JPH0694646B2 - 液体回収装置及びその利用システム - Google Patents

液体回収装置及びその利用システム

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JPH0694646B2
JPH0694646B2 JP3123712A JP12371291A JPH0694646B2 JP H0694646 B2 JPH0694646 B2 JP H0694646B2 JP 3123712 A JP3123712 A JP 3123712A JP 12371291 A JP12371291 A JP 12371291A JP H0694646 B2 JPH0694646 B2 JP H0694646B2
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tank
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洋二 森
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/20Controlling water pollution; Waste water treatment
    • Y02A20/204Keeping clear the surface of open water from oil spills

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  • Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流出油などの液体回収
装置及びその利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】船舶、特にタンカー等の座礁事故や沈没
事故などにより原油や燃料油などが流出する海上汚染事
故が多発しており、これら流出油を極力回収し、環境保
全を図ることが強く望まれている。
【0003】上記要望に対して、流出油の回収装置は、
種々開発されており、例えば、特公昭59−2080
7号公報、本願出願人による特公昭53−26422
号公報などが知られている。の公知例は、渦巻案内板
を水面に水平に回転を拘束するようにして保持し、これ
の下方に同心に羽根車を対向して回転自在に配設し、渦
巻案内板の中央部には油吸入管を設けてなり、この渦巻
案内板は渦巻中心へ行く程水中に没している部分が水面
から深くなっており、一方羽根車は渦巻案内板の巻き込
み方向に回転して水位勾配を生じさせ、渦巻案内板内に
流出油を巻き込み、渦巻案内板に沿って濃密化して渦巻
中心部に集積させ、これを油吸入管により回収するもの
である。
【0004】また、の本願出願人による公知例では、
本体槽の分離部の上部に液面より高く設置してある油だ
め室から真空ポンプにより油を回収し、水は内筒内にあ
るオーバーフロー管内に溢流し、これを排水ポンプによ
り排水するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
の公知例では、渦巻案内板の渦巻中心部に集まる油層
には限界があり、油吸入管から油と共に水も多く吸い込
み易く、更に広い水面下では羽根車の回転により逆に油
膜が遠ざかってしまう現象が生じたり、また、羽根車の
回転により渦巻案内板の渦巻中心部から水を吸引してい
るから、水と共に油を巻き込むことになるため、油の種
類によっては、すなわち、水との比重差が比較的少ない
場合や粘度の低い場合には油を多量に巻き込み、かえっ
て乱流により油がエマルジョン化してしまう虞がある。
【0006】また、上述のの公知例では、液面より上
にある油だめ室cから真空ポンプdにより油を回収する
ものであるため、油を効率よく回収することができる
が、水面での油の存在量、特に少ない場合は水も巻き込
んで回収する場合がある。
【0007】そこで、本発明は、上記事情に鑑みて、本
出願人によるものを改良することによりなされたもの
で、広い水面下であっても、油のみを効率良く回収で
き、しかも、回収過程で逆に一部の油をエマルジョン化
することのない液体回収装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の液体回収装置は、メインフロートにて液体
に浮かび流入口を有する本体槽と、該本体槽に遊嵌しガ
イドフロートにて液体に浮かび流入口を有して前記本体
槽内に流体を導入する流入ガイド部と、前記本体槽内に
内筒を挿入して本体槽の底板にすき間を有するように
け該内筒と前記本体槽側壁との間に邪魔板を設けて比重
差のある液体を分離する分離部と、該分離部の前記内筒
に挿入した状態で一端が前記内筒内に開口し他端が前記
本体槽を貫設している分離後の比重の重い液体を溢流さ
せるオーバーフロー管と、前記分離部の前記邪魔板下面
に開口して設置し比重の軽い液体を引き抜く引抜管とか
らなるものである。
【0009】また、この液体回収装置は、オーバーフロ
ー管の他端開口にポンプのサクション側を接続したもの
が良く、更に、ポンプのデリバリ側にパイプを介してノ
ズルを接続し、該ノズルの噴射方向を流入ガイド部に向
けたものが良い。
【0010】更に、この液体回収装置は、オーバーフロ
ー管の他端開口近傍に前記オーバーフロー管内の液体を
外部に移動させる推進機を設けても良く、オーバーフロ
ー管内にこれの中の液体を他端開口から外部に移動させ
る推進機を設けたものでも良い。
【0011】また、この液体回収装置は、オーバーフロ
ー管が、分離部の内筒に挿入した状態で一端が前記内筒
内に開口し、他端が本体槽の底板にて閉塞し、他の部材
にて固定した排出管を前記オーバーフロー管内に遊嵌状
態で挿入して比重の重い液体を排出させると共に前記排
出管にて前記本体槽を垂直方向に移動可能とするもので
あり、
【0012】更に、前記本体槽に対する前記メインフロ
ートの取付位置を自在にして前記本体槽の喫水位置を変
化可能とし、かつ前記流入ガイド部に対する前記ガイド
フロートの取付位置を自在にして前記流入ガイド部の喫
水位置を変化させるものがよい。
【0013】そして、この液体回収装置利用システム
は、上記液体回収装置を液体域に設置し、引抜管に陸上
域に設置したポンプを介してセパレートタンクを設置
し、このセパレートタンク内の比重の重い液体の溢流部
を液体域に接続してなり、前記ポンプはタイマー設定に
より所定時間自在に運転可能としたものである。
【0014】
【作用】上記構成になる液体回収装置によれば、液面の
変動に追従する流入ガイド部の流入口から入った比重の
軽い油等を含んだ液体は、本体槽の流入口から中に入り
分離部の邪魔板により流通が疎外されて、比重差により
油等と比重の重い水等に分離して、油等は分離部内にた
まり、所定量になると引抜管から油等を回収する。一
方、水等は分離部から内筒に入り、オーバーフロー管内
に溢流して一旦縁切りになり、溢流してオーバーフロー
管に入った水等のみが外部に排出される。
【0015】また、オーバーフロー管の他端開口にポン
プのサクション側を接続すると、オーバーフロー管内の
水等はスムーズに外部に排出され、このポンプのデリバ
リ側にパイプを介してノズルを接続し、このノズルの噴
射方向を流入ガイド部側に向けると、液体に浮かんだ油
等は流入ガイド部側に流れて行き回収される。
【0016】また、オーバーフローの他端開口近傍に、
あるいはオーバーフロー管内に推進機を設けても、オー
バーフロー管内の水等はスムーズに外部に排出される。
【0017】また、本体槽の底板にオーバーフロ管を
閉塞状態で取り付け、このーバーフロー管の開口面か
ら他の部材に固定した排出管を遊嵌状態で挿入してある
と、本体槽が排管により水平方向に移動せず、かつ排
管の自重により垂直方向にも移動せず、本体槽はただ
オーバーフロー管内の液体量の変動によってのみ垂直方
向に追従移動する。
【0018】また、本体槽及び流入ガイド部に対するメ
インフロート及びガイドフロートのそれぞれの取付位置
が自在であると、自重及び液体の比重等の変化による本
体槽及び流入ガイド部のそれぞれの喫水位置の変化に対
してメインフロート及びガイドフロートの浮力調整を行
ない、所定の本体槽及び流入ガイド部の喫水位置を保持
し得る。
【0019】そして、上記構成の液体回収装置利用シス
テムによれば、タイマー設定により陸上域に設置したポ
ンプを所定時間運転して液体(水と油の混合液)を回収
し、セパレートタンクに比重の重い液体(水)を分離し
溢流部から液体域に流出させ、比重の軽い液体(油)を
セパレートタンクから適宜引き抜けば、上記液体から比
重の軽い液体のみを回収する。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳述する。図1は本発明の液体回収装置の側面図、図2
は液体回収装置の断面図、図3は液体回収装置の一部を
断面した断面図である。図において、1は液体回収装置
を示し、該液体回収装置1はメインフロート2にて液体
に浮かぶ本体槽3と、該本体槽3に遊嵌しガイドフロー
ト4にて液体に浮かぶ流入ガイド部5と、本体槽3内に
設けた分離部6と、該分離部6の内筒7に挿入した状態
で一端開口8aが内筒7内に開口し他端開口8bが本体
槽3を貫設しているオーバーフロー管8と、該オーバー
フロー管8の他端開口8bに取り付けたポンプ9と、分
離部6に設置した引抜管10とを主要構成要素としてな
る。
【0021】前記本体槽3は、有底円筒体をなし、その
側壁には本体流入口(流入口)11が3個所穿けられ、上
部開口には3本のブラケット12が設けられて、その先端
に前記メインフロート2が3個それぞれ固定されてい
る。従って、この本体槽3はメインフロート2により液
体に浮かぶことになる。なお、このメインフロート2の
数量は液体回収装置のサイズにより、4個、5個─と増
加する。
【0022】前記流入ガイド部5は、本体槽3の外周面
よりわずかに大径の円筒体13があり、この円筒体13に流
入口14が3個所穿けられ、この円筒体13に前記ガイドフ
ロート4が固定されている。そして、この円筒体13の流
入口14には、流量調節板15がボルト16により固定されて
いる。従って、この流入ガイド部5は、本体槽3の外周
に遊嵌し、ガイドフロート4により液体に浮かぶから、
本体槽3とは関係なく独自に液体に浮かぶことになる。
なお、流入ガイド部5は、流量調節板15の取付位置をボ
ルト16により変えることにより、その液体の流入量を調
整することができる。
【0023】前記分離部6は、本体槽3に略同心的に取
り付けてある前記内筒7を有し、この内筒7の取付状態
はその一端開口7aが本体槽3の底板3a近傍に位置
し、他端開口7bが本体槽3の開口面に位置している。
そして、この本体槽3と内筒7との間に上部から下部に
向かって順次邪魔板17、18、19が設けてあり、更に最下
部に多孔板20が設けてある。従って、前述の流入ガイド
部5を介して本体槽3内に流入した油を含んだ水等は、
分離部6内でその比重差より分離され、更にこれら邪魔
板17、18、19及び多孔板20によりその分離が促進され、
油と水とにほぼ完全に分離される。
【0024】前記オーバーフロー管8は、内筒7に同心
的に位置して本体槽3の底板3aに立設している。な
お、オーバーフロー管8の一端開口8aはラッパ状にな
っており、内筒7内に流入した水がオーバーフロー管8
内に溢流しやすいようになっている。
【0025】前記ポンプ9は、本体槽3の底板3aに取
り付けてあり、前述のオーバーフロー管8の他端開口8
bにケーシング21にあるサクション9aを会合させてい
る。従って、オーバーフロー管8内の水は、ポンプ9の
インペラ22が回転することによりケーシング21のデリバ
リ9bから外部に排出される。
【0026】前記引抜管10は、邪魔板18に取り付けられ
ており、その一端開口10aが邪魔板18の下方に開口し、
他端開口10bが本体槽3の開口面上方に開口し、この他
端開口10bにサクションホース23等を接続できるように
なっており、このサクションホース23には油を引き抜く
ためのポンプ24が接続されている。従って、邪魔板18に
より下方の分離部6にたまった油は、この引抜管10によ
って外部に排出することができる。なお、この分離部6
には油層を検知するためのセンサ25が取り付けられ、油
層が所定以上になったことを検知して前述のポンプ24を
起動させ、油層が所定以下になったことを検知してポン
プ24を停止させるようになっている。
【0027】次に、上記構成になる液体回収装置1の操
作を説明する。まず、油等が流出した水面のある場所に
液体回収装置1を運搬し、本体槽3に流入ガイド部5を
遊嵌させる等の必要なセットを行ない、水面に浮遊して
いる油の中心部に液体回収装置1を浮かべる。次に、流
入ガイド部5の流量調節板15を適切な位置に調整し、ポ
ンプ9及び引抜ポンプ24等を電源に接続し、引抜管10に
サクションホース23を接続すると共に引抜ポンプ24のサ
クションにも接続し、更に引抜ポンプ24のデリバリ側を
油タンク等に接続して、液体回収装置1の運転準備が完
了し、電源を入れる。油を含んだ水は、流入ガイド部5
の流入口14、本体流入口11を介して本体槽3内に流入
し、邪魔板17にガイドされて分離部6に入る。そして、
この油を含んだ水は、邪魔板17、18、19間を通るあいだ
に比重の軽い油は分離部6の上部にたまり、比重の重い
水は下部に流れ、更に多孔板20の孔を通り抜けて内筒7
内に流れる。水が多孔板20を通過する際、いまだ分離さ
れていない油が多孔板20に当たり、更に油の分離が促進
される。内筒7内に入った水は、上昇しラッパ状に開い
た一端開口8aから溢流してオーバーフロー管8内に入
り、ポンプ9のデリバリ9aからケーシング21内に入
り、インペラ22により加圧され吐出口9bから水中に吐
出される。なお、この吐出口9bに所定長さのホースを
接続して、更にこのホース先端にノズルを取り付け、こ
のノズルを油膜の外周位置からこの噴射方向を流入ガイ
ド部5方向に向けると、油膜が液体回収装置1方向に移
動し、水面に浮いている油をなお一層よく回収する。
【0028】一方、分離部6内にたまった油が、所定量
以上になると、センサー25が検知して引抜ポンプ24を起
動させ、この引抜ポンプ24により油を邪魔板18より下部
にある油を引き抜き、サクションホース23、デリバリ側
のホースを介して油タンク等に送る。邪魔板17、18があ
るから、これにより流入直後の油を含んだ水を引き抜く
ようなとはない。一定レベル以上まで油を引き抜く
と、センサー25が検知して引抜ポンプ24の作動を停止す
る。以後、上述の同様な動作を繰り返し、水に浮かんだ
油をほとんど回収することができる。
【0029】図4は、本発明の他の実施例を示すもの
で、この液体回収装置1aと図1〜3に示す実施例との
相違点は、本体槽3の底板3aに貫設したオーバーフロ
ー管8の他端開口8b近傍に前述のポンプ9のインペラ
22と略同形状の羽根車(推進機)30を設け、この羽根車
30は本体槽3の上面に設けた駆動モータ31に接続したシ
ャフト32に取り付けられている点にある。なお、この羽
根車30はオーバーフロー管8内に設けても良い。他の構
成、作用は図1〜3の実施例と略同一なので、図面に同
じ符号を付してその説明を省略する。
【0030】図5は、本発明の他の実施例を示すもの
で、この液体回収装置1bと図1〜3に示す実施例との
相違点は、本体槽3の底板3aに貫設したオーバーフロ
ー管8に排出パイプ33を接続し、この排出パイプ33の先
端と陸上に設置したポンプとを接続する点にある。他の
構成、作用は図1〜3の実施例と略同一なので、図面に
同じ符号を付してその説明を省略する。なお、陸上設置
のポンプのデリバリ側にホース等を接続し、このホース
にノズルを取り付けても、前述のように水面に浮いてい
る油をなお一層よく回収することができる。
【0031】図6、7は本発明の他の実施例を示すもの
で、この液体回収装置1cと図1〜3に示す実施例との
相違点は、本体槽3の底板3aにオーバーフロー管8を
閉塞状態で取り付け、タンク40に取り付けた支持部材
(他の部材)41にて固定した排管42をオーバーフロー
管8内に遊嵌状態で挿入し、上記排管42にガイド43を
設けて、本体槽3が水平方向に振れることなく、垂直方
向に移動可能にしている点にある。すなわち、本体槽3
は、排管42のガイド43により水平方向に移動せず、排
管42の自重により垂直方向に移動せず、ただオーバー
フロー管8内の液体量の変動によってのみ垂直方向に追
従移動する。他の構成、作用については図1〜3の実施
例と同様なので、図面に同一符号を付してその説明を省
略する。なお、引抜管10の下端開口10aの下方には邪魔
板19があり、このために水平方向から油を含んだ水を回
収することになるから、油を回収する際、邪魔板19がな
い場合に比して比率良く油を回収することができる。
【0032】図8、9は、本発明の他の実施例を示すも
ので、この液体回収装置1dと図1〜3に示す実施例と
の相違点は、本体槽3に対するメインフロート2の取付
位置を、メインフロート2に取り付けたねじ棒51と2個
のナット52、53とにより、ブラケット12に対して自在に
調整し、かつ流入ガイド部5に対するガイドフロート4
の取付位置を、本体槽3に固定した3個の保持部54、5
4、54と3個の締付ネジ55、55、55とにより自在に調整
して、本体槽3及び流入ガイド部5の喫水位置を自在に
移動可能とした点にある。これにより、液体回収装置1
dは油を含んだ水の比重の変化、その自重の変化に対し
て、メイン及びガイドフロート2及び4の浮力調整を容
易に行ない得て、本体槽3の喫水位置を調節できる。他
の構成、作用についは図1〜3の実施例と同様なので
図面に同一符号を付してその説明を省略する。
【0033】図10は、上述の液体回収装置1、1a、1
b、1c、1dのいずれか1基を組み込んだ液体回収装
置利用システム(以下単に利用システムという)を示
し、この利用システム60は、液体回収装置1(1a、1
b、1c、1d)を液体域61に設置し、その引抜管10に
サクションホース23を接続し、このサクションホース23
に油を引き抜くためのポンプ24を接続している。なお、
このポンプ24は陸上域62に設置され、このポンプ24のデ
リバリ側はホース63により同じく陸上域62に設置された
セパレートタンク64に接続されている。このセパレート
タンク64は、比重差のある液体を分離するもので、この
実施例では、油と水とを分離している。このセパレート
タンク64には溢流部65が設けれており、溢流部65から
流れ出た水は上述の液体域61に流入するようになってい
る。そして、このポンプ24はタイマー設定により自在に
運転される。すなわち、回収油が多い場合は、タイマー
を0に設定して、連続運転にし、少ない場合は間欠運転
とする。この際、油と共に水も回収することになるが、
セパレートタンク64により油と水とを分離し、水をもと
の流体域61に戻し、セパレートタンク64の油だまり部66
から適宜油を抜き取れば、ポンプ24のタイマー設定によ
る運転により、液体回収装置利用システム60は油のみを
回収することが可能になる。従って、特に油回収センサ
ー方式による油のみを自動回収するシステムとしなくて
も、油を自動回収することも可能になる。すなわち、油
回収センサー方式は、水分に含有する油分が多くなるこ
とによる電気抵抗の大となるのを検知して、ポンプ24の
運転制御を行うものであるが、精度が高すぎ、油がエマ
ルジョン化した場合には検知が難しく、微調整が常に必
要になるため、現場の運転管理が複雑となるものであ
る。
【0034】本実施例では、油を回収する場合について
説明したがこれに限らず、比重差のある液体で互いに溶
け合わない場合であれば、ほぼ適用可能である。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の液体回収
装置によれば、液面の変動に追従する流入ガイド部の流
入口から入った比重の軽い油等を含んだ液体は、本体槽
の流入口から中に入り、分離部の邪魔板により流通が疎
外されて、比重差により油等と比重の重い水等に分離し
て油等は分離部内にたまり、所定量になると引抜管から
油等を回収する。一方、水等は分離部から内筒に入り、
オーバーフロー管内に溢流して、一旦縁切りになり、溢
流してオーバーフロー管に入った水等のみが外部に排出
される。従って、水との比重差が比較的少ない油等や粘
土の低い油等であっても、油等のみを効率よく回収する
ことが可能となり、更に、油等と分離したあとの水等の
みをオーバーフロー管から引き抜くから、必要以上に水
等を引き抜くことがなく、広い水面下にこの水等を戻し
ても、この水等により逆に拡散することがない。
【0036】また、オーバーフロー管の他端開口にポン
プのサクション側を接続すると、オーバーフロー管内の
液体はスムーズに排出され、このポンプのデリバリ側に
パイプを介してノズルを接続し、このノズルの噴射方向
を流入ガイド部側に向けると、液体に浮かんだ油は流入
ガイド部側に流れていき回収される。従って、必要以上
に水等をポンプの吐出側から外部に出すことがないか
ら、広い水面下であってもこの水等を元の水面に戻して
も、この水等により油等を拡散させることがない。逆に
ノズルから吐出した水等により拡散しようとする油等を
集め回収することもできる。
【0037】また、オーバーフロー管の他端開口近傍に
あるいはオーバーフロー管内に推進機を設けても、オー
バーフロー管内の液体はスムーズに排出される。従っ
て、上述と同様な効果を奏する。
【0038】また、本体槽の底板にオーバーフロー管を
閉塞状態で取り付け、このオーバーフロー管の開口面か
ら他の部材に固定した排出管を遊嵌状態で挿入してある
と、本体槽が排管により水平方向に移動せず、かつ排
管の自重により垂直方向にも移動せず、本体槽はただ
オーバーフロー管内の液体量の変動によってのみ垂直方
向に追従移動するようになる。従って、回収する油等が
高温であって、回収するポンプに水中ポンプ等が使用で
きず、陸上域にギヤーポンプ等の回収用のポンプを設け
た状態であっても、回収用のパイプとその中の液との重
量が本体槽のメインフロートの浮力に影響することがな
いから、常に本体槽が垂直方向に安定した状態で高温の
油等を回収することができる。
【0039】更に、本体槽及び流入ガイド部に対するメ
インフロート及びガイドフロートのそれぞれの取付位置
が自在であると、自重及び液体の比重等の変化による本
体槽及び流入ガイド部のそれぞれの喫水位置の変化に対
して、メインフロート及びガイドフロートの浮力調整を
行ない、所定の本体槽及び流入ガイド部の喫水位置を保
持し得る。従って、回収する液比重の変化、装置自体の
重量変化に対して本体槽及び流入ガイド部の喫水位置を
容易に調整し得る。
【0040】そして、本発明の液体回収装置利用システ
ムによれば、タイマー設定により、陸上域に設置したポ
ンプを所定時間運転して液体(水を油の混合液)を回収
し、セパレートタンクにて比重の重い液体(水)を分離
し、溢流部から液体域に流出させ、比重の軽い液体
(油)をセパレートタンクから適宜引き抜けば、油分検
出センサ等を特に使用しなくても、ほぼ自動的に上記液
体から比重の軽い液体のみを回収することができる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体回収装置の側面図
【図2】液体回収装置の縦断面図
【図3】液体回収装置の一部を断面した横断面図
【図4】本発明の他の実施例を示す縦断面図
【図5】本発明の他の実施例を示す縦断面図
【図6】本発明の他の実施例を示す縦断面図
【図7】図6のA−A線に沿う断面図
【図8】本発明の他の実施例を示す縦断面図
【図9】図8のB−B線に沿う横断面図
【図10】本発明の液体回収装置利用システムの概要フ
ロー図
【符号の説明】1、1a、1b、1c、1d 液体回
収装置2 メインフロート 3 本体槽
3a 底板 4 ガイドフロー
ト5 流入ガイド部 6 分離
内筒 8 オーバーフロー管
8a 一端開口 8b 他端開口9
ポンプ 9a 吸込口9b
吐出口 10 引抜管11 本体流
入口(流入口) 14 流入口17、18、19 邪魔
板 24 ポンプ30 羽根車(推進機)
41 指示部材(他の部材)42 排管60
液体回収装置利用システム 61 液体域62 陸上
域 64 セパレートタンク65
溢流部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインフロートにて液体に浮かび流入口
    を有する本体槽と、該本体槽に遊嵌しガイドフロートに
    て液体に浮かび流入口を有して前記本体槽内に流体を導
    入する流入ガイド部と、前記本体槽内に内筒を挿入して
    本体槽の底板にすき間を有するように設け該内筒と前記
    本体槽側壁との間に邪魔板を設けて比重差のある液体を
    分離する分離部と、該分離部の前記内筒に挿入した状態
    で一端が前記内筒内に開口し他端が前記本体槽を貫設し
    ている分離後の比重の重い液体を溢流させるオーバーフ
    ロー管と、前記分離部の前記邪魔板下面に開口して設置
    し比重の軽い液体を引き抜く引抜管とからなることを特
    徴とする液体回収装置。
  2. 【請求項2】 前記オーバーフロー管の他端開口にポン
    プのサクション側を接続した請求項1記載の液体回収装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ポンプのデリバリ側にパイプを介し
    てノズルを接続し、該ノズルの噴射方向を流入ガイド部
    に向けた請求項2記載の液体回収装置。
  4. 【請求項4】 前記オーバーフロー管内にこれの中の液
    体を他端開口から外部に移動させる推進機を設けた請求
    項1記載の液体回収装置。
  5. 【請求項5】 前記オーバーフロー管内にこれの中の液
    体を他端開口から外部に移動させる推進機を設けた請求
    項1記載の液体回収装置。
  6. 【請求項6】 前記オーバーフロー管は、分離部の内筒
    に挿入した状態で一端が前記内筒内に開口し、他端が本
    体槽の底板にて閉塞し、他の部材にて固定した排出管を
    前記オーバーフロー管内に遊嵌状態で挿入して比重の重
    い液体を排出させると共に前記排出管にて前記本体槽を
    垂直方向に移動可能とする請求項1記載の液体回収装
    置。
  7. 【請求項7】 前記本体槽に対する前記メインフロート
    の取付位置を自在にして前記本体槽の喫水位置を変化可
    能とし、かつ前記流入ガイド部に対する前記ガイドフロ
    ートの取付位置を自在にして前記流入ガイド部の喫水位
    置を変化可能とする請求項1、2、3、4、5又は6記
    載の液体回収装置。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6、7から
    選択される一つの請求項の液体回収装置を液体域に設置
    し、その引抜管に陸上域に設置したポンプを介してセパ
    レートタンクを設置し、該セパレートタンク内の比重の
    重い液体の溢流部を液体域に接続してなり、前記ポンプ
    はタイマー設定より所定時間自在に運転可能としたこと
    を特徴とする液体回収装置利用システム。
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