JPH0692592B2 - ウレアグリースの組成物 - Google Patents

ウレアグリースの組成物

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JPH0692592B2
JPH0692592B2 JP29614187A JP29614187A JPH0692592B2 JP H0692592 B2 JPH0692592 B2 JP H0692592B2 JP 29614187 A JP29614187 A JP 29614187A JP 29614187 A JP29614187 A JP 29614187A JP H0692592 B2 JPH0692592 B2 JP H0692592B2
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幸洋 尾崎
安男 島川
啓司 田中
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Showa Shell Sekiyu KK
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はジウレアグリース組成物に関するものである。
特に、本発明は高滴点を有し、高温において機械的安定
性にすぐれ、熱硬化性が非常に少なく、音響特性がきわ
めて良好な高品質のジウレアグリース組成物に関するも
のである。
従来技術 従来ジウレアグリースに関する文献としては例えば特公
昭46−4489号に記載されているものがあり、一般式RNHC
ONHR1NHCONHR(式中R1は2価の芳香族炭化水素基、Rは
シクロアルキル基を示す。)で表わされる。特公昭55−
11156号には一般式R2NHCONHR1NHCONHR3においてR1に2
価の芳香族炭化水素基、R2、R3はシクロヘキシル基また
はC7〜C12シクロヘキシル誘導体基、あるいはC8〜C12
アルキル基を有するジウレア系グリースでシクロヘキシ
ル基またはその誘導体とアルキル基とがジウレアの末端
のいずれかに存在しているものも開示されている。ま
た、米国特許第3,563,894号にはビトリレンジイソシア
ネートとパラトルイジン、パラクロロアニリンからなる
ジウレア化合物、第3,374,170号にはトリレンジイソシ
アネートとパラトルイジン、さらに第3,082,170号には
トリレンジイソシアネートとパラトルイジン、パラクロ
ロアニリンを成分とするジウレア化合物が開示されてい
る。低騒音ウレアグリースに関しては、特開昭58−1856
93号にアルケニルこはく酸イミド、アルキルベンゼンス
ルホン酸金属塩および石油スルホン酸金属塩の1種また
は2種以上を含有せしめてなる騒音を改良したジウレア
系グリースがある。
発明の解決しようとする問題点 ウレア化合物で増ちょうした潤滑グリースの特徴として
耐熱性、耐酸化安定性等があげられ、高温長寿命用グリ
ースとして期待されている。しかし、市販されているウ
レアグリースは高温下における硬化現象や機械的安定性
に問題があり、改良すべき点が認められている。またウ
レアグリースはリチウム系グリースと比較すると、高温
で長時間使用できるが、音響特性が悪く、低騒音性が要
求される箇所には殆んど使用できない。
一方、グリースの使用環境は機械装置の小型化や高速化
に伴ない非常に過酷となり、高温で長時間使用でき、か
つ低騒音性に優れたものが望まれている。
本発明は、このウレアグリースにつき、従来欠点とされ
てきた高温下での熱硬化性や機械的安定性、さらに音響
特性等の改良研究を行った結果、極めて良好な諸特性を
有するウレアグリースを開発することができた。
問題点を解決するための手段 本発明は、 一般式 (a) R1NHCONHR2NHCONHR3 (b) R4NHCONHR5NHCONHR6 (式中R2はジフェニルメタン基、R1およびR3はそれぞれ
炭素数8の直鎖状または分枝状の飽和アルキル基、R5
トリレン基またはビトリレン基、R4およびR6はそれぞれ
アルキル置換芳香族基またはハロゲン置換芳香族基を示
す) で表わされるジウレア化合物の混合物であって、成分
(b)の配合割合は5ないし90モル%、成分(a)の配
合割合は95ないし10モル%である増ちょう剤を鉱油また
は合成油に対して2〜30重量%含有することを特徴とす
るウレアグリース組成物に関するものである。
多くのジウレアグリースは通常潤滑油中でジイソシアネ
ートと第1級アミンとの反応からなる化合物であるが、
イソシアネートおよびアミンの種類を選定することによ
り数多くのグリースが作れ、また種々の特性も大きく異
なる。
例えば、ジイソシアネート1molに対してアルキルモノア
ミン2molを用いれば両末端基はアルキル基となり、ジイ
ソシアネート1molに対しアリルモノアミン2molを用いれ
ば両末端基はアリル基となる。またジイソシアネート1m
olに対してアルキルモノアミン1molとアリルモノアミン
1molとを用いれば両末端はそれぞれアルキル基とアリル
基とが導入されたグリースが作れる。このようにジウレ
アグリースは大きくわけて構造上3種類の形があげられ
る。一般にアルキル基を末端基とするジウレアグリース
はアリル基を末端基とするジウレアグリースに比べて耐
酸化安定性や耐熱性は劣るが、ちょう度収率や機械的安
定性に優れる傾向にある。
しかし、これはあくまでも一般的な傾向であり、アルキ
ル基を末端基とするすべてのジウレアグリースがちょう
ど収率や機械的安定性に優れているわけでもなく、アル
キル基を末端基とするジウレアグリースのすべてが耐熱
性に優れているわけではない。中には流動状態を示すも
のや著しい熱硬化現象を示すものも数多い。このように
ジイソシアネートを1種類に限った場合においてもアミ
ンの種類によりグリースの性能が大きく変わり、またイ
ソシアネートの種類を変えることによっても当然諸性能
は変化しうる。
本研究者らは数多くのジウレアグリースを試作し、試験
検討を行った結果、高滴点であり、高温での熱硬化が少
なく耐熱性や機械的安定性に優れ、さらに音響特性に優
れたジウレアグリースを見い出した。
すなわち式 (a) R1NHCONHR2NHCONHR3 (b) R4NHCONHR5NHCONHR6 で表わされるジウレア化合物において成分(a)のR1
よびR3は直鎖状または分枝状の飽和アルキル基で、R2
ジフェニルメタン基であり、成分(b)のR4およびR6
アルキル置換芳香族基またはハロゲン置換芳香族基でR5
はトリレン基またはビトリレン基である。
本発明のウレアグリース組成物は、成分(a)と成分
(b)との混合物であって、成分(b)を5ないし90モ
ル%、成分(a)を95ないし10モル%含むジウレア化合
物を増ちょう剤として鉱油また合成油である基油に対し
て2ないし30重量%、好ましくは5ないし20重量%含有
させたものであって、きわめて優れた性能のグリースで
ある。
また、成分(b)の割合が5モル%より少ない場合に
は、成分(a)と成分(b)との混合使用の効果が少な
く、一方成分(b)の割合が90モル%を越える場合には
ちょう度収率の点などから好ましくない。
本発明のグリースはR2がジフェニルメタン基でR1および
R3がオクチル基を末端基とするジウレア化合物とR5がト
リレン基またはビトリレン基でR4およびR6がアルキル置
換芳香族基またはハロゲン置換芳香族基を末端基とする
ジウレア化合物とが同一増ちょう剤中に共存することに
限定されたジウレアグリースであるが、R1およびR3また
はR2並びにR4およびR6またはR5を上記以外の化合物に変
換してジウレアグリースを作っても性能上まったく効果
がない。
例えば、R1およびR3がオクチル基でR2がトリレン基また
はビトリレン基で表わされるジウレアグリースはちょう
ど収率に劣り、機械的安定性が悪い。
またR1およびR3が炭素数10ないし18のアルキ基で、R2
トリレン基またはビトリレン基ないしはジフェニルメタ
ン基で表わされるジウレアグリースのほとんどは高温で
の機械的安定性が悪い。さらに、R4およびR6がアルキル
置換芳香族基またはハロゲン置換芳香族基で、R5がジフ
ェニルメタン基で表わされるジウレアグリースは音響特
性が非常に悪い。
本発明のグリースは成分(a)および成分(b)を組合
せることにより成分(a)単独の欠点と成分(b)単独
の欠点が完全に取り除かれている。
例えば、R1およびR3のオクチル基とR2のジフェニルメタ
ン基で表わされる成分(a)を含むジウレアグリースは
単独で増ちょう効果や機械的安定性さらに音響特性が優
れているが、増ちょう剤量が減ずると滴点の降下が認め
られる。一方、R4およびR6がアルキル置換芳香族基また
はハロゲン置換芳香族基でR5がトリレン基またはビトリ
レン基で表わされる成分(b)を含むジウレアグリース
は単独で高滴点であり、熱に対して非常に安定してお
り、比較的音響特性も良い。しかし、ちょう度収率や機
械的安定性に劣る欠点がある。これら両グリースの増ち
ょう剤の成分である成分(a)および成分(b)を組合
せ同一増ちょう剤中に共存させることにより両者の優れ
た性能を最大に引き出した極めて優れた性能のジウレア
グリースが得られる。またこの潤滑グリースの性能をさ
らに向上させるために酸化防止剤、防錆剤、極圧剤およ
び耐摩耗剤等の各種の添加剤を加えても良い。
本発明のジウレアグリースは高い滴点を有し、現在市販
されているウレアグリースに比較して高温下で硬化する
傾向が少なく、また機械的安定性や音響特性に優れてい
る。
以下、実施例を掲げて本発明を説明する。また比較例を
併記し、本発明のウレアグリースの特性を明らかにし
た。
実施例 第1表に示す配合割合にて成分(b)のジイソシアネー
トと60重量部の基油とをグリース釜に入れ、約80℃に加
熱し、ジイソシアネートを溶解した後、これに20重量部
の基油に溶解させた成分(b)の芳香族アミンを徐々に
加えて激しく撹拌する。約10分後、成分(a)のジフェ
ニルメタン4,4′−ジイソシアネートを加えたのちに20
重量部の基油に溶解させたオクチルアミンを加え撹拌を
続ける。
ジイソシアネートとアミンとの反応により温度は上昇す
るが約30分間この状態で撹拌後、170℃まで加熱して反
応を完結させる。その後、室温まで放冷し、混練してグ
リースを作った。実施例に示す鉱油の粘度は11cst(100
℃)であり、ポリα−オレフィン油は12cst(100℃)で
ある。各実施例のグリースのちょう度、滴点、シェルロ
ール(150℃、24h)および180℃における加熱後ちょう
度(25℃、不混和)並びに音響試験の結果を第1表に示
した。
また、実施例1のグリースに酸化防止剤、防錆剤などの
添加剤を加えてグリースを作り(実施例10)、市販のウ
レアグリースと比較して試験を行った結果を第2表に示
した。なお、第2表中、市販品Aはテトラウレアグリー
ス(AMOCO製 商品名:RICON1364)、市販品Bは脂環族
ジウレアグリース(日本石油製 商品名:パイロノック
ユニバーサル2号)、市販品Cは芳香族ジウレアグリー
ス(NOKクリューバー製 商品名:NOKクリューバーBT28
0)であった。
比較例 第3表及び第4表に示す配合割合にてジイソシアネート
と鉱油の80重量部とをグリース釜に入れ、約80℃に加熱
し、ジイソシアネートを溶解した後、20重量部の鉱油に
溶解させたアミンを加え撹拌した。約30分間この状態で
撹拌を続けた後、約170℃まで加熱し反応を完結させ、
室温に放冷後、混練してグリースを作った。各比較例の
性状を第3表および第4表に示した。
試験項目の測定法は次の方法に従っておこなった。
ちょう度:JIS K−2220 滴点:JIS K−2220 シェルロール:ASTM D 1831 150℃加熱後ちょう度: JIS K−2220に従い、1/4稠度測定器にグリースを詰
め、150℃、72時間加熱後冷却し、25℃における不混和
ちょう度を測定した。
音響試験: 特公昭53−2357号(発明の名称「グリースに混在する固
形異物量の測定方法、出願人「日本精工(株)」)に基
づいた音響試験機NSK GREASE NOISE TESTER(日本精
工(株)製)を用いて各グリースについて軸受騒音計数
値を測定した。
発明の効果 本発明の効果を示せば次の如くである。
(1) 本発明のウレアグリースは高滴点であり、高温
下における機械的安定性が著しく優れている。
(2) 本発明のウレアグリースは高温下に長時間さら
されてもグリースの構造が非常に安定しており、熱によ
る硬化現象が少ない。
(3) 本発明のウレアグリースは従来のウレアグリー
スにない優れた音響特性を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 107:02) C10N 20:02 30:00 Z 8217−4H 30:08 50:10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (a) R1NHCONHR2NHCONHR3 (b) R4NHCONHR5NHCONHR6 (式中、R2はジフェニルメタン基、R1およびR3はそれぞ
    れ炭素数8の直鎖状または分枝状の飽和アルキル基、R5
    はトリレン基またはビトリレン基、R4およびR6はそれぞ
    れアルキル置換芳香族基またはハロゲン置換芳香族基を
    示す。) で表わされるジウレア化合物の混合物であって、成分
    (b)の配合割合は5ないし90モル%、成分(a)の配
    合割合は95ないし10モル%である増ちょう剤を鉱油また
    は合成油に対して2〜30重量%含有することを特徴とす
    るウレアグリースの組成物。
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