JPH0698498A - 電動車両 - Google Patents

電動車両

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JPH0698498A
JPH0698498A JP24477192A JP24477192A JPH0698498A JP H0698498 A JPH0698498 A JP H0698498A JP 24477192 A JP24477192 A JP 24477192A JP 24477192 A JP24477192 A JP 24477192A JP H0698498 A JPH0698498 A JP H0698498A
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planetary gear
motor
motors
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Masahiro Hasebe
正広 長谷部
Satoshi Wakuta
聡 和久田
Yutaka Taga
豊 多賀
Yasuyoshi Yasui
保良 安井
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Toyota Motor Corp
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Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/0021Transmissions for multiple ratios specially adapted for electric vehicles

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  • Retarders (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】減速機を構成する歯車間の噛(か)み合い率を
向上させてギヤノイズを低減するとともに、ベアリング
の容量を小さくする。 【構成】モータのロータにそれぞれ第1、第2の減速機
が連結され、モータの回転を減速して一対の駆動輪に伝
達する。前記第1、第2の減速機間で互いに対応するは
すば歯車は、それぞれ歯すじが対称になるようにねじれ
角を互いに逆向きに設定してある。したがって、駆動装
置を駆動する際に発生するスラスト荷重は、前記第1、
第2の減速機において逆方向に加わり、互いに相殺され
る。その結果、ベアリングの容量を小さいものとするこ
とができ、駆動装置の寸法を小型化することができる。
また、スラスト荷重が相殺されるため、ベアリングの摩
擦損失を低減することができ、トルクの伝達効率を向上
させて電動車両の航続距離を長くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動車両に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンをモータに置き換え、騒
音や排気ガスの発生を防止した電動車両が提供されてい
る。この場合、電動車両はバッテリからのモータ電流に
よってモータを駆動する駆動装置を有する。ところが、
バッテリに充電することができる電気量には限度があ
り、十分な航続距離を得るためには容量の大きいバッテ
リを搭載する必要がある。また、従来のガソリンエンジ
ン式の車両に搭載することができる程度の大きさのモー
タを使用した場合、エンジンによる場合と比較して発生
するトルクの値が小さく、急発進、高負荷走行、高速走
行等を行うことができない。
【0003】また、駆動軸と同軸上にモータを配設し、
該モータによって駆動軸を回転させて電動車両を走行さ
せるようにした場合、最低地上高を確保する上でモータ
の径には制約があって、大きくすることはできない。そ
こで、複数のモータを設け、それぞれのモータを小型化
するとともに、動力性能を向上させた駆動装置が考えら
れる。この場合、例えば2個のモータ、減速機及びディ
ファレンシャル装置が一つの軸上に配置されるようにな
っているので、モータを小型化することができ、電動車
両を軽量化するとともに、モータの搭載性を向上させる
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の電動車両においては、ガソリンエンジン式の車両な
どと異なり、内燃機関における爆発などによる騒音が発
生しないため、運転者にギヤノイズが聞こえやすくなっ
てしまう。そこで、ギヤノイズを抑制するため、減速機
を構成するプラネタリギヤユニットなどの歯車間の噛
(か)み合い率を向上させるようにしている。
【0005】ところが、噛み合い率を向上させるために
平歯車を使用した場合、歯幅を広くしなければならな
い。したがって、ヘリカルギヤを使用して噛み合い率を
向上させるようにするのが有効であるが、この場合、ね
じれ角によるスラスト荷重が発生するため、ベアリング
の容量を確保しなければならず、その分駆動装置の寸法
が大きくなってしまう。さらに、前記スラスト荷重によ
る摩擦損失が増加し、トルクの伝達効率が低下してしま
う。
【0006】本発明は、前記従来の電動車両の問題点を
解決して、減速機を構成する歯車間の噛み合い率を向上
させてギヤノイズを低減することができ、ベアリングの
容量を小さくして駆動装置の寸法を小さくすることがで
き、しかも、トルクの伝達効率が低下することのない電
動車両を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の電
動車両においては、モータと、該モータのロータにそれ
ぞれ連結され、モータの回転を減速して一対の駆動輪に
伝達する第1、第2の減速機を有し、該第1、第2の減
速機はいずれもはすば歯車で形成される。そして、前記
第1、第2の減速機間で対応するはすば歯車は、それぞ
れ歯すじが対称になるようにねじれ角を互いに逆向きに
設定してある。
【0008】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、前記のように
電動車両はモータと、該モータのロータにそれぞれ連結
され、モータの回転を減速して一対の駆動輪に伝達する
第1、第2の減速機を有し、該第1、第2の減速機はい
ずれもはすば歯車で形成される。そして、前記第1、第
2の減速機間で対応するはすば歯車は、それぞれ歯すじ
が対称になるようにねじれ角を互いに逆向きに設定して
ある。
【0009】したがって、駆動装置を駆動する際に発生
するスラスト荷重は、前記第1、第2の減速機において
逆方向に加わり、互いに相殺される。その結果、ベアリ
ングの容量を小さいものとすることができ、駆動装置の
寸法を小型化することができる。また、駆動装置を限ら
れたスペース内に配設することが可能になる。さらに、
スラスト荷重が相殺されるため、ベアリングの摩擦損失
を低減することができ、トルクの伝達効率を向上させて
電動車両の航続距離を長くすることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例を示す電
動車両の駆動装置の概略図、図2は本発明の実施例を示
す電動車両の駆動装置の断面図である。図において、1
0は駆動装置ケース、11は円筒状の第1センタケー
ス、12は円筒状の第2センタケース、13は皿状の第
1サイドカバー、14は皿状の第2サイドカバーであ
る。前記第1、第2センタケース11,12にはそれぞ
れ中心方向に延びる隔壁16,17が形成される。
【0011】そして、前記第1、第2センタケース1
1,12の互いに対向する端面をボルト9aによって接
合するとともに、該第1、第2センタケース11,12
に対して第1、第2サイドカバー13,14をボルト9
b,9cで固定することによって、前記隔壁16,17
間にディファレンシャル装置室20が形成され、前記隔
壁16と第1サイドカバー13間及び隔壁17と第2サ
イドカバー14間にモータ室21,22が形成される。
そして、前記ディファレンシャル装置室20内にはディ
ファレンシャル装置23が、前記モータ室21,22内
には複数、例えば一対の第1、第2モータ24,25が
収容される。前記隔壁16,17は、中心部が第1、第
2モータ24,25の軸方向における駆動輪側(図の左
右方向)に突出した形状を有しており、前記ディファレ
ンシャル装置室20の中心部でディファレンシャル装置
23を収容するようになっている。
【0012】前記第1、第2モータ24,25のステー
タ27,28は、前記第1、第2センタケース11,1
2の内周壁に固定されている。すなわち、該ステータ2
7,28は、電機子鉄心29,30及びコイル31,3
2から成り、前記電機子鉄心29,30は、前記第1、
第2センタケース11,12の内周壁に形成された段部
33,34に寄せて位置決めされる。
【0013】一方、前記第1、第2モータ24,25の
ロータ41,42は、前記電機子鉄心29,30の径方
向内側に回転自在に配設された永久磁石43,44と、
該永久磁石43,44を支持する回転軸45,46から
成り、該回転軸45,46が前記ディファレンシャル装
置23によって支持される。すなわち、ディファレンシ
ャル装置23は、十分な剛性を有する材料で形成された
ディファレンシャルケース51、該ディファレンシャル
ケース51内に配設されたピニオンシャフト52、該ピ
ニオンシャフト52に対して回転自在に配設されたピニ
オン53、該ピニオン53と噛合(しごう)して配設さ
れた第1、第2サイドギヤ54,55から成っている。
【0014】前記第1、第2サイドギヤ54,55はデ
ィファレンシャルケース51に伝達された回転を差動し
て、電動車両の図示しない左右の駆動輪に接続された第
1、第2駆動軸56,57に伝達する。そして、ディフ
ァレンシャルケース51は、前記第1、第2駆動軸5
6,57を包囲して延びる筒状部(シャフト)51a,
51bを有しており、該筒状部51a,51bによって
前記回転軸45,46を支持する。
【0015】前記筒状部51a,51bの外周面と回転
軸45,46の内周面はスプライン61,62によって
スプライン嵌合(かんごう)され、また、筒状部51
a,51bの根元部分の外周面と、前記各隔壁16,1
7間にはベアリング63,64が配設され、ディファレ
ンシャル装置23が回転自在に支持される。そして、前
記筒状部51a,51bと第1、第2駆動軸56,57
は、両者間に適宜量のクリアランスを有していて、相対
回転自在に配設される。
【0016】なお、前記ディファレンシャル装置室20
内におけるディファレンシャルケース51の外周には、
パーキングギヤ66が配設されている。前記第1、第2
駆動軸56,57の先端近傍にはリング56a,57a
が一体的に形成され、該リング56a,57aと前記筒
状部51a,51b間にスラストベアリング67,68
が配設される。該スラストベアリング67,68によっ
て、前記筒状部51a,51bと第1、第2駆動軸5
6,57間の相対回転が可能になる。そして、前記回転
軸45,46は、ディファレンシャルケース51の筒状
部51a,51bの根元部分に形成された段部、ベアリ
ング63,64のインナレース、スラストベアリング6
7,68及びリング56a,57aによって位置決めさ
れる。
【0017】また、該リング56a,57aの駆動輪側
には、第1、第2の減速機としてのプラネタリギヤユニ
ット72,73が配設される。該プラネタリギヤユニッ
ト72,73は、前記第1、第2駆動軸56,57の駆
動輪側の端部に一体的に形成されたサンギヤS1
2 、該サンギヤS1 ,S2 と噛合するピニオンP1
2 、該ピニオンP1 ,P2 を支持するピニオンシャフ
トPS1 ,PS2 、該ピニオンシャフトPS1 ,PS2
を支持するキャリヤCR1 ,CR2 、前記ピニオン
1 ,P2 と噛合するリングギヤR1 ,R2 から成り、
サンギヤS1 ,S2 が前記第1、第2駆動軸56,57
に、リングギヤR1 ,R2 が第1、第2サイドカバー1
3,14にスプライン嵌合される。
【0018】そして、前記キャリヤCR1 ,CR2 の軸
方向における駆動輪側には、伝動軸75,76が連結さ
れ、該伝動軸75,76が、ヨークフランジ77,78
とスプライン嵌合される。さらに、該ヨークフランジ7
7,78には、ドライブシャフトが連結される。前記伝
動軸75,76は、ヨークフランジ77,78及びベア
リング79,80を介して第1、第2サイドカバー1
3,14に回転自在に支持される。
【0019】前記第1、第2駆動軸56,57の回転
は、前記サンギヤS1 ,S2 を介してプラネタリギヤユ
ニット72,73に入力され、該プラネタリギヤユニッ
ト72,73において減速され、キャリヤCR1 ,CR
2 を介して伝動軸75,76に出力される。したがっ
て、前記第1、第2駆動軸56,57と伝動軸75,7
6間に相対回転が発生するため、両者間にスラストベア
リング69,70が配設される。
【0020】このように、前記プラネタリギヤユニット
72,73においては、第1、第2駆動軸56,57か
らサンギヤS1 ,S2 に回転が入力され、キャリヤCR
1 ,CR2 から減速された回転が出力されるようになっ
ている。そして、該ヨークフランジ77,78にはドラ
イブシャフトを介して駆動輪が連結されている。前記第
1、第2モータ24,25が駆動されると、ロータ4
1,42は回転し、スプライン61,62を介してディ
ファレンシャルケース51が回転させられる。そして、
この回転はディファレンシャル装置23において差動さ
せられ、第1、第2サイドギヤ54,55を介して第
1、第2駆動軸56,57に伝達される。
【0021】そして、該第1、第2駆動軸56,57に
伝達された回転は、プラネタリギヤユニット72,73
のサンギヤS1 ,S2 に入力され、該プラネタリギヤユ
ニット72,73で減速されて、キャリヤCR1 ,CR
2 から出力される。該キャリヤCR1 ,CR2 から出力
された回転は、伝動軸75,76及びヨークフランジ7
7,78を介して駆動輪に伝達され、電動車両を走行さ
せる。
【0022】ところで、前記構成の駆動装置において
は、第1、第2モータ24,25の回転を減速するため
にプラネタリギヤユニット72,73を使用している。
そこで、該プラネタリギヤユニット72,73で発生す
るギヤノイズを抑制するため、プラネタリギヤユニット
72,73にはすば歯車、例えばヘリカルギヤを使用し
て噛み合い率を向上させるようにしている。
【0023】なお、9d,9eはボルト、81,82は
リングギヤフランジ、83,84はナットである。図3
は本発明の実施例におけるプラネタリギヤユニットのサ
ンギヤを示す図である。図において、56は第1駆動
軸、57は第2駆動軸、S1 は前記第1駆動軸56と一
体的に形成されたサンギヤ、S2 は前記第2駆動軸57
と一体的に形成されたサンギヤである。
【0024】前記サンギヤS1 ,S2 は、歯すじが対称
になるようにねじれ角を互いに逆向きに設定してある。
また、前記ピニオンP1 ,P2 (図2)及びリングギヤ
1,R2 も同様にヘリカルギヤで形成され、それぞれ
歯すじが対称になるようにねじれ角を互いに逆向きに設
定してある。前記第1、第2駆動軸56,57に回転が
伝達され、プラネタリギヤユニット72,73に入力さ
れると、各歯車のねじれ角によって前記第1、第2駆動
軸56,57にスラスト荷重が発生する。
【0025】図4は本発明の実施例において発生するス
ラスト荷重の説明図、図5は本発明の実施例における第
1サイドカバーの説明図、図6は本発明の実施例におけ
る第2サイドカバーの説明図である。図4の(a)は電
動車両の前進時の状態を、(b)は電動車両の後進時の
状態を示す。また、図5の(a)は第1サイドカバー1
3(図2)の左側面を、(b)は第1サイドカバー13
の断面を、図6の(a)は第2サイドカバー14の断面
を、(b)は第2サイドカバー14の右側面を示す。
【0026】図4において、10は駆動装置ケース、5
1はディファレンシャルケース、56は第1駆動軸、5
7は第2駆動軸、63,64はベアリング、72,73
はプラネタリギヤユニット、75,76は伝動軸、
1 ,S2 はサンギヤ、R1 ,R 2 はリングギヤ、
1 ,P2 はピニオンである。図4の(a)に示すよう
に、電動車両の前進時には、プラネタリギヤユニット7
2,73においてサンギヤS1 ,S2 が駆動装置の中心
側に付勢され、リングギヤR1 ,R2 が駆動輪側に付勢
される。その結果、前記サンギヤS1 に加わった力はデ
ィファレンシャルケース51内に伝達され、ベアリング
64を介して駆動装置ケース10に伝達される。一方、
前記サンギヤS2 に加わった力はディファレンシャルケ
ース51内に伝達され、ベアリング63を介して駆動装
置ケース10に伝達される。
【0027】ところが、実際は前記ディファレンシャル
ケース51内において前記サンギヤS1 に加わった力と
サンギヤS2 に加わった力は相殺されるため、ベアリン
グ63,64にスラスト荷重はほとんど加わらない。ま
た、ピニオンP1 ,P2 は、サンギヤS1 ,S2 及びリ
ングギヤR1 ,R2と噛合されており、前記ねじれ角に
よって図のような力が発生するが、ピニオンP1 ,P2
に加わる力が相殺され、キャリヤCR1 ,CR2 にスラ
スト荷重は加わらない。そして、リングギヤR1 ,R2
にはいずれも駆動輪側に付勢する力が発生するが、該力
はリングギヤフランジ81,82を介して第1、第2サ
イドカバー13,14に伝達される。したがって、ベア
リング79,80及びスラストベアリング69,70に
はスラスト荷重は加わらない。
【0028】一方、図4の(b)に示すように、電動車
両の後進時には、プラネタリギヤユニット72,73に
おいてサンギヤS1 ,S2 が駆動輪側に付勢され、リン
グギヤR1 ,R2 が駆動装置の中心側に付勢される。そ
の結果、前記サンギヤS1 に加わった力はスラストベア
リング69,70を介して伝動軸75,76に伝達さ
れ、更にベアリング79,80を介して第1、第2サイ
ドカバー13,14に伝達されるため、前記ベアリング
63,64にスラスト荷重は加わらない。
【0029】このように、電動車両の前進時に発生する
スラスト荷重を相殺することができるので、ベアリング
63,64の容量を小さいものとすることができる。ま
た、スラストベアリング69,70及びベアリング7
9,80に対しては、前進時にスラスト荷重は加わらず
後進時にのみ加わる。ところが、後進時の走行頻度は前
進時より低いため耐久性が高くなり、その分スラストベ
アリング69,70やベアリング79,80の容量を小
さくすることができ、駆動装置の寸法を小型化すること
ができる。したがって、駆動装置を限られたスペース内
に配設することが可能になる。
【0030】また、スラスト荷重が相殺されたり、加わ
らなかったりするため、ベアリング63,64,79,
80やスラストベアリング69,70の摩擦損失を低減
することができ、トルクの伝達効率を向上させて電動車
両の航続距離を長くすることができる。なお、前記プラ
ネタリギヤユニット72,73のサンギヤS1 ,S2
ピニオンP1 ,P2 及びリングギヤR1 ,R2 はいずれ
もヘリカルギヤで形成され、それぞれ歯すじが対称にな
るようにねじれ角を互いに逆向きに設定してある。した
がって、プラネタリギヤユニット72の部品とプラネタ
リギヤユニット73の部品を取り違えて組み立てると、
スラスト荷重を低減させることはできない。
【0031】そこで、前記リングギヤR1 ,R2 をそれ
ぞれ支持するリングギヤフランジ81,82を、ボルト
9d,9eによって第1、第2サイドカバー13,14
に固定する構造とし、しかも、前記ボルト9d,9eの
ボルト穴のピッチを少なくとも1箇所だけ不等ピッチと
する。すなわち、図5及び6に示すように、リングギヤ
フランジ81には複数のボルト9dが、リングギヤフラ
ンジ82には複数のボルト9eがいずれも円周方向に設
けられており、ボルト9dのうちボルト9d1 ,9d2
が、また、ボルト9eのうち9e1 ,9e2 が相互に近
接させられる。しかも、この場合、第1サイドカバー1
3を左側面から見たときにリングギヤフランジ81の右
側上部にボルト9d1 ,9d2 が位置し、また、第2サ
イドカバー14を右側面から見たときにリングギヤフラ
ンジ82の左側上部にボルト9e1 ,9e2 が位置す
る。
【0032】したがって、リングギヤフランジ81,8
2の第1、第2サイドカバー13,14への誤組付けを
防止するだけでなく、プラネタリギヤユニット72,7
3(図4)の第1、第2サイドカバー13,14への誤
組付けも防止することができる。ところで、前記構成の
電動車両においては、各駆動輪に対応して第1、第2モ
ータ24,25が設けられるため、該第1、第2モータ
24,25の軸方向寸法を小さくすることができるが、
その分形状が偏平になり、ロータ41,42を支持する
間隔が狭くなるとともにロータ41,42の径が大きく
なってしまう。したがって、そのままロータ41,42
の回転軸45,46を支持すると、心ずれによってロー
タ41,42の中心軸が傾きやすくなる。
【0033】該ロータ41,42とプラネタリギヤユニ
ット72,73のサンギヤS1 ,S 2 が直結されている
と、ロータ41,42の中心軸の傾きがそのままサンギ
ヤS 1 ,S2 の傾きとなって、プラネタリギヤユニット
72,73内の歯当たりが悪くなり、ギヤノイズが発生
するだけでなく、耐久性が低下してしまう。そこで、ロ
ータ41,42の回転軸45,46とディファレンシャ
ルケース51の筒状部51a,51bをスプライン嵌合
し、ロータ41,42をディファレンシャルケース51
によって支持し、かつ、前記筒状部51a,51bをベ
アリング63,64を介して駆動装置ケース10によっ
て支持するようにしている。また、筒状部51a,51
bと第1、第2駆動軸56,57間にピニオン53及び
第1、第2サイドギヤ54,55が配設され、該第1、
第2サイドギヤ54,55と第1、第2駆動軸56,5
7間がスプライン嵌合される。
【0034】したがって、ロータ41,42とサンギヤ
1 ,S2 は分割され、スプライン嵌合によって連結さ
れ、第1、第2駆動軸56,57と前記ディファレンシ
ャルケース51の筒状部51a,51bの内壁間にクリ
アランスを形成しているため、ロータ41,42の中心
軸の傾きがそのままサンギヤS1 ,S2 の傾きとなるこ
とはない。
【0035】また、該サンギヤS1 ,S2 は、回転軸4
5,46と筒状部51a,51b間のスプライン嵌合、
及びプラネタリギヤユニット72,73内の各歯車同士
の自動調心機能によって支持される。一方、前記キャリ
ヤCR1 ,CR2 は伝動軸75,76からのモーメント
を受ける。そこで、該キャリヤCR1 ,CR2 とヨーク
フランジ77,78のヨーク間にベアリング79,80
を挟み、ナット83,84によって固定する。また、リ
ングギヤR1 ,R2 は第1、第2サイドカバー13,1
4との間のスプライン嵌合によって浮かす構造になって
いる。
【0036】このような構造にすることによって、ロー
タ41,42とプラネタリギヤユニット72,73のそ
れぞれの中心軸の傾きを吸収することが可能になり、ロ
ータ41,42の配置精度を高くすることができるだけ
でなく、プラネタリギヤユニット72,73の耐久性を
向上させることもできる。図7から10に基づいて、ロ
ータ41,42とプラネタリギヤユニット72,73間
の他の接続例について説明する。
【0037】図7はロータとプラネタリギヤユニット間
の第2の接続例を示す図、図8はロータとプラネタリギ
ヤユニット間の第3の接続例を示す図、図9はロータと
プラネタリギヤユニット間の第4の接続例を示す図、図
10はロータとプラネタリギヤユニット間の第5の接続
例を示す図である。図において、M1 ,M2 ,…,Mn
はモータ、23はディファレンシャル装置、72,73
はプラネタリギヤユニットである。
【0038】図7においては、ディファレンシャル装置
23の一方側のみに1個だけのモータM1 が配設され、
図8においては、2個のモータM1 ,M2 がそれぞれプ
ラネタリギヤユニット72,73より駆動輪側に配設さ
れ、図9においては、ディファレンシャル装置23の一
方側にのみ2個のモータM1 ,M2 が配設され、図10
においては、ディファレンシャル装置23の一方側にの
み複数個のモータM1,M2 ,…,Mn が配設されてい
る。
【0039】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させるこ
とが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するも
のではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す電動車両の駆動装置の概
略図である。
【図2】本発明の実施例を示す電動車両の駆動装置の断
面図である。
【図3】本発明の実施例におけるプラネタリギヤユニッ
トのサンギヤを示す図である。
【図4】本発明の実施例において発生するスラスト荷重
の説明図である。
【図5】本発明の実施例における第1サイドカバーの説
明図である。
【図6】本発明の実施例における第2サイドカバーの説
明図である。
【図7】ロータとプラネタリギヤユニット間の第2の接
続例を示す図である。
【図8】ロータとプラネタリギヤユニット間の第3の接
続例を示す図である。
【図9】ロータとプラネタリギヤユニット間の第4の接
続例を示す図である。
【図10】ロータとプラネタリギヤユニット間の第5の
接続例を示す図である。
【符号の説明】
24 第1モータ 25 第2モータ 41,42 ロータ 72,73 プラネタリギヤユニット M1 ,M2 ,…,Mn モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和久田 聡 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 多賀 豊 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 安井 保良 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)モータと、 (b)該モータのロータにそれぞれ連結され、モータの
    回転を減速して一対の駆動輪に伝達する第1、第2の減
    速機を有し、 (c)該第1、第2の減速機はいずれもはすば歯車で形
    成され、 (d)前記第1、第2の減速機間で対応するはすば歯車
    は、それぞれ歯すじが対称になるようにねじれ角を互い
    に逆向きに設定してあることを特徴とする電動車両。
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