JPH069737A - 組成物 - Google Patents

組成物

Info

Publication number
JPH069737A
JPH069737A JP18999592A JP18999592A JPH069737A JP H069737 A JPH069737 A JP H069737A JP 18999592 A JP18999592 A JP 18999592A JP 18999592 A JP18999592 A JP 18999592A JP H069737 A JPH069737 A JP H069737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
meth
coating film
group
cured coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18999592A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsuo Yoshikawa
淳夫 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP18999592A priority Critical patent/JPH069737A/ja
Publication of JPH069737A publication Critical patent/JPH069737A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (メタ)アクリロイル基を3個以上有する多
官能モノマー(A)と、特定の単官能または二官能のモ
ノマー(B)とを含むことを特徴とする組成物。 【効果】 制電性に優れたハードコートまたは硬化塗膜
を与える組成物が提供される。また、合成樹脂成形品の
表面に塗布し、ついで硬化させることにより、耐擦傷
性、耐摩耗性、制電性および防曇性に優れたハードコー
トまたは硬化塗膜を形成する組成物が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定の組成物に関する。
本発明により提供される組成物はハードコート用または
硬化塗膜用として好ましく使用され、形成されるハード
コートまたは硬化塗膜は優れた制電性を有する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ポリ
メチルメタクリレート、ポリカーボネート等の合成樹脂
はガラスよりも成型加工が容易である点、安価で軽量で
ある点などの利点を備えていることから、光ディスク基
板、レンズ・ミラー等の光学部品、照明・ディスプレイ
等の装飾分野、自動車等の車両部品など広範な用途に用
いられている。
【0003】しかし、合成樹脂成形品は耐擦傷性および
耐摩耗性が十分でないため、成形加工中または成形加工
後に他の物体と接触することにより表面に傷がつくこと
がある。また、合成樹脂成形品は高い絶縁性を有するた
め、他の物体との摩擦により発生したエネルギーが静電
気として蓄積され易く、かつ放電され難い。したがっ
て、合成樹脂成形品の表面に微細なほこりが付着し易
く、かつ付着したほこりが取れ難い。合成樹脂成形品の
表面にほこりが付着した場合には性能が低下するばかり
でなく、人体に悪影響を及ぼすか、または電子部品の損
傷または火災の原因になることがある。さらに、上記の
合成樹脂成形品の表面は疎水性であるため、高湿度下に
おいて水分が結露し易くこれによって性能が低下するこ
とがある。
【0004】上記の問題点を解決するために、合成樹脂
成形品の表面にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基
等の親水性官能基またはエーテル結合を有する帯電防止
剤を塗布する方法[従来法(1)]、上記の親水性官能
基を有するモノマーを含む帯電防止剤を合成樹脂成形品
の表面に塗布し、ついで共重合させることにより薄膜を
形成する方法[従来法(2)]、4官能性珪素化合物等
の加水分解物を含む溶液を合成樹脂成形品の表面に塗布
し、ついで硬化することにより無機高分子からなる薄膜
を形成する方法[従来法(3)]、合成樹脂成形品の表
面に酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、インジウム−
錫酸化物などの導電性セラミックからなる薄膜を真空蒸
着法により形成するか、または上記の導電性セラミック
を含む帯電防止剤を塗布する方法[従来法(4)]が知
られている。
【0005】従来法(1)によって、高い制電性を有す
る合成樹脂成形品を得るためには、表面に形成される塗
膜中に帯電防止剤を高い濃度で含有させることが必要で
あることから、塗膜が有する耐擦傷性および耐摩耗性が
低下する場合がある。また、帯電防止剤が塗膜表面に析
出する場合があり、これによって制電性が低下すること
がある。
【0006】従来法(2)によって、高い制電性を有す
る合成樹脂成形品を得るためには、帯電防止剤に親水性
官能基を有するモノマーを高い濃度で含有させることが
必要であることから、塗膜が有する耐擦傷性および耐摩
耗性が低下する場合がある。また、帯電防止剤の調製お
よびその塗布を容易にするために、有機溶剤を使用する
場合には、共重合させる前に有機溶剤を充分に揮発させ
る必要があり、生産性が低くなる。
【0007】従来法(3)によって合成樹脂成形品の表
面に形成した塗膜は合成樹脂成形品との密着性が低く、
塗膜が剥離することによって、制電性が低下する場合が
ある。また、塗布する溶液に脂肪族アルコール、酢酸ア
ルキルなどの溶剤を混合して使用する場合には、高い硬
度を有する膜を形成することが困難である。
【0008】従来法(4)で用いられる導電性セラミッ
クは透明性の点で劣り、合成樹脂成形品が着色するとい
う問題を有する。また、真空蒸着法により膜を形成する
場合には生産性が低くなるという問題が生じ、帯電防止
剤を塗布する場合には、導電性セラミックを均一に分散
させることが困難であり、かつ導電性セラミックによっ
て光が散乱されることから合成樹脂成形品の表面に曇り
が発生するという問題が生じる。
【0009】本発明の1つの目的は、制電性に優れたハ
ードコートまたは硬化塗膜を与える組成物を提供するこ
とにある。本発明の他の1つの目的は、合成樹脂成形品
の表面に塗布し、ついで硬化することにより、耐擦傷
性、耐摩耗性、制電性および防曇性に優れたハードコー
トまたは硬化塗膜を形成する組成物を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、アクリロイル基およびメタクリロイル基(以
下、これらを(メタ)アクリロイル基と称する)からな
る群より選ばれる基を3個以上有する多官能モノマー
(A)と、下記一般式(I)
【化2】 [式中、R1は(メタ)アクリロイル基であり、R2は平
均分子量1000〜7500のポリエチレンオキサイ
ド、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのラ
ンダム共重合体およびエチレンオキサイドとプロピレン
オキサイドとのブロック共重合体の両末端から水酸基を
除去した残基からなる群より選ばれた基である。]で示
される2官能モノマー(B)とを含むことを特徴とする
組成物を提供することにより達成される。
【0011】本発明の組成物を構成する多官能モノマー
(A)としては、例えば、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メタ)ア
クリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの
(メタ)アクリレート、1分子あたり3個以上の(メ
タ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレ
ートなどが挙げられる。ここで、(メタ)アクリレート
はアクリレートおよびメタクリレートの総称である。多
官能モノマー(A)としては、これらのモノマーを2種
以上混合して使用してもよい。また、多官能モノマー
(A)の組成物中の含有量としては、組成物100重量
部に対して5〜85重量部の範囲に設定することが、ハ
ードコートまたは硬化塗膜に優れた耐擦傷性および耐摩
耗性を付与できる点、塗布作業が容易になる点、合成樹
脂成形品との高い密着性が得られる点などから好まし
い。
【0012】また下記一般式(I)
【化3】 [式中、R1は(メタ)アクリロイル基であり、R2は平
均分子量1000〜7500のポリエチレンオキサイ
ド、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのラ
ンダム共重合体およびエチレンオキサイドとプロピレン
オキサイドとのブロック共重合体の両末端から水酸基を
除去した残基からなる群より選ばれた基である。]で示
される2官能のモノマー(B)の残基R2の平均分子量
が1000未満である組成物により得られたハードコー
トまたは硬化塗膜は制電性および防曇性において劣り、
残基R2の平均分子量が7500よりも大きい組成物に
より得られたハードコートまたは硬化塗膜は制電性、防
曇性、耐擦傷性および耐摩耗性において劣る。残基R2
の平均分子量は1500〜3000であることがより好
ましい。また、残基R2がポリエチレングリコールの残
基である場合、残基R2がポリプロピレングリコールの
残基である場合よりも、得られた組成物のハードコート
または硬化塗膜が制電性、防曇性、耐擦傷性および耐摩
耗性に優れているので好ましい。また、残基R2がエチ
レンオキサイドとプロピレンオキサイドとのランダム共
重合体またはブロック共重合体の残基である場合には、
当該残基R2中のエチレンオキサイドの含有量が20重
量パーセント未満である組成物により得られたハードコ
ートまたは硬化塗膜が制電性、防曇性、耐擦傷性および
耐摩耗性に劣る。残基R2中のエチレンオキサイドの含
有量は40重量パーセント以上であることが好ましい。
また、アクリロイル化合物により得られた組成物は、メ
タクリロイル化合物により得られた組成物よりも硬化速
度が速いので好ましい。なお、モノマー(B)として
は、上記のモノマーを2種以上混合して使用してもよ
い。モノマー(B)の組成物中の含有量としては、組成
物100重量部に対して5〜30重量部の範囲に設定す
ることが、ハードコートまたは硬化塗膜に優れた制電
性、防曇性、耐擦傷性および耐摩耗性を付与できる点、
合成樹脂成形品との高い密着性が得られる点などから好
ましい。
【0013】本発明の組成物をハードコート用または硬
化塗膜用組成物として使用する場合、N−ビニル−2−
ピロリドン、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレー
ト、イソボニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA
ジアクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノー
ルFジアクリレートなどの重合性モノマー、または、ベ
ンゼン、トルエン、イソプロピルアルコール、イソブチ
ルアルコール、メチルエチルケトン、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ジアセトンアルコールなどの非
重合性溶剤を混合して使用することが、塗布作業が容易
になる点、均一な厚さを有し、かつ合成樹脂成形品との
高い密着性を有するハードコートまたは硬化塗膜が得ら
れる点などから好ましい。ここで、これらの重合性モノ
マーの組成物中の含有量としては、組成物100重量部
に対して50重量部以下、また、非重合性溶剤の組成物
中の含有量としては200重量部以下になるように調製
することが、ハードコートまたは硬化塗膜が有する耐擦
傷性および耐摩耗性を低下させることがない点から好ま
しい。なお、非重合性溶剤を使用する場合には、組成物
を硬化させる前に室温乾燥、温風乾燥または赤外線照射
などの処理を行い、非重合性溶剤を除去しておくこと
が、ハードコートまたは硬化塗膜の耐擦傷性および耐摩
耗性を低下させることがないので好ましい。本発明の組
成物をハードコート用または硬化塗膜用組成物として使
用する場合、レベリング剤、スリッピング剤、紫外線吸
収剤、分散剤等を添加してもよい。
【0014】本発明の組成物を合成樹脂成形品の表面に
塗布する方法としては、回転塗布法、刷毛塗り法、浸漬
塗布法、スプレー塗布法、流し塗り法、バーコート法な
どの方法が採用される。塗布作業が容易である点、均一
な厚さを有し、かつ平滑な膜が得られる点などから回転
塗布法、浸漬塗布法またはバーコート法を採用すること
が好ましい。
【0015】また、バーコート層の厚さまたは硬化塗膜
の厚さが1〜30μmの範囲になるように塗布すること
が、充分な耐擦傷性および耐摩耗性を有し、かつ内部に
亀裂が発生することが少ないハードコートまたは硬化塗
膜が得られる点で好ましい。さらに、ハードコートまた
は硬化塗膜が得られる点で好ましい。さらにハードコー
トまたは硬化塗膜の厚さが3〜15μmの範囲になるよ
うに塗布することがより好ましい。厚さが1〜30μm
の範囲のハードコートまたは硬化塗膜を得るためには、
組成物の20℃における粘度が5〜1000センチポイ
ズの範囲になるように調製して使用することが好適であ
る。
【0016】本発明の組成物を硬化する方法としては、
高い生産性が得られる点から、紫外線を照射する方法が
好ましい。紫外線の波長は100〜500nmの範囲に
あることが好適である。高圧水銀ランプ又はメタルハラ
イドランプから放射される紫外線を硬化に用いること
が、窒素ガス中、アルゴンガス等の不活性ガス中または
大気中において、上記の組成物を効率よく硬化させるこ
とができることから好ましい。
【0017】本発明の組成物を紫外線を照射することに
よって硬化させる場合には、該組成物中に光重合開始剤
を混合させておくことが好ましい。好適な光重合開始剤
としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−
ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフ
ェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1などのア
セトフェノン系重合開始剤、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチ
ルケタールなどのベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフ
ェノン、ベンゾイル安息香酸、4−フェニルベンゾフェ
ノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−
4’−メチルジフェニルサルファイドなどのベンゾフェ
ノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオ
キサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプ
ロピルチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソ
ンなどのチオキサンソン系光重合開始剤などが使用され
る。光重合開始剤の組成物中の含有量としては、組成物
100重量部に対して10重量部以下になるように調製
することが、ハードコートまたは硬化塗膜が有する耐擦
傷性および耐摩耗性を低下させることがない点から好ま
しい。
【0018】また、光重合開始剤と併用して、アミン
系、スルホン系、またはホスフィン系化合物を助剤とし
て使用することもできる。好適な助剤としては、トリエ
タノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソ
プロパノールアミン、n−ブチルアミン、N−メチルジ
エタノールアミン、ジエチルアミノエチルメタクリレー
トなどの脂肪族アミン、ミヒラーケトン、4,4’−ジ
エチルアミノフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エ
チル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エ
チル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルなどを挙
げることができる。
【0019】本発明の組成物からなるハードコートまた
は硬化塗膜が形成される合成樹脂成形品としては、ポリ
メチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂など
からなる射出成形品、シート状成形品またはフィルム状
成形品が挙げられる。特にポリメチルメタクリレート樹
脂またはポリカーボネート樹脂からなる成形品は、その
光学特性または機械的特性を利用した分野に用いられ、
耐擦傷性、耐摩耗性、制電性および防曇性において高い
性能が要求される場合が多いことから、本発明の組成物
を用いることによってその表面にハードコートまたは硬
化塗膜を形成することが好ましい。
【0020】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例における評価方法は以下の通りである。
【0021】1.耐擦傷性および耐摩耗性 (1)硬度試験・・・・JIS K 5400−197
9に規定される鉛筆引っかき試験。 (2)摩耗試験・・・・JIS K 7204−197
7に規定される試験機を用いた摩耗試験であり、摩耗輪
CS−10に250gの荷重を付加した状態で100回
転したのちの反射率の変化量をHe−Neレーザ光を用
いて測定し、下記の式により求めた値(%)を示す。 {(摩耗試験前の反射率)−(摩耗試験後の反射率)}
/(摩耗試験前の反射率)×100 (3)擦傷試験・・・・#0000のスチールウールを
30mm角の金属棒に装着し、900gの荷重を付加し
た状態で塗膜表面上を50往復させたのち、ヘーズメー
ター(日本精密光学株式会社製、SEP−HS−30D
型)を用いて、擦傷試験前後におけるヘーズ値の増加量
を測定し、これをパーセント表示する。ここで、金属棒
を往復させる際の移動速度は10mm/1秒、移動距離
は70mmである。 (4)密着性試験・・・合成樹脂成形品に到達する切傷
をカッターナイフを用いて、1mm間隔で縦横11本ず
つ設け、合成100個の基盤目を作る。その上にセロハ
ンテープを貼り付けたのち、急激に剥し、塗膜が剥離し
た基盤目の数を数える。判定基準は以下の通りである。 ○・・・・塗膜が剥離した基盤目が0個の場合 △・・・・塗膜が剥離した基盤目が1〜50個の場合 ×・・・・塗膜が剥離した基盤目が51〜100個の場
合 2.制電性 (1)半減期測定・・・シシド静電気株式会社製スタテ
ィックオネストメーターを用い、発生帯電位の半減期
(秒)を測定する。測定は温度20℃、湿度50%の恒
温恒湿下で、印加電圧8kV、印加時間30秒の条件下
で行う。 (2)表面抵抗率測定・・・・株式会社アドバンテスト
製超絶縁抵抗/微少電流計TR−8601および測定試
料箱TR−42を用い、表面抵抗値(Ω)を測定する。
測定は温度20℃、湿度50%の恒温恒湿下で、印加電
圧100V、印加時間1分の条件下で行う。 3.防曇性 防曇性試験・・・試験片を0℃で30分間放置したの
ち、温度20℃、湿度60%の恒温恒湿下に移しかえて
結露の状態を観察する。判定基準は以下の通りである。 ○・・・・結露しない状態。 △・・・・少し結露する状態。 ×・・・・激しく結露する状態。 4.耐久性 高温高湿試験・・・試験片を温度80℃、湿度85%の
高温高湿下に1000時間放置したのち、外観を観察す
る。判定基準は以下の通りである。 ○・・・・外観に変化なし。 △・・・・僅かな曇りおよび凹凸の発生が認められる。 ×・・・・激しい曇りおよび凹凸の発生が認められる。
【0022】なお、組成物を構成するモノマー、非重合
性溶剤および光重合開始剤を下記の略号で示した。 モノマー PE−4A:ペンタリエスリトールテトラアクリレート PE−3A:ペンタエリスリトールトリアクリレート
【化4】 [ここで、Aは平均分子量3500のエチレンオキサイ
ド50重量部とプロピレンオキサイド50重量部とのラ
ンダム共重合体の両末端から水酸基を除去した残基であ
る。]
【化5】 [ここで、Aは平均分子量5000のエチレンオキサイ
ド75重量部とプロピレンオキサイド25重量部とのブ
ロック共重合体の両末端から水酸基を除去した残基であ
る。] THF−A :テトラヒドロフルフリルアクリレート NVP :N−ビニル−2−ピロリドン 非重合性溶剤 EC :エチルセロソルブ 光重合開始剤 HCHPK :1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン
【0023】実施例1〜5および比較例1〜5 表1に示す樹脂組成物を調製し、これらを2mmの厚さ
を有するメタクリル樹脂板(株式会社クラレ製、商品名
パラグラス)にスピンコート法により塗布した。つい
で、塗布面に120W/cmの強度を有する高圧水銀ラ
ンプを用いて、大気中で照射距離15cmで紫外線を2
0秒間照射し、硬化塗膜を形成させた。得られた硬化塗
膜について種々の評価試験を行った結果を表1に併せて
示す。
【表1】 表1から明らかなように、実施例1〜5において本発明
の組成物により得られた硬化塗膜は耐擦傷性、耐摩耗
性、制電性および防曇性のすべてにおいて優れており、
かつ高温高湿下における暴露試験を行ったのちにおいて
もこれらの性能を維持していることがわかる。これに対
して、モノマー(B)における基R2の平均分子量10
00より小さい組成物より得られた比較例1および比較
例2の硬化塗膜は制電性および防曇性おいて劣り、モノ
マー(B)における基R2の平均分子量が7500より
大きい組成物により得られた比較例3の硬化塗膜は耐擦
傷性、耐摩耗性、密着性および高温高湿下での耐久性に
おいて劣っていた。また、本発明の組成物の内、モノマ
ー(B)を添加しない組成物より得られた比較例4の硬
化塗膜は制電性および防曇性において劣り、本発明の組
成物を硬化塗膜として塗布しない比較例5では耐擦傷
性、耐摩耗性、制電性および防曇性のすべてにおいて劣
っていた。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、制電性に優れたハード
コートまたは硬化塗膜を与える組成物が提供される。ま
た本発明によれば、合成樹脂成形品の表面に塗布し、つ
いで硬化させることにより、耐擦傷性、耐摩耗性、制電
性および防曇性に優れたハードコートまたは硬化塗膜を
形成する組成物が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリロイル基およびメタクリロイル基
    からなる群より選ばれる基を3個以上有する多官能モノ
    マー(A)と、下記一般式(I) 【化1】 [式中、R1はアクリロイル基またはメタクリロイル基
    であり、R2は平均分子量1000〜7500のポリエ
    チレンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオ
    キサイドとのランダム共重合体およびエチレンオキサイ
    ドとプロピレンオキサイドとのブロック共重合体の両末
    端から水酸基を除去した残基からなる群より選ばれた基
    である。]で示される2官能モノマー(B)とを含むこ
    とを特徴とする組成物。
JP18999592A 1992-06-23 1992-06-23 組成物 Pending JPH069737A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18999592A JPH069737A (ja) 1992-06-23 1992-06-23 組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18999592A JPH069737A (ja) 1992-06-23 1992-06-23 組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH069737A true JPH069737A (ja) 1994-01-18

Family

ID=16250635

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18999592A Pending JPH069737A (ja) 1992-06-23 1992-06-23 組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH069737A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7208145B2 (en) 2002-12-31 2007-04-24 Nektar Therapeutics Al, Corporation Polymeric reagents comprising a ketone or a related functional group
JP2018062592A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 株式会社Adeka 防曇塗料組成物及び物品

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7208145B2 (en) 2002-12-31 2007-04-24 Nektar Therapeutics Al, Corporation Polymeric reagents comprising a ketone or a related functional group
US8865149B2 (en) 2002-12-31 2014-10-21 Nektar Therapeutics Polymeric reagents comprising a ketone or a related functional group
JP2018062592A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 株式会社Adeka 防曇塗料組成物及び物品
US11084939B2 (en) 2016-10-14 2021-08-10 Adeka Corporation Anti-fogging coating composition and article

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3864605B2 (ja) 紫外線硬化性被覆用樹脂組成物
EP0012949B1 (en) Coating compositions, process for producing a cross-linked coating film with such compositions and thus produced articles
JP2873855B2 (ja) 被覆材組成物及びそれを用いた耐摩耗性合成樹脂成形品の製造方法
US4308119A (en) Abrasion-resistant optical coating composition containing pentaerythritol based polyacrylates and cellulose esters
KR20190087591A (ko) 눈부심 방지 uv 경화성 코팅 조성물, 이의 적용 방법 및 이로 코팅된 기판
US4399192A (en) Radiation cured abrasion resistant coatings of pentaerythritol acrylates and cellulose esters on polymeric substrates
US4407855A (en) Method for forming an abrasion resistant coating from cellulose ester and pentaerythritol acrylates
JP3066159B2 (ja) ハードコート形成用組成物
EP0060272A1 (en) Abrasion resistant coating composition
JPH05214044A (ja) 組成物
JP3092511B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型プラスチック用コーティング剤および該コーティング剤で表面処理してなるプラスチック成形物
JPS6052182B2 (ja) 塗料組成物
JPH05214045A (ja) 組成物
JPH093358A (ja) 被覆材組成物およびそれの硬化被膜を表面に有する合成樹脂成形品ならびにその製造方法
JPH06145274A (ja) 組成物
JPH0734005A (ja) アクリル系重合体からなる水滴防止性のフィルムまたは板、およびそれらの製造法
JPH069737A (ja) 組成物
JPH0735418B2 (ja) 組成物
JP2503949B2 (ja) 耐久性の優れた防曇性塗装剤
KR100383086B1 (ko) 대전방지특성및피도체와의부착력이우수한자외선경화형피복조성물
JPH0735419B2 (ja) 組成物
JP4374687B2 (ja) プラスチック製品およびその製造方法
JPH05255462A (ja) 組成物
KR100373207B1 (ko) 광경화형 대전방지 및 내마모성 코팅 조성물
JP3690191B2 (ja) ハードコート層を設けた製品