JPH07106653A - 積層圧電素子 - Google Patents

積層圧電素子

Info

Publication number
JPH07106653A
JPH07106653A JP5250318A JP25031893A JPH07106653A JP H07106653 A JPH07106653 A JP H07106653A JP 5250318 A JP5250318 A JP 5250318A JP 25031893 A JP25031893 A JP 25031893A JP H07106653 A JPH07106653 A JP H07106653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminated piezoelectric
piezoelectric element
laminated
external electrode
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5250318A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Watabe
嘉幸 渡部
Junichi Watanabe
渡辺  純一
Shigeru Sadamura
茂 定村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP5250318A priority Critical patent/JPH07106653A/ja
Publication of JPH07106653A publication Critical patent/JPH07106653A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 積層圧電素子内に発生するクラックやデラミ
ネーション(層間剥離)を防ぎ、長期寿命試験に優れた
積層圧電素子を供給する。 【構成】 シート状の圧電セラミックス1と内部電極2
を交互に積層し、それらの内部電極が一層ごとに積層方
向垂直な4側面のうちの2側面に交互に露出した積層圧
電アクチュエータ単素子と、この積層圧電アクチュエー
タ単素子をさらに複数個積み重ね、これらを構造的かつ
電気的に接続するろうづけ材8とを有して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスの流量制御弁や微動
テーブル等に用いられる積層圧電素子に関するもので、
特に長期連続使用に耐える信頼性の高い積層圧電素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の対象となる積層圧電素子の従来
構造を示す断面図を図13に示す。図中1は圧電セラミ
ックス、2は内部電極、3は外部電極である。内部電極
2は一層毎に2つの外部電極3に電気的に接続され、外
部電極3は各々ハンダ7を介してリード線6に接続され
ている。リード線6間に電圧を印加すると、各一対の内
部電極2の間の圧電セラミックス1に電界がかかり積層
方向に伸縮を生じる。従来、このような積層圧電素子に
用いられる圧電材はジルコン酸チタン酸鉛(PZT)の
ような鉛系ペロブスカイト構造をもつ複合酸化物より構
成されており、内部電極2は白金または銀パラジウム合
金などに作成されている。また、外部電極3は、金白金
混合粉、銀、あるいは銀パラジウムの混合粉などの金属
粉末をガラス粉末とともにビークル中に分散混合して製
造したペースト状物質をスクリーン印刷法で所望の位置
に塗布したあと、500〜800℃で焼成した焼成体よ
りなっている。この従来型積層圧電素子では、外部電極
3の各々に接続された一対の内部電極2が積層方向にみ
て合い重なった領域(図13中4、電界印加部という)
にある圧電セラミックスには電界が印加されるが、一対
の内部電極2が重なっていない領域(図13中5、電界
無印加部という)には電界が印加されない。その結果電
界印加部4では変位を生じ、電界無印加部5では変位を
生じないため、この従来の積層圧電素子に電圧を印加す
ると、図14に示すように太鼓状の変形を生じる。ま
た、この印加する電界は比較的大きいため、電界印加部
4と電界無印加部5との境界部付近に大きな応力が作用
する。この応力は積層圧電素子の積層方向の積層枚数が
多くなればなるほど著しく増大し、この従来型積層圧電
素子にパルス電圧を印加し、繰り返し駆動すると、外部
電極は大きな引っ張り応力を受け、やがては図14に示
すように素子のセラミックスと内部電極との接合部分か
らクラック12が入り、外部電極に断裂部13を生じ、
積層圧電素子が破断してしまうという問題点があった。
これらの問題点を解決するために、特開平3−2700
85に示されるように圧電セラミックスの積層枚数を減
らした小型の圧電アクチュエータ単素子を形成し、それ
ら各単素子を中心部で接着し、スタックすることによ
り、電界無印加部の歪を緩和する方法が考案されている
が、この場合、接着工程での接着箇所の管理が困難であ
ることや、あるいは接着剤が素子断面中央部にしか存在
しないため偏荷重に極めて弱いなどの問題点がある。一
方、特開平4ー274377では、積層圧電アクチュエ
ータ単素子とスタックし、単素子間の接続には接着剤を
用いずに、可とう性を持つ外部電極のみで行う(導電性
接着剤を塗布し、硬化させる)か、あるいは図15で示
すように銀ペースト等の通常の外部電極を形成した単素
子をスタックし、外部電極間を導電性可とう性を有する
材料14で構造的かつ電気的に接続し、全体を一体化し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この図15で示した素
子に電圧を印加すると個々の単素子9は図16のように
太鼓状に変形し、側面の導電性の可とう性を有する材料
14は伸ばされ、印加電圧をゼロに戻したとき、完全に
は元の長さに復元しにくくなる。従来の場合、この単素
子を積み重ねた後に、図16に示すように、側面を導電
性可とう性を有する材料で接続しているため、素子に電
圧を印加し素子が伸張すると可とう性を有する材料も伸
び、逆に電圧をゼロに戻すと可とう性を有する材料も収
縮し、元に戻る。しかしながら例えばこのような素子を
交番電圧で長期に渡り駆動した場合、徐々に可とう性を
有する材料の弾性が劣化し、やがては電圧をゼロに戻し
たときに素子の長さは完全には元の状態に復元しにくく
なる。そして、やがては接続された単素子9の間に隙間
ができ、変位量の復元性を失う。可とう性樹脂が長期の
伸縮により伸びきってしまうため、電圧をゼロに戻して
も、素子は元の長さより見かけ上長くなり、単素子間に
隙間が生じてしまっているためと考えられる。さらに
は、このような導電性の可とう性を有する材料の場合、
例えば導電性接着剤を用いた場合など、接着剤には絶縁
性を持つ材料も含まれるため、導電性のフィラを用いて
も比較的電気抵抗が大きく、直流的駆動では問題を生じ
ない場合でも、交流で駆動した場合、誘電体損失により
発熱し、接着強度が劣化する。また、導電性接着剤は、
そのポットライフ管理が難しく、管理状態によって導電
率や接着強度にばらつきを生じるという問題点があっ
た。本発明の目的は、電界印加部と電界無印加部の境界
部付近に作用する応力を小さくでき、さらにその結果、
素子の伸縮による変位量の復元性に優れた信頼性の高い
積層圧電素子を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の積層圧電素子
は、シート状に形成された圧電セラミックスと内部電極
を交互に積層し、積層方向に平行な4側面の内2側面
に、前記内部電極を一層毎に交互に露出させて、各側面
上に露出した内部電極の各々を各側面毎に外部電極によ
って接続し、該外部電極に電圧を印加することで積層方
向に伸縮する圧電アクチュエータ単素子を、複数個積層
し、ろう付け材により構造的かつ電気的に接続したこと
を特徴として構成される。本発明において「ろう付け
材」はクリームハンダペースト等のハンダ、銀ロウ材の
ような硬ろう材をいう。
【0005】
【作用】本発明の積層圧電素子は図1に示すように、従
来の積層圧電素子より相対的に積層枚数が少なく、かつ
高さの低い積層圧電アクチュエータ単素子9を複数個積
み重ねた構造をしている。本発明の積層型圧電素子では
外部電極上にろうづけ材のように、伸びにくく機械的強
度の大きなものを用いるため、各単素子間の密着性が向
上し、かつ伸張する際に各単素子間への与圧が印加さ
れ、極めて安定な変位特性が得られる。また、可とう性
を有する材料とは異なり機械的な耐久性が大きいため、
長期の使用に関しても前述のような問題はなく、変位量
の復元性が確保出来る。なお、ろうづけ材の形成によ
り、単素子を複数個積み重ねた素子の変位量は、従来例
に比べ若干減少するが、外部電極に断裂部を生じること
はない。その結果、本発明の積層圧電素子をパルス電圧
で繰り返し駆動しても破断することがなく、信頼性の高
い素子が提供できる。
【0006】
【実施例】(実施例1)図1は本発明の一実施例の積層
圧電素子の断面図である。まずジルコン酸チタン酸鉛を
主成分とする圧電材料粉末に、有機バインダーとしてP
VB(ポリビニルブチラール)、可塑材としてBPBG
(ブチルフタリルブチルグリコレート)、有機溶剤とし
てトリクレンを各々添加して混合し、このスラリーをド
クターブレード法によりキャリアフィルム上に厚さ90
μmのシート状に形成した。これをフィルムから剥し、
図3(a)または(b)で示すように、一端部に圧電セ
ラミックス1の表面が露出残存するようなパターンでそ
の片面に銀パラジウムあるいは白金ペーストを印刷し内
部電極2を形成した。これを順次数十枚積層して加熱圧
着する。その後、脱バインダーを行い、1100〜12
50℃で1〜5時間、酸素中にて焼成して、図4に示す
ような左右両側面に内部電極2が露出した積層圧電ブロ
ックを形成する。次にこのブロックを任意の大きさに切
断し(図5に示す点線)、さらに内部電極が露出した面
に銀パラジウムあるいは金白金ペーストを塗布、焼成す
ることで外部電極3を形成した(図5−(a)〜
(d))。以上の工程により、断面5mm×5mm、積層方
向高さ2mm、積層枚数20枚の積層圧電アクチュエータ
単素子を得た。次に図1に示すようにこの積層圧電アク
チュエータ単素子9を、内部電極2の露出している側面
をそろえて10個積み重ねる。この時積層方向両端面か
ら軽い荷重(〜10kgf)をかけ単素子9の位置決め
を行う。積み重ねられたこれら単素子9の外部電極上に
クリームハンダペースト8(液相温度180℃)を塗布
した後、210℃10分間の条件で溶融させ、素子長2
0mmの積層圧電素子を作製した。なお、クリームハンダ
は外部電極とのぬれ性を利用することで、ハンダが溶融
した際に外部電極形成面上のみに選択的に塗布できる。
さらにペースト量、加熱温度、加熱時間を最適化するこ
とで各単素子の外部電極間に形成される隙間に、軽度な
ハンダブリッジを生じさせることが出来、その結果積層
方向全面に電気的かつ機械的に接合されたハンダ盛り部
が一様な厚みで塗布できる。この素子の側面のろうづけ
材上に、テフロン被覆のリード線6をハンダペーストと
同様の組成からなるハンダ7でハンダ付けし、外部より
電圧を印加することで、素子が伸張するように構成し
た。上記の積層圧電素子に150V、0.5Hzの交番
電圧を10,000回印加し、その変位量の初期特性と
試験後の特性を光学式の接触型変位計で測定した。その
結果を図6(a)(b)に示す。同時に従来の図15に
示した素子も作製し、同様の測定を行った。但し、側面
の接続用可とう性を有する材料として、導電性接着剤
(エポキシ−銀フィラ)を用いた。この結果、従来素子
は初期特性に比較して試験後の変位量が減少しているの
がわかる。また、試験後の変位特性では、およそ0〜1
5Vの印加電圧の範囲で素子の変位が得られていない。
これは可とう性樹脂が長期の伸縮により伸びきってしま
うため、電圧をゼロに戻しても、素子は元の長さより見
かけ上長くなり、単素子間に隙間が生じてしまっている
ためと考えられる。従って、0〜15Vの範囲ではその
空隙が素子の変位により補われるまで、実質的な変位量
が減少するのである。一方、本実施例素子は従来素子に
比べて発生変位量が若干少ないものの、初期特性ならび
に試験後の特性いずれにおいても安定した変位特性が得
られていることがわかる。本実施例では単素子9の積み
重ね個数を20個とし、全長20mmの単素子積層アクチ
ュエータを作製したが、単素子9の個数を変えることに
より、全長の短いあるいは極めて長尺の積層アクチュエ
ータを容易に作製できる。また、単素子のサイズを上記
のサイズにしたが、セラミックスシートの積層枚数をさ
らに少なくし、外部電極に電圧を印加した際に、各シー
ト間にクラックやデラミネーション(層間剥離)等が発
生しにくい大きさにすれば、より信頼性の高い素子とな
る。なお、外部電極3の形状を図5(c)に示すように
幅広にすることにより、電気的接続の確実性、機械的強
度および変位量の復元性等が向上する。さらに、図5
(d)に示すように外部電極を単素子の上下端近傍まで
延設することにより、単素子間の接続の信頼性も向上す
る。 (実施例2)本実施例では上記実施例1と同様な方法で
アクチュエータ単素子を作製し、その単素子を下記の方
法で接続した。図2は、本実施例の模式的断面図であ
る。まず第1の実施例同様に単素子9を複数個積み重
ね、積層方向両端面から軽い荷重(〜10kgf)をか
け単素子9の位置決めを行う。次に、積み重ねられたこ
れら単素子9の両端部に位置する単素子9の外部電極上
に太さ約0.2mmの導電線(芯材:Cu、メッキ:N
i)11を適当な張力を与えて高温ハンダ(液相温度2
42℃)7’でハンダ付けする。さらに上記の工程によ
り得られた素子の外部電極3上に液相温度180℃のク
リームハンダ8を導電線11が隠れる程度に塗布し、お
よそ210℃の雰囲気中に10分間入れ、加熱溶融させ
冷却する。これにより、積層圧電単素子はそれぞれ機械
的、かつ電気的に接続され、断面5mm角、積層方向20
mmの積層圧電アクチュエータが得られた。第2の実施例
の場合、第1の実施例に比較して、クリームハンダ内に
設けられた導電線が、補強材の役を担うため、抗折力や
引っ張り力に対する機械的強度がさらに向上すると同時
に、リード線とハンダのぬれ性の効果により各単素子外
部電極の間隙にもハンダが浸入し、積層方向全長に渡っ
て、ハンダ層が形成される。なお本実施例では導電線を
高温ハンダ7’により最初に固定しているが、この固定
方法として、超音波ボンディングやレーザー溶接等のハ
ンダ以外の方法でもよく、またクリームハンダ8に導電
線が機械的に接続されていれば、例えば、クリームハン
ダペーストを塗布した中に、導電線を埋め込み溶融させ
る方法などで作製してもよい。なお、本実施例において
は積層圧電単素子間の接続にクリームハンダを用いた
が、その他に例えば糸ハンダやプリフォームハンダ等
の、外部電極の焼き付け温度以下の液相温度を持つ電気
的に導電性を持つろうづけ材であれば、これに限定され
ることはない。本実施例2の素子においても実施例1と
同じように電圧−変位量特性を測定したが、実施例1同
様に変位量の復元性が得られた。 (実施例3)第1の実施例で得られたセラミックスシー
ト上に、図7に示すような電極パターンの銀パラジウム
あるいは白金ペーストを印刷し、内部電極2’を形成し
た。これを順次積層し、図8(a)に示すような左右両
側面に内部電極端2が露出した積層圧電単素子を得た。
この素子の寸法は他の実施例同様、断面5mm×5mm、積
層方向長さ2mm、積層枚数20枚である。次にこの単素
子を実施例2と同様の方法で接続し、積層圧電素子を得
た。この素子の場合、素子側面に内部電極がほとんど露
出していないため、側面での水分の付着による絶縁性の
劣化を防ぐことができる。電圧−変位特性も実施例1お
よび2同様に復元性が得られた。さらに、本素子の耐湿
性に関する性能を確かめるために、同素子を20ヶ試作
し、85℃,90%RHの雰囲気に入れ、150V/2
0Hzの矩型波で駆動し、その不良率を測定した。その
結果を、図9に示す。比較のため、従来素子の試験も行
ったが、本実施例素子の耐湿性の向上していることが分
かる。 (実施例4)第3の実施例で用いた積層圧電単素子9を
複数個積み重ね、軽いプリ荷重を印加したままで、図1
0のように外部電極3上に導電線11の両端部を超音波
ボンディング15により軽く固定する。この状態で、素
子にフラックスを塗布し、さらにハンダ槽内におよそ2
20℃で溶融されたろう付け材(液相温度182℃)の
中におよそ10秒程度浸し、素子を取り出す。その結
果、図11のように導電線11を中心にろう付け材8が
ブリッジを起こし、各単素子間が接続された素子が得ら
れた。最後に第5の実施例について説明する。上記第
3、第4の実施例で用いた積層圧電単素子9を同様に複
数個積み重ね、軽い荷重を印加したままで、外部電極3
上に薄くろう付け材8(液相温度182℃)を塗布し、
その上に導電線(芯材:Cu、メッキ:Ni)11を乗
せる。この際に、導電線11は塗布したろう付け材8の
粘性あるいは付着性により、仮固定されるが、ろう付け
材8が加熱され、軟化した際の位置ズレを考慮するので
あれば、ろう付け材8を塗布する前に、導電線11の端
部を第2の実施例、あるい第4の実施例のように固定し
ても構わない。このようにして得られた積層圧電素子を
加熱し、ろう付け材8を溶融固着させると、充分なろう
付け材8の量がないため、図12のように、積層圧電単
素子9間にろう付け材8がブリッジを生じず、導電線1
1が各単素子間の外部電極3を機械的、電気的に接続す
るような形で積層圧電素子が形成された。この素子につ
いても同様の変位特性を確認したが、前述の実施例と同
様の特性を得ることが出来た。これは、ろう付け材8に
よりテンションを与えられた状態で導電線11が各単素
子9間に固定され、導電線11の持つ弾性により素子に
復元性が与えられたためと考えられる。また、導電線1
1を単にハンダ付け(一般的なハンダ鏝を用いて行うも
の)等で各単素子9間に固定したのとは異なり、比較的
広い面積で外部電極にリード線が固定されているため、
単素子間の固定強度も大きくなる。したがって、本実施
例では変位の復元性を得る手段として導電線11を用い
たが、弾性を有し、かつ電気的に導通する金属であれば
導電線と限らず、たとえば金属薄板や或いは金属箔のよ
うなものでも同様の結果が得られる。なお、第3、第
4、第5の実施例では図7に示す電極パターンの素子を
作製したが、作業能率を上げるため、上記電極パターン
が多数個同時に印刷された大型寸法のシートを作製し、
熱圧着後あるいは焼結後に5mm×5mmになるよう切断し
ても同様の効果が得られる。なお、図8(b)に示すよ
うに通常の外部電極3の他、機械的強度向上用電極3’
を形成して、単素子の接続を4側面で行えば変位量の復
元性がさらに向上する。以上の実施例で作製した素子を
エポキシ系あるいはシリコン系等の樹脂でコーティング
すれば、機械的強度がさらに向上し、かつ感電防止、ほ
こり水分等の付着防止に効果がある。
【0007】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、積層圧電
アクチュエータを複数の積層圧電アクチュエータ単素子
に分割し、これらを導電性ろう付け材で接続した構造を
しているため、単素子単体での高さは相対的に低い。そ
の結果電界印加部と電界無印加部の境界部付近に作用す
る応力が小さく、クラックやデラミネーションの発生し
ない長尺形状の積層圧電アクチュエータが容易に作製で
きる。さらにろう付け材により単素子が密着させられて
いるので、変位量の復元性にも優れる。またろうづけ材
の管理や作業ばらつきも小さいため、特性の再現性がよ
く、かつ作業性に優れた信頼性の高い積層圧電素子を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の模式的断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に関する模式的断面図で
ある。
【図3】本発明の実施例に関する積層圧電単素子製造上
のグリーンシートの外観を示す図である。
【図4】本発明の実施例に関する積層圧電単素子製造上
の圧電ブロックの外観図である。
【図5】図4における圧電ブロックの切断部を示す外観
図である。
【図6】本発明の第1の実施例に関する電圧−変位特性
【図7】本発明の第3の実施例に関する積層圧電素子製
造上のグリーンシートの外観
【図8】本発明の第3の実施例に関する積層圧電単素子
の模式的外観図である。
【図9】本発明の実施例3および従来例の耐湿性繰り返
し寿命試験を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施例に関する積層圧電素子
に導電線をボンディングした断面図である。
【図11】本発明の第4の実施例を示す模式的断面図で
ある。
【図12】本発明の第5の実施例を示す模式的断面図で
ある。
【図13】従来の圧電素子の一例を示す模式的断面図で
ある。
【図14】従来の積層圧電素子に電圧を印加した際の変
形を示す模式的断面図である。
【図15】従来の可とう性剤により接続された圧電素子
の一例を示す模式的断面図である。
【図16】従来の可とう性剤により接続された圧電素子
に電圧を印加した際の素子の形状変化を示す図である。
【符号の説明】
1 圧電セラミック、2 内部電極 、3 外部電極、
4 電界印加部、5電界無印加部、6 リード線、7
ハンダ、8 ろう付け材、9 積層圧電単素子、10
圧電ブロックの切断線、11 導電線、12 クラッ
ク、13 外部電極の断裂部、14 導電性の可とう性
を有する材料、15 超音波ボンディング部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状に形成された圧電セラミックス
    と内部電極を交互に積層し、積層方向に平行な4側面の
    うち少なくとも1側面に、前記内部電極を一層毎に交互
    に露出させて、各側面上に露出した内部電極の各々を各
    側面毎に外部電極によって接続し、該外部電極に電圧を
    印加することで積層方向に伸縮する圧電アクチュエータ
    単素子を、複数個積層し、ろう付け材により構造的かつ
    電気的に接続したことを特徴とする積層圧電素子。
  2. 【請求項2】 前記ろう付け材の液相温度が、該外部電
    極の焼成温度よりも低いことを特徴とする請求項1記載
    の積層圧電素子。
JP5250318A 1993-10-06 1993-10-06 積層圧電素子 Pending JPH07106653A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5250318A JPH07106653A (ja) 1993-10-06 1993-10-06 積層圧電素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5250318A JPH07106653A (ja) 1993-10-06 1993-10-06 積層圧電素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07106653A true JPH07106653A (ja) 1995-04-21

Family

ID=17206129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5250318A Pending JPH07106653A (ja) 1993-10-06 1993-10-06 積層圧電素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07106653A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002039510A1 (de) * 2000-11-08 2002-05-16 Epcos Ag Piezoaktor
JP2002529916A (ja) * 1998-11-03 2002-09-10 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 圧電式アクチュエータを製造するための方法
JP2005108989A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Murata Mfg Co Ltd 積層型圧電素子とその製造方法
DE102008041061A1 (de) 2007-08-24 2009-02-26 Denso Corp., Kariya-shi Piezoelektrisches Schichtelement
JP2010103249A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Taiheiyo Cement Corp 圧電アクチュエータ
JP2010103250A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Taiheiyo Cement Corp 圧電アクチュエータ
JP2010103251A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Taiheiyo Cement Corp 圧電アクチュエータ
DE10254452B4 (de) * 2001-11-22 2010-12-09 DENSO CORPORATION, Kariya-shi Verfahren zum Herstellen eines keramischen Stapelaufbaus
JP2011513961A (ja) * 2008-02-27 2011-04-28 コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ピエゾセラミックの分極方法
EP0844678B2 (de) 1996-11-25 2011-08-31 CeramTec AG Innovative Ceramic Engineering Aussenelektrode für einen monolithischen Vielschichtaktor
WO2015194461A1 (ja) * 2014-06-17 2015-12-23 日本碍子株式会社 セラミックスデバイス、及び接合体

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0844678B2 (de) 1996-11-25 2011-08-31 CeramTec AG Innovative Ceramic Engineering Aussenelektrode für einen monolithischen Vielschichtaktor
JP2002529916A (ja) * 1998-11-03 2002-09-10 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 圧電式アクチュエータを製造するための方法
US7477002B2 (en) 2000-11-08 2009-01-13 Epcos Ag Piezo-actuator
WO2002039510A1 (de) * 2000-11-08 2002-05-16 Epcos Ag Piezoaktor
DE10254452B4 (de) * 2001-11-22 2010-12-09 DENSO CORPORATION, Kariya-shi Verfahren zum Herstellen eines keramischen Stapelaufbaus
JP2005108989A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Murata Mfg Co Ltd 積層型圧電素子とその製造方法
DE102008041061A1 (de) 2007-08-24 2009-02-26 Denso Corp., Kariya-shi Piezoelektrisches Schichtelement
DE102008041061B4 (de) 2007-08-24 2018-05-09 Denso Corporation Piezoelektrisches Schichtelement
JP2011513961A (ja) * 2008-02-27 2011-04-28 コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ピエゾセラミックの分極方法
JP2010103251A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Taiheiyo Cement Corp 圧電アクチュエータ
JP2010103250A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Taiheiyo Cement Corp 圧電アクチュエータ
JP2010103249A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Taiheiyo Cement Corp 圧電アクチュエータ
WO2015194461A1 (ja) * 2014-06-17 2015-12-23 日本碍子株式会社 セラミックスデバイス、及び接合体
JPWO2015194461A1 (ja) * 2014-06-17 2017-04-27 日本碍子株式会社 セラミックスデバイス、及び接合体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7276841B2 (en) Thick film electrode and multilayer ceramic electronic device
JP4154538B2 (ja) 圧電アクチュエータ
US20060022558A1 (en) External electrode on a piezoceramic multi-layer actuator
KR100692884B1 (ko) 열팽창에 적응하는 외부 전극을 갖는 압전 액추에이터
JPH08242025A (ja) 圧電アクチュエータ
JPH07106653A (ja) 積層圧電素子
JP2015083321A (ja) 圧電コンポーネントに外部電極を接合するためのはんだ材料、及びはんだ材料を有する圧電コンポーネント
JP3506609B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP2001069771A (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP3506614B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP2001244514A (ja) 積層型圧電アクチュエータおよびこれを用いた噴射装置
JPH05218519A (ja) 電歪効果素子
JP2001210886A (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP2003086853A (ja) 積層型圧電素子及びその製法並びに噴射装置
JP3850163B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法
JP5687935B2 (ja) 圧電アクチュエータ
JPH0387079A (ja) 積層型圧電素子
JP2000252534A (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP3010835B2 (ja) 圧電アクチュエータ
JP3968408B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JPH09148639A (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JPH04105374A (ja) 圧電アクチュエータ
JPH11195818A (ja) 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法
JPH0232573A (ja) 屈曲型圧電変位素子
JPH0496285A (ja) 積層型圧電体