JPH0694714B2 - 建築パネルおよびその製造方法 - Google Patents

建築パネルおよびその製造方法

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JPH0694714B2
JPH0694714B2 JP63074868A JP7486888A JPH0694714B2 JP H0694714 B2 JPH0694714 B2 JP H0694714B2 JP 63074868 A JP63074868 A JP 63074868A JP 7486888 A JP7486888 A JP 7486888A JP H0694714 B2 JPH0694714 B2 JP H0694714B2
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panel
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building panel
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エッチ．スロカム ドナルド
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マスコ コーポレーション
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Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は外側の下見張りとして用いる建築パネルに関す
るものであり、より具体的には熱絶縁性を備えた建築パ
ネルと、そのようなパネルの製造方法に関するものであ
る。
（発明の背景） これ迄の所、熱的絶縁性を備えた建築パネルにして、サ
ンダース氏らに対する米国特許第4,034,528号に例示さ
れているような、プラスチツク発泡体に機械的に結合さ
れたビニルプラスチツクの化粧層を備えたパネルは外側
下見張りとして用いるのには不十分であることが判明し
ている。このタイプの建築パネルの欠点は塩化ビニル又
は他の類似な熱可塑性プラスチツクの前記薄肉化粧層が
大気の熱により容易に膨張して、ゆがんだり、しわにな
つたりするということである。何故ならばこのようなパ
ネルは大いに異なる膨張係数を備えた剛固プラスチツク
発泡体層に機械的にのみ結合されているからである。化
粧層のこのゆがみ及びしわは、それ自体望ましくないも
のであるが、前記化粧層と発泡体絶縁層間の結合が破壊
されることに通じ、結局湿気が建築パネル中を貫通する
空所の発生に通ずることになる。膨脹した発泡絶縁体及
び類似のプラスチツク発泡体は湿気の吸収を極めて受け
易く、前記空所に進入した湿気は発泡絶縁体によつて容
易に吸収され、周囲の気候条件の変化が発生するにつれ
てこれらの空所を経て前記発泡絶縁体から外に通過して
しまう。周囲環境条件下で通常発生する広範囲の条件に
わたつてこのように湿気が繰返し、かつ迅速に吸収され
たり、失われたりすることによつて発泡絶縁体はその寸
法変化、特に横方向の寸法変化やその絶縁能力の減少並
びにパネルが装着される木材支持構造体の潜在的腐蝕の
ため構造上の劣化を生ずる。本発明に係る建築パネルは
ビニルから作られ熱的に絶縁されたタイプのこれ迄知ら
れている周知の建築パネルの前述の欠点を克服してい
る。
従つて本発明の１つの目的は外装用途の建築パネルであ
つて、熱的絶縁性及び湿気浸透に対する抵抗力が最適値
を保つ比較的長い寿命を用えているパネルを提供するこ
とである。
本発明の別の目的は積層構造の外装用建築パネルにし
て、熱絶縁層とプラスチツクの外側耐候層を備え、パネ
ルの変形が解消される建築パネルを提供することであ
る。
本発明の別の目的は熱絶縁層と外側プラスチツク層を備
えた積層構造の外装用建築パネルにして、比較的剛固で
あり広範囲の周囲天候条件下でも寸法的一体性を備えて
いる建築パネルを提供することである。
本発明の別の目的は発泡絶縁材料を積層した、積層構造
の外装用建築パネルにして、温度及び湿度に関して変動
する周囲天候条件下において発泡絶縁体が周期的に湿気
を吸収したり解放したりすることが実質的に防止される
建築パネルを提供することである。
本発明の更に別の目的は積層構造の外装用建築パネルに
して、熱的絶縁層及びプラスチツク外側耐候層を備え、
同パネルにおいてはその作動寿命中プラスチツク外側層
の構造的一体性が維持され、湿気の貫通が最小限に押え
られるようなパネルの製造方法を提供することである。
（発明の要約） 上記目的を達成する本願発明の外装用建築パネルは、支
持構造体に装着されるようになった積層構造の外装用建
築パネルであって、 ａ）上部エッジと下部エッジとを備え且つ４側辺を有す
る多角形状の板紙の平坦なシートと、 ｂ）前記板紙の一方の表面に結合され且つ実質的にこれ
とともに延在して第一の耐候性外側表面を形成する、高
温度熱可塑性材料の平坦なシートと、 ｃ）前記熱可塑性材料の平坦なシートとは反対側で板紙
の別の表面に結合され且つ上部エッジと下部エッジとを
備え更に実質的に板紙の平坦なシートとともに延在する
第二の外側表面を有する、熱断熱特性を備えた発泡プラ
スチック材の剛固な層とを有し、 ｄ）発泡プラスチック材の剛固な層は、先が次第に薄厚
となる横断面形状を有し、熱可塑性材料の前記平坦なシ
ートの第一の耐候性外側表面は前記下部エッジから上部
エッジまで傾斜し、 ｅ）前記外装用建築パネルは更に、発泡プラスチック材
の剛固な層の下部エッジと共に延在し且つこの発泡プラ
スチック材の剛固な層内に設けられた切欠きを有し、 ｆ）この切欠きは、他の外装用建築パネルの上部エッジ
を収容する寸法を備え且つ発泡プラスチック材の剛固な
層の第二の外側表面と共にタブを形成する横断面形状を
有し、このタブは、他の外装用建築パネルの上部エッジ
と協働し該タブを支持構造体に押しつけるカム表面を有
することを特徴とする。この積層建築パネルにおいて
は、比較的薄肉のプラスチツク外側層のゆがみ及びしわ
の発生並びに前記外側層と板紙間の界面における空所又
は空隙の発生は除去されるので、周囲温度及び湿度条件
の変化が発生する際湿気が周期的に吸収されたり、失わ
れたりすることから前記板紙基板を保護するための効果
的湿気障壁が提供される。同様にして、板紙シートに結
合された耐湿性にすぐれ、非吸収性の押出し発泡体も湿
気障壁として作用する。このような建築パネルは耐候性
プラスチツクからなる外側薄肉フイルムを備え、剛固で
あるとともに高速風による変形もしにくく、あられ、岩
又はその類いによる衝撃からのへこみ又は他の損傷に抵
抗する。
本発明のより狭い範囲の特徴において、前記外側層は好
ましくは４側辺の、例えばポリメチルメタクリレート又
はその共重合体又はポリビニルフルオライド又はその共
重合体のような高温度熱可塑性材料にして通常の周囲加
熱条件下では軟化したり変形したりしない材料からなる
多角形シートである。
積層構造の建築パネルにして、多角形形状の板紙平坦シ
ートと、同シートの一方の表面近傍に存在し、板紙シー
トと同一に延びる高温度熱可塑性材料の平坦シートと、
熱絶縁性を備え、前記板紙シートの熱可塑性材料シート
とは反対側の表面近傍に配置された発泡プラスチックの
剛固層とを備えた建築パネルの、本発明に係る製造方法
は次の段階を有している。まず熱可塑性材料の前記平坦
シートを前記板紙シートの近接表面に結合する。次にＶ
字形状の溝を板紙シートの一方のエツジから内側の所
で、かつ同エツジと平行に形成する。この場合溝の深さ
はＶ字形状溝の頂点が熱可塑性材料の平坦シートの前記
内側表面を貫通することなく、実質的に同表面位置にあ
るよう選ばれる。次に、前記熱可塑性平坦シートが前記
Ｖ字形状溝付近において加熱される。この加熱段階は接
着剤、好ましくは接触タイプの接着剤を前記Ｖ字形状の
溝の少なくとも一方の側辺に添加する段階によつてひき
つがれる。次に、前記板紙シートがＶ字形状の溝の頂点
線に沿つて折り曲げられ、溝の２つの側面が互いに重ね
合わされる。この際熱可塑性材料は関節として作用す
る。最後の段階はプラスチツク発泡体からなる剛固層を
板紙の前記熱可塑性材料とは反対の表面に接着結合する
段階である。
本発明に係る前記製造方法の狭義の特徴において、前記
Ｖ字形状溝はその２つの側辺間の角度が約80°となるよ
うに形成するのが好ましいことが判明している。こうす
ることにより、溝の側辺をくつつけるため折り曲げを行
なう際Ｖ字形状溝において熱可塑性シートが変形して
も、その応力が弾性限を超えず、従つて同熱可塑性シー
トの破損を防止することが保証される。
（本発明の好ましい実施例の説明） 次に付図、特に第１図及び第２図を参照すると、参照番
号10は全体として本発明に係る外装関係に用いる建築パ
ネルをあらわしている。複数個の建築パネル10は合板12
のような支持構造体に固定するか、第２図において最良
に示されるように、からみ合い関係をなし（図示せぬ）
木ずり又はその類いに固定して、下見壁板に類似の壁被
覆を形成する。各建築パネル10は３層を結合して一体構
造物としたものからなる層状構造物となつている。
外張り層14は熱可塑性材料、好ましくは高融点のビニー
ルプラスチツク、例えばポリメチルメタクリレート又は
それらの共重合体又はポリビニルフルオライド又はその
共重合体のような耐候性材料であつて、４辺形成された
多角形の予製造シートの形状をなしたものからなつてい
る。前記シートの外側表面は木目に似せて形状加工又は
エンボス加工するか又は平滑にしておくことが出来る。
前記シート14は薄肉であり、好ましくは約0.038mm〜0.0
76mmの厚味を備えている。この外側層又はシート14は適
当な接着剤、例えば、マサチユーセツツ州、ローレンス
のキーポリマ社で製造され、キーエポキシC1−34A/Bな
る商品名で発売されている接着剤を介して構造板の裏張
り層16へと化学的に結合される。裏張り層16は再生木材
繊維を比較的薄肉の板、好ましくは3.175mmの厚味に加
圧したものからなる板である。前記層16は以下「板紙シ
ート」と称することにする。前記板紙シート16の寸法は
外側シート14と同一寸法をなして延びている。
積層建築パネルの第３の層18は低密度、剛固プラスチツ
ク発泡体であつて軽量かつ熱絶縁性の材料からなつてい
る。発泡体層18は板紙シートの外側シート14と反対側の
表面において適当な接着剤、例えばニユーハンプシヤイ
ア州シアブルツクのK.J.クイン社によつて製造されてい
るＱ−セインのようなウレタン接着剤又はイリノイ州シ
カゴのモートン・チオカル社によつて商品名モラド43
4、商標「MORAD」として発売されている接着剤の如き接
着剤によつて化学的に結合されている。この層は第１図
に示すように、建築パネル10を用いて木材下見張り壁板
に似せようとする場合において先が次第に薄厚となる横
断面形状即ち傾斜した横断面形状をなしているのが好ま
しい。前記発泡体18は、その上側の幅狭の端部部分20に
おいて好ましくは斜切されており、図示のように板紙シ
ート16の上側エツジ部分22で終結するか、又は板紙シー
ト16のエツジから例えば約6.35mm内側に入つた所のよう
に、板紙シート16のエツジと近い隔設関係をなして終結
することが出来る。下見張り壁板に似せて建築パネル10
を適用する場合には、近接する建築パネル10の接触する
横方向端部は通常のクリツプ（図示せず）によつて覆わ
れる。第３図において最良に示すように、発泡体層18の
下側端部部分24には溝又は切欠き26が設けられており、
同切欠きはＶ字形状をなすとともに、第２図及び第９図
に示すように下側の隣接パネル10の板紙シート16の上側
端部部分22を収納するような寸法にされている。前記切
欠き26は建築パネル10の露出表面30とともにリツプ28を
形成している。切欠き26と上側端部部分22によつて与え
られる噛合い関係は２つの機能を果す。機能の１つはリ
ツプ又はタブ28を支持構造体12と板紙シート16の上側部
分22の間にクランプすることによりパネル10の下側端部
を係止することである。他の機能は層18のタブ28を近接
する建築パネルの層18の斜切端部部分22に対して接触さ
せることにより、近接する建築パネル10の接続部分に連
続する湿気並びに熱の障壁を提供することである。
建築パネル10の支持構造体12への取付けは釘32のような
フアスナによつて達成される。釘32は板紙シート16の上
側エツジ部分22と隔置平行関係をなしかつ部分22に近接
して延びる複数個の予成形開口34中を通過している。第
６図において最良に示されるように、開口34の各各は細
長い形状をなしており、２つの並設された弧状表面36及
び38によつて画成されている。表面36及び38はそれらの
相対する端部において収束している。前記釘32は深く打
込まないで、建築パネルが支持構造体から外向きに離れ
てしまう運動を釘ヘツドが制限する機能を果すハンガと
して作用するのに十分なだけ支持構造体12内に打込まれ
るのが好ましい。この形式の開口を用い、建築パネルの
装着方法を用いることにより、建築パネルの各々はその
寸法が狂つていたりの万が一の事態が起こつた時に水平
方向に滑動又は変位することが許容される。このように
建築パネル10に運動の自由度があるので、建築パネルの
表面が変形することが避けられる。また、第６図に例示
するように、開口34の弧状表面36は釘32とともに自己調
心機能を提供する。加えるに、前記開口34の釘頭寸法に
対する相対的寸法は、当該釘頭の一部分のみがプラスチ
ツクシート14及び板紙シート16と噛合い、建築パネル10
を比較的わずかに上向きに移動させるだけで釘頭から外
れるように選ばれている。かくて、以下により詳細に述
べるように、建築パネルの除去及び取替えは容易化され
る。
第７図には建築パネル10の装着を容易にするための代替
的開口34Aが示されている。開口34Aは開口34の壁36と類
似の上側弧状形状壁36Aによつて画成されており、かく
て同じ調心作用を提供している。反対側の壁38Aは壁36
及び38の間隔よりも壁36Aにより近く、従つて壁38Aには
中央に位置するカーブ状凹所40が設けられている。凹所
40の寸法は建築パネル10の除去又は取替えの際釘32の釘
頭が開口34A中を通過出来るよう選ばれている。
第８図には建築パネル10のための釘開口の別の代替形状
が示されている。第８図に示す開口34Bは中央に位置す
る弧状凹所42を備えた比較的平坦な上側表面36Bを備え
ており、凹所42は釘32の心軸と接触し、これにより調心
機能を提供する。建築パネル10の除去及び取替えの際釘
頭が通過するスペースを開口34B内に設けるために、開
口34Bの下側壁は２つの弧状表面40から形成されてい
る。表面40は壁36Bの相対する端部と交差し、弧状凹所4
2の軸線を通つて延びる平面内で互いに交差している。
第３図において最良に示されるように、発泡体層18内の
切欠き26はＶ字形状の横断面を備えており、該面は層18
の表面30とともにリツプ乃至タブ28を形成している。別
法として、切欠き26は第４図及び第５図に例示されたよ
うな横断面形状を備えることが出来る。
第４図及び第５図においては、第１図及び第３図に示さ
れる部品に対応する部品は同一の番号に、第４図では添
字Ａを、第５図では添字Ｂをそれぞれ付して示す。第４
図及び第５図に示すように発泡体層18内の切欠き26Aは
タブ28Aを備えており、切欠き26Bはタブ28Bを備えてい
る。両タブ28A及び28Bは機能的には切欠き26のタブ28に
関して説明したのと同一である。第３図、第４図、及び
第５図に示した３つの全ての切欠き形状は傾斜したカム
表面29を備えており、表面29は板紙シート16の上側エツ
ジ部分22と協働してくさび作用を達成する。すなわち、
タブ28が次の隣接層18の斜切上側端部部分22に対して接
触することにより、近接建築パネル10とシールの間には
緊密にフイツトする噛合いジヨイントが実現する。
前述の建築パネル10は下見張り壁板に似せるのに用いる
時には、比較的容易に除去し、取替えることが出来る。
建築パネル10の除去は第９図の想像線で示される位置へ
と建築パネルを上向きに強制的に除去することで達成さ
れる。除去すべき建築パネルをこのように上向きに変位
させることはまた、除去すべき建築パネルの下方に位置
する建築パネル10の板紙シート16の上側エツジ部分22
と、支持構造体12の間からタブ28が解放されていること
を意味している。この時点で建築パネル10は支持構造体
から外向きに、釘32を通つて引張り出し、近接する建築
パネルから解放されることが出来る。取替え建築パネル
10を再び懸架するためには、逆の段階が行なわれ、最終
段階は取替え建築パネルを下向きに移動させ、釘34が第
６図に示すように開口34の壁36と接触するようにし、建
築パネルの下側部分におけるタブ28が第２図及び第９図
に示すように支持構造体12と、下方の建築パネル板紙シ
ート16の上側端部部分22の間にくさびのように打込まれ
るようにすることである。
（製造の方法） 建築パネル10は第10図、第11図、第12図を参照して説明
するようにして製造される。まず、予め製造された熱可
塑性シート14が例えば前述のエポキシ接着剤を用いて板
紙シート16に結合される。次に、第10図に示すように、
Ｖ字形状の溝50が端部エツジの一方と平行をなし、かつ
その内側において前記板紙内に形成される。溝50は第10
図の想像線であらわした切断ホイール51を実質的に熱可
塑性シート14迄の深さに切込み、かつ熱可塑性シート14
の表面内には進入しない程度に切込むことによつて作る
ことが出来る。溝50の表面の少なくとも一方には例えば
接触接着剤のような接着剤が添加される。前記熱可塑性
シート14は少なくとも溝50近傍域において、約55℃〜80
℃の間の温度へと加熱される。なお前記熱可塑性シート
14はポリメチルメタクリレート又はその共重合体又はポ
リビニルフルオライド又はその共重合体製とすることが
出来る。第11図に示すように、溝50及び板紙シート16の
エツジの間に形成された板紙ストリツプ52は折り曲げら
れて溝50の２つの表面が重ね合わされる。この際、熱可
塑性シートは曲げの地点において折り曲げ段階中の関節
として作用する。溝表面に加えられた接着剤は溝表面を
互いにしつかりと固定し、ストリツプ52を固定フランジ
として永久的に保持する。溝50はそれらの表面が互いに
約80°の角度をなして形成するのが好ましいということ
が判明している。すなわち溝50の各表面は溝の頂点を通
り板紙16の表面に垂直に延びる平面に対して40°の角度
をなした平面内に存在している。溝50の側壁にこのよう
な角度をもたせることにより、折り曲げ操作中に溝50近
くの熱可塑性シートが変形した際、同熱可塑性シートが
その弾性限度を越えて応力付加されないこと、従つて破
損しないことが保証される。こうすることにより、熱可
塑性シート16の非貫通性又は非浸透性が確保される。折
り曲げ操作に引続いて、剛固な発泡体層18がストリツプ
52の表面を含む板紙シート16の表面に化学的に結合され
る。剛固発泡体層18は切欠き26を備えることが出来、傾
斜形状は板紙シート16の曲げに先立つてか又はその後に
形成することが出来る。
本発明は積層構造の外装用建築パネルであつて、効果的
な熱及び湿気障壁を提供するばかりでなく、通常の天候
条件に対しては高度の耐変形性をも有する建築パネルを
提供しているということが今や明白であろう。建築パネ
ル10は耐候性にすぐれ、塗装又はそのタイプの他の仕上
げ又は保守作業を必要とせず、耐水性に富み、美的にも
すぐれ、施工が簡単で、壁システムに遮断性的価値を与
え、パネルを適用しようとする既存の壁の下塗りを必要
とせず、所定用途において高度に機能的である壁カバー
を提供している。本発明のものは下見張り壁板を模造す
る応用性にすぐれた建築パネルである。本発明はまた建
築パネル10の製造方法をも提供しており、同方法は比較
的簡単であるも、建築パネルが効果的湿気及び熱障壁と
なり、比較的長い作動寿命を備えることを保証する方法
である。
本発明の幾つかの実施例が例示され、詳細に説明された
が、本発明はこれらに限定されるものではない。部品の
構成に関して、本発明の精神および範囲から離脱するこ
となく、種々の変更が可能であり、これらの変更は当業
者にとつて今や思い付きが可能であろう。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明に係る建築パネルが適用される壁の断片
的立面図、 第２図は第１図の線２−２に沿つて眺めた、大いに拡大
した横断面図、 第３図は第１図に示した建築パネルの下側エツジに沿つ
て配置した一形式の切欠きの断片図、 第４図及び第５図は本発明に係る２つの他の形式の切欠
きを示す、第３図と類似な断片図、 第６図、第７図及び第８図は建築パネルを支持構造体に
保持するための装着フアスナの３つの代替可能な予成形
された開口を示す図、 第９図は第６図の線９−９に沿つて眺めた横断面図であ
つて、想像線により、建築パネルのフアスナからの切離
しを示している。 第10図、第11図及び第12図は本発明に係る製造方法の諸
段階の内の３つを例示する図である。 12…支持構造体、14…外側層、16…板紙シート、18…剛
固層、26…切欠き。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】支持構造体に装着されるようになった積層
    構造の外装用建築パネルであって、 ａ）上部エッジと下部エッジとを備え且つ４側辺を有す
    る多角形状の板紙の平坦なシートと、 ｂ）前記板紙の一方の表面に結合され且つ実質的にこれ
    とともに延在して第一の耐候性外側表面を形成する、高
    温度熱可塑性材料の平坦なシートと、 ｃ）前記熱可塑性材料の平坦なシートとは反対側で板紙
    の別の表面に結合され且つ上部エッジと下部エッジとを
    備え更に実質的に板紙の平坦なシートとともに延在する
    第二の外側表面を有する、熱断熱特性を備えた発泡プラ
    スチック材の剛固な層とを有し、 ｄ）発泡プラスチック材の剛固な層は、先が次第に薄厚
    となる横断面形状を有し、熱可塑性材料の前記平坦なシ
    ートの第一の耐候性外側表面は前記下部エッジから上部
    エッジまで傾斜し、 ｅ）前記外装用建築パネルは更に、発泡プラスチック材
    の剛固な層の下部エッジと共に延在し且つこの発泡プラ
    スチック材の剛固な層内に設けられた切欠きを有し、 ｆ）この切欠きは、他の外装用建築パネルの上部エッジ
    を収容する寸法を備え且つ発泡プラスチック材の剛固な
    層の第二の外側表面と共にタブを形成する横断面形状を
    有し、このタブは、他の外装用建築パネルの上部エッジ
    と協働し該タブを支持構造体に押しつけるカム表面を有
    する、外装用建築パネル。
  2. 【請求項２】特許請求の範囲第１項に記載のパネルにお
    いて、前記発泡プラスチックの層は接触接着剤によって
    前記板紙に結合されることを特徴とするパネル。
  3. 【請求項３】特許請求の範囲第１項に記載のパネルにお
    いて、前記熱可塑性材料のシートは約0.038mm〜約0.076
    mmの間の厚味を有することを特徴とするパネル。
  4. 【請求項４】特許請求の範囲第１項に記載のパネルにお
    いて、前記熱可塑性材料のシートはポリメチルメタクリ
    レートからなることを特徴とするパネル。
  5. 【請求項５】特許請求の範囲第１項に記載のパネルにお
    いて、前記熱可塑性材料のシートはポリメチルメタクリ
    レートの共重合体からなることを特徴とするパネル。
  6. 【請求項６】特許請求の範囲第１項に記載のパネルにお
    いて、前記熱可塑性材料のシートはポリビニルフルオラ
    イド又はその共重合体からなっていることを特徴とする
    パネル。
  7. 【請求項７】特許請求の範囲第１項に記載のパネルにお
    いて、前記積層建築パネルはその一方のエッジ近傍にお
    いて、前記パネルを支持構造体に接続するための装着装
    置を収納するための複数個の隔置開口が設けられている
    ことを特徴とするパネル。
  8. 【請求項８】特許請求の範囲第７項に記載のパネルにお
    いて、前記装着装置は１つの頭部分と１つのシャンク部
    分を備えた、各開口用ファスナであり、前記開口の各々
    は細長い形状をしており、関連するファスナの前記頭部
    分が前記開口中を通過出来る寸法にされていることを特
    徴とするパネル。
  9. 【請求項９】特許請求の範囲第８項に記載のパネルにお
    いて、前記細長い開口の一方の側は弧状形状を備えてい
    ることを特徴とするパネル。
  10. 【請求項１０】特許請求の範囲第８項に記載のパネルに
    おいて、前記細長い開口は２つの弧状並設表面からなっ
    ていることを特徴とするパネル。
  11. 【請求項１１】特許請求の範囲第８項に記載のパネルに
    おいて、前記細長い開口は中央に位置するカーブした部
    分から延びる１つの平坦な表面と、前記平坦な表面の端
    部と交差する弧状表面とからなっていることを特徴とす
    るパネル。
  12. 【請求項１２】特許請求の範囲第８項に記載のパネルに
    おいて、前記細長い開口はカーブした表面と、１つの中
    央に位置するカーブ状部分を備えた並設表面とからなっ
    ていることを特徴とするパネル。
  13. 【請求項１３】積層構造の建築パネルの製造方法であっ
    て、同パネルは多角形形状の板紙の平坦シートと、前記
    板紙シートの一方の表面に近接して存在し、該板紙シー
    トと同一に延びる、高温度熱可塑性材料からなる平坦シ
    ートと、前記板紙シートの前記熱可塑性材料からなる前
    記シートとは反対側の表面近傍に配設された熱絶縁特性
    を備える発泡プラスチックの剛固層とを備えているパネ
    ルの製造方法において、該方法は、 ａ）熱可塑性材料からなる前記平坦なシートを前記板紙
    シートの近接する表面に結合する段階と、 ｂ）Ｖ字形状溝を切込む段階にして、前記板紙シートの
    一方のエッジからの内側の所で、かつ該エッジと平行を
    なし、かつ又Ｖ字形状溝の頂点が前記熱可塑性平坦シー
    トの表面を貫通することなく、実質的に熱可塑性材料の
    前記平坦なシートの表面にくるよう切込む段階と、 ｃ）前記熱可塑性平坦シートを前記Ｖ字形状溝近傍にお
    いて加熱する段階と、 ｄ）前記Ｖ字形状溝の少なくとも１つの側に接着剤を添
    加する段階と、 ｅ）前記Ｖ字形状溝において前記板紙シートを折り曲
    げ、前記溝の２つの側がいっしょになるようにし、以て
    前記熱可塑性材料が変形されるも、Ｖ字形状溝の頂点近
    傍において破壊しないようにする段階と、 ｆ）プラスチック発泡体の剛固層を前記熱可塑性材料と
    は反対側の板紙シート表面に結合する段階とを有する建
    築パネルの製造方法。
  14. 【請求項１４】特許請求の範囲第13項に記載の方法にお
    いて、前記接着剤は迅速硬化接触接着剤であることを特
    徴とする方法。
  15. 【請求項１５】特許請求の範囲第13項に記載の方法にお
    いて、前記熱可塑性平坦シートは約100℃〜約150℃の間
    に加熱されることを特徴とする方法。
  16. 【請求項１６】特許請求の範囲第13項に記載の方法にお
    いて、前記Ｖ字形状溝の側辺は互いに90°より小さな角
    度をなしていることを特徴とする方法。
  17. 【請求項１７】特許請求の範囲第13項に記載の方法にお
    いて、前記Ｖ字形状の側辺は互いに約80°の角度をなし
    ていることを特徴とする方法。
  18. 【請求項１８】特許請求の範囲第13項に記載の方法にお
    いて、前記熱可塑性シートはポリメチルメタクリレート
    又はその共重合体であることを特徴とする方法。
  19. 【請求項１９】特許請求の範囲第13項に記載の方法にお
    いて、前記熱可塑性シートはポリビニルフルオライド又
    はその共重合体であることを特徴とする方法。
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