JPH0710467Y2 - 電子式キャッシュレジスタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は電子式キャッシュレジスタに関する。

最近の電子式キャッシュレジスタにおいては、レシート
及びジャーナル印字用のプリンタとしてドットプリンタ
が使用され、金額とともに商品名も印字可能となってい
る（例えば特開昭56−110174号公報参照）。

ところでレシート或るいはジャーナル用紙は、用紙幅が
比較的狭く一行に印字できる文字数が例えば15桁のよう
に制限されている為、従来は商品名の最大印字桁数を10
桁に設定し、一行の残りの桁数の５桁を金額用に割り当
て、金額データが割り当ての５桁以内ならば商品名と金
額とを一行に印字し、金額データが割り当て桁数を越え
た場合には商品名と金額とを二行に亘って印字を行って
いる。

しかし、この方法では金額データの桁数によって一行で
印字するか二行に亘って印字するかを判断している為、
金額データの桁数が割り当て桁数をオーバーしている場
合であっても、商品名が短く一行に商品名と金額の両方
を印字可能であるにもかかわらず、二行に亘って印字が
行われていた。従って、レシート及びジャーナル紙の消
費量が多くなりランニングコストが嵩むという問題があ
った。

この問題を解決する方法としては、例えば特開昭59−24
366号公報にも記載されている如く商品名と金額との印
字に必要な合計印字桁数がプリンタの印字可能桁数を上
回る場合に二行に亘って印字する方法が考えられる。

（ハ）考案が解決しようとする課題 然るに、この特開昭59−24366号公報に記載の如く商品
名と金額とを単に二行に亘って羅列印字するだけでは、
複数の金額を印字した場合各金額の印字位置がバラバラ
となり、印字された金額の確認が行い辛くなる。

（ニ）課題を解決するための手段 本考案は、金額を入力するための置数キー及び商品部門
キーを有する入力手段と、前記商品部門キーに対応して
商品名データが記憶された第１メモリ手段と、プリンタ
と、該プリンタの最大印字桁数が記憶された第２メモリ
手段と、前記入力手段の置数キーを用いて入力された金
額データを格納する第３メモリ手段と、前記入力手段の
前記商品部門キーの入力の応答して前記第１メモリ手段
より対応する商品名データを読み出す手段と、該読出手
段により読み出された商品名データを格納する第４メモ
リ手段と、前記第３メモリ手段に格納されている金額デ
ータの桁数を検出する第１検出手段と、前記第４メモリ
手段に格納されている商品名データを構成する文字の桁
数を検出する第２検出手段と、前記第１、第２検出手段
で検出された桁数の和を求める加算手段と、該加算手段
で求められた和と前記第２メモリ手段中の最大印字桁数
とを比較する手段と、該比較手段による比較の結果、前
記桁数の和が前記最大印字桁数以内の時には前記第３メ
モリ手段中の金額データが右詰めとなるように前記第４
メモリ手段中の商品名データと共に同一行に印字するよ
う前記プリンタを制御し、前記桁数の和が前記最大印字
桁数を越える時には一行目に前記第４メモリ手段中の商
品名データを印字した後２行目に前記第３メモリ手段中
の金額データを右詰めで印字すべく前記プリンタを制御
する制御手段とを備えるものである。

（ホ）作用 本考案は上述の如く構成したことにより、金額データの
桁数と商品名データの桁数との和がプリンタの最大印字
桁数より大の時には商品名を一行目に、金額データを二
行目に分けて印字すると共に常に印字された置数データ
の桁を揃えることができる。

（ヘ）実施例 以下本考案の実施例を図面に基づき説明する。

（１）は置数の為のテンキー、部門キー、取引別キー、
責任者キー等が設けられたキーボードで、信号バス
（２）を介し制御装置と接続されている。制御装置
（３）はマイクロプロセッサで構成され、キーボード
（１）より入力されたデータに基づき、処理手順が予め
記憶されたプログラムメモリ（４）のプログラムに従っ
て処理動作を行う。（５）は制御装置（３）に接続され
たデータメモリで、演算中のデータ及び演算処理された
データを記憶し、制御装置（３）により適宜書き込み並
びに読み出しが行われる。尚このデータメモリ（５）
は、第２図に示すように商品部門毎に商品名データを記
憶する領域（5a）と、部門毎の売上累計金額データを記
憶する領域（5b）が設けられると共に、担当者別の売上
金額データが記憶される領域（5c）、一日の売上金額デ
ータが記憶される領域（5d）、一人の客の売上金額デー
タが加算される領域（5e）、演算中のデータを記憶する
複数の領域（5f）〜（5k）及びその他のデータを記憶す
る領域（5l）で構成されている。

（６）は英数字、アルファベット、片仮名等の文字デー
タが記憶されているキャラクタジェネレータで、キーボ
ード（１）で操作されたキーに対応した文字データ、及
び印字を行う際に印字文字に対応した文字データが、制
御装置（３）の制御の下に読み出されるよう構成されて
いる。（７）は制御装置（３）に接続され、キーボード
（１）より入力されたデータ並びに制御装置（３）によ
り演算処理されたデータ等を表示する表示器で、ドット
マトリックスの表示器で構成されている。（８）は同じ
く制御装置（３）に接続され、キーボード（１）より入
力されたデータ並びに制御装置（３）により演算処理さ
れたデータを印字するプリンタで、ドットプリンタで構
成されレシート用とジャーナル用のプリンタで構成され
ている。

次に斯る構成よりなる本考案の動作につき説明する。

先ず使用に先立ちレシート及びジャーナルに印字する商
品名等のプリセット動作を行う。キーボード（１）のモ
ードキーをプリセット状態とし、所定の手順で商品部門
毎に商品名をキーボード（１）より入力すると、入力さ
れた文字が記憶されているキャラクタジェネレータ
（６）の領域を示すアドレスデータが、順次データメモ
リ（５）の商品名データを記憶する領域（5a）に記憶さ
れていく。又プリンタ（８）における一行の最大印字桁
数を設定すべくキーボード（１）より桁数データを入力
すると、制御装置（３）がデータメモリ（５）の領域
（5k）に最大印字桁数データの設定を行う。この様にし
て必要なデータのプリセットを完了して初めて登録操作
が可能となる。

第３図はキーボード（１）のモードキーを登録状態に設
定した際の登録動作時の制御装置（３）の制御動作を示
すフローチャートであり、以下ではこのチャートに基づ
いて登録動作を説明する。

キーボード（１）より金額の置数を行い登録を開始する
と、ステップ（S1）においてキーボード（１）よりの置
数データを取り込んだ制御装置（３）は、ステップ（S
2）で取り込んだ置数データをデータメモリ（５）の置
数データ領域（5g）に書き込むと共に、表示器（７）に
表示する。続いてキーボード（１）の商品部門一が操作
されると、ステップ（S3）でキーデータを取り込んだ制
御装置（３）は、ステップ（S4）でデータメモリ（５）
の対応する部門の商品名記憶領域（5a）から対応の商品
名データを読み出し領域（5f）に書き込むと共に表示器
（７）に表示を行い、次にステップ（S5）で商品部門の
累計金額領域（5b）のデータに置数データ領域（5g）の
データを加算し部門の累計を求める。続いて制御装置
（３）はステップ（S6）に進み、領域（5f）に記憶され
ている商品名の文字数が何文字かと求め領域（5h）に桁
数（C1）として書き込む。次にステップ（S7）に進み置
数データ領域（5g）に記憶されている置数データの桁数
を求め領域（5i）に桁数（C2）として書き込む。続いて
ステップ（S8）で領域（5h）の桁数データ（C1）と領域
（5i）の桁数データ（C2）との加算を行いその結果を領
域（5j）に書き込む。次にステップ（S9）に進み領域
（5j）に記憶されている加算結果と領域（5k）に記憶さ
れている最大印字桁数データとの比較を行う。

この比較において最大印字桁数以内であれば、ステップ
（S10）に進み領域（5f）に記憶されている商品名デー
タを読み出し、キャラクタジェネレータ（６）により対
応する文字データを発生させると共にこの文字データを
レシート及びジャーナルに左詰めで印字するようにプリ
ンタ（８）を制御する。次に前記置数データ領域（5g）
に記憶されている置数データを読み出しプリンタ（８）
に供給すると共にこの供給した置数データを前記商品名
が印字された前記レシート及びジャーナルの同一行に右
詰めで印字されるようにプリンタ（８）を制御する。こ
の結果、レシート及びジャーナルの同一行に左詰めで商
品名が、右詰めで金額が印字される。

一方、ステップ（S9）で領域（5j）に記憶されている加
算結果が領域（5k）に記憶されている最大印字桁数デー
タを越えていることを検出すると、制御装置（３）にス
テップ（S9）よりステップ（S11）へ進み、まずステッ
プ（S10）における商品名印字と同様にして領域（5f）
に記憶されている商品名データに基づき商品名をレシー
ト及びジャーナルに左詰めで印字する。続いて、ステッ
プ（S12）に進みプリンタ（８）を制御してレシート及
びジャーナルをそれぞれ一行分だけ紙送りし、その後ス
テップ（S13）でステップ（S10）における置数データの
印字と同様に前記置数データ領域（5g）に記憶されてい
る置数データを読み出しプリンタ（８）に供給すると共
にこの供給した置数データを右詰めで印字するようにプ
リンタ（８）を制御する。この結果、商品名と金額とが
二行に亘って印字される。

以下同様にして金額の入力と部門キー操作が繰り返し行
うことにより順次登録処理が行われると共に、前記金額
及び前記部門キーに対応した商品名がレシート及びジャ
ーナルに印字される。

今プリンタ（８）の最大印字桁数が15桁でデータメモリ
（５）の領域（5k）に「15」が設定されている時に、操
作された部門キーに対応する商品名が７桁で入力金額が
５桁である場合には、金額と商品名との桁数の和は12桁
で最大印字桁数の15桁以下である為、ステップ（S9）か
らステップ（S10）に処理が進み第４図（イ）に示すよ
うにレシート及びジャーナルの一行に左詰めで商品名
が、右詰めで金額が印字される。又商品名が11桁で金額
が４桁の場合も金額と商品名との桁数の和は最大印字桁
数の15桁以下となる為、同様に商品名と金額とは第４図
（ロ）に示すように同一行に印字される。一方、商品名
が11桁で金額が７桁の場合には、その和が最大印字桁数
15桁をオーバーすることとなるので、処理はステップ
（S9）からステップ（S11）に進みステップ（S11）〜
（S13）が順次処理されることにより第４図（ハ）に示
すようにレシート及びジャーナルの一行目に左詰めで商
品名が、二行目に右詰めで金額が印字される。尚、第４
図（ホ）に示すように商品名の印字に一行全部使用すれ
ば最大15桁の印字が可能となるので、商品名を詳細に印
字可能である。

そして、一人の客の登録操作が終了し、最後に合計キー
が操作されると、ステップ（S14）でキー信号を検出し
た制御装置（３）は、ステップ（S15）に進み合計金額
を求め領域（5d）に一日の売上げ累計の加算を行なうと
共に、レシート及びジャーナルに領域（5e）中の合計金
額の印字を行いその客に対する処理を終了する。

尚、上述の登録動作において置数キー、部門キー又は合
計キー以外のキーが操作された場合には、第３図に示す
如くステップ（S16）においてこれを検出し、操作され
たキーに対応した処理をステップ（S17）で行なう。

（ト）考案の効果 上述の如く本考案の電子式キャッシュレジスタでは、商
品名と金額データの印字桁数の和がプリンタの最大印字
桁数以内か否かの判断により、一行で印字するか二行で
印字するかを決定し印字するよう構成したことにより、
商品名を詳細に印字できると共に、二行に亘って印字す
る回数を抑制でき、その結果記憶紙の消費量を減少でき
るのでランニングコストが廉価となるもので実用的効果
大なるものである。また、記録しに印字された金額は常
に右詰めとなっているため商品名と金額を一行に印字す
る場合でも、二行に亘って印字する場合でも桁が揃い印
字された金額の確認が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の電子式キャッシュレジスタの構成を示
すブロック図、第２図は第１図のデータメモリの構成を
示す模式図、第３図は第１図の動作状態を示すフローチ
ャート、第４図は本考案における印字例を示す模式図で
ある。 （１）…キーボード、（３）…制御装置、（４）…プロ
グラムメモリ、（５）…データメモリ、（６）…キャラ
クタジェネレータ、（７）…表示器、（８）…プリン
タ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】金額を入力するための置数キー及び商品部
   門キーを有する入力手段と、 前記商品部門キーに対応して商品名データが記憶された
   第１メモリ手段と、 プリンタと、 該プリンタの最大印字桁数が記憶された第２メモリ手段
   と、 前記入力手段の置数キーを用いて入力された金額データ
   を格納する第３メモリ手段と、 前記入力手段の前記商品部門キーの入力に応答して前記
   第１メモリ手段より対応する商品名データを読み出す手
   段と、 該読出手段により読み出された商品名データを格納する
   第４メモリ手段と、 前記第３メモリ手段に格納されている金額データの桁数
   を検出する第１検出手段と、 前記第４メモリ手段に格納されている商品名データを構
   成する文字の桁数を検出する第２検出手段と、 前記第１、第２検出手段で検出された桁数の和を求める
   加算手段と、 該加算手段で求められた和と前記第２メモリ手段中の最
   大印字桁数とを比較する手段と、 該比較手段による比較の結果、前記桁数の和が前記最大
   印字桁数以内の時には前記第３メモリ手段中の金額デー
   タが右詰めとなるように前記第４メモリ手段中の商品名
   データと共に同一行に印字するよう前記プリンタを制御
   し、前記桁数の和が前記最大印字桁数を越える時には一
   行目に前記第４メモリ手段中の商品名データを印字した
   後２行目に前記第３メモリ手段中の金額データを右詰め
   で印字すべく前記プリンタを制御する制御手段と を備えたことを特徴とする電子式キャッシュレジスタ。