JPH07100368B2 - 複合シ−ト材の製造方法 - Google Patents

複合シ−ト材の製造方法

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JPH07100368B2
JPH07100368B2 JP61217730A JP21773086A JPH07100368B2 JP H07100368 B2 JPH07100368 B2 JP H07100368B2 JP 61217730 A JP61217730 A JP 61217730A JP 21773086 A JP21773086 A JP 21773086A JP H07100368 B2 JPH07100368 B2 JP H07100368B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は建築用の室内装飾材又は車輌等の内装材、特に
溌水性,溌油性,耐水性並びに耐汚染性を必要とする分
野に特に優れた性能,効果を有する複合シート材の製造
方法である。
〔従来の技術〕
従来水を多用するいわゆる水廻り用の室内内装材に溌水
性及び耐水性を付与する方法としては、(1)塩化ビニ
ル樹脂系内装材の表面層にツヤ消表面処理剤層を形成す
る方法、(2)該表面層にフツソ系又はシリコーン系添
加剤を混入する方法、(3)いわゆる耐水性壁紙として
浸水収縮性の少い基材(ガラス不織布,耐水原紙等)上
に軟質塩化ビニル樹脂発泡層を形成し表皮層として軟質
塩化ビニル樹脂シート層又はその他の熱可塑性樹脂シー
トを積層一体化して製造する方法等が一般的に用いられ
ている。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら上記(1)の方法においては表面層上にツ
ヤ消表面処理剤層を施すと著しく溌水性が低下し、又ツ
ヤ消表面処理剤層を施さないと軟質塩化ビニル樹脂層の
可塑剤がその表面にブリードするため一応の溌水効果を
有するものとなるが、表面に汚れが付着しやすくなる等
の欠点を生じ好ましくない。又(2)の方法では溌水性
並びに耐水性効果を付与することが出来るが、混入樹脂
との相溶性が悪く、該剤が表皮層の表面に滲出し、上記
効果の持続性に欠けるとともに、表皮層表面に対する該
剤の表面移行配列性も充分でない等の欠点を有する。又
(3)の方法の製品は表皮層が軟質塩化ビニルシートを
用いたものは汚れやすく、又層厚が厚いため製品が硬
く、かつ重くなり、施工性に劣る結果を来たす。又汚れ
防止効果を有するアクリル系樹脂,フツソ系樹脂等のフ
イルムを前記表皮層として軟質塩化ビニル樹脂発泡層
(中間層)上にラミネートすることにより積層する方法
もあるが、該法での製品も表皮層が硬くなり柔軟性に欠
け、施工上問題を生じる等の欠点を含有しているもので
ある。
本発明は上記の如き諸欠点がなく、長期間にわたる持続
効果を有する優れた溌水性,溌油性と耐水性並びに耐汚
染性を有ししかも良好な施工性をも供有具備し、水を多
用する分野の室内内装材、その他素材として秀でた上記
効果を具現する複合シート材の製造方法を提供するもの
である。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は耐水性と難燃性を有する基材上に中間層として
塩化ビニル系樹脂の非発泡体もしくは発泡体を積層し、
更に該層上に極く薄い表皮層として熱可塑性合成樹脂
で、かつ該合成樹脂中に、表皮層に対して優れた表面移
行性と相溶性を併有する添加剤を0.1〜3重量%混入し
たものを積層し、加熱、乾燥して一体化する複合シート
材であつて、表皮層は(イ)層厚が10μ〜200μであ
り、該表面が平滑面もしくは絞模様の凹凸面であり、
(ロ)グラフトポリマーはアクリル系化合物のマクロモ
ノマーとアクリル系フツソ化合物もしくはアクリル系シ
リコーン化合物との共重合体であり、(ハ)ブロツクポ
リマーはアクリル系化合物とアクリル系フツソ化合物と
の共重合体である複合シート材を製造する方法である。
〔作用効果〕
以下本発明の製造方法について詳細に説明する。
本発明の基材としては特に耐水性と難燃性を有する基材
を用いる。その理由としては本発明で製造する製品は特
に水を多用する分野に用いることを目的としているため
特に基材も耐水性を有し、しかも内装材として使用する
ため難燃性を保有せしめることにより本発明の目的とす
る基材としての機能性を十分発揮し得るものである。該
基材としては紙,不織布,編織布等を用いこれに難燃性
を付与するために含ハロゲン有機燐酸系エステル,チオ
尿素系化合物,グアナジン系化合物等の難燃剤により難
燃加工を施すか、ガラス繊維等の不燃性繊維を混入して
用い、又耐水性を付与するためにはフツソ系もしくはシ
リコーン系化合物等の溌水剤で処理するか、もしくは耐
水性を有するポリエステル系樹脂繊維,ポリオレフイン
系樹脂繊維,レーヨン繊維,ガラス繊維を単独もしくは
混入、又は混編織したものを使用する。
次に上記基材上に中間層として塩化ビニル系樹脂の非発
泡体又は発泡体をシート状に積層形成する。該層に用い
る樹脂組成物のポリ塩化ビニル系樹脂としては塩化ビニ
ルのホモポリマー以外に塩化ビニルと酢酸ビニル等との
共重合体、塩化ビニルとエチレン一酢酸ビニルとの共重
合体、塩化ビニルと各種モノマーとのグラフト共重合体
を含くみ、さらにこれ等共重合体と塩化ビニルホモポリ
マーとの混合物、および塩化ビニルホモポリマーと他の
熱可塑性樹脂との混合物も用いることができる。又これ
らのポリマーは懸濁重合,乳化重合等の何れの重合法の
ものも使用できる。
該層の非発泡体には上記樹脂に可塑剤,安定剤,滑剤,
ケレーター,染料,顔料等の着色剤,難燃剤の他、必要
に応じて充填剤等を混合して使用する。又発泡体では上
記非発泡体の組成物に化学発泡剤を混入して使用する。
該中間層を形成する方法としては非発泡体においてはカ
レンダー法,押出法又はコーテイング法等の各種の方法
を用いることが出来るが、量産性,生産コストの点から
してカレンダー法が好ましい。いずれの方法を用いるに
しても、該シートの形成厚は約0.1〜1mmであることが好
ましく、0.1mm以下では物性強度的に問題が発生しやす
く、又1mm以上では強靭で物性強度上の問題はないが、
重量的に重く、風合が硬くなり該内装材として使用する
場合施工上に問題を生ずる。
又上記発泡体においては上記塩化ビニル系樹脂組成物の
軟化温度で発泡剤の分解温度以下の加工温度を用いて、
上記のいずれかの加工方法によりシート状に積層する。
この場合も上記と同様にカレンダー法を用いることが好
ましい。いずれの方法を用いるにしても該シートの適用
厚は約0.1〜0.4mmであることが好ましい。次いで該積層
体を発泡炉を用いて上記シート層を加熱発泡し、厚みが
0.3〜3mmの発泡体を形成せしめる。この場合0.3mm以下
及び3mm以上では上記の非発泡体の場合と同様の理由を
生じ好ましくない。
又該発泡体を別に0.3〜3mmの層厚を有する発泡シート単
体を製造しこれをラミネート法を用いて上記基材と積層
一体化しても良い。
次いで溌水性,耐水性,溌油性並びに耐汚染性の諸機能
性を有する表皮層を上記中間層上に極く薄い層厚に塗工
する。本発明の表皮層に使用する熱可塑性合成樹脂組成
物はポリアクリル計樹脂,ポリウレタン系樹脂等の単独
もしくは共重合体又はこれらの混合物を溶剤系の塗料の
形態とし、これに上記の諸効果性能を具現する添加剤を
混入して用いる。該添加剤は、表皮層の合成樹脂に対し
て優れた表面移行性と相溶性とを併有するものであっ
て、グラフトポリマーとしてはアクリル系化合物のマク
ロモノマーとアクリル系フッソ化合物もしくはアクリル
系シリコーン化合物との共重合体であり、また、ブロッ
クポリマーとしてはアクリル系化合物とアクリル系フッ
ソ化合物との共重合体である。即ち、前記添加剤中の一
方のアクリル系フッソ化合物又はアクリル系シリコーン
化合物は表皮層の合成樹脂に対しきわめて優れた界面移
行性を有する機能性セグメントとしての役割を果たし、
表皮層表面に優れた溌水性、溌油性、耐水性並びに耐汚
染性を付与すると共に、該添加剤中の他方のアクリル系
化合物のマクロモノマー若しくはアクリル系化合物は前
記表皮層たる樹脂に対し相溶性を有する相溶性セグメン
トとしての役割を果たし、表皮樹脂層に対しいわゆるア
ンカー効果を発揮し充分に相溶すると共に、両者の効果
が相乗されて改質効果の持続性に富んだものを生成で
き、しかも該表皮層の樹脂組成物本来の硬さ、抗張力、
伸び等の諸物性を変えることなく秀でた溌水性、溌油
性、耐水性並びに耐汚染性を有するものが得られる。か
ゝる優れた改質効果の持続性,耐久性は従来より使用さ
れているフツソ系添加剤やシリコーン系添加剤には見出
し得ないものである。該添加剤の上記表皮層樹脂組成物
に対する添加量は、その樹脂固型分に対し、0.1〜3%
であることが好ましく、該範囲の添加量により、該表皮
層と液体(水,油等)との接触角は約100〜120゜とな
り、物理的な界面における「ぬれの現象」が低下し、上
記の諸性能効果を発現できる。この場合0.1%未満では
接触角が90゜以下となり、上記の諸性能の改質効果を具
現出来ず、また3%を超える量を添加してもその効果は
それ以上向上しない。
該表皮層を形成する方法は、上記の構成組成物の塗料を
グラビヤ方式,ロールコーター方式,ロータリースクリ
ーン方式等の一般的な塗工方式を用いて、塗工し加熱乾
燥し、皮膜厚が10μ〜200μの極く薄い表皮層を形成す
る。層厚が10μ以下では物性強度的に問題が生じやす
く、又200μ以上では強度的には問題がないが、風合が
硬く、重量的に重くなり施工性に支障を来たし本発明の
目的とする製品が得られない。該表皮層がかくの如く極
めて薄いものであつても上記本発明の混入添加剤の優れ
た性質諸作用により上記の諸性能効果を十分に発現し得
るものである。
該表皮層の表面は塗工時のまゝの平滑面を使用しても良
いが、更に一般に用いられているロールエンボス方式を
適用して該表面に凹凸模様を形成せしめてもよい。かく
することにより前記溌水,溌油性,耐水性を更に増大せ
しめることが出来る。その理由は表皮層中に添加されて
いる添加剤中の表面移行性セグメントであるアクリル系
フッソ化合物又はアクリル系シリコーン化合物の配向の
結果、該樹脂表面に接触する液体(水,油等)と該樹脂
層との接触角が平滑面より大となり、いわゆる物理的な
「ぬれの現象」が更に低下するためである。
以上詳述した如く、本発明によつて得られた複合シート
材は、長期間にわたる持続効果を有する優れた溌水性,
溌油性,耐水性並びに耐汚染性を有するとともに、良好
な施工性をも併有しているため、水を多用する分野の室
内内装材その他の素材として優れた上記諸効果を発現し
うるものである。
〔実施例〕
以下各種実施例をもつて本発明を具体的に説明する。
実施例1 壁紙裏打用として含ハロゲン有機燐酸エステル系難燃剤
を用いて処理したパルプ繊維にガラス繊維を混入し耐水
性を具備せしめた難燃,耐水紙を基材とし、その上に中
間層とし下記配合組成を有するポリ塩化ビニル樹脂組成
物をカレンダー法を用いて0.18mm厚のアイボリー色の着
色層を積層形成し、更にその上面に通常の塩化ビニルレ
ザー用印刷塗料を用いてグラビア印刷機でグレー色の雲
柄のプリント模様を施し乾燥した後、表皮層として下記
配合組成を有するグラフトポリマータイプとアクリル系
フツソ化合物との共重合体よりなる機能性添加材を混入
せる表皮用塗料をグラビア印刷機を用い全面に塗布し加
熱乾燥して約20μの層厚を有する表皮層を積層形成し、
複合シート材を得た。次いで得られた製品の各性能テス
トを別紙の方法で実施し、その溌水効果,耐汚染効果は
別紙の如く優れたものであり、又柔軟性に富み、軽量で
施工性が良好な耐水性を有し、壁装内装材として優れた
製品であることを確認した。
〔中間層塩化ビニル樹脂配合組成〕
ポリ塩化ビニル樹脂(=1100) 100 重量部 DOP 50 〃 Ca−Ba−Zn系安定剤 2 〃 チタン白顔料 15 〃 ベンジジンイエロー顔料 3 〃 弁柄顔料 1.5 〃 炭酸カルシウム 30 〃 三酸化アンチモン 5 〃 ケレーター 2 〃 〔表皮層用塗料配合〕 溶剤型アクリル系表面処理用塗料 (固形樹脂分15重量%) 100 重量部 (添加剤) アクリル系化合物のグラフトポリマー 0.6重量部 〔東亜合成化学工業(株)製:アロンGF300〕 実施例2 実施例1と同様の基材,中間層を用い、表皮層配合組成
物中の添加剤をグラフトポリマータイプとアクリル系シ
リコーン化合物の共重合体よりなる機能性添加剤に置換
えて使用し、その他の材料、並びに加工方法は実施例1
と全く同一同様にして製品を得た。得られた製品は実施
例1と同様に別紙に示す如き優れた諸効果と軽量で柔軟
な風合を有する良好な施工性を有する製品であつた。
〔表皮層用塗料配合〕
溶剤型アクリル系表面処理用塗料 (固形樹脂分15重量%) 100 重量部 (添加剤) アクリル系化合物のグラフトポリマー 0.75重量部 〔東亜合成化学工業(株)製:アロンGS30〕 実施例3 実施例2と同様に表皮層配合組成物中の添加剤をブロツ
クポリマータイプのアクリル系フツソ系化合物との共重
合体よりなる機能性添加剤に置換えた以外は実施例1と
全く同一同様、材料並び方法を用いて製品を得た。得ら
れた製品は別紙に示す如く実施例1と同様に優れたもの
であつた。
〔表皮層用塗料配合〕
溶剤型アクリル系表面処理用塗料 (固形樹脂分15重量%) 100 重量部 (添加剤) アクリル系化合物のブロックポリマー 0.5重量部 〔日本油脂(株)製:モディパーF210〕 実施例4 実施例1で得られた製品の表皮層表面を加熱し、ロール
エンボス機を用いて布目調の柄模様を有する凹凸絞模様
を賦形し複合シート材を得た。得られた製品は別紙に示
す如く、実施例1より更に優れた溌水効果を有する製品
であつた。
実施例5 実施例4の基材を、目付100g/m2の耐水性に優れたポリ
エステル不織布に含ハロゲン有機燐酸エステル難燃剤を
用いて難燃処理を施したものを基材として置換え、中間
層の塩化ビニル樹脂シート厚を0.25mmとした以外は全く
同一の素材、同様の方法を用いて表面に布目調の凹凸絞
模様を有する複合シート材を得た。得られた製品は実施
例4と同様の優れた効果を有し、車両用ドアトリム内装
材並びに建築用内装材として秀でた製品であつた。
実施例6 耐水性と難燃性を有する目付80g/m2のガラス繊維から成
る不織布上に中間発泡体層として下記配合組成を有する
塩化ビニル樹脂発泡体組成物を含有発泡剤の分解温度以
下である160℃の加工温度でカレンダー機を用いて白色
の着色層を0.15mmの厚さでシート状に積層形成し、次い
で該積層体を発泡炉を用い210℃の温度で3分間処理し
て該シート層を1.1mm厚に加熱発泡せしめて発泡体層を
形成し、続いて表皮層として下記配合組成を有するグラ
フトポリマータイプとアクリル系フツソ化合物との共重
合体よりなる機能性添加剤を混入した表皮用塗料をグラ
ビア印刷機を用いて全面に塗布し加熱乾燥して約20μの
層厚の表皮層を積層形成し複合シート材を得た。得られ
た製品は柔軟かつ軽量で施工に優れ、又秀でた溌水効果
と耐汚染効果を有し建築用内装材として有用なものであ
つた。
〔中間層塩化ビニル樹脂発泡体配合組成〕
ポリ塩化ビニル樹脂(=1100) 100 重量部 DOP 70 〃 発泡剤(ADCA) 5 〃 チタン白 20 〃 Ca−Ba−Zn安定剤 2.5 〃 炭酸カルシウム 15 〃 三酸化アンチモン 5 〃 ケレーター 2 〃 〔表皮層用塗料配合〕 溶剤型アクリル系表面処理用塗料 (固形樹脂分15重量%) 100 重量部 (添加剤) アクリル系化合物のグラフトポリマー 1.8重量部 〔東亜合成化学工業(株)製:アロンGF300〕 比較例1 実施例1と全く同一素材と同様の方法を用い表皮層配合
組成物中の添加剤を添加しないで複合シート材を得た。
得られた製品は全く溌水効果と耐汚染効果を有しないも
のであつた。
比較例2 実施例1と全く同一素材と同様の方法を用い表皮層配合
組成物中の添加剤のみを市販フツソ系添加剤に置換え、
同一配合量を用いて複合シート材を得た。得られた製品
は製造直後においては溌水効果と耐汚染効果を有するも
のであつたが、これを洗剤により洗つたところ該添加剤
が洗い流され第1表に示す如く極端に溌水効果が低下消
失し、表面改質効果による耐久性を有するものではなか
つた。
比較例3 実施例と全く同一素材と同様の方法を用い表皮層配合組
成物中の添加剤のみを市販のシリコーン系添加剤に置換
え、同一配合量を用いて複合材を得た。得られた製品は
製造直後においては溌水効果と耐汚染効果を有するもの
であつたが、これを洗剤により洗つたところ該添加剤が
洗い流され別表1に示す如く極端に溌水効果が低下消失
し、表面改質効果による耐久性を有するものではなかつ
た。
以上実施例1乃至比較例3によつて得られた複合シート
材を比較すれば第1表の通りである。
〔テスト方法〕
〔1〕〔溌水性並びに溌油性テスト〕 (イ) (溌水性テスト)ゴニオメーターを用いて室温
25℃に於ける水と実施例1〜比較例3の表皮層表面に対
する「ぬれ」の程度を、水に対する接触角θを測定して
溌水性の評価の値を得た。
(ロ) (溌油性テスト)ゴニオメーターを用いて室温
25℃に於けるn−デカンに対する実施例1〜比較例3の
表皮層表面の接触角θを測定し、溌油性の評価の値を得
た。
〔2〕〔耐汚染性テスト〕 実施例1〜比較例3の表皮層表面に活性炭の5%水スラ
リーを滴下し、1日風乾後、ハケを用いて水洗するとき
の活性炭のとれぐあいを次の三段階で表示した。
○:活性炭が全く残らない。
△: 〃 が少し付着し、少し黒くなつている。
×: 〃 が付着し、黒くなる。
〔3〕〔耐久性テスト〕 (イ) (洗剤洗浄テスト)実施例1〜比較例3の表皮
層表面を30℃のママレモン(ライオン株式会社製,商品
名)1%水溶液に5時間浸漬後、充分に水洗し、1日風
乾後上記と同一の方法で溌水性を測定し、その評価の値
を得た。
(ロ) (耐候試験)実施例1〜比較例3の表皮層表面
をQUV試験機を用いて紫外線を温度60℃×4時間照射
後、湿度100%×40℃×4時間のサイクルで330時間繰返
しテストした後、上記と同一の方法で該表面の溌水性を
測定し、その評価の値を得た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐水性と難燃性を有する基材上に中間層と
    して塩化ビニル系樹脂の非発泡体もしくは発泡体を積層
    し、更に該層上に極く薄い表皮層として熱可塑性合成樹
    脂で、かつ該合成樹脂中に、表皮層に対して優れた表面
    移行性と相溶性を併有する添加剤を0.1〜3重量%混入
    したものを積層し、加熱、乾燥して一体化することを特
    徴とする複合シート材の製造方法。
  2. 【請求項2】表皮層は、層厚10〜200μで、かつ、表面
    が平滑面若しくは絞模様の凹凸面からなることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の複合シート材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】添加剤が、アクリル系化合物のマクロモノ
    マーとアクリル系フッソ化合物若しくはアクリル系シリ
    コーン化合物とのグラフトポリマーであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の複合シート材の製造方
    法。
  4. 【請求項4】添加剤が、アクリル系化合物とアクリル系
    フッソ化合物とのブロックポリマーであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の複合シート材の製造方
    法。
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