度計により
測定した。シャルピー衝撃試験は試験温度20℃で、J
IS法により、2Uノッチ3号試験片を用いて測定し
た。また、引張試験はASTM法により、平行部直径6.
35mm、伸び4Dにて測定した。回転曲げ疲労試験は、J
IS Z2274号に従い、平行部直径8mmの試験片を
用いて、回転数3600回転で、試験片が破断するまで
の回数を求めた。さらに耐酸化試験は直径10mm、長さ20
mmの丸棒試験片を用いて850℃×400時間加熱前後
の重量測定による酸化重量変化を評価した。各種試験結
果を表2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】表1のNo.1〜21は本発明合金、N
o.31〜33は比較合金、No.41は特公平4−1
1613号に開示される従来合金である。表1の各種化
学組成に併記したA値、B値、およびC値は、それぞれ
原子%で表される[Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta]
量、[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])量、お
よび[Cr]+[Mo]+[W]量である。なお、これらの計算にあ
たって、REMの添加量はLaの原子量を代表値として
用いた。また、A値とB値の関係を図1に示す。本発明
合金の各種機械的性質および耐酸化性は、60%のNi
を含む従来合金No.41と同等以上の優れた特性が得
られており、いかに本発明合金が省資源の優れた耐熱合
金であるかがわかる。
【0037】一方、比較合金のうちNo.31は熱間鍛
造時に割れが発生し評価試験を実施しなかった。これは
表1のIVa族とVa族の和が8.2%と高く、併せて
A値が高すぎたことによるものである。また、No.3
2は図1に示すように、A値およびB値は本発明合金と
同じレベルにあり、標準熱処理後の機械的性質は優れて
いるが、長時間加熱後の常温の引張絞り、およびシャル
ピー衝撃値が大きく低下している。これは、Cr量およ
びC値が高すぎるために結晶粒界にσ相が析出したため
である。また、No.33は標準熱処理後の機械的性質
は優れているが、長時間加熱後の高温引張強度と回転曲
げ疲労破断回数が本発明合金に比べて低く、また常温の
引張絞りやシャルピー衝撃値の低下量が大きい。これら
はAl量と図1に示すようにB値が低いために長時間加
熱中にγ’相の粗大化とγ’相からη相への変態が生じ
たためである。
【0038】(実施例2)表1の本発明合金No.2を
さらに熱間鍛造と切削および研削加工により、直径6mm
の丸棒に仕上げた。さらにこの丸棒の1端を熱間据え込
みにより、エンジンバルブの形状に成形した。このエン
ジンバルブと特公平4−11613号に開示される従来
合金製の量産エンジンバルブを実施例1に記載の標準熱
処理を実施した後、無鉛ガソリン仕様のエンジンテスタ
ーを用いてベンチテストを実施した。試験条件は高速高
温連続耐久試験として、バルブの最高温度が780〜8
30℃となる条件を選び、400時間の連続運転を行な
った。試験終了後、本発明合金と従来合金製のエンジン
バルブの形状変化および断面の腐食状況を確認したとこ
ろ、両者ともまったく実用に問題ないレベルの性状であ
ることが確認できた。
【0039】(実施例3)実施例2の本発明合金No.
2製の6mmの丸棒を冷間引抜と焼鈍の繰り返しで、直径
0.25mmのワイヤーに加工したのち、排ガス触媒用セラミ
ック担体のニットメッシュに成形した。この触媒ユニッ
トを実施例2のベンチテスト時に同時に組み入れ、ニッ
トメッシュとしての性能を調査した。ニットメッシュの
温度はバルブの温度よりさらに高温であるが、試験終了
後、本発明合金製のニットメッシュはクリープ変形や異
常酸化を起こすことなく、排ガスニットメッシュとして
も優れた性能を有することがわかった。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、エンジンバルブ等に使
用される50%以上のNiを含むNi基超耐熱合金と同
等以上の優れた組織安定性、長時間加熱後の優れた常温
・高温の引張性質、高温耐酸化性、優れた高温疲労特性
および耐食性を有する省資源かつ安価なFe−Ni−C
r基超耐熱合金が得られ、この合金を用いたエンジンバ
ルブや排ガス触媒用ニットメッシュを自動車エンジンに
使用すると経済性と耐久性にすぐれた信頼性の高いエン
ジンを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明合金、比較合金および従来合金の組成の
うち、[Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta]と、[Al]/
([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])の関係をプロッ
トした図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 克明 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 坂 勉 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%でC0.15%以下,Si1.0
    %以下,Mn3.0%以下,Ni30〜49%,Cr1
    0〜18%,Al1.6〜3.0%を含み、IVa族と
    Va族から選ばれる1種または2種以上の元素を合計で
    1.5〜8.0%含有し、残部は不純物を除き本質的に
    Feからなることを特徴とするFe−Ni−Cr基超耐
    熱合金。
  2. 【請求項2】 重量%でC0.15%以下,Si1.0
    %以下,Mn3.0%以下,Ni30〜49%,Cr1
    0〜18%,Mo3%以下とW3%以下の1種または2
    種,Al1.6〜3.0%を含み、IVa族とVa族か
    ら選ばれる1種または2種以上の元素を合計で1.5〜
    8.0%含有し、残部は不純物を除き本質的にFeから
    なることを特徴とするFe−Ni−Cr基超耐熱合金。
  3. 【請求項3】 重量%でC0.08%以下,Si0.5
    %以下,Mn1.0%以下,Ni30〜49%,Cr1
    3〜18%,Al1.6〜3.0%,Ti1.5〜3.
    0%,Nb0.3〜2.5%を含み、残部は不純物を除
    き本質的にFeからなることを特徴とするFe−Ni−
    Cr基超耐熱合金。
  4. 【請求項4】 重量%でC0.08%以下,Si0.5
    %以下,Mn1.0%以下,Ni30〜49%,Cr1
    3〜18%,Mo3%以下とW3%以下の1種または2
    種,Al1.6〜3.0%,Ti1.5〜3.0%,N
    b0.3〜2.5%を含み、残部は不純物を除き本質的
    にFeからなることを特徴とするFe−Ni−Cr基超
    耐熱合金。
  5. 【請求項5】 重量%でC0.08%以下,Si0.5
    %以下,Mn1.0%以下,Ni30〜49%,Cr1
    3〜18%,Mo3%以下,Al1.6〜3.0%,T
    i1.5〜3.0%,Nb0.3〜2.5%を含み、残
    部は不純物を除き本質的にFeからなることを特徴とす
    るFe−Ni−Cr基超耐熱合金。
  6. 【請求項6】 重量%でC0.08%以下,Si0.2
    %以下,Mn0.5%以下,Ni30〜45%,Cr1
    3.5〜16%,Mo0.1〜1.0%,Al1.8〜
    2.4%,Ti2.0〜3.0%,Nb0.5〜1.5
    %を含み、残部は不純物を除き本質的にFeからなるこ
    とを特徴とするFe−Ni−Cr基超耐熱合金。
  7. 【請求項7】 重量%で5%以下のCoを、Ni+Co
    ≦49の範囲で含むことを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載のFe−Ni−Cr基超耐熱合金。
  8. 【請求項8】 原子%で、Alを必須添加とし、さらに
    IVa族およびVa族から選ばれる1種または2種以上
    の元素が,以下の関係式を満たすことを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載のFe−Ni−Cr基超耐熱
    合金。 6.5≦[Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta]≦10.0 0.45≦[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])≦0.
    75
  9. 【請求項9】 原子%で、Alを必須添加とし、さらに
    IVa族およびVa族から選ばれる1種または2種以上
    の元素が,以下の関係式を満たすことを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載のFe−Ni−Cr基超耐熱
    合金。 6.5≦[Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta]≦8.5 0.50≦[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])≦0.
    60
  10. 【請求項10】 原子%でCrを必須添加とし,さらに
    MoおよびWの1種または2種が、13≦[Cr]+
    [Mo]+[W]≦18の範囲で含まれることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれかに記載のFe−Ni−Cr
    基超耐熱合金。
  11. 【請求項11】 重量%で、0.015%以下のBを含
    むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の
    Fe−Ni−Cr基超耐熱合金。
  12. 【請求項12】 重量%で、0.02%以下のMgと
    0.02%以下のCaの1種または2種を含むことを特
    徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のFe−Ni
    −Cr基超耐熱合金。
  13. 【請求項13】 重量%で、0.1%以下のYと0.1
    %以下のREMの1種または2種を含むことを特徴とす
    る請求項1〜12のいずれかに記載のFe−Ni−Cr
    基超耐熱合金。
  14. 【請求項14】 800℃にて400時間加熱後の20
    ℃におけるUノッチシャルピー衝撃値が0.5MJ/m2
    上であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに
    記載のFe−Ni−Cr基超耐熱合金。
  15. 【請求項15】 800℃にて400時間加熱後の80
    0℃−294MPaにおける回転曲げ疲労試験の破断回
    数が0.5×106回以上であることを特徴とする請求
    項1〜14のいずれかに記載のFe−Ni−Cr基超耐
    熱合金。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載のF
    e−Ni−Cr基超耐熱合金を用いて製造される自動車
    用エンジンバルブ。
  17. 【請求項17】 請求項1〜15のいずれかに記載のF
    e−Ni−Cr基超耐熱合金を用いて製造される自動車
    用排ガス触媒用ニットメッシュ。
JP6056219A 1993-08-19 1994-03-25 Fe−Ni−Cr基超耐熱合金、エンジンバルブおよび排ガス触媒用ニットメッシュ Expired - Lifetime JP3058794B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6056219A JP3058794B2 (ja) 1993-08-19 1994-03-25 Fe−Ni−Cr基超耐熱合金、エンジンバルブおよび排ガス触媒用ニットメッシュ
DE1994606511 DE69406511T2 (de) 1993-08-19 1994-08-18 Fe-Ni-Cr-Basis-Superlegierung, Motorenventil und kettengewirkter Netzwerkträgerkörper für einen Abgaskatalysator
EP94112923A EP0639654B1 (en) 1993-08-19 1994-08-18 Fe-Ni-Cr-base super alloy, engine valve and knitted mesh supporter for exhaust gas catalyzer
US08/623,026 US5660938A (en) 1993-08-19 1996-03-28 Fe-Ni-Cr-base superalloy, engine valve and knitted mesh supporter for exhaust gas catalyzer

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-204940 1993-08-19
JP20494093 1993-08-19
JP6056219A JP3058794B2 (ja) 1993-08-19 1994-03-25 Fe−Ni−Cr基超耐熱合金、エンジンバルブおよび排ガス触媒用ニットメッシュ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07109539A true JPH07109539A (ja) 1995-04-25
JP3058794B2 JP3058794B2 (ja) 2000-07-04

Family

ID=26397169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6056219A Expired - Lifetime JP3058794B2 (ja) 1993-08-19 1994-03-25 Fe−Ni−Cr基超耐熱合金、エンジンバルブおよび排ガス触媒用ニットメッシュ

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0639654B1 (ja)
JP (1) JP3058794B2 (ja)
DE (1) DE69406511T2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100489066B1 (ko) * 2002-07-23 2005-05-12 현대자동차주식회사 엔진 밸브 시트용 니켈-크롬계 금속분말 조성물 및 이를이용한 밸브시트의 제조방법
US7481970B2 (en) 2004-05-26 2009-01-27 Hitachi Metals, Ltd. Heat resistant alloy for use as material of engine valve
JP2009542919A (ja) * 2006-07-07 2009-12-03 イートン コーポレーション 耐磨耗性耐熱合金
KR101316474B1 (ko) * 2011-09-19 2013-10-08 현대자동차주식회사 엔진밸브시트 및 그 제조방법
JP2015030873A (ja) * 2013-08-01 2015-02-16 株式会社東芝 オーステナイト系耐熱鋼およびタービン部品
JP2015183256A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社東芝 オーステナイト系耐熱鋼およびタービン部品
US9540714B2 (en) 2013-03-15 2017-01-10 Ut-Battelle, Llc High strength alloys for high temperature service in liquid-salt cooled energy systems
US9605565B2 (en) 2014-06-18 2017-03-28 Ut-Battelle, Llc Low-cost Fe—Ni—Cr alloys for high temperature valve applications
US9683279B2 (en) 2014-05-15 2017-06-20 Ut-Battelle, Llc Intermediate strength alloys for high temperature service in liquid-salt cooled energy systems
US9683280B2 (en) 2014-01-10 2017-06-20 Ut-Battelle, Llc Intermediate strength alloys for high temperature service in liquid-salt cooled energy systems

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09279309A (ja) * 1996-04-12 1997-10-28 Daido Steel Co Ltd Fe−Cr−Ni系耐熱合金
US5951789A (en) * 1996-10-25 1999-09-14 Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha Heat resisting alloy for exhaust valve and method for producing the exhaust valve
US6372181B1 (en) * 2000-08-24 2002-04-16 Inco Alloys International, Inc. Low cost, corrosion and heat resistant alloy for diesel engine valves
JP3951943B2 (ja) * 2003-03-18 2007-08-01 本田技研工業株式会社 耐過時効特性にすぐれた高強度の排気バルブ用耐熱合金
DE102011079520A1 (de) * 2011-07-21 2013-01-24 Mahle International Gmbh Verfahren zum Herstellen eines Ventils
JP5599850B2 (ja) * 2012-08-24 2014-10-01 株式会社日本製鋼所 耐水素脆化特性に優れたNi基合金および耐水素脆化特性に優れたNi基合金材の製造方法
JP6337514B2 (ja) * 2013-05-21 2018-06-06 大同特殊鋼株式会社 析出硬化型Fe−Ni合金及びその製造方法
DE102014001330B4 (de) 2014-02-04 2016-05-12 VDM Metals GmbH Aushärtende Nickel-Chrom-Kobalt-Titan-Aluminium-Legierung mit guter Verschleißbeständigkeit, Kriechfestigkeit, Korrosionsbeständigkeit und Verarbeitbarkeit
DE102014001329B4 (de) 2014-02-04 2016-04-28 VDM Metals GmbH Verwendung einer aushärtenden Nickel-Chrom-Titan-Aluminium-Legierung mit guter Verschleißbeständigkeit, Kriechfestigkeit, Korrosionsbeständigkeit und Verarbeitbarkeit
DE102014001328B4 (de) 2014-02-04 2016-04-21 VDM Metals GmbH Aushärtende Nickel-Chrom-Eisen-Titan-Aluminium-Legierung mit guter Verschleißbeständigkeit, Kriechfestigkeit, Korrosionsbeständigkeit und Verarbeitbarkeit
EP3650560B1 (en) * 2018-11-08 2021-07-07 Qingdao NPA Industry Co., Ltd Oxidation-resistant heat-resistant alloy and preparation method

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3843332A (en) * 1970-12-21 1974-10-22 Allegheny Ludlum Ind Inc Composite article with a fastener of an austenitic alloy
US4172742A (en) * 1978-01-06 1979-10-30 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Alloys for a liquid metal fast breeder reactor
JPS5620148A (en) * 1979-07-25 1981-02-25 Daido Steel Co Ltd Alloy for exhaust valve
JPS58189359A (ja) 1982-04-30 1983-11-05 Hitachi Metals Ltd 排気弁用耐熱合金
JPS60211028A (ja) 1984-04-03 1985-10-23 Daido Steel Co Ltd 排気バルブ用合金
JPS60234938A (ja) * 1984-05-02 1985-11-21 Aichi Steel Works Ltd 高温特性の優れた排気弁用合金
JPS619548A (ja) 1984-06-25 1986-01-17 Toyota Motor Corp 弁用鋼
JPS6184347A (ja) * 1984-09-25 1986-04-28 Honda Motor Co Ltd 内燃機関用中空弁
JPS61238942A (ja) 1985-04-16 1986-10-24 Daido Steel Co Ltd 耐熱合金
JPS62214149A (ja) 1986-03-14 1987-09-19 Kobe Steel Ltd 排気バルブ用耐熱合金
JPS63213631A (ja) 1987-03-02 1988-09-06 Daido Steel Co Ltd 排気バルブ用耐熱合金
JPH01259140A (ja) 1988-04-20 1989-10-16 Hitachi Metals Ltd 排気弁用Ni基合金

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100489066B1 (ko) * 2002-07-23 2005-05-12 현대자동차주식회사 엔진 밸브 시트용 니켈-크롬계 금속분말 조성물 및 이를이용한 밸브시트의 제조방법
US7481970B2 (en) 2004-05-26 2009-01-27 Hitachi Metals, Ltd. Heat resistant alloy for use as material of engine valve
JP2009542919A (ja) * 2006-07-07 2009-12-03 イートン コーポレーション 耐磨耗性耐熱合金
KR101316474B1 (ko) * 2011-09-19 2013-10-08 현대자동차주식회사 엔진밸브시트 및 그 제조방법
US8876936B2 (en) 2011-09-19 2014-11-04 Hyundai Motor Company Engine valve seat and manufacturing method thereof
US9540714B2 (en) 2013-03-15 2017-01-10 Ut-Battelle, Llc High strength alloys for high temperature service in liquid-salt cooled energy systems
JP2015030873A (ja) * 2013-08-01 2015-02-16 株式会社東芝 オーステナイト系耐熱鋼およびタービン部品
US9683280B2 (en) 2014-01-10 2017-06-20 Ut-Battelle, Llc Intermediate strength alloys for high temperature service in liquid-salt cooled energy systems
JP2015183256A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社東芝 オーステナイト系耐熱鋼およびタービン部品
US9683279B2 (en) 2014-05-15 2017-06-20 Ut-Battelle, Llc Intermediate strength alloys for high temperature service in liquid-salt cooled energy systems
US9605565B2 (en) 2014-06-18 2017-03-28 Ut-Battelle, Llc Low-cost Fe—Ni—Cr alloys for high temperature valve applications
US9752468B2 (en) 2014-06-18 2017-09-05 Ut-Battelle, Llc Low-cost, high-strength Fe—Ni—Cr alloys for high temperature exhaust valve applications

Also Published As

Publication number Publication date
DE69406511T2 (de) 1998-03-26
EP0639654A3 (en) 1995-10-11
DE69406511D1 (de) 1997-12-04
EP0639654B1 (en) 1997-10-29
EP0639654A2 (en) 1995-02-22
JP3058794B2 (ja) 2000-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3058794B2 (ja) Fe−Ni−Cr基超耐熱合金、エンジンバルブおよび排ガス触媒用ニットメッシュ
JP4830466B2 (ja) 900℃での使用に耐える排気バルブ用耐熱合金およびその合金を用いた排気バルブ
JP5302192B2 (ja) 耐磨耗性耐熱合金
JP5147037B2 (ja) ガスタービン燃焼器用Ni基耐熱合金
US5660938A (en) Fe-Ni-Cr-base superalloy, engine valve and knitted mesh supporter for exhaust gas catalyzer
EP0801140B1 (en) Heat resisting alloys, exhaust valves and support for exhaust gas treating catalysts
JP2011219864A (ja) 排気バルブ用耐熱鋼
JP3308090B2 (ja) Fe基超耐熱合金
JP3951943B2 (ja) 耐過時効特性にすぐれた高強度の排気バルブ用耐熱合金
JP4830443B2 (ja) 高温における強度特性にすぐれた排気バルブ用耐熱合金
JP3671271B2 (ja) エンジン排気バルブの製造方法
JP2963842B2 (ja) 排気バルブ用合金
JP5788360B2 (ja) 排気バルブ用耐熱鋼
JPS5834129A (ja) 耐熱金属材料の製造方法
JP3412234B2 (ja) 排気バルブ用合金
JP4057208B2 (ja) 良好な冷間加工性及び高温強度を具備したエンジンバルブ用Fe基耐熱合金
JP4180753B2 (ja) 冷間加工性と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱合金
JP3424314B2 (ja) 耐熱鋼
JP3744084B2 (ja) 冷間加工性及び過時効特性に優れた耐熱合金
JPH11199987A (ja) 冷間加工に適した耐熱合金
JP2001158943A (ja) 耐熱ボルト
JPH05179378A (ja) 室温および高温強度に優れたNi基合金
JP3744083B2 (ja) 冷間加工性に優れた耐熱合金
JP6745050B2 (ja) Ni基合金およびそれを用いた耐熱板材
JPH0112827B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090421

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090421

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100421

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110421

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120421

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120421

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130421

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140421

EXPY Cancellation because of completion of term