JPH0686835B2 - 車両用エンジンアイドル回転数制御装置 - Google Patents

車両用エンジンアイドル回転数制御装置

Info

Publication number
JPH0686835B2
JPH0686835B2 JP60068677A JP6867785A JPH0686835B2 JP H0686835 B2 JPH0686835 B2 JP H0686835B2 JP 60068677 A JP60068677 A JP 60068677A JP 6867785 A JP6867785 A JP 6867785A JP H0686835 B2 JPH0686835 B2 JP H0686835B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
opening
control
target
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60068677A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61226537A (ja
Inventor
徹 橋本
泰幸 岡本
謙三 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP60068677A priority Critical patent/JPH0686835B2/ja
Priority to KR1019850003971A priority patent/KR930000345B1/ko
Publication of JPS61226537A publication Critical patent/JPS61226537A/ja
Priority to US07/178,903 priority patent/USRE33027E/en
Publication of JPH0686835B2 publication Critical patent/JPH0686835B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両用エンジンのアイドル運転状態を制御す
るための装置に関する。
〔従来の技術〕
従来より、この種のエンジンアイドル回転数制御装置の
中には、エンジン回転数やスロットル弁の開度あるいは
車速等を検出し、これらの検出信号に基づく制御信号を
アクチュエータとしてのモータへ供給することにより、
ロッドを前進あるいは後退させて、スロットル弁のスト
ップ位置等を移動させることによって、アイドル運転時
のある条件I下で、エンジン回転数のフィードバック制
御[回転数フィードバック(NFB)制御]を行なう一
方、アイドル運転時の他の条件II下で、NFB制御中の目
標回転数に対応して予め定められた目標開度にスロット
ル弁開度が設定されるようにスロットル弁のポジション
制御を行なえるようにしたものが提案されている。この
場合において、スロットル弁の開度を目標開度まで移動
させるにあたり、比較的アクチュエータの入力と出力と
の関係がリニアに得られる場合はアクチュエータに与え
た制御量を見ればスロットル弁の最終制御開度をほぼ確
実にとらえることができ、このような場合はポジション
制御に関してオープンループ制御が行なわれる。他方ア
クチュエータの入力と出力との関係のリニア性が低い場
合にはアクチュエータの入力信号からだけではスロット
ル弁の最終制御開度を確実にとらえることができないの
で、このような場合にはスロットル弁等の開度を検出す
るセンサの出力に基づいてポジションフィードバック制
御が行なわれる。
ここで、上記条件Iとは例えば少なくとも次の事項が満
足された場合をいい、エンジンが比較的安定している条
件をいう。
(1)アイドルスイッチがオフからオンへ変化したの
ち、所定時間が経過していること。
(2)車速が極く低速(例えば2.0km/h以下)である、
すなわち車速に比例した周波数を有するパルス信号で車
速を検出する車速センサからの信号周波数が所定値以下
であること。
(3)クーラを有する車両等においては、クーラ負荷に
応じてクーラリレー等が切り替わったのち、所定時間が
経過していること。
また、上記条件IIとは、上記条件Iを満足せずに、エン
ジンが比較的安定しておらず、ストールやアイドル回転
数の過度の上昇状態を避けるため迅速に目標開度を近づ
けたい場合の条件をいう。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、従来のエンジンアイドル回転数制御装置で
は、アイドル回転数の制御を上記条件IIのポジション制
御で行なう場合に、スロットル弁の各種駆動機構やエン
ジンそのもののフリクションの経時変化等により、実ス
ロットル開度とエンジンアイドル回転数との関係が変化
するという問題点がある。
そこで、従来のエンジンアイドル回転数制御装置では、
NFB制御中のスロットル弁の位置と回転数との関係を記
憶して、ポジション制御において、この記憶値を用いて
補正制御する学習手段が提案されている(例えば特開昭
56-44431号公報)。
しかしながら、従来のものはNFB制御中に得られるフィ
ードバックデータ(すなわちエンジン回転数が目標回転
数に制御されたときにおける、予め記憶された基本開度
と実開度との差のデータ)の最終値に基づいてポジショ
ン制御のスロットル開度(上記公報の場合はバイパス弁
開度)を補正するため、NFB制御中の終了直前における
一時的な環境やエンジン状態の変化が生じた場合には、
この一時的な変動状況に基づいて設定されたフィードバ
ックデータによってその後のポジション制御中の弁開度
が設定されてしまい、このような状況が発生すると、エ
ンジンの負荷運転(例えば車両走行運転)等を行なって
上記の一時的な変動状況が解消された場合には、ポジシ
ョン制御によってアイドル運転が行なわれるときのアイ
ドル回転数が目標値から大きく外れ、この状態が次のNF
B開始時まで続いてしまうという欠点がある。
本発明は、このような問題点を解消しようとするもの
で、NFB時の目標回転数に対応して予め設定された基本
的な目標開度を適切に補正することにより、ポジション
制御におけるアイドル時のエンジン回転数の変動を小さ
くすることができるようにした、エンジンアイドル回転
数制御装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
このため、本発明の車両用エンジンアイドル回転数制御
装置は、エンジンの吸入空気量を調整する吸気量調整弁
の開度を調整するアクチュエータと、上記エンジンのア
イドル運転時の目標回転数を設定する目標回転数設定手
段と、上記目標回転数に対応したアイドル運転時の基準
開度情報を出力する基準開度出力手段と、上記エンジン
の回転数が上記目標回転数になるように上記エンジンの
回転数と上記目標回転数との比較結果に基づいて上記ア
クチュエータの制御量を設定する回転数制御用制御量設
定手段と、上記吸気量調整弁の開度が上記基準開度情報
に基づいて設定される目標開度になるように上記アクチ
ュエータの制御量を設定する開度制御用制御量設定手段
と、アイドル運転時に運転状態に対応して第1のアイド
ル状態では上記回転数制御用制御量設定手段からの出力
に基づき、第2のアイドル状態では上記開度制御用制御
量設定手段からの出力に基づいて上記アクチュエータを
駆動するアクチュエータ駆動手段とをそなえたものにお
いて、上記第1のアイドル状態でのアクチュエータ制御
中に上記吸気量調整弁の開度情報を得てこの得られた開
度情報と上記基準開度情報との差に対応した調整データ
を最新の調整データに基づく第1の調整データとこの第
1の調整データの累積評価によって求められる第2の調
整データとの形で保持し、上記第2のアイドル状態での
アクチュエータ制御中に上記第1の調整データと第2の
調整データと上記基準開度情報とに基づいて上記目標開
度を設定する目標開度設定手段と、車両の走行速度を検
出する車速センサの出力を受けて車両速度が設定車速以
上であることが検出されたときに上記第1の調整データ
の値を所定値に切り換える初期化手段とをそなえたこと
を特徴としている。
〔作 用〕
上述の本発明の車両用エンジンアイドル回転数制御装置
では、第1のアイドル状態、すなわちアイドル回転数の
フィードバック制御中に得られる吸気量調整弁の開度と
基準開度情報との差に対応した調整データを、最新の調
整データに基づく第1の調整データとこの第1の調整デ
ータの累積評価によって求められる第2の調整データと
の形で保持し、この上記第1の調整データと第2の調整
データと上記基準開度情報とに基づいて目標開度を設定
することにより、第2のアイドル状態、すなわちアイド
ル回転数のフィードバック制御が行なわれないときの吸
気量調整弁の開度設定が行なわれるとともに、車両の走
行速度を検出する車速センサの出力を受けて車両速度が
設定車速以上であることが検出されたときには上記第1
の調整データの値を所定値に切り換えることが行なわれ
る。
〔実施例〕
以下、図面により本発明の実施例について説明すると、
図は本発明の一実施例としての車両用エンジンアイドル
回転数制御装置を示すもので、第1図はその全体構成
図、第2図はその要部構成図、第3〜6図はそれぞれそ
の作用を説明するためのグラフ、第7図(a)〜(e)
および第8〜11図はいずれもその作用を説明するための
フローチャート、第12〜14図はいずれもその作用を説明
するためのグラフである。
第1図に示すごとく、本実施例にかかる自動車搭載用の
オートマチックトランスミッション(A/T)付きのガソ
リンエンジンのごとき内燃機関E(以下単に「エンジン
E」という)は、ターボチャージャ3をそなえている。
このターボチャージャ3は、エンジンEの排気通路2に
介装されるタービン4をそなえるとともに、エンジンE
の吸気通路1に介装されタービン4によって回転駆動さ
れるコンプレッサ5をそなえている。
なお、排気通路2のタービン配設部分を迂回するバイパ
ス通路が排気通路2に接続されており、このバイパス通
路を開閉するウエストゲートバルブ6が設けらている。
このウエストゲートバルブ6は2枚ダイアフラム式圧力
応動装置7によって開閉駆動されるようになっている
が、電磁式切替弁34(この弁34は弁体用の図示しない戻
しばねをもつ)によって、圧力応動装置7の一圧力室へ
大気圧および過給圧を選択的に供給することで、ウエス
トゲートバルブ6の開時期等を調整し、少なくとも2種
の過給圧特性を実現できるようになっている。
また、エンジンEの吸気通路1には、その上流側(エア
クリーナ側)から順に、エアフローセンサ16,ターボチ
ャージャ3のコンプレッサ5,インタクーラ8,電磁式燃料
噴射弁9,10(これらの弁9,10は噴射容量が異なる)およ
びスロットル弁11が設けられ、エンジンEの排気通路2
には、その上流側(エンジン燃焼室側)から順に、ター
ボチャージャ3のタービン4,触媒コンバータ31および図
示しないマフラーが設けられている。
第2図に示すごとく、エンジンEの吸気通路1に配設さ
れるスロットル弁11の軸11aは吸気通路1の外部でスロ
ットルレバー11cに連結されている。
また、スロットルレバー11cの端部11dには、アクセルペ
ダル(図示せず)を踏み込むと、スロットルレバー11c
を介してスロットル弁11を第2図中時計まわりの方向
(開方向)へ回動させるワイヤ(図示せず)が連結され
ており、さらにスロットル弁11には、これを閉方向へ付
勢する戻しばね(図示せず)が装着されていて、これに
より上記ワイヤの引張力を弱めると、スロットル弁11は
閉じてゆくようになっている。
ところで、エンジンアイドル運転時にスロットル弁11の
開度を制御するアクチュエータ12が設けられており、こ
のアクチュエータ12は、回転軸にウォーム14aを有する
直流モータ(以下単に「モータ」という。)13をそなえ
ていて、このモータ13付きのウォーム14aは環状のウォ
ームホイール14bに噛合している。
このウォームホイール14bには雌ねじ部14dを有するパイ
プ軸14cが一体に設けられており、このパイプ軸14cの雌
ねじ部14dに螺合する雄ねじ部15aを有するロッド(スト
ッパ部材)15が、ウォームホイール14bおよびパイプ軸1
4cを貫通して取り付けられている。
そして、ロッド15の先端部は、アイドルセンサとしての
アイドルスイッチ25を介して、スロットルレバー11cの
端部11dに、スロットル弁11が閉鎖側(例えば、全閉状
態)にあるときに当接するようになっている。すなわ
ち、ロッド15でスロットル弁11の閉鎖側ストップ位置を
規制するようになっている。
ここで、アイドルスイッチ25は、スロットル弁11が閉鎖
側ストップ位置にあるとき(このときエンジン回転数が
所定値以下であればアイドル運転状態となる)にオン
(閉)、それ以外でオフ(開)となるスイッチである。
なお、ロッド15には長穴15bが形成されており、この長
穴15bにはアクチュエータ本体側のピン(図示せず)が
案内されるようになっており、これによりロッド15の回
転防止がはかられている。
このように、ロッド15の先端部は、エンジンEがアイド
ル運転状態にあるときに当接しているので、モータ13を
ある方向に回転させることにより、ウォームギヤを介し
てパイプ軸14cを回転させ、ロッド15をアクチュエータ1
2から突出させる(前進させる)と、スロットル弁11を
開き、モータ13を逆方向に回転させて、ロッド15をアク
チュエータ12内へ引っ込ませる(後退させる)と、スロ
ットル弁11を戻しばねの作用によって閉じるように制御
することができる。
すなわち、ロッド15を駆動することにより、スロットル
弁11の全閉ストップ位置を変更して、スロットル弁11の
アイドル開度を制御できるのである。
また、スロットル弁11の開度(スロットル開度)を検出
するスロットルセンサ20が設けられており、このスロッ
トルセンサ20としては、スロットル開度に比例した電圧
を発生するポテンショメータ等が用いられる。
さらに、第1図に示すごとく、エンジンEの暖機温度と
しての冷却水温TWを検出する水温センサ21が設けられる
とともに、エンジン回転数を例えばイグニッションコイ
ル32の1次側マイナス端子から得られる点火パルス情報
で検出するエンジン回転数センサ17が設けられている。
さらにまた、車速をこれに比例した周波数を有するパル
ス信号で検出する車速センサ24が設けられており、この
車速センサ24としては、公知のリードスイッチが用いら
れる。
また、エンジンクランキング状態を検出すクランキング
センサとしてのクランキングスイッチ26が設けられてお
り、このクランキングスイッチ26は、セルモータがオン
されたときにオン(閉)、それ以外でオフ(開)となる
スイッチである。
ところで、エアフローセンサ16は、吸気通路1内に配設
された柱状体によって発生するカルマン渦の個数を超音
波変調手段によって検出したり、抵抗値の変化によって
検出したりすることにより、吸気通路1の吸入空気量を
検出するもので、エアフローセンサ16からのディジタル
出力はアイドル回転数制御手段M1,長期補正値学習手段M
2,直前補正値学習手段M3,アイドル回転数補正手段M4お
よび初期化手段M5としてのコントローラ29へ入力される
ようになっている。なお、エアフローセンサ16からのデ
ィジタル出力はコントローラ29内で例えば1/2分周器に
かけられてから各種の処理に供される。
また、一般にエアフローセンサ16はエンジンEの低速高
負荷状態において吸気脈動等により誤動作するといわれ
ているが、本実施例では、エアフローセンサ16の下流側
にインタクーラ8を設けエアクリーナ部分の寸法等を適
宜調整することにより、上記のような吸気脈動はほとん
ど起きなくなったので、エアフローセンサ16による計測
信頼性あるいは精度は十分に高いものと考えられる。
さらに、上記のセンサやスイッチのほか、吸気温度を検
出する吸気温センサ18,大気圧を検出する大気圧センサ1
9,排気中の酸素濃度を検出するO2センサ22,エンジンノ
ック状態を検出するノックセンサ23,ディストリビュー
タ33付き光電変換手段によってクランク角度を検出する
クランク角度センサ27,スロットル弁11の基準開度(こ
の開度は例えばエンジン回転数600rpm前後に対応する小
さい開度として設定されている。)に対応するアクチュ
エータ12付きのロッド15の位置(基準位置)を検出する
ポジションセンサとしてのモータポジションスイッチ2
8,クーラスイッチ(クーラSW)38およびインヒビタスイ
ッチにより構成されるニュートラルスイッチ(ニュート
ラルSW)39などが設けられており、これらのセンサやス
イッチからの信号はコントローラ29へ入力されるように
なっている。
なお、モータポジションスイッチ28は、第2図に示すご
とく、ロッド15の後端面より後方に設けられており、ロ
ッド15が最も後退した状態の近傍でオン(閉)、それ以
外でオフ(開)となるように構成されている。
また、吸気温センサ18,大気圧センサ19,水温センサ21,
スロットルセンサ20,O2センサ22,ノックセンサ23など
は、その検出信号がアナログ信号であるので、A/Dコン
バータを介してコントローラ29へ入力される。
なお、大気圧センサ19はコントローラ29内に組み込んで
もよい。
また、イグニッションコイル32が設けられており、この
イグニッションコイル32はスイッチングトランジスタと
してのパワートランジスタ30によって1次側電流を断続
されるようになっている。
さらに、車室内には、表示計35が設けられている。
この表示計35としては、針式表示部35aをもつものや、
発光ダイオード(LED)を列状に配設して、これらのLED
が適宜点滅するセグメント式表示部35bをもつものなど
が考えられる。
ところで、コントローラ29は、CPUやメモリー(マップ
を含む),適宜の入出力インタフェースをそなえたマイ
クロコンピュータで構成されているが、このコントロー
ラ29は、バッテリ(電源)37にイグニッションキースイ
ッチ36を介して接続され、このイグニッションキースイ
ッチ36のオン動作後作動を開始するようになっている。
そして、このコントローラ29は、アイドルスイッチ25に
よるアイドル運転状態検出時(アイドルスイッチがオン
の状態でエンジン回転数が所定値よりも小さい時)の設
定された条件Iの下において、回転数センサ17からの信
号によりエンジン回転数のフィードバック制御(回転数
フィードバック制御)を行なう一方、上記アイドル状態
検出時の他の設定された条件IIの下において、スロット
ルセンサ20からの信号によりスロットル弁11のポジショ
ンフィードバック制御を行なうために、イグニッション
キースイッチ36のオン動作後、アイドルスイッチ25,回
転数センサ17,スロットルセンサ20,車速センサ24からの
検出信号に基づくアイドル制御信号をアクチュエータ12
のモータ13へ出力するアイドル回転数制御手段M1の機能
を有している。
また、回転数フィードバック制御を行なうに際しては、
冷却水温TWに応じて目標エンジン回転数Nsを第3図のよ
うに変更し、ポジションフィードバック制御を行なうに
際しては、冷却水温TWに応じて目標スロットル開度θs
を第4図のように変更することが行なわれる。
さらに、アクチュエータ12のモータ13の駆動時間ΔD
と、偏差ΔNまたはΔθとの関係は、それぞれ第5,6図
に示すようになっている。ここで、偏差ΔNとは、実エ
ンジン回転数Nfと目標エンジン回転数Nsとの差を意味
し、偏差Δθとは、実スロットル開度θfと目標スロッ
トル開度θsとの差を意味する。
なお、上記条件Iについては既述のとおりであり、条件
Iとして、実際のエンジン回転数(実回転数)の目標回
転数からのずれが、所定範囲内であることを加えてもよ
い。
また、上記条件IIとは、上記条件Iを満足せず、エンジ
ンが比較的安定しておらず、迅速にフィードバック制御
したい場合の条件をいう。
さらに、コントローラ29における各アイドル回転数制御
手段M1,長期補正値学習手段M2,直前補正値学習手段M3,
アイドル回転数補正手段M4および初期化手段M5の処理の
流れを示すと、第7図(a)〜(e)に示すようにな
る。
なお、第7図(a)〜(e)中の端子AA,AB,BB,CC,DD,E
Eは、それぞれ他の第7図(a)〜(e)中の同符号の
端子とそれぞれ接続関係にある。
すなわち、まず、キーオンの後に、イニシャライズを行
ない、スロットル開度のエアコンオン時のリアルタイム
用学習値(短期学習値)θr1およびエアコンオフ時のリ
アルタイム用学習値θr0をリセットし、さらに、スタン
バイラム中に保持されているスロットル開度のニュート
ラルレンジ(パーキングレンジを含む。)のロングタイ
チ用学習積分値θlinおよび走行レンジ(ドライブレン
ジ,1速レンジ,2速レンジ,後進レンジ)のロングタイム
用学習積分値θlidをスタンバイラムの異常時(電圧降
下時)にのみリセットするようになっている(ステップ
a1)。
ついで、各種データ(冷却水温TW,エンジン実回転数Nf,
実スロットル開度θf等)の読み込みが行なわれ(ステ
ップa2)、ついで、ブロックA0において、ニュートラル
スイッチ39がオン(ニュートラルレンジ)であるかオフ
(走行レンジ)であるかどうかの判定が行なわれる(ス
テップaa1)。
オフであれば、NOルートを経て、まず、ニュートラルSW
フラグKをリセット(=0)し(ステップaa2)、ニュ
ートラルSWオン後タイマ(2sec)をセットして(ステッ
プaa3)、走行レンジ用クーラオン時目標回転数Nscdを
クーラオン時目標回転数Nscにセットし、走行レンジ用
クーラオン時目標スロットル開度θscdをクーラオン時
目標スロットル開度θscにセットするとともに(ステッ
プaa4,第13,14図参照)、冷却水温TWに基づいた走行レ
ンジ用のアイドル目標回転数Nsd(TW)および走行レン
ジ用の基本目標スロットル開度θsd(TW)をマップから
求めて、それぞれ目標回転数Nsおよび目標スロットル開
度θsに設定する(ステップaa5,aa6)。
そして、ニュートラルスイッチ39がオンであれば、ステ
ップaa1からYESルートを経て、まず、ニュートラルSWフ
ラグKをセット(=1)し(ステップaa7)、ニュート
ラルSWオフ後タイマ(2sec)をセットして(ステップaa
8)、ニュートラルレンジ用クーラオン時目標回転数Nsc
nをクーラオン時目標回転数Nscにセットし、ニュートラ
ルレンジ用クーラオン時目標スロットル開度θscnをク
ーラオン時目標スロットル開度θscにセットするととも
に(ステップaa9,第13,14図参照)、冷却水温TWに基づ
いたニュートラルレンジ用のアイドル目標回転数Nsn(T
W)およびニュートラルレンジ用の基本目標スロットル
開度θsn(TW)をマップから求めて、それぞれ目標回転
数Nsおよび目標スロットル開度θsに設定する(ステッ
プaa10,aa11)。
このように、ブロックA0では、シフトレバーの切換時に
ダウンカウンタの作動を開始させる準備として、ニュー
トラルSWオン後タイマおよびニュートラルSWオフ後タイ
マにそれぞれ2秒間に相当するカウント数を予めセット
する。
そして、ブロックA1において、まず、クーラスイッチ
(クーラSW)38のオンオフ状態が判定され(ステップa
5)、クーラSWのオン状態においては、クーラSWフラグ
Jのセット(=1)が行なわれるとともに(ステップaa
13)、クーラオフ後タイマのプリセットが行なわれて
(ステップa6)、目標回転数Nsがクーラオン時目標回転
数Nscより小さい場合には(ステップa7)、目標回転数N
sおよび目標スロットル開度θsにそれぞれクーラオン
時目標回転数Nscおよびクーラオン時目標スロットル開
度θscが設定される(ステップa8)。
また、目標回転数Nsがクーラオン時目標回転数Ns以上で
ある場合には、ステップa7からNOルートを経るので、目
標回転数Nsおよび目標スロットル開度θsは、冷却水温
に基づく目標回転数Ns(TW)および目標スロットル開度
θs(TW)をそれぞれ維持されるのである。
そして、クーラSW38のオフ状態においては、クーラSWフ
ラグJのリセット(=0)が行なわれるとともに(ステ
ップaa12)、クーラオン後タイマのプリセットが行なわ
れて(ステップa9)、目標回転数Nsおよび目標スロット
ル開度θsは、冷却水温に基づく目標回転数Ns(TW)お
よび目標スロットル開度θs(TW)をそれぞれ維持され
るのである。
このように、ブロックA1では、目標回転数Nsおよび目標
スロットル開度θsの設定を行なうとともに、クーラの
オンオフ切換時に、ダウンカウンタの作動を開始させる
準備として、クーラオン後タイマおよびクーラオフ後タ
イマにそれぞれ2秒間に相当するカウント数を予めセッ
トする。
そして、ブロックA7では、電気負荷(補機類)が作動す
るときのエンジン回転数の低下を防止すべく、車速パル
スタイマが0でないこと(すなわち車速がゼロ(2.0km/
時以下)でない車両走行中であること)を検出して(ス
テップaa14)、エンジン回転数が設定回転数Nm(例えば
1000rpm)よりも大きければ(ステップaa15)、エアコ
ンオフ時のリアルタイム用学習値θr1およびエアコンオ
フ時のリアルタイム用学習値θr0の初期化が行なわれ、
すなわち、各学習値θr1,θr0がそれぞれ0.35゜に設定
される(ステップaa15′)。
なお、これらの補機類の作動によるエンジン回転数の低
下を考慮しない場合には、θr0=0゜,θr1=0゜に設
定される。
また、この初期化は、エンスト時にも行なわれる。
ついで、アイドルスイッチ(ID・SW)25のオンオフ状態
が判定され(ステップa10)、アイドルスイッチ25がオ
フ状態では、ブロックA2において、NFB制御における補
正値の学習は禁止され、アイドルスイッチ25がオン状態
では、ブロックA3〜A5において、NFB制御による補正値
の学習や学習補正の実行が行なわれる。
ブロックA2では、まず、アイドルスピードコントロール
(ISC)フラグをリセットし(ステップa12)、アイドル
スイッチ(ID・SW)オン直後タイマに2秒間に相当する
カウント数がプリセットされ(ステップa13)、次に、
オフアイドル時であるので、学習禁止タイマに5秒間に
相当するカウント数がプリセットされる(ステップa1
4)。
このように、ブロックA2に示すオフアイドル時における
処理では、学習補正は行なわれず、次のブロックA6へ至
る。
ブロックA6では、エアコンオン時のリアルタイム用学習
値(常時算出分)θr1の絶対値が設定値α1未満である
かどうかが判定され(ステップaa42)、ついで、エアコ
ンオフ時のリアルタイム用学習値(常時算出分)θr0
絶対値が設定値α2未満であるかどうか判定され(ステ
ップaa43)、さらに、ニュートラルレンジのロングタイ
ム用学習値(長期平均値分)θlinの絶対値が設定値β
1未満であるかどうかが判定され(ステップaa42)、さ
らに、走行レンジのロングタイム用学習値(長期平均値
分)θlidの絶対値が設定値β2未満であるかどうかが
判定される(ステップaa45)。
そして、|θr1|<α1,|θr0|α2,|θlin|<β1および
|θlid|>β2であれば、ステップa2からの処理が再度
実行され、まず、データが再入力される。
|θr1|<α1,|θr0|<α2,|θlin|<β1および|θli
d|<β2以外(全部が成立した場合以外)であれば、異
常状態であると判定して、ステップa1からの処理が再度
実行され、まず、イニシャライズが行なわれる。
なお、これらの定数α1,α2,β1,β2の最大値と最小値
とをそれぞれ異なる値に設定してもよい。
アイドルスイッチ25がオン状態であれば、ステップa10
からYESルートを経て、ブロックA3へ至り、ブロックA4
におけるエンジン回転数フィードバック制御およびブロ
ックA5におけるポジションフィードバック制御のうち一
方が選択される。
まず、ブロックA3では、アイドルスイッチ25がオン状態
であるので、ISCフラグをセットし(ステップa15)、つ
いで、次の場合にブロックA4へ至る。
アイドルスイッチオン直後タイマがアイドルスイッチ25
のオフ状態からオン状態への切換時から2秒経過後(ス
テップa16)、かつ、車速パルスマイマが車速ゼロ(2.0
km/時以下)であることを示していて(ステップa17)、
かつ、クーラSWオン状態でオフ状態からオン状態への切
換時から2秒経過(ステップa18,a23)して、さらに、
ニュートラルSWオン状態でオフ状態からオン状態への切
換時から2秒経過(ステップaa16,aa17)しているか、
ニュートラルSWオフ状態でオン状態からオフ状態への切
換時から2秒経過(ステップaa16,aa18)しているとき
に、ブロックA4へ至る。
また、アイドルスイッチオン直後タイマがアイドルスイ
ッチ25のオフ状態からオン状態への切換時から2秒経過
後(ステップa16)、かつ、車速パルスタイマが車速ゼ
ロ(2.0km/時以下)であることを示していて(ステップ
a17)、かつ、クーラSWオフ状態でオン状態からオフ状
態への切換時から2秒経過(ステップa18,a19)して、
さらに、ニュートラルSWオン状態でオフ状態からオン状
態への切換時から2秒経過(ステップaa16,aa17)して
いるか、ニュートラルSWオフ状態でオン状態からオフ状
態への切換時から2秒経過(ステップaa16,aa18)して
いるときにも、ブロックA4へ至る。
ブロックA4では、まず、エンジン回転数フィードバック
制御を行なわせるために、エンジン回転数フィードバッ
ク(NFB)フラグをセットし(ステップa24)、ついで、
ニュートラルSWフラグKがオン(=1)であれば(ステ
ップaa25)、ニュートラルレンジのロングタイム用学習
値(常時算出分学習値)θlinからロングタイム用学習
値θlの演算を次式により行なう(ステップaa26)。
θl=θlin/256 ・・・(1) また、ニュートラルSWフラグKがオフ(=0)であれ
ば、走行レンジのロングタイム用学習値(常時算出分学
習値)θlidからロングタイム用学習値θlの演算を次
式により行なう(ステップaa27)。
θl=θlid/256 ・・・(1′) 次に、クーラSWフラグJがオン(=1)であれば、実ス
ロットル開度θfから目標スロットル開度θsおよびロ
ングタイム用学習値θlを次式により減算し、エアコン
オン時のリアルタイム用学習値θr1を求めて(ステップ
aa29)、リアルタイム用学習値θrに設定する(ステッ
プaa30)。
θr1=θf−θs−θl ・・・(2a) θr=θr1 ・・・(2b) また、クーラSWフラグJがオフ(=0)であれば、実ス
ロットル開度θfから目標スロットル開度θsおよびロ
ングタイム用学習値θlを次式より減算し、エアコンオ
フ時のリアルタイム用学習値θr0を求めて(ステップaa
31)、リアルタイム用学習値θrに設定する(ステップ
aa32)。
θr0=θf−θs−θl ・・・(2′a) θr=θr0 ・・・(2′b) ついで、学習禁止タイマにより、アイドルスイッチ25の
オフ状態からオン状態への切換時ないしPFB制御からNFB
制御への切換時から5秒経過したかどうかが判定され
(ステップa26)、5秒経過後であれば、インターバル
タイマにより、1つ前の長期学習実施が行なわれてから
5秒経過したかどうかが判定される(ステップa27)。
インターバルタイマの値がゼロ、すなわち長期学習実施
が行なわれてから5秒経過後で冷却水温TWが高ければ
(ステップaa33)、インターバルタイマ5秒間に相当す
るカウント数をプリセットし(ステップa28)、ニュー
トラルSWフラグKがオン(=1)であれば(ステップaa
34)、ニュートラルレンジのロングタイム用学習値θli
nの補正をリアルタイム用学習値θrにより、次式に基
づき実施する(ステップaa35)。
θlin=θlin+θr ・・・(3) ついで、ロングタイム用学習値θlをニュートラルレン
ジのロングタイム用学習値θlinに基づき次式により求
める(ステップaa36)。
θl=θlin/256 ・・・(4) そして、ニュートラルSWフラグKがオフ(=0)であれ
ば(ステップaa34)、走行レンジのロングタイム用学習
値θlidの補正をリアルタイム用学習値θrにより、次
式に基づき実施する(ステップaa37)。
θlid=θlid+θr ・・・(3′) ついで、ロングタイム用学習値θlを走行レンジのロン
グタイム用学習値θlidに基づき次式により求める(ス
テップaa38)。
θl=θlid/256 ・・・(4′) そして、クーラSWフラグJがオン(=1)であれば(ス
テップaa39)、実スロットル開度θfから目標スロット
ル開度θsおよびロングタイム用学習値θlを次式によ
り減算し、エアコンオン時のリアルタイム用学習値(常
時算出分学習値)のみなおしを次式により行なう(ステ
ップaa40)。
θr1=θf−θs−θl ・・・(5) ついで、クーラSWフラグJがオフ(=0)であれば(ス
テップaa39)、実スロットル開度θfから目標スロット
ル開度θsおよびロングタイム用学習値θlを次式によ
り減算し、エアコンオフ時のリアルタイム用学習値(常
時算出分学習値)のみなおしを次式により行なう(ステ
ップaa41)。
θr0=θf−θs−θl ・・・(5′) これら第3,3′式および第4,4′式によって、瞬時瞬時に
求められるリアルタイム用学習値θrが逐次積算されて
ロングタイム用学習値θlの基礎データをなすロングタ
イム用学習積分値θliとなり、このデータθliが256で
割り算された結果がロングタイム用学習値θlとして求
められる。この結果実質的にはリアルタイム用学習値θ
rの256分の1だけの値がロングタイム用学習値θlに
反映されることになる。すなわち、リアルタイム用学習
値θrは第2a式および第2b式からも明らかなように目標
開度θsと実開度θfとの差に基づいて設定される値で
あり、この学習値θrの256分の1だけがロングタイム
用学習値θlに反映されるため、ロングタイム用学習値
θlは目標開度θsと実開度θfとの差に徐々に近づい
てゆくことになる。ステップaa35乃至aa38では、第3,
3′式および第4,4′式に基づいて上述したロングタイム
用学習値θlを演算するわけであるが、その際、ロング
タイム用学習値θlとリアルタイム用学習値θrとの和
が目標開度θsと実開度θfとの差に一致するように、
ロングタイム用学習値θlが更新される分だけリアルタ
イム用学習値θrを修正すべくステップaa40およびaa41
において第5,5′式によるリアルタイム用学習値のみな
おしが行なわれる。なお、リアルタイム用学習値θrか
らロングタイム用学習値θlを求める際には、リアルタ
イム用学習値θrに(1/256)を掛けて得られた値をロ
ングタイム用学習値θlに逐次累積加算すればよいので
あるが、本実施例では、デジタルコンピュータの整数値
表現形式に合わせるべく、各値を256倍して第3,3′式、
第4,4′式を用いてロングタイム用学習値θlを演算す
る例を示してある。
そして、第3,3′,4,4′,5,5′式が実行された後、次
に、ブロックA6へ至る。
アイドルスイッチ25のオフ状態からオン状態への切換時
ないしPFB制御からNFB制御への切換時から5秒経過して
いない場合や1つの前の長期学習実施が行なわれてから
5秒経過していない場合、さらに冷却水温TWが低い場合
には、ステップa26,a27,aa33からNOルートを経て、直ち
にブロックA6へ至り、この場合、長期学習補正は行なわ
れない。
ブロックA3において、ポジションフィードバック制御を
行なう状態であることが検出された場合には、まず、ブ
ロックA5において、NFBフラグがリセットされ(ステッ
プa20)、ついで、学習禁止タイマがプリセットされ
(ステップa21)、さらに、ニュートラルSWフラグKが
オン(=1)であれば(ステップaa19)、ロングタイム
用学習値θlをニュートラルレンジのロングタイム用学
習値θlinに基づき次式により求める(ステップaa2
0)。すなわち、次式に基づいて学習補正が実行され
る。
θl=θlin/256 ・・・(6) そして、ニュートラルSWフラグKがオフ(=0)であれ
ば(ステップaa19)、ロングタイム用学習値θlを走行
レンジのロングタイム用学習値θlidに基づき次式によ
り求める(ステップaa21)。
θl=θlid/256 ・・・(6′) 次に、クーラSWフラグJがオン(=1)であれば(ステ
ップaa22)、目標スロットル開度θsとロングタイム用
学習値θlとエアコンオン時のリアルタイム用学習値θ
r1と加算により、新たな目標スロットル開度θsが次式
に基づき求められる(ステップaa23)。
θs=θs+θl+θr1 ・・・(7) そして、クーラSWフラグJがオフ(=0)であれば(ス
テップaa22)、目標スロットル開度θsとロングタイム
用学習値θlとエアコンオフ時のリアルタイム用学習値
θr0との加算により、新たな目標スロットル開度θsが
次式に基づき求められる(ステップaa24)。
θs=θs+θl+θr0 ・・・(7′) そして、ブロックA6へ至る。
上述のメインフローの他、第8〜11図に示すような各割
込処理フローが設けられており、これらの処理フローは
クロックからの所定時間毎の割込信号ないし車速パルス
を割込信号としてシーケンシャルに実行される。
まず、第8図に示すように、各タイマのカウントダウン
ルーチンでは、50msec毎の割込要求信号に基づき、学習
禁止タイマ(5sec),アイドルスイッチオン直後タイマ
(2sec),車速パルスタイマ(0.7sec),クーラオン後
タイマ(2sec),クーラオフ後タイマ(2sec),インタ
ーバルタイマ(5sec),ニュートラルスイッチオン後タ
イマ(2sec)およびニュートラルスイッチオフ後タイマ
(2sec)の各カウント数が減算(−1)されて(ステッ
プb1)、減算された後のカウント数が負になるときに
は、タイマのカウント数はゼロに保持される。
これにより、各タイマは、設定時間の間、そのカウント
数が1以上の値となって、カウント数をゼロと比較する
ことにより、タイマ機能が発揮される。
次に、第9図に示すように、車速検出ルーチンでは、車
速パルスが車速センサ24から送られてくる度に、車速パ
ルスタイマを0.7秒間に相当するカウント数にセットす
るもので(ステップc1)、これにより、車速センサ24か
ら車速パルスが送られてきた時から0.7秒間は、車速パ
ルスタイマのカウント数が1以上となって、車速検出状
態となる。
また、第10図に示すように、NFB制御におけるアイドル
スピードコントロール(ISC)用アクチュエータ駆動ル
ーチンでは、1sec毎の割込要求信号に基づき、アイドル
スイッチ25のオン時(ISCフラグのセット時)かつNFBフ
ラグのセット時において(ステップd1,d2)、ブロックD
1でNFB制御が実行される。
ブロックD1では、目標回転数Nsと実回転数Nfとの差ΔN
を求め(ステップd3)、この差ΔNに応じたモータ13の
駆動時間ΔDを算出して(ステップd4)、この駆動時間
ΔDをモータ用タイマにセットし(ステップd5)、この
モータ用タイマをトリガすることにより、モータ用タイ
マがゼロになるまでモータ13を駆動する(ステップd
6)。
さらに、第11図に示すように、PFB制御におけるアイド
ルスピードコントロール(ISC)用アクチュエータ駆動
ルーチンでは、100msce毎の割込要求信号に基づき、ア
イドルスイッチ25のオン時(ISCフラグのセット時)か
つNFBフラグのリセット時において(ステップe1,e2)、
ブロックE1でPFB制御が実行される。
ブロックE1では、メインルーチンで補正等が行なわれた
アイドル制御信号としての目標スロットル開度θsと、
実スロットル開度θfとの差Δθを求め(ステップe
3)、この差Δθに応じたモータ13の駆動時間ΔDを算
出して(ステップe4)、この駆動時間ΔDをモータ用タ
イマにセットし(ステップe5)、このモータ用タイマを
トリガすることにより、モータ用タイマがゼロになるま
で、モータ13を駆動する(ステップe6)。
なお、Δθ,ΔNが正である場合には、スロットル弁11
は開側に駆動され、Δθ,ΔNが負である場合には、ス
ロットル弁11は閉側に駆動される。
これにより、エンジン回転数フィードバック制御および
ポジションフィードバック制御のいずれの場合にも、エ
ンジンが目標とする状態で制御されるようになる。すな
わち、エンジンアイドル回転数を最適な状態に制御でき
るのである。
本発明の実施例としての車両用エンジンアイドル回転数
制御装置は上述のごとく構成されているので、コントロ
ーラ29は、アイドル回転数制御手段M1,長期補正値学習
手段M2,直前補正値学習手段M3,アイドル回転数補正手段
M4および初期化手段M5としての機能を次のように発揮す
る。
i) アイドル回転数制御手段M1としての機能 水温センサ21からのエンジン冷却水温TWとクーラスイッ
チ38からのクーラオンオフ信号とニュートラルスイッチ
39からのレンジ切換信号とを受けて、目標回転数Nsおよ
び目標スロットル開度θsを設定する(ステップa3,4,a
8)。
このとき、他のセンサ16〜20,22〜28からの信号に応じ
て、適宜目標回転数Nsおよび目標スロットル開度θsを
変化させてもよい。
ii)長期補正値学習手段M2としての機能 NFB制御が選択されたエンジンの比較的安定した状態に
おいて、所定のインターバル(ここでは、5秒)毎に、
後述するスロットル開度のエアコンオンオフ時のリアル
タイム用学習値(直前の補正値)θr1,θr0と記憶保持
していたスロットル開度のニュートラルレンジまたは走
行レンジのロングタイム用学習値(長期補正値)θlin,
θlidとから新たな長期補正値θlを演算する。
すなわち、上述のステップa29,a30における第3,3′,4,
4′式を実数値表現形式にあらためると、次式が導出さ
れる。
θl=θl+(θr1/256) ・・・(8) θl=θl+(θr0/256) ・・・(8′) ここで、係数(1/256)は、感度係数として機能するも
ので、直前の補正値θr1,θr0によって長期補正値θl
を大きく変動させない。
iii)直前補正値学習手段M3としての機能 NFB制御が選択されたエンジンの比較的安定した状態に
おいて、1sec毎の割込信号に基づき、エンジン回転数セ
ンサ17からの実回転数Nfが目標回転数Nsとなるように、
第10図に示す処理フローでモータ13のロッド15の突出量
が制御される。
これにより、スロットル弁11のスロットル開度が制御さ
れて、このスロットル開度が実スロットル開度θfとし
てスロットルセンサ20により検出される。
ところで、目標回転数Nsに対応する目標スロットル開度
θsは、予め求められているので、この対応する目標ス
ロットル開度θsと実スロットル開度θfとで、スロッ
トルセンサ20の補正値の瞬時値(θf−θs)が演算さ
れる。
そして、クーラオフに応じたこの瞬時値(θf−θs)
からロングタイム用学習値θlを減じたものが、リアル
タイム用学習値θrとして算出される(第2a,2b,2′a,
2′b式参照)。
すなわち、このリアルタイム用学習値θrは、ロングタ
イム用学習値θlから正または負の所定幅内に入る絶対
値の小さな値をとるもので、その積算値Σ(θr),Σ
(θr1),Σ(θr0)はほぼゼロとなる(第12図参
照)。
iv)アイドル回転数補正手段M4としての機能 PFB制御が選択されたエンジンの不安定な状態におい
て、その直前のNFB制御で求められたロングタイム用学
習値θlおよびエアコンオンオフ時のリアルタイム用学
習値θr1,θr0と、現在の冷却水温TWおよびクーラオン
オフ状態に応じて求められた目標スロットル開度θsと
から、補正された目標スロットル開度θsが算出され
(第7,7′式参照)、この補正された目標スロットル開
度θsとなるように、第11図に示す処理フローでモータ
13のロッド15の突出量が制御される。
これにより、スロットル弁11のスロットル開度が、長期
的および短期的に補正された目標スロットル開度θsと
なるように制御される。
このようにして、アクセルペダルが操作されないで、NF
B制御からPFB制御へ変更された場合には、すなわち、ブ
ロックA4の処理の後にブロックA5の処理が開始した場合
には、ステップa25において、リアルタイム用学習値θ
rがスロットルセンサ20からの検出値(θf−θs−θ
l)となっているので、その瞬間のNFB制御において必
要とされる補正をそのまま実行することができる。
また、アクセルペダルが1度操作された後に、PFB制御
に戻った場合(オフアイドルからアイドルへの移行時)
には、すなわち、ブロックA2の処理の後にブロックA5の
処理が開始した場合には、ステップa11において、リア
ルタイム用学習値θrが固定値(=0.35゜または0゜)
となっているので、長期平均値であるロングタイム用学
習値θlのみまたはロングタイム用学習値θlと固定値
との和で補正することができる。
本実施例の目標スロットル開度θsは、ファストアイド
ル時の目標スロットル開度とクーラアイドルアップ時の
目標スロットル開度とニュートラルレンジまたは走行レ
ンジの目標スロットル開度とを適宜切換制御するもので
あるが、この他にスロットル弁の開度が減少する状態に
おいて、未燃焼ガスの多量の発生を防止すべく、急激な
スロットル開度の減少を行なわせずに徐々にスロットル
開度を減少させるダッシュポットモードを設定してもよ
く、このダッシュポットモードにおける目標スロットル
開度をマップ等から求めるようにしてもよい。
なお、各割込信号の発生間隔は例示である。
本実施例では、容量の異なる一対の電磁式燃料噴射弁9,
10が常時作動するものとし、噴射時間幅の制御によって
燃料噴射量の制御が行なわれるようになっているが、必
要に応じて両噴射弁9,10の切替えを行なえるようにして
もよい。
本実施例としての車両用エンジンアイドル回転数制御装
置によれば、次のような効果ないし利点を得ることがで
きる。
(1)オートマチックトランスミッションの変速位置に
応じて、すなわち、ニュートラルレンジ(パーキングレ
ンジを含む。)ないし走行レンジ(ドライブレンジ,1速
レンジ,2速レンジおよび後進レンジ)毎に長期学習値θ
lin,θlidを保持することができるので、経年変化によ
るエンジンのフリクションロス変化の吸収のための補正
を切換レンジ毎に保持することができる。
(2)エアコンのオンオフ毎に短期学習値θr1,θr0
保持することができるので、車両の周囲の状況(例え
ば、日なたと日影との温度差)に応じてエアコンのオン
オフが頻繁に切り換わる状態におけるアイドル回転数を
適切なものに制御できる。
(3)低温時に、長期学習値の更新を禁止することがで
き、フリクションロスの大きい不安定な学習補正を回避
することができる。
(4)目標回転数Nsおよび目標スロットル開度θsを、
第13,14図に示すように設定することができ、走行レン
ジにおける目標回転数Nsdがニュートラルレンジにおけ
る目標回転数Nsnよりも小さく設定されるので、クリー
プ防止にもなる。
なお、第14図に示す走行レンジおよびニュートラルレン
ジの目標スロットル開度θsd,θsnを同一の特性とする
ようにしてもよい。
(5)NFB制御の開始条件として、ニュートラルSWの切
替直後の経過時間が追加されているので、レンジの切換
後における不自然なスロットル開度の変化を少なくする
ことができ、安定制御をより確実に行なうことができ
る。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、本発明の車両用エンジンアイドル
回転数制御装置によれば、簡素な構成で次のような効果
ないし利点が得ることができる。
(1)スロットル弁で代表される吸気量制御弁の固体
差、取付け部分等の経時変化を補償することができるの
で、回転数フィードバックが行なわれないときのアイド
ル回転数もほぼ正確に制御することができる。
(2)回転数フィードバックが行なわれないときの吸気
量制御弁開度が、車両速度が設定車速以下のときには、
直前に行なわれた回転数フィードバック時の調整データ
に基づいて補正されるため、回転数フィードバックの実
行中から非実行中への移行に際してもアイドル回転数が
大きく変化することがなく、アイドル回転数のふらつき
が防止される。
(3)車両速度が設定車速以上のときには、直前の回転
数フィードバック状態を反映した第1の調整データがリ
セットされるため、経時変化による開度制御中のアイド
ル回転数変化を、短期的な負荷変動・出力トルク変化等
に影響されることなく、確実に減少させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施例としての車両用エンジンアイドル
回転数制御装置を示すもので、第1図はその全体構成
図、第2図はその要部構成図、第3〜6図はそれぞれそ
の作用を説明するためのグラフ、第7図(a)〜(e)
および第8〜11図はいずれもその作用を説明するための
フローチャート、第12〜14図はいずれもその作用を説明
するためのグラフである。 1……吸気通路、2……排気通路、3……ターボチャー
ジャ、4……タービン、5……コンプレッサ、6……ウ
エストゲートバルブ、7……圧力応動装置、8……イン
タクーラ、9,10……電磁式燃料噴射弁、11……スロット
ル弁、11a……軸、11c……スロットルレバー、11d……
スロットルレバー端部、12……アクチュエータ、13……
モータ、14a……ウォーム、14b……ウォームホイール、
14c……パイプ軸、14d……雌ねじ部、15……ストッパ部
材としてのロッド、15a……雄ねじ部、15b……長穴、16
……エアフローセンサ、17……エンジン回転数センサ、
18……吸気温センサ、19……大気圧センサ、20……スロ
ットルセンサ、21……水温センサ、22……O2センサ、23
……ノックセンサ、24……車速センサ、25……アイドル
センサとしてのアイドルスイッチ(ID.SW)、26……ク
ランキングスイッチ、27……クランク角度センサ、28…
…ポジションセンサとしてのモータポジションスイッ
チ、29……コントローラ、30……パワートランジスタ、
31……触媒コンバータ、32……イグニッションコイル、
33……ディストリビュータ、34……電磁式切替弁、35…
…表示器、35a……針式表示部、35b……セグメント式表
示部、36……イグニッションキースイッチ、37……バッ
テリ、38……クーラスイッチ(クーラSW)、39……イン
ヒビタスイッチにより構成されるニュートラルスイッチ
(ニュートラルSW)、E……エンジン、M1……アイドル
回転数制御手段、M2……長期補正値学習手段、M3……直
前補正値学習手段、M4……アイドル回転数補正手段、M5
……初期化手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−261950(JP,A) 特開 昭56−44431(JP,A) 特開 昭59−28047(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの吸入空気量を調整する吸気量調
    整弁の開度を調整するアクチュエータと、上記エンジン
    のアイドル運転時の目標回転数を設定する目標回転数設
    定手段と、上記目標回転数に対応したアイドル運転時の
    基準開度情報を出力する基準開度出力手段と、上記エン
    ジンの回転数が上記目標回転数になるように上記エンジ
    ンの回転数と上記目標回転数との比較結果に基づいて上
    記アクチュエータの制御量を設定する回転数制御用制御
    量設定手段と、上記吸気量調整弁の開度が上記基準開度
    情報に基づいて設定される目標開度になるように上記ア
    クチュエータの制御量を設定する開度制御用制御量設定
    手段と、アイドル運転時に運転状態に対応して第1のア
    イドル状態では上記回転数制御用制御量設定手段からの
    出力に基づき、第2のアイドル状態では上記開度制御用
    制御量設定手段からの出力に基づいて上記アクチュエー
    タを駆動するアクチュエータ駆動手段とをそなえたもの
    において、上記第1のアイドル状態でのアクチュエータ
    制御中に上記吸気量調整弁の開度情報を得てこの得られ
    た開度情報と上記基準開度情報との差に対応した調整デ
    ータを最新の調整データに基づく第1の調整データとこ
    の第1の調整データの累積評価によって求められる第2
    の調整データとの形で保持し、上記第2のアイドル状態
    でのアクチュエータ制御中に上記第1の調整データと第
    2の調整データと上記基準開度情報とに基づいて上記目
    標開度を設定する目標開度設定手段と、車両の走行速度
    を検出する車速センサの出力を受けて車両速度が設定車
    速以上であることが検出されたときに上記第1の調整デ
    ータの値を所定値に切り換える初期化手段とをそなえた
    ことを特徴とする、車両用エンジンアイドル回転数制御
    装置。
JP60068677A 1984-06-08 1985-04-01 車両用エンジンアイドル回転数制御装置 Expired - Lifetime JPH0686835B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60068677A JPH0686835B2 (ja) 1985-04-01 1985-04-01 車両用エンジンアイドル回転数制御装置
KR1019850003971A KR930000345B1 (ko) 1984-06-08 1985-06-07 엔진 공회전수 제어 장치
US07/178,903 USRE33027E (en) 1984-06-08 1988-04-07 Engine idling speed controlling system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60068677A JPH0686835B2 (ja) 1985-04-01 1985-04-01 車両用エンジンアイドル回転数制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61226537A JPS61226537A (ja) 1986-10-08
JPH0686835B2 true JPH0686835B2 (ja) 1994-11-02

Family

ID=13380585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60068677A Expired - Lifetime JPH0686835B2 (ja) 1984-06-08 1985-04-01 車両用エンジンアイドル回転数制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0686835B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10300592B4 (de) 2003-01-10 2015-12-10 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Betreiben einer Brennkraftmaschine

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2726778B2 (ja) * 1991-07-19 1998-03-11 花王株式会社 化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61226537A (ja) 1986-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4580535A (en) Engine idling speed controlling system
US6505594B1 (en) Control apparatus for internal combustion engine and method of controlling internal combustion engine
JPH02185634A (ja) アルコール内燃機関の空燃比制御装置
JPH0238778B2 (ja)
JPS6328221B2 (ja)
USRE33027E (en) Engine idling speed controlling system
JP2507984B2 (ja) エンジンアイドル回転数制御装置
JPH0686835B2 (ja) 車両用エンジンアイドル回転数制御装置
KR930000345B1 (ko) 엔진 공회전수 제어 장치
JP3407325B2 (ja) 内燃機関のスロットル制御装置
JPS60198462A (ja) 車速センサ故障判定装置
JP3855557B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH0525019B2 (ja)
JPH0610446B2 (ja) エンジンアイドル制御装置
JP3331718B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP3159102B2 (ja) 内燃機関の電子スロットル制御装置
JP2616768B2 (ja) スロツトルバルブ制御装置
JPS60222544A (ja) スロットルセンサ故障判定装置
JPS647213B2 (ja)
JPS60222535A (ja) エンジンアイドル制御装置
JPS61277839A (ja) アイドル速度制御装置
JP2910528B2 (ja) 内燃機関用加速判定装置
JPH07139405A (ja) エンジンのアイドリング制御装置
JPH0278747A (ja) エンジン制御装置
JPH0830432B2 (ja) 内燃機関の補助空気流量制御装置