JPH069542A - 極性基含有フッ素化合物およびその製造方法 - Google Patents

極性基含有フッ素化合物およびその製造方法

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JPH069542A
JPH069542A JP16468192A JP16468192A JPH069542A JP H069542 A JPH069542 A JP H069542A JP 16468192 A JP16468192 A JP 16468192A JP 16468192 A JP16468192 A JP 16468192A JP H069542 A JPH069542 A JP H069542A
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JP16468192A
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Hideomi Watanabe
秀臣 渡邊
Masanori Satake
正紀 佐武
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機溶剤に対する溶解性の大きな極性基含有
フッ素化合物を得る。 【構成】 分子内にエーテル結合を有し、分子の一方の
末端がパーフルオロ基であって、もう一方の末端がスル
ホン酸基もしくはスルホン酸の塩である下記の一般式
(1)で表される極性基含有フッ素化合物を下記の一般
式(2)で示すフルオロアルキルアルコールから得られ
たアルコラートをサルトンと反応させて下記一般式
(1)で示される分子内にエーテル結合を有し、分子の
一方の末端がパーフルオロ基であって、もう一方の末端
がスルホン酸基もしくはスルホン酸の塩である極性基含
有フッ素化合物の製造する。 【化1】 ただし、Rf1 、Rf2 、Rf3 はそれぞれFまたはC
3 であり、同一であっても異なっていてもよく、R1
およびR2 はそれぞれ、H、CH3 、C2 5のいずれ
かであり、Mはアルカリ金属、アンモニウム、水素のい
ずれか、kは2〜15の整数、m=0〜8の整数、n=
3〜5の整数であって、k+m+nの合計は8〜25の
整数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な極性基含有フッ素
化合物およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パーフルオロアルキル基を含む有機フッ
素化合物は、疎水性であると同時に疎油性の性質も有し
ており、水および油中においても界面活性剤としての性
質を発揮することはよく知られている。また、表面エネ
ルギーを低下させる特性も有しており、これらの性質を
利用して有機フッ素化合物を塗布して材料の滑り性や潤
滑性を改善することが行われている。
【0003】例えば、磁気テープ、フロッピーディスク
等の磁気記録媒体の潤滑剤として磁性層表面に塗布する
ことによって、磁気記録媒体とヘッドとの間の潤滑性お
よび走行耐久性を改善するために使用したり、また写真
感光材料においては、過酷な使用条件においても耐えら
れるように感光材料の表面に塗布することが行われてい
る。
【0004】とくに、電磁変換特性が優れ高密度記録用
の磁気記録媒体して期待されている強磁性薄膜を非磁性
支持体上に形成したいわゆる金属薄膜型磁気記録媒体に
あっては、有機フッ素化合物を潤滑剤とすることが有効
であることが知られている。このような用途に使用され
る有機フッ素化合物には、磁気記録媒体との密着性が大
きいことが重要であり、例えば、特公昭60−1036
8号公報、特開昭63−281218号公報には、分子
末端に極性基を有したフッ素化合物を磁気記録媒体の潤
滑剤として使用する発明が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ネガフ
イルム、映画用ポジフイルム、印画紙、リスフイルム、
レントゲンフイルム、インスタントフイルム等の写真感
光材料、磁気記録テープや磁気記録ディスク等の磁気記
録材料用の潤滑剤を探索していたが、これらの製造工程
において使用されているアセトン、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、アルコール類、トルエン等の有機溶剤
に溶解するフッ素化合物は少なかった。
【0006】また、写真感光材料や磁気記録材料は製造
工程において、塗布、乾燥、加工時の巻取り、巻戻し、
または搬送等での取り扱いの際に種々の装置の接触部分
との間に、摩擦によって引っかき傷や擦り傷の発生が起
こりやすく、とくに使用範囲の拡大により、従来使用さ
れてきた以上に、高温高湿度の雰囲気や低温低湿度の雰
囲気において使用され、過酷な扱いを受けることにな
り、傷の発生、駆動性の悪化が起こりやすくなってきて
おり、過酷な条件でも充分に耐えられるような滑り性、
対傷性の高い潤滑剤が要望されている。本発明の化合物
は、潤滑剤以外にも帯電防止剤や界面活性剤としても有
用なものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した問題
点を解決する新規な極性基を含有するフッ素化合物を提
供するものである。すなわち本発明の極性基を含有する
フッ素化合物は下記の一般式(1)で示される化合物で
ある。
【0008】
【化3】
【0009】ただし、Rf1 、Rf2 、Rf3 はそれぞ
れFまたはCF3 であり、同一であっても異なっていて
もよく、R1 およびR2 はそれぞれ、H、CH3 、C2
5のいずれかであり、Mはアルカリ金属、アンモニウ
ム、水素のいずれか、kは2〜15の整数、m=1〜8
の整数、n=3〜5の整数であって、k+m+nの合計
は8〜25の整数である。
【0010】本発明の極性基含有フッ素化合物におい
て、kが1以下となると潤滑剤としての能力が低くなり
好ましくなく、またkが15を越えると溶解性が低下す
るので好ましくない。mは、有機溶剤への溶解性に影響
をするが、mが0であると溶解性の問題があり、またm
が8を越えると潤滑性が低下するので好ましくない。
【0011】またnの範囲はサルトンを原料とする本発
明の製造方法からこの範囲に限定される。
【0012】k+m+nの合計が8未満であると潤滑性
がなくなり、25を越えると溶解性が問題となり好まし
くない。また、(m+n)に比してkがあまり大きくな
るのは好ましくなく、例えば、m=0、n=3の場合
は、kは最大でも8である。k、mおよびnの総和はさ
らに好ましくは10〜23である。
【0013】また、Mはアルカリ金属、アンモニウム、
水素のいずれかを用いることができるが、強磁性金属薄
膜を形成した磁気記録媒体の潤滑剤とする場合には強磁
性金属薄膜への吸着性の点からは、水素とすることが好
ましい。合成した化合物水素型でない場合には、陽イオ
ンをイオン交換樹脂を使用して水素イオン型に変えるこ
とができる。
【0014】また、本発明の極性基含有フッ素化合物
は、フルオロアルキルアルコールをアルカリ金属と反応
させて、得られたアルコラートを下記に示すプロパンサ
ルトン、ブタンサルトン等のサルトンと反応させること
によって分子内にエーテル結合を有し、分子の一方の末
端がパーフルオロ基であって、もう一方の末端がスルホ
ン酸基もしくはスルホン酸の塩であるフッ素化合物を製
造することができる。
【0015】
【化4】
【0016】以下に、本発明の極性基含有フッ素化合物
を磁気記録媒体の潤滑剤として使用する場合について述
べる。磁気記録層が強磁性金属薄膜である場合、その中
の酸素の含有量は20原子%以上であり、強磁性金属薄
膜の材料としては鉄、コバルト、ニッケルその他の強磁
性金属あるいはFe−Co、Fe−Ni、Fe−Rh、
Co−P、Co−B、Co−Y、Co−La、Co−C
e、Co−Pt、Co−Sm、Co−Mn、Co−C
r、Fe−Co−Ni、Co−Ni−P、Co−Ni−
B、Co−Ni−Ag、Co−Ni−Nd、Co−Ni
−Ce、Co−Ni−Zn、Co−Ni−Cu、Co−
Ni−W、Co−Ni−Re等の強磁性合金を蒸着の方
法により形成せしめたもので、その膜厚は0.02〜2
μmの範囲であり、とくに0.05〜1.0μmの範囲
が望ましい。上記の強磁性金属薄膜は他に、酸素、窒
素、クロム、ガリウム、砒素、ストロンチウム、ジルコ
ニウム、ニオブ、モリブデン、ロジウム、パラジウム、
スズ、アンチモン、テルル、プロメチウム、レニウム、
オスミウム、イリジウム、金、水銀、鉛、マグネシウ
ム、ビスマス等を含んでいても良い。
【0017】また、磁気記録媒体の非磁性支持体として
はポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリ塩化ビニル、三酢酸セルロース、ポリカーボネ
ート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサル
ファイドのようなプラスチックス、アルミニウム、チタ
ン、ステンレス鋼、ガラス等が使用することができる。
【0018】走行耐久性を向上させるために、強磁性金
属薄膜を形成する前に非磁性支持体表面に微小突起を設
けておくことが結果的に磁性層表面に適度な凹凸を設け
ることになり効果的である。非磁性支持体表面の微小突
起の存在密度は2×106 〜2×108 個であり、突起
の高さは1〜50nmのものが好ましい。また、非磁性
支持体の厚みは用途によって相違するが3〜50μmの
ものが一般的である。
【0019】また、強磁性金属薄膜の密着性を高めるた
めに非磁性基体と強磁性金属薄膜との間に中間層を設け
ても良い。さらに、本発明の磁気記録媒体の走行性を高
めるために、非磁性支持体の磁気記録層がある面とは反
対の面にカーボンブラック等の微粉末と結合剤樹脂とを
主体とする塗膜よりなるバックコート層を設けることも
できる。また、磁気記録層として、強磁性金属または合
金粉末を結合剤を含有する組成物を塗布して形成した磁
気記録層を用いる場合には、結合剤には、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂または反応型樹脂やこれらの混合物を
挙げることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸
エステル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、ブタ
ジエン、ビニルエステル、(メタ)アクリルアミド、塩
化ビニル、塩化ビニリデン等、あるいはこれらの誘導体
の重合体、共重合体さらにこれらと共重合可能なモノマ
ーとの共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂
(セルロースプルピオーネート、セルロースアセテー
ト、セルロースジアセテート、セルローストリアセテー
ト、ニトロセルロース等)、フェノール樹脂等の縮合系
の樹脂を挙げることができる。
【0020】また、これらの樹脂組成物中には極性基を
有する物質を少なくとも1種を用いることによって、磁
気記録層上に形成する潤滑剤とを相互作用によって磁気
記録層上に安定に存在させることができる。
【0021】この場合には、磁気記録層を形成する組成
物中の極性基には、エポキシ基、−CO2 M、−OH、
−NR2 、−NR3 X、−SO3 M、−OSO3 M、−
PO3 2 、−OPO3 2 (ただし、Mは水素、ア
ルカリ金属またはアンモニウムであり、一つの基の中に
複数のMがあるときは互いに異なっていてもよい、Rは
水素またはアルキル基である)を導入したものが磁性体
の分散性、耐久性上好ましい。極性基の含有量としては
組成物中のポリマー1グラム当たり10-7〜10-3当量
が、好ましくさらには10-6〜10-4当量が好ましい範
囲である。極性基の含有量としては10-7当量未満であ
ると相互に作用する潤滑剤量が少なくなるために均一な
配向膜を形成するのが難しくなり滑り性が低下する。ま
た10-3当量より多いと結合剤の粘度が上がり分散性が
低下するため好ましくない。
【0022】熱硬化性樹脂または反応性樹脂の例として
は、加熱あるいは光・放射線照射等により縮合反応また
は付加反応により重合するものであり、例えばエポキシ
樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、不飽和二重結合含有樹脂等を挙げることができる。
【0023】さらに耐久性を向上させるために、架橋剤
としてポリイソシアネート化合物を含有させることも可
能である。これらの結合剤は単独または二種以上混合し
て用いることができる。強磁性粉末と結合剤との混合割
合は、重量比で強磁性粉末100重量部に対し、結合剤
5〜30重量部とすることができるが、10〜25重量
部が好ましい。結合剤の量が少ないと分散性や耐久性が
劣り、また結合剤の量が多いと磁性層の充填度が減少し
好ましくない。
【0024】また、磁気記録媒体の磁性層には各種の潤
滑剤、研磨剤、帯電防止剤を含有しても良い。潤滑剤の
例としては、ポリシロキサン等のシリコーンオイル、カ
ーボンブラック、グラファイト、二硫化モリブデン等の
無機粉末、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン
等のプラスチックス微粉末、高級脂肪酸、高級脂肪酸エ
ステル、フルオロカーボン等が挙げられる。これらは単
独あるいは混合して用いることができる。これらの添加
量は用いる結合剤量100重量部に対し、0.2〜20
重量部の範囲で用いることが好ましい。
【0025】研磨剤の例としては、モース硬度が5以上
好ましくは7以上の非磁性無機微粉末が挙げられ、具体
的には酸化アルミニウム(α−Al2 3 、γ−Al2
3、溶融アルミナ、コランダム等)、酸化クロム(C
2 3 )、酸化鉄(α−Fe2 3 )、二酸化ケイ
素、二酸化チタン等の酸化物、炭化ケイ素、炭化チタン
等の炭化物、窒化硼素(BN)等の窒化物、ダイヤモン
ドなどの微粉末を挙げることができる。これらの平均粒
子径は0.05〜1.0μmが好ましく、強磁性微粉末
100重量部に対し0.5〜20重量部の範囲で添加す
ることができる。
【0026】帯電防止剤としてはカーボンブラック(と
くに平均粒径が10〜300nmのものが好まし
い。)、グラファイト、カーボンブラックグラフトポリ
マー等の導電性粉末、ノニオン系界面活性剤、アニオン
系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等が使用される。
【0027】磁気記録層の形成は上記の微粉末や結合剤
などを溶媒と混合し分散機で混合・混練・分散後、非磁
性支持体上に塗布することによって行われる。溶媒とし
ては、有機溶剤が好ましく、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルな
どのエステル類、セルソルブ、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、トルエン等の芳香族系炭化水素類、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素類等の溶剤を挙げること
ができる。また、本発明の極性基含有フッ素化合物は潤
滑剤以外にも、界面活性剤、帯電防止剤、防錆剤、離型
剤、撥水剤等として使用することができる。
【0028】
【作用】本発明の極性基含有フッ素化合物は、分子内に
エーテル結合を有し、分子の一方の末端がパーフルオロ
基であって、もう一方の末端がスルホン酸基もしくはス
ルホン酸の塩であるので、一般に用いられているアセト
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、アルコール類、
トルエン等の有機溶剤に溶解するので、取り扱いが容易
であり、末端に極性基を有しているので磁気記録材料等
へ強く吸着する。
【0029】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例1 撹拌機、温度計、還流冷却器、および滴下ロートを備え
た300mlの3つ口フラスコにn−(パーフルオロ−
n−オクチル)エタノールを0.05mol(23.1
7g)にナトリウムメチラート0.05mol(28.
0%、メタノール溶液)(9.65g)を加えて、60
℃で加熱溶解した。その後減圧下でメタノールを除去し
たところ、3つ口フラスコの壁面に反応物が析出した。
次いで、ジオキサン5gを加え、75℃に加熱、撹拌し
て溶解した。
【0030】次いで、ブタンサルトン0.05モル
(6.81g)を滴下ロートより毎秒1滴の速さで滴下
した。滴下後、5時間、75℃に保持して反応を続け、
茶褐色のペースト状の反応物を得た。この反応物をメタ
ノール70mlを加えて溶解し、ろ過し、ろ過液を撹拌
しながらアセトニトリル50mlを加えると析出する結
晶をろ別して乾燥し、n−C8 17(CH2 2 O(C
2 4 SO3 Naを得た。
【0031】実施例2 撹拌機、温度計、還流冷却器、および滴下ロートを備え
た300mlの3つ口フラスコにn−(パーフルオロ−
n−デシル)エタノールを0.03mol(16.92
g)にナトリウムメチラート0.03mol(28.0
%、メタノール溶液)(5.79g)を加えて、60℃
で加熱溶解した。その後減圧下でメタノールを除去した
ところ、3つ口フラスコの壁面に反応物が析出した。次
いで、ジオキサン20gを加え、75℃に加熱、撹拌し
て溶解した。
【0032】次いで、ブタンサルトン0.03モル
(4.08g)を滴下ロートより毎秒1滴の速さで滴下
した。滴下後、5時間、75℃に保持して反応を続け、
茶褐色のペースト状の反応物を得た。この反応物をメタ
ノール220mlを加えて溶解し、ろ過し、ろ過液を撹
拌しながらアセトニトリル150mlを加えて析出する
結晶をろ別して乾燥し、n−C1021(CH2 2
(CH2 4 SO3 Naを得た。
【0033】実施例3 撹拌機、温度計、還流冷却器、および滴下ロートを備え
た300mlの3つ口フラスコにn−(パーフルオロ−
n−デシル)エタノールを0.03mol(16.92
g)にナトリウムメチラート0.03mol(28.0
%、メタノール溶液)(5.79g)を加えて、60℃
で加熱溶解した。その後減圧下でメタノールを除去した
ところ、3つ口フラスコの壁面に反応物が析出した。次
いで、ジオキサン20gを加え、75℃に加熱、撹拌し
て溶解した。
【0034】次いで、プロパンサルトン0.03モル
(3.66g)を滴下ロートより毎秒1滴の速さで滴下
した。滴下後、5時間、75℃に保持して反応を続け、
茶褐色のペースト状の反応物を得た。この反応物をメタ
ノール220mlを加えて溶解し、ろ過し、ろ過液を撹
拌しながらアセトニトリル150mlを加えて析出する
結晶をろ別して乾燥し、n−C1021(CH2 2
(CH2 3 SO3 Naを得た。
【0035】実施例4 撹拌機、温度計、還流冷却器、および滴下ロートを備え
た300mlの3つ口フラスコにn−(パーフルオロ−
n−オクチル)エタノールを0.05mol(23.1
7g)にナトリウムメチラート0.05mol(28.
0%、メタノール溶液)(9.65g)を加えて、60
℃で加熱溶解した。その後減圧下でメタノールを除去し
たところ、3つ口フラスコの壁面に反応物が析出した。
次いで、ジオキサン20gを加え、75℃に加熱、撹拌
して溶解した。
【0036】次いで、プロパンサルトン0.05モル
(6.11g)を滴下ロートより毎秒1滴の速さで滴下
した。滴下後、5時間、75℃に保持して反応を続け、
茶褐色のペースト状の反応物を得た。この反応物をメタ
ノール220mlを加えて溶解し、ろ過し、ろ過液を撹
拌しながらアセトニトリル150mlを加えて析出する
結晶をろ別して乾燥し、n−C8 17(CH2 2
(CH2 3 SO3 Naを得た。
【0037】実施例5 カラムクロマトグラフィー管にイオン交換樹脂(ローム
&ハース社製アンバーリスト、A−21)を充填し、ア
ルカリと酸で前処理した後に、メタノールによってカラ
ム内の液を置換し、実施例1で得られたn−C8
17(CH2 2 O(CH2 4 SO3 Naの2gをメチ
ルアルコール200mlに溶解した溶液を通過させる
と、イオン交換により、水酸化ナトリウム溶液が流出す
る。次いで、カラムに塩酸を加えるとn−C8 17(C
2 2 O(CH2 4 SO3 Hの溶液が流出するの
で、この液を濃縮し乾燥して、n−C8 17(CH2
2 O(CH2 4 SO3 Hを得た。
【0038】
【発明の効果】本発明の極性基含有フッ素化合物は、分
子内にエーテル結合を有し、分子の一方の末端がパーフ
ルオロ基であって、もう一方の末端がスルホン酸基もし
くはスルホン酸の塩であるので、有機溶剤に対する溶解
性が大きく、同時に金属薄膜等の磁気記録層への吸着性
が大きく、また、フルオロアルキルアルコールから得ら
れたアルコラートとサルトンとの反応によって容易に得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 10:02 40:18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内にエーテル結合を有し、分子の一
    方の末端がパーフルオロ基であって、もう一方の末端が
    スルホン酸基もしくはスルホン酸の塩である下記の一般
    式(1)で表される極性基含有フッ素化合物。 【化1】 ただし、Rf1 、Rf2 、Rf3 はそれぞれFまたはC
    3 であり、同一であっても異なっていてもよく、R1
    およびR2 はそれぞれ、H、CH3 、C2 5のいずれ
    かであり、Mはアルカリ金属、アンモニウム、水素のい
    ずれか、kは2〜15の整数、m=1〜8の整数、n=
    3〜5の整数であって、k+m+nの合計は8〜25の
    整数である。
  2. 【請求項2】 下記の一般式(2)で示すフルオロアル
    キルアルコールをアルカリ金属と反応させて得られたア
    ルコラートをサルトンと反応させて下記一般式(1)で
    示される分子内にエーテル結合を有し、分子の一方の末
    端がパーフルオロ基であって、もう一方の末端がスルホ
    ン酸基もしくはスルホン酸の塩である極性基含有フッ素
    化合物の製造方法。 【化2】 ただし、Rf1 、Rf2 、Rf3 はそれぞれFまたはC
    3 であり、同一であっても異なっていてもよく、R1
    およびR2 はそれぞれ、H、CH3 、C2 5のいずれ
    かであり、Mはアルカリ金属、アンモニウム、水素のい
    ずれか、kは2〜15の整数、m=0〜8の整数、n=
    3〜5の整数であって、k+m+nの合計は8〜25の
    整数である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010065133A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Sumitomo Light Metal Ind Ltd 金属成形加工用潤滑剤、それを塗布した金属加工材、及び金属成形加工方法
US7977426B2 (en) 2008-11-13 2011-07-12 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fluoroalkyl ether sulfonate surfactants
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