JPH0699189B2 - 高硬度微細結晶焼結体及びその製造方法 - Google Patents

高硬度微細結晶焼結体及びその製造方法

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JPH0699189B2 JP62292476A JP29247687A JPH0699189B2 JP H0699189 B2 JPH0699189 B2 JP H0699189B2 JP 62292476 A JP62292476 A JP 62292476A JP 29247687 A JP29247687 A JP 29247687A JP H0699189 B2 JPH0699189 B2 JP H0699189B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、切削用工具の刃先,ドレッサー,ダイス等の
耐摩耗性部品として有用な高硬度微細結晶焼結体及びそ
の製造方法に関するものである。
[従来の技術] ダイヤモンド焼結体は高硬度で且つ耐摩耗性に富んでい
るので、従来から切削用工具の刃先や線引ダイス等の素
材として使用されてきたが、天然ダイヤモンド単石工具
と比較して加工物の仕上面粗度が粗く鏡面と呼ばれ得る
程の緻密な面は得られないという欠点を有していた。即
ち市販のダイヤモンド焼結体においては構成ダイヤモン
ド粒子が2〜20μm程度であり、この焼結体を用いた切
削工具の刃先には結晶粒子の大きさにほぼ対応する凹凸
が認められ、天然ダイヤモンド単石工具の様な鋭い刃先
でないことがその主な原因であると考えられている(特
公昭58−32224号参照)。
上記不都合を回避する為には焼結体を構成するダイヤモ
ンド結晶粒子を粒径1μm以下の極めて微細なものとす
ればよいことは容易に着想し得ることである。ところが
従来の一般的な高温高圧法を採用しても希望する焼結体
を製造することは不可能であった。即ち本発明者らが実
験によって確認したところでは、原料ダイヤモンド粉末
として粒径1μm以下の微細粒子を用い、Co板を積層し
て超高圧高温発生装置によって60キロバール,1450℃の
条件で焼結しても、ダイヤモンドの微細粒子は約500μ
m程度の大きさの大粒子に成長するだけであって、希望
する焼結体を得ることはできなかった。これに対し原料
ダイヤモンド粉末として粒径2μm以上のものを用いれ
ば粒成長は認められず、焼結体を得ることができた。こ
の様なことが市販ダイヤモンド焼結体の構成ダイヤモン
ド粒子の最も微細なものが粒径2μm程度となる理由と
思われる。
粒径1μm以下のダイヤモンド粉末を原料として焼結時
の粒成長を抑制する技術は、例えば前述の特公昭58−32
224号公報に見られる様に既に開発されている。この技
術は粒径1μm以下のダイヤモンド粒子の他に粒径1μ
m以下の周期律表4a,5a,6a族金属の炭化物,窒化物,硼
化物若しくはこれらの混合物又は相互固溶体化合物等を
も原料として混合し、これらによって微細ダイヤモンド
粒子の粒成長を抑制しようとするものである。
しかしながら本発明者らが上記技術内容に従って実際に
焼結体を試作して検討したところ、上記化合物の添加に
よるダイヤモンド粒子の粒成長抑制効果は確かに認めら
れたものの、焼結体の硬度は通常のダイヤモンド焼結体
と比較して大幅な低下を示すことが判明した。これは上
記化合物の硬度がダイヤモンドの硬度よりも遥かに小さ
いことによるものと考えられる。そればかりでなく、上
記技術では粉末状の原料を使用しているので原料粉末の
表面にガスが吸着され易く、従って焼結が阻害されて未
焼結部分が残ってしまうという問題もあった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明はこうした従来技術がもつ問題点を解決する為に
なされたものであって、その目的とするところは、切削
用工具の刃先や線引ダイス等に用いられた場合に優れた
仕上面粗度が得られる様な高硬度微細結晶焼結体及びそ
の製造方法を提供する点にある。
[問題点を解決する為の手段] 本発明に係る高硬度微細結晶焼結体とは、粒径1μm以
下のダイヤモンド:20〜93体積%、粒径1μm以下の高
圧相型窒化硼素:75〜5体積%、ダイヤモンド合成用金
属触媒(但し鉄族金属を5重量%以上含む):30体積%
未満から成り、組織上ダイヤモンドが直結々合相を形成
している点に要旨を有するものである。
又本発明に係る高硬度微細結晶焼結体の製造方法とは、
粒径1μm以下のダイヤモンド粉末と粒径1μm以下の
高圧相型窒化硼素粉末を含有する樹脂由来非晶質炭素
に、鉄族金属を5重量%以上含む金属又は合金を接触さ
せ、1250℃以上の温度で且つ熱力学的なダイヤモンド安
定領域の圧力で加圧焼結する点に要旨を有するものであ
る。
[作用] 本発明者らは上記目的を達成する為鋭意研究を重ねた結
果、ダイヤモンドに次ぐ硬度を有する高圧相型窒化硼素
を、粒径1μm以下のダイヤモンド粉末中に分散させて
高温・高圧下で焼結させることによって、ダイヤモンド
における焼結時の粒成長を抑制しつつ高硬度の微細結晶
焼結体が実現できることを見出し、茲に本発明を完成し
た。
又上述した如く従来技術では粉末状の原料を焼結してい
たのでガス吸着等の不都合が発生していたのであるが、
本発明者らはこの点をも考慮し、ダイヤモンド粉末と高
圧相型窒化硼素粉末とを含有させた樹脂由来非晶質炭素
を原料とすることによって、上記の様な不都合をも解消
し得た。
即ち樹脂由来非晶質炭素は後に詳述する如く液体状モノ
マーから製造できるので、高圧相型窒化硼素粉末及びダ
イヤモンド粉末を適度に分散でき、従来技術で述べたガ
ス吸着等の不都合を発生することなく、希望する高硬度
微細結晶焼結体が実現できたのである。
樹脂由来非晶質炭素はグラッシーカーボンとも呼ばれて
おり、代表例としてはフラン樹脂由来非晶質炭素が挙げ
られ、これはフルフリルアルコールに酸触媒を添加して
脱水縮合し、得られたフラン樹脂を炭化処理したもので
ある。従って本発明において樹脂由来非晶質炭素として
フラン樹脂由来非晶質炭素を用いる場合には、フルフリ
ルアルコール中に原料粉末を混合分散させてから上記処
理を行なうことによって、所定量の原料粉末を含有した
固形のフラン樹脂由来非晶質炭素が得られる。こうして
得られた原料粉末含有樹脂由来非晶質炭素を高温真空下
で脱ガス処理した後(従来技術ではこの後が問題とな
る)、金属触媒を積層又は同心円状に配置して接触さ
せ、高温・高圧下で焼結させることによって、前記樹脂
由来非晶質炭素自体がダイヤモンドに変換されると共
に、全体としてダイヤモンドを直結々合相とする高硬度
の焼結体が得られる。
原料粉末を分散含有した樹脂由来非晶質炭素は緻密な固
形物であり、一度脱ガス処理した後はガス成分の吸着は
少なく、しかも原料粉末をカーボンで均一に被覆した成
形体を形成する。
上記発明では樹脂由来非晶質炭素の代表例としてフラン
樹脂を炭化処理したフラン樹脂由来非晶質炭素を示した
が、本発明で用いる樹脂由来非晶質炭素はフラン樹脂由
来のものに限らず、その他フェノールホルムアルデヒド
樹脂,アセトン・フルフラール共重合樹脂,フルフリル
アルコール・フェノール共重合樹脂,尿素樹脂,メラミ
ン樹脂,キシレン樹脂,トルエン樹脂,グアナミン樹脂
等の熱硬化性樹脂由来のものであっても同様に処理で
き、樹脂の種類に限定されない。
希望する複合焼結体を得る為の焼結温度は1250℃以上と
する必要があり、1250℃未満では焼結性が劣る。又焼結
の際の圧力としては当然のことながら、熱力学的なダイ
ヤモンド安定領域の圧力とする必要があり、約40キロバ
ール以上の圧力が必要である。更に焼結工程で用いる金
属触媒としては鉄,、コバルト,ニッケル等の鉄族金属
であることが必要であり、鉄族金属のいずれかを5重量
%以上含有する合金であれば十分な触媒作用が発揮され
る。しかしながら鉄族金属が5重量%未満であると触媒
作用が発揮されず、焼結性が低下する。
尚本発明における高圧相型窒化硼素とは、立方晶型窒化
硼素とウルツ鉱型窒化硼素の2種類を包含する意味であ
り、従って本発明においてはどちらか一方を単独で使用
することもあり得るし、両方を混合して使用することも
あり得る。但し、ウルツ鉱型窒化硼素粉末は粒径1μm
以下のものが一般であるのでそのまま使用すればよい
が、立方晶型窒化硼素粉末は粗いものから粒径1μm以
下の微細なものまであるので、本発明において立方晶型
窒化硼素を使用する際には粒径1μm以下のものを選定
して使用する必要がある。
本発明に係る焼結体においては、微細ダイヤモンドの含
有量を20〜93体積%とする必要がある。即ちダイヤモン
ドの含有量が93体積%を超えると高圧相型窒化硼素が相
対的に不足し、焼結時のダイヤモンドの粒成長が発生
し、20%未満ではダイヤモンドの焼結性が低下して耐摩
耗性が低下する。又高圧相型窒化硼素の含有量は、75〜
5体積%とする必要がある。これは高圧相型窒化硼素の
含有量が75体積%を超えると耐摩耗性が劣り、5体積%
未満では焼結時のダイヤモンドの粒成長抑制効果が小さ
いからである。
一方本発明に係る焼結体は上述の如く、その製造段階に
おいて鉄族金属を5%以上含む金属又は合金を金属触媒
として使用するものであるので、得られる焼結体は当該
金属触媒を当然含んだものとなる。この金属触媒の含有
量は原料粉末とフルフリルアルコール等との混合比を調
整することによって適宜設定できるが、その範囲は30体
積%未満とする必要がある。即ちこの含有量が30体積%
以上になると焼結体の粗粒化が発生する。一方この含有
量の下限については特に限定するものではないが、0.5
体積%未満となる様な量であると、触媒作用が低下して
未焼結部が残留するので、0.5体積%以上にするのが良
い。尚金属触媒のより好ましい含有量は3〜15体積%程
度である。
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下
記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・
後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明
の技術的範囲に含まれるものである。
[実施例] 粒径1μm以下のダイヤモンド粉末と、粒径1μm以下
の立方晶型窒化硼素粉末(CBN)とを各種割合で十分混
合した混合粉末にフルフリルアルコールを加えて更に混
合し、微量の硝酸を添加した後70℃に加熱して脱水縮合
し、フルフリルアルコールを樹脂化した。これを800℃
で炭化処理し、原料粉末を含有した緻密な固形のフラン
樹脂由来非晶質炭素を得た。
得られたフラン樹脂非晶質炭素を直径10mm,厚さ1mmの円
板状に加工し、1×10-5Torr,1450℃の条件で脱ガス処
理を行なった。これらを触媒作用を有する10%Co含有超
硬合金板及び鉄族金属板で挟み、超高圧高温発生装置を
用いて60キロバール,1480℃の条件で焼結を行ない各種
の焼結体No.1〜10を得た。
得られた各焼結体について、構成々分の構成割合、焼結
体組織及びビッカース硬度を調査したところ、下記第1
表に示す結果が得られた。第1表には、原料粉末含有樹
脂由来非晶質炭素の割合についても示した。このときN
o.1〜7の焼結体(実施例)の粒径は、配合原料の粒径
とほとんど代わらず、粒径1μm以下の均質微細結晶体
が得られていた。尚鉄族金属の含有量は原料粉末に加え
るフルフリルアルコール量が多い程多くなった。又焼結
体No.8,10については粗粒化しているのでビッカース硬
度は測定していない。
第1図は、No.1の焼結体の破面の結晶組織(酸処理に金
属成分除去後のもの)を示す図面代用顕微鏡写真である
が、ダイヤモンド粒子同士が直結々合相を形成している
ことがわかる。これは、樹脂由来非晶質炭素から交換し
たダイヤモンド粒子が結合相の形成に寄与したためと考
えられる。
次に本発明に係る焼結体No.1〜7を切断して切削チープ
を作成し、被削材として直径80mmの丸棒のA1−12%Si合
金に対して、切削速度300m/分,送り0.02mm/回転,切込
み0.05mmの条件で切削試験を行なった。その結果、被削
材の加工面の粗度は、天然ダイヤモンド単石工具を用い
て同条件で切削したものと殆んど差が認められず、鏡面
に近い仕上げ面が得られた。
[発明の効果] 以上述べた如く本発明によれば、既述の構成を採用する
ことによって、優れた仕上面粗度が得られる高硬度の加
工々具等に適した微細結晶焼結体が実現できた。
【図面の簡単な説明】
第1図はNo.1の焼結体の破面の結晶組織を示す図面代用
顕微鏡写真である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径1μm以下のダイヤモンド:20〜93体
    積%、粒径1μm以下の高圧相型窒化硼素:75〜5体積
    %、ダイヤモンド合成用金属触媒(但し鉄族金属を5重
    量%以上含む):30体積%未満から成り、組織上ダイヤ
    モンドが直結々合相を形成していることを特徴とする高
    硬度微細結晶焼結体。
  2. 【請求項2】粒径1μm以下のダイヤモンド粉末と粒径
    1μm以下の高圧相型窒化硼素粉末を含有させた樹脂由
    来非晶質炭素に、鉄族金属を5重量%以上含む金属又は
    合金を接触させ、1250℃以上の温度で且つ熱力学的なダ
    イヤモンド安定領域の圧力で加圧焼結することを特徴と
    する高硬度微細結晶焼結体の製造方法。
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