JPH07108383A - アルミホィール用溶接素管の製造方法 - Google Patents

アルミホィール用溶接素管の製造方法

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JPH07108383A
JPH07108383A JP27910093A JP27910093A JPH07108383A JP H07108383 A JPH07108383 A JP H07108383A JP 27910093 A JP27910093 A JP 27910093A JP 27910093 A JP27910093 A JP 27910093A JP H07108383 A JPH07108383 A JP H07108383A
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JP
Japan
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welding
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aluminum
wheel
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Application number
JP27910093A
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English (en)
Inventor
Shoshi Koga
古賀詔司
Yasuo Takagi
高木康夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Alcoa Yuso Kizai KK
Original Assignee
Shinko Alcoa Yuso Kizai KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直流バット溶接によって良好な溶接継手を得
ることができるホィール用アルミニウム合金溶接素管の
製造方法を提供する。 【構成】 アルミホィール用素管を突き合わせた後、加
圧溶接するに際し、溶接電流を本電流まで上昇させた
後、第1段階目として、少なくとも8サイクル以上30
サイクル以下で通電し、次いで、第2段階目として、本
電流の80%以下50%以上に電流を下げて直流バット
溶接することを特徴としている。溶接後の加工において
成形加工性、特にスピニング加工性に優れ、高い溶接強
度の溶接継手が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等のホィール用
アルミニウム合金素管の製造方法に関し、特に直流バッ
ト溶接法により、溶接後の加工において成形加工性、特
にスピニング加工性に優れ、高い溶接強度が得られる溶
接方法に関するものである。
【0002】ここで、直流バット溶接とは、接合面に直
流電流を印加しつつ、圧力を印加して溶接接合する方法
であり、従来、交流電流を印加してフラッシュを5〜1
0秒間発生させつつ加圧接合を行う方法とは、原理的に
は異なる方法である。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
自動車の軽量化の要請から、アルミニウムホィールが広
く使用されている。このアルミニウムホィールの製造方
法には種々の方法が用いられている。このうち、アルミ
板材を溶接してホィールを製造する方法としては、50
00系のアルミニウム合金矩形板材を円筒形に丸めた端
面を突合わせて通電し、接合端面の接触抵抗によりに発
熱、溶融させると同時に加圧接合する溶接法がある。
【0004】しかし、この直流バット溶接は、溶接時に
フラッシュが発生せず、溶接時間が短いなど生産性が高
い方法であり、鉄製のホィールの溶接には使用されてい
るが、アルミ材料については一部適用が始まっている程
度である。
【0005】これは、溶接部を均一に発熱させることが
非常に難しく、溶接と同時に轟音が発生し易く、融合不
良が発生するので、良好な溶接継手を得ることが難しい
ためである。
【0006】本発明は、かゝる状況のもとで、直流バッ
ト溶接によって良好な溶接継手を得ることができるホィ
ール用アルミニウム合金溶接素管の製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の背景のもとで、本
発明者らは、先にホィール用5000系、6000系ア
ルミニウム合金の直流バット溶接方法と同方法によりホ
ィール用アルミニウム合金素管を製造する技術を提案し
た(特開平4−365831号、特願平4−30931
2号)。
【0008】この溶接方法は、溶接電流、溶接時間、圧
力等の条件範囲の設定により、或いは、アルミニウムの
導電率に応じて、初期電流時間の設定、溶接速度、初期
電極間隔を設定することにより、良好な溶接継手を作る
という溶接方法である。
【0009】しかし、本発明者らは、更に溶接条件の安
定性を改善するために鋭意研究を重ねた結果、アルミホ
ィール用素管を突合わせ本溶接時の溶接電流の時間、電
流値を調整することにより、前記方法よりも更に安定し
た条件で健全な溶接継手が得られることを見い出し、こ
こに本発明をなしたものである。
【0010】すなわち、本発明は、アルミホィール用素
管を突き合わせた後、加圧溶接するに際し、溶接電流を
本電流まで上昇した後、少なくとも8サイクル以上30
サイクル以下で通電し、次いで、本電流の80%以下5
0%以上に電流を下げて直流バット溶接することを特徴
とするアルミホィール用溶接素管の製造方法を要旨とし
ている。
【0011】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【作用】
【0012】本発明は、要するに、アルミホィール用素
管を突き合わせた後、加圧溶接時に、溶接電流を本電流
まで上昇させた後、第1段階目として、少なくとも8サ
イクル以上30サイクル以下で通電し、次いで第2段階
目として、本電流の80%以下50%以上に電流を下げ
て所定時間溶接した後、電流を遮断するという2段階で
直流バット溶接する方法である。図1は溶接条件の一例
を示したもので、従来法(点線)と本発明法(実線)との違
いがこの例からもわかる。
【0013】まず、本発明において最も重要な溶接条件
である溶接電流及び時間についての限定理由を示す。
【0014】溶接時間に関しては、全溶接時間を本電流
の高い電流のままで行った場合でも、良好な溶接は可能
であるが、安定性が少なく、接合状態の少しの変化で異
常発熱し易く、溶融金属の飛散に伴う轟音を発生し、融
合不良等の欠陥が発生し易くなる可能性がある。このた
め、第1段目における本電流の溶接時間を30サイクル
以下とする。
【0015】一方、溶接時間が8サイクル未満にした場
合は、溶接入熱の不足により接合部界面が完全に溶融せ
ず、巻込み等の欠陥を生じる可能性がある。このため、
溶接時間は少なくとも8サイクル以上が必要である。し
たがって、第1段目における本電流の溶接時間は8サイ
クル以上30サイクル以下になった時、溶接電流を下げ
る必要がある。
【0016】次に、第2段目の溶接電流の設定である
が、電流が本電流の80%を超えると、入熱過大による
溶融金属の飛散に伴う轟音を発生し、融合不良等の欠陥
が発生し易くなる可能性がある。一方、電流が本電流の
50%未満では、接合部界面を十分に溶融することがで
きず、融合不良等の欠陥が発生し、安定した継手が得ら
れない。したがって、第2段目の電流は本電流の80%
以下50%以上に設定する必要がある。
【0017】上記以外の溶接条件については本発明では
特に規制しないが、以下に示すような条件が望ましい。
【0018】まず、第1段目の本溶接電流(本電流)に関
しては特に制限されないが、図2に示すように、100
〜400A/mm2の範囲の電流密度で、且つ、A点(電流
密度:100A/mm2、スクィズ圧力:30N/mm2)、
B点(電流密度:400A/mm2、スクィズ圧力:40N
/mm2)、C点(電流密度:100A/mm2、スクィズ圧
力:100N/mm2)、D点(電流密度:100A/mm2
スクィズ圧力:100N/mm2)で囲まれる斜線内のスク
ィズ圧力のもとで、所定の溶接サイクル(8サイクル以
上30サイクル以下)で溶接し(第1段階目)、次いでこ
のスクィズ加圧力に更に0〜150N/mm2のアプセッ
ト圧力を付加して所定の電流で溶接する(第2段階目)の
が推奨される。
【0019】また、本溶接電流(本電流)までの初期電流
時間(アップスロープ)は、図3に示すように、A点(導
電率:25%、アップスロープ:3サイクル)、B点(導
電率:25%、アップスロープ:20サイクル)、C点
(導電率:60%、アップスロープ:120サイクル)、
D点(導電率:60%、アップスロープ:10サイク
ル)、E点(導電率:35%、アップスロープ:120サ
イクル)で囲まれる斜線内で行うのが推奨される。
【0020】更にアプスロープ後は、本溶接に際し、ア
プセット時の突合わせ材料の移動速度が100mm/sec
以上で溶接し、更に初期電極間隔を30〜15mm、最終
電極間隔を15〜5mmに設定し、溶接するのが推奨され
る。
【0021】そして、第2段階目の溶接後の電流遮断の
時間(図1参照)であるが、これも特に限定されないが、
望ましくは10サイクル以下が望ましく、それ以上にな
ると溶接部の溶融量が多くなり、入熱過大による溶融金
属の飛散に伴う轟音を発生し易く、また余盛り量が多く
なり易い。また、遮断に際し、溶接内部の欠陥防止、余
盛り量の調整のため、電流を一段で切断するのみでな
く、2〜3段に分けて時間を2〜3サイクルづつ徐々に
落す方法でもよい。
【0022】また、アルミニウム合金の材質としては、
ホィール用5000系、6000系合金を一例として特
に制限されるものではない。特に5000系合金の51
54、5052、5454合金等のMgを2〜4%含む
Al−Mg系の素材に適用するとより効果が大きい。Mg
量が2%未満では溶接後の強度が低く、4%を超えると
耐食性が悪くホィールとしての使用が難しくなる。
【0023】かくして、アルミニウム合金溶接素管の製
造に対して本発明法の直流バット溶接を適用すると、機
械的性質、曲げ性が優れると共に180゜曲げにおいて
も優れている溶接継手のホィール用溶接素管が得られ
る。
【0024】次に本発明の実施例を示す。
【実施例1】
【0025】5454系Al合金で4.5mmt×198mm
w×1030mmlの寸法の板についてリング加工後、表
1に示す条件(表中の条件記号については図1参照)にて
直流バット溶接を行った。その後、溶接時の余盛りを削
除し、溶接部の機械的性質、曲げ性、溶接欠陥等の諸性
質について調査した。それらの結果を表2に示す。
【0026】なお、180゜曲げ試験は、JIS Z 2
248の押し曲げ法に準拠して行った。試験片は図4に
示す要領で採取した4.5mmt×30mmw×180mml
の寸法のものを使用して、○(割れなし)、△(2mm以下
の割れ)、×(破断)にて評価した。
【0027】また、引張試験は図4に示す要領で採取し
た試験片を用い、JIS Z 3121に準拠して行い、
溶接部で破断した場合を「溶」、素材破断の場合を
「母」にて表示した。溶接欠陥(融合状態、巻込み、余
盛形状等)は○(板幅方向(図5)の欠陥が全くない)、△
(板幅方向の一部断面に欠陥発生)、×(不良)にて評価し
た。総合判定は、○(ホィール用素管として使用でき
る)、×(ホィール用素管として使用できない)にて判定
した。
【0028】表2より明らかなように、本発明法による
条件により直流バット溶接した本発明例は、いずれも、
溶接強度が高く、曲げ性(成形加工性)が優れており、1
80°曲げにおいても優れた溶接継手が得られている。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
直流バット溶接によってホィール用アルミニウム合金素
管の良好な溶接継手を得ることができる。安定して溶接
を行うことができ、溶接作業性もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶接条件の一例を示す図である。
【図2】第1段目の本溶接電流と加圧力の関係を示す図
である。
【図3】本溶接電流(本電流)までの初期電流時間(アッ
プスロープ)を示す図である。
【図4】曲げ試験片及び引張試験片の採取要領を示す図
で、(a)は斜視図、(b)は上側から見た図である。
【図5】(a)、(b)は溶接欠陥の評価部位と欠陥例を説
明する図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミホィール用素管を突き合わせた
    後、加圧溶接するに際し、溶接電流を本電流まで上昇さ
    せた後、少なくとも8サイクル以上30サイクル以下で
    通電し、次いで、本電流の80%以下50%以上に電流
    を下げて直流バット溶接することを特徴とするアルミホ
    ィール用溶接素管の製造方法。
JP27910093A 1993-10-12 1993-10-12 アルミホィール用溶接素管の製造方法 Pending JPH07108383A (ja)

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JP (1) JPH07108383A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022065223A1 (ja) * 2020-09-24 2022-03-31 Ntn株式会社 ころ軸受用溶接保持器、保持器付きころ、溶融接合部の判別方法、およびころ軸受用溶接保持器の品質確認方法
US11969813B2 (en) 2020-03-02 2024-04-30 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Spot welding method

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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