JPH0710245Y2 - 磁気センサー - Google Patents

磁気センサー

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JPH0710245Y2
JPH0710245Y2 JP1985070043U JP7004385U JPH0710245Y2 JP H0710245 Y2 JPH0710245 Y2 JP H0710245Y2 JP 1985070043 U JP1985070043 U JP 1985070043U JP 7004385 U JP7004385 U JP 7004385U JP H0710245 Y2 JPH0710245 Y2 JP H0710245Y2
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ferromagnetic thin
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道夫 根本
文史郎 津田
秀夫 鈴木
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東北金属工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、回転位置を検出する磁気ロータリエンコーダ
ーあるいは直線位置を検出する磁気式リニヤスケールに
使用される磁気センサーに関するもので、特に、バイア
ス用磁界を所望の方向に容易に調整可能であって、それ
によって磁気抵抗素子の出力特性を調整可能とした磁気
センサーの提供に関するものである。
[従来の技術] 第9図は従来の磁気センサーの概略図を示す。第9図
(a)は、バイアス用磁場のためのバイアス用マグネッ
トを用いていない磁気センサー基板10から非磁性体ブロ
ック5の上端平面51に接着剤を用いて固定された磁気セ
ンサーの概略図を示している。第9図(b)は、あらか
じめバイアス用マグネット4をはりつけた磁気センサー
基板11を非磁性体ブロック5の上端平面51に固定した磁
気センサーを示している。
第8図(a)、(b)は磁気センサー基板10および11の
それぞれの単体を示す概略図である。1はガラス基板あ
るいはシリコン基板であり、その上に強磁性体薄膜2
(Fe-NiあるいはCo)が蒸着され、所定のパターンが形
成されている。3は電気的入力および出力を取り出すリ
ード線である。第8図(b)のものは(a)図の基板1
の裏面にさらに面方向に着磁したバイアス用マグネット
4を追加固定したものである。
第10図(a)は、第8図の磁気センサーにおける強磁性
体薄膜2のブリッジパターンの1例を磁気スケールとし
ての磁気媒体と共に示している。同図において、磁気媒
体は、図示のように、N極同志およびS極同志が交互に
隣接するように磁化されており、一磁化長(NS間距離)
がλ/2に選ばれている。強磁性体薄膜パターンは、この
例では、長手方向に平行に延びる4つのパターン素子21
〜24からなり、磁気媒体の長さ方向に沿ってλ/4間隔で
配置され、これらの4素子は第10図(c)に等価回路で
示されるようにブリッジ状に接続されている。ブリッジ
の対向端子2、4間には、直流が印加され、他の対向端
子1、3間から出力が取り出される。なお、強磁性体薄
膜2と磁気媒体とは、強磁性体薄膜2が磁気媒体の表面
に近接した状態で磁気媒体の長さ方向に相対的に移動さ
れる。
ところで、強磁性体薄膜の面に平行な磁場を加えると、
その内部抵抗は、電流と磁化方向が平行になったとき
(外部磁場の方向がY方向のとき)が最大で、直交した
とき(外部磁場の方向がX方向のとき)最小になる。ま
た、外部磁場が強磁性体薄膜の長手方向と直角すなわち
電流方向と直交する方向(X方向)に作用する場合、そ
の外部磁場の大きさの変化に対応して内部抵抗は変化す
る。その抵抗値の変化量はρ=R−Roで表される。ただ
し、R<Ro、Rは実際の磁場の大きさにおける抵抗値、
Roは磁場が0の場合の抵抗値である。
第10図における磁気センサーの動作は既に知られている
ことであるが、以下に概略を説明する。
磁気媒体に着磁した各磁化からの漏れ磁束はN極からS
極に流れる。図において、パターン素子22に対しては、
隣接する両N極からの磁束が面に垂直に作用しながら、
左右方向に分かれ左右のS極にそれぞれ向かう。したが
って、パターン素子21には、その面に平行でX方向の磁
場が印加される。パターン素子21を通過した磁束は、パ
ターン素子24の方から流れてきた磁束と合成され、パタ
ーン素子23はその面に垂直に通過して、隣接する両S極
に流入する。パターン素子24は、パターン素子23と同様
にX方向の磁場を受けるが、その向きは逆向きである事
は容易に理解されるであろう。また、図示の状態で、パ
ターン素子22から21までの間の領域では、徐々にX方向
の磁束成分が増加し、パターン素子21から23までの間の
領域では、徐々にX方向の磁束成分が減少し、パターン
素子23から24までの間の領域では、徐々にX方向の磁束
成分が(逆向きではあるが)増加していることは、上の
説明から明らかであろう。したがって、図示の状態で
は、パターン素子22および23の抵抗値は最大で、パター
ン素子21および24の抵抗値は最小である。それゆえに、
第10図(c)の等価回路から明らかなように、出力端子
1の方が出力端子3に比して低電位であり、端子1、3
間の電位差は最大となる。
図示の状態から、強磁性体薄膜2に対して、磁気媒体が
図中の白抜き矢印の向きに移動すると、パターン素子2
2、21、23は、磁気媒体からの漏れ磁束に対しては、パ
ターン素子21、23、24位置にそれぞれあるのと等価とな
り、パターン素子24はパターン素子22の位置と等価とな
る。したがって、その際には、パターン素子22および23
の抵抗値は最小で、パターン素子21および24の抵抗値は
最大である。それゆえに、第10図(c)の等価回路から
明らかなように、図示の場合とは逆転して、出力端子1
の方が出力端子3に比して高電位であり、端子1、3間
の電位差は最大となる。以上の動きが繰り返されて、結
果的に、第10図(b)に示すような出力波形を得る事が
出来る。なお、上の説明から容易に理解されるように、
パターン素子22、21、23、24の各一つに付いてみると、
その抵抗は最大から最小に変化し、再び最小にもどる変
化を繰り返すが、その変化の周期がλ/4だけずれている
だけであり、そのずれをブリッジ回路で合成して、一つ
のパターン素子の場合と同様の抵抗変化に基づく出力を
とりだしている。
第5図を参照して、強磁性体薄膜のX方向の外部磁場の
大きさに対する抵抗変化ρは点線で示される通りであ
る。したがって、外部磁場がX方向で、その強度が変化
する信号磁界のみの場合には、出力電圧は、実際には、
第5図において点線で示す波形となる。この場合、抵抗
変化曲線の極大値の両側を利用しているので、出力波形
は、実際の信号磁界の変化からは歪んだ形となる。
それ故、第9図(a)の磁気センサーを実際の装置に用
いると、第5図にバイアス前として点線で示す波形の出
力を得ることになる。
一方、第9図(b)の磁気センサーは、バイアス用マグ
ネット4が付加されているから、第9図(a)の場合と
は様子が異なることになる。すなわち、バイアス用マグ
ネット4によりX方向にバイアス用磁場HBを印加する
と、第6図に実線で示すように、信号磁界の0点がバイ
アス用磁場の方向に移動する。この結果、各パターン素
子の抵抗変化曲線の線形部分を用いることができるの
で、出力の歪みが解消されることになる。したがって、
第9図(b)の磁気センサーの出力も同様に歪みが解消
されることになる。それ故、通常は、バイアス用マグネ
ット4を用いるときは、X方向にバイアス用磁場を発生
させるように用いられる。
[考案が解決すべき課題] 第9図(a)の磁気センサーの場合には、バイアス用磁
場を全く用いていないために、前述のように出力波形が
歪む欠点がある。
第9図(b)の場合には、バイアス用マグネットを用い
てバイアス用磁場を印加しているが、その磁場の方向
は、実際の製品では、マグネットの形状と磁化方向、お
よび基板の形状とにより固定されてしまう。例えば、通
常のように、バイアス用磁場がX方向に加わるようなバ
イアス用マグネットを用いた場合、抵抗変化曲線の直線
部分に印加磁界の中心部分を移動させて歪みを解決して
いるが、バイアス用磁石の位置を調整できないし、仮に
その位置を移動させてもバイアス用磁場の方向を変えて
動作特性を調整することはできないとの問題点がある。
すなわち、同一の部品を用いて異なる動作特性の磁気セ
ンサーを実現することはほとんどできない。
さらに、第9図(b)の磁気センサーにおいて、磁気セ
ンサー基板11を非磁性ブロック5に接着する場合、バイ
アス用マグネット4を介在させて接着するため、バイア
ス用マグネット4の厚み分だけ強磁性体薄膜2のパター
ン面がブロック5の上端平面51から浮き上がり、磁気セ
ンサー基板11の近傍の実装機器への相対位置関係が第9
図(a)の場合と異なることになるために、実際には、
第9図(a)と(b)の場合では、ブロック5の寸法を
異ならせることが必要である。
一方、磁気センサーの用途においては、種々の特性が要
求される。その要求に合わせて、その都度部品を作成す
ることは、センサーの製造時間が長くなるし、製造も繁
雑であるので、センサーのコスト上昇に結果するとの欠
点がある。また、予め部品を用意しておくことは、部品
管理に繁雑にするとの欠点もある。
したがって、本考案は、同一仕様の部品を用いて種々の
要求に合うように特性を調整可能な磁気センサーを提供
できる構造簡単な磁気センサーを提供することをその課
題とするものである。
[課題を解決するための手段] 本考案によれば、絶縁基板と、該絶縁基板上に長手方向
のパターンとして形成され、磁場を設けることにより抵
抗変化を起こす強磁性体薄膜と、前記強磁性体薄膜の長
手方向のパターンに電流を供給する入力端子および出力
電圧を取り出すための出力端子を前記強磁性体薄膜と接
続した状態で前記絶縁基板上に形成されたリード端子部
分と、前記強磁性体薄膜にバイアス用磁場を加えるバイ
アス用マグネットと、一面とこれと反対側の裏面とを有
すると共に該一面上に前記絶縁基板を固定支持した非磁
性ブロックとを備えた磁気センサーにおいて、前記バイ
アス用マグネットは、前記非磁性ブロックの裏面の面積
よりも十分狭い円形断面を有すると共に該円形断面に直
角の方向に磁化されており、前記裏面上に、該裏面に対
して磁化方向を直角にして、前記絶縁基板からずれた位
置であって、前記バイアス用磁場が、前記強磁性体薄膜
の長手方向に対して所望の角度で作用する位置に配置さ
れていることを特徴とする磁気センサーが得られる。
[作用] ところで、バイアス用マグネット4をY方向すなわち強
磁性体薄膜の長手方向と平行な方向にバイアス用磁場が
作用するように用いると、X方向の信号磁界の大きさの
変化による磁気抵抗の変化量ρは大きくなり、第5図に
おいて、実線で示されるようになる。すなわち、Y方向
のバイアス磁界を印加すると、印加しない場合と比較し
て、抵抗の変化曲線は、X方向の外部磁場の変化に対し
て急峻となることが判った。
本考案はこの様な知見を利用するものであり、バイアス
用マグネットは、非磁性ブロックの裏面の面積よりも十
分狭い円形断面を有すると共に該円形断面に直角の方向
に磁化されており、前記裏面上に、該裏面に対して磁化
方向を直角にして、前記絶縁基板からずれた位置であっ
て、バイアス用磁場が、強磁性体薄膜の長手方向に対し
て所望の角度で作用する位置に配置されている構成とし
たので、バイアス用マグネットの位置を単に移動するこ
とによってバイアス用磁場の大きさと方向を調整でき、
それによって、磁気センサーの出力特性を調整できるも
のである。
[実施例] 以下、本考案の実施例を説明する。
第1図を参照して、基板1にバイアス用マグネットが接
着されていない磁気センサー基板10が、その強磁性体薄
膜パターン20の面を表側にして、反対側の面を非磁性ブ
ロック5の上端平面部51に接着剤を用いて接着固定され
ている。厚み方向に着磁されたバイアス用マグネット6
が、非磁性ブロック5の上端平面部51と反対側の平面部
分すなわち裏面53上で、磁気センサー基板10から見て斜
め方向となる所望の位置に接着固定される。この所望の
位置は、後述するように、製造する磁気センサーに要求
される特性に応じて選択される。なお、54、55は、非磁
性ブロック5の側面である。
第2図を参照して、バイアス用マグネット6は、厚み方
向に着磁されており、非磁性ブロック5の裏面53上で、
磁気センサー基板10から見て斜め方向となる位置に配置
されているから、バイアス用マグネット6による磁場
は、強磁性体薄膜2のパターン面と同一平面方向に作用
する。その磁場の強さは、約10〜30G程度が適切であ
る。この磁場の強磁性体薄膜2のパターンの長手方向に
対する角度は、裏面53上でのバイアス用マグネット6の
配置位置によって決まる。
第3図は、バイアス用マグネット6の配置位置と、それ
により強磁性体薄膜2に作用するバイアス用磁場HBのパ
ターンの長手方向(Y方向)に対する角度θとの関係を
示したものである。第3図(a)は、バイアス用マグネ
ット6を、その中心が、非磁性ブロック5の裏面上で、
磁気センサー基板10よりも後方でかつその中央線上の位
置にあるように配置されている。この場合、バイアス用
マグネット6により、強磁性体薄膜2に作用するバイア
ス用磁場HBは強磁性体薄膜2の長手方向(Y方向)と平
行である。すなわち、θ=0°である。
第3図(b)は、バイアス用マグネット6を、その中心
が、非磁性ブロック5の裏面上で、磁気センサー基板10
よりも後方でかつその中央線よりも右側(非磁性ブロッ
ク5の上方から見て)の位置にあるように配置されてい
る。この場合、バイアス用マグネット6により、強磁性
体薄膜2に作用するバイアス用磁場HBはY方向に対して
45°となる。すなわち、θ=45°である。
第3図(c)は、バイアス用マグネット6を、その中心
が、非磁性ブロック5の裏面上で、磁気センサー基板10
よりも右側(非磁性ブロック5の上方から見て)の位置
にあるように配置されている。この場合、バイアス用マ
グネット6により、強磁性体薄膜2に作用するバイアス
用磁場HBはY方向と90°となる。すなわち、θ=90°で
ある。
この様に、非磁性ブロック5の裏面上でバイアス用マグ
ネット6の位置を選択することによって、強磁性体薄膜
2に作用するバイアス用磁場の方向をY方向に対して任
意の角度に選択することができる。
なお、バイアス用マグネットの横断面積は非磁性ブロッ
クの裏面の面積よりも十分小さくすることが必要であ
る。これにより、バイアス用マグネットを裏面から外方
へほとんど突出させないので、任意のθを実現する位置
に配置できる。
また、バイアス用マグネットは、円板形であることが好
ましい。これにより、マグネットからの漏洩磁束がマグ
ネットの全周において均一であるので、バイアス用マグ
ネットを裏面53上に配置する際、円板の平面を裏面に当
接するだけで特に向きを考慮する必要がない。
第4図は、第2図の磁気センサーを実装した磁気ロータ
リエンコーダーの斜視図を示す。
同図を参照して、回転ドラム7の円周上に塗布された磁
気記録媒体71に、第10図の磁気媒体と同様に、所定ピッ
チにて磁気書き込みが行われている。一方、磁気センサ
ー基板10の強磁性体薄膜パターンを磁気記録媒体71の表
面に近接させて、非磁性ブロック5が固定配置されてい
る。バイアス用マグネット6は、その裏面53の任意の箇
所に、磁気センサーの所用の特性に応じて配置される。
もちろん、バイアス用マグネット6は使用しないでも良
い。その場合には、磁気センサーの特性は、第9図
(a)の磁気センサーを用いた場合とほぼ同様で、同様
の出力電圧レベルが得られる。
バイアス用マグネット6を第3図(a)に示す位置に選
択配置すると、強磁性体薄膜2にY方向のバイアス用磁
場が作用する。したがって、第5図に実線で示すよう
に、信号磁界に対する強磁性体薄膜パターン素子の磁気
抵抗の変化が急峻になる。この結果、第10図の(a)お
よび(c)を参照して、(a)図の状態において、パタ
ーン素子22に対するパターン素子21の抵抗は、Y方向の
バイアス磁場を印加しない場合に比較して、小さくな
る。同様に、パターン素子23に対するパターン素子24の
抵抗は、Y方向のバイアス磁場を印加しない場合に比較
して、小さくなる。したがって、出力端子1、3間の電
位差は、Y方向のバイアス磁場を印加しない場合よりも
大きくなる。それゆえ、出力電圧は、バイアス用マグネ
ットを用いない場合に比較して高くなる。この様子が、
第5図に実線で示されている。
バイアス用マグネット6を第3図(c)に示す位置に選
択配置すると、強磁性体薄膜2にY方向と直交する方向
にバイアス用磁場が作用する。したがって、信号磁界の
動作点中心が移動して、すなわち、バイアスされて、磁
気抵抗変化曲線の線形部分が利用でき、出力電圧は、バ
イアス用マグネットを用いない場合に比較して高くかつ
歪みを除去できる。さらに、出力電圧の周期は、バイア
ス用マグネットを用いない場合の1/2となる。この様子
を、第6図に実線で示す。
バイアス用マグネット6を第3図(b)に示す位置に選
択配置すると、強磁性体薄膜2にY方向から45°ずれた
方向にバイアス用磁場が作用する。このバイアス用磁場
はY方向成分とこれと直角なX方向成分とに2分され
る。したがって、このY方向成分により、第5図と同様
に、信号磁界に対する磁気抵抗の変化が急峻になり、さ
らに、X方向成分により、第6図と同様に、信号磁界の
動作点が移動される。ただし、Y方向成分およびX方向
成分は、第5図および第6図の場合に比較して小さいの
で、その急峻になる傾き、および動作点の移動量は、い
ずれも小さい。したがって、出力電圧は、第6図の場合
と定性的には同様であるが、その波形は振幅等において
多少異なることになる。
図示はしていないが、θが0°、90°および45°以外の
場合にも、やはり、バイアス用磁場としてY方向成分お
よびX方向成分が現れるが、その大きさは、45°の場合
とは異なるので、その出力特性も異なることになる。
第7図(a)および(b)は、それぞれ、バイアス用磁
場がない場合、およびθ=0°の場合における、信号磁
界強度による抵抗変化を異なる温度において測定したデ
ータを示す。24℃に比較して−30℃における抵抗の変化
率ΔRは、第7図(a)の場合には10%であるが、第7
図(b)の場合には、2〜3%である。すなわち、バイ
アス用磁場があるなしで抵抗の温度特性も異なることが
明らかである。したがって、当然のことながら、出力の
温度特性も異なることになる。
[考案の効果] この様に、本考案によれば、バイアス用マグネットを使
用しない場合も、使用する場合も同一の部品を用いるこ
とができる。また、バイアス用マグネットを使用する場
合も、バイアス用マグネット6の配置位置を選択するの
みで、バイアス用磁場の方向を磁気センサーの所望の特
性に応じて調整可能である。したがって、所望の磁気セ
ンサーの特性に応じて異なる部品を製作、使用する必要
がなく、同一の部品で異なる特性の磁気センサーを容易
に組み立てる事ができるとの効果がある。
さらに、バイアス用磁場の方向による抵抗の温度特性を
も考慮して、所望の特性の磁気センサーを容易に得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の1実施例による磁気センサーを示す
斜視図である。第2図は、第1図の磁気センサーにおけ
るバイアス用磁場の方向を示す斜視図である。第3図
は、第1図の磁気センサーにいて、バイアス用マグネッ
トの異なる位置とバイアス用磁場の方向を示す平面図で
ある。第4図は、第1図の磁気センサーを組み込んだエ
ンコーダーの斜視図である。第5図は、第3図(a)に
おける場合の磁気抵抗変化曲線と出力波形との関係を示
す図である。第6図は、第3図(c)における場合の磁
気抵抗変化曲線と出力波形との関係を示す図である。第
7図(a)および(b)は、それぞれ、バイアス用磁場
がない場合、およびθ=0°の場合における、信号磁界
強度による抵抗変化を異なる温度において測定したデー
タを示す。第8図は、従来の磁気センサー基板の異なる
例を示す斜視図である。第9図は、第8図の磁気センサ
ー基板を用いた磁気センサーを示す斜視図である。第10
図(a)は、第9図の強磁性体薄膜のパターンと磁気媒
体との配置関係を示し、第10図(b)は磁気センサーの
出力波形を示し、第10図(c)は強磁性体パターンのブ
リッジ等価回路を示す図である。 符号の説明 1……基板、2……強磁性体薄膜、3……リード線、4
……バイアス用マグネット、5……非磁性体ブロック、
51……上端平面部、53……裏面、6……バイアス用マグ
ネット、7……回転ドラム、71……磁気記録媒体、10…
…バイアス用マグネットなしの磁気センサー基板、11…
…バイアス用マグネット付きの磁気センサー基板。
フロントページの続き (72)考案者 鈴木 秀夫 宮城県仙台市太子堂21番1号 東北金属工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−24210(JP,A) 特開 昭55−59314(JP,A) 特開 昭59−19810(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板と、該絶縁基板上に長手方向のパ
    ターンとして形成され、磁場を受けることにより抵抗変
    化を起こす強磁性体薄膜と、前記強磁性体薄膜の長手方
    向のパターンに電流を供給する入力端子および出力電圧
    を取り出すための出力端子を前記強磁性体薄膜と接続し
    た状態で前記絶縁基板上に形成されたリード端子部分
    と、前記強磁性体薄膜にバイアス用磁場を加えるバイア
    ス用マグネットと、一面とこれと反対側の裏面とを有す
    ると共に該一面上に前記絶縁基板を固定支持した非磁性
    ブロックとを備えた磁気センサーにおいて、前記バイア
    ス用マグネットは、前記非磁性ブロックの裏面の面積よ
    りも十分狭い円形断面を有すると共に該円形断面に直角
    の方向に磁化されており、前記裏面上に、該裏面に対し
    て磁化方向を直角にして、前記絶縁基板からずれた位置
    であって、前記バイアス用磁場が、前記強磁性体薄膜の
    長手方向に対して所望の角度で作用する位置に配置され
    ていることを特徴とする磁気センサー。
JP1985070043U 1985-05-14 1985-05-14 磁気センサー Expired - Lifetime JPH0710245Y2 (ja)

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