JPH0710874A - 3−(1,2,4−オキサジアゾリル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン誘導体 - Google Patents

3−(1,2,4−オキサジアゾリル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン誘導体

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JPH0710874A
JPH0710874A JP6095711A JP9571194A JPH0710874A JP H0710874 A JPH0710874 A JP H0710874A JP 6095711 A JP6095711 A JP 6095711A JP 9571194 A JP9571194 A JP 9571194A JP H0710874 A JPH0710874 A JP H0710874A
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JP
Japan
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tetrahydro
naphthyridine
benzyl
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JP6095711A
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English (en)
Inventor
Kazunori Oono
一教 大野
Osamu Odai
修 小田井
Yukio Tominaga
幸雄 冨永
Kiyoshi Furukawa
清 古川
Makoto Oka
眞 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記式(I) (式中、R1 は水素原子,アシル基,低級アルキル基ま
たはR1'CH2-、R1'は低級シクロアルキル基, 低級ア
ルケニル基など、R2 は低級アルキル基,低級シクロア
ルキル基, 低級アルケニル基など、R3 ,R4 は水素原
子または低級アルキル基、Xは酸素原子または硫黄原子
を意味する。)で表される3−(1,2,4−オキサジ
アゾ−ル−3−もしくは5−イル)−5,6,7,8−
テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン誘導体およびその
化合物の医薬としての使用。 【効果】 この化合物はベンゾジアゼピン受容体に対し
て顕著な親和性を示し、また、マウスを用いたペンチレ
ンテトラゾ−ル誘発間代性痙攣に対して優れた拮抗作用
を示すことからベンゾジアゼピン受容体作動薬、例え
ば、抗不安薬、抗てんかん薬あるいは睡眠障害の治療薬
として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は医薬として有用な3−
(1,2,4−オキサジアゾ−ル−3−もしくは5−イ
ル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチ
リジン誘導体およびその化合物の医薬としての使用に関
する。
【0002】
【発明の技術的背景】ジアゼパムに代表されるベンゾジ
アゼピン(BZP)系化合物は従来から抗不安薬あるい
は睡眠障害の治療薬として繁用されている。しかしなが
ら、これらの化合物はふらつき,眠気,筋弛緩あるいは
認知力,反射運動能力の低下等の副作用や、耐性,依存
性形成等改善すべき問題点が多く残されている。これら
の諸問題を解決する目的で、近年、脳内BZP受容体に
親和性を有する非ベンゾジアゼピン系化合物の研究が行
われている。
【0003】このような非ベンゾジアゼピン系化合物の
一つに下記式で表される化合物がジャ−ナル オブ メ
ジシナル ケミストリ− (Journal of Medicinal Chemi
stry) 第34巻2060頁(1991)に記載されてい
る。
【0004】
【化2】 (式中、Ra は水素原子, Rb 〜Rd はメチル基等およ
びRe はメトキシ基等を表す。)
【0005】しかしながら、後記式(I)で示される本
発明の化合物についてはいまだ全く報告されていない。
【0006】
【発明の概要】本発明は医薬として有用な、特に、ベン
ゾジアゼピン受容体に親和性を有する下記式(I)で示
される3−(1,2,4−オキサジアゾ−ル−3−もし
くは5−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,
6−ナフチリジン誘導体またはその生理的に許容される
酸付加塩に関する。
【0007】
【化3】 (式中、R1 は水素原子,アシル基,低級アルキル基ま
たはR1'CH2-を意味し、R1'は低級シクロアルキル
基, 低級アルケニル基, 低級アルキニル基, ベンジル
基, アリ−ル基またはヘテロアリ−ル基を意味し、R2
は低級アルキル基, 低級シクロアルキル基,低級アルケ
ニル基, 低級アルキニル基, アリ−ル基, ヘテロアリ−
ル基,ハロゲノ低級アルキル基,低級アルコキシ低級ア
ルキル基,低級アルコキシ基, 低級アルケニルオキシ
基,フェノキシ基または低級アルキルチオ基を意味し、
3 ,R4 は水素原子または低級アルキル基を意味し、
Xは酸素原子または硫黄原子を意味する。)
【0008】本発明はまた、式(I)で示される化合物
の医薬としての使用にも関する。
【0009】
【発明の具体的説明】本発明の化合物は上記式(I)で
示されるが、好ましい化合物としては式(I)において
1 がR1'CH2-であって、R1'がアリ−ル基またはヘ
テロアリ−ル基であり、R2 が低級アルキル基, 低級シ
クロアルキル基,低級アルケニル基,アリ−ル基,ヘテ
ロアリ−ル基または低級アルコキシ基であり、R3 およ
びR4が水素原子であり、Xが酸素原子である化合物が
挙げられる。特に好ましい化合物としては、R2 が炭素
数1乃至3の低級アルキル基,シクロプロピル基または
炭素数1乃至3の低級アルコキシ基が挙げられる。
【0010】本発明化合物(I)の生理的に許容される
塩としては、例えば、塩酸塩,臭化水素酸塩,ヨウ化水
素酸塩,硫酸塩,リン酸塩等の無機酸塩、シュウ酸塩,
マレイン酸塩,フマル酸塩,マロン酸塩,乳酸塩,リン
ゴ酸塩,クエン酸塩,酒石酸塩,安息香酸塩,メタンス
ルホン酸塩,トシル酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
【0011】本明細書において「低級」置換基とは直鎖
状もしくは分岐状の炭素数1〜6個の置換基を意味す
る。アリ−ル基としては、フェニル基, ナフチル基等が
挙げられ、その環は置換基を有していてもよい。その環
の好ましい置換基としては、ハロゲン原子,低級アルキ
ル,低級アルコキシ基が挙げられる。また、ヘテロアリ
−ル基としては、例えば、チエニル,フリル,ピリジニ
ル,イソキサゾリル等ヘテロ原子を1〜2個含む5〜6
員環が挙げられ、その環は置換基を有していてもよい。
「ヘテロ原子」とは窒素原子,酸素原子,硫黄原子を意
味する。その環の好ましい置換基としては、ハロゲン原
子,低級アルキル,低級アルコキシ基が挙げられる。
【0012】本発明の化合物は以下の方法により製造す
ることができる。
【0013】(製造法1)
【0014】式(I)で表される本発明の化合物におい
て、R2 が低級アルコキシ基,低級アルケニルオキシ
基,フェノキシ基または低級アルキルチオ基以外の基で
ある本発明の化合物は下記一般式(II)
【0015】
【化4】 または、下記一般式(III)
【0016】
【化5】 (上記式中、R2'は低級アルコキシ基,低級アルケニル
オキシ基,フェノキシ基または低級アルキルチオ基以外
の前掲のR2 と同じ基を意味し、R1 ,R3 ,R4 およ
びXは前掲に同じ。)で表される化合物を分子内で脱水
閉環させることにより製造することができる。
【0017】本閉環反応は脱水剤を用いて行ってもよい
が、通常反応に影響を及ぼさない適当な溶媒中で加熱す
ることにより行われる。溶媒として、ベンゼン,トルエ
ン,キシレンの如き芳香族炭化水素類、テトラヒドロフ
ラン,ジオキサンの如きエーテル類等が挙げられる。こ
れらの溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種以上混合し
て用いられる。反応温度は用いる原料化合物の種類等に
より異なるが、通常50〜150℃、好ましくは80〜
120℃である。また、式(II)および式(III)
で示される化合物においてR1 が水素原子である化合物
を用いる場合、適当な保護基で保護した化合物を用い、
本閉環反応終了後その保護基を除去してもよい。保護基
としては、例えば、ホルミル基,アセチル基の如きアシ
ル基,低級アルコキシカルボニル基,ベンジルオキシカ
ルボニル基が挙げられる。
【0018】(製造法2)
【0019】式(I)で表される本発明の化合物のうち
下記一般式(Ia)
【0020】
【化6】 で表される本発明の化合物において、R2 が低級アルコ
キシ基,低級アルケニルオキシ基,フェノキシ基または
低級アルキルチオ基であるときは、例えば、ジャ−ナル
オブ ヘテロサイクリック ケミストリ− (Journal
of HeterocyclicChemistry)第18巻1197頁(19
81)に記載の方法に準じて、下記一般式(IV)
【0021】
【化7】 (式中、R2"は低級アルコキシ基,低級アルケニルオキ
シ基,フェノキシ基または低級アルキルチオ基を意味
し、R1 ,R3 ,R4 およびXは前掲に同じ。)で表さ
れる化合物にヒドロキシルアミンを反応させることによ
り製造することができる。
【0022】本反応は通常適当な溶媒中で行われ、溶媒
として、メタノ−ル,エタノ−ルの如きアルコ−ル類,
水等が挙げられる。反応温度は用いる原料化合物の種類
等により異なるが、通常50〜90℃である。
【0023】(製造法3)
【0024】式(I)で表される本発明の化合物のうち
下記一般式(Ib)
【0025】
【化8】 で表される本発明の化合物において、R2 が低級アルコ
キシ基,低級アルケニルオキシ基,フェノキシ基または
低級アルキルチオ基である本発明の化合物は、例えば、
シンセシス (Synthesis)843頁(1986)に記載の
方法に準じて、下記一般式(V)
【0026】
【化9】 (式中、R2"は低級アルコキシ基,低級アルケニルオキ
シ基,フェノキシ基または低級アルキルチオ基を意味
し、R1 ,R3 ,R4 およびXは前掲に同じ。)で表さ
れる化合物を分子内で脱水閉環させることにより製造す
ることができる。
【0027】本閉環反応は通常適当な溶媒中で加熱する
ことにより行われ、溶媒として、ベンゼン,トルエン,
キシレンの如き芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラ
ン,ジオキサンの如きエ−テル類が挙げられる。反応温
度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常5
0〜150℃、好ましくは80〜120℃である。
【0028】上記製造法1〜3により製造される本発明
の式(I)で表される化合物はクロマトグラフィ−,再
結晶,再沈澱等の常法により単離・精製される。
【0029】本発明の式(I)で表される化合物は、原
料化合物の選定,反応・処理条件等により、遊離塩基ま
たは酸付加塩の形で得られる。酸付加塩は常法、例え
ば、炭酸アルカリ,水酸化アルカリのような塩基で処理
することにより、遊離塩基に変えることができる。ま
た、遊離塩基は常法に従って各種の酸と処理することに
より酸付加塩に導くことができる。
【0030】次に、本発明化合物の原料化合物の製造法
について説明する。
【0031】前記製造法1で用いられる式(II)の化
合物は新規物質であり、下記反応式(化10)に示され
る方法により製造することができる。
【0032】
【化10】 (反応式中、R2'は低級アルコキシ基,低級アルケニル
オキシ基,フェノキシ基または低級アルキルチオ基以外
の前掲のR2 と同じ基を意味し、R1 ,R3 ,R4 およ
びXは前掲に同じ。)
【0033】化合物(1)またはそのカルボキシル基に
おける反応性誘導体と種々のアミドキシム(2)とを通
常のアミド化反応条件下に反応させると式(II)の化
合物が得られる。化合物(1)においてR1 が水素原子
であるときは、前記の適当な保護基で保護した化合物を
用い、閉環反応終了後その保護基を除去してもよい。
【0034】また、前記製造法1で用いられる式(II
I)の化合物も新規物質であり、下記反応式(化11)
に示される方法により製造することができる。
【0035】
【化11】 (反応式中、R2'は低級アルコキシ基,低級アルケニル
オキシ基,フェノキシ基または低級アルキルチオ基以外
の前掲のR2 と同じ基を意味し、R1 ,R3 ,R4 およ
びXは前掲に同じ。)
【0036】化合物(3)とヒドロキシルアミンを通常
の方法で反応させると化合物(4)が得られ、次いで、
それを塩基の存在下カルボキシル基における反応性誘導
体と反応させると式(III)の化合物が得られる。化
合物(4)においてR1 が水素原子であるときは、前記
の適当な保護基で保護した化合物を用い、本閉環反応終
了後その保護基を除去してもよい。
【0037】式(II)で示される化合物に誘導される
化合物(1)のうちXが酸素原子である後記化合物(9
および10)は Arkiv foer Kemi 26 (41), 489-495 (1
967)〔ケミカル アブストラクト第67巻32611z
(1967)〕に記載の方法に準じて、あるいは、後記
反応式(化12)に示される方法により製造することが
できる。
【0038】また、式(III)で示される化合物に誘
導される化合物(3)のうちXが酸素原子である後記化
合物(12および13)は下記反応式(化12)に示さ
れる方法により製造することができる。
【0039】
【化12】 (反応式中、Yはハロゲン原子,低級アルコキシ基また
はジ低級アルキルアミノ基を意味し、WおよびZは同一
または異なってシアノ基または低級アルコキシカルボニ
ル基を意味し、Rは低級アルキル基を意味し、nは整数
1〜3を意味し、R1 ,R3 およびR4 は前掲に同
じ。)
【0040】上記反応式において出発原料として用いる
化合物(5)は、例えば、ジャ−ナル オブ アメリカ
ン ケミカル ソサイアティ (Journal of American Ch
emical Society) 第85巻207頁(1963)に記載
の方法に準じて製造することができる。このようにして
製造した化合物(5)と化合物(6)をメタノ−ル,エ
タノ−ルの如きアルコ−ル類、テトラヒドロフラン,ジ
オキサンの如きエーテル類、ベンゼン,トルエンの如き
芳香族炭化水素類等の溶媒中通常0〜120℃で反応さ
せると化合物(7)が得られ、次いで、それをアンモニ
アもしくは酢酸アンモニウムの如きアンモニウム塩また
は第1級低級アミンをメタノ−ル,エタノ−ルの如きア
ルコ−ル類、テトラヒドロフラン,ジオキサンの如きエ
ーテル類、アセトニトリル等の溶媒中通常0〜100℃
で反応させると化合物(8)が得られる。
【0041】化合物(8)においてWおよびZが共に低
級アルコキシカルボニル基であるときは、化合物(8)
をメタノ−ル,エタノ−ルの如きアルコ−ル類、テトラ
ヒドロフラン,ジオキサンの如きエ−テル類、ベンゼ
ン,トルエン,キシレンの如き芳香族炭化水素類等の溶
媒中通常50〜120℃で加熱すると化合物(9)が得
られ、次いで、それを酸性あるいはアルカリ性条件下通
常の方法により加水分解すると化合物(10)が得られ
る。
【0042】また、化合物(8)においてR3 が水素原
子,Zがシアノ基であるときは、化合物(8)を塩基の
存在下にメタノ−ル,エタノ−ルの如きアルコ−ル類、
テトラヒドロフラン,ジオキサンの如きエーテル類等の
溶媒中通常0〜100℃で処理すると化合物(11)が
得られ、次いで、それを5〜10%塩酸あるいは5〜2
0%硫酸水溶液等の酸性条件下亜硝酸ナトリウムと通常
0〜20℃で反応させると、化合物(11)においてW
がエステル基であるときは化合物(9)が、また、Wが
シアノ基であるときは化合物(12)が得られる。
【0043】化合物(9)(R3 =H)または化合物
(12)を通常の方法でハロゲン化アルキル,アルキル
硫酸の如きアルキル化剤と反応させると化合物(9)
(R3 =低級アルキル)または化合物(13)が得られ
る。
【0044】化合物(12)または化合物(13)は、
また、化合物(10)のカルボキシル基における反応性
誘導体とアンモニアを通常の方法で反応させて得られる
化合物(10’)を無溶媒またはテトラヒドロフラン,
ジオキサンの如きエ−テル類、ベンゼン,トルエンの如
き芳香族炭化水素類、ジクロロメタン,クロロホルム,
1,2−ジクロロエタンの如きハロゲン化炭化水素類の
溶媒中脱水剤、例えば、塩化チオニル,五塩化リン,オ
キシ塩化リン,ポリリン酸と反応させることによっても
得ることができる。
【0045】式(II)で示される化合物に誘導される
化合物(1)においてXが硫黄原子である後記化合物
(16および19)は下記反応式(化13)に示される
方法により製造することができる。
【0046】
【化13】 (反応式中、Y’はハロゲン原子を意味し、R1 ,R
3 ,R4 およびWは前掲に同じ。)
【0047】化合物(14)と硫化水素ナトリウムの如
き硫化水素塩を通常の方法で反応させると化合物(1
5)が得られ、次いで、化合物(15)においてWが低
級アルコキシカルボニル基であるときは、それを酸また
は塩基の存在下に加水分解し、化合物(16)が得られ
る。
【0048】化合物(16)およびその1位低級アルキ
ル置換体(19)は、例えば、ジャ−ナル オブ オル
ガニック ケミストリ−(Journal of Organic Chemist
ry)第19巻711頁(1982)に記載の方法に準じ
て得ることもできる。化合物(17)と五硫化リンをピ
リジン中で反応させると化合物(18)が得られ、次い
で、それを水酸化ナトリウム水溶液で処理すると化合物
(16)が得られる。更に、化合物(16)を低級アル
キル化剤と反応させると化合物(19)が得られる。
【0049】また、式(II)で示される化合物に誘導
される化合物(1)における後記化合物(22)は下記
反応式(化14)に示される方法によっても製造でき
る。
【0050】
【化14】 (反応式中、R1'' は低級アルキル基,ベンジル基,低
級アルコキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボ
ニル基を意味し、R1'''は水素原子およびアシル基以外
のR1 と同じ基を意味し、R3 ,R4 ,RおよびXは前
掲に同じ。)
【0051】化合物(20)の置換基R1'' と化合物
(22)の置換基R1'''は化合物(21)を介して相互
に変換することができる。
【0052】化合物(20)においてR1'' が低級アル
キル基またはベンジル基であるときは、例えば、ジャ−
ナル オブ オルガニック ケミストリ−第49巻20
81頁(1984)に記載の方法に準じて、化合物(2
0)をクロロ炭酸1−クロロエチル等で処理すると化合
物(21)が得られる。
【0053】また、化合物(20)においてR1'' がベ
ンジル基またはベンジルオキシカルボニル基であるとき
は、水,メタノール,エタノール,酢酸,ジオキサン,
酢酸エチル等の溶媒中通常25〜80℃で、常圧または
加圧下にラネ−ニッケル,パラジウム−炭素等の触媒の
存在下に水素と反応させると化合物(21)が得られ
る。
【0054】また、化合物(20)においてR1'' が低
級アルコキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボ
ニル基であるときは、適当な溶媒中酸または塩基で処理
することにより化合物(21)を得ることができる。例
えば、R1'' がtert−ブトキシカルボニル基である
ときは、無溶媒またはジクロロメタン,クロロホルム等
の溶媒中通常25〜80℃でトリフルオロ酢酸で処理す
ると化合物(21)が得られる。
【0055】次いで、上記反応で得られた化合物(2
1)に化合物(22)のR1'''に対応するアルキル化
剤、例えば、低級アルキル,アリル, プロパギル, ベン
ジル,ナフタレンメチル,芳香族複素環メチル化剤を水
酸化アルカリ(例えば、水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウム),炭酸アルカリ(例えば、炭酸ナトリウム,炭酸
カリウム),重炭酸アルカリ(例えば、重炭酸ナトリウ
ム,重炭酸カリウム)の如き無機塩、ピリジン,トリエ
チルアミン,トリブチルアミンの如き有機塩等の塩基の
存在下アセトン,メチルエチルケトン,ジエチルケト
ン,ジメチルホルムアミド,ベンゼン,トルエン,アセ
トニトリル等の溶媒中通常25〜100℃で反応させる
と化合物(22)が得られる。これらのアルキル化剤は
通常使用されるものでよく、例えば、ハロゲン化アルキ
ル,アルキル硫酸が挙げられる。
【0056】かくして得られた化合物(22)を酸また
は塩基の存在下加水分解すると化合物(1)(R1 =R
1''')が得られる。
【0057】前記製造法2に用いられる式(IV)の化
合物は新規物質であり、下記反応式(化15)に示され
る方法により製造することができる。
【0058】
【化15】 (反応式中、R2"は低級アルコキシ基,低級アルケニル
オキシ基,フェノキシ基または低級アルキルチオ基を意
味し、R1 ,R3 ,R4 およびXは前掲に同じ。)
【0059】化合物(1)またはそのカルボキシル基に
おける反応性誘導体とチオシアン酸のアルカリ金属塩と
を適当な溶媒中反応させると化合物(23)が得られ、
次いで、それをアルコ−リシスまたは適当な溶媒中低級
アルキルチオ−ルもしくはそのアルカリ金属塩と処理す
ると化合物(IV)が得られる。
【0060】前記製造法3に用いられる式(V)の化合
物は新規物質であり、下記反応式(化16)に示される
方法により製造することができる。
【0061】
【化16】 (反応式中、R1 ,R2",R3 ,R4 およびXは前掲に
同じ。)
【0062】化合物(24)を反応に影響を及ぼさない
適当な溶媒中水素化ホウ素ナトリウム,テトラブチルア
ンモニウムボロヒドリド,水素化リチウムアルミニウム
の如き還元剤で還元すると化合物(25)が得られ、次
いで、それを適当な溶媒中活性二酸化マンガンで酸化す
ると化合物(26)が得られる。
【0063】化合物(26)に通常のオキシム化の条件
でヒドロキシルアミンを反応させると化合物(27)が
得られ、次いで、それを、例えば、ジャ−ナル オブ
オルガニック ケミストリ−第45巻3916頁(19
80)に記載の方法に準じて、N−クロロコハク酸イミ
ドと反応させると化合物(28)が得られる。
【0064】化合物(28)に、例えば、シンセシス
(Synthesis)102頁(1979)に記載の方法に準じ
て、適当な溶媒中アジ化ナトリウムを反応させると化合
物(29)が得られる。
【0065】化合物(29)に、例えば、シンセシス8
43頁(1986)に記載の方法に準じて、適当な溶媒
中ハロギ酸エステルまたはS−低級アルキルチオ炭酸エ
ステルの反応性誘導体を反応させ、化合物(30)とし
た後、それをトリフェニルホスフィンと反応させると化
合物(V)が得られる。
【0066】化合物(28)は、また、例えば、シンセ
シス102頁(1979)に記載の方法に準じて、下記
反応式(化17)に示される方法によっても得ることが
できる。
【0067】
【化17】
【0068】化合物(25)に無溶媒または適当な溶媒
中で、三塩化リンあるいはオキシ塩化リンの如きリン化
合物または塩化チオニル等を反応させると化合物(3
1)が得られ、次いで、それを適当な溶媒中、酸の存在
下に亜硝酸アルキルと反応させると化合物(28)が得
られる。
【0069】
【効果】以下に、本発明の代表的化合物についての薬理
試験方法およびその結果を示し、本発明の化合物の作用
の特徴について説明する。
【0070】試験例1 ベンゾジアゼピン受容体結合試
【0071】ライフ サイエンス(Life Science)第2
0巻2101頁(1977)に記載の方法によりベンゾ
ジアゼピン受容体結合試験を行った。
【0072】7〜8週齢のウイスタ−系ラットの脳より
調整した粗シナプトゾ−ム膜分画を118mM塩化ナト
リウム、4.8mM塩化カリウム、1.28mM塩化カ
ルシウムおよび1.2mM硫酸マグネシウムを含む15
mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)に懸濁(1g脳
湿重量/20ml)し、受容体膜標品とした。また、標
識リガンドとしては[3H]ジアゼパムを用いた。
【0073】各試験管に濃度既知の試験化合物、
3H]ジアゼパム(最終濃度1.5nM)、受容体膜
標品および上記緩衝液を加えて反応液(総量1ml)と
し、反応の開始は膜標品の添加により行った。0℃、2
0分間のインキュベ−ションの後、受容体に結合した標
識リガンドをセルハ−ベスタ−(ブランデル社製)を用
いてワットマンGF/Bグラスファイバ−フィルタ−上
に吸引濾過して反応を停止し、直ちに、氷冷50mMト
リス−塩酸緩衝液(pH7.7)5mlで3回洗浄し
た。次いで、フィルタ−上の放射能活性を液体シンチレ
−ションカウンタ−により測定し、全結合量を求めた。
また、同時に測定した1μMジアゼパム存在下における
結合量を非特異的結合量とし、これを全結合量から差し
引くことにより特異的結合量を求めた。さらに、試験化
合物が標識リガンドの特異的結合を50%抑制する濃度
(IC50%値)をプロビット法より算出した。結果を
表1に示した。
【0074】
【表1】
【0075】試験例2 ペンチレンテトラゾ−ル誘発間
代性痙攣に対する作用(抗PTZ作用)
【0076】イ−・エ−・スウィンヤ−ドの方法〔E.
A. Swinyard, Anticonvulsant Drugs. Mercier, J., E
d., pp. 47-65, Pergamon Press, New York (1973)〕に
準拠して、ペンチレンテトラゾ−ルにより誘発される間
代性痙攣に対する試験化合物の拮抗作用を検討した。
【0077】この試験では小発作型の抗てんかん剤およ
びベゾジアゼピン系薬剤の多くが陽性効果を示す。
【0078】実験には体重20〜25gのStd−dd
Y系雄性マウス一群5匹および10匹を用いた。試験化
合物の経口投与2時間後にペンチレンテトラゾ−ル(8
5mg/kg)を皮下投与した。その直後にマウスをプ
ラスチック製ケ−ジに入れ間代性痙攣発作の発現の有無
を30分間観察した。発作が認められない場合を拮抗作
用ありと判定した。結果を表2に示した。
【0079】
【表2】
【0080】以上の試験結果に示す通り、本発明の化合
物がベンゾジアゼピン受容体に対して顕著な親和性を示
し、また、マウスを用いたペンチレンテトラゾ−ル誘発
間代性痙攣に対して優れた拮抗作用を示す。したがっ
て、本発明の化合物はベンゾジアゼピン受容体作動薬、
例えば、抗不安薬、抗てんかん薬あるいは睡眠障害の治
療薬として有用である。
【0081】
【本発明化合物の医薬としての使用方法】本発明の化合
物をベンゾジアゼピン受容体作動薬として使用する場合
は、経口投与、非経口投与あるいは直腸内投与のいずれ
でもよいが、経口投与が好ましい。投与量としては、投
与方法、患者の症状・年齢、処置形式(予防又は治療)
等により異なるが、通常0.01〜10mg/kg/
日、好ましくは0.02〜5mg/kg/日である。
【0082】本発明の化合物は通常製剤用担体と混合し
て調製した製剤の形で投与される。製剤用担体として
は、製剤分野において常用され、かつ本発明の化合物と
反応しない物質が用いられる。具体的には例えば、乳
糖、ブドウ糖、マンニット、デキストリン、デンプン、
白糖、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸
アルミニウム、結晶セルロース、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム、ヒドロキシプロピルデンプン、カル
ボキシメチルセルロースカルシウム、イオン交換樹脂、
メチルセルロース、ゼラチン、アラビアゴム、ヒドロキ
シプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、軽質無水ケ
イ酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク、カルボキシ
ビニルポリマー、酸化チタン、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ラウリル硫酸ナトリウム、グリセリン、脂肪酸グリ
セリンエステル、精製ラノリン、グリセロゼラチン、ポ
リソルベート、マクロゴール、植物油、ロウ、流動パラ
フィン、白色ワセリン、非イオン界面活性剤、プロピレ
ングリコール、水等が挙げられる。
【0083】剤型としては、錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、散剤、シロップ剤、懸濁剤、坐剤、ゲル剤、注射剤
等が挙げられる。これらの製剤は常法に従って調製され
る。なお、液体製剤にあっては、用時、水又は他の適当
な媒体に溶解又は懸濁する形であってもよい。また錠
剤、顆粒剤は周知の方法でコーテイ ングしてもよい。注
射剤の場合には、本発明の化合物(I) の生理的に許容さ
れる酸付加塩を水に溶解させて調製されるが、必要に応
じて等張化剤に溶解させてもよく、またpH調節剤、緩
衝剤や保存剤を添加してもよい。
【0084】これらの製剤は、本発明の化合物を0.0
1%以上、好ましくは0.05〜70%の割合で含有す
ることができる。これらの製剤はまた、治療上有効な他
の成分を含有してもよい。
【0085】
【実施例】以下に参考例および実施例を挙げて、本発明
の化合物について具体的に説明する。
【0086】参考例 1 6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1
H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−カルボニト
リル:
【0087】(1)1−ベンジル−4−ピペリドン2
6.8g(0.14モル)とピロリジン20g(0.2
8モル)のトルエン300mlの溶液を、水を留去しなが
ら4時間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮乾固し
た後、残渣に無水ジオキサン300mlを加えた。次い
で、氷冷攪拌下にエトキシメチレンマロノニトリル19
g(0.16モル)の無水ジオキサン40mlの溶液をゆ
っくりと滴下した。室温に戻し、1時間攪拌した後、酢
酸アンモニウム22g(0.29モル)を加え70℃で
終夜攪拌した。溶液を減圧下に濃縮乾固した。残渣にイ
ソプロパノ−ルを加え、析出結晶を濾取、水洗後乾燥し
て2−アミノ−6−ベンジル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−1,6−ナフチリジン−3−カルボニトリル1
8.3g(収率49%)を得た。更に精製することなく
次の反応に使用した。
【0088】(2)上記化合物15g(56.7ミリモ
ル)の10%硫酸水溶液150mlの溶液に、氷冷攪拌下
亜硝酸ソーダ7.83g(113ミリモル)の水35ml
の水溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後そのまま2
時間攪拌した。氷冷攪拌下20%水酸化ナトリウム水溶
液でアルカリ性にし、クロロホルムで抽出した。抽出液
を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し
た。残渣にイソプロパノ−ルを加え、析出結晶を濾取
し、アセトニトリルから再結晶して目的物10g(収率
66%)を無色固体として得た。融点230〜233
℃。
【0089】実施例 1 6−ベンジル−3−(5−シクロプロピル−1,2,4
−オキサジアゾール−3−イル)−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)−オン
の製造:
【0090】(1)6−ベンジル−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジ
ン−3−カルボニトリル1.6g(6ミリモル)のエタ
ノ−ル30mlの溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン0.5
2g(7.5ミリモル)と炭酸ナトリウム0.8g
(7.5ミリモル)を加え、攪拌下終夜加熱還流した。
反応溶液を減圧下に濃縮乾固した後、残渣に水を加え
た。析出結晶を濾取し、イソプロパノ−ルで洗浄、乾燥
してアミドオキシム1.4g(収率78%)を無色固体
として得た。更に精製することなく次の反応に使用し
た。
【0091】(2)上記化合物1.19g(4ミリモ
ル)と炭酸カリウム0.66g(4.2ミリモル)のメ
チルエチルケトン50mlの懸濁液に、氷冷攪拌下シクロ
プロパンカルボニルクロリド0.44g(4.2ミリモ
ル)のメチルエチルケトン3mlの溶液を滴下した。室温
に戻し、2時間攪拌した。反応溶液を減圧下に濃縮乾固
した後、残渣に水を加えた。析出結晶を濾取し、水,イ
ソプロパノ−ルで順次洗浄した。次に、この結晶とトル
エン50mlの混合物を24時間加熱還流した。反応溶液
を減圧下に濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ−に付し、クロロホルム−メタノ−ル(1
00:3)で溶出・精製した後、アセトニトリルから再
結晶して目的物0.93g(収率66.7%)を無色固
体として得た。融点187〜190℃。
【0092】対応する原料化合物を用い、実施例1と同
様にして、表3〜5に掲載の実施例2〜実施例22の化
合物を得ることができる。
【0093】
【表3】
【0094】
【表4】
【0095】
【表5】
【0096】参考例 2 6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1
H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−カルボン酸
エチル:
【0097】(1)1−ベンジル−4−ピペリドン19
g(0.1モル)とピロリジン10.7g(0.15モ
ル)のトルエン200mlの溶液を、水を留去しながら5
時間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮乾固した
後、残渣に無水トルエン200mlを加えた。次いで、氷
冷攪拌下にエトキシメチレンシアノ酢酸エチル17g
(0.1モル)の無水トルエン50mlの溶液をゆっくり
と滴下した。室温に戻し、終夜攪拌した後、氷冷下に濃
塩酸13mlを滴下した。得られた塩酸塩を濾取し、酢酸
エチル、イソプロピルエ−テルの順に洗浄した。この塩
酸塩をエタノ−ル300mlに溶かし、氷冷下アンモニア
ガスを吹き込み飽和させた。室温に戻し、終夜放置した
後、溶液を減圧下に濃縮乾固した。残渣にイソプロパノ
−ルを加え、析出結晶を濾取、乾燥して粗結晶10gを
得た。
【0098】(2)上記粗結晶をエタノ−ル100mlに
溶かし、氷冷攪拌下10%水酸化ナトリウム水溶液を滴
下した。室温に戻し、30分間攪拌した後、氷冷下に水
100mlを加えた。析出結晶を濾取、水洗した後、イソ
プロパノ−ルから再結晶して2−アミノ−6−ベンジル
−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジ
ン−3−カルボン酸エチル8.5g(収率27.3%)
を無色固体として得た。融点141〜143℃。
【0099】(3)上記エステル10g(32ミリモ
ル)の10%硫酸水溶液100mlの溶液に、氷冷攪拌下
亜硝酸ソーダ4.5g(65ミリモル)の水20mlの水
溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後そのまま2時間
攪拌した。氷冷攪拌下20%水酸化ナトリウム水溶液で
アルカリ性にし、クロロホルムで抽出した。抽出液を無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。
得られた結晶をイソプロパノ−ルから再結晶して目的物
6.8g(収率68%)を無色固体として得た。融点1
68〜170℃。
【0100】参考例 3 6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1
H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−カルボン酸
・塩酸塩:
【0101】(1)6−ベンジル−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジ
ン−3−カルボン酸エチル6.8g(22ミリモル)と
20%塩酸水溶液70mlの溶液を3時間加熱還流した。
冷後、析出結晶を濾取、水洗した。メタノ−ル−水から
再結晶して目的物7.0g(収率99.2%)を無色固
体として得た。融点260〜263℃。
【0102】(2)1−ベンジル−4−ピペリドン10
0g(0.53モル)とピロリジン70ml(0.795
モル)のトルエン1.5Lの溶液を、水を留去しながら
5時間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮乾固した
後、残渣にジオキサン1Lを加えた。次いで、氷冷攪拌
下にエトキシメチレンマロン酸ジエチル126g(0.
58モル)を加え、6時間加熱還流した。室温に戻し、
酢酸アンモニウム82g(1.06モル)を加え、80
℃,1時間加熱攪拌した。反応溶液を減圧下に濃縮乾固
した。得られた6−ベンジル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−
3−カルボン酸エチルを単離・精製することなく、次い
で、20%塩酸水溶液600mlを加え、3時間加熱還流
した。冷後、析出結晶を濾取、水洗した。メタノ−ル−
水から再結晶して目的物105g(収率61.9%)を
無色固体として得た。融点260〜263℃。
【0103】参考例4 5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−
1,6−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル・酢酸
塩:
【0104】6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3
−カルボン酸エチル8gと氷酢酸360mlの溶液に触媒
の10%パラジウム−炭素200mgを加え、水素雰囲気
下室温で接触水素還元した。理論量の水素ガスを吸収し
た後、触媒を濾去し、濾液を減圧下に濃縮乾固した。残
渣にエタノ−ルを加え、析出結晶を濾取した。エタノ−
ル−水から再結晶して無色固体6.8g(収率94%)
を得た。融点125〜130℃。
【0105】参考例5 6−(3−フルオロベンジル)−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン
−3−カルボン酸エチル:
【0106】5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1
H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−カルボン酸
エチル・酢酸塩2.0g(7.1ミリモル)、臭化3−
フルオロベンジル1.7g(9ミリモル)および重炭酸
ナトリウム2.0g(24ミリモル)のメチルエチルケ
トン100mlの懸濁液を16時間加熱還流した。不溶物
を濾去し、濾液を減圧下に濃縮乾固した。残渣をダイヤ
イオンCHP−20Pを用いた中圧カラムクロマトグラ
フィ−に付し、アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出・
精製した。エタノ−ルから再結晶し、無色固体1.91
g(収率81.4%)を得た。融点276〜280℃。
【0107】参考例6 6−(2−フルオロベンジル)−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン
−3−カルボン酸・塩酸塩:
【0108】(1)二塩化フェニルホスホン酸1mlに室
温下6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−カルボ
ン酸エチル1.0g(3.2ミリモル)を加えた後、1
50℃,1時間攪拌した。冷後、ジイソプロピルエ−テ
ルを加え、結晶を濾取した。この結晶をクロロホルムに
懸濁し、氷冷攪拌下28%アンモニア水を少しずつ加え
てアルカリ性にした。有機層を分取し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた油状
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、クロ
ロホルム−メタノ−ル(200:1)で溶出・精製して
6−ベンジル−2−クロロ−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−1,6−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
0.7g(収率66.1%)を無色油状物として得た。
【0109】(2)上記エステル20.0g(60ミリ
モル)の塩化メチレン200mlの溶液に、クロロぎ酸
(1−クロロエチル)10.4g(72ミリモル)を室
温で滴下し、20時間攪拌した。次いで、反応溶液を減
圧下に濃縮乾固した後、残渣にメタノ−ル200mlを加
え、40℃,2時間加熱攪拌した。反応溶液を減圧下に
濃縮乾固した後、残渣にジイソプロピルエ−テルを加え
結晶を濾取した。エタノ−ルから再結晶し、2−クロロ
−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジ
ン−3−カルボン酸エチル・塩酸塩21.2g(収率8
5.8%)を無色固体として得た。融点153〜156
℃。
【0110】(3)上記塩酸塩5.0g(18ミリモ
ル)、トリエチルアミン4.0g(40ミリモル)のD
MF50mlの溶液に、臭化2−フルオロベンジル3.1
g(21ミリモル)を加え、60℃,15時間加熱攪拌
した。反応溶液を減圧下に濃縮乾固した。残渣をクロロ
ホルムに溶かし、10%炭酸カリウム水溶液、水の順で
洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
溶媒を減圧留去した。得られた油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ−に付し、クロロホルム−メタノ−
ル(100:1)で溶出・精製して2−クロロ−6−
(2−フルオロベンジル)−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−1,6−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
4.6g(収率73.3%)を無色油状物として得た。
【0111】(4)上記エステル4.6g(13ミリモ
ル)と20%塩酸水溶液80mlの溶液を24時間加熱還
流した。氷冷した後、析出結晶を濾取、水洗した。エタ
ノ−ルから再結晶して目的物3.4g(収率77.2
%)を無色固体として得た。融点273〜276℃。
【0112】対応する原料化合物を用い、参考例6
(3),(4)と同様に反応・処理し、下記の化合物を
得た。
【0113】6−(3−フルオロベンジル)−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,6−
ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点228〜
230℃); 6−(4−フルオロベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点24
7〜250℃); 6−(2−クロロベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点23
8〜241℃); 6−(3−クロロベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点23
7〜239℃); 6−(4−クロロベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点24
5〜248℃); 6−(2−ブロモベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点23
6〜238℃); 6−(3−ブロモベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点24
6〜248℃); 6−(4−ブロモベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点24
5〜248℃); 6−(2−メチルベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点24
2〜245℃); 6−(3−メチルベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点23
7〜240℃); 6−(4−メチルベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点25
9〜262℃);6−(3−メトキシベンジル)−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,
6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩(融点22
9〜232℃); 6−(2−ブロモ−5−フルオロベ
ンジル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)
−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩
酸塩(融点234〜237℃)。
【0114】実施例 23 6−ベンジル−3−(3−フェニル−1,2,4−オキ
サジアゾール−5−イル)−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)−オンの製
造:
【0115】(1)6−ベンジル−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジ
ン−3−カルボン酸・塩酸塩1.6g(5ミリモル)と
トリエチルアミン0.56g(5.5ミリモル)の1,
2−ジクロロエタン50mlの懸濁液にN,N′−カルボ
ニルジイミダゾ−ル1.22g(7.5ミリモル)を加
え、70℃,3時間加熱攪拌した。室温に戻し、ベンズ
アミドオキシム0.82g(6ミリモル)を加え、2時
間攪拌した。反応溶液を減圧下に濃縮乾固し、残渣にイ
ソプロパノ−ルを加え,析出結晶を濾取して無色固体
1.4g(収率70%)を得た。更に精製することなく
次の反応に使用した。
【0116】(2)上記固体1.4gのトルエン50ml
の溶液を終夜加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮乾
固した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
に付し、クロロホルム−メタノ−ル(100:3)で溶
出・精製した後、クロロホルム−エタノ−ルから再結晶
して目的物0.91g(収率68%)を無色固体として
得た。融点231〜233℃。
【0117】対応する原料化合物を用い、実施例23と
同様にして、表6〜8に掲載の実施例24〜実施例44
の化合物を得ることができる。
【0118】
【表6】
【0119】
【表7】
【0120】
【表8】
【0121】参考例 7 6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1
H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−メタノ−
ル:
【0122】6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3
−カルボン酸エチル20g(64ミリモル),テトラメ
チルアンモニウムボロヒドリド25g(97ミリモル)
と1,2−ジクロロエタン200mlの混合物を4時間
加熱還流する。反応溶液を減圧下に濃縮乾固する。残渣
に水を加え、再び終夜加熱還流する。氷冷後、析出結晶
を濾取、乾燥して目的物を得る。
【0123】参考例 8 6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1
H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−カルボキシ
アルデヒド:
【0124】6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3
−メタノ−ル2.7g(10ミリモル)のクロロホルム
ル100ml溶液に活性二酸化マンガン13.5gを加
え、5時間加熱還流する。冷後、不溶物を濾去し、濾液
を減圧下に濃縮乾固する。残渣をダイヤイオンCHP−
20Pを用いた中圧カラムクロマトグラフィ−に付し、
アセトニトリル/水の濃度勾配で溶出,精製して目的物
を得る。
【0125】参考例 9 6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1
H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−アルドオキ
シム:
【0126】6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3
−カルボキシアルデヒド5.4g(20ミリモル)と塩
酸ヒドロキシルアミン2.8g(40ミリモル)のエタ
ノ−ル50ml溶液を3時間加熱還流する。冷後、析出
結晶を濾取、乾燥して目的物を得る。
【0127】参考例 10 6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1
H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−ヒドロキシ
イミノイルクロリド:
【0128】6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3
−アルドオキシム2.8g(10ミリモル)とDMF3
0ml溶液に、室温下N−クロロコハク酸イミド1.4
g(10ミリモル)を少量ずつ添加し、そのまま5時間
攪拌する。反応溶液を氷水に注ぎ、析出結晶を濾取、乾
燥して目的物を得る。
【0129】参考例 11 6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1
H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−アジドオキ
シム:
【0130】6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3
−ヒドロキシイミノイルクロリド3.2g(10ミリモ
ル),ナトリウムアジド0.65g(10ミリモル)と
DMF30mlの混合物を室温で6時間攪拌する。反応
溶液を氷水に注ぎ、析出結晶を濾取、乾燥して目的物を
得る。
【0131】参考例 12 O−メトキシカルボニル 6−ベンジル−5,6,7,
8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフ
チリジン−3−アジドオキシム:
【0132】6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3
−アジドオキシム3.2g(10ミリモル)とトリエチ
ルアミン1.1g(10ミリモル)のジクロロメタン6
0ml溶液に、氷冷下クロロ炭酸メチル1.0g(10
ミリモル)のジクロロメタン5ml溶液を滴下する。室
温に戻し、3時間攪拌する。反応溶液を減圧下に濃縮乾
固する。残渣に水を加え、析出結晶を濾取、乾燥して目
的物を得る。
【0133】実施例 45 6−ベンジル−3−(5−メトキシ−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)−オンの製
造:
【0134】(1)O−メトキシカルボニル 6−ベン
ジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オ
キソ−1,6−ナフチリジン−3−アジドオキシム3.
8g(10ミリモル)とジクロロメタン40mlの混合物
に、氷冷下、トリフェニルホスフィン2.7g(10ミ
リモル)のジクロロメタン20mlの溶液をゆっくりと滴
下する。この反応溶液を冷蔵庫で終夜放置した後、減圧
下に濃縮乾固する。得られた結晶を精製することなく、
そのまま次の反応に使用する。
【0135】(2)上記結晶を無水トルエン40mlに溶
かし、15時間加熱還流する。反応溶液を減圧下に濃縮
乾固し、残渣にイソプロパノ−ル10mlを加え、結晶を
濾取る。メタノ−ルから再結晶して目的物を無色固体と
して得る。
【0136】対応する原料化合物を用い、実施例45と
同様にして、実施例46〜47の化合物を得る。
【0137】実施例 46 6−ベンジル−3−(5−エトキシ−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)−オン。
【0138】実施例 47 6−ベンジル−3−(5−イソプロポキシ−1,2,4
−オキサジアゾール−3−イル)−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)−オ
ン。
【0139】参考例 13 6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1
H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3−カルボニル
イソチオシアネ−ト:
【0140】(1)6−ベンジル−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジ
ン−3−カルボン酸塩酸塩3.2g(10ミリモル)と
トリエチルアミン3.1g(30ミリモル)のジクロロ
メタン50ml溶液に塩化チオニル1.3g(10ミリ
モル)のジクロロメタン5ml溶液を氷冷、攪拌下に滴
下する。滴下終了後、室温に戻し、1時間攪拌する。溶
液を減圧下に濃縮し、酸クロリドを油状物として得る。
【0141】(2)上記で得られた油状物の2N水酸化
ナトリウム25ml溶液に、チオシアン酸カリウム1.
5g(15ミリモル)を加え、室温で20時間攪拌す
る。クロロホルムで抽出し、無水硫酸で乾燥した後、減
圧下に濃縮乾固する。残渣をシリカゲルクロマトグラフ
ィ−に付し、クロロホルム−メタノ−ル(5:1)で溶
出,精製して目的物を無色固体として得る。
【0142】参考例 14 N−メトキシチオカルボニル 6−ベンジル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキソ−1,6−
ナフチリジン−3−カルボキサミド:
【0143】6−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2(1H)−オキソ−1,6−ナフチリジン−3
−カルボニルイソチオシアネ−ト3.3g(10ミリモ
ル)の無水メタノ−ル30ml溶液にナトリウムメトキ
サイド1.1g(20ミリモル)を加え、20時間加熱
還流する。反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣にエタノ−
ルを加える。析出結晶を濾取、乾燥して目的物を得る。
【0144】実施例 48 6−ベンジル−3−(3−メトキシ−1,2,4−オキ
サジアゾール−5−イル)−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)−オンの製
造:
【0145】N−メトキシチオカルボニル 6−ベンジ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2(1H)−オキ
ソ−1,6−ナフチリジン−3−カルボキサミド3.6
g(10ミリモル)および塩酸ヒドロキシルアミン1.
4g(20ミリモル)のピリジン20mlの懸濁液を終夜
加熱還流する。反応溶液を減圧下に濃縮乾固し、残渣に
水を加える。析出結晶を濾取し、メタノ−ルから再結晶
して無色固体を得る。
【0146】対応する原料化合物を用い、実施例48と
同様にして、実施例49〜50の化合物を得る。
【0147】実施例 49 6−ベンジル−3−(3−エトキシ−1,2,4−オキ
サジアゾール−5−イル)−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)−オン。
【0148】実施例 50 6−ベンジル−3−(3−イソプロポキシ−1,2,4
−オキサジアゾール−5−イル)−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)−オ
ン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 清 滋賀県滋賀郡志賀町小野水明2丁目12番4 号 (72)発明者 岡 眞 大阪府茨木市高田町17番26号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子,アシル基,低級アルキル基ま
    たはR1'CH2-を意味し、R1'は低級シクロアルキル
    基, 低級アルケニル基, 低級アルキニル基, ベンジル
    基, アリ−ル基またはヘテロアリ−ル基を意味し、R2
    は低級アルキル基, 低級シクロアルキル基,低級アルケ
    ニル基, 低級アルキニル基, アリ−ル基, ヘテロアリ−
    ル基,ハロゲノ低級アルキル基,低級アルコキシ低級ア
    ルキル基,低級アルコキシ基, 低級アルケニルオキシ
    基,フェノキシ基または低級アルキルチオ基を意味し、
    3 ,R4 は水素原子または低級アルキル基を意味し、
    Xは酸素原子または硫黄原子を意味する。)で表される
    3−(1,2,4−オキサジアゾ−ル−3−もしくは5
    −イル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナ
    フチリジン誘導体またはその生理的に許容される酸付加
    塩。
  2. 【請求項2】R1 がR1'CH2-であって、R1'がアリ−
    ル基またはヘテロアリ−ル基であり、R2 が低級アルキ
    ル基, 低級シクロアルキル基, 低級アルケニル基, アリ
    −ル基, ヘテロアリ−ル基または低級アルコキシ基であ
    り、R3 およびR4 が水素原子であり、Xが酸素原子で
    ある請求項1の化合物またはその生理的に許容される酸
    付加塩。
  3. 【請求項3】R2 が炭素数1乃至3の低級アルキル基,
    シクロプロピル基または炭素数1乃至3の低級アルコキ
    シ基である請求項2の化合物またはその生理的に許容さ
    れる酸付加塩。
  4. 【請求項4】 6−ベンジル−3−(5−シクロプロピ
    ル−1,2,4−オキサジアゾ−ル−3−イル)−5,
    6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−2
    (1H)−オンである請求項3の化合物またはその生理
    的に許容される酸付加塩。
  5. 【請求項5】 6−ベンジル−3−(5−メチル−1,
    2,4−オキサジアゾ−ル−3−イル)−5,6,7,
    8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)
    −オンである請求項3の化合物またはその生理的に許容
    される酸付加塩。
  6. 【請求項6】 6−ベンジル−3−(5−エチル−1,
    2,4−オキサジアゾ−ル−3−イル)−5,6,7,
    8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)
    −オンである請求項3の化合物またはその生理的に許容
    される酸付加塩。
  7. 【請求項7】 6−ベンジル−3−(3−エチル−1,
    2,4−オキサジアゾ−ル−5−イル)−5,6,7,
    8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−2(1H)
    −オンである請求項3の化合物またはその生理的に許容
    される酸付加塩。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998009960A1 (fr) * 1996-09-04 1998-03-12 Dainippon Pharmaceutical Co., Ltd. Derives de pyrimidine 2,4-bisubstitues, procede pour leur production et compositions medicales les contenant
US10730976B2 (en) 2015-12-22 2020-08-04 Yeda Research And Development Co. Ltd. Lipid analogs and liposomes comprising same

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