JPH07105755A - 透明導電性薄膜への電極の形成方法 - Google Patents

透明導電性薄膜への電極の形成方法

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JPH07105755A
JPH07105755A JP25298693A JP25298693A JPH07105755A JP H07105755 A JPH07105755 A JP H07105755A JP 25298693 A JP25298693 A JP 25298693A JP 25298693 A JP25298693 A JP 25298693A JP H07105755 A JPH07105755 A JP H07105755A
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thin film
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Shin Fukuda
福田  伸
Atsushi Oka
敦 岡
Nobuhiro Fukuda
信弘 福田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 片面あるいは両面を透明高屈折率層におお
われた金属薄膜からなる、透明フィルム上の透明導電性
薄膜に対して、任意の部分に導電性レジストを塗布し、
一部もしくは全面に湿式メッキを行い、該レジストを塗
布していない部分のメッキ層を剥離させ、該レジストを
塗布した形状のメッキ層を残し、該メッキ層を電極とせ
しめる透明導電性薄膜への電極の形成方法。 【効果】 効率的に透明導電性薄膜上へ密着性の優れ
た金属電極を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性を有し、かつ、
導電性を有する透明導電性フィルムへの電極形成方法に
関し、さらに詳しくは、自動車等の液晶ディスプレー、
冷凍および冷蔵ショウケース等に用いる透明面状ヒータ
ーに好適に使用できる透明導電性フィルムへの電極形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】透明高分子フィルム上に透明導電性薄膜
層を形成した透明導電性フィルムは、液晶ディスプレー
用電極、電場発光素子用電極、帯電防止フィルム、透明
発熱体として広く産業上利用されている。ここで透明高
分子フィルム上に形成する透明導電性薄膜層として従来
から知られているものは、以下のとおりである。 1)金、銀、銅等の単金属もしくは合金属薄膜 2)酸化インジュウム、酸化錫、酸化亜鉛、ヨウ化銅等
の半導体薄膜 3)1)を透明高屈折率層の薄膜で挟んだ積層体 特に、上記3)の具体例を挙げれば、酸化インジュム/
銀/酸化インジュウム、酸化チタン/銀/酸化チタン、
窒化アルミニウム/銀/窒化アルミニウム、窒化珪素/
銀/窒化珪素等がある。ここで銀の替わりに、銀−金合
金、銀−白金合金、銀−銅合金、銀−パラジュウム合金
も使用し得る。これら積層体を形成した透明導電性フィ
ルムは透明性と導電性に優れており、低電圧で駆動する
透明面状ヒーター用の透明導電性フィルムとして優れた
ものであった。本構成に関する技術を具体的に例示すれ
ば、特公昭59−44994等を挙げることができ、該
公報においては、耐侯性の優れた透明導電性薄膜層の作
製法が詳細に述べられている。そこで、3)の構成をも
つ透明導電性薄膜層を透明フィルムに積層して透明面状
ヒーターの試作を検討した。この際、透明面状ヒーター
を作製する過程において導電層に通電し、発熱させるた
めの電極が必要になる。特開平4−289685および
特開平4−355425には、導電性樹脂と粘着テープ
を用いて銅箔や銅線を固定する方法が開示されている
が、この方法では、製造工程を自動化しにくく、また、
接触抵抗にムラができやすいという欠点があった。そこ
で、電極層の形成を湿式のメッキ法で行うことを試みた
ところ、本発明者らは、メッキ層と透明導電性薄膜層と
の密着性が充分に高くないという新たな問題に直面し
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
問題を解決するために、調査を重ねた結果、メッキ層と
透明導電性薄膜層との間が剥離することを見いだした。
そこで鋭意研究を重ねた結果、導電性薄膜層上に直接形
成されるメッキ層よりも、導電性レジスト上に形成され
るメッキ層の方が強固に密着するという予想外の現象を
見いだした。本発明はかかる知見に基づいて、なされる
に至ったものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、上
記の問題を解決するためになされたものであって、その
要旨とするところは、片面或いは両面を透明高屈折率層
によっておおわれた金属薄膜層からなる、透明フィルム
上の透明導電性薄膜の主面に対して、任意の部分に導電
性レジストを塗布し、一部もしくは全面に湿式メッキを
行い、しかる後、該レジストを塗布していない部分のメ
ッキ層を剥離させ、該レジストを塗布した形状のメッキ
層を残し、該メッキ層を電極とせしめることを特徴とす
る透明導電性薄膜への電極の形成方法、に存する。ま
ず、添付図面について説明するに、図1は、導電性レジ
スト塗布後、一部もしくは全面に湿式メッキを行い、し
かる後、該レジストを塗布していない部分のメッキ層を
剥離させ、該レジストを塗布した形状のメッキ層を残し
た透明導電性フィルムの断面構成を示すものである。こ
こで、10は透明フィルム、20は透明導電性薄膜層、
30は導電性レジスト層、40はメッキ層を示すのであ
る。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる透明フィルムとは、可視光の透過率が80%以上
であり、厚さが、おおむね12から200μm程度のも
のであるが、かならずしも、この値に制限されるもので
はない。透明高分子フィルムの具体的な例を示すとする
と、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリエーテルスルフォン、ポリカーボネート、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート等が好ま
しく用いられる。
【0006】高屈折率層に挟まれた金属層は、電気伝導
性の優れた金属が好ましく用いられ、具体的には、銀、
銀−金合金、銀−白金合金、銀−銅合金、銀−パラジュ
ウム合金等が好適に用いられる。金属層の厚さは、電気
伝導性を保ちつつ透明性が得られる範囲で決定され、具
体的には、5から30nmの範囲が好ましく、より好ま
しくは、7〜20nmである。金属層には性能を阻害し
ない程度で、タングステン、クロム、アルミニウム、チ
タン、タンタル、ニッケル等が含まれても良いのであ
る。上記の金属層の両面、もしくは片面に他の金属層と
しては、酸化物や窒化物の安定な金属、すなわち酸化物
や窒化物等の標準生成自由エネルギーが負で大きなもの
が好ましく、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、タ
ンタル、銅、ニッケル、クロム、鉄、マンガン、タング
ステン、バナジウム等を密着性の向上のために好ましく
用いられることは当業者が理解するところであろう。
【0007】該他の金属層の厚さは、第1の金属層と高
透明屈折率層との充分な密着性が得られ、かつ、透明性
が損なわれない範囲がよい。より具体的な厚さを例示す
れば、0.4nmから5nm程度であり、0.4nm未
満の厚さでは、充分な密着力が得られず、5nmを越え
ると透明性が低下する。しかしながら、透明性をある程
度犠牲にしてもよい用途の場合には、勿論5nm以上の
金属層を用いることをなんら妨げるものではない。本発
明で用いる透明高屈折率層は、文字どおり、透明であ
り、屈折率が高い層である。透明であるということは、
可視光領域における吸収が極めて少なく、透明高分子フ
ィルムに所望の厚みで積層した場合でも、透明フィルム
の可視光の透過率が5%以上、より好ましくは、2%以
上低下することがないことを意味するのである。透明高
屈折率層の具体的な例を挙げるとするれば、酸化チタ
ン、酸化インジュウム、、酸化ジルコニウム、酸化イッ
トリウム、窒化珪素、窒化硼素、窒化アルミニウム、窒
化インジュウム、窒化ガリウム等である。さらに、具体
的に屈折率を例示すれば、1.6以上が好ましい。しか
しながら、電極部をメッキ法で作製する場合フィルムの
一部もしくは全部をpH<4の溶液に浸漬するので、耐
酸性のある窒化珪素や窒化硼素を用いるのが特に好まし
い。
【0008】透明高屈折率層の厚さは、可視光透過率が
最大になるように、もしくは、波長550nmの光の透
過率が最大になるように調整され、20〜70nmの範
囲が好ましく、より好ましくは、30〜50nmであ
る。この透明高屈折率層の厚さが、厚すぎると、光線透
過率が最大になる波長が550nmよりも長くなり、逆
に、薄すぎると光線透過率が最大になる波長が550n
mよりも短くなる。本発明で用いられる、金属層や透明
高屈折率層の作製方法としては、物理蒸着法、化学蒸着
法、湿式法等で作製し得る。具体的に示せば、物理蒸着
法では、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッ
タ法等があり、化学蒸着法としては、熱CVD法、光C
VD法、プラズマCVD法等あり、湿式法では、ゾルゲ
ル法等がある。しかしながら、基材は本発明では高分子
フィルムであるためなるべく低温で成膜することが好ま
しく、物理蒸着法やプラズマCVD法、光CVD法が好
ましい。
【0009】金属層の作製は、例えば、スパッタ法や真
空蒸着法、イオンプレーティング法が好ましく用いられ
る。ここでスパッタ法は、DCマグネトロンスパッタ
法、rfマグネトロンスパッタ法、イオンビームスパッ
タ法等の総称である。スパッタ法では、例えば、銀の薄
膜を作製するときには、銀のターゲットを用いてアルゴ
ンガスをスパッタガスとして用いる。銀−金合金薄膜を
作製するときには銀−金合金ターゲットを用いる。銀−
白金合金、銀−銅合金、銀−パラジウム合金薄膜を作製
するときも同様の方法を用いれば良い。真空蒸着法で合
金薄膜を作製するときには2元蒸着法が好ましく用いら
れる。金属層を形成するのに湿式のメッキ法を用いるこ
とも可能であるが、膜厚の制御の観点からは、スパッタ
法や真空蒸着法等の真空をもちいる成膜法が好ましい。
【0010】透明高屈折率層の作製法としては、例え
ば、ゾルゲル法の様な湿式の方法も使用し得るが、金属
層と同様にスパッタ法やイオンプレーティング法が好ま
しく用いられる。スパッタ法では、絶縁物がターゲット
の場合には、rfマグネトロンスパッタ法が好ましく用
いられる。例えば、酸化インジュウム薄膜を作製する場
合に、スパッタ法を用いると、金属インジュウムターゲ
ットを用いて、スパッタガスにアルゴン、反応性ガスに
酸素を用いる反応性スパッタ法もしくは、酸化インジュ
ムのターゲットを用いて、アルゴンをスパッタガスとし
て用いる通常のスパッタ法が用いられる。窒化珪素を作
製する場合には、珪素のターゲットをアルゴンと窒素の
ガスでスパッタする反応性スパッタ、もしくは、窒化珪
素のターゲットをアルゴンガスでスパッタする通常のス
パッタ法を用いれば良い。イオンプレーティング法で
は、珪素を窒素プラズマ中で蒸発させて窒化珪素膜を得
ることができる。そのた、活性化反応蒸着法やプラズマ
CVD法により所望の膜をえることができることは言う
までもない。プラズマCVD法では、例えば、シランと
窒素、シランとアンモニア、シラザンと窒素、シラザン
とアンモニア等を原料として窒化珪素薄膜を形成でき
る。
【0011】また、本発明でいう窒化珪素膜は、珪素/
窒素が0.75〜1.2の範囲であって、また、X線回
折法での測定により、非晶質のものであっても結晶質の
ものであってもよい。また、酸化インジュム、酸化チタ
ン、窒化硼素、窒化アルミニウム等においても、化学量
論的な組成からはずれたものになることがあるというこ
と、および、結晶性も作製法により異なるものができる
のは当業者の容易に理解しうるところであって、要する
に、適当な屈折率と透明度を持った薄膜層が得られれば
よいということが重要な点なのである。
【0012】金属層や透明高屈折率層の膜厚の測定に
は、触針粗さ計、繰り返し反射干渉計、マイクロバラン
ス、水晶振動子法等があるが、水晶振動子法では成膜中
に膜厚測定が可能なので、所望の膜厚を得るのに適して
いる。また、前もって成膜の条件を定めておき、試験基
材上に成膜を行い、成膜時間と膜厚との関係を調べた上
で成膜時間により膜厚を制御する方法もある。例えば、
M(秒)間成膜した時の薄膜の膜厚を触針粗さ計で測定
したところD(nm)であったとすると。d(nm)の
膜厚を得るには、次の式により、成膜時間T(秒)を決
定する。すなわち 、T=d×(M/D) (秒) である。例えば、スパッタ法において、チタンを100
0秒間成膜したところ、100nmのチタン膜を得たと
すると、同一の成膜条件で1nmのチタン膜を得るに
は、10秒間成膜すれば良いことになる。
【0013】水晶振動子法で膜厚を決めるときには、膜
厚がD(nm)の膜を製作した時の水晶振動子の周波数
の減少がF(Hz)であったとすると、d(nm)成膜
するには、次の式により求められた周波数f(Hz)が
減少した時をもって膜厚を決定する。すなわち、 f=d×(F/D) である。ここで、Dの決定は、触針粗さ計や繰り返し反
射干渉計等を用いればよい。本発明ではかくのごとき方
法により膜厚を決定しており、本発明で言うところの薄
膜層が、厳密な意味で連続膜もしくは連続層の状態にな
っている必要はないことは当業者の理解しているところ
である。
【0014】高分子フィルム基材上に透明高屈折率層を
形成するときには、基材の前処理として、コロナ放電処
理、プラズマ放電処理、グロー放電処理、逆スパッタ処
理、表面粗面化処理、化学処理等を行うことや、公知の
アンダーコートを施したりすることは適宜行うことがで
きる。高分子フィルム上に形成された透明導電性薄膜層
の構成は、深さ方向の分析能力をもつ分析方法により解
析できる。具体的に挙げるとすると、オージェ電子分光
法、エックス線光電子分光法、2次イオン質量分析法、
ラザフォード後方散乱法等を用いることができる。特
に、本発明になる積層体は微細な構造を有しているの
で、ザラー回転法を併用したアルゴンイオンエッチング
により深さ方向の分解能を向上させたオージェ電子分光
法が好ましく用いられる。本発明は斯くして形成した、
透明導電性薄膜上の任意の部分に導電性レジストを塗布
し、一部もしくは全面に湿式メッキを行い、しかる後、
該レジストを塗布していない部分のメッキ層を剥離さ
せ、該レジストを塗布した形状のメッキ層を残し、該メ
ッキ層を電極とせしめるものである。
【0015】本発明において、透明導電性薄膜層上に塗
布する導電性レジストは、通常銀粉、銅粉分、等の金属
粉とビニル系、フェノール系、エポキシ系、ポリアミド
系の樹脂との混合体が使用できる。特に導電性の観点か
ら、銀粉と上記樹脂系との混合体が好んで用いられる。
膜厚は、1〜20μm、通常2〜5μmである。いわゆ
る銀ペーストや銅ペーストを用いれば良い。導電性レジ
スト層の形成方法は、印刷法や塗工法等公知のものでよ
い。
【0016】また、一部もしくは全面に行う湿式メッキ
としては、無電解メッキおよびと電気メッキ法が使用し
得る。銅の電気メッキの方法としては、pH=1.5に
調整した硫酸酸性の硫酸銅溶液に、銅を陽極にして、導
電性フィルムを陰極にしてメッキを行う方法がある。ニ
ッケルのメッキ法としては、硫酸ニッケルやスルファミ
ン酸ニッケル系の溶液に塩化アンモニウム、ホウ酸等を
加え、pHを3〜5に調整した溶液をメッキ浴とし、陽
極にニッケル、陰極に導電性フィルムを用いてメッキを
することができる。湿式メッキの方法は、これらに限定
されるものではなく、その他公知の方法を用いることが
できる。メッキ層の厚みには特に制限はないが、5〜3
0μm程度が好ましく用いられる。なお、メッキ液に浸
漬中は、導電性レジスト中の金属粉の一部が、溶液中に
溶解することは、本発明を実行するにあたって妨げにな
るものではなく、むしろ、好ましい形態でもある。メッ
キを行った後、該レジストを塗布していない部分のメッ
キ層を剥離させると共に、該レジストを塗布した形状の
メッキ層を残し、該メッキ層を電極とするものである
が、該レジストを塗布しなかった部分のメッキ層の剥離
は、メッキ層の端部を適当な治具、例えば、ピンセット
でつまみ上げることにより容易に行うことができるので
ある。以下、実施例により本発明の実施の態様の一例を
説明する。
【0017】
【実施例】
実施例1 可視光透過率88%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/チタン(1.2n
m)/銀(10nm)/チタン(1.2nm)/窒化珪素(40nm)
からなる透明導電性薄膜層を形成した。なお、窒化珪素
の作製は表1に示す反応性スパッタ法により行った。こ
の透明導電性フィルムの、可視光透過率とシート抵抗を
分光光度計と渦電流式抵抗計で測定したところ、それぞ
れ、81.2%、5.2Ω/□であった。このフィルム
に銀粉とエポシキ系の樹脂を混合させた導電性レジスト
を格子状に塗布した。このフィルムに、pH3.5のス
ルファミン酸ニッケルメッキ浴で電気メッキを行い、厚
み10μmのニッケル膜を形成することができた。レジ
ストを塗布しなかった部分のニッケル層をピンセットで
剥離させ、透明導電膜上に格子状のニッケルの電極層を
形成できた。ニッケル層の密着性をピール強度測定法で
測定したところ、120g/cmであった。
【0018】
【表1】
【0019】実施例2 可視光透過率89%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/チタン(0.8n
m)/銀−金合金(10nm)/チタン(0.8m)/窒化珪素
(40nm)からなる透明導電性薄膜層を形成した。なお、
窒化珪素の作製は表1に示す反応性スパッタ法により行
った。また、金銀合金層は、銀−金(10重量パーセン
ト)合金のターゲットを用いて形成した。この透明導電
性フィルムの、可視光透過率とシート抵抗を分光光度計
と渦電流式抵抗計で測定したところ、それぞれ、80.
2%、6.7Ω/□であった。このフィルムに銀粉とフ
ェノール系の樹脂を混合させた導電性レジストを格子状
に塗布した。このフィルムに、pH4のスルファミン酸
ニッケルメッキ浴で電気メッキを行い、厚み20μmの
ニッケル膜を形成することができた。レジストを塗布し
なかった部分のニッケル層をピンセットで剥離させ、透
明導電膜上に格子状のニッケルの電極層を形成できた。
ニッケル層の密着性をピール強度測定法で測定したとこ
ろ、110g/cmであった。
【0020】実施例3 可視光透過率90%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/銀−白金合金
(10nm)/チタン(1.2nm)/窒化珪素(40nm)からな
る透明導電性薄膜層を形成した。なお、窒化珪素の作製
は表1に示す反応性スパッタ法により行った。また、金
銀合金層は、銀−白金(15重量パーセント)合金のタ
ーゲットを用いて形成した。この透明導電性フィルム
の、可視光透過率とシート抵抗を分光光度計と渦電流式
抵抗計で測定したところ、それぞれ、79.8%、6.
9Ω/□であった。このフィルムに銀粉とビニル系の樹
脂を混合させた導電性レジストを格子状に塗布した。こ
のフィルムに、pH4のスルファミン酸ニッケルメッキ
浴で電気メッキを行い、厚み10μmのニッケル膜を形
成することができた。レジストを塗布しなかった部分の
ニッケル層をピンセットで剥離させ、透明導電膜上に格
子状のニッケルの電極層を形成できた。ニッケル層の密
着性をピール強度測定法で測定したところ、150g/
cmであった。
【0021】実施例4 可視光透過率88%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/銀−白金合金
(10nm)/チタン(1.2nm )/窒化珪素(40nm)からな
る透明導電性薄膜層を形成した。なお、窒化珪素の作製
は表1に示す反応性スパッタ法により行った。また、金
銀合金層は、銀−白金(5重量パーセント)合金のター
ゲットを用いて形成した。この透明導電性フィルムの、
可視光透過率とシート抵抗を分光光度計と渦電流式抵抗
計で測定したところ、それぞれ、81.3%、6.2Ω
/□であった。このフィルムに銀粉とエポシキ系の樹脂
を混合させた導電性レジストを格子状に塗布した。この
フィルムに、pH6.1の硫酸ニッケルメッキ浴で電気
メッキを行い、厚み10μmのニッケル膜を形成するこ
とができた。レジストを塗布しなかった部分のニッケル
層をピンセットで剥離させ、透明導電膜上に格子状のニ
ッケルの電極層を形成できた。ニッケル層の密着性をピ
ール強度測定法で測定したところ、120g/cmであ
った。
【0022】比較例1 可視光透過率88%、125μm厚のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム上に、DCマグネトロン
スパッタ法により、窒化珪素(40nm)/銀(10nm)/窒
化珪素(40nm)からなる透明導電性薄膜層を形成した。
なお、窒化珪素の作製は表1に示す反応性スパッタ法に
より行った。この透明導電性フィルムの、可視光透過率
とシート抵抗を分光光度計と渦電流式抵抗計で測定した
ところ、それぞれ、81.6%、5.1Ω/□であっ
た。このフィルムに、pH3.5のスルファミン酸ニッ
ケルメッキ浴で電気メッキを行い、厚み10μmのニッ
ケル膜を形成することができたが、ニッケル層の密着性
をピール強度測定法で測定したところ、僅か13g/c
mにすぎないことがわかった。
【0023】
【発明の効果】本発明の電極形成法を用いることによ
り、透明導電性フィルムへの電極形成が容易にしかも確
実に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電性レジスト塗布後、メッキ層を残した透明
導電性フィルムの断面構成の例
【符号の説明】
10 透明フィルム 20 透明導電性薄膜層 30 導電性レジスト層 40 メッキ層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面或いは両面を透明高屈折率層によっ
    ておおわれた金属薄膜層からなる、透明フィルム上の透
    明導電性薄膜の主面に対して、任意の部分に導電性レジ
    ストを塗布し、一部もしくは全面に湿式メッキを行い、
    しかる後、該レジストを塗布していない部分のメッキ層
    を剥離させ、該レジストを塗布した形状のメッキ層を残
    し、該メッキ層を電極とせしめることを特徴とする透明
    導電性薄膜への電極の形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019016491A (ja) * 2017-07-05 2019-01-31 株式会社三興ネーム 透明面状発熱体、透明面状発熱体製造方法
JP2020017444A (ja) * 2018-07-26 2020-01-30 大日本印刷株式会社 発熱用導電体、発熱板および発熱用導電体の製造方法

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JP2019016491A (ja) * 2017-07-05 2019-01-31 株式会社三興ネーム 透明面状発熱体、透明面状発熱体製造方法
JP2020017444A (ja) * 2018-07-26 2020-01-30 大日本印刷株式会社 発熱用導電体、発熱板および発熱用導電体の製造方法

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