JPH0690824A - 電動歯ブラシ - Google Patents

電動歯ブラシ

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JPH0690824A
JPH0690824A JP7489092A JP7489092A JPH0690824A JP H0690824 A JPH0690824 A JP H0690824A JP 7489092 A JP7489092 A JP 7489092A JP 7489092 A JP7489092 A JP 7489092A JP H0690824 A JPH0690824 A JP H0690824A
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JP
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type semiconductor
oral cavity
grip
motor
semiconductor
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JP7489092A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Nakagawa
善典 中川
Kinji Onoda
金児 小野田
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SHIKEN KK
Original Assignee
SHIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 握り部Bに、モータ5と、モータ5を駆動す
るための直流電源6と、モータ5の回転運動を植毛部A
での微振動又は往復運動に変換する運動変換手段7とを
設ける。植毛部と握り部とに亘って、少なくとも一部が
口腔内に挿入されて水分と接触するN型半導体9を設
け、このN型半導体9と直流電源6の陽電極とを接続す
るとともに、握り部Bの外面に設けた導体11と直流電
源6の陰電極とを接続してあることを特徴とする 【効果】 モータ駆動用直流電源を利用して、当該直流
電源とN型半導体とを組み合わせることにより、歯垢や
沈着色素の分解だけでなく、pH低下に起因する歯牙の
脱灰の直接の原因となる乳酸等の有機酸の分解を行い、
併せて歯垢や有機酸や毒素等を産出する虫歯や歯槽膿漏
の原因となる細菌に対しても殺菌を行うことにより、虫
歯や歯槽膿漏を予防して、不慣れな人でも歯牙の衛生状
態を効果的に向上させることができ、しかも、製造コス
トの低廉化と握り部を含めた電動歯ブラシ全体のコンパ
クト化とを促進することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電動歯ブラシに関し、詳
しくは、光とN型半導体と水と歯牙の4条件を満たし
て、光エネルギーを電気エネルギーに変換する際に生起
する酸化還元作用と分極作用で歯牙の衛生効果をもたら
す、光電気化学反応式の電動ブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動歯ブラシでは、口腔内への挿
入部分にブラシ毛を植設してある植毛部と、口腔外へ露
出する握り部とを備え、更に、前記握り部に、モータ
と、当該モータを駆動するための直流電源と、前記モー
タの回転運動を植毛部での微振動又は往復運動に変換す
る運動変換手段とを設けていた(例えば、特開昭57−
69806号公報、特開平2−142508号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の電動歯ブラシ
は、歯列に対して前後又は上下或いはそれらの複合方向
に掻く歯ブラシの磨き運動を電動によって高速化するこ
とにより、歯磨き運動による腕等の疲れを抑制しなが
ら、ブラッシング効果の向上を達成することができるよ
うに開発されたものである。しかし、その効果を確実に
発揮するためには、歯間部や歯肉縁下等の所要箇所に植
毛部のブラシ毛を順次的確に当て付けて行く必要がある
が、このような動作は不慣れな人にとっては難しく、そ
の結果、ブラッシング効果が低くなり、歯間部や歯肉縁
下等に付着した歯垢を充分に除去できていないのが現実
である。また、この電動ブラシによる歯磨き時には、歯
牙の虫歯予防などに有効に作用することが知られている
弗素などを含有する歯磨剤を併用しているが、歯牙の表
面は、歯牙組織よりも低いpHの唾液と接触しているた
め、前記弗素などの陰イオンの浸透を妨げる性質を持っ
ており、この陰イオンの持つ効果を充分に発揮できない
ものとなっていた。そこで、前記握り部の内部に、モー
タ駆動用の直流電源とは別の電池を設け、この電池の陽
電極に接続された第1導体を植毛部の植毛箇所に設ける
とともに、前記握り部の外面に、前記電池の陰電極に接
続された第2導体を設け、もって、前記第2導体を把持
した人体を導体として歯茎部を陰電極とし、唾液や水道
水を介して次の〔化1〕〜〔化3〕式のような電解反応
を起こさせる方法が考えられる。
【0004】
【化1】H2O→1/2O2 +2H+ +2e-
【0005】
【化2】2H+ +2e- →H2
【0006】故に
【0007】
【化3】H2O→1/2O2 +H2
【0008】そして、このような電解反応により、弗素
などの陰イオンを歯牙組織へ浸透促進させるのである
が、これによる場合は、抵抗の大きい人体を回路の一部
として利用しているため、上記の反応を起こさせるため
には、消費電力を大きくしなければならず、その結果、
握り部を含めた歯ブラシ全体が大型化するばかりでな
く、人体の抵抗は個人差があるため、上記反応に必要な
電流が流れないといった欠点がある。更に、その対策と
して高電圧を有する電源を使用するようにすれば、人体
に対する弊害を生じるといった問題があった。
【0009】本発明は、上記の実情に鑑みて為されたも
のであって、その目的は、歯垢や沈着色素の分解だけで
なく、pH低下に起因する歯牙の脱灰の直接の原因とな
る乳酸等の有機酸の分解を行い、併せて歯垢や有機酸や
毒素等を産出する虫歯や歯槽膿漏の原因となる細菌に対
しても殺菌を行うことにより、虫歯や歯槽膿漏を予防し
て、不慣れな人でも歯牙の衛生状態を効果的に向上させ
ることのでき、しかも、製造コスト面及び構造面でも有
利な電動歯ブラシを提供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第1請求項による電動歯ブラシでは、口
腔内への挿入部分にブラシ毛を植設してある植毛部と、
口腔外へ露出する握り部とを備え、更に、前記握り部
に、モータと、当該モータを駆動するための直流電源
と、前記モータの回転運動を植毛部での微振動又は往復
運動に変換する運動変換手段とを設けてあるものにおい
て、前記植毛部又は握り部若しくはこれら両者に亘っ
て、少なくとも一部が口腔内に挿入されて水分と接触す
るN型半導体を設け、このN型半導体と前記直流電源の
陽電極とを接続するとともに、前記握り部の外面に設け
た導体と前記直流電源の陰電極とを接続してあることを
特徴とするものであり、それによる作用・効果は次の通
りである。
【0011】
【作用】口腔外へ露出しているN型半導体に光があたる
ことによって、N型半導体が光触媒として作用し光電気
化学反応が生起する。つまり、N型半導体が唾液等の水
分で構成される溶液に接触すると、図4の原理図に示す
ように、N型半導体9のフェルミ準位と前記溶液の酸化
還元電位の差により、N型半導体9の表面部分でショッ
トキーバリアが生じ、N型半導体9内部に向かって電位
勾配、すなわちバンドの曲がりを生じて空間電位層が形
成される。この状態のN型半導体9に光照射がなされる
と、価電子帯の電子の一部が伝導帯に励起され、価電子
帯に正孔(P+ )が、伝導帯に励起電子(e- )が形成
される。伝導帯の励起電子は、空間電荷層の電位勾配に
より半導体内部へ移動し、更に、N型半導体9の裏面へ
移動する。光照射面においては、前記の価電子帯の正孔
による酸化反応が生起する。例えば、次の〔化4〕式の
ように水分子が酸化され、反応性に富んだOHラジカル
が生起される。
【0012】
【化4】H2O+P+ →・OH+H+
【0013】一方、歯牙T近傍にあるN型半導体9の裏
面に到達した伝導帯の励起電子は、還元反応を生起す
る。例えば、前記〔化2〕式のようにして水素イオンが
減少して、pHの上昇がなされる反応や次の〔化5〕式
のようにして唾液等の水分により構成された溶液中の溶
存酸素が還元されて、OHラジカルが生起する。
【0014】
【化5】O2 +2H+ +2e- →2・OH
【0015】上記〔化4〕,〔化5〕式のような酸化還
元反応によって生起したOHラジカルにより、前記の歯
垢や沈着色素や乳酸等の有機酸が分解され、更に、虫歯
や歯槽膿漏の原因となる細菌が殺菌されるようになる。
更に、前記の正孔、励起電子は、酸化還元反応を生起す
るだけではなく、N型半導体と接触している前記溶液中
のそれぞれ陽イオン、陰イオンを引きつける性質を持っ
ている。歯牙T近傍についてのみ考えてみると、N型半
導体9の裏面には励起電子が存在するため、N型半導体
側へは水素イオン等の陽イオンが引きつけられる。その
ため、歯牙近傍には水酸化物イオン等の陰イオンが残さ
れることになり、N型半導体と歯牙の間には、分極状態
が生起される。この分極作用により、歯牙表面上に水素
イオンが多量に存在しなくなり、歯牙が脱灰されなくな
る。このようにN型半導体だけでも酸化還元作用と分極
作用とが生起されるのであるが、特に、本発明では、図
5の原理図に示すように、モータ駆動のために設けられ
ている直流電源5を利用して、当該直流電源5の陽電極
をN型半導体9に接続するとともに、直流電源5の陰電
極を握り部Bの外面に設けた導体11に接続してあるか
ら、この導体11を把持した状態での歯磨き時には、人
体Mを介して歯牙Tを対極とする電気回路が形成される
ことになる。つまり、N型半導体9と唾液等の水分によ
り構成された溶液が接触した状態で光照射がなされる
と、前記したように、価電子帯に正孔(P- )が、また
伝導帯に励起電子(e+ )が生起する。この励起電子は
空間電荷層の電位勾配に従って、半導体内部ヘ移動し、
更に、導体11及び抵抗Rを有する人体Mを経由して、
歯牙Tに達する。この歯牙Tに達した励起電子により、
歯牙表面にて還元反応が生起するのである。そして、こ
のようにして形成された電気回路において、正孔による
酸化反応及び励起電子による還元反応は、前記の〔化
2〕、〔化4〕、〔化5〕式のように進行し、虫歯や歯
槽膿漏を予防することができる。更に、この電気回路に
おいて、例えば、直流電源を接続しない構成にすると、
その価電子帯のエッジのエネルギーレベルは、かなり正
側にあるため酸化力はかなり強いが、伝導帯のエッジの
エネルギーレベルは、それほど負側にないため、還元力
はそれほど強くなく、全体としての反応効率は良好とは
いえない。しかし、上記の如く直流電源を併せて使用す
ると、前記の伝導帯のエッジのエネルギーレベルを充分
負側にすることができるようになり、全体としての反応
効率は一層良好となる。しかも、このような反応効率の
向上を図るための特別な直流電源が不要であるから、そ
の分だけ部品点数の削減と握り部内の必要スペースの減
少とを図ることができる。
【0016】
【発明の効果】従って、モータ駆動のために設けられて
いる直流電源を利用して、当該直流電源とN型半導体と
を組み合わせることにより、歯垢や沈着色素の分解だけ
でなく、pH低下に起因する歯牙の脱灰の直接の原因と
なる乳酸等の有機酸の分解を行い、併せて歯垢や有機酸
や毒素等を産出する虫歯や歯槽膿漏の原因となる細菌に
対しても殺菌を行うことにより、虫歯や歯槽膿漏を予防
して、不慣れな人でも歯牙の衛生状態を効果的に向上さ
せることができ、しかも、製造コストの低廉化と握り部
を含めた電動歯ブラシ全体のコンパクト化とを促進する
ことができるに至った。
【0017】また、本願発明の第2請求項において記載
したように、前記N型半導体が導体表面に薄層状に形成
されていて、この薄層状のN型半導体の厚みが、0.1
μm〜1.0μmの範囲である場合には、伝導帯の励起
電子が、価電子帯の正孔と再結合して消滅する前に導体
内を移動し、効率良い還元反応や分極効果を生起し得る
ことになる。その上、N型半導体が薄いと、この薄層の
裏面に形成されたショットキーバリアが、より簡単にフ
ラットにすることができるため、N型半導体と接触して
いる前記溶液内の物質への電子が供給され易くなり、還
元反応の効率が上昇する。還元反応の効率が高いという
ことは、言い換えれば、伝導帯の励起電子がよく消費さ
れるということであり、同時に価電子帯の正孔が効率良
く消費され、酸化反応の効率も向上する効果がある。
【0018】また、本願発明の第3請求項において記載
したように、前記N型半導体が酸化チタンである場合に
は、次の効果がある。即ち、酸化チタンは水には全く不
溶であり、金属イオンの溶出などもないため、仮に、口
腔より酸化チタンそのものを摂取したとしても、全く人
体に吸収されることがなく、電動歯ブラシに用いるN型
半導体として安全面で非常に優れている。また、N型半
導体の反応性(光化学活性)にとって価電子帯、伝導帯
のエネルギーレベルはそれぞれのN型半導体の酸化力、
還元力を表すことになる。そして、酸化チタンの場合で
は、価電子帯のエネルギーレベルだけが深い位置(より
プラス側の位置)にあり酸化力の強いN型半導体(例え
ば、三酸化タングステン(WO3 )、三酸化二鉄(Fe
23 )等)、或いは、伝導帯のエネルギーレベルだけ
が高い位置(よりマイナス側の位置)にあり還元力の強
いN型半導体(例えば、セレン化カドミウム(CdS
e)、テルル化カドミウム(CdTe)等)に比べて、
価電子帯及び伝導帯のエネルギーレベルのバランスがと
れており、優れた酸化還元反応を生起させることができ
る。
【0019】また、本願発明の第4請求項において記載
したように、前記酸化チタンの結晶構造がアナターゼ型
である場合には、次の効果がある。即ち、酸化チタンの
結晶構造としては、アナターゼ型とルチル型があるが、
アナターゼ型の場合は、その製作に要する加工温度が7
00〜800°Cであり、加工温度が1,200〜1,
500°Cとなるルチル型に比べて経済面で有利に製作
することができる。また、アナターゼ型とルチル型とを
比較すると、伝導帯のエネルギーレベルは一致している
が、価電子帯のエネルギーレベルは、アナターゼ型の方
がルチル型よりも深い位置(よりプラス側の位置)にあ
る。それ故に、両者を比較すると、アナターゼ型の方が
ルチル型よりも酸化力が強く、より優れた光電気化学反
応を生起させることができる。
【0020】更に、本願発明の第5請求項において記載
したように、前記植毛部が握り部に対して着脱自在に構
成されている場合には、使用に伴って消費される植毛部
を自由に取り替えることができるから、効果の高い電動
歯ブラシを価格面で有利に提供することができる効果が
ある。
【0021】
【実施例】 〔第1実施例〕図1乃至図3に示す電動歯ブラシは、口
腔内へ挿入される植毛部Aと、口腔外へ露出する握り部
Bとを主要構成部材として備えている。前記植毛部A
は、口腔内へ挿入される透明な合成樹脂製の柄1と、当
該柄1の先端部分に植設される多数の透明なナイロン製
のブラシ毛2とからなり、更に、前記柄1には、歯ブラ
シ長手方向に沿う断面円形の縦孔1aと、当該縦孔1a
に対して直交する方向(柄1の肉厚方向)から貫通する
長円形状の第1貫通孔1b及び円形状の第2貫通孔1c
とが形成されている。前記握り部Bは、先窄まり状の円
筒状に形成された合成樹脂製のケース本体3と、当該ケ
ース本体3の他端側の開口を閉塞する着脱自在な合成樹
脂製のキャップ4とを備え、更に、前記ケース本体3に
は、モータ5と、当該モータ5を駆動するための直流電
源である電池6と、前記モータ5の回転運動を植毛部A
での高速微振動に変換する運動変換手段7と、前記電池
6からモータ5への通電状態をオン・オフに切り換える
スイッチ8とを設けてある。また、前記ケース本体3の
先窄まり部分には、前記植毛部Aの柄1に形成したUの
字状の凹部1Aに対してブラシ長手方向から着脱自在に
嵌合する凸部3Aが形成され、この凸部3Aと凹部1A
との相対向する嵌合面には、凸部3Aと凹部1Aとが所
定位置にまで嵌合した時に弾性的に係合して、握り部B
と植毛部Aとを抜け止め保持する係止突起1dと係止溝
3aとが形成されている。更に、前記ケース本体3の先
窄まり部分には、前記植毛部Aの柄1に形成した縦孔1
a内に挿入され、かつ、使用時には前記第1貫通孔1b
及び第2貫通孔1cを通して口腔内の唾液等の水分で構
成される溶液に接触する丸棒状のN型半導体9が固着さ
れている。このN型半導体9は、金属等の良導体9aの
表面に厚みが0.1μm〜1.0μmの範囲となる薄膜
状のN型半導体層9bを形成してなる。当該第1実施例
では、このN型半導体9として、99.4重量%という
高純度を有する棒状の金属チタンを2〜10分間1,2
00〜1,500°Cで焼成することにより、良導体9
aとなる金属チタン表面にN型半導体層9bとなる二酸
化チタン(Ti02 )を形成してある。そして、前記N
型半導体9の一端には、オーミックコンタクトのとれる
金属等の良導体13が接続され、更に、当該良導体13
には、前記電池6からモータ5への電気回路を構成する
金属製の良導体10A,10Bのうち、前記電池5の陽
電極に接続された回路形成用第1良導体10Aに接続さ
れているとともに、前記ケース本体3の表面には、前記
電池5の陰電極に接続された回路形成用第2良導体10
Bに接続される金属製の良導体11が設けられている。
前記運動変換手段7は、前記モータ5の駆動軸5aに偏
心状態で取付けた重りから構成されていて、当該重り7
を高速で偏心回転させることにより、ケース本体3を介
して植毛部Aに高速微振動を付与するように構成してあ
る。そして、このように構成された電動歯ブラシの光電
気化学反応は、図4及び図5の原理図を用いて説明した
上記の記載の通りであり、その説明は省略する。ただ、
この第1実施例では、合成樹脂製の柄1に形成した第1
貫通孔1b及び第2貫通孔1cに唾液等の水分が溜まる
から、この溜まった水分を介して光電気化学反応が効率
良く促進される。また、前記柄1が透明であるから、N
型半導体9を柄1の縦孔1a内に挿入しながらも、当該
N型半導体9の受光面積を充分確保することができる。
尚、前記N型半導体9を構成する酸化チタンの結晶構造
としては、アナターゼ型とルチル型が存在するが、アナ
ターゼ型の方がルチル型に比べて製作面及び光電気化学
反応面で有利である。
【0022】〔第2実施例〕図6は、前記N型半導体9
を、柄1の植毛穴1e内にUの字状に押し込まれたブラ
シ毛2の抜け出しを阻止する平板状の平線12をもって
兼用構成したものである。尚、この半導体平線12と第
1実施例における丸棒状のN型半導体9とを併用して実
施してもよい。
【0023】〔第3実施例〕図7は、前記N型半導体9
を、表面にN型半導体成分を蒸着した一本又は複数本の
ブラシ毛2から兼用構成したものである。前記半導体ブ
ラシ毛2は、ナイロン製フィラメント2aの表面にN型
半導体材料である金属チタン9cを蒸着したのち、その
表面を酸化して、0.1μm〜1.0μm程度の極めて
薄い膜厚のアナターゼ型の二酸化チタン層9dを形成し
たものを所定長さに切断して構成してあり、図に示すよ
うに、外周面に薄膜状の二酸化チタン層9dが形成さ
れ、その断面に金属チタン9cが露出する構造を有して
いる。尚、この半導体ブラシ毛2と第1実施例における
丸棒状のN型半導体9とを併用して実施してもよい。
【0024】〔その他の実施例〕
【0025】イ.上述の実施例では、前記植毛部Aが握
り部Bに対して着脱自在に構成されている場合について
説明したが、これに限定されるものではなく、前記植毛
部Aと握り部Bとを一体的に構成してもよい。
【0026】ロ.上述の第1実施例では、前記N型半導
体9の一端部を握り部Bに固着しているものの、使用状
態では、実質的に握り部Bから植毛部Aに亘って配置し
た形態を示し、また、上述の第2実施例又は第3実施例
では、前記N型半導体9を植毛部Aに配設した形態を示
したが、更に、本願発明では、前記N型半導体9を握り
部Bに付設して、そこから植毛部Aまで導電線を延設
し、これを導通路とした形態で実施することもできる。
【0027】ハ.上述の第1実施例では、前記運動変換
手段7として、モータ5の回転運動を植毛部Aでの微振
動に変換する型式のものについて説明したが、この構造
のものに限定されるものではなく、例えば、ブラシ長手
方向、又は、ブラシ長手方向に対して交差する方向に往
復直線運動させる型式のもの、或いは、ブラシ長手方向
とそれに交差する方向との合成方向に往復回転運動させ
る型式のものを用いて実施してもよい。
【0028】ニ.前記N型半導体9としては、二酸化チ
タン(TiO2 )の他にも二酸化ジルコニウム(ZrO
2 )、三酸化二鉄(Fe23 )、酸化亜鉛(ZnO)
等を用いるようにしてもよい。要は、光触媒効果を生起
するN型半導体であればよい。更に、N型半導体9を製
作方法についても、次の〜の様な多くの方法があ
る。 チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、鉄(F
e)、亜鉛(Zn)等の金属を酸化性雰囲気で高温によ
り焼成することによって、これらの金属表面にTiO
2 、ZrO2 、Fe23 、ZnO等を形成させる方
法。 Ti、Zr、Fe、Zn等の金属を電解酸化するこ
とによって、これらの金属表面にTiO2 、ZrO2
Fe23 、ZnO等を形成させる方法。 原料となるN型半導体材料の粉末を直接的に加圧成
形、或いは焼結させる方法。 ケミカル・ベイパー・デポジション(CVD)法。 真空蒸着法。 スパッタリング法。 イオンプレーティング法。 また、N型半導体9の表面に良導体を担持させると、N
型半導体表面における還元反応の効率が高くなる。担持
させる金属としてPt等の貴金属を用いると、水素発生
に対して触媒的に作用するため、口腔内における光触媒
反応の効率が上昇する。担持させる金属としては、白金
(Pt)以外にもパラジウム(Pd)、金(Au)、銀
(Ag)などの貴金属やTi或いはTi合金等を使用し
てもよい。更に、N型半導体9の表面に金属フタロシア
ニン、ローダミンB等の色素増感剤を付着させることに
より、その半導体の利用できる吸収波長領域を色素の吸
収波長まで拡げて光エネルギー変換効率を高めることも
できる。更にまた、これらの処理方法に加えて、水素ガ
ス通過下において高温にし水素還元することにより、前
記N型半導体結晶格子内に酸素欠陥や水素の侵入を形成
し、一層良好な半導体に変化させるようにしてもよい。
【0029】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示す電動歯ブラシ全体の一部切欠
き正面図
【図2】植毛部Aと握り部Bとに分離したときの全体の
一部切欠き正面図
【図3】植毛部Aと握り部Bとに分離したときの全体の
一部切欠き側面図
【図4】非通電状態での原理図
【図5】通電状態での原理図
【図6】第2実施例を示す要部の拡大図
【図7】第3実施例を示す要部の拡大図
【符号の説明】
A 植毛部 B 握り部 2 ブラシ毛 5 モータ 6 直流電源(電池) 7 運動変換手段 9 N型半導体 11 導体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口腔内への挿入部分にブラシ毛(2)を
    植設してある植毛部(A)と、口腔外へ露出する握り部
    (B)とを備え、更に、前記握り部(B)に、モータ
    (5)と、当該モータ(5)を駆動するための直流電源
    (6)と、前記モータ(5)の回転運動を植毛部(A)
    での微振動又は往復運動に変換する運動変換手段(7)
    とを設けてある電動歯ブラシであって、 前記植毛部(A)又は握り部(B)若しくはこれら両者
    (A,B)に亘って、少なくとも一部が口腔内に挿入さ
    れて水分と接触するN型半導体(9)を設け、このN型
    半導体(9)と前記直流電源(6)の陽電極とを接続す
    るとともに、前記握り部(B)の外面に設けた導体(1
    1)と前記直流電源(6)の陰電極とを接続してあるこ
    とを特徴とする電動歯ブラシ。
  2. 【請求項2】 前記N型半導体(9)が導体表面に薄層
    状に形成されていて、この薄層状のN型半導体の厚み
    が、0.1μm〜1.0μmの範囲である請求項1記載
    の電動歯ブラシ。
  3. 【請求項3】 前記N型半導体(9)が酸化チタンであ
    る請求項1又は請求項2記載の電動歯ブラシ。
  4. 【請求項4】 前記酸化チタンの結晶構造がアナターゼ
    型である請求項3記載の電動歯ブラシ。
  5. 【請求項5】 前記植毛部(A)が握り部(B)に対し
    て着脱自在に構成されている請求項1、2、3、4のい
    ずれか1項に記載の電動歯ブラシ。
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