JPH068447Y2 - 給湯用ガスブースター - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本考案は、食器洗浄機に対して温水を供給する給湯用ガ
スブースターに関するものである。

(ロ)従来の技術 従来技術として、例えば実公昭４９−２５２５０号公報
に開示される給湯・暖房用湯沸器は、湯温検知器(24)を
熱交換器(5)の出口である往湯路(6)に設け、湯温が一定
温度以下であると閉成して電磁式ガス弁(23)を開き、湯
温が一定温度以上になると開成して電磁式ガス弁(23)を
閉じ、ガスバーナ(10)の着火・消火を制御するものであ
る。

(ハ)考案が解決しようとする問題点 上記従来技術は、熱交換器に供給される温水温度が、湯
温検知器の設定温度、即ち湯温検知器が開成する温度に
近い高温であると、湯温検知器は頻繁に電磁式ガス弁を
ＯＮ、ＯＦＦとして着火と消火を頻繁に繰返すため、電
磁式ガス弁の耐久性を著しく低下させる問題点があっ
た。

(ニ)問題点を解決するための手段 本考案は、上述した問題点を解決するための手段とし
て、温水を貯留する温水槽を有し、食器洗浄機に対して
温水を供給し、食器洗浄機に給湯されていない場合には
温水を循環しながら昇温する給湯用ガスブースターにお
いて、通水路の一部に形成した熱交換器と、該熱交換器
を加熱するガスバーナに燃焼ガスを供給する第１のガス
供給路と、該供給路より小量の燃焼ガスを前記ガスバー
ナに供給する第２のガス供給路と、前記第１のガス供給
路を開閉する第１ガス電磁弁と、前記第２のガス供給路
を開閉する第２ガス電磁弁と、実質的に前記熱交換器へ
の流入温度を検出する流入温度検出装置と、実質的に前
記熱交換器からの流出温度を検出する流出温度検出装置
と、前記夫々の温度検出装置の検出温度に基づき、流出
温度が所定の上昇温度に達したとき前記第１及び第２の
ガス電磁弁を閉弁し流入温度が前記所定の上昇温度より
低い所定温度より高温状態のとき前記第１ガス電磁弁を
閉弁すると共に前記第２ガス電磁弁を開弁し、流入温度
が所定温度より低温状態のとき前記第１ガス電磁弁を開
弁すると共に前記第２ガス電磁弁を閉弁する制御器を設
けてなる給湯用ガスブースターを提供するものである。

(ホ)作用 本考案は、熱交換器(5)への流入湯温、即ち温水槽(1)の
湯温が所定温度より高温のときは、第１ガス電磁弁(11)
が閉じ、第２ガス電磁弁(12)が開くため、燃焼出力が小
さくなり、これによって、熱交換器(5)からの流出湯温
を検出する流出湯温検出装置(14)に基づく第１及び第２
ガス電磁弁(11)及び(12)の頻繁なＯＮ、ＯＦＦが解消さ
れる。

(ヘ)実施例 以下に本考案の食器洗浄機に対して温水を供給する給湯
用ガスブースターの実施例を図面に基づき説明する。
(1)はボイラー等の温水供給源（図示せず）からボール
タップ方式の開閉弁装置(2)によって適宜給湯される比
較的低温の温水を定量貯留する温水槽、(3)は一端を温
水槽(1)の底部に接続し、他端を各種機器、例えば食器
洗浄機に接続される給湯口(3A)とした通水路であり、該
通水路(3)の一部を蛇行状若しくはコイル状に形成し、
この部分にフィン(4)を接続して熱交換器(5)を構成し、
更に、温水槽(1)と熱交換器(5)の間の通水路(3)に給送
ポンプ(6)を介設している。(7)は熱交換器(5)の下流に
位置する通水路(3)から分岐して端部を温水槽(1)に連通
した帰還路、(8)は燃焼ガスをガスバーナ(9)に供給する
第１のガス供給路、(10)は第１のガス供給路(8)より小
量の燃焼ガスをガスバーナ(9)に供給する第２のガス供
給路である。(11)は第１のガス供給路(8)を開閉する第
１ガス電磁弁、(12)は第２のガス供給路(10)を開閉する
第２ガス電磁弁、(13)は熱交換器(5)への流入湯温とし
て、温水槽(1)の湯温を検出する流入湯温検出装置、(1
4)は熱交換器(5)からの流出湯温として、熱交換器(5)の
出口側通水路(3)の温度を検出する流出湯温検出装置、
(15)は夫々の湯温検出装置(13)及び(14)の検出温度に基
づき第１及び第２ガス電磁弁(11)及び(12)の開閉弁を制
御する制御器であり、流出湯温検出装置(14)が所定の上
昇温度（例えば９３℃）を検出すると流入湯温検出装置
(13)の検出温度に拘わらず制御器(15)は第１及び第２ガ
ス電磁弁(11)及び(12)を閉弁し、流入湯温検出装置(13)
が前記所定の上昇温度（９３℃）より低い所定温度（例
えば７５℃）より高温状態を検出しているとき、制御器
(15)は第１ガス電磁弁(11)を閉弁すると共に第２ガス電
磁弁(12)を開弁し、所定温度（７５℃）より低温状態を
検出しているとき、制御器(15)は第１ガス電磁弁(11)を
開弁すると共に第２ガス電磁弁(12)を閉弁する。なお、
給送ポンプ(6)は給湯指令に基づき動作し、これによっ
て、通水路(3)に温水が通水されると、水圧応動装置
（図示せず）が通水を検知し、この結果、ガスバーナ
(9)は燃焼を開始する。

次に、本考案の動作を説明する。給湯指令が出されて給
送ポンプ(6)が動作したとき、流入湯温検出装置(13)が
所定温度より低温を検出していると、制御器(15)は第１
ガス電磁弁(11)を開き、第２ガス電磁弁(12)を閉じる。
従って、第１のガス供給路(8)を経て燃焼ガスがバスバ
ーナ(9)に供給されるため、バーナ(9)は大きい燃焼出力
で熱交換器(5)を通過する温水を加熱する。

これに対して、流入湯温検出装置(13)が所定温度より高
温を検出していると、制御器(15)は第１ガス電磁弁(11)
を閉じ、第２ガス電磁弁(12)を開く。従って、第２のガ
ス供給路(10)を経て燃焼ガスがガスバーナ(9)に供給さ
れるため、バーナ(9)は小さい燃焼出力で熱交換器(5)を
通過する温水を加熱する。

このように、熱交換器(5)への流入温度、即ち温水槽(1)
の湯温状態によって、第１ガス電磁弁(11)と第２ガス電
磁弁(12)のいずれかに切換えて燃焼出力を大小可変する
ことにより、流出湯温検出装置(14)に基づく第１及び第
２ガス電磁弁(11)及び(12)の頻繁なＯＮ，ＯＦＦを極力
少なくするものである。しかも、燃焼出力が小さいとき
は、流入湯温が高温であるため、燃焼出力が大きいとき
と略同等の湯温に昇温させることができる。

(ト)考案の効果 本考案は以上の様に、温水槽内に設けられた流入温度検
出装置にて温水槽内の温水の温度を検出し、流出温度検
出装置にて熱交換器からの流出温度を検出し、温水槽内
の温度が所定の上昇温度より低い所定温度より高い場合
には、第２のガス供給路のみを開き、小さい燃焼出力で
温水を加熱し、また温水槽内の温度が所定の上昇温度よ
り低い所定温度より低い場合には、第１のガス供給路の
みを開き、大きな燃焼出力で温水を加熱する。このた
め、熱交換器への流入湯温、即ち温水槽内に貯留されて
いる温水の温度が高い場合低出力とし、低い場合高出力
とすることができ、熱交換器からの流出湯温に基づくガ
ス電磁弁のＯＮ、ＯＦＦ頻度を極力少なくし、ガス電磁
弁の耐久性を著しく向上させることができると共に、熱
交換器からの給湯温度を温水槽内に貯留されている湯温
に関係なく略一定にすることができ、更には、温水槽内
に貯留されている温水の温度に対応してガスの燃焼制御
が可能となるため、燃焼ガスの消費量を少なく、即ち低
燃費にて運転することができる等の実用的利点を奏する
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の給湯用ガスブースターのシステム構成図
を示す。 (3)……通水路、(5)……熱交換器、(8)……第１のガス
供給路、(9)……ガスバーナ、(10)……第２のガス供給
路、(11)……第１ガス電磁弁、(12)……第２ガス電磁
弁、(13)……流入湯温検出装置、(14)……流出湯温検出
装置、(15)……制御器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】温水を貯留する温水槽を有し、食器洗浄機
   に対して温水を供給し、食器洗浄機に給湯されていない
   場合には温水を循環しながら昇温する給湯用ガスブース
   ターにおいて、通水路の一部に形成した熱交換器と、該
   熱交換器を加熱するガスバーナに燃焼ガスを供給する第
   １のガス供給路と、該供給路より小量の燃焼ガスを前記
   ガスバーナに供給する第２のガス供給路と、前記第１の
   ガス供給路を開閉する第１ガス電磁弁と、前記第２のガ
   ス供給路を開閉する第２ガス電磁弁と、実質的に前記熱
   交換器への流入温度を検出する流入温度検出装置と、実
   質的に前記熱交換器からの流出温度を検出する流出温度
   検出装置と、前記夫々の温度検出装置の検出温度に基づ
   き、流出温度が所定の上昇温度に達したとき前記第１及
   び第２のガス電磁弁を閉弁し流入温度が前記所定の上昇
   温度より低い所定温度より高温状態のとき前記第１ガス
   電磁弁を閉弁すると共に前記第２ガス電磁弁を開弁し、
   流入温度が所定温度より低温状態のとき前記第１ガス電
   磁弁を開弁すると共に前記第２ガス電磁弁を閉弁する制
   御器を設けたことを特徴とする給湯用ガスブースター。